JPH1042626A - 播種シート及び播種方法 - Google Patents
播種シート及び播種方法Info
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- JPH1042626A JPH1042626A JP19915396A JP19915396A JPH1042626A JP H1042626 A JPH1042626 A JP H1042626A JP 19915396 A JP19915396 A JP 19915396A JP 19915396 A JP19915396 A JP 19915396A JP H1042626 A JPH1042626 A JP H1042626A
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Abstract
流失を防止して、確実にアマモを育成する。 【解決手段】 網状のシート部材1に、アマモの種子を
所定の播種密度となるように固着させて播種シートを製
造する。シート部材1は、生分解性樹脂からなる。播種
シートをアマモ場を造成すべき水底に敷設装置を用いて
敷設する。敷設装置は、播種シートをロール状に巻いた
状態で回転させることにより、ロール状の播種シートを
拡げて敷設する。このような播種シートを敷設すること
で、ほぼ所定の播種密度で容易に播種を行うことができ
る。また、潮の流れ等による種子の流失を防止して、確
実にアマモ場を造成することができる。また、シート部
材1が生分解性樹脂からなり、時間の経過に伴って分解
されるので、環境を汚染することがなく、シート部材の
回収及び処理に手間がかからない。
Description
するために用いられる播種シート及び播種方法に関する
ものである。
した藻場が埋め立てられてしまったり、開発の際の影響
で藻場における藻の育成が抑制されたりするケースがあ
る。そこで、藻場ではなかった浅瀬や、藻が減少してし
まった藻場において、人工的に藻場を造成しようとする
試みがなされている。上述の藻場としては、例えば、海
草類のアマモ(Zostera marina)を主体としたアマモ
場、褐藻類のホンダワラ類(Sargassum spp.)を主体と
したガラモ場、アラメ(Eisenia bicyclis)、カジメ
(Ecklonia cava)及びコンブ類(Laminaria spp.) を
それぞれ主体としたアラメ場、カジメ場およびコンブ類
藻場などがある。
モは、その草体に、花枝を伸ばし種子を形成する生殖株
と、花枝を伸ばすことなく地下茎が生長するだけの栄養
株の二種類があり、種子による繁殖と地下茎の生長及び
分枝による繁殖との両方により繁殖することができる。
従って、アマモ場の造成においては、種子を形成しない
植物からなる他の藻場と異なり、草体(栄養株、生殖
株)を水底に移植する方法だけではなく、種子を水底に
播種する方法を用いることもできる。
を水底に移植する方法では、アマモの草体をそのまま水
底に移植するので、比較的高い確率で藻場の造成を行う
ことができるが、移植作業は、基本的に、水底において
潜水士の手作業となり、専門的技術と大きな労力を必要
とすることになり、高いコストがかかるという問題があ
る。
は、アマモ場の造成が基本的に船等から水中に種子を播
くことにより行われるので、作業が極めて簡単である
が、播かれた種子が潮の流れなどにより、流出してしま
う可能性が高く、目標とするアマモの繁殖密度に対して
大量の種子を播く必要がある。すなわち、播種による藻
場の造成では、歩留まりが悪く、播いた種子の量に対し
てどの程度のアマモがアマモ場の造成地に繁殖するか定
かではない。従って、確実に藻場を形成できるとは限ら
ないといった問題がある。
であり、播種によるアマモ場の形成において、種子の流
出を防止することができるとともに、播種密度をほぼ所
定のものとすることができ、かつ、他の植物の種子の播
種においても有効に用いることができる播種シート及び
播種方法を提供することを目的とするものである。
播種シートは、布状、網状もしくは多孔の膜状のシート
部材を敷設することにより播種を行うことが可能な播種
シートであって、上記シート部材に上記植物の種子がほ
ぼ所定の播種密度となるように固着されていることを上
記課題の解決手段とした。
着された播種シートを敷設することにより容易に播種を
行うことができる。特に、播種シートにおいては、種子
を支持する支持体(シート部材)がシート状なので、保
管、搬送に際して播種シートをロール状もしくは積層す
ることにより、極めてコンパクトな状態とすることがで
きるとともに、播種に際しては、ロール状に巻かれた播
種シートを転がしながら拡げることで極めて容易に敷設
することができ、機械化することも容易である。また、
上記播種シートには、種子がほぼ所定の播種密度となる
ように固着されているので、上記シート部材を敷設する
だけで、比較的正確な播種密度で容易に播種を行うこと
ができる。
ト部材に支持された状態なので、播種した後に大雨など
により種子が流出するのを防止することができる。ま
た、大雨などの際には、地面上に播種シートが敷設され
ていることにより、栄養分を多く含む表土の流失を抑制
することができる。また、播種シートに固着された種子
が発芽して根をだした際に、シートの繊維に根が絡め
ば、種子が発芽した後にも大雨等による流出を防止する
ことができる。また、上記播種シートをアマモ場の造成
に用いた場合にも、水底において上述のような作用効果
を得ることができる。
種布地、不織布、網(ネット)、孔が多数形成された膜
体などを用いることができる。また、シート部材は水が
浸透することが好ましいとともに、根もしくは芽を出す
ための間隙を有することが好ましく、布状、網状もしく
は多孔の膜状のシート部材とは、水を通過させることが
可能であるとともに、芽や根が出ることが可能な空隙を
有するシートである。また、上記植物は、種子を形成す
るものであれば、特に限定されるものではなく、各種の
植物の種子を本発明に用いることができる。また、上記
シート部材への種子の固着方法は特に限定されるもので
はなく、簡単に水に流されない程度に固着されるものな
らば良い。
記シート部材に、肥料、農薬等の上記植物の育成を補助
するための物質が含浸もしくは付着させられていること
を上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、上記
播種シートを敷設することにより、肥料や農薬等の上記
植物の育成を補助するための物質が種子とともにまかれ
た状態となるので、播種時に肥料や農薬等の物質を散布
等する必要がある場合に、これを省力化することができ
る。
記植物の種子がアマモの種子であることを上記課題の解
決手段とした。上記構成によれば、上述のような作用効
果を播種によるアマモ場の造成において得ることができ
る。
請求項1、2または3記載の播種シートを用いた播種方
法であって、予め、布状、網状もしくは多孔の膜状の上
記シート部材に上記種子を固着させて播種シートを製造
する固着工程と、次いで、上記播種シートを上記植物を
植えるべき地面上に敷設する敷設工程とを備えたことを
上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、上述の
ような播種シートによる作用効果を得ることができる。
敷設工程において、上記播種シートを周囲に巻いた状態
に保持するとともに、地面上で回転することにより上記
シート部材を拡げた状態に敷設する回転体を具備してな
る敷設装置を用いて播種シートを敷設することを上記課
題の解決手段とした。
を敷設する必要がなく、極めて容易かつ短期間に播種を
行うことができる。特に、水底に播種シートを敷設する
際には、例えば、上記回転体を台船から水中に吊った状
態で、台船上から操作するものとすることにより、潜水
士がいなくとも播種シートの敷設が可能となり、大幅な
省力化を果たすことができる。
敷設工程の後に敷設された播種シート上に土砂を被せる
被覆工程を備えたことを上記課題の解決手段とした。上
記構成によれば、発芽に際して種子が土で覆われている
ことが好ましい植物の場合に、播種シート上に土を被せ
ることにより、発芽率を高めることができる。
敷設工程において、上記播種シートを水底に敷設するこ
とを上記課題の解決手段とした。上記構成によれば、播
種によるアマモ場の造成などのような水性植物の播種に
おいて、上述のように種子の流出を防止するとともに播
種密度をほぼ所定のものとするなどの作用効果を得るこ
とができる。
例の播種シート及び播種方法を図面を参照して説明す
る。図1は、この一例の播種シートに用いられる網状の
シート部材1を示すものである。そして、この一例の播
種シートは、図1に示される網状のシート部材1にアマ
モの種子(図示略)を固着させたものである。
スアセテートからなる複数の繊維をよって長繊維状糸2
…とし、該糸2を網目状に織ったものである。なお、上
記繊維は、生分解性のセルロースアセテートに限定され
るものではなく、各種天然繊維(動物性繊維、植物性繊
維など)、人造繊維(合成繊維、半合成繊維、再生繊
維、無機繊維など)を用いることができる。しかし、後
述するように水底等の地面上に敷設した播種シートが、
半永久的に残って環境等に悪影響を与えたり、美観を損
ねたりする可能性があるので、シート部材1が敷設した
後に時間の経過により分解してしまう生分解性樹脂から
なっていることが好ましい。
は、生分解性を有するセルロースアセテート以外に、脂
肪族ポリエステル、脂肪族ポリエステルアミド、脂肪族
/芳香族ポリエステル、ポリビニルアルコール、脂肪族
ポリアミド、ポリオキシアルキレンなどの化合物におい
て生分解性を有することが知られた周知の化合物を上記
繊維に用いることができる。なお、新たに開発される生
分解性繊維を用いるものとしても良い。
太さや断面形状等は、特に限定されるものではない。ま
た、上記繊維を網目状に織る際の織目の大きさも特に限
定されるものではない。また、上記シート部材1は、網
目状に限られるものではなく、布地状、不織布状、多孔
の膜状のものを用いることができる。また、このような
網目状以外のシート部材1の材料としても、上述のよう
に生分解性の樹脂を用いることが好ましい。また、シー
ト部材1を繊維からなる布地状、不織布状、網状とした
場合に、シート部材1に予め窒素やリン等の各種栄養素
(肥料)や各種の農薬などの薬剤やその他の物質を含浸
させるものとしても良い。また、アマモ場の造成におい
ては、食害生物によりアマモが喰い荒らされる場合があ
り、これらの食害生物に対抗する薬剤をシート部材1に
含浸させるものとしても良い。
から夏にかけて形成されるアマモの花枝を採取し、採取
された花枝を培養水槽に投入して種子が放出されるまで
培養し、放出した種子を回収することにより得ることが
できる。また、アマモの種子は、比重が高いほど発芽率
が高いので、比重を調整された食塩水に種子を投入して
浮いた種子を除去することにより、比重が高い種子を選
別することが好ましい。
出され、水温の低下する12月〜1月頃に発芽するもの
であり、自然の状態で、陸性の植物のように乾燥した状
態となることがなく、乾燥した場所で長期保存ができる
否かが定かではないので、水中で保存することが好まし
い。従って、アマモの種子をシート部材1に固着させる
際に、種子が乾燥してしまわないようにすることが好ま
しく、また、アマモの種子が固着した播種シートを保存
する際にも水中で保存することが好ましい。
たり、アマモの種子の表面を被覆することにより、アマ
モの種子の乾燥を防止するものとすれば、アマモの種子
をシート部材1に固着させる際や、播種シートを保存す
る際に、乾燥状態となっても良い。また、アマモの種子
が、ある程度乾燥しても発芽することが確認されれば、
乾燥状態で上述の保存等を行うものとしても良い。
マモの種子に限定されるものではなく、陸性や水性の植
物で種子を形成するものならば、どのような植物でも用
いることができる。例えば、各種穀物、豆類、野菜等の
農作物の種子を用いることもできる。
法を説明する。この一例における固着方法としては、例
えば、上述の生分解性樹脂を溶媒(種子に悪影響を与え
ないために水が好ましい)中にエマルジョン化してお
き、この溶媒中に予め設定された量の種子を分散する。
次いで、溶媒中にシート部材1を浸けてから引き上げる
ことにより、生分解性樹脂をシート部材1に塗布すると
ともに、種子を所定の密度でシート部材1の表面に固着
させる。
た場合に、シート部材1への固着中における種子の乾燥
を防止することができる。また、上記溶媒への種子の添
加量は、シート部材1に固着された種子の量が所定の播
種密度となることが好ましい。なお、種子を含む生分解
性樹脂のシート部材1への塗布方法は、上述の方法に限
られるものではなく、周知の各種塗布方法を用いること
ができる。
した生分解性樹脂をシート部材1に塗布し、次いで、生
分解性樹脂が固まる前に、所定の密度でシート部材に種
子を付着させることにより、シート部材に種子を固着さ
せるものとしても良い。また、種子やシート部材に生分
解性樹脂以外の接着性を有する物質を塗布して、シート
部材と種子とを固着させるものとしても良い。
樹脂もしくは接着性を有する物質を塗布し、二枚のシー
ト部材を積層した状態に接着する際に、これらシート部
材の間に種子を挟み込んで、種子を二枚のシート部材の
間に保持した状態に固着するものとしても良い。なお、
この際には、シート部材に挟まれた状態の種子が発芽し
た際に、芽や根をシート部材から出せるように、シート
部材が網状となっているか、シート部材に芽や根をだす
ための穴が多数設けられている必要がある。また、この
際に、網目や穴の大きさが、芽や根がでる大きさで、種
が通過できない大きさとなっていることが好ましい。ま
た、上述のようにシート部材に種子を固着させる場合
に、上述の栄養素や農薬等の物質をシート部材に付着さ
せても良い。例えば、上述の生分解性樹脂のエマルジョ
ンに栄養素や農薬等を混合して、シート部材に塗布する
ものとしても良い。また、種子の固着とは別に、上記栄
養素や農薬等をシート部材に塗布するものとしても良
い。
る播種方法を説明する。この一例においては、図2に示
す播種シート用の敷設装置10を用いて、アマモの種子
が固着された播種シートを比較的水深の浅い海底に敷設
するものとする。上記敷設装置10は、敷設すべき海域
上を走行可能な台船11と、該台船11上に設置された
クレーン12と、クレーン12により水中に吊られた状
態で配置される回転体13と、該回転体13を回動可能
に支持する吊り具14とを具備してなるものである。
ート(種子が固着されたシート部材1)がロール状に巻
いた状態で保持されるようになっている。言い換えれ
ば、回転体13は、ロール状に巻かれた播種シートの芯
となっている。また、回転体13を回動自在に支持する
吊り具14には、回転体13を回転駆動するための周知
の駆動装置や回転体13の回転を停止させるための周知
の制動装置等が装備されており、制動装置により回転体
13の回転を抑止した状態で、台船11の移動もしくは
クレーン12の操作により回転体13毎播種シートを移
動し、回転体13を回転させて回転体13に巻かれた播
種シートを拡げることができるようになっている。
設するには、まず、台船11を目的地に移動するととも
に、台船11上において、播種シートの巻かれた回転体
13を吊り具14にセットし、目的地においてクレーン
12により吊り具14を海中に降ろす。そして、回転体
13が海底よりも僅かに上方に配置された状態で回転体
13を回転させるか、回転体13を海底に降ろすととも
に回転体13を自由に回動可能な状態とさせ、台船11
を移動するかクレーン12を操作するかして回転体13
を海底上で移動させることにより播種シートを拡げなが
ら海底に敷設する。また、複数の播種シートを海底に敷
設する際には、上述の操作を繰り返し行う。
とする場合には、周知のGPS(Global Positioning S
ystem)を用いて位置を測定するものとしても良い。ま
た、GPSによる位置の測定の精度を上げるために、台
船上の移動局(GPS装置)と地上の固定局(GPS装
置)とを設け、固定局においてGPSによる位置の測定
の誤差を求め、移動局側で固定局により求められた誤差
に基づいて測定位置を補正するものとしても良い。ま
た、海底の深度や回転体13の配置された深さはソナー
により求めるものとしても良い。
れるものではなく、水中においては水中作業用のブルド
ーザーなどの作業車に上述の回転体13を取り付けて、
播種シートを敷設するものとしても良い。また、地上で
播種シートの敷設を行う場合には、耕耘機などの作業車
に上述の回転体13を取り付けて、播種シートを敷設す
るものとしても良い。なお、敷設装置は、ロール状に巻
かれた播種シートを敷設するものならば良く、基本的に
ロール状に巻かれた播種シートを回転させる軸となる回
転体13を有するものである。
い範囲ならば、播種シートを人手により敷設するものと
しても容易に播種が行える。そして、上述のように播種
シートを敷設した後に、敷設された播種シート上に土も
しくは砂(土砂)をまいて、播種シート上を土砂で被
う。なお、土もしくは砂をまく際には、台船11上から
砂を直接まくものとしても良いし、水により流動化され
た土砂をチューブ等により播種シート上にまくものとし
ても良い。また、必ずしも播種シートを土砂で被わなく
ても良い。また、上述のアマモ場の造成における播種に
おいて、アマモの草体の移植を併行して行うものとして
も良い。この場合には、アマモの草体を敷設された網状
のシート部材の網目の部分に移植することにより、移植
されたアマモの草体の流出を抑制することができるとと
もに、播種によるアマモ場の造成では、アマモが生長す
るまで時間を必要とするが、草体の移植を併行して行う
ことで、アマモ場の造成を早めることができる。
設して、例えば、水底にアマモの種子を播種した場合に
は、水面上から種子をまいた場合と異なり、まいた種子
が水底に達する前に流されることがないので、ほぼ所定
の播種密度で種子を容易にまくことができる。また、種
子が水底に達した後も、潮の流れ等により種子が流され
て流失したり、水底の土砂が水の流れで移動して種子の
播種位置が大幅にずれたりすることがない。すなわち、
水底を播種シートで被うことにより、水底の土砂の移動
も抑制することができる。
ト部材1に絡み付くことにより、発芽したアマモの流出
も防止できる。また、ある程度時間が経過した段階で、
生分解性樹脂からなるシート部材1が徐々に分解してい
くので、シート部材1が水底に残ってしまうことがな
く、従って、シート部材1により環境が汚染されること
もなく、シート部材1を回収処理する必要もない。
分解性樹脂の選択、シート部材1の形状の選択や、その
他の処理により、少なくとも種子が発芽するまで、シー
ト部材1がある程度の強度を持った状態となっているよ
うに調整することが好ましい。さらに、上記シート部材
1に、栄養素や農薬等を含浸もしくは付着させることに
より、アマモの生長を助成することができる。
層することにより、コンパクトな状態で容易に保管、搬
送を行うことができる。なお、アマモの種子を水中で保
管する必要がある場合には、播種シートを水中で保管す
るものとしても良い。そして、播種シートを敷設する場
合には、例えば、水底(地面)において、ロール状の播
種シートを転がすことにより、容易に敷設できる。
ら、播種シートの敷設も容易に機械化することができ
る。そして、上述のような敷設装置により播種シートを
敷設するものとすれば、水中での播種シートの敷設を容
易なものとするとともに、地上においても広い面積での
播種シートの敷設を容易なものとすることができる。
れば、種子がほぼ所定の播種密度となるように固着され
ているので、上記シート部材を敷設するだけで、比較的
正確な播種密度で容易に播種を行うことができる。ま
た、大雨などにより種子が流出するのを防止することが
できるとともに、表土の流失を抑制することができる。
して根をだした際に、シートの繊維に根が絡めば、種子
が発芽した後にも大雨等による流出を防止することがで
きる。また、上記播種シートをアマモ場の造成に用いた
場合にも、水底において潮の流れなどにより種子、ある
程度生長したアマモ、水底の土砂が流されるの防止する
ことができる。さらに、播種シートは基本的にシートな
ので、上述のようにロール状にしてコンパクトに保管す
ることができるとともに、ロール状の播種シートを転が
すようにして容易に敷設することができる。
ば、上記播種シートを敷設することにより、肥料や農薬
等の上記植物の育成を補助するための物質が種子ととも
にまかれた状態となるので、播種時に肥料や農薬等の物
質を散布等する必要がある場合に、これを省力化するこ
とができる。本発明の請求項3記載の播種シートによれ
ば、請求項1または2記載の構成と同様の効果をアマモ
場の造成においても得ることができる。
ば、請求項1、2または3記載の構成と同様の効果を奏
することができる。本発明の請求項5記載の播種方法に
よれば、人手により播種シートを敷設する必要がなく、
極めて容易かつ短期間に播種を行うことができる。特
に、水底に播種シートを敷設する際には、例えば、上記
回転体を台船から水中に吊った状態で、台船上から操作
するものとすることにより、潜水士がいなくとも播種シ
ートを敷設が可能となり、大幅な省力化を果たすことが
できる。
ば、植物によって、発芽に際して種子が土砂で覆われて
いることが好ましい場合があるが、このような場合に
は、播種シート上に土砂を被せることにより、発芽率を
高めることができる。本発明の請求項7記載の播種方法
によれば、播種によるアマモ場の造成などのような水性
植物の播種において、請求項4、5または6記載の構成
と同様の効果を奏することができる。
ト部材を示す平面図及び断面図である。
るための敷設装置の斜視図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 布状、網状もしくは多孔の膜状のシート
部材を敷設することにより播種を行うことが可能な播種
シートであって、 上記シート部材に上記植物の種子がほぼ所定の播種密度
となるように固着されていることを特徴とする播種シー
ト。 - 【請求項2】 上記シート部材には、肥料、農薬等の上
記植物の育成を補助するための物質が含浸もしくは付着
させられていることを特徴とする請求項1記載の播種シ
ート。 - 【請求項3】 上記植物の種子がアマモの種子であるこ
とを特徴とする請求項1または2記載の播種シート。 - 【請求項4】 上記請求項1、2または3記載の播種シ
ートを用いた播種方法であって、 予め、布状、網状もしくは多孔の膜状の上記シート部材
に上記種子を固着させて播種シートを製造する固着工程
と、 次いで、上記播種シートを上記植物を植えるべき地面上
に敷設する敷設工程とを備えたことを特徴とする播種方
法。 - 【請求項5】 上記敷設工程において、上記播種シート
を周囲に巻いた状態に保持するとともに、地面上で回転
することにより上記シート部材を拡げた状態に敷設する
回転体を具備してなる敷設装置を用いて播種シートを敷
設することを特徴とする請求項4記載の播種方法。 - 【請求項6】 上記敷設工程の後に敷設された播種シー
ト上に土砂を被せる被覆工程を備えたことを特徴とする
請求項4または5記載の播種方法。 - 【請求項7】 上記敷設工程において、上記播種シート
を水底に敷設することを特徴とする請求項4、5または
6記載の播種方法。
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JP19915396A JP3183829B2 (ja) | 1996-07-29 | 1996-07-29 | 播種シート及び播種方法 |
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JPH1042626A true JPH1042626A (ja) | 1998-02-17 |
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