JPH1045488A - 引上げチャンバ内壁用洗浄装置 - Google Patents

引上げチャンバ内壁用洗浄装置

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JPH1045488A
JPH1045488A JP21594796A JP21594796A JPH1045488A JP H1045488 A JPH1045488 A JP H1045488A JP 21594796 A JP21594796 A JP 21594796A JP 21594796 A JP21594796 A JP 21594796A JP H1045488 A JPH1045488 A JP H1045488A
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cleaning
chamber
pedestal
cleaning fluid
chamber shell
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Application number
JP21594796A
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English (en)
Inventor
Junichi Matsubara
順一 松原
Hirotoshi Yamagishi
浩利 山岸
Makoto Kuramoto
誠 蔵本
Tsunehisa Machida
倫久 町田
Yutaka Shiraishi
裕 白石
Kiyotaka Takano
清隆 高野
Akihiro Iida
哲広 飯田
Nobumitsu Takase
信光 高瀬
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Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Original Assignee
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単結晶引上げ炉内を洗浄する洗浄装置を得
る。 【解決手段】 半導体単結晶引上げ炉のチャンバ底部構
造を除くチャンバ殻体を載置するための台座と、台座上
に載置されたチャンバ殻体の下周端と台座の周縁との間
を密閉状態にシールする密閉手段と、台座上で密閉され
たチャンバ殻体内を負圧にする吸引手段と、台座上に設
置された1つ以上の洗浄流体噴出ノズルと、洗浄流体噴
出ノズルを昇降させるノズル昇降手段と、洗浄流体噴出
ノズルをチャンバ殻体内で回動させるノズル回動手段と
を備えたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は所謂「CZ(チョク
ラルスキ(Czochralski) )式結晶引上げ炉」、即ち、る
つぼ内で溶融したシリコン等の単結晶を成長させつつ引
上げる引上げ炉を洗浄する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のIC(集積回路)はCZ結晶によ
って作られている。図4はCZ法を行なう結晶引上げ炉
の構成を示す説明図である。図に示す通り、炉は、大き
く分けて、石英るつぼ(43)を備えた加熱室部分(41)とそ
の上部のワイヤー巻取り手段(44)を備えた引上げ室部分
(42)とから構成され、両部分は分離バルブ(45)によって
連結されて密閉状態で保持される。
【0003】加熱室部分(41)はステンレス製の殻体から
なり、上部には引上げ室部分(42)を取巻くように、幾つ
かの監視窓(46)が備わっており、監視窓(46)の一つには
光学システム(47)が設置され、これによって石英るつぼ
(43)内の融液と凝固した結晶との界面を監視する。ま
た、加熱室部分(41)の上部には、Arガスを供給する供
給口(48)が設置され、下部には加熱室部分(41)内のガス
を吸引する吸引口(49)が設置されている。これにより、
Arガス雰囲気で圧力は数〜数十Torrに調節され、
融液面から蒸発するSiO粉等の除去を容易にしてい
る。
【0004】引上げ室部分(42)は、石英るつぼ(43)の直
上方に設置され、引上げられるシリコン単結晶の径より
も大きな径を備えている。この引上げ室部分(42)の上部
側壁にはArガスを供給する供給口(50)が設置され、下
部には内部のガスを吸引する吸引口(51)が設置されてい
る。これにより、引上げ室部分(42)内もArガス雰囲気
で圧力は数〜数十Torrに調節される。
【0005】加熱室部分(41)の内部には、石英るつぼ(4
3)と黒鉛ヒータ(52)と熱遮蔽筒(53)が設置されている。
石英るつぼ(43)は、加熱室部分(41)の下方から延びた回
転軸(54)によって回動可能に保持される。石英るつぼ(4
3)には原料シリコンが投入され、これを周囲から加熱し
て融解させるために、石英るつぼ(43)の周囲に黒鉛ヒー
タ(52)が設置されている。黒鉛製の熱遮蔽筒(53)が黒鉛
ヒータ(52)と石英るつぼ(43)とを覆うように設置されて
いる。これにより、黒鉛ヒータ(52)の熱を有効に石英る
つぼ(43)内のシリコン融液に与える。尚、石英るつぼ(4
3)の回転の制御や黒鉛ヒータ(52)の制御は、加熱室部分
(41)の外部から行なわれる。
【0006】引上げ室部分(42)の上部には、引上げ室部
分(42)に対して軸心回りに回転するワイヤー巻取り手段
(44)が設けられている。回転の中心は吊下されたワイヤ
(55)と同心である。ワイヤ(55)の先端には種結晶支持具
(56)に種結晶(57)が取付けられている。この種結晶(57)
は、石英るつぼ(43)内のシリコン融液に接触させられ、
種結晶(57)の結晶方向に沿った結晶を凝固させる。この
ワイヤ巻取り手段(44)は引上げ室部分(42)に対して自身
が周回連動して、ワイヤ先端に凝固した単結晶を軸心回
りに自転させながら上方にゆっくりと引上げる。この
際、凝固の初期段階では引上げ速度を速くする等の操作
により、凝固結晶の径を小さくして、転位のない部分
(所謂、「種しぼり部」)を作製し、これに引続いて結
晶の径を大きくするための操作を行なう。これにより、
大直径の無転位結晶が融液表面から引上げられることに
なる。
【0007】加熱室部分(41)の内部構成は石英るつぼ(4
3)を除いて高純度の黒鉛製の部材からなる。黒鉛ヒータ
(52)は直流電源で使用される。また、石英るつぼ(43)の
昇降、回転の際に炉内の気密を保持するため、加熱室部
分(41)の底部の軸(54)の貫通部には磁性流体性によるシ
ール(図示せず)を用いる。更に、結晶の回転と引上げ
に用いられるワイヤ(55)にはステンレスワイヤを用い
る。監視窓(46)の一つに設置された光学システム(47)に
よる融液温度の検出には二色温度計等を、融液面位置検
出にはレーザの干渉計等を用いる。また、引上げ結晶の
直径の制御方式にはワイヤ(45)を介しての成長重量の検
出、反射光学方式計測器、イメージセンサなどによる方
法がある。更に、短い応答時間での制御には成長速度を
変化させ、長い応答時間の制御ではヒータへの入力電力
を調節する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、単結晶を引
上げる場合には、引き上げ炉の内壁にSiOが付着して
汚れる。この状態のまま次の結晶の引上げ操作を行う
と、引上げ中に前回の引上げの際に炉内壁に付着したS
iOが剥れ落ち、結晶が有転位成長する可能性が高い。
従って、単結晶引上げ炉の清掃は、頻繁に行う必要があ
るとされている。
【0009】現在20cmφまでの量産が実用化されてい
る結晶化技術では、30cmφの単結晶引上げが量産化準
備中にある。更に40cmφ以上の単結晶を目指した大直
径の単結晶引上げ炉の技術開発が行なわれつつある。こ
のような大直径の単結晶引上げ炉の場合、炉内の清掃作
業は多大な労力を必要とすることになる。
【0010】本発明は、単結晶引上げ炉、特別には大直
径単結晶引上げ炉の内部を機械的に洗浄する洗浄装置を
得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る引上げチャ
ンバ内壁用洗浄装置は、半導体単結晶引上げ炉のチャン
バ底部構造を除くチャンバ殻体を載置するための台座
と、台座上に載置されたチャンバ殻体の下周端と台座の
周縁との間を密閉状態にシールする密閉手段と、台座上
で密閉されたチャンバ殻体内を負圧にする吸引手段と、
台座上に設置された1つ以上の洗浄流体噴出ノズルと、
洗浄流体噴出ノズルを昇降させるノズル昇降手段と、洗
浄流体噴出ノズルをチャンバ殻体内で回動させるノズル
回動手段とを備えたものである。
【0012】即ち、引上げ炉のチャンバ底部構造を除く
チャンバ殻体内を台座と密閉手段とで密閉状態とし、洗
浄流体噴出ノズルによって、洗浄流体をチャンバ殻体内
壁に吹付けて内壁に付着したSiO等の汚れを洗浄する
ため、洗浄流体が外部に不用意に逸出することがない。
また、吸引手段によりチャンバ殻体内を負圧にしながら
洗浄流体をノズルから吹出すため、吹出し圧力が増す。
更に、ノズル昇降手段とノズル回動手段とを組み合わせ
ることにより、チャンバ殻体内の全ての内壁面にノズル
先端を導くことが可能となる。
【0013】洗浄流体噴出ノズルは、ノズル昇降手段と
ノズル回転手段とによりノズルを回転させつつ上から下
へ昇降させることにより、チャンバ殻体内壁の全面に洗
浄流体を吹付けて内壁に付着したSiO等の汚れを飛散
させる。この洗浄流体噴出ノズルの操作は、オペレータ
によって行なってもよいが、好ましくは、洗浄流体噴出
ノズルをチャンバ殻体の内壁に沿って位置制御する制御
手段を備えることにより、制御手段による自動洗浄が可
能となる。
【0014】この場合、制御手段に予めチャンバ殻体の
内壁形状に関する情報データをインプットしておけば、
内壁形状に沿って洗浄流体噴出ノズルを一定距離を保つ
ように制御することも可能である。また、ノズルの内壁
への接触による不測の事故を想定して、ノズル先端に距
離センサーを装着し、制御手段による制御指令に優先し
て、一定距離を保つようにフィードバック制御すること
も可能である。
【0015】引上げ炉のチャンバ底部構造を除くチャン
バ殻体は、加熱室部分と引上げ室部分とに分けられる
が、SiO等の付着は主に加熱室部分に起こるため、加
熱室部分と引上げ室部分とを分離して、洗浄を行なって
もよい。この場合には、分離後の加熱室部分の上部開口
に閉塞蓋を装着して、別の密閉手段で下周端に装着され
る台座と共に加熱室部分内を密閉し、内部を負圧にして
洗浄を行なう。
【0016】また、原料溶解,引上げ,及び,冷却中の
トラブルによっては引上げ室部分が激しく汚れる場合が
あり、この場合には、引上げ室部分を主に洗浄する必要
がある。このために、ノズル昇降手段によって洗浄流体
噴出ノズルを引上げ室部分内部まで上昇可能なように設
計してもよい。また、チャンバ底部に交換した場合に洗
浄流体噴射ノズルが引上げ室部分まで届かないようなノ
ズル昇降手段であれば、引上げ室部分を引上げ炉の上部
構造と共に分離し、これを本発明の洗浄装置の台座に載
置して、前述のように内部を負圧にして洗浄を行なって
もよい。更に、別途に引上げ室部分の下部開口に合致す
る上部開口と本発明の洗浄装置の台座に合致する下部開
口とを有したアタッチメントを用意して、引上げ室部分
のみを台座上に装着し、前述のように内部を負圧にして
洗浄を行なってもよい。
【0017】また、本発明では、更に、洗浄流体噴出ノ
ズルよりも高い位置からチャンバ殻体内面にクリーンエ
アーを吹付けるエアー噴出ノズルを備えることができ
る。このようなエアー噴出ノズルを備えることにより、
クリーンエアーが洗浄流体吹付け部位よりも上方からチ
ャンバ殻体内面に吹付けられるため、洗浄流体が下部へ
向ってワイピングされる。これにより、洗浄流体と共に
汚れが早く流れ落ちる。また、上部に引上げ室部分をつ
けた状態のままでチャンバ殻体を洗浄する際には、エア
ー噴出ノズルを加熱室部分と引上げ室部分との接続部近
傍に配することにより、加熱室部分の洗浄の際の飛沫が
引上げ室部分内部に侵入することが防止される。
【0018】このエアー噴出ノズルは、装置本体とは分
離して、引上げ室部分と加熱室部分との間に個別に設置
してもよい。尚、引上げ室部分に備わっているAr供給
口及びAr吸引口から大量のクリーンエアーを付加的に
噴出させてもよい。また、このエアー噴出ノズルは、洗
浄流体噴出ノズルと共に台座上に設置して、洗浄流体噴
出ノズルの昇降に拘らず常に洗浄流体吹出しノズルより
も上位位置に維持させる方がよく、これによりエアー噴
出ノズルの装着も簡便となる。また、この場合、エアー
噴出ノズルを洗浄流体噴出ノズルと共に徐々に上部から
下部に降下させることにより、洗浄流体と汚れとが吹付
けエアーによって下方に強制的に追いやられ、このよう
なエアーワイピングの効果によって、洗浄が早く終了す
る。
【0019】特に、エアー噴出ノズルの吹出し方向は斜
め下方が良好である。また、この場合、エアー噴出ノズ
ルの吹出し先端をスリット状にして帯状にクリーンエア
ーを吹出すようなノズルを選択すると、これをチャンバ
殻体内で中心軸回りに周回させながら上方から下方に移
動させることにより、スムーズに帯状のクリーンエアー
が内壁に付着した汚れを順に下方へ追いやることにな
り、洗浄が早く終了する。
【0020】尚、本発明の洗浄流体とは、気体又は液体
或いはこれらの混合流体からなり、具体的には、高圧ク
リーン水蒸気,ArやHe等の高圧クリーン不活性ガ
ス,超純水の1つ以上から選ばれる。また、前述のクリ
ーンエアーも強い圧力で吹付けることにより、洗浄流体
の一つとして用いることが可能であり、超純水によって
濡れた内壁の乾燥を迅速にするために用いることも可能
である。
【0021】また、洗浄流体噴出ノズルの先端には、洗
浄流体の種類に応じて、例えば広範囲に広がる噴霧流,
シャワー状の噴射流,集束した噴射流等、互いに異なる
噴射形態に切換える噴射切換え手段を備えてもよい。こ
のような噴射切換え手段は、ノズル先端部の可動要素を
変位させる構造のものの他、例えば互いに異なる噴射形
態の複数種類のノズルを選択的に切換接続するものであ
ってもよい。これによって、洗浄流体をその種類に応じ
て最適な噴射形態で噴射することができる。
【0022】ところで、チャンバ殻体内を負圧にする吸
引手段は、洗浄が気体のみで行なわれるのであれば、チ
ャンバ殻体内の如何なる位置にも配置することができ
る。但し、超純水や水蒸気による洗浄の場合には、洗浄
後の液体がチャンバ殻体内の下部(台座上面)に溜るこ
ととなるため、好ましくは、吸引手段は洗浄流体の排出
口を兼ねて台座に設けられる。尚、吸引手段による吸引
流量は、洗浄流体及びクリーンエアーの合計供給流量よ
りも多くし、洗浄中は常にチャンバ殻体内を負圧に維持
することは言うまでもない。
【0023】また、前記台座を台車上に昇降自在に搭載
した場合は、洗浄装置を引上げ炉の近傍に移動してチャ
ンバ殻体の移し替えを容易に行なうことができる。これ
により、チャンバ殻体を洗浄場所へ搬送するための設備
が不要となり、1台の洗浄装置で、複数の引上げ炉に対
しても、順番に洗浄することができ、また、洗浄場所も
選ばない利点が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態に係る
洗浄装置の構成を示す説明図である。図に示す通り、台
車(10)上に台座昇降手段(11)によって昇降可能な台座(1
3)が備わっている。この台座(13)には結晶引上げ炉外殻
のチャンバ底部構造を除くチャンバ殻体が載置され、付
属の密閉治具(14)でチャンバ殻体の下周端と台座の周縁
との間が密閉状態にシールされる。
【0025】台座(13)には、台座(13)上で密閉されたチ
ャンバ殻体内を負圧にするための吸引手段(15)に連通す
る吸引口(16)が備わっている。吸引口(16)は台座(13)上
にチャンバ殻体を装着した際にチャンバ殻体の内壁に沿
って複数個設置され、それらが台座内で一つになって吸
引手段(15)に連通している。
【0026】台座(13)には、中空回転軸(17)を原動機(1
8)で回転させる回動テーブル(19)がその中心に設けられ
ている。回転テーブル(19)には、その中央にクリーンエ
アーを吹出すためのエアー噴出ノズル(20)が備わってい
る。また、このエアー噴出ノズル(20)の下方には、高圧
クリーン水蒸気,高圧クリーンエアー,Ar,He等の
高圧クリーン不活性ガス,超純水などの洗浄流体を噴射
する複数の洗浄流体噴出ノズル(21)が備わっている。こ
れら洗浄流体は洗浄の段階に応じて暫時切換えられる。
【0027】各エアー噴出ノズル(20)及び洗浄流体噴出
ノズル(21)は、横方向に油圧で伸縮自在の横入れ子(22
a)(22b)の先端に装着されている。また、この横入れ子
(22a)(22b)はボール関節(23a)(23b)を介して油圧で伸縮
自在の縦入れ子(24a)(24b)(ノズル昇降手段)の先端に
装着されている。このため、回転テーブル(19)の回転に
伴って、各ノズル先端を上下に移動させながら、チャン
バ殻体の内壁の全てに一定の微小距離を保った状態で移
動させることが可能である(ノズル回動手段)。尚、こ
の各ノズルの制御はノズル制御手段(25)で行なう。
【0028】洗浄流体噴出ノズル(21)に供給される洗浄
流体は、回転テーブル(19)の中空回転軸(17)の内部を通
して配管された洗浄流体供給管(27)を介して外部から供
給される。また、エアー噴出ノズル(20)に供給されるク
リーンエアーは、同じく、回転テーブル(19)の中空回転
軸(17)の内部を通して配管されたクリーンエアー供給管
(26)を介して外部から供給される。尚、洗浄流体は洗浄
能力を確保するために比較的高い噴出圧力を必要とする
ので、ポンプ又は蓄圧機などの加圧手段を介して供給さ
れるのが一般的であるが、クリーンエアーは、チャンバ
殻体内部が負圧となるため、特に高圧の加圧手段を必要
とせず、一般的には低圧ボンベなどから直接供給するこ
とができる。
【0029】図2は本発明の洗浄装置を装着した洗浄操
作の概要を示す説明図である。尚、図2において、図1
及び図4と同一の符号は、同一又は相当する部分を示
す。図2に示す通り、本発明の洗浄装置による好ましい
洗浄方法は、図4に示した結晶引上げ炉の石英るつぼ,
加熱手段,熱遮蔽筒を備えた底部構造からチャンバ殻体
を取外し、代わりに本発明の洗浄装置の台座(13)上にチ
ャンバ殻体を密閉状態で装着することから始まる。
【0030】図2に示す通り、チャンバ殻体を洗浄装置
に装着した後、吸引口(16)から内部の空気を吸引して、
チャンバ内を負圧にする。その一方、エアー噴出ノズル
(20)の縦入れ子(24a) を伸ばして、エアー噴出ノズル(2
0)を引上げ室部分の入口直下に上昇させる。この場合、
破線に示した通り、引上げ室部分(42)内にノズル(20)を
導いてもよい。内部の負圧の度合が大きくなるに従っ
て、エアー噴出ノズル(20)からのクリーンエアーの供給
流量が増大するが、クリーンエアーの供給流量は吸引口
(16)殻の吸引流量よりも圧倒的に少量にする。尚、クリ
ーンエアーはエアー噴出ノズル(20)からだけでなく、既
設されているArガスを供給する供給口(50)や吸引口(5
1)からも付加的に供給してもよい。
【0031】負圧に応じてクリーンエアーの供給が増大
した後、原動機(18)を始動して回転テーブル(19)を回転
させる。この回転状態のまま、洗浄流体噴出ノズル(21)
の先端をチャンバ殻体の加熱室部分(41)内の上部の内壁
から微小距離を保持して対置させ、次いで上下に向けて
内壁に沿って移動させながら、洗浄流体を噴射する。使
用する洗浄流体は、洗浄の初期は高圧クリーン水蒸気と
し、これにより比較的大きな付着物を吹き飛ばすと同時
に凝結した水で汚れを浮かせる。水蒸気での洗浄を上部
から下部に向けて行なった後に、再びノズル(21)を上方
へ復帰させ、今度は洗浄流体を超純水に切換えて同様の
回転降下操作により、浮き上がった汚れを超純水で洗い
落す。
【0032】その後、再度高圧クリーン水蒸気による洗
浄操作を繰返して壁面の温度を上げ、高圧クリーン不活
性ガス又は高圧クリーンエアーによる洗浄操作を繰返し
て濡れた壁面を乾燥させる。以上のような複数の洗浄流
体は同一の噴出ノズル(21)から順番に噴射してもよい
が、洗浄操作を早く終了させるために、個々の噴射ノズ
ル(21)の吹付け高さに違いを持たせて、別の洗浄流体を
同時に噴射する複数段のノズル構成としてもよい。尚、
以上の各洗浄流体の噴射中はクリーンエアーの噴出を維
持させるが、最終段階の高圧クリーン不活性ガス又は高
圧クリーンエアーをノズル(21)から噴出させる際には、
エアー噴出ノズル(20)の噴出動作を停止させてもよい。
【0033】尚、図2ではチャンバ殻体の引上げ室部分
を加熱室部分に取付けたままの状態で洗浄しているが、
引上げ室部分を外して加熱室部分のみを洗浄する場合に
は、分離バルブ(45)を取外した後に残る上部開口に密閉
蓋を装着して密閉状態とする。図3はこの場合の本発明
の洗浄装置による洗浄操作の別の例を示す説明図であ
る。図3に示す場合には、引上げ室部分が取外された後
に残された上部開口が密閉蓋(30)で塞がれ、更に密閉治
具(31)で密閉を完全なものとしている。エアー噴出ノズ
ル(20)はチャンバ(加熱室部分)の内壁を乾燥させる際
に用いる。また、エアー噴出ノズル(20)の噴射方向を斜
め下方にすることにより、内壁を乾燥させながら、クリ
ーンエアーが内壁に付着した汚れを下方にワイピングす
ることになり、洗浄が早く終了する。
【0034】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、単結晶引
上げ炉のチャンバ底部構造を除くチャンバ殻体内を機械
的に洗浄する洗浄装置を得ることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による洗浄装置の構成を示
す説明図である。
【図2】本発明の洗浄装置による洗浄操作の概要を示す
説明図である。
【図3】本発明の洗浄装置による洗浄操作の別の例を示
す説明図である。
【図4】CZ法を行なう結晶引上げ炉の構成を示す説明
図である。
【符号の説明】
(10) …台車、 (11) …台座昇降手段、 (13) …台座、 (14) …密閉治具、 (15) …吸引手段、 (16) …吸引口、 (17) …回転軸、 (18) …原動機、 (19) …回動テーブル、 (20) …エアー噴出ノズル、 (21) …洗浄流体噴出ノズル、 (22a)(22b)…横入れ子、 (23a)(23b)…ボール関節、 (24a)(24b)…縦入れ子、 (25) …ノズル制御手段、 (26) …クリーンエアー供給管、 (27) …洗浄流体供給管、 (30) …密閉蓋、 (31) …密閉治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 倫久 東京都千代田区丸の内1−4−2 株式会 社スーパーシリコン研究所内 (72)発明者 白石 裕 東京都千代田区丸の内1−4−2 株式会 社スーパーシリコン研究所内 (72)発明者 高野 清隆 東京都千代田区丸の内1−4−2 株式会 社スーパーシリコン研究所内 (72)発明者 飯田 哲広 東京都千代田区丸の内1−4−2 株式会 社スーパーシリコン研究所内 (72)発明者 高瀬 信光 東京都千代田区丸の内1−4−2 株式会 社スーパーシリコン研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体単結晶引上げ炉のチャンバ底部構
    造を除くチャンバ殻体を載置するための台座と、 台座上に載置されたチャンバ殻体の下周端と台座の周縁
    との間を密閉状態にシールする密閉手段と、 台座上で密閉されたチャンバ殻体内を負圧にする吸引手
    段と、 台座上に設置された1つ以上の洗浄流体噴出ノズルと、 洗浄流体噴出ノズルを昇降させるノズル昇降手段と、 洗浄流体噴出ノズルをチャンバ殻体内で回動させるノズ
    ル回動手段とを備えたことを特徴とする引上げチャンバ
    内壁用洗浄装置。
  2. 【請求項2】 洗浄流体噴出ノズルをチャンバ殻体の内
    壁に沿って位置制御する制御手段を備えたことを特徴と
    する請求項1に記載の引上げチャンバ内壁用洗浄装置。
  3. 【請求項3】 チャンバ殻体に開口がある場合に、その
    開口を覆う蓋部材と、蓋部材とチャンバ殻体の開口周縁
    との間を密閉状態にシールする別の密閉手段とを更に備
    えたことを特徴とする請求項1に記載の引上げチャンバ
    内壁用洗浄装置。
  4. 【請求項4】 台座上に載置されたチャンバ殻体内に前
    記洗浄流体噴出ノズルよりも高い位置からチャンバ殻体
    内面にクリーンエアーを吹付けるエアー噴出ノズルを更
    に備えたことを特徴とする請求項1に記載の引上げチャ
    ンバ内壁用洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記洗浄流体が、高圧クリーン水蒸気,
    高圧クリーンエアー,高圧クリーン不活性ガス(Ar,
    He),超純水の1つ以上から選ばれたことを特徴とす
    る請求項1に記載の引上げチャンバ内壁用洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記吸引手段が洗浄流体の排出口を兼ね
    て前記台座に設けられたことを特徴とする請求項1に記
    載の引上げチャンバ内壁用洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記台座が台車上に昇降自在に搭載され
    たことを特徴とする請求項1に記載の引上げチャンバ内
    壁用洗浄装置。
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