JPH1043118A - コーナー設置型食器洗浄機 - Google Patents

コーナー設置型食器洗浄機

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JPH1043118A
JPH1043118A JP20954996A JP20954996A JPH1043118A JP H1043118 A JPH1043118 A JP H1043118A JP 20954996 A JP20954996 A JP 20954996A JP 20954996 A JP20954996 A JP 20954996A JP H1043118 A JPH1043118 A JP H1043118A
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rack
corner
dishwasher
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roller chain
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Kiyoaki Ikenoya
清秋 池之野
Yoshihiro Orii
佳宏 折井
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TANAKA KIKI SEISAKUSHO KK
Fujimak Corp
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TANAKA KIKI SEISAKUSHO KK
Fujimak Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 食器搭載ラックを滑らかに変向搬送するラッ
ク・コンベアを備えラック搬入口に対して右又は左側面
にラック搬出口を持つコーナー設置型食器洗浄機。 【解決手段】 正面のラック搬入口2に対して右又は左
側面にラック搬出口3を持つコーナー設置型食器洗浄機
とする。ラックコンベアには、湾曲状軌跡に規制されて
フック部材を突設したラック牽き用ローラーチェーン1
0を用い、ラック側壁を位置規制するガイド7a,7b
で囲んだ構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラック搬入口から
食器搭載ラックを機内へ搬入する方向とラック搬出口か
らラックを機外へ搬出する方向とが直角等で交叉したコ
ーナー設置型食器洗浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、業務用厨房室等に設置される食器
洗浄機としては、ラック搬入口から食器搭載ラック(か
ご形容器)を機内へ搬入する方向とラック搬出口からラ
ックを機外へ搬出する方向とが揃って平行であり、直進
型コンベアを用いたものが一般的である。その直進型コ
ンベアとしては、例えば、タクト動作でラックを順序送
りするリンク機構が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直進型
コンベアを用い、長方形設置面を占有する食器洗浄機に
あっては、厨房室内のコーナー部に設置することができ
ない。正面のラック搬入口に対してラック搬出口が背面
側に位置しているため、コーナー部に設置すると、ラッ
ク搬入口又はラック搬出口の一方をコーナー部の壁面等
が塞いでしまう状態になるからである。従って、従来の
食器洗浄機はコーナー部から離した自由空間に設置せね
ばならず、厨房室の限られたフロアスペースを大きく占
有してしまう不都合があった。
【0004】このような問題を解消する食器洗浄機とし
て、ラック搬入口から食器搭載ラックを機内へ搬入する
方向とラック搬出口からラックを機外へ搬出する方向と
が直角等で交叉したコーナー設置型食器洗浄機が要望さ
れている。即ち、正面のラック搬入口に対して右又は左
側面にラック搬出口を持つ食器洗浄機の開発が要求され
ている。
【0005】ところで、このようなコーナー設置型食器
洗浄機の開発においては、ラック搬入口からラック搬出
口へ導くラック・コンベアとしては種々のものが採用で
きるが、食器搭載の安定性などを確保するにはラックの
変向搬送を滑らかにすることが必要であり、またラック
・コンベアの構造を簡素化し、故障率の低減及び低コス
ト化を実現する必要がある。
【0006】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の第1
の課題は、食器搭載ラックを滑らかに変向搬送するラッ
ク・コンベアを実現することにより、占有スペースを削
減できるコーナー設置型食器洗浄機を提供することにあ
る。
【0007】本発明の第2の課題は、簡素化した構造の
ラック・コンベアを実現することにより、小形化,低故
障率及び低コスト化が可能のコーナー設置型食器洗浄機
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1及び第2の課題
を解決するため、本発明は、ラックコンベアとして湾曲
状軌跡に規制されてフック部材を突設したラック牽き用
索条を用い、ラック側壁を位置規制する内外周ガイドで
囲んだことを特徴としている。即ち、本発明に係るコー
ナー設置型食器洗浄機は、ラック搬入口からラック搬出
口へかけて架設され、ラックを載せるラック受け部材
と、ラック搬入口からラック搬出口にかけて湾曲状に屈
曲し、ラックの側壁部を位置規制する外周側ガイド及び
内周側ガイドと、外周側ガイドと内周側ガイドとの略中
央に沿って湾曲状軌跡に規制されており、ラックの底部
に係合するフック部材を突設したラック牽き用索条と、
ラック受け部材の上位に設置され、洗浄水を下方へ噴射
する下方噴射ノズル群と、ラック受け部材の下位に設置
され、洗浄水を上方へ噴射する上方噴射ノズル群と、を
備えて成ることを特徴とする。
【0009】このようなコーナー設置型食器洗浄機にお
いては、ラック搬入口へ多数の食器類を並べて搭載した
食器搭載ラックを押し込むと、ラック牽き用索条のフッ
ク部材がラック前壁下部の内面に当接してこれを押すた
め、ラックは索条によって機内へ引き込まれてラック受
け部材上に載ったまま牽きずられる。フック部材はラッ
ク前壁下部の内面を押しているだけであるので、ラック
の湾曲搬送路の途中ではラック前壁側の横ズレや、ラッ
ク後壁側はフリーであるので尻振り運動が多少生じるも
のの、外周側ガイドと内周側ガイドとで幅員が限定さ
れ、ラック側壁が位置規制されているため、ラックは索
条に牽きずられて湾曲状軌跡を描いてスムーズに搬送さ
れる。 このラックの搬送途中では、下方噴射ノズル群
と上方噴射ノズル群からの洗浄水噴射域に遭遇するた
め、ラック内の食器類は表裏面が圧力洗浄水に曝される
ので、十分な洗浄効果が達成される。そして、洗浄され
た食器類のラックはラック搬出口まで搬送される。
【0010】ラックコンベアをラック牽き用索条と内周
側ガイド及び外周側ガイドとで構成したものであるか
ら、簡素な構造であり、小形化,低故障率及び低コスト
化を実現できる。ラック自体を強制軌道上で搬送するの
ではなく、内周側ガイドと外周側ガイドとの狭間経路に
遊びを持たせて湾曲状に案内するようにしているため、
滑らかに変向搬送できる。このような洗浄機はコーナー
部に設置可能であるから、厨房室の占有スペースを削減
でき、デッドスペースを有効活用できる。
【0011】ラック牽き用索条としては、湾曲状軌跡に
沿って配したガイドプーリに添わせるようにしたフック
付きのロープ又はワイヤでも構成できるが、耐久性のあ
るローラチェーンを用いることが好適である。ローラチ
ェーンを用いる場合、ローラチェーンの張り側を収めた
張り側湾曲状軌道枠と、ローラチェーンの弛み側を収め
た弛み側湾曲状軌道枠とを架設することが好ましい。
【0012】ローラチェーンを構成するリンクのプレー
トが下部に外側張り出し鍔を有しており、湾曲状軌道枠
が外側張り出し鍔の軌道空間を枠底面側に規制する外れ
止め部材を枠内面に有して成る構成においては、急曲の
湾曲状軌道でもリンクが抜け止めされているのでチェー
ンが軌道枠から外れることがない。換言すると、湾曲状
軌道枠の曲率を急にできるため、その分、洗浄機の占有
スペースを削減できる。
【0013】また、張り側湾曲状軌道枠は枠底面に滑り
プレートを固着した構成においては、チェーンの摺動抵
抗を低減でき、より一層の滑らかな運行を実現できる。
【0014】フック部材としては、ローラチェーンを構
成するリンクの両側プレートに突設された1対の軸受け
部と、軸受け部に回動自在に軸支されたフック用ローラ
とを有する構成を採用できる。ラック搬出口側の駆動ス
プロケットにフック部材のチェーン部分が巻き込まれる
と、フック部材は降下しながら円弧を描くため、フック
部材がピン形状の様な角のあるものであると、ラック前
壁下部に食い込み易く、フック部材がラック前壁下部か
ら離脱し難いが、フック部分がアイドル・ローラである
ため、離脱し易くなっている。また軸受け部の輪郭も丸
くしてあるので、引っ掛けを無くすことができ、フック
部材は駆動スプロケットの位置でスムーズにラックより
離脱する。
【0015】上方噴射ノズル群と下方噴射ノズル群とが
相対向配置されて成る構成では、食器類への洗浄効果が
顕著となり、また洗浄領域のスペースを削減できる。
【0016】外周側ガイドと内周側ガイドとの狭間のラ
ック搬送経路の横断方向に配向した洗浄水供給主管と、
主管から櫛歯状に分岐した複数の洗浄水供給枝管とを有
しており、噴射ノズル群は枝管に離散的に形成されたノ
ズル口から成る構成においては、洗浄水噴射装置の構成
の簡素化を図ることができ、低コスト化を実現できる。
【0017】更に、枝管のうち外周側の枝管のノズル口
数が内周側の枝管のノズル口数よりも多い場合、湾曲経
路の内外周の周速度の違いにかかわらず、均等的な洗浄
水の噴射が実現し、ラックに収納された食器類をムラ無
く確実に洗浄できる。
【0018】そして、外周側ガイドと内周側ガイドとの
狭間のラック搬送経路のラック搬出口側に仕上げ水噴射
ノズル群が設けられて成る構成においては、洗浄水の除
去も最後に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0020】図1は本発明の一実施形態に係るコーナー
設置型食器洗浄機の外観を示す斜視図、図2は同コーナ
ー設置型食器洗浄機の内部構造を示す斜視図である。
【0021】本例のコーナー設置型食器洗浄機は、厨房
室の壁面コーナー部1等に押し付けて設置可能の食器洗
浄機であり、水切りカーテン2aを吊り下げたラック搬
入口2の正面と水切りカーテン3aを吊り下げたラック
搬出口3の右側面とが直交している。ラック搬入口2と
ラック搬出口3との間の傾斜面には取っ手4aの付いた
着脱自在な外板4が設けられている。この外板4を取り
外すことで、図2に示すように洗浄機内部が容易に視認
できるようになっており、保守・点検の作業性に資す
る。なお、機筐の上部にはコントロールボックス5が設
けられている。
【0022】本例のコーナー設置型食器洗浄機の内部構
造は、図2に示す如く、正面のラック搬入口2から右側
面のラック搬出口3へかけて右回り円弧状に平行して架
設され、食器搭載ラック30を載せるラック受け部材と
しての外側レール6A及び内側レール6Bと、ラック搬
入口2からラック搬出口3にかけて円弧状に屈曲し、ラ
ックの側壁部を位置規制する起立状態の外周側ガイド板
7A及び内周側ガイド板7Bと、外周側ガイド板7Aと
内周側ガイド板7Bとの略中央線に沿って円弧状軌跡に
規制され、ラックの底部に係合するフック部材9が突設
された1条のラック牽き用ローラチェーン10と、レー
ル6A,6Bの上位に設置され、洗浄水を下方へ噴射す
る上部洗浄水噴射装置11と、レール6A,6Bの下位
に設置され、洗浄水を上方へ噴射する下部洗浄水噴射装
置12と、ラック搬出口3側に設けられた上部仕上げ水
噴射装置13及び下部仕上げ水噴射装置14とを備えて
いる。
【0023】なお、洗浄水噴射装置11,12と仕上げ
水噴射装置13,14の間には中間水切りカーテン(図
示せず)が吊り下がる間仕切り面20となっており、こ
の間仕切り面20とラック搬入口2の水切りカーテン2
aとの間のラック円弧状経路の部分が本洗浄部100の
領域として画成されており、また、この間仕切り面20
とラック搬出口3の水切りカーテン3aとの間のラック
直線状経路の部分がリンス部200の領域として画成さ
れている。
【0024】ラック牽き用ローラチェーン10は、ラッ
ク搬出口3側の駆動スプロケット15Aとラック搬入口
2側の従動スプロケット15Bに巻き掛けられており、
ローラチェーン10の張り側(上側)Xを収めた張り側
円弧状軌道枠16と、ローラチェーン10の弛み側(下
側)Yを収めた弛み側円弧状軌道枠17とが架設されて
いる。なお、スプロケット15A,15Bはブラケット
21A,21Bで支持されている。
【0025】ローラチェーン10は、図3に示す如く、
ローラ10a,10aをブシュ(図示せず)で回動自在
に軸支した一対の内プレート(内リンク)10b,10
bと、そのブシュにピン10cを回動自在に差し込んだ
一対の外プレート(外リンク)10d,10dとを交互
に連結したものであるが、本例では、プレート10b,
10dがチューン下部(内周側)に外側張り出し鍔10
e,10fを有している。また、やや長めの継手プレー
ト10g,10gにも外側張り出し鍔10h,10hを
有しており、これら継手プレート10g,10gのチェ
ーン上部(外周側)には円形輪郭の軸受け部9a,9a
が溶接等で突設されている。軸受け部9a,9aはそれ
より突出させたローラ9bを回動自在に軸支している。
軸受け部9a,9aとローラ9bとはフック部材9を構
成している。
【0026】他方、張り側円弧状軌道枠16は、図4に
示す如く、ローラチェーン10の外側張り出し鍔10e
(10f,10h)の往動軌道空間16aを枠底面側に
規制するプラスチック製の外れ止め部材16b,16b
を枠内面に有しており、また枠底面に固着されたプラス
チック製の滑りプレート16cを有して成る。弛み側円
弧状軌道枠17はローラチェーン10の外側張り出し鍔
10e(10f,10h)の復動軌道空間17aを枠底
面側に規制するプラスチック製の外れ止め部材17b,
17bを枠内面に有している。外れ止め部材16b,1
7bや滑りプレート16cは滑り性に富むプラスチック
材である。
【0027】なお、ラック搬入口2側の内レール6Bの
近傍には洗浄開始用のリミットスイッチの操作羽根18
が設けられている。また、前述した間仕切り面20の直
前の内レール6Bの近傍には仕上げ水噴射開始用のリミ
ットスイッチの操作羽根19が設けられている。
【0028】上部洗浄水噴射装置11と下部洗浄水噴射
装置12とは上下に相対向配置されており、外周側ガイ
ド板7Aと内周側ガイド板7Bとの狭間のラック搬送経
路の横断方向に配向した洗浄水供給主管Mを有してい
る。上部洗浄水噴射装置11は、洗浄水供給主管Mから
櫛歯状にラック搬送経路の接線方向上流へ分岐した複数
の長い洗浄水供給枝管L1 〜L5 と、洗浄水供給主管M
から櫛歯状にラック搬送経路の接線方向下流へ分岐した
複数の短い洗浄水供給枝管N1 〜N4 とを有している。
内周側の枝管L1 ,L2 は最短の同長で、離散的に4個
の噴射ノズル口が下面母線上に形成されている。また外
周側の枝管L3 ,L4 ,L5 も同長で枝管L1 よりも長
く、離散的に5個の噴射ノズル口が下面母線上に形成さ
れている。
【0029】短い洗浄水供給枝管N1 〜N4 は長い洗浄
水供給枝管L1 〜L5 の中間位置から櫛歯状に分岐し、
同長となっており、すべて2個の噴射ノズル口が下面母
線上に離散的に形成されている。長い洗浄水供給枝管L
1 〜L5 の相隣接する枝管同士の噴射ノズル口は千鳥状
(交互状)に形成されており、またノズル口は洗浄水の
噴射パターンが長円状を形成するノズル口となってあ
る。
【0030】他方、下部洗浄水噴射装置12は、洗浄水
供給主管Mから櫛歯状にラック搬送経路の接線方向上流
へ分岐した複数の長い洗浄水供給枝管S1 〜S6 と、洗
浄水供給主管Mから櫛歯状にラック搬送経路の接線方向
下流へ分岐した複数の短い洗浄水供給枝管T1 〜T6
を有している。内周側の枝管S1 は最短長で、離散的に
4個の噴射ノズル口hが上面母線上に形成されている。
また中間の枝管S2 ,S3 は同長で枝管S1 よりも長
く、離散的に4個の噴射ノズル口hが上面母線上形成さ
れている。外周側の枝管S4 ,S5 ,S6 も同長で枝管
2 よりも長く、離散的に5個の噴射ノズル口hが上面
母線上に形成されている。短い洗浄水供給枝管T1 〜T
6 は長い洗浄水供給枝管S1 〜S6 の中間位置から櫛歯
状に分岐し、同長となっており、すべて2個の噴射ノズ
ル口hが上面母線上に離散的に形成されている。長い洗
浄水供給枝管S1 〜S6 の相隣接する枝管同士の噴射ノ
ズル口hも千鳥状に形成されており、ノズル口は洗浄水
の噴射パターンが長円状を形成するノズル口となってい
る。
【0031】下部洗浄水噴射装置12のノズル口hはレ
ール6A,6Bや張り側円弧状軌道枠16のレベルより
下位に配されているため、図6に示すように、各枝管T
1 〜T6 ,S1 〜S6 はこれらの狭間に配置されてい
る。内周側枝管S1 ,T1 は内周側ガイド板7Bと内側
レール6Bとの狭間に、枝管S2 ,S3 ,T2 ,T3
内側レール6Bと張り側円弧状軌道枠16との狭間に、
枝管S4 ,S5 ,T4 ,T5 は張り側円弧状軌道枠16
と外側レール6Aとの狭間に、外周側枝管S6 ,T6
外側レール6Aと外周側ガイド板7Aの狭間にそれぞれ
位置している。
【0032】図5に示すように、ラック搬入口2へ多数
の食器を並べて搭載した食器搭載ラック30を押し込む
と、ラック前壁下部が操作羽根18に当たるため、ロー
ラチェーン10の駆動モータが起動すると共に、洗浄水
が供給されて上部洗浄水噴射装置11と下部洗浄水噴射
装置12のノズル口hより洗浄水を噴射し始める。駆動
モータの回転により駆動スプロケット15Aが矢印方向
に回転し、ローラチェーン10の張り側Xは張り側円弧
状軌道枠16に沿って矢印方向へ右回り円弧状軌跡を描
いて往動し、弛み側Yは弛み側円弧状軌道枠17に沿っ
てへ左回り円弧状軌跡を描いて復動する。その際、チェ
ーン上部に突出したフック部材9(フック用ローラ9
b)がラック前壁30aの下部の内面に当接してこれを
押すため、ラック30はローラチェーン10によって機
内へ引き込まれてレール6A,6B上に載ったまま牽き
ずられる。食器搭載ラックの種類にも依るが、フック部
材9はラック前壁30aの下部の内面を押しているだけ
であるので、ラックの円弧搬送途中ではラック前壁側の
横ズレは勿論のこと、ラック後壁側はフリーであるので
尻振り運動が多少生じるが、外周側ガイド板7Aと内周
側ガイド板7Bとでラック30の側壁が位置規制されて
いるため、ラック30はローラ9bで牽きずられて円弧
状軌跡を描いて移動する。
【0033】このラック30の搬送途中では、ラック3
0は上部洗浄水噴射装置11と下部洗浄水噴射装置12
の上と下からの洗浄水噴射域に遭遇するため、ラック3
0内の食器は表裏面が圧力洗浄水に曝されるので、十分
な洗浄効果が達成される。特に、本例では外周側のノズ
ル口数を内周側のノズル口数よりも多くしてあり、周速
度の速い外周側も周速度の遅い内周側とは平均的にまん
べん無く洗浄水を噴射されるようになっている。このた
め、ラックに収納された食器類を確実に洗浄できる。
【0034】また、洗浄水供給枝管L1 〜L5 ,S1
6 の相隣接する枝管同士の噴射ノズル口hは千鳥状に
形成されており、洗浄水の噴射パターンが長円状を形成
するノズル口としてあるため、噴射された洗浄水の相互
干渉を防止することができ、食器類に均等に洗浄水が当
り、洗浄効果を高めることができる。
【0035】本洗浄部100内のラック30の前壁30
aが間仕切り面20の直前の操作羽根19を倒すと、上
下の仕上げ水噴射装置13,14のノズル口hから仕上
げ水が噴き出する。ラック30がローラチェーン10に
牽きずられてリンス部200へ進入すると、食器類の表
裏面が濯ぎ洗いされる。ここで、フック部材9のチェー
ン部分が駆動スプロケット15Aに巻き込まれると、フ
ック部材9は降下しながら円弧を描くため、フック部材
9がピン形状の様な角のあるものであると、ラック前壁
下部に食い込み易く、フック部材9がラック前壁下部か
ら離脱し難い。
【0036】しかし、本例ではローラ9aを用いてある
ので、離脱し易くなっている。また軸受け部9aの輪郭
も丸くしてあるので、引っ掛けを無くすことができ、フ
ック部材9は駆動スプロケット15Aの位置でスムーズ
に離脱する。フック部材9がラック前壁下部から外れる
と、ラック30はラック搬出口3の直前に停止する。後
続のラック30が機内へ搬入されると、後続のラック3
0が一旦停止した先のラック30を後押しするため、先
のラック30はラック搬出口3から押し出される。矢継
ぎ早にラック30が搬入されない場合は、洗浄水噴射装
置11,12及び仕上げ水噴射装置13,14が時限制
御により噴射停止すると共に、ローラチェーン10の駆
動モータも回転停止する。
【0037】本例においては、ラック牽き用ローラチェ
ーン10の張り側Xを収めた張り側湾曲状軌道枠16
と、ラック牽き用ローラチェーン10の弛み側Yを収め
た弛み側湾曲状軌道枠17を架設してあり、内リンクと
外リンクと右側に捩じれるようにしてある。外側張り出
し鍔10e(10f,10h)をチェーン下部(内周
側)に設けずに、チェーン上部(外周側)に設けても良
い。しかし、曲率半径60cm程度の急曲円弧では、チェ
ーン10が軌道枠16から外れてしまい易い。そこで、
本例では、外側張り出し鍔10e(10f,10h)を
チェーン下部(内周側)に設けると共に、軌道空間16
a,17aを区画する外れ止め部材16a,17aを枠
内面に設けてあり、急曲円弧でもチェーンの外れを防止
することができる。また、張り側湾曲状軌道枠16の底
面には滑りプレート16cを敷設してあるので、チェー
ンの摺動抵抗を低減でき、滑らかな運行を実現できる。
【0038】なお、ラックコンベアとして1条のラック
牽き用ローラチェーン10を用いることが好適である
が、フック付きのロープ又はワイヤを湾曲状軌跡に沿っ
て配したガイドプーリに添わせるようにしても良い。
【0039】なお、上記のコーナー設置型食器洗浄機
は、正面のラック搬入口2に対して右側面にラック搬出
口3を設けてあり、ラック搬送は右回り90°変向とな
っているが、正面のラック搬入口2に対して左側面にラ
ック搬出口3を設けて、ラック搬送を左回り90°度変
向としても良く、また変向角は90°に限らず、鋭角,
鈍角に設定できる。また、180°変向も可能であるの
で、ラック搬入方向とラック搬出方向とを反平行にする
こともでき、ラック搬入口とラック搬出口を正面横並び
に配置できる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、正面の
ラック搬入口に対して右又は左側面にラック搬出口を持
つコーナー設置型食器洗浄機の提供において、ラックコ
ンベアとして湾曲状軌跡に規制されてフック部材を突設
したラック牽き用索条を用い、ラック側壁を位置規制す
るガイドで囲んだことを特徴としている。従って、本発
明は次のような効果を奏する。
【0041】(1) コーナー部に設置可能であるか
ら、厨房室の占有スペースを削減でき、デッドスペース
を有効活用できることは勿論のこと、ラックコンベアを
ラック牽き用索条と内周側ガイド及び外周側ガイドとで
構成したものであるから、簡素な構造であり、小形化,
低故障率及び低コスト化を実現できる。また内周側ガイ
ドと外周側ガイドとの狭間経路に遊びを持たせてラック
を湾曲状に案内するようにしているため、滑らかに変向
搬送できる。
【0042】(2) ラック牽き用索条としては耐久性
のあるローラチェーンを用いることができるが、ローラ
チェーンの張り側を収めた張り側湾曲状軌道枠と、ロー
ラチェーンの弛み側を収めた弛み側湾曲状軌道枠とを架
設した構成においては、内リンクと外リンクとを捩じ
り、右回り又は左回りの往動軌跡を実現できる。
【0043】(3) ローラチェーンを構成するリンク
のプレートが下部に外側張り出し鍔を有しており、湾曲
状軌道枠が外側張り出し鍔の軌道空間を枠底面側に規制
する外れ止め部材を枠内面に有して成る構成において
は、急曲の湾曲状軌道でもリンクが抜け止めされている
ので軌道枠から外れることがなく、湾曲状軌道枠の曲率
を急にできるため、その分、洗浄機の占有スペースを削
減できる。
【0044】(4) 張り側湾曲状軌道枠は枠底面に滑
りプレートを固着した構成においては、チェーンの摺動
抵抗を低減でき、滑らかな運行を実現できる。
【0045】(5) フック部材として、ローラチェー
ンを構成するリンクの両側プレートに突設された1対の
軸受け部と、軸受け部に回動自在に軸支されたフック用
ローラとを有する構成を採用できるが、フック部分がロ
ーラであるため、その部分が駆動スプロケットに巻き掛
けられる際、ラックから離脱し易くなる。
【0046】(6) また軸受け部の輪郭が円形の場
合、駆動スプロケット上でラックから離脱の際、引っ掛
かりが無く、スムーズな離脱が実現する。
【0047】(7) 上方噴射ノズル群と下方噴射ノズ
ル群とが相対向配置されて成る構成では、食器類への洗
浄効果が顕著となり、また洗浄部のスペースを削減でき
る。
【0048】(8) 外周側ガイドと内周側ガイドとの
狭間のラック搬送経路の横断方向に配向した洗浄水供給
主管と、主管から櫛歯状に分岐した複数の洗浄水供給枝
管とを有しており、噴射ノズル群は枝管に離散的に形成
されたノズル口から成る構成においては、洗浄水噴射装
置の構成の簡素化を図ることができ、低コスト化を実現
できる。
【0049】(9) 枝管のうち外周側の枝管のノズル
口数が内周側の枝管のノズル口数よりも多い場合、湾曲
経路の内外周の周速度の違いにかかわらず、均等的な洗
浄水の噴射が実現し、ラックに収納された食器類をムラ
無く確実に洗浄できる。
【0050】(10) 外周側ガイドと内周側ガイドとの
狭間のラック搬送経路のラック搬出口側に仕上げ水噴射
ノズル群が設けられて成る構成では、洗浄水の除去も最
後に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るコーナー設置型食器
洗浄機の外観を示す斜視図である。
【図2】同コーナー設置型食器洗浄機の内部構造を示す
斜視図である。
【図3】(a)は同コーナー設置型食器洗浄機のラック
コンベアに用いるラック牽き用ローラチェーンの一部を
示す平面図、(b)はその側面図である。
【図4】同ラックコンベアのラック牽き用ローラチェー
ン及び円弧状軌道枠を示す縦断面図である。
【図5】同コーナー設置型食器洗浄機の内部構造と食器
搭載ラックを示す斜視図である。
【図6】同コーナー設置型食器洗浄機の内部構造と食器
搭載ラックを示す平面図である。
【符号の説明】
1…壁面コーナー部 2…ラック搬入口 2a,3a…水切りカーテン 3…ラック搬出口 4…外板 4a…取っ手 5…コントロールボックス 6A…外側レール 6B…内側レール 7A…外周側ガイド板 7B…内周側ガイド板 9…フック部材 9a…軸受け部 9b…ローラ 10…ラック牽き用ローラチェーン 10a…ローラ 10b…内プレート 10c…ピン 10d…外プレート 10e,10f,10h…外側張り出し鍔 10g…継手プレート X…張り側 Y…弛み側 11…上部洗浄水噴射装置 12…下部洗浄水噴射装置 13…上部仕上げ水噴射装置 14…下部仕上げ水噴射装置 15A…駆動スプロケット 15B…従動スプロケット 16…張り側円弧状軌道枠 16a…往動軌道空間 16b,17b…外れ止め部材 16c…滑りプレート 17…弛み側円弧状軌道枠 17a…復動軌道空間 18,19…リミットスイッチの操作羽根 20…間仕切り面 21A,21B…ブラケット 30…食器搭載ラック 30a…ラック前壁 100…本洗浄部 200…リンス部 M…洗浄水供給主管 L1 〜L5 ,L1 〜L6 ,N1 〜N4 ,S1 〜S6 …洗
浄水供給枝管 h…ノズル口。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラック搬入口から食器搭載ラックを機内
    へ搬入する方向とラック搬出口から前記ラックを機外へ
    搬出する方向とが交叉したコーナー設置型食器洗浄機で
    あって、 前記ラック搬入口から前記ラック搬出口へかけて架設さ
    れ、前記ラックを載せるラック受け部材と、前記ラック
    搬入口から前記ラック搬出口にかけて湾曲状に屈曲し、
    前記ラックの側壁部を位置規制する外周側ガイド及び内
    周側ガイドと、前記外周側ガイドと前記内周側ガイドと
    の略中央に沿って湾曲状軌跡に規制されており、前記ラ
    ックの底部に係合するフック部材を突設したラック牽き
    用索条と、前記ラック受け部材の上位に設置され、洗浄
    水を下方へ噴射する下方噴射ノズル群と、前記ラック受
    け部材の下位に設置され、洗浄水を上方へ噴射する上方
    噴射ノズル群と、を備えて成ることを特徴とするコーナ
    ー設置型食器洗浄機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ラック牽き用索
    条はローラチェーンであり、前記ローラチェーンの張り
    側を収めた張り側湾曲状軌道枠と、前記ローラチェーン
    の弛み側を収めた弛み側湾曲状軌道枠とが架設されて成
    ることを特徴とするコーナー設置型食器洗浄機。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記ローラチェーン
    を構成するリンクのプレートは下部に外側張り出し鍔を
    有しており、前記湾曲状軌道枠は前記外側張り出し鍔の
    軌道空間を枠底面側に規制する外れ止め部材を枠内面に
    有して成ることを特徴とするコーナー設置型食器洗浄
    機。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記張り側湾曲状軌
    道枠は枠底面に固着した滑りプレートを有して成ること
    を特徴とするコーナー設置型食器洗浄機。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、前記フック部材は前記ローラチェーンを構成す
    るリンクの両側プレートに突設された1対の軸受け部
    と、前記軸受け部に回動自在に軸支されたフック用ロー
    ラとを有して成ることを特徴とするコーナー設置型食器
    洗浄機。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記軸受け部は円形
    輪郭を有して成ることを特徴とするコーナー設置型食器
    洗浄機。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に
    おいて、前記上方噴射ノズル群は前記下方噴射ノズル群
    に相対向配置されて成ることを特徴とするコーナー設置
    型食器洗浄機。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に
    おいて、前記外周側ガイドと前記内周側ガイドとの狭間
    のラック搬送経路の横断方向に配向した洗浄水供給主管
    と、前記主管から櫛歯状に分岐した複数の洗浄水供給枝
    管とを有しており、前記噴射ノズル群は前記枝管に離散
    的に形成されたノズル口から成ることを特徴とするコー
    ナー設置型食器洗浄機。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記枝管のうち外周
    側の枝管のノズル口数は内周側の枝管のノズル口数より
    も多いことを特徴とするコーナー設置型食器洗浄機。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれか一項
    において、前記外周側ガイドと前記内周側ガイドとの狭
    間のラック搬送経路の前記ラック搬出口側には仕上げ水
    噴射ノズル群が設けられて成ることを特徴とするコーナ
    ー設置型食器洗浄機。
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