JPH1043920A

JPH1043920A - 簡易移動式孔加工装置

Info

Publication number: JPH1043920A
Application number: JP19905196A
Authority: JP
Inventors: Tamio Yatsuyanagi; 太美雄八柳; Tadao Murano; 忠雄村野; Sachiko Terao; 幸子寺尾; Katsuyoshi Tanaka; 克芳田中
Original assignee: Topy Industries Ltd
Current assignee: Topy Industries Ltd
Priority date: 1996-07-29
Filing date: 1996-07-29
Publication date: 1998-02-17

Abstract

(57)【要約】【課題】被加工部材のウエブ部に横方向から孔をあけ
る場合でも孔加工を精度よく効率よく行うことを可能に
する簡易式孔加工装置の提供。【解決手段】被加工部材１に着脱可能に取り付けられ
るサポートユニット１０と、サポートユニット１０の長
手方向に移動可能なスライダー１４を有するスライダー
ユニット１２と、スライダー１４を駆動させる駆動手段
１６と、スライダー１４に取り付けられサポートユニッ
ト１０の長手方向と直交する方向に延びるアーム１８
と、アーム１８に取り付けられ磁気吸着手段をゆうする
孔あけ機２０と、を有する簡易式孔加工装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、橋梁などのウエブ
部に孔をあける簡易移動式孔加工装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】橋梁の落橋防止装置の取付けや鋼桁の連
続化などの作業においては、図１０、図１１に示すよう
に、フランジ部１ａとウエブ部１ｂとからなる桁１のウ
エブ部１ｂにボルト孔５を加工し、そこに添接板２を高
張力ボルトで締結する。その場合、ウエブ部１ｂの孔加
工は、まずウエブ部１ｂに孔加工位置をけがき、携帯型
電気ドリル、または携帯式磁気吸着ドリルスタンドに携
帯型電気ドリルを取り付けたものをけがき位置に位置合
わせし、ドリルを駆動させることにより行っていた。そ
して、けがき、ドリルの位置合わせ、ドリルの支持と駆
動のオンオフは人力で行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来孔
加工作業には、つぎの問題がある。電気ドリルおよび携帯式磁気吸着ドリルスタンドの
重量が大であり、これらの移動および位置決めが大変な
作業となり重労働となる。孔加工に時間がかかり効率が悪い。ウエブ部の孔あけは横方向からウエブ部にドリルを
接近させて行う手作業であり、通常２名で行わざるを得
ない作業となる。孔あけの位置決めが熟練を要し、孔の位置精度もよ
くない。孔あけ作業中孔あけ姿勢を一定に保つことが難し
く、ドリルを折損しやすい。本発明の目的は、被加工部材のウエブ部に横方向から孔
をあける場合、孔の加工位置精度が高く、しかも効率良
く孔加工することができる簡易移動式孔加工装置を提供
することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。（１）被加工部材に着脱可能に取り付けられるサポー
トユニットと、前記サポートユニットに取り付けられ前
記サポートユニットの長手方向に移動可能なスライダー
を有するスライダーユニットと、前記スライダーを駆動
する駆動手段と、前記スライダーに取り付けられ前記サ
ポートユニットの長手方向と直交する方向に延びるアー
ムと、前記アームに支持され磁気吸着手段を有する孔あ
け機と、を備えた簡易移動式孔加工装置。（２）前記アームは前記サポートユニットの長手方向
と直交する方向に屈曲可能である（１）記載の簡易移動
式孔加工装置。（３）前記アームは複数個に分割可能である（１）ま
たは（２）記載の簡易移動式孔加工装置。（４）前記孔あけ機は前記被加工部材の被加工面に沿
って回動可能に前記アームに取り付けられている（１）
または（２）または（３）記載の簡易移動式孔加工装
置。

【０００５】上記（１）の簡易移動式孔加工装置では、
被加工部材にサポートユニットが固定される。サポート
ユニットにはその長手方向に移動可能なスライダーを有
するスライダーユニットが取り付けられているので、サ
ポートユニットの長手方向を上下方向に設定しておくこ
とにより、スライダーを上下方向に所望の位置に移動さ
せることができる。アームはスライダーに支持されサポ
ートユニットの長手方向と直交方向（サポートユニット
の長手方向が上下方向に向けられている場合は水平方
向）に延びており、アームに孔あけ機が支持されている
ので、孔あけ機はサポートユニットの長手方向と直交方
向（サポートユニットの長手方向が上下方向に向けられ
ている場合は水平方向）に所望の位置に移動させること
ができる。上下方向およびそれと直交方向に移動可能な
ことにより、孔あけ機は鉛直姿勢にある被加工部材
（桁）の加工面（ウエブ部の表面）の任意の点に対向す
る位置に、容易にかつ正確に、移動され得る。被加工部
材の孔加工位置にドリルの切削キリの先端が合わされ
る。この状態で砥石が被加工部材の加工面を吸着し、孔
あけ機が被加工部材に位置決め固定される。ついで、ド
リルの切削キリにより孔加工が実行される。上記（２）
の簡易移動式孔加工装置では、アームがサポートユニッ
トの長手方向と直交方向（サポートユニットの長手方向
が上下方向に向けられている場合は水平方向）に屈曲可
能に構成されているので、簡便な構造で孔あけ機をサポ
ートユニットの長手方向と直交方向（サポートユニット
の長手方向が上下方向に向けられている場合は水平方
向）に、孔あけ機を手動で容易に移動させることが可能
である。上記（３）の簡易移動式孔加工装置では、アー
ムが複数個に分割可能な構成となっているので、現場へ
の搬送、持ち運びが容易とされている。上記（４）の簡
易移動式孔加工装置では、孔あけ機が加工面に沿って回
動可能にアームに支持されているので、加工範囲が広
い。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１〜図９は本発明実施例の簡易
移動式孔加工装置を示していいる。本発明実施例の簡易
移動式孔加工装置は、サポートユニット１０と、スライ
ダーユニット１２と、スライダー１４と、スライダー駆
動手段１６と、アーム（アームＡ１８ａ、アームＢ１８
ｂ、アームＣ１８ｃ）と、孔あけ機２０と、を有する。
この簡易移動式孔加工装置は既存の橋梁などの桁のウエ
ブ部などの孔あけに用いることができるように、現場作
業に適するように、可能な限り各構成部材が着脱可能、
分割可能とされている。

【０００７】図１〜図９において、１は被加工部材を示
している。被加工部材１は、たとえば橋梁の主桁であ
る。主桁は断面形状がＩ型をしており、簡易移動式孔加
工装置は主桁１のフランジ部１ａ間のウエブ部１ｂに取
り付けられ使用される。サポートユニット１０は、２本
の部材からなるフレーム１０ａを有し、フレーム１０ａ
の両端部には、被加工部材の大きさに応じて調整できる
４個のアジャストパッド１０ｂが設けられている。１０
ｃはアジャストパッド１０ｂをロックするためのナット
である。また、フレーム１０ａの裏側にはサポートユニ
ット１０をウエブ１ｂに着脱可能に固定するための４個
のマグネット１０ｄが設けられている。

【０００８】図４において、１０ｆはハンガーであり、
サポートユニット１０にスライダーユニット１２を架け
るために使用する。また、ヒンジボルト１０ｃ、ノブ１
０ｅはサポートユニット１０にスライダーユニット１２
を着脱自在に固定するために使用する。

【０００９】サポートユニット１０には、スライダーユ
ニット１２が着脱可能に取付けられ、スライダーユニッ
ト１２にはスライダー１４がスライダーユニット１２の
長手方向にスライドバー１２ｃをガイドとして移動可能
に取り付けられている。スライダー１４の移動は、別に
被加工部材に固定されている駆動手段１６により行われ
る。駆動手段１６は、モーター固定板１６ａ、パッドボ
ルト１６ｂ、ギヤードモーター１６ｃ、フレキシブルシ
ャフト１６ｄから構成されている。ギヤードモーター１
６ｃの回転運動はフレキシブルシャフト１６ｄによりネ
ジシャフト１２ｂに伝達され、ネジシャフト１２ｂと噛
み合っているスライダー１４を移動させることができ
る。なお、本実施例では、スライダー１４の駆動手段に
ギヤードモーター１６ｃを用いたが、これに限るもので
はなく、油圧シリンダーや空圧シリンダーなど、他の駆
動手段を用いてもよい。スライダー１４にはアームＡ１
８ａがピン１５により連結され、連結部が回動可能、着
脱可能となっている。そして、サポートユニット１０の
長手方向と直交する方向に回動することができる。ま
た、アームＡ１８ａの長手方向端部には同じくアームＢ
１８ｂがピン１５により回動可能に連結されている。さ
らに、アームＢ１８ｂの端部には、短めのアームＣ１８
ｃが同じくピン１５によりサポートユニット１０の長手
方向と直交する方向に回動可能に取付けられている。

【００１０】アームＣ１８ｃには磁気吸着手段を有する
孔あけ機２０がインデックスプレート２２を介して取り
付けられており、孔あけ機２０は被加工部材１の加工面
１ｂに沿って回動できるようになっている。孔あけ機２
０は、位置固定ピン２４によって水平、上方、下方向き
に回動されてその位置に固定でき、これによって、下フ
ランジ１ａ近傍、上フランジ１ａ近傍など、加工範囲を
広くすることができる。

【００１１】つぎに、本発明実施例の簡易移動式孔加工
装置の組付手順を説明する。本発明実施例の簡易移動式
孔加工装置は先に述べたようにサポートユニット１０
と、スライダーユニット１２と、スライダー１４と、ス
ライダー駆動手段１６と、アーム（アームＡ１８ａ、ア
ームＢ１８ｂ、アームＣ１８ｃ）と、孔あけ機２０と、
を有する。そして、それぞれの部品に分解でき、それぞ
れの部品に分解して作業現場まで運搬する。組立は、サ
ポートユニット１０を主桁１の孔あけすべきウエブ面１
ｂに押し当て、４個のマグネット１０ｄをＯＮしウエブ
面１ｂに固定する。つぎに、４本のアジャストパット１
０ｂのネジを回してサポートユニット１０を主桁１のフ
ランジ１ａ間の所定位置で固定させる。さらに、ナット
１０ｃを締めネジが緩まないようにする。さらに、サポ
ートユニット１０のハンガー１０ｆに、スライダーユニ
ット１２のフック１２ｄを掛けあずける。そして、サポ
ートユニット１０のヒンジポルト１０ｇを４本のスライ
ダーユニットの溝１２ｅにそれぞれ回して入れ、ノブ１
０ｅを締めて固定する。

【００１２】スライダー１４にアームＡ１８ａを装着
し、上方よりピン１５を挿入し連結する。アームＡ１８
ａの先端にアームＢ１８ｂを装着し、上方よりピン１５
を挿入し連結する。つぎに、磁気吸着手段を有する孔あ
け機２０を組付けたインデックスプレート２２とそれを
支えるアームＣ１８ｃをセットして、アームＢ１８ｂの
先端に装着し、上方よりピン１５を挿入し連結する。ギ
ヤードモーター１６ｃが組付けられたモーター固定板１
６ａを主桁１の下部フランジ１ａの任意の位置に置き、
パットボルト１６ｂを締める。さらに、フレキシブルシ
ャフト１６ｄをギヤードモーター１６ｃとスライダーユ
ニット１２のギヤーボックスに差し込み連結する。この
場合、パットポルトのかわりにマグネットを使用しても
よい。

【００１３】孔あけ機２０の電源ケーブル３０と、ギヤ
ードモーター１６ｃの電源ケーブル２６を端子ボックス
３２に差し込む。つぎに、給電ケーブル２８を一次電源
に差し込む。孔あけ機２０は、孔加工の位置により、被
加工面に沿って、回動自在となっており、位置固定ピン
２４の着脱によって、上方、水平、下方の各位置にセッ
ティングが可能で、孔加工可能範囲を大きくとることが
できる。孔加工位置と孔あけ機２０の位置合わせは、ウ
エブ面に予め孔加工位置がけがき、ポンチマークなどで
示されているので、左右方向は孔あけ機２０を人力で持
ちポンチマークに合うように移動させることにより行
う。上下方向は、スライダー１４をスイッチ３４の操作
により駆動させ、昇降させることにより行う。位置が決
まると、孔あけ機２０の磁気吸着手段をＯＮにし、固定
する。つぎに、孔加工機のスイッチをＯＮにし、孔加工
を実行する。

【００１４】つぎに、作用を説明する。本発明実施例の
簡易移動式孔加工装置では、サポートユニット１０にス
ライダー１４を有するスライダーユニット１２が取り付
けられており、スライダー１４が駆動手段１６により、
主桁１の上下方向に昇降可能になっているので、孔あけ
時の位置決め、上下方向の孔あけ機２０の保持が、精度
高く、効率的に行われる。また、スライダー１４に取付
けられているアーム１８は、それぞれアームＡ１８ａ、
アームＢ１８ｂ、アームＣ１８ｃに分割され、しかもピ
ンジョイントにより水平方向に屈曲自在となっているの
で、孔あけ機２０の水平方向の移動を人力で容易に行う
ことができる。孔あけ機２０は磁気吸着手段を有してい
るので、孔加工時に迅速にセットでき、しかも確実に主
桁１に吸着固定することができる。上記実施例において
は、本装置を橋梁の主桁のウエブ部の加工に適用した場
合を説明したが、本装置の適用対象はこれに限るもので
はなく、建設、造船などの分野や工場での部材の孔加工
にも適用可能である。

【００１５】

【発明の効果】請求項１の簡易移動式孔加工装置によれ
ば、孔あけ時の孔あけ機の上下方向の移動は人力ではな
く、孔あけ機が取付けられているアームを介してスライ
ダー駆動手段によるスライダーの昇降により行われるの
で、精度よく効率よく行うことができる。請求項２の簡
易移動式孔加工装置によれば、アームがサポートユニッ
ト長手方向と直角方向面内で屈曲可能であるので、サポ
ートユニット長手方向と直角方向面内の移動、位置決め
を人力により容易に行うことができる。請求項３の簡易
移動式孔加工装置によれば、アームが複数個に分割可能
であるため、孔加工現場への装置の運搬、持込み、セッ
ティングが容易になる。請求項４の簡易移動式孔加工装
置によれば、孔あけ機が被加工部材の加工面に沿って回
動可能とされているので、加工範囲を広く確保すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の簡易移動式孔加工装置の正
面図である。

【図２】図１の装置の平面図である。

【図３】図１の装置の側面図である。

【図４】図１の装置のうちサポートユニットの詳細正面
図である。

【図５】図４のサポートユニットの側面図である。

【図６】図４のサポートユニットの平面図である。

【図７】図１の装置のうちスライダーユニットの詳細正
面図である。

【図８】図７のスライダーユニットの側面図である。

【図９】図７のスライダーユニットの平面図である。

【図１０】本発明実施例の簡易移動式孔加工装置によっ
て加工される、一例の被加工部材の正面図である。

【図１１】図１０の被加工部材の主要部の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１被加工部材１０サポートユニット１２スライダーユニット１４スライダー１６駆動手段１８アーム２０孔あけ機

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者田中克芳東京都千代田区四番町５番地９トピー工業株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】被加工部材に着脱可能に取り付けられる
サポートユニットと、前記サポートユニットに取り付けられ前記サポートユニ
ットの長手方向に移動可能なスライダーを有するスライ
ダーユニットと、前記スライダーを駆動する駆動手段と、前記スライダーに取り付けられ前記サポートユニットの
長手方向と直交する方向に延びるアームと、前記アームに支持され磁気吸着手段を有する孔あけ機
と、を備えた簡易移動式孔加工装置。
【請求項２】前記アームは前記サポートユニットの長
手方向と直交する方向に屈曲可能である請求項１記載の
簡易移動式孔加工装置。
【請求項３】前記アームは複数個に分割可能である請
求項１または２記載の簡易移動式孔加工装置。
【請求項４】前記孔あけ機は前記被加工部材の被加工
面に沿って回動可能に前記アームに取り付けられている
請求項１または２または３記載の簡易移動式孔加工装
置。