JPH1044786A - 車両用ガラスラン - Google Patents
車両用ガラスランInfo
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- JPH1044786A JPH1044786A JP8207326A JP20732696A JPH1044786A JP H1044786 A JPH1044786 A JP H1044786A JP 8207326 A JP8207326 A JP 8207326A JP 20732696 A JP20732696 A JP 20732696A JP H1044786 A JPH1044786 A JP H1044786A
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- Japan
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- extruded
- corner
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- tpe
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガラスランの組付け作業性が向上し、しか
も、長期間使用後も、コーナ型成形部が脱落し難い車両
用ガラスランを提供すること。 【解決手段】 自動車のサイドドア等に装着され、エラ
ストマー材料で形成されてなる車両用ガラスラン12
A。ルーフ側及びピラー側の各押出部14、16と、押
出部14、16相互を接続するコーナ型成形部20、2
2とを備えている。押出部14、16(18)がゴム材
料または熱可塑性エラストマー材料で形成され、コーナ
部型成形部20が押出部の材料より硬度が高い熱可塑性
エラストマー材料で形成されている。
も、長期間使用後も、コーナ型成形部が脱落し難い車両
用ガラスランを提供すること。 【解決手段】 自動車のサイドドア等に装着され、エラ
ストマー材料で形成されてなる車両用ガラスラン12
A。ルーフ側及びピラー側の各押出部14、16と、押
出部14、16相互を接続するコーナ型成形部20、2
2とを備えている。押出部14、16(18)がゴム材
料または熱可塑性エラストマー材料で形成され、コーナ
部型成形部20が押出部の材料より硬度が高い熱可塑性
エラストマー材料で形成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のサイドドア
等に装着され、エラストマー材料で形成されてなる車両
用ガラスランに関する。更に詳しくは、本発明は、ルー
フ側及びピラー側の各押出部と、該押出部相互を接続す
るコーナ型成形部とを備えた車両用ガラスランに関す
る。
等に装着され、エラストマー材料で形成されてなる車両
用ガラスランに関する。更に詳しくは、本発明は、ルー
フ側及びピラー側の各押出部と、該押出部相互を接続す
るコーナ型成形部とを備えた車両用ガラスランに関す
る。
【0002】特に、押出部に滑性処理層が形成されたガ
ラス摺接部を備えたガラスランに好適な発明である。こ
こでは、自動車のサイドドアに装着されるガラスランを
例にとり説明するが、これに限られるものではなく、電
車等の自動車以外の車両、例えば、鉄道車両、水上輸送
船、等におけるガラス昇降窓にも適用可能である。
ラス摺接部を備えたガラスランに好適な発明である。こ
こでは、自動車のサイドドアに装着されるガラスランを
例にとり説明するが、これに限られるものではなく、電
車等の自動車以外の車両、例えば、鉄道車両、水上輸送
船、等におけるガラス昇降窓にも適用可能である。
【0003】
【関連技術】自動車のサイドドアに装着されるガラスラ
ン12の一例を図1〜2に示す。図1は全体斜視図、図
2は図1の2−2線部位装着態様断面図である。
ン12の一例を図1〜2に示す。図1は全体斜視図、図
2は図1の2−2線部位装着態様断面図である。
【0004】このガラスラン12は、ルーフ側及びピラ
ー側の各押出部14、16(18)と、該押出部14、
16(18)相互を接続するコーナ型成形部20(2
2)とを備えた構成である。即ち、ルーフ側押出部14
の前後端に、ピラー側押出部16、18が、前・後のコ
ーナ型成形部20、22を介して、相互に接続された構
成である。
ー側の各押出部14、16(18)と、該押出部14、
16(18)相互を接続するコーナ型成形部20(2
2)とを備えた構成である。即ち、ルーフ側押出部14
の前後端に、ピラー側押出部16、18が、前・後のコ
ーナ型成形部20、22を介して、相互に接続された構
成である。
【0005】ここで、ルーフ側押出部14は、図2に示
すような断面形状を有し、ドアのウインドフレーム24
におけるルーフ側の組付けチャンネル26内に強制嵌入
され、アンダーカット保持されて組付けられている。ピ
ラー側押出部16、18及び前・後コーナ型成形部2
0、22も、通常、ルーフ側押出部14と同様な断面形
状を有するとともに、同様な断面形状の組付けチャンネ
ル26に組付けられている。
すような断面形状を有し、ドアのウインドフレーム24
におけるルーフ側の組付けチャンネル26内に強制嵌入
され、アンダーカット保持されて組付けられている。ピ
ラー側押出部16、18及び前・後コーナ型成形部2
0、22も、通常、ルーフ側押出部14と同様な断面形
状を有するとともに、同様な断面形状の組付けチャンネ
ル26に組付けられている。
【0006】ここで、ガラスラン12は、その基本断面
において、略チャンネル断面を構成するように、基底壁
28と車内側・車外側立壁30、32、及び、各立壁3
0、32の先端から内側、基底壁28へ向かって突出す
る車内側・車外側摺接リップ34、36を備え、更に、
基底壁28の両外側には、係合凸条38、38を備えて
いる。この係合凸条38、38は、組付けチャンネル2
6の底部両側のアンダーカット溝26aに嵌着係合する
ものである。そして、基底壁28及び各摺接リップ3
4、36には、主としてガラス摺接性を担保するために
滑性処理層40が形成されている。滑性処理層40とし
ては、通常、ナイロンパイル等の植毛からなるものや、
ウレタン塗装や超高分子量ポリエチレンシート貼着から
なるものがある。
において、略チャンネル断面を構成するように、基底壁
28と車内側・車外側立壁30、32、及び、各立壁3
0、32の先端から内側、基底壁28へ向かって突出す
る車内側・車外側摺接リップ34、36を備え、更に、
基底壁28の両外側には、係合凸条38、38を備えて
いる。この係合凸条38、38は、組付けチャンネル2
6の底部両側のアンダーカット溝26aに嵌着係合する
ものである。そして、基底壁28及び各摺接リップ3
4、36には、主としてガラス摺接性を担保するために
滑性処理層40が形成されている。滑性処理層40とし
ては、通常、ナイロンパイル等の植毛からなるものや、
ウレタン塗装や超高分子量ポリエチレンシート貼着から
なるものがある。
【0007】上記において、押出部14、16、18を
ゴム材料で、型成形部20、22を熱可塑性エラストマ
ー(TPE)で形成する技術が開示されている(特開平
8−72556号公報層参照)。
ゴム材料で、型成形部20、22を熱可塑性エラストマ
ー(TPE)で形成する技術が開示されている(特開平
8−72556号公報層参照)。
【0008】TPEとは、ガラス転移温度が常温以下で
ある軟質相と、加熱時に溶融するが常温では凍結してゴ
ムにおける架橋の作用を奏する硬質相とからなり、使用
範囲温度でゴム状弾性を示す材料のことである。
ある軟質相と、加熱時に溶融するが常温では凍結してゴ
ムにおける架橋の作用を奏する硬質相とからなり、使用
範囲温度でゴム状弾性を示す材料のことである。
【0009】押出部16、18をゴム材料で形成するの
は、摺接リップ34、36の窓ガラス42の両面に対す
る適度の撓み・ゴム弾性力を確保してシール性を担保す
るためである。特にゴム材料の内から、通常、エチレン
プロピレンゴム(EPR)が選択して使用される。EP
Rは、耐候性に優れ、かつ、比重も小さくて自動車の軽
量化に寄与するためである。
は、摺接リップ34、36の窓ガラス42の両面に対す
る適度の撓み・ゴム弾性力を確保してシール性を担保す
るためである。特にゴム材料の内から、通常、エチレン
プロピレンゴム(EPR)が選択して使用される。EP
Rは、耐候性に優れ、かつ、比重も小さくて自動車の軽
量化に寄与するためである。
【0010】型成形部20、22をTPEで形成するの
は、離型するまでの硬化時間が、ゴムの加硫時間に比し
て短くて生産性の増大に寄与し、かつ、金型冷却させて
硬化させるため、加熱加硫するゴム材料に比して滑性処
理層40(上記例示のものは全て耐熱温度が加硫温度
(約180℃)より格段に低い)が熱劣化する可能性が
極めて小さいためである。
は、離型するまでの硬化時間が、ゴムの加硫時間に比し
て短くて生産性の増大に寄与し、かつ、金型冷却させて
硬化させるため、加熱加硫するゴム材料に比して滑性処
理層40(上記例示のものは全て耐熱温度が加硫温度
(約180℃)より格段に低い)が熱劣化する可能性が
極めて小さいためである。
【0011】上記公報においては、TPEのうち、ポリ
オレフィン系TPE(TPO)を使用することが開示さ
れている。TPOは、EPR押出部の端末にプライマー
処理等の端末処理をせずに、EPR押出部との間に所定
の接着力を担保できる。TPOは、通常、軟質相となる
非極性ゴム(EPR等)がブレンドされているため、E
PR押出部中に含まれる加硫系薬剤が移行して、加硫接
着するためである。
オレフィン系TPE(TPO)を使用することが開示さ
れている。TPOは、EPR押出部の端末にプライマー
処理等の端末処理をせずに、EPR押出部との間に所定
の接着力を担保できる。TPOは、通常、軟質相となる
非極性ゴム(EPR等)がブレンドされているため、E
PR押出部中に含まれる加硫系薬剤が移行して、加硫接
着するためである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記において、押出部
を形成するゴムの硬度は、HS (JIS A)約70〜80度
の範囲で、最も普通には75度前後であった。ゴム硬度
が低過ぎると、剛性も相対的に低くなり、形態保持性が
低くなって係合力を担保し難くなる。ゴム硬度が80度
を超えると、押出材料の粘度が相対的に高くなり、ガラ
スランの断面形状を安定して押出すことが困難となるた
めである。ガラスランの断面形状は、上記の如く、複雑
でしかも肉厚の差が大きいためである。
を形成するゴムの硬度は、HS (JIS A)約70〜80度
の範囲で、最も普通には75度前後であった。ゴム硬度
が低過ぎると、剛性も相対的に低くなり、形態保持性が
低くなって係合力を担保し難くなる。ゴム硬度が80度
を超えると、押出材料の粘度が相対的に高くなり、ガラ
スランの断面形状を安定して押出すことが困難となるた
めである。ガラスランの断面形状は、上記の如く、複雑
でしかも肉厚の差が大きいためである。
【0013】また、コーナ型成形部20、22を形成す
るTPE材料は、その硬度が、上記ゴム硬度と略同じと
なるものを使用していた。コーナ型成形部の硬度が、ピ
ラー側押出部の硬度と略同じでないと、コーナ型成形部
にピラー側押出部と同様のシール性が確保できないと言
う思い込みがあったためと推定される。
るTPE材料は、その硬度が、上記ゴム硬度と略同じと
なるものを使用していた。コーナ型成形部の硬度が、ピ
ラー側押出部の硬度と略同じでないと、コーナ型成形部
にピラー側押出部と同様のシール性が確保できないと言
う思い込みがあったためと推定される。
【0014】しかし、上記構成のガラスラン12の場
合、昨今のガラスラン組付け作業改善の要望に応え難く
なってきている。
合、昨今のガラスラン組付け作業改善の要望に応え難く
なってきている。
【0015】即ち、ガラスラン12の組付けチャンネル
26への組付けに際して、ガラスラン12における係合
凸条38の、組付けチャンネル26におけるアンダーカ
ット溝26aへの嵌着係合の完了を確認し難く、いわゆ
る、クリック感を得難いためである。特に、コーナ型成
形部20(22)の組付けチャンネル26への嵌着係合
が不十分なままで、ルーフ側押出部14を順次組付けチ
ャンネル26に組付けていくと、途中で、コーナ型成形
部20(22)が組付けチャンネル26から脱落するよ
うなことがあった。
26への組付けに際して、ガラスラン12における係合
凸条38の、組付けチャンネル26におけるアンダーカ
ット溝26aへの嵌着係合の完了を確認し難く、いわゆ
る、クリック感を得難いためである。特に、コーナ型成
形部20(22)の組付けチャンネル26への嵌着係合
が不十分なままで、ルーフ側押出部14を順次組付けチ
ャンネル26に組付けていくと、途中で、コーナ型成形
部20(22)が組付けチャンネル26から脱落するよ
うなことがあった。
【0016】また、上記構成のガラスラン12は、コー
ナ型成形部20(22)の嵌着係合が完全な状態で組付
けチャンネル26に組付けられても、長期間使用後に
は、窓ガラス42の昇降力により、コーナ型成形部20
(22)が組付けチャンネル26から脱落することがあ
った。長期間使用後には、滑性処理層40が摩耗してガ
ラスランを引張または押し上げる力が大きくなるためと
推定される。
ナ型成形部20(22)の嵌着係合が完全な状態で組付
けチャンネル26に組付けられても、長期間使用後に
は、窓ガラス42の昇降力により、コーナ型成形部20
(22)が組付けチャンネル26から脱落することがあ
った。長期間使用後には、滑性処理層40が摩耗してガ
ラスランを引張または押し上げる力が大きくなるためと
推定される。
【0017】本発明は、上記にかんがみて、ガラスラン
の組付け作業性が向上し、しかも、長期間使用後も、コ
ーナ型成形部が脱落し難い車両用ガラスランを提供する
ことを目的とする。
の組付け作業性が向上し、しかも、長期間使用後も、コ
ーナ型成形部が脱落し難い車両用ガラスランを提供する
ことを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の車両用ガラスラ
ンは、上記課題を下記構成により解決するものである。
ンは、上記課題を下記構成により解決するものである。
【0019】車両のサイドドア等に装着され、エラスト
マー材料で形成されてなる車両用ガラスランにおいて、
ルーフ側及びピラー側の各押出部と、該押出部相互を接
続するコーナ型成形部とを備え、押出部がゴム材料又は
TPE材料で形成され、上コーナ部型成形部が押出部材
料より硬度の高いTPE材料で形成されてなることを特
徴とする。
マー材料で形成されてなる車両用ガラスランにおいて、
ルーフ側及びピラー側の各押出部と、該押出部相互を接
続するコーナ型成形部とを備え、押出部がゴム材料又は
TPE材料で形成され、上コーナ部型成形部が押出部材
料より硬度の高いTPE材料で形成されてなることを特
徴とする。
【0020】
(1) 本発明のガラスランは、上記の如く、押出部がゴム
材料またはTPE材料で形成され、前記コーナ型成形部
が押出部材料より硬度の高いTPE材料で形成されてな
ることにより、下記のような作用・効果を奏する。
材料またはTPE材料で形成され、前記コーナ型成形部
が押出部材料より硬度の高いTPE材料で形成されてな
ることにより、下記のような作用・効果を奏する。
【0021】コーナ型成形部の硬度が従来に比して高く
なる、即ち、相対的に剛性が高くなり形態保持性が増大
する。
なる、即ち、相対的に剛性が高くなり形態保持性が増大
する。
【0022】従って、ガラスランの組付けチャンネルへ
の組付けに際して、基底壁における両側係合凸条の、組
付けチャンネルコーナ部におけるアンダーカット溝への
嵌着係合の完了を確認し易くなり、即ち、クリック感を
得易くなる。よって、ガラスランの組付け作業性が向上
する。例えば、コーナ型成形部が、嵌着係合が不十分な
ままで、押出部を順次組付けチャンネルに組付けていく
とき、途中で、コーナ型成形部が組付けチャンネルから
脱落するようなおそれがない。TPEの硬度を高くして
も、TPEはゴムに比して、滑り性が良好で、組付け作
業性も良好である。
の組付けに際して、基底壁における両側係合凸条の、組
付けチャンネルコーナ部におけるアンダーカット溝への
嵌着係合の完了を確認し易くなり、即ち、クリック感を
得易くなる。よって、ガラスランの組付け作業性が向上
する。例えば、コーナ型成形部が、嵌着係合が不十分な
ままで、押出部を順次組付けチャンネルに組付けていく
とき、途中で、コーナ型成形部が組付けチャンネルから
脱落するようなおそれがない。TPEの硬度を高くして
も、TPEはゴムに比して、滑り性が良好で、組付け作
業性も良好である。
【0023】また、上記構成のガラスランは、組付けチ
ャンネルに組付けて自動車装着した後長期間経過後にお
いても、コーナ型成形部が脱落し難くなる。上記の如
く、ガラスランのコーナ型成形部における形態保持性の
増大により、組付けチャンネルのコーナ部に対する嵌着
係合力が増大するためである。
ャンネルに組付けて自動車装着した後長期間経過後にお
いても、コーナ型成形部が脱落し難くなる。上記の如
く、ガラスランのコーナ型成形部における形態保持性の
増大により、組付けチャンネルのコーナ部に対する嵌着
係合力が増大するためである。
【0024】(2) 本発明のガラスランにおいて、更に、
TPE材料の硬度をHS (JIS A)83度以上すれば、ガ
ラスランの形態保持能の増大がより確実となり、上記作
用・効果は、より確実に担保される。
TPE材料の硬度をHS (JIS A)83度以上すれば、ガ
ラスランの形態保持能の増大がより確実となり、上記作
用・効果は、より確実に担保される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づい
て詳細に説明をする。前述例と同一部分または実質的に
同一部分については、同一図符号を付すと共に、それら
の説明の全部または一部を省略する。
て詳細に説明をする。前述例と同一部分または実質的に
同一部分については、同一図符号を付すと共に、それら
の説明の全部または一部を省略する。
【0026】本実施形態のガラスラン12Aを、前述の
同一形態のものについて説明する。
同一形態のものについて説明する。
【0027】即ち、ルーフ側及びピラー側の各押出部1
4、16(18)と、該押出部14、16(18)相互
を接続するコーナ型成形部20(22)とを備えた構成
である。即ち、ルーフ側押出部14の前後端に、ピラー
側押出部16、18が、前・後のコーナ型成形部20、
22を介して、相互に接続された構成である。
4、16(18)と、該押出部14、16(18)相互
を接続するコーナ型成形部20(22)とを備えた構成
である。即ち、ルーフ側押出部14の前後端に、ピラー
側押出部16、18が、前・後のコーナ型成形部20、
22を介して、相互に接続された構成である。
【0028】そして、本実施形態では、押出部がゴム材
料で形成され、コーナ型成形部20、22が前記押出部
材料より硬度が高い熱可塑性エラストマー(TPE)材
料で形成されている。
料で形成され、コーナ型成形部20、22が前記押出部
材料より硬度が高い熱可塑性エラストマー(TPE)材
料で形成されている。
【0029】押出部材料としては、通常、耐候性の良好
なEPR、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を使
用するが、TPEであってもよい。TPEとしては、ポ
リオレフィン系、スチレン系、トランス−1,4−ポリ
イソプレン系、1,2−ポリブタジエン系、ウレタン
系、ポリエステル系等を挙げることができる。このと
き、押出部の材料の硬度は、前述と同様、HS (JIS A )
約70〜80度、望ましくは、約75度前後とする。特
に、EPRのうち、少量の非共役ジエンを共重合させた
三元共重合体EPR(EPDM)が望ましい。EPDM
は、硫黄加硫で可能で、過酸化物加硫に比して、配合物
調製・加硫工程における取扱性に優れている。
なEPR、クロロプレンゴム(CR)等のゴム材料を使
用するが、TPEであってもよい。TPEとしては、ポ
リオレフィン系、スチレン系、トランス−1,4−ポリ
イソプレン系、1,2−ポリブタジエン系、ウレタン
系、ポリエステル系等を挙げることができる。このと
き、押出部の材料の硬度は、前述と同様、HS (JIS A )
約70〜80度、望ましくは、約75度前後とする。特
に、EPRのうち、少量の非共役ジエンを共重合させた
三元共重合体EPR(EPDM)が望ましい。EPDM
は、硫黄加硫で可能で、過酸化物加硫に比して、配合物
調製・加硫工程における取扱性に優れている。
【0030】硬度と正の関係にある形態保持性(硬度が
高い程望ましい)と硬度と負の関係にある成形性とのバ
ランスから、上記ゴム材料の硬度範囲を設定する。
高い程望ましい)と硬度と負の関係にある成形性とのバ
ランスから、上記ゴム材料の硬度範囲を設定する。
【0031】コーナ型成形部を形成するTPE材料とし
ては、押出部材料をEPRとしたとき、前述と同様、加
硫接着が可能なポリオレフィン系TPE(TPO)が望
ましく、その内で、特に、軟質相が完全架橋または動的
加硫タイプが、耐熱性、耐圧縮永久歪み性に優れ、ま
た、後述の硬度HS (JIS A )83度以上のものが得易く
望ましい。ゴム材料がEPRのとき、スチレン系、トラ
ンス−1,4−ポリイソプレン系、1,2−ポリブタジ
エン系等の非極性TPEの使用が、確認していないが、
押出部との加硫接着が期待でき望ましい。これらのTP
Oの軟質相が、単位成分として共通するもの(二重結合
・エチレン・プロピレン等)があるためである。具体的
には、AES社から製造販売されている「サントプレン
201−87」(硬度:HS(JIS A)90度)を好適に使
用可能である。
ては、押出部材料をEPRとしたとき、前述と同様、加
硫接着が可能なポリオレフィン系TPE(TPO)が望
ましく、その内で、特に、軟質相が完全架橋または動的
加硫タイプが、耐熱性、耐圧縮永久歪み性に優れ、ま
た、後述の硬度HS (JIS A )83度以上のものが得易く
望ましい。ゴム材料がEPRのとき、スチレン系、トラ
ンス−1,4−ポリイソプレン系、1,2−ポリブタジ
エン系等の非極性TPEの使用が、確認していないが、
押出部との加硫接着が期待でき望ましい。これらのTP
Oの軟質相が、単位成分として共通するもの(二重結合
・エチレン・プロピレン等)があるためである。具体的
には、AES社から製造販売されている「サントプレン
201−87」(硬度:HS(JIS A)90度)を好適に使
用可能である。
【0032】当然、押出部の端末を接着前処理(プライ
ー処理等)をする場合は、ポリエステル系・ポリウレタ
ン系・ポリアミド系・アイオノマー系TPE等の極性T
PEの使用も可能である。この押出部端末の接着前処理
をする場合でも、上記非極性TPEは、EPRと同じ非
極性ポリマーに属し、所定の接着性を容易に得易く、望
ましい。
ー処理等)をする場合は、ポリエステル系・ポリウレタ
ン系・ポリアミド系・アイオノマー系TPE等の極性T
PEの使用も可能である。この押出部端末の接着前処理
をする場合でも、上記非極性TPEは、EPRと同じ非
極性ポリマーに属し、所定の接着性を容易に得易く、望
ましい。
【0033】ここで、上記各TPE材料の硬度が、押出
部材料の硬度より高い。通常、HS(JIS A )約83度以
上、望ましくは、約85〜95度、さらに望ましくは、
90度前後とする。そして、このときのゴム材料との硬
度差は、3〜20度、望ましくは、5〜10度とする。
83度未満では、本発明の効果、形態保持能を担保し難
くなる。また、上限はTPEの本質から、HS (JIS A )
99度相当とする。当該硬度より高いと、ゴム状弾性を
型成形部に得難くなり、ガラス42に対するシール性に
問題が発生しやすくなる。また、型成形部(TPE部)
と押出部(ゴム部またはTPE部)との間の相対的に硬
度差が大きすぎると、押出部と型成形部との間の十分な
接着性能を確保し難くなるとともに、接続部にシール力
の差(ギャップ)が発生し易くなり望ましくない。
部材料の硬度より高い。通常、HS(JIS A )約83度以
上、望ましくは、約85〜95度、さらに望ましくは、
90度前後とする。そして、このときのゴム材料との硬
度差は、3〜20度、望ましくは、5〜10度とする。
83度未満では、本発明の効果、形態保持能を担保し難
くなる。また、上限はTPEの本質から、HS (JIS A )
99度相当とする。当該硬度より高いと、ゴム状弾性を
型成形部に得難くなり、ガラス42に対するシール性に
問題が発生しやすくなる。また、型成形部(TPE部)
と押出部(ゴム部またはTPE部)との間の相対的に硬
度差が大きすぎると、押出部と型成形部との間の十分な
接着性能を確保し難くなるとともに、接続部にシール力
の差(ギャップ)が発生し易くなり望ましくない。
【0034】上記構成のガラスランは、従来と同様、そ
れぞれ、ゴム押出物を所定長に裁断して形成したルーフ
側押出部14及びピラー側押出部16(18)を、TP
E用成形型(図示せず)にセットして、形成されたキャ
ビティに所定のTPE材料を注入してコーナ型成形部2
0(22)成形すると同時に、押出部相互を型成形部を
介して接着して製造する。
れぞれ、ゴム押出物を所定長に裁断して形成したルーフ
側押出部14及びピラー側押出部16(18)を、TP
E用成形型(図示せず)にセットして、形成されたキャ
ビティに所定のTPE材料を注入してコーナ型成形部2
0(22)成形すると同時に、押出部相互を型成形部を
介して接着して製造する。
【0035】ここで、型成形部20(22)の形状が複
雑でも、TPE材料はゴム材料に比して流れ性が良好
で、TPE材料の硬度が高くても成形性に問題が発生す
ることはない。
雑でも、TPE材料はゴム材料に比して流れ性が良好
で、TPE材料の硬度が高くても成形性に問題が発生す
ることはない。
【0036】また、成形型は冷却型を使用するため、押
出部16(18)の滑性処理層40が熱劣化するおそれ
はほとんどない。なお、コーナ型成形部20(22)に
おける少なくともピラー側押出部16(18)と接続す
る側の基底壁28には、滑性処理層40を後処理により
形成しておく。ピラー押出部28側における基底壁28
の滑性処理層40は、窓ガラス42の端面が摺接するた
め、窓ガラス42の両面が摺接する車内側・車外側摺接
リップ34、36に比して高度の滑り性(摺接性)が要
求されるためである。
出部16(18)の滑性処理層40が熱劣化するおそれ
はほとんどない。なお、コーナ型成形部20(22)に
おける少なくともピラー側押出部16(18)と接続す
る側の基底壁28には、滑性処理層40を後処理により
形成しておく。ピラー押出部28側における基底壁28
の滑性処理層40は、窓ガラス42の端面が摺接するた
め、窓ガラス42の両面が摺接する車内側・車外側摺接
リップ34、36に比して高度の滑り性(摺接性)が要
求されるためである。
【0037】このコーナ型成形部22Aの成形に際し、
ルーフ側押出部14及びピラー側押出部18部の基底壁
(ガラス42の端面が摺接する)28を残して段カット
した形で成形型(図示せず)にセットして、成形するこ
とが望ましい。コーナ型成形部22におけるピラー側押
出部16(18)と接続する基底壁28の滑性処理層4
0を形成するための後処理が不要となるとともに、ピラ
ー押出部28に形成する滑性処理層40が、窓ガラス4
2の略上死点位置まで連続して形成される結果となり、
窓ガラス42の摺接性および滑性処理層40の耐久性が
向上する。
ルーフ側押出部14及びピラー側押出部18部の基底壁
(ガラス42の端面が摺接する)28を残して段カット
した形で成形型(図示せず)にセットして、成形するこ
とが望ましい。コーナ型成形部22におけるピラー側押
出部16(18)と接続する基底壁28の滑性処理層4
0を形成するための後処理が不要となるとともに、ピラ
ー押出部28に形成する滑性処理層40が、窓ガラス4
2の略上死点位置まで連続して形成される結果となり、
窓ガラス42の摺接性および滑性処理層40の耐久性が
向上する。
【0038】本実施例のガラスラン12Aは、従来と同
様にして、組付けチャンネル26に組付けける。
様にして、組付けチャンネル26に組付けける。
【0039】この際、コーナ型成形部20(22)の硬
度が従来に比して高くしてあるため、基底壁28におけ
る両側係合凸条38の、組付けチャンネル26コーナ部
におけるアンダーカット溝26aへの嵌着係合の完了を
確認し易くなり、即ち、クリック感を得易くなる。例え
ば、コーナ型成形部20(22)の組付けチャンネル2
6への嵌着係合が不十分なままで、ルーフ側押出部14
を順次組付けチャンネル26に組付けていくとき、途中
で、コーナ型成形部20(22)が組付けチャンネル2
6から脱落するようなおそれがない。
度が従来に比して高くしてあるため、基底壁28におけ
る両側係合凸条38の、組付けチャンネル26コーナ部
におけるアンダーカット溝26aへの嵌着係合の完了を
確認し易くなり、即ち、クリック感を得易くなる。例え
ば、コーナ型成形部20(22)の組付けチャンネル2
6への嵌着係合が不十分なままで、ルーフ側押出部14
を順次組付けチャンネル26に組付けていくとき、途中
で、コーナ型成形部20(22)が組付けチャンネル2
6から脱落するようなおそれがない。
【0040】また、上記実施形態のガラスラン12A
は、組付けチャンネル26組付て自動車装着した後長期
間経過後においても、コーナ型成形部20(22)が組
付けチャンネル26から脱落し難くなる。上記の如く、
ガラスラン12Aのコーナ型成形部20(22)におけ
る形態保持性の増大により、組付けチャンネル26のコ
ーナ部に対する嵌着係合力が増大するためである。
は、組付けチャンネル26組付て自動車装着した後長期
間経過後においても、コーナ型成形部20(22)が組
付けチャンネル26から脱落し難くなる。上記の如く、
ガラスラン12Aのコーナ型成形部20(22)におけ
る形態保持性の増大により、組付けチャンネル26のコ
ーナ部に対する嵌着係合力が増大するためである。
【図1】本発明を適用するガラスランの一例を示す斜視
図
図
【図2】図1の2−2線部位の断面図
【図3】本発明における型成形部を別態様としたガラス
ランの切り欠き部分斜視図
ランの切り欠き部分斜視図
【符号の説明】 12(12A) ガラスラン 14 ルーフ側押出部 16、18 ピラー側押出部 20 前コーナ型成形部 22(22A) 後コーナ型成形部 26 組付けチャンネル 28 ガラスランの基底壁 30 ガラスランの車内側立壁 32 ガラスランの車外側立壁 34 ガラスランの車内側摺接リップ 、36 ガラスランの車外側摺接リップ 40 滑性処理層 42 窓ガラス
Claims (2)
- 【請求項1】 車両のサイドドア等に装着され、エラス
トマー材料で形成されてなる車両用ガラスランにおい
て、 ルーフ側及びピラー側の各押出部と、該押出部相互を接
続するコーナ型成形部とを備え、 前記押出部がゴム材料又は熱可塑性エラストマー材料
(以下「TPE材料」)で形成され、前記上コーナ部型
成形部が前記押出部の材料(以下「押出部材料」)より
硬度が高いTPE材料で形成されてなることを特徴とす
る車両用ガラスラン。 - 【請求項2】 請求項1において、前記押出部材料の硬
度がHS (JIS A )70〜80度で、前記コーナ型成形部
の熱可塑性エラストマー材料のそれがHS (JIS A )83
度以上であり、両者の硬度差が3〜20度であることを
特徴とする車両用ガラスラン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20732696A JP3296197B2 (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 車両用ガラスラン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20732696A JP3296197B2 (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 車両用ガラスラン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1044786A true JPH1044786A (ja) | 1998-02-17 |
JP3296197B2 JP3296197B2 (ja) | 2002-06-24 |
Family
ID=16537914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20732696A Ceased JP3296197B2 (ja) | 1996-08-06 | 1996-08-06 | 車両用ガラスラン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3296197B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004001774A (ja) * | 1999-07-23 | 2004-01-08 | Toyoda Gosei Co Ltd | ウエザストリップ |
US6694085B2 (en) | 1999-02-22 | 2004-02-17 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Device for feeding optical fibres into a duct |
US6964133B2 (en) | 2000-08-23 | 2005-11-15 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Vehicle glass run having molded corner parts with varying cross sections |
-
1996
- 1996-08-06 JP JP20732696A patent/JP3296197B2/ja not_active Ceased
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6694085B2 (en) | 1999-02-22 | 2004-02-17 | Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) | Device for feeding optical fibres into a duct |
JP2004001774A (ja) * | 1999-07-23 | 2004-01-08 | Toyoda Gosei Co Ltd | ウエザストリップ |
US6964133B2 (en) | 2000-08-23 | 2005-11-15 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Vehicle glass run having molded corner parts with varying cross sections |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3296197B2 (ja) | 2002-06-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20020312 |
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RVOP | Cancellation by post-grant opposition |