JPH1040036A - 印字装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ネットワークプリンタにおいて、
実際の印字処理が終了したことを端末に通知することを
課題とする。 【解決手段】 プリンタに、印字データ判断・処理部１
３と記憶部１４を設け、出力部１１において印字が完了
したのを確認し、その結果に基づき完了通知を印字要求
ユーザに通知する。また、印字枚数を検出し、その検出
枚数を完了通知を同時に印字要求ユーザに通知する。さ
らに、印字装置の状態を記憶部１４に記憶し、ユーザの
要求に応じて、印字装置の正確な状態を常時応答できる
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ネットワーク環境にお
ける印字装置に関し、特に、印字完了通知に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在のオフィス環境において、ネットワ
ークプリンタ（共有プリンタ）は、無くてはならない存
在になっている。最近のネットワークプリンタは、プリ
ンタ本体にネットワーク機能を有し、ネットワークケー
ブルが直接プリンタ本体に接続できるようになっている
ものが主流である。これは、今までのサーバとネットワ
ークプリンタの間でプリンタケーブルを介して行ってい
た印字データの送受信を、ネットワークケーブルを介し
てサーバと行うものである。

【０００３】現在のネットワークプリンタの使い勝手と
しては、ユーザはこのネットワークプリンタの情報をサ
ーバに要求することにより知ることができる様になって
いる。例えば、自分が出力した印字データの現在の状態
がどうなっているのか、印字待ち状態であるとか、印字
中であるとかといった情報や、印字完了時の印字完了通
知等である。

【０００４】また、出力完了時刻を知らせるものに、特
開平５−１８９１７０号公報に記載されたものがある。
特開平５−１８９１７０号公報に記載された装置は、プ
リント出力要求者によって指定されたプリント出力要求
に対する出力完了時間を算出し、そのプリント出力完了
時間を記憶し、その値をもとにプリント出力要求者にプ
リント出力完了時刻を通知するものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記印
字完了通知の情報は、サーバ側から見た印字完了の情報
であり、プリンタにとっての本当の印字完了の情報では
ない。また、特開平５−１８９１７０号公報に記載のプ
リント出力制御方式にあっても、サーバが印字完了時刻
を判断するので、実際にプリンタが印字完了した時刻
と、ユーザに提供された完了時刻との間に時間の差がで
きてくる。この差はデータの種類やプリンタの性能など
により実際の完了時刻とは大幅に異なってくるという問
題がある。

【０００６】サーバが判断する印字完了とは、プリンタ
がデータを全て紙に印字し終わったことを意味している
のではなく、正確にはサーバがプリンタに対して印字デ
ータ（スプールファイル）を出力し終わったことを意味
している。したがって、サーバが、印字完了をユーザに
知らせたとしても、これはサーバが印字データをプリン
タのバッファに送り終わったという意味であり、実際に
はまだ紙として出ていない場合が生じてくる。特に、印
字処理に時間のかかるデータの場合やプリンタ本体のデ
ータ処理能力の低いもの、プリンタバッファの大きなも
のなどは上記現象が発生しやすい。

【０００７】こうした場合、サーバから印字完了通知が
されて、すぐに印字データを取りに行ったとしても、ま
だ印字が開始されていなかったり、全ての枚数のデータ
が印字されていない場合が生じプリンタの前で待たされ
るといった問題点がある。プリンタ本体がデータを受け
取ってから紙として出るまでの時間の差の要因として
は、印字データの内容やプリンタ本体のデータ処理能
力、データバッファの大きさなどがあげられる。

【０００８】そこで、本発明は、プリンタ自体が印字の
完了を検出し、ユーザに通知することにより、確実に印
字の完了を把握でき、プリンタの前までいって印字が終
了するまで待つことのないネットワークプリンタを提供
することを課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
上記課題を解決するため、ネットワークに接続された端
末から印字要求を受け取って、該印字要求のデータを印
字する印字装置において、該印字要求データの該印字装
置からの出力完了を検知する完了検知手段と、該完了検
知手段の検知結果に基づいて、前記印字要求を行ったユ
ーザに印字が完了したことを通知する完了通知手段と、
を備えたことを特徴とする。

【００１０】請求項２記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項１記載の印字装置において、印字処理中
のデータの状態を検出する状態検出手段と、前記状態検
出手段の検出結果に基づいて、前記ユーザに通知する状
態通知手段と、を備えたことを特徴とする。請求項３記
載の発明は、上記課題を解決するため、請求項１記載の
印字装置において、前記印字要求データの印字枚数を検
出する印字枚数検出手段を備え、前記完了通知手段が、
前記検出結果に基づいて、前記ユーザに印字枚数を通知
することを特徴とする。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
１〜図８は本発明に係る印字装置を含む印字完了通知シ
ステムの一実施例を示す図である。図１において、印字
完了通知システムは、サーバ２０、プリンタ（印字装
置）１０およびワークステーション３０からなる。図１
（ａ）は、プリンタ１０がサーバを介してネットワーク
につながっているものであり、図１（ｂ）は、プリンタ
１０が直接ネットワークにつながっているものである。
サーバ２０は、複数のワークステーション３０をネット
ワークを介して接続し、各ワークステーション３０とプ
リンタ１０の制御を行うものである。プリンタ１０は、
サーバ２０の制御に基づいて、各ワークステーション３
０からの印字命令に従って印字をするものである。ワー
クステーション３０は、プリンタ１０に対して印字要求
を出力、または、プリンタ１０の状態通知を受けるもの
である。

【００１２】プリンタ１０の構成を図２に示す。図２に
示すように、プリンタ１０は、出力部１１、インタフェ
ース部１２、印字データ判断・処理部１３、記憶部１４
および出力用バッファ１５からなる。出力部１１は、印
字要求に基づいて実際の印字処理を行うものである。イ
ンタフェース部１２は、サーバ２０またはワークステー
ション３０からのデータの受け渡しを行うものである。
印字データ判断・処理部１３は、印字データの選択や処
理を行うものである。記憶部１４は、入力されたデータ
を記憶するものである。出力用バッファ１５は、印字を
行うデータを出力する前に一時的に保管し、記憶部１４
の負荷を緩和するものである。

【００１３】次に、ワークステーション３０、サーバ２
０およびプリンタ１０の処理の流れを図３に示す。図３
に示すように、ワークステーション３０より印字要求が
出され、印字要求がされたデータは、一旦サーバ２０に
スプールされる。サーバ２０は、プリンタ１０の状態の
チェックし、印字可能な場合には、スプールしてあるデ
ータをプリンタ１０に対して出力する。

【００１４】また、サーバ２０は、このプリンタ１０の
ステータスやスプールファイルのステータスを保持し、
ユーザの要求に対して情報を返す。印字要求をしたユー
ザが必要とする情報としては、スプール中、印字待機
中、印字中および印字完了がある。上記ステータスにお
いて、”スプール中”、”印字待機中”および”印字
中”については、サーバ２０が直接管理すべき情報なの
で、従来通りその情報をユーザに返せばよい。しか
し、”印字完了”については、通常の簡単なデータ（テ
キストデータ等）の場合には問題はないが、データの内
容やプリンタの処理能力の違いによってサーバ２０が示
すステータスと実際の状態が異なる場合が発生してく
る。

【００１５】サーバ２０が判断する印字完了とは、プリ
ンタ１０がデータを全て紙に印字し終わったことを意味
しているのではなく、正確にはサーバ２０がプリンタ１
０に対して印字データ（スプールファイル）を出力し終
わったことを意味している。したがって、サーバ２０
が、印字完了をユーザに知らせたとしても、これはサー
バが印字データをプリンタ１０のバッファに送り終わっ
たという意味であり、実際にはまだ紙として出ていない
場合が生じてくる。特に、印字処理に時間のかかるデー
タの場合やプリンタ本体のデータ処理能力の低いもの、
プリンタバッファの大きなものなどは上記現象が発生し
やすい。

【００１６】こうした場合、サーバ２０から印字完了通
知がされて、すぐに印字データを取りに行ったとして
も、まだ印字が開始されていなかったり、全ての枚数の
データが印字されていない場合が生じプリンタ１０の前
で待たされることになるが、本実施例では、この不具合
が解消される。この理由について以下に説明する。サー
バ２０は、ワークステーション３０からのスプールが完
了すると、プリンタ１０のステータスを検査し、プリン
タ１０が印字可能な状態のときには、印字データをプリ
ンタ１０に出力する。

【００１７】以下、サーバ２０からプリンタ１０に送ら
れるデータ（パケットの種類）について説明する。ま
た、各パケットの構成を図４に示す。まず、”開始パケ
ット”を送る。これは、印字データの先頭を表すもので
ある。これにより、プリンタ１０は、新規の印字データ
であることを認識し、記憶部１４の情報（前のデータの
情報）をクリアする。

【００１８】次に、”ユーザ情報パケット”を送る。こ
れには、印字要求を行ったユーザの情報（ユーザ名、ア
ドレス）が入っている。プリンタ１０は、この情報とプ
リンタ・ステータス（”印字要求受信”）を記憶部に保
持する。次に、”印字データパケット”を送る。これ
は、実際に印字を行うデータである。プリンタ１０は、
このデータを出力用バッファ１５に送り、印字の処理を
行い、プリンタステータスを、”印字処理中”に変更す
る。

【００１９】次に、”終了パケット”を送る。これは、
印字データの終了を表す。プリンタ１０は、プリンタス
テータスを、”データ受信終了”に変更する。プリンタ
１０は、”終了パケット”を受信してから、実際の紙へ
の印字が終了すると、プリンタステータスを、”印字完
了”に変更する。そして、印字完了後、プリンタ１０
は、データの印字要求ユーザのアドレス（ワークステー
ション３０）に対して、印字完了を表す”印字完了パケ
ット”を送信する。

【００２０】以上により、ユーザが印字要求したデータ
が完全に紙として出力し終わった時点でユーザに印字完
了の通知を出すことができ、印字完了通知を受け取った
にも関わらずプリンタの前で待たされるといった不具合
が解消できる。次に、印字中のデータに関する情報をユ
ーザからの要求に応答する処理について説明する。

【００２１】プリンタ１０が、ユーザに応答する情報
は、プリンタ１０の記憶部１４に保持しているデータで
あり、印字を要求した”ユーザ名”、”印字データのス
テータス”である。これらのデータは、印字要求がプリ
ンタ１０にきた時点から記憶部１４に記憶され、印字が
完了しても保持される。プリンタ１０に新規の印字要求
がきた時点ではじめてこれらの古い情報はクリアされ
る。

【００２２】ユーザとプリンタ１０との処理の流れを図
５に示すとともに、各パケットの構成を図６に示す。ユ
ーザは、プリンタ１０に対してプリンタ１０が保持して
いるプリンタ情報を得るための”プリンタ情報要求パケ
ット”を送る。プリンタ１０は、”プリンタ情報要求パ
ケット”を受信すると、プリンタ１０の記憶部１４に保
持されている、”ユーザ名”、”プリンタステータス”
を取得し、要求元ユーザに対して送信する。

【００２３】ステータスを示す２バイトの内容は、以下
のようにする。 ＜値＞ ＜内容＞ ０ｘ００ ： 印字要求待ち →印字完了パケットを送出した後の ステータス ０ｘ０１ ： 印字要求受付中 →開始パケット受信後のステータス ０ｘ０２ ： 印字処理中 →印字データパケット受信後のステータス ０ｘ０４ ： データ受信終了 →終了パケット受信後のステータス ０ｘ０５ ： 印字完了 →プリンタの印字処理終了後のステータス 次に、印字完了通知の際に、出力枚数も併せて通知する
処理について説明する。

【００２４】これは、プリンタ１０が、印字データの出
力枚数をカウントして記憶部１４に保持し、印字完了通
知の際に一緒にユーザに通知するものである。ユーザと
プリンタ１０との処理の流れを図７に示すとともに、パ
ケットの構成を図８に示す。プリンタ１０は、印字デー
タを処理し、紙として出力したものについて枚数をカウ
ントし、結果を記憶部１４に保持する。プリンタ１０
は、印字が終了するとともに、印字要求元ユーザに対し
て印字完了通知と、出力情報として印字枚数を知らせ
る。

【００２５】これにより、印字要求ユーザは、自分が必
要なデータの枚数と実際に印字された枚数とを確認しチ
ェックできるので、印字要求時のミスや印字漏れを事前
に発見でき正しい印字要求を出すことができる。なお、
本明細書中の「印字」とは、文字のプリントに限定した
ものではなく、絵やイメージデータのプリントであって
も良い。

【００２６】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、印字装置
自体が印字の完了を検知し、その検知結果に基づいて印
字完了通知をユーザに通知するので、印字データが印字
装置から出力し終わった時点で、印字完了通知を受ける
ことができ、印字完了通知を受け取ったにも関わらず印
字装置の前で印字が完了するまで待たされるようなこと
を防止できる。

【００２７】請求項２記載の発明によれば、請求項１記
載の発明において、印字装置自体が現在の印字状態を検
出し、その検出結果に基づいて印字状態をユーザに通知
するので、印字状態を正確に把握でき、誤った情報によ
る無用な処理を防止できる。請求項３記載の発明によれ
ば、請求項１記載の発明において、印字装置が印字をし
た枚数を記憶し、その検出結果に基づいて印字枚数をユ
ーザに通知するので、印字要求枚数の指定ミス、印字装
置の印字ミス等を事前に知ることができ、印字要求の訂
正を素早くできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる印字装置を含む印字完了通知シ
ステムの一実施例を示す図である。

【図２】図１に示すプリンタの構成を示す図である。

【図３】ワークステーション、サーバ、プリンタの処理
の流れを示す図である。

【図４】パケットの構成を示す図である。

【図５】ユーザとプリンタの処理の流れを示す図であ
る。

【図６】パケットの構成を示す図である。

【図７】ユーザとプリンタの処理の流れを示す図であ
る。

【図８】パケットの構成を示す図である。

【符号の説明】

１０ プリンタ １１ 出力部 １２ インタフェース部 １３ 印字データ判断・処理部 １４ 記憶部 １５ 出力用バッファ ２０ サーバ ３０ ワークステーション

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ネットワークに接続された端末から印字要
   求を受け取って、該印字要求のデータを印字する印字装
   置において、 該印字要求データの該印字装置からの出力完了を検知す
   る完了検知手段と、 該完了検知手段の検知結果に基づいて、前記印字要求を
   行ったユーザに印字が完了したことを通知する完了通知
   手段と、 を備えたことを特徴とする印字装置。
2. 【請求項２】請求項１記載の印字装置において、 印字処理中のデータの状態を検出する状態検出手段と、 前記状態検出手段の検出結果に基づいて、該検出結果を
   前記ユーザに通知する状態通知手段と、 を備えたことを特徴とする印字装置。
3. 【請求項３】請求項１記載の印字装置において、 前記印字要求データの印字枚数を検出する印字枚数検出
   手段を備え、 前記完了通知手段が、前記検出結果に基づいて、前記ユ
   ーザに印字枚数を通知することを特徴とする印字装置。