JPH1046833A - 地下構造体の耐震補強方法及び耐震補強柱 - Google Patents

地下構造体の耐震補強方法及び耐震補強柱

Info

Publication number
JPH1046833A
JPH1046833A JP8201714A JP20171496A JPH1046833A JP H1046833 A JPH1046833 A JP H1046833A JP 8201714 A JP8201714 A JP 8201714A JP 20171496 A JP20171496 A JP 20171496A JP H1046833 A JPH1046833 A JP H1046833A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
column
seismic
main body
columns
reinforced concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8201714A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Daimon
信之 大門
Shigetaka Ono
重剛 小野
Kazunori Yokota
三則 横田
Takeshi Watanabe
健 渡邊
Tomio Kikawa
冨男 木川
Mitsuru Morizaki
充 森崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TEITO KOSOKUDO KOTSU EIDAN
TEITO KOUSOKUDO KOTSU EIDAN
Kubota Corp
Metro Development Co Ltd
Original Assignee
TEITO KOSOKUDO KOTSU EIDAN
TEITO KOUSOKUDO KOTSU EIDAN
Kubota Corp
Metro Development Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TEITO KOSOKUDO KOTSU EIDAN, TEITO KOUSOKUDO KOTSU EIDAN, Kubota Corp, Metro Development Co Ltd filed Critical TEITO KOSOKUDO KOTSU EIDAN
Priority to JP8201714A priority Critical patent/JPH1046833A/ja
Publication of JPH1046833A publication Critical patent/JPH1046833A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Underground Structures, Protecting, Testing And Restoring Foundations (AREA)
  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)
  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設RC柱の補強作業を合理的に行え、地震
時に既設RC柱が損傷を受けた場合にも、当該既設RC
柱が負担していた荷重を替わりに負担することができ、
地下構造物の損傷を最小限に留め得る耐震補強方法及び
耐震補強柱を提供する。 【解決手段】 複数本の既設鉄筋コンクリート製柱Cを
併設してある地下構造体の耐震補強を行うべく、互いに
隣り合う既設鉄筋コンクリート製柱C間に耐震補強柱A
を建込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下構造物の鉄筋
コンクリート製柱の耐震補強方法、および、地下構造物
の鉄筋コンクリート製柱の耐震補強を行うための耐震補
強柱に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地下鉄開削トンネルの鉄筋コンク
リート製中柱の耐震補強は、一般に、ラーメン高架橋あ
るいはラーメン橋台の鉄筋コンクリート製柱の耐震補強
方法として多用されている、所謂、鋼板巻き立て工法を
用いて行われている。例えば、図12(イ)(ロ)に示
すごとく、先ず、鉄筋コンクリート製の既設柱C(以下
「既設RC柱C」という)の周囲に、複数に分割した厚
み6〜12mm程度の鋼板30を巻付け、これらの鋼板
30どうしを現場溶接によってして接続する。次に、当
該鋼板30と前記既設RC柱Cとの隙間に無収縮モルタ
ルMあるいはエポキシ樹脂等を充填し硬化させる。この
鋼板巻き立て工法といわれる本方法の目的は、前記既設
RC柱Cの剪断耐力を向上させ、大地震が発生した場合
でも、前記既設RC柱Cに大きな損傷が生じないように
することと、仮に損傷が発生しても、前記既設RC柱C
を形成する主鉄筋が大きく変形しないように前記既設R
C柱Cを拘束することである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この鋼板巻き
立て工法を地下開削トンネルの鉄筋コンクリート製中柱
の耐震補強に使用する場合には、次のような問題があ
る。まず、地下鉄駅の場合、対面するプラットフォーム
相互の中間位置に設けられた既設RC柱Cの断面形状
は、トンネル幅方向の空間を最大限に確保するため、ト
ンネル幅方向の厚みを極力薄く抑え、トンネル長手方向
に延出させた矩形断面であるのが殆どである。既往の研
究報告によれば、鋼管にコンクリートを充填した柱の鋼
管によるコンクリートの拘束効果は、断面形状が円形の
場合は大きいが、正方形になると小さくなる。これが矩
形断面になると、長辺の鋼板が面外方向にはらみ出し易
いことから、正方形断面以上に、鋼板によるコンクリー
トの拘束効果を期待できなくなるのは明らかである。ま
た、地下構造物の場合、一般に、地上構造物に比べて大
きな軸力が柱に作用する。使用する鋼板の厚みも、地下
構内でしかも短時間に鋼板どうしを現場溶接することが
前提となるから、むやみに厚くはできない。柱に作用す
る軸力が大きくなるほど、また使用する鋼板の厚みが薄
いほど、鋼板に局部座屈が発生した後、柱の耐力が低下
し易くなる。以上の理由から、上記補強方法は、矩形断
面の既設RC柱Cを補強するものとして必ずしも適切で
はない。上記補強方法を作業面からみた場合には、特
に、溶接作業を地下鉄構内で行うためには、作業時間が
深夜から早朝にかけての鉄道の運行が休止されている短
時間内に限られる。しかも、溶接作業そのものが煩雑で
あり、溶接により発生する溶接ヒューム等のガスを換気
する必要がある等、効率的に作業を行うことは困難であ
った。さらに、溶接部は、通常、薄肉鋼板どうしを略直
角に突合わせた部位であるから、当該溶接部の検査が困
難であり、無収縮モルタルMあるいはエポキシ樹脂等の
充填部についても、作業終了後の充填状態を検査するこ
とは非常に困難であった。
【0004】本発明の目的は、このような従来技術の欠
点を解消し、既設RC柱の補強作業を合理的に行え、地
震時に既設RC柱が損傷を受けた場合にも、当該既設R
C柱が負担していた荷重を替わりに負担することがで
き、地下構造物の損傷を最小限に留め得る耐震補強方法
及び耐震補強柱を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(構成1)本発明に係る耐震補強方法は、請求項1に記
載したごとく、複数本の既設RC柱を併設してある地下
構造体の耐震補強を行うべく、互いに隣り合う前記既設
RC柱間に耐震補強柱を建込む点に特徴を有する。 (作用・効果)本発明の耐震補強方法を行えば、大地震
が発生して前記既設RC柱が損傷した場合に、前記既設
RC柱が負担できなくなった地下構造物の上載荷重を前
記耐震補強柱が替わりに負担できるから、前記地下構造
物の損傷を最小限に留めることができる。
【0006】(構成2)本発明に係る耐震補強方法は、
請求項2に記載したごとく、前記隣り合う既設RC柱間
において、何れか一方の前記既設RC柱の方に、他方の
前記既設RC柱よりも近接する状態に、前記耐震補強柱
を建込むものとしてもよい。 (作用・効果)一般の地下鉄駅の構造としては、前記既
設RC柱は、トンネルの長手方向に沿って設けられた上
部の桁部材および下部の桁部材との間に立設してある。
これら当該上部の桁部材および下部の桁部材には、夫
々、補強のための鉄筋が埋設してあり、その配筋の量は
桁部材の端部と中央部とでは変えてあるのが通常であ
る。それは、桁部材に発生する断面力(軸力・曲げモー
メント・剪断力)が断面の位置によって変わるからであ
る。大地震時に前記既設RC柱が剪断破壊した場合、既
設RC柱が負担していた荷重を本耐震補強柱が替わりに
負担するようになる。つまり、支柱の位置が変化するこ
とになる。支柱の位置が変化すれば、その上部および下
部にある桁部材に発生する断面力も変化する。このた
め、前記耐震補強柱の建込み位置を適切に選択しない
と、大地震時には、却って前記上部の桁部材および下部
の桁部材を損傷させてしまうおそれがある。よって、こ
れらの点を考慮すれば、前記耐震補強柱の建込み位置
は、請求項2に記載した構成のごとく、前記既設RC柱
に近接させるのが望ましい。本構成にすることで、大地
震時にも、当該軸力によって前記上部・下部の桁部材が
破壊されることがなく、前記軸力は双方の桁部材に円滑
に伝達されることとなる。また、前記耐震補強柱を前記
既設RC柱に近接させることで、隣り合う前記既設RC
柱どうしの間に存在する空間をできるだけ広く存置する
ことができる。よって、例えば、一方のプラットフォ−
ムから他方のプラットフォ−ムが見通し易くなって、ト
ンネル内空間を広く感じさせたり、あるいは、一方のト
ンネル空間から他方のトンネル空間への移動が容易に行
えて点検保守作業時における作業性を損なわない等の利
点も得られる。
【0007】(構成3)本発明に係る耐震補強方法は、
請求項3に記載したごとく、前記隣り合う既設RC柱間
において、双方の前記既設RC柱に対して夫々近接する
状態に、前記耐震補強柱を夫々建込むようにしてもよ
い。 (作用・効果)前記耐震補強柱を前記既設RC柱を挟ん
で隣接させるものとすれば、二本の前記耐震補強柱で一
本の前記既設RC柱を補強することとなるから、夫々の
耐震補強柱の保有耐力を小さくすることができる。よっ
て、例えば、夫々の耐震補強柱の断面積を縮小できるか
ら、前記耐震補強柱そのものをコンパクトに構成するこ
とができる。この結果、前記耐震補強柱の建込みに際す
る作業性が向上する等の効果が期待できる。
【0008】(構成4)本発明に係る耐震補強方法は、
請求項4に記載したごとく、前記既設RC柱を挟んで隣
接する前記耐震補強柱の上部どうしおよび下部どうし
を、夫々一組の連結部材を用いて、前記既設RC柱を抱
持する状態に連結することもできる。 (作用・効果)本発明の耐震補強方法によれば、前記耐
震補強柱は、前記既設RC柱を挟み、かつ、前記既設R
C柱に沿わせた状態で取付けられるから、単独の前記耐
震補強柱を単に前記上部構造体と前記下部構造体との間
に固定した場合と比べて、前記耐震補強柱の固定状態を
より強固にすることができる。
【0009】(構成5)本発明に係る耐震補強方法は、
請求項5に記載したごとく、前記耐震補強柱の上端部
と、前記地下構造体のうちの上部構造体とが水平移動可
能となるように、前記耐震補強柱を前記地下構造体に建
込むものとしてもよい。 (作用・効果)前記耐震補強柱の上端部および下端部を
前記上部構造体および前記下部構造体と剛に接合した場
合、大地震時に生じる上部構造体と下部構造体との相対
変位(層間変位)によって、前記耐震補強柱に曲げモー
メントおよび剪断力が発生する。そこで、本発明におい
ては、請求項5に記載したごとく、前記耐震補強柱を、
当該耐震補強柱の上端部と前記地下構造体のうちの上部
構造体とが水平移動可能となるように建込むものとす
る。つまり、前記耐震補強柱が前記上部構造体を所謂ロ
ーラー支持と類似の状態とすることで、前記耐震補強柱
に曲げモーメントおよび剪断力を発生させない構造とす
ることができる。この結果、前記耐震補強柱は、主に軸
力だけを負担できる構成にすれば足りるから、前記耐震
補強柱の構成がコンパクトになる。
【0010】(構成6)本発明に係る耐震補強方法は、
請求項6に記載したごとく、前記耐震補強柱を建込んだ
後、前記耐震補強柱の上端部および下端部を前記上部構
造体および下部構造体に密着させるよう、前記耐震補強
柱に押付力を付与することができる。 (作用・効果)本方法によって、前記耐震補強柱と、前
記上部構造体および前記下部構造体とを密着させれば、
大地震時に前記耐震補強柱が建込み位置からずれて前記
上部構造体および前記下部構造体の横に飛び出してしま
うのを防止することができる。
【0011】(構成7)本発明に係る耐震補強柱は、請
求項7に記載したごとく、隣接する前記既設RC柱の間
に配置すべく、柱本体部を有し、前記柱本体部の端部に
は、前記地下構造体の上部構造体の側および下部構造体
の側に、夫々位置固定自在な上側支圧部材および下側支
圧部材を各別に設けてあり、前記上側支圧部材および前
記下側支圧部材のうち少なくとも一方に、前記耐震補強
柱が前記上部構造体あるいは前記下部構造体から位置ず
れするのを抑制する位置ずれ抑制手段を設けた点に特徴
を有する。(作用・効果)本構成の位置ずれ抑制手段
は、地震時等において前記上部構造体と前記下部構造体
との間に層間変位が生じた場合に、前記耐震補強柱の設
置位置がずれることを防止するものである。前記耐震補
強柱の位置ずれを防止できれば、地震発生時に既設の前
記鉄筋コンクリート製柱が損傷した場合でも、前記地下
構造物の荷重を確実に負担でき、前記地下構造物の損傷
を最小限に留めることができる。
【0012】(構成8)本発明に係る耐震補強柱は、請
求項8に記載したごとく、前記位置ずれ抑制手段を、前
記上部構造体あるいは前記下部構造体の側に突出する爪
部材で構成することができる。 (作用・効果)本構成の耐震補強柱によれば、上部・下
部構造体に対する係止機能をさらに向上させることがで
きる。例えば、前記上部構造体と前記上側支圧部材との
間に無収縮モルタル等を注入する場合には、当該爪部材
が有効に働いて前記耐震補強柱の位置ずれを有効に抑制
することができる。
【0013】(構成9)本発明に係る耐震補強柱は、請
求項9に記載したごとく、前記位置ずれ抑制手段を、前
記上部構造体の一部あるいは前記下部構造体の一部を受
入れ可能な凹部に構成することができる。 (作用・効果)本構成の凹部は、例えば、前記下部構造
体の上面に当接し、かつ、前記下部構造体を前記地下構
造体のトンネル長手方向と直角な方向から略挟込み保持
可能に構成する。一般に、地下構造体に層間変位が生じ
る場合には、前記地下構造体のトンネル長手方向と直角
な方向の変位量が大きくなり易い。よって、本構成であ
れば、地震時等において、前記耐震補強柱が前記下部構
造体に対してその幅方向に抜出すのを阻止することがで
きる。
【0014】(構成10)本発明に係る耐震補強柱は、
請求項10に記載したごとく、前記柱本体部を、上側柱
本体部と下側柱本体部とで構成し、前記上側柱本体部と
前記下側柱本体部とを伸縮機構を介して連結するよう構
成することができる。 (作用・効果)本発明に係る耐震補強柱は、上側柱本体
部と下側柱本体部とを分割した状態で運搬可能であるか
ら、例えば、地下鉄構内など比較的狭い空間の内部への
搬入が容易となる。また、前記耐震補強柱の中間位置に
設けられた伸縮機構により、前記耐震補強柱自身が伸縮
自在であるから、前記上部構造体と前記下部構造体とで
挟まれた空間への建込みが容易であり、しかも、その
後、前記伸縮機構の操作により、前記上部構造体と前記
下部構造体との間隔が多少変動する場合にも、その寸法
誤差を吸収して確実に取付けることができる。
【0015】(構成11)前記請求項9の耐震補強柱
は、請求項11に記載したごとく、前記上側柱本体部と
前記下側柱本体部との間に無収縮モルタル充填空間を設
けると共に、前記伸縮機構に無収縮モルタル充填孔を設
けて構成してもよい。 (作用・効果)本構成によれば、当該耐震補強柱を設置
した後において、前記上側柱本体部と前記下側柱本体部
とが近接するのを防止することができる。つまり、前記
伸縮機構の緩み等によって前記耐震補強柱の設定長さが
短縮するのを防止できる。さらに、地震時等に前記耐震
補強柱に作用する軸力の大きさが、前記伸縮機構が有す
る支持耐力を上回る場合にも、前記上側柱本体部自身お
よび前記下側柱本体部自身が、充填されたコンクリート
を介して前記軸力を負担するから、前記耐震補強柱の保
有耐力を向上させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の耐震補強方法及び
耐震補強柱Aに係る実施例を図面に基づいて説明する。
【0017】(概要)当該耐震補強方法及び耐震補強柱
Aは、例えば、地下鉄開削トンネルの補強に用いること
ができ、特に、軌道を挟んで上下線のプラットホームが
対向する、いわゆる相対式駅部に適用するものである。
駅間トンネルに比べて大きな空間を有する地下鉄駅部に
おいては、通常、上下線の中間位置にRC柱Cが設けら
れている。従来、地下構造物は、地震等に対して強固で
あるとされるが、大地震が発生した場合には、この既設
RC柱Cが損傷するおそれがある。仮に、地下鉄駅部が
崩壊してしまうと修復には多大な時間・労力・コストが
必要となるが、地下構造物の形状がある程度保存されて
いれば、その後の修復は比較的容易である。本発明の耐
震補強方法及び耐震補強柱Aは、地下構造物の損傷を最
小限に止めるべく、特に、前記既設RC柱Cを補強する
ためのものである。
【0018】(耐震補強方法)本発明の耐震補強方法の
例を図1から図11に示す。まず、図1には、地下構造
体の耐震補強を行うべく、隣り合う二本の前記RC柱C
の間に耐震補強柱Aを建込んだ構造を示す。ここでは、
隣合う前記既設RC柱Cどうしの中央位置に前記耐震補
強柱Aを設けている。当該耐震補強柱Aは、仮に大地震
時に前記既設RC柱Cが全て剪断破壊し、上載荷重を支
えることができなくなった場合に、替わりにその荷重を
負担することができ、かつ、上床版と下床版との相対変
位にも十分追随できるよう、じん性に富んだ構造とする
ことが望ましい。
【0019】(耐震補強柱及び建込み)前記耐震補強柱
Aは、柱本体部1、および、その上下端に上側支圧部材
10および下側支圧部材11を有する。前記柱本体部1
は、例えば、円形断面あるいは矩形断面を有する鋼管柱
を用いて構成してもよいし、H形鋼で構成してもよい。
鋼管柱の場合には、その内部にコンクリートを充填する
ものであってもよく、H形鋼の場合には、単にH形鋼そ
のままを用いるだけでもよいし、フランジで挟まれた空
間内にコンクリートを充填したものであってもよい。前
記耐震補強柱Aの建込みは、前記既設RC柱Cが設けら
れた上部構造体3および下部構造体4に対して側方から
挿入する方式で行う。
【0020】前記耐震補強柱Aの一例を図2に示す。前
記上側支圧部材10および前記下側支圧部材11は、そ
の外径が前記柱本体部1の外径よりも大きいフランジ状
とし、前記上側・下側支圧部材10,11のうち前記柱
本体部1側に対向する部分を略円錐状に形成してある。
本構成によれば、前記上部・下部構造体3,4に対する
接触面積が拡大されているから、前記上部・下部構造体
3,4から前記耐震補強柱Aへの力の伝達がスムーズに
なるうえ、地震時等において、前記耐震補強柱Aに過大
な軸力が作用した場合でも、前記上部・下部構造体3,
4に反作用として加わる単位面積当たりの力が低減され
て、主にコンクリートで形成されている前記上部構造体
3あるいは前記下部構造体4の損傷を防止することがで
きる。
【0021】前記下側支圧部材11には、ボルト等を利
用した高さ調節機構12を設けてある。前記下側支圧部
材11と前記下部構造体4との間、および、前記上側支
圧部材10と前記上部構造体3との間には、通常、円滑
な荷重の伝達が行われるように無収縮モルタルM等を充
填する。前記高さ調節機構12は、前記耐震補強柱Aを
鉛直に設置するなどの目的で設ける。前記耐震補強柱A
を前記上部構造体3および下部構造体4の間に挿入する
際には、挿入作業を容易にするために、前記高さ調節機
構12を操作して、前記下側支圧部材11に対してやや
引退させた状態にしておく。そして、前記耐震補強柱A
を挿入後、前記高さ調節機構12を調節して、前記耐震
補強柱Aを鉛直に設置し、前記下側支圧部材11と前記
下部構造体4との隙間、および、前記上側支圧部材10
と前記上部構造体3との隙間に、前記無収縮モルタルM
を充填する。尚、前記耐震補強柱Aを挿入した後、前記
無収縮モルタルMを充填してこれが固まるまでの間、前
記耐震補強柱Aの転倒防止の目的で、前記上側支圧部材
10と前記上部構造体3との隙間に、仮設用のクサビ等
を挿入する必要がある。このクサビの役目を果たすもの
として、前記上側支圧部材10にも、前記下側支圧部材
11に設けた高さ調節機構12と同様なボルト等を設け
てもよい。
【0022】前記上側支圧部材10および前記下側支圧
部材11には、前記上部・下部構造体3,4の夫々に向
かって突出する状態に爪部材15を設けてもよい。当該
爪部材15は、前記耐震補強柱Aが前記上部構造体3あ
るいは前記下部構造体4から位置ずれするのを抑制する
位置ずれ抑制手段Dであり、前記支圧部材10,11と
前記無収縮モルタルMとの係合度を向上させる効果を有
する。
【0023】(下側支圧部材のその他の取付け態様)図
3(イ)(ロ)に示すごとく、前記下側支圧部材11
は、前記下部構造体4に設けられたホールインアンカー
13との取合いを容易にすべく長孔14を設けて構成し
てもよい。この場合の前記下側支圧部材11は、前記長
孔14の作製が容易となるよう矩形状とすれば都合がよ
い。
【0024】また、図4に示すごとく、前記下側支圧部
材11は、前記位置ずれ抑制手段Dの一つとして、前記
下部構造体4の一部を受入れ可能な凹部16を備えて構
成してもよい。当該凹部16は、前記下部構造体4を構
成する桁部材4Aを略挟持するものである。例えば、前
記桁部材4Aは、通常、トンネルの長手方向に沿って設
けられているから、当該桁部材4Aを挟持する場合に
は、トンネル幅方向から前記桁部材4Aを挟持するのが
自然である。尚、当該凹部16は、実際に前記桁部材4
Aを挟みつける付勢力を発生するものであってもよい
し、前記桁部材4Aの側面には当接せず、前記下部構造
体4に対して前記下側支圧部材11が一定距離以上位置
ずれするのを阻止するだけの構成であってもよい。ま
た、前記凹部16は、前記下側支圧部材11だけに限ら
ず、前記上側支圧部材10に設けてもよい。この場合に
は、図示は省略するが、前記耐震補強柱Aは前記下側支
圧部材11のみを有する構成としておき、建込みが終了
した段階で上側の前記凹部16を取付けるものとすれば
作業が容易になる。
【0025】前記凹部16は、図5,図6に示すごと
く、前記下側支圧部材11と別体に構成した凹部16A
としてもよい。例えば、前記下側支圧部材11は通常の
構成とし、当該下側支圧部材11の周囲を、前記凹部1
6Aを有する固定プレート17がさらに取巻く構成とし
てもよい。前記固定プレート17は略環状であって、そ
の内部には前記下側支圧部材11を内包保持することが
できる。前記固定プレート17の外縁部のうち互いに対
向する箇所には一組の前記凹部16Aを設けてある。当
該凹部16Aは前記下部構造体4に係る桁部材4Aを挟
持する。前記外縁部のうち前記凹部16Aが形成されて
いない部分には、前記固定プレート17を前記桁部材4
Aに載置するための外側フランジ部18を形成してあ
る。前記固定プレート17の内縁部の全周には、やはり
前記固定プレート17を前記桁部材4Aに載置するため
の内側フランジ部19を設けてある。これら内外のフラ
ンジ部18,19は、前記桁部材4Aの表面と当接し、
当該桁部材4Aの表面と前記固定プレート17との間に
所定の空間を形成する。取付けに際しては、前記桁部材
4Aに前記固定プレート17を設置した後、前記所定の
空間に前記無収縮モルタルMを充填する。前記外縁部に
は、このモルタル充填作業を容易にすべく、前記外側フ
ランジ部18を設けない部分を少なくとも二箇所形成し
ておく。これにより形成される複数の開口部のうち例え
ば一箇所をモルタル充填開口20として用い、他の開口
部を無収縮モルタルMの充填完了を確認するためのモル
タル流出開口21として用いる。無収縮モルタルMの充
填は、前記モルタル充填開口20から行い、前記モルタ
ル流出開口21から前記無収縮モルタルMが流出するま
で行う。この後、前記固定プレート17に前記耐震補強
柱Aを建込む。前記下側支圧部材11の下面には前記爪
部材15を設けてあり、前記下側支圧部材11と前記桁
部材4Aとの間には所定の空間が形成される。そして、
当該下側支圧部材11の下方空間、および、前記上側支
圧部材10の上方空間に無収縮モルタルMを注入して、
前記耐震補強柱Aの建込みが終了する。
【0026】以上のごとく、本発明の耐震補強方法およ
び耐震補強柱Aを用いれば、鋼板を巻付ける従来の補強
方法と比較して、現場作業が少なく作業が短時間で済
み、トンネル内環境を損なうおそれがなく、極めて合理
的に前記既設RC柱Cの補強を行うことができ、しか
も、地震時に前記既設RC柱Cが損傷した場合にも、前
記既設RC柱Cが負担していた荷重を替わりに負担し
て、地下構造物の損傷を最小限に留めることができる。
【0027】〔別実施形態〕 (既設RC柱の片側に耐震補強柱Aを近接配置する実施
形態)上記の実施例においては、前記耐震補強柱Aを、
前記既設RC柱Cの中央位置に建込む例を示したが、前
記耐震補強柱Aは、図7に示すごとく、隣り合う前記既
設RC柱Cの間において、何れか一方の前記既設RC製
柱Cの方に、他方の前記既設RC製柱Cよりも近接する
状態に建込むものとしてもよい。通常、桁部材4Aの配
筋量は、発生する曲げモーメントに対応するように端部
と中央部とでは変えてある。また、大地震時に前記既設
RC製柱Cが剪断破壊した場合、その負担荷重が前記耐
震補強柱Aに移動する。従って、このとき上部および下
部の桁部材4Aが損傷しないように、前記耐震補強柱A
の位置を選択する必要がある。本構成により、前記耐震
補強柱Aが前記上部構造体3および前記下部構造体4を
損傷するおそれがなくなるうえに、前記耐震補強柱Aが
発生させる軸方向の反力が前記上部構造体3および前記
下部構造体4に円滑に伝達されることとなって都合がよ
い。この他、前記耐震補強柱Aを前記既設RC柱Cに隣
接させることで、隣り合う前記既設RC柱Cどうしの間
に存在する空間をできるだけ広く存置することができ
る。よって、例えば、一方のプラットフォ−ムから他方
のプラットフォ−ムを見通し易くなって、地下駅舎坑内
の空間を広く感じさせたり、あるいは、一方の地下坑空
間から他方の地下坑空間への移動が容易に行えて、点検
保守作業時における作業性を損わない等の利点も得られ
る。
【0028】(既設RC柱の両側に耐震補強柱を近接配
置する実施形態)さらに、図8に示すごとく、前記耐震
補強柱Aは、一本の前記既設RC柱Cを挟む両側に夫々
建込む構成にすることもできる。本構成にすれば、二本
の前記耐震補強柱Aで一本の前記既設RC柱Cを補強す
ることとなるから、夫々の前記耐震補強柱Aの保有耐力
を小さくすることができる。よって、例えば、夫々の前
記耐震補強柱Aの断面積を縮小できるから、前記耐震補
強柱Aそのものをコンパクトに構成することができる。
この結果、前記耐震補強柱Aの建込みに際する作業性が
向上する。また、本構成にすれば、外見的にバランスが
とれているから美感を奏し易いとも考えられる。
【0029】本実施形態の場合には、図9に示すごと
く、前記既設RC柱Cを挟んで隣接する二本の前記耐震
補強柱Aの上部どうしおよび下部どうしを、夫々一組の
連結部材22を用いて、前記既設RC柱Cを抱持する状
態に連結することができる。当該一組の連結部材22と
しては、例えばアングル部材22Aを用いることができ
る。当該アングル部材22Aは、前記耐震補強柱Aの上
部・下部に設けられた前記上側・下側支圧部材10,1
1の側面に取付ボルト23を用いて取付ける。このアン
グル部材22Aは、前記既設RC柱Cに対して前記耐震
補強柱Aが位置ずれするのを防止するためのものであ
る。尚、この場合には、前記上側・下側支圧部材10,
11の形状は必ずしも円板状である必要はなく、矩形形
状のものなど、前記アングル部材22Aを取付け易い形
状であれば何れの形状でもよい。前記一組の連結部材2
2は、図10(イ)に示すごとく、両端に取付ネジ部2
4を有する棒状部材22Bを前記上側・下側支圧部材1
0,11に螺入する構成であってもよい。この場合、前
記棒状部材22Bの両端部に形成する前記取付ネジ部2
4は、互いに逆ネジに形成すると取付けが容易になって
都合がよい。また、図10(ロ)に示すごとく、前記棒
状部材22Bを、前記上側・下側支圧部材10,11に
設けられた貫通孔25に貫通させたのち、ナット部材2
6で引付け固定するものであってもよい。
【0030】(耐震補強柱建込みの別実施形態)前記耐
震補強柱Aを建込んだ後、前記耐震補強柱Aの軸方向に
押付力を付与し、前記耐震補強柱Aの上端部および下端
部を前記上部構造体3および下部構造体4に密着させる
ことができる。本方法によって、大地震時に前記耐震補
強柱Aが建込み位置からずれて前記上部構造体3および
下部構造体4の横に飛び出してしまうのを防止すること
ができる。 尚、この押付力は、ジャッキ等を用いて前
記耐震補強柱Aを前記地下構造体に押付け、このジャッ
キを埋め殺すことによって付与してもよいし、あるい
は、別途、後述の伸縮機構B等を操作して付与してもよ
い。
【0031】(伸縮機構を有する耐震補強柱)上記実施
形態においては、前記耐震補強柱Aを単純な一体状に構
成したが、図11に示すごとく、上側柱本体部1Aと下
側柱本体部2Aとを伸縮機構Bにより伸縮自在に連接し
て前記耐震補強柱Aを構成してもよい。当該伸縮機構B
の一例としては、円形断面の前記上側・下側柱本体部1
A,2Aの夫々の端部外周面に形成した雄ネジ部5と、
当該雄ネジ部5に螺合可能な雌ネジ部6を有する回転筒
体7とで構成することができる。当該回転筒体7は、当
該回転筒体7を回転させるための回転把手8を着脱自在
に構成してあると都合がよい。例えば、当該回転把手8
は、一端にネジ部を設けた棒状に構成し、前記回転筒体
7の側壁部7Aに対して周方向に分散させた位置に螺合
する。当該伸縮機構Bによれば、前記地下構造物の前記
上部構造体3と前記下部構造体4との間隔にばらつきが
ある場合にも、前記耐震補強柱Aの両端部を前記上部・
下部構造体3,4の夫々に対して所定の状態に設定する
ことができる。即ち、前記上側支圧部材10と前記上部
構造体3とを、および、前記下側支圧部材11と前記下
部構造体4とを略当接させた状態に設置し、両者の間に
前記無収縮モルタルMを一切充填させない構造とした
り、あるいは、本伸縮機構Bを図2、図3、図4、図
5、図9の構造と併用することにより、前記無収縮モル
タルMを充填する構造とすることもできる。また、本構
成の耐震補強柱Aであれば、前記上側柱本体部1Aと前
記下側柱本体部2Aとを分割した状態で運搬可能である
から、地下鉄構内など比較的狭い空間の内部への搬入が
容易となる。
【0032】また、本構成の耐震補強柱Aであれば、前
記上側柱本体部1と前記下側柱本体部2とで挟まれた中
間域に無収縮モルタルMを充填する構成としてもよい。
この場合、前記回転筒体7の側壁部7Aにモルタル充填
孔9を設ける。この中間域に充填された前記無収縮モル
タルMは、前記耐震補強柱Aを設置した後において、前
記伸縮機構Bが緩んで前記上側柱本体部1Aと前記下側
柱本体部2Aとが近接するのを確実に防止するばかりで
なく、地震時等に、前記伸縮機構Bが有する支持耐力以
上の軸力が前記耐震補強柱Aに作用した場合には、当該
充填モルタルMと前記伸縮機構Bとが共同して前記軸力
を負担し、前記伸縮機構Bに加わる荷重を軽減して前記
伸縮機構Bの損傷を防止する効果も発揮する。
【0033】尚、特許請求の範囲に図面との対照を便利
にするために符号を記すが、当該記入により本発明が添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐震補強柱の取付方法を示す概念
【図2】本発明に係る耐震補強柱の取付状態を示す縦断
面図
【図3】本発明に係る下側支圧部材およびその取付状態
の一例を示す縦断面図
【図4】本発明に係る下側支圧部材およびその取付状態
の一例を示す縦断面図
【図5】本発明に係る下側支圧部材およびその取付状態
の一例を示す縦断面図
【図6】固定プレートの取付状態を示す横断面図
【図7】別実施形態に係る耐震補強柱の取付方法を示す
概念図
【図8】別実施形態に係る耐震補強柱の取付方法を示す
概念図
【図9】別実施形態に係る耐震補強柱の取付方法を示す
説明図
【図10】別実施形態に係る支圧部材の固定方法を示す
説明図
【図11】別実施形態に係る耐震補強柱を示す縦断面図
【図12】従来の耐震補強方法を示す説明図
【符号の説明】
1 柱本体部 1A 上側柱本体部 2A 下側柱本体部 3 上部構造体 4 下部構造体 9 モルタル充填孔 10 上側支圧部材 11 下側支圧部材 15 爪部材 16 凹部 22 連結部材 A 耐震補強柱 B 伸縮機構 C 既設鉄筋コンクリート製柱(既設RC柱) D 位置ずれ抑制手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野 重剛 東京都台東区東上野3丁目19番6号 帝都 高速度交通営団内 (72)発明者 横田 三則 東京都台東区東上野3丁目19番6号 帝都 高速度交通営団内 (72)発明者 渡邊 健 東京都港区赤坂5丁目4番5号 メトロ開 発株式会社内 (72)発明者 木川 冨男 東京都中央区日本橋室町3丁目1番3号 株式会社クボタ東京本社内 (72)発明者 森崎 充 東京都中央区日本橋室町3丁目1番3号 株式会社クボタ東京本社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本の既設鉄筋コンクリート製柱
    (C)を併設してある地下構造体の耐震補強を行うべ
    く、互いに隣り合う前記既設鉄筋コンクリート製柱
    (C)間に耐震補強柱(A)を建込む地下構造体の耐震
    補強方法。
  2. 【請求項2】 前記隣り合う既設鉄筋コンクリート製柱
    (C)間において、何れか一方の前記既設鉄筋コンクリ
    ート製柱(C)の方に、他方の前記既設鉄筋コンクリー
    ト製柱(C)よりも近接する状態に、前記耐震補強柱
    (A)を建込む請求項1に記載の地下構造体の耐震補強
    方法。
  3. 【請求項3】 前記隣り合う既設鉄筋コンクリート製柱
    (C)間において、双方の前記既設鉄筋コンクリート製
    柱(C)に対して夫々近接する状態に、前記耐震補強柱
    (A)を夫々建込む請求項1に記載の地下構造体の耐震
    補強方法。
  4. 【請求項4】 前記既設鉄筋コンクリート製柱(C)を
    挟んで隣接する前記耐震補強柱(A)の上部どうしおよ
    び下部どうしを、夫々一組の連結部材(22)を用い
    て、前記既設の鉄筋コンクリート製柱(C)を抱持する
    状態に連結する請求項3に記載の地下構造体の耐震補強
    方法。
  5. 【請求項5】 前記耐震補強柱(A)の上端部と、前記
    地下構造体のうちの上部構造体(3)とが水平移動可能
    となるように、前記耐震補強柱(A)を前記地下構造体
    に建込む請求項1から3の何れかに記載の地下構造体の
    耐震補強方法。
  6. 【請求項6】 前記耐震補強柱(A)を建込んだ後、前
    記耐震補強柱(A)の上端部および下端部を前記地下構
    造体に密着させるよう、前記耐震補強柱(A)に押付力
    を付与する請求項1から4の何れかに記載の地下構造体
    の耐震補強方法。
  7. 【請求項7】 地下構造体の耐震補強を行うための耐震
    補強柱であって、 隣接する前記鉄筋コンクリート製柱(C)の間に配置す
    べく、柱本体部(1)を有し、前記柱本体部(1)の端
    部には、前記地下構造体の上部構造体(3)の側および
    下部構造体(4)の側に、夫々位置固定自在な上側支圧
    部材(10)および下側支圧部材(11)を個別に設け
    てあり、前記上側支圧部材(10)および前記下側支圧
    部材(11)のうち少なくとも一方に、前記耐震補強柱
    が前記上部構造体(3)あるいは前記下部構造体(4)
    から位置ずれするのを抑制する位置ずれ抑制手段(D)
    を設けてある耐震補強柱。
  8. 【請求項8】 前記位置ずれ抑制手段(D)が、前記上
    部構造体(3)あるいは前記下部構造体(4)の側に突
    出する爪部材(15)である請求項7に記載の耐震補強
    柱。
  9. 【請求項9】 前記位置ずれ抑制手段(D)が、前記上
    部構造体(3)の一部あるいは前記下部構造体(4)の
    一部を受入れ可能な凹部(16)である請求項7に記載
    の耐震補強柱。
  10. 【請求項10】 前記柱本体部(1)が、上側柱本体部
    (1A)と下側柱本体部(2A)とからなり、前記上側
    柱本体部(1A)と前記下側柱本体部(2A)とが伸縮
    機構(B)を介して連結してある請求項7から8の何れ
    かに記載の耐震補強柱。
  11. 【請求項11】 前記上側柱本体部(1A)と前記下側
    柱本体部(2A)との間に無収縮モルタル充填空間を設
    けてあると共に、前記伸縮機構(B)に無収縮モルタル
    充填孔(9)を設けてある請求項10に記載の耐震補強
    柱。
JP8201714A 1996-07-31 1996-07-31 地下構造体の耐震補強方法及び耐震補強柱 Pending JPH1046833A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8201714A JPH1046833A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 地下構造体の耐震補強方法及び耐震補強柱

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8201714A JPH1046833A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 地下構造体の耐震補強方法及び耐震補強柱

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1046833A true JPH1046833A (ja) 1998-02-17

Family

ID=16445719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8201714A Pending JPH1046833A (ja) 1996-07-31 1996-07-31 地下構造体の耐震補強方法及び耐震補強柱

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1046833A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011026811A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Takenaka Komuten Co Ltd 既存建物の耐震補強方法
JP2011185011A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Railway Technical Research Institute 構造物の柱の施工方法
JP2020090791A (ja) * 2018-12-03 2020-06-11 株式会社竹中工務店 柱の接合方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06264691A (ja) * 1991-08-19 1994-09-20 Teito Kousokudo Kotsu Eidan 既設柱列構造物の補修用支持枠体
JPH0921298A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Ohbayashi Corp 地下構造物内の柱構造
JPH09303100A (ja) * 1996-05-16 1997-11-25 Okumura Corp 既設トンネルの崩壊防止用予備柱
JPH108899A (ja) * 1996-06-21 1998-01-13 Nippon Kokan Light Steel Kk 構造物の補強工法および補強用柱

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06264691A (ja) * 1991-08-19 1994-09-20 Teito Kousokudo Kotsu Eidan 既設柱列構造物の補修用支持枠体
JPH0921298A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Ohbayashi Corp 地下構造物内の柱構造
JPH09303100A (ja) * 1996-05-16 1997-11-25 Okumura Corp 既設トンネルの崩壊防止用予備柱
JPH108899A (ja) * 1996-06-21 1998-01-13 Nippon Kokan Light Steel Kk 構造物の補強工法および補強用柱

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011026811A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Takenaka Komuten Co Ltd 既存建物の耐震補強方法
JP2011185011A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Railway Technical Research Institute 構造物の柱の施工方法
JP2020090791A (ja) * 2018-12-03 2020-06-11 株式会社竹中工務店 柱の接合方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11680401B2 (en) Precast wall panels and method of erecting a high-rise building using the panels
Papazoglou et al. Analytical and field evidence of the damaging effect of vertical earthquake ground motion
JP2006226054A (ja) 鉄筋コンクリート造ラーメン構造の既存建物の耐震補強工法
KR102201159B1 (ko) 캡유닛과 보강기둥을 이용한 내진 보강 구조 및 이의 시공 방법
JP3638571B2 (ja) 既設建物の支持荷重移載工法
JP2010261270A (ja) 複合構造および複合構造建築物の施工方法
JP3690437B2 (ja) 既存建築物の耐震補強構造
CN110924522B (zh) 一种钢筋混凝土梁与柱的钢板界面连接结构及连接方法
JPH1046833A (ja) 地下構造体の耐震補強方法及び耐震補強柱
JPH10331436A (ja) 既存構築物における柱梁の耐震補強構造
JP2010077656A (ja) 柱の耐震補強構造及び耐震補強方法
JPH1096294A (ja) 鉄骨・鉄筋コンクリート梁
JPH05179647A (ja) 山留め壁の支保構造
JP2001271499A (ja) 鉄骨方杖材による既存建物の仮受け工法
JP2974025B1 (ja) 大スパン大梁上部架構の施工方法
JP4024449B2 (ja) 既存建物の免震化工法
KR20030006681A (ko) 단면확대를 통한 구조물의 내진보강방법 및 그 장치
JP3020343B2 (ja) 中空管を用いた柱脚構造体及びその構築方法
JP4045502B2 (ja) 構造物
KR102416758B1 (ko) 교량용 캔틸레버 구조체 및 교량용 캔틸레버 구조체 시공 방법
JP7178162B2 (ja) Rc造・src造における補強機構
Kelly et al. 1994 Northridge earthquake: damage to a four-story steel braced frame building and its subsequent upgrade
Mitchell et al. Repair and upgrading of concrete structures in Mexico City after the 1985 earthquake
JPH08239807A (ja) 複合柱脚構造物
JP2006037530A (ja) 建築構造骨組みおよびそれを用いた建築構造物

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20040422

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20041022

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050804

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060209