JPH1037473A - 建物ユニットの吊下方法および補強構造 - Google Patents
建物ユニットの吊下方法および補強構造Info
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- JPH1037473A JPH1037473A JP19224396A JP19224396A JPH1037473A JP H1037473 A JPH1037473 A JP H1037473A JP 19224396 A JP19224396 A JP 19224396A JP 19224396 A JP19224396 A JP 19224396A JP H1037473 A JPH1037473 A JP H1037473A
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- building unit
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐力壁ではない側面あるいは開口である側面
を有する建物ユニットの吊下において、大がかりな補強
を必要とせず、補強部材の取り付けと取り外しのための
工数が少ない建物ユニットの吊下方法を提供する。 【解決手段】 3つの側面が耐力壁からなる壁部18,
18,22であり、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10の、残る1つの側面14を補強
して建物ユニット10を吊下する方法である。この吊下
方法は、建物ユニット10の四隅上部にそれぞれ吊り治
具34を固定し、側面14の両側に位置する1対の吊り
治具34に、上方から抜き差し自在に補強治具50を係
合させることによって建物ユニット10を補強し、そし
て各吊り治具34にクレーンの吊り部材62を係合させ
て建物ユニット10を吊下するものである。
を有する建物ユニットの吊下において、大がかりな補強
を必要とせず、補強部材の取り付けと取り外しのための
工数が少ない建物ユニットの吊下方法を提供する。 【解決手段】 3つの側面が耐力壁からなる壁部18,
18,22であり、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10の、残る1つの側面14を補強
して建物ユニット10を吊下する方法である。この吊下
方法は、建物ユニット10の四隅上部にそれぞれ吊り治
具34を固定し、側面14の両側に位置する1対の吊り
治具34に、上方から抜き差し自在に補強治具50を係
合させることによって建物ユニット10を補強し、そし
て各吊り治具34にクレーンの吊り部材62を係合させ
て建物ユニット10を吊下するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物ユニットの吊
下方法および補強構造に関する。
下方法および補強構造に関する。
【0002】
【関連技術および発明が解決しようとする課題】近年、
工業化の推進による品質の安定化と工数およびコスト削
減の見地から、家屋の一部を建物ユニットとしてユニッ
ト化し、その建物ユニットを現場で吊り降ろして設置す
る工法が推進されている。
工業化の推進による品質の安定化と工数およびコスト削
減の見地から、家屋の一部を建物ユニットとしてユニッ
ト化し、その建物ユニットを現場で吊り降ろして設置す
る工法が推進されている。
【0003】ところで、このような建物ユニットは必ず
しも全ての側面が耐力壁で形成されているわけではな
く、耐力壁ではない側面あるいは開口である側面を有す
る建物ユニットも多い。従来、耐力壁ではない側面ある
いは開口である側面を有する建物ユニットの吊下におい
ては、その側面の壁部が耐力壁と同じ高さとなるまで上
部に壁部を付加したりしたり、筋交い等を用いたりし
て、その側面を補強した後に、吊下を行っていた。しか
しながら、このように付加壁部を設けたり、筋交い等の
補強部材を取り付けたりする等の大がかりな補強には、
相応の材料費と工数を必要とするという問題点があっ
た。
しも全ての側面が耐力壁で形成されているわけではな
く、耐力壁ではない側面あるいは開口である側面を有す
る建物ユニットも多い。従来、耐力壁ではない側面ある
いは開口である側面を有する建物ユニットの吊下におい
ては、その側面の壁部が耐力壁と同じ高さとなるまで上
部に壁部を付加したりしたり、筋交い等を用いたりし
て、その側面を補強した後に、吊下を行っていた。しか
しながら、このように付加壁部を設けたり、筋交い等の
補強部材を取り付けたりする等の大がかりな補強には、
相応の材料費と工数を必要とするという問題点があっ
た。
【0004】さらに、補強部材を取り付ける場合は、そ
の固定のために釘等の固定部材を複数箇所において用い
る必要があり、補強部材の取り付けと取り外しのための
工数を少なからず要するという問題点があった。
の固定のために釘等の固定部材を複数箇所において用い
る必要があり、補強部材の取り付けと取り外しのための
工数を少なからず要するという問題点があった。
【0005】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的は、耐力壁ではない側面
あるいは開口である側面を有する建物ユニットの吊下に
おいて、大がかりな補強を必要としない建物ユニットの
吊下方法および建物ユニットの補強構造を提供すること
にある。
されたものであって、その目的は、耐力壁ではない側面
あるいは開口である側面を有する建物ユニットの吊下に
おいて、大がかりな補強を必要としない建物ユニットの
吊下方法および建物ユニットの補強構造を提供すること
にある。
【0006】また、本発明の他の目的は、耐力壁ではな
い側面あるいは開口である側面を有する建物ユニットの
吊下において用いられる補強部材の取り付けと取り外し
のための工数が少ない建物ユニットの吊下方法および建
物ユニットの補強構造を提供することにある。
い側面あるいは開口である側面を有する建物ユニットの
吊下において用いられる補強部材の取り付けと取り外し
のための工数が少ない建物ユニットの吊下方法および建
物ユニットの補強構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、本欄においては、
上記目的を達成するための手段を、本願の各請求項の各
構成要件に対して本願の実施の形態の符号を対応させて
説明する。
上記目的を達成するための手段を、本願の各請求項の各
構成要件に対して本願の実施の形態の符号を対応させて
説明する。
【0008】請求項1に記載の発明に係る建物ユニット
の吊下方法は、3つの側面が耐力壁からなる壁部18,
18,22であり、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10の、残る1つの側面14を補強
して該建物ユニットを吊下する方法であって、前記建物
ユニットの四隅上部にそれぞれ吊り治具34を固定する
工程と、前記残る1つの側面の両側に位置する1対の前
記吊り治具に、上方から抜き差し自在に補強治具50を
係合させることによって前記建物ユニットを補強する工
程と、前記各吊り治具にクレーンの吊り部材62を係合
させて前記建物ユニットを吊下する工程と、を有するこ
とを特徴とする。
の吊下方法は、3つの側面が耐力壁からなる壁部18,
18,22であり、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10の、残る1つの側面14を補強
して該建物ユニットを吊下する方法であって、前記建物
ユニットの四隅上部にそれぞれ吊り治具34を固定する
工程と、前記残る1つの側面の両側に位置する1対の前
記吊り治具に、上方から抜き差し自在に補強治具50を
係合させることによって前記建物ユニットを補強する工
程と、前記各吊り治具にクレーンの吊り部材62を係合
させて前記建物ユニットを吊下する工程と、を有するこ
とを特徴とする。
【0009】請求項1に記載の発明によれば、3つの側
面が耐力壁からなる壁部であり上面が開放され下面に床
部を有する建物ユニットの、四隅上部にそれぞれ吊り治
具を固定し、残る1つの側面の両側に位置する1対の吊
り治具に上方から抜き差し自在に補強治具を係合させる
ことにより補強されて、建物ユニットが吊下される。
面が耐力壁からなる壁部であり上面が開放され下面に床
部を有する建物ユニットの、四隅上部にそれぞれ吊り治
具を固定し、残る1つの側面の両側に位置する1対の吊
り治具に上方から抜き差し自在に補強治具を係合させる
ことにより補強されて、建物ユニットが吊下される。
【0010】したがって、建物ユニットの吊下時に、各
壁部、特に、残る1つの側面の両側に位置する壁部に吊
り治具を介して加えられる建物ユニットの内側方向に向
かう力に対して補強治具が対抗するため、建物ユニット
の壁部の変形や損傷を防ぐことができる。また、補強治
具が、残る1つの側面の両側に位置する1対の吊り治具
に上方から差し込むだけで半固定されて、吊下時に吊り
治具を介して加えられる建物ユニットの内側方向に向か
う力に対して対抗することができ、かつ、固定に要する
時間が少ないため、建物ユニットの吊下作業を効率化す
ることができる。
壁部、特に、残る1つの側面の両側に位置する壁部に吊
り治具を介して加えられる建物ユニットの内側方向に向
かう力に対して補強治具が対抗するため、建物ユニット
の壁部の変形や損傷を防ぐことができる。また、補強治
具が、残る1つの側面の両側に位置する1対の吊り治具
に上方から差し込むだけで半固定されて、吊下時に吊り
治具を介して加えられる建物ユニットの内側方向に向か
う力に対して対抗することができ、かつ、固定に要する
時間が少ないため、建物ユニットの吊下作業を効率化す
ることができる。
【0011】請求項2に記載の発明に係る建物ユニット
の吊下方法は、3つの側面が所定高の壁部18,18,
22であり、残る1つの側面14は少なくともその上部
が開放されており、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10を補強して該建物ユニットを吊
下する方法であって、前記建物ユニットの四隅の上部に
それぞれ吊り治具34を固定する工程と、前記残る1つ
の側面の両側に位置する1対の前記吊り治具に、上方か
ら抜き差し自在に補強治具50を係合させることによっ
て、前記建物ユニットを補強する工程と、前記各吊り治
具にクレーンの吊り部材62を係合させて前記建物ユニ
ットを吊下する工程と、を有することを特徴とする。
の吊下方法は、3つの側面が所定高の壁部18,18,
22であり、残る1つの側面14は少なくともその上部
が開放されており、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10を補強して該建物ユニットを吊
下する方法であって、前記建物ユニットの四隅の上部に
それぞれ吊り治具34を固定する工程と、前記残る1つ
の側面の両側に位置する1対の前記吊り治具に、上方か
ら抜き差し自在に補強治具50を係合させることによっ
て、前記建物ユニットを補強する工程と、前記各吊り治
具にクレーンの吊り部材62を係合させて前記建物ユニ
ットを吊下する工程と、を有することを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、3つの側
面が所定高の壁部であり、残る1つの側面は少なくとも
その上部が開放されており、上面が開放され、下面に床
部を有する建物ユニットの、四隅上部にそれぞれ吊り治
具を固定し、残る1つの側面の両側に位置する1対の吊
り治具に上方から抜き差し自在に補強治具を係合させる
ことにより補強した建物ユニットを吊下する。
面が所定高の壁部であり、残る1つの側面は少なくとも
その上部が開放されており、上面が開放され、下面に床
部を有する建物ユニットの、四隅上部にそれぞれ吊り治
具を固定し、残る1つの側面の両側に位置する1対の吊
り治具に上方から抜き差し自在に補強治具を係合させる
ことにより補強した建物ユニットを吊下する。
【0013】したがって、建物ユニットの吊下時に、各
壁部、特に、残る1つの側面の両側に位置する壁部に吊
り治具を介して加えられる建物ユニットの内側方向に向
かう力に対して補強治具が対抗するため、建物ユニット
の壁部の変形や損傷を防ぐことができる。また、補強治
具が、残る1つの側面の両側に位置する1対の吊り治具
に上方から差し込むだけで半固定されて、吊下時に吊り
治具を介して加えられる建物ユニットの内側方向に向か
う力に対して対抗することができ、固定に要する時間が
少ないため、建物ユニットの吊下作業を効率化すること
ができる。
壁部、特に、残る1つの側面の両側に位置する壁部に吊
り治具を介して加えられる建物ユニットの内側方向に向
かう力に対して補強治具が対抗するため、建物ユニット
の壁部の変形や損傷を防ぐことができる。また、補強治
具が、残る1つの側面の両側に位置する1対の吊り治具
に上方から差し込むだけで半固定されて、吊下時に吊り
治具を介して加えられる建物ユニットの内側方向に向か
う力に対して対抗することができ、固定に要する時間が
少ないため、建物ユニットの吊下作業を効率化すること
ができる。
【0014】請求項3は、請求項1または請求項2に記
載の発明に係る建物ユニットの吊下方法において、前記
吊り治具は、前記建物ユニットに固定される固定部38
と、その固定部に螺合結合され前記クレーンの吊り部材
が係合される係合部47とを有し、前記建物ユニットを
吊り降ろした後に前記係合部を前記固定部から取り外す
工程を有することを特徴とする建物ユニットの吊下方法
の発明を定義している。
載の発明に係る建物ユニットの吊下方法において、前記
吊り治具は、前記建物ユニットに固定される固定部38
と、その固定部に螺合結合され前記クレーンの吊り部材
が係合される係合部47とを有し、前記建物ユニットを
吊り降ろした後に前記係合部を前記固定部から取り外す
工程を有することを特徴とする建物ユニットの吊下方法
の発明を定義している。
【0015】請求項3に記載の発明によれば、建物ユニ
ットに固定される固定部と、その固定部に螺合結合され
クレーンの吊り部材が係合される係合部と、から成る吊
り治具の係合部は、建物ユニットを吊り降ろした後に固
定部から取り外される。
ットに固定される固定部と、その固定部に螺合結合され
クレーンの吊り部材が係合される係合部と、から成る吊
り治具の係合部は、建物ユニットを吊り降ろした後に固
定部から取り外される。
【0016】したがって、固定部と係合部との間の螺合
を解くことによって吊り治具の建物ユニットから突出し
ている部分である係合部を容易かつ迅速に取り外し、階
上の床部等の施工に移ることができ、施工工数を短縮す
ることができる。
を解くことによって吊り治具の建物ユニットから突出し
ている部分である係合部を容易かつ迅速に取り外し、階
上の床部等の施工に移ることができ、施工工数を短縮す
ることができる。
【0017】請求項4に記載の発明に係る建物ユニット
の補強構造は、3つの側面が耐力壁からなる壁部18,
18,22であり、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10の残る1つの側面14を補強す
る建物ユニットの補強構造であって、前記残る1つの側
面の両側に位置する前記建物ユニットの2つの隅の上部
にそれぞれ固定された吊り治具34と、前記吊り治具
に、上方から抜き差し自在に係合された補強治具50
と、を有することを特徴とする。
の補強構造は、3つの側面が耐力壁からなる壁部18,
18,22であり、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10の残る1つの側面14を補強す
る建物ユニットの補強構造であって、前記残る1つの側
面の両側に位置する前記建物ユニットの2つの隅の上部
にそれぞれ固定された吊り治具34と、前記吊り治具
に、上方から抜き差し自在に係合された補強治具50
と、を有することを特徴とする。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、3つの側
面が耐力壁からなる壁部であり、上面が開放され、下面
に床部を有する建物ユニットの残る1つの側面の両側に
位置する2つの隅の上部に、それぞれ固定された吊り治
具の上方から抜き差し自在に係合された補強治具を用い
て補強する建物ユニットの補強構造が得られる。
面が耐力壁からなる壁部であり、上面が開放され、下面
に床部を有する建物ユニットの残る1つの側面の両側に
位置する2つの隅の上部に、それぞれ固定された吊り治
具の上方から抜き差し自在に係合された補強治具を用い
て補強する建物ユニットの補強構造が得られる。
【0019】したがって、各壁部、特に、残る1つの側
面の両側に位置する壁部にかかる建物ユニットの内側方
向に向かう力に対して補強治具が対抗するため、建物ユ
ニットの壁部の変形や損傷を防ぐことができる。また、
この補強治具は、残る1つの側面の両側に位置する1対
の吊り治具に上方から差し込むだけで半固定することが
でき、固定に要する時間が少ないため、効率的に建物ユ
ニットの補強構造を得ることが可能となる。また、この
補強構造においては、建物ユニットの吊下に必要な吊り
治具を用いて補強治具が固定されるため、補強治具の固
定のためにのみ用いられる他の部材を必要としない。
面の両側に位置する壁部にかかる建物ユニットの内側方
向に向かう力に対して補強治具が対抗するため、建物ユ
ニットの壁部の変形や損傷を防ぐことができる。また、
この補強治具は、残る1つの側面の両側に位置する1対
の吊り治具に上方から差し込むだけで半固定することが
でき、固定に要する時間が少ないため、効率的に建物ユ
ニットの補強構造を得ることが可能となる。また、この
補強構造においては、建物ユニットの吊下に必要な吊り
治具を用いて補強治具が固定されるため、補強治具の固
定のためにのみ用いられる他の部材を必要としない。
【0020】請求項5に記載の発明に係る建物ユニット
の補強構造は、3つの側面が所定高の壁部18,18,
22であり、残る1つの側面14は少なくともその上部
が開放されており、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10の補強構造であって、前記残る
1つの側面の両側に位置する前記建物ユニットの2つの
隅の上部にそれぞれ固定された吊り治具34と、前記吊
り治具に、上方から抜き差し自在に係合された補強治具
50と、を有することを特徴とする。
の補強構造は、3つの側面が所定高の壁部18,18,
22であり、残る1つの側面14は少なくともその上部
が開放されており、上面が開放され、下面に床部26を
有する建物ユニット10の補強構造であって、前記残る
1つの側面の両側に位置する前記建物ユニットの2つの
隅の上部にそれぞれ固定された吊り治具34と、前記吊
り治具に、上方から抜き差し自在に係合された補強治具
50と、を有することを特徴とする。
【0021】請求項5に記載の発明によれば、3つの側
面が所定高の壁部であり、残る1つの側面は少なくとも
その上部が開放されており、上面が開放され、下面に床
部を有する建物ユニットを、その残る1つの側面の両側
に位置する2つの隅の上部にそれぞれ固定された吊り治
具の上方から抜き差し自在に係合された補強治具を用い
て補強する建物ユニットの補強構造が得られる。
面が所定高の壁部であり、残る1つの側面は少なくとも
その上部が開放されており、上面が開放され、下面に床
部を有する建物ユニットを、その残る1つの側面の両側
に位置する2つの隅の上部にそれぞれ固定された吊り治
具の上方から抜き差し自在に係合された補強治具を用い
て補強する建物ユニットの補強構造が得られる。
【0022】したがって、各壁部、特に、残る1つの側
面の両側に位置する壁部にかかる建物ユニットの内側方
向に向かう力に対して補強治具が対抗するため、建物ユ
ニットの壁部の変形や損傷を防ぐことができる。また、
この補強治具を、残る1つの側面の両側に位置する1対
の吊り治具に上方から差し込むだけで半固定することが
できるため、固定に要する時間が少なく、効率的に建物
ユニットの補強構造を得ることができる。また、この補
強構造においては、建物ユニットの吊下に必要な吊り治
具を用いて補強治具が固定されるため、固定のために他
の部材を必要としない。
面の両側に位置する壁部にかかる建物ユニットの内側方
向に向かう力に対して補強治具が対抗するため、建物ユ
ニットの壁部の変形や損傷を防ぐことができる。また、
この補強治具を、残る1つの側面の両側に位置する1対
の吊り治具に上方から差し込むだけで半固定することが
できるため、固定に要する時間が少なく、効率的に建物
ユニットの補強構造を得ることができる。また、この補
強構造においては、建物ユニットの吊下に必要な吊り治
具を用いて補強治具が固定されるため、固定のために他
の部材を必要としない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例につ
いて、図面を参照しながら、さらに具体的に説明する。
いて、図面を参照しながら、さらに具体的に説明する。
【0024】図1は、本実施例の補強構造を用いた建物
ユニット10を吊下する様子を斜視図として示したもの
である。この図に示すように、本実施例の建物ユニット
10は、3つの側面が上部構造まで届く高さを有する耐
力壁からなる壁部18,18,22であり、残る1つの
側面である側面14は開口部を有する非耐力壁からなる
壁部15で、上部に位置することになる上部構造には届
かない高さとなっている。また、この建物ユニット10
の上面は開放され、下面には床部26が固定されてい
る。そして、側面14は、補強治具50によって補強さ
れている。
ユニット10を吊下する様子を斜視図として示したもの
である。この図に示すように、本実施例の建物ユニット
10は、3つの側面が上部構造まで届く高さを有する耐
力壁からなる壁部18,18,22であり、残る1つの
側面である側面14は開口部を有する非耐力壁からなる
壁部15で、上部に位置することになる上部構造には届
かない高さとなっている。また、この建物ユニット10
の上面は開放され、下面には床部26が固定されてい
る。そして、側面14は、補強治具50によって補強さ
れている。
【0025】この建物ユニット10は、下記のようにし
て、補強された構造とされた後、吊下される。
て、補強された構造とされた後、吊下される。
【0026】まず、図2に示したように、建物ユニット
10の4つの隅部上部にそれぞれ吊り治具34が固定さ
れる。この吊り治具34は、図3に建物ユニット10の
隅部に取り付ける様子の分解斜視図に示したように、固
定部38と係合部47とを含んで構成される。
10の4つの隅部上部にそれぞれ吊り治具34が固定さ
れる。この吊り治具34は、図3に建物ユニット10の
隅部に取り付ける様子の分解斜視図に示したように、固
定部38と係合部47とを含んで構成される。
【0027】固定部38は、図3に示すように、建物ユ
ニット10の隅部に位置する壁部18,22の端部に取
り付けられる板部41と、その一面に溶接等によって固
定されたナット部44とから成り、固定部38の形状に
対応する切欠19きが設けられた壁部18,22の端部
に、板部41に形成された穴42を介して壁部18,2
2に圧入される釘等によって固定される。
ニット10の隅部に位置する壁部18,22の端部に取
り付けられる板部41と、その一面に溶接等によって固
定されたナット部44とから成り、固定部38の形状に
対応する切欠19きが設けられた壁部18,22の端部
に、板部41に形成された穴42を介して壁部18,2
2に圧入される釘等によって固定される。
【0028】係合部47は、固定部38のナット部44
に螺合結合されるアイボルトであり、固定部38のナッ
ト部44に螺合結合された後にクレーンの吊り部材62
が係合される。
に螺合結合されるアイボルトであり、固定部38のナッ
ト部44に螺合結合された後にクレーンの吊り部材62
が係合される。
【0029】次に、図2に示すように、建物ユニット1
0の側面14の両側に位置する1対の吊り治具34に、
上方から抜き差し自在に補強治具50を係合させる。こ
の補強治具50は、建物ユニット10の幅に対応した幅
の上面部54と、上面部54の前後から屈曲形成されて
下方に伸び、建物ユニット10の側面14の両側に位置
する壁部18間の内寸に等しい幅を有する1対の側面部
58とを含んで構成される。
0の側面14の両側に位置する1対の吊り治具34に、
上方から抜き差し自在に補強治具50を係合させる。こ
の補強治具50は、建物ユニット10の幅に対応した幅
の上面部54と、上面部54の前後から屈曲形成されて
下方に伸び、建物ユニット10の側面14の両側に位置
する壁部18間の内寸に等しい幅を有する1対の側面部
58とを含んで構成される。
【0030】補強治具50の上面部54の両端部には、
吊り治具の係合部34を上方から見た形状より幾分大き
いスリット55が形成されている。したがって、建物ユ
ニット10の側面14の両側に位置する吊り治具34の
上方にそれぞれのスリット55を位置させて、補強治具
50を壁部18,18の上端面に接するまで降ろすこと
によって、それらの吊り治具34に補強治具50を抜き
差し自在に係合させることができる。また、補強治具5
0の側面部58は、建物ユニット10の側面14の両側
に位置する壁部18,18間の内寸に等しい幅を有する
ため、補強治具50が壁部18,18の上端面に接した
状態では、側面部58の両端部が両壁部18,18に当
接した状態となる。したがって、このようにして係合し
た状態の補強治具50は、両壁部18,18によって長
さ方向の動きが規制され、かつ、両スリット55,55
に挿入されている吊り治具34,34の係合部47によ
って長さ方向と直角な水平方向の動きが規制されるた
め、水平面内の力に対しては建物ユニット10に固定さ
れた状態となっている。しかも、補強治具50は、側面
14の両側に位置する壁部18,18の上端面に載置さ
れているため、下方に移動することもない。
吊り治具の係合部34を上方から見た形状より幾分大き
いスリット55が形成されている。したがって、建物ユ
ニット10の側面14の両側に位置する吊り治具34の
上方にそれぞれのスリット55を位置させて、補強治具
50を壁部18,18の上端面に接するまで降ろすこと
によって、それらの吊り治具34に補強治具50を抜き
差し自在に係合させることができる。また、補強治具5
0の側面部58は、建物ユニット10の側面14の両側
に位置する壁部18,18間の内寸に等しい幅を有する
ため、補強治具50が壁部18,18の上端面に接した
状態では、側面部58の両端部が両壁部18,18に当
接した状態となる。したがって、このようにして係合し
た状態の補強治具50は、両壁部18,18によって長
さ方向の動きが規制され、かつ、両スリット55,55
に挿入されている吊り治具34,34の係合部47によ
って長さ方向と直角な水平方向の動きが規制されるた
め、水平面内の力に対しては建物ユニット10に固定さ
れた状態となっている。しかも、補強治具50は、側面
14の両側に位置する壁部18,18の上端面に載置さ
れているため、下方に移動することもない。
【0031】すなわち、このような状態で補強治具50
を半固定することによって、3つの側面が耐力壁からな
る所定高の壁部18,18,22であり、上面が開放さ
れ、下面に床部26を有する建物ユニット10の側面1
4を補強した建物ユニット10の補強構造が形成され
る。
を半固定することによって、3つの側面が耐力壁からな
る所定高の壁部18,18,22であり、上面が開放さ
れ、下面に床部26を有する建物ユニット10の側面1
4を補強した建物ユニット10の補強構造が形成され
る。
【0032】また、この補強治具50は、側面14の両
側に位置する1対の吊り治具34に上方から差し込むだ
けで半固定されて、吊下時に吊り治具34を介して加え
られる建物ユニット10の内側方向に向かう力に対して
対抗することができる補強構造を得ることができ、固定
に要する時間が少ないため、建物ユニット10の吊下作
業を効率化することができる。さらに、この補強構造に
おいては、建物ユニット10の吊下に必要な吊り治具3
4を用いて補強治具50が固定されるため、固定のため
にのみ用いられる他の部材を用いることなく補強治具3
4を固定することができる。
側に位置する1対の吊り治具34に上方から差し込むだ
けで半固定されて、吊下時に吊り治具34を介して加え
られる建物ユニット10の内側方向に向かう力に対して
対抗することができる補強構造を得ることができ、固定
に要する時間が少ないため、建物ユニット10の吊下作
業を効率化することができる。さらに、この補強構造に
おいては、建物ユニット10の吊下に必要な吊り治具3
4を用いて補強治具50が固定されるため、固定のため
にのみ用いられる他の部材を用いることなく補強治具3
4を固定することができる。
【0033】次いで、図1に示したように、建物ユニッ
ト10の4つの隅部の上部にそれぞれに固定された各吊
り治具34にクレーンにつながる吊り部材62をそれぞ
れ係合させて、建物ユニット10を吊下する。この際、
各壁部15,18,18,22、特に、側面14の両側
に位置する壁部18,18に吊り治具34を介して加え
られる建物ユニット10の内側方向に向かう力に対し
て、側面部58の両端部が壁部18,18に当接してい
る補強治具50が対抗するため、建物ユニット10の壁
部18,18,22,15の変形や損傷を防ぐことがで
きる。
ト10の4つの隅部の上部にそれぞれに固定された各吊
り治具34にクレーンにつながる吊り部材62をそれぞ
れ係合させて、建物ユニット10を吊下する。この際、
各壁部15,18,18,22、特に、側面14の両側
に位置する壁部18,18に吊り治具34を介して加え
られる建物ユニット10の内側方向に向かう力に対し
て、側面部58の両端部が壁部18,18に当接してい
る補強治具50が対抗するため、建物ユニット10の壁
部18,18,22,15の変形や損傷を防ぐことがで
きる。
【0034】なお、図1に示すように、各吊り部材62
は、吊り枠66を挟んでクレーンにつながるようになっ
ている。吊り枠66は、吊り部材62相互間の距離を広
げ、吊下に際して、建物ユニット10の四隅に位置する
吊り治具34を介して建物ユニット10の内方に働く力
の成分を減少させる役割を果たす。しかしながら、一般
に、建物ユニット10の縦横の長さに合わせて吊り枠6
6を用意することは、コスト等の関係から行われず、比
較的小さめの吊り枠が用いられることが多い。したがっ
て、吊り枠66を用いた場合でも、建物ユニット10の
内側に向かう力の成分が残っている場合が多い。本実施
例の場合も、図1に示した吊り部材62の角度からわか
るように、建物ユニット10の内側に向かう力の成分が
残っている。
は、吊り枠66を挟んでクレーンにつながるようになっ
ている。吊り枠66は、吊り部材62相互間の距離を広
げ、吊下に際して、建物ユニット10の四隅に位置する
吊り治具34を介して建物ユニット10の内方に働く力
の成分を減少させる役割を果たす。しかしながら、一般
に、建物ユニット10の縦横の長さに合わせて吊り枠6
6を用意することは、コスト等の関係から行われず、比
較的小さめの吊り枠が用いられることが多い。したがっ
て、吊り枠66を用いた場合でも、建物ユニット10の
内側に向かう力の成分が残っている場合が多い。本実施
例の場合も、図1に示した吊り部材62の角度からわか
るように、建物ユニット10の内側に向かう力の成分が
残っている。
【0035】そして、建物ユニット10を所定の位置で
吊り降ろした後に、吊り治具34の係合部47と固定部
38との螺合を解くことによって、係合部47が固定部
38から取り外される。
吊り降ろした後に、吊り治具34の係合部47と固定部
38との螺合を解くことによって、係合部47が固定部
38から取り外される。
【0036】このように、本実施例の吊り治具34は、
その固定部38と係合部47との間の螺合を解くことに
よって建物ユニット10から突出している部分である係
合部47を容易かつ迅速に取り外すことができる。した
がって、次の工程、例えば階上の床部の施工に迅速に移
ることができ、施工工数を短縮することができる。
その固定部38と係合部47との間の螺合を解くことに
よって建物ユニット10から突出している部分である係
合部47を容易かつ迅速に取り外すことができる。した
がって、次の工程、例えば階上の床部の施工に迅速に移
ることができ、施工工数を短縮することができる。
【0037】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は前述した実施例に限定されるものではなく、本発明
の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲内で各
種の変形実施が可能である。
明は前述した実施例に限定されるものではなく、本発明
の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲内で各
種の変形実施が可能である。
【0038】例えば、上記実施例では、吊り治具34の
係合部47であるアイボルトは、その係合穴の貫通方向
が建物ユニット10の側面14と直角となる方向で建物
ユニット10に固定され、そのアイボルトが挿通できる
ように補強治具50のスリット55が形成されていた。
しかし、吊り治具34の係合部47であるアイボルトの
係合穴の貫通方向が建物ユニット10の側面14と平行
となる方向でアイボルトを建物ユニット10に固定し、
それに対応して補強治具50のスリット55もその長手
方向が建物ユニット10の側面14と直交するように設
けてもよい。この場合、補強治具50は、その長手方向
の動きが吊り治具34によって規制されることになる。
したがって、補強治具50の側面部58は必ずしも壁部
18,18に当接する長さでなくとも、補強治具50の
長手方向の動きを規制することが可能となる。
係合部47であるアイボルトは、その係合穴の貫通方向
が建物ユニット10の側面14と直角となる方向で建物
ユニット10に固定され、そのアイボルトが挿通できる
ように補強治具50のスリット55が形成されていた。
しかし、吊り治具34の係合部47であるアイボルトの
係合穴の貫通方向が建物ユニット10の側面14と平行
となる方向でアイボルトを建物ユニット10に固定し、
それに対応して補強治具50のスリット55もその長手
方向が建物ユニット10の側面14と直交するように設
けてもよい。この場合、補強治具50は、その長手方向
の動きが吊り治具34によって規制されることになる。
したがって、補強治具50の側面部58は必ずしも壁部
18,18に当接する長さでなくとも、補強治具50の
長手方向の動きを規制することが可能となる。
【0039】また、上記実施例では、建物ユニット10
の側面14が耐力壁でない壁部となっている例を示した
が、側面14には全く壁部を有しない建物ユニット、例
えばキッチンユニットであっても良い。なお、この場合
は、側面をさらに補強する筋交い等を併用しても良い。
の側面14が耐力壁でない壁部となっている例を示した
が、側面14には全く壁部を有しない建物ユニット、例
えばキッチンユニットであっても良い。なお、この場合
は、側面をさらに補強する筋交い等を併用しても良い。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、建物ユニットの吊下時に、各壁部、特
に、残る1つの側面の両側に位置する壁部に吊り治具を
介して加えられる建物ユニットの内側方向に向かう力に
対して補強治具が対抗するため、建物ユニットの壁部の
変形や損傷を防ぐことができる。また、補強治具が、残
る1つの側面の両側に位置する1対の吊り治具に上方か
ら差し込むだけで半固定されて、吊下時に吊り治具を介
して加えられる建物ユニットの内側方向に向かう力に対
して対抗することができ、かつ、固定に要する時間が少
ないため、建物ユニットの吊下作業を効率化することが
できる。
発明によれば、建物ユニットの吊下時に、各壁部、特
に、残る1つの側面の両側に位置する壁部に吊り治具を
介して加えられる建物ユニットの内側方向に向かう力に
対して補強治具が対抗するため、建物ユニットの壁部の
変形や損傷を防ぐことができる。また、補強治具が、残
る1つの側面の両側に位置する1対の吊り治具に上方か
ら差し込むだけで半固定されて、吊下時に吊り治具を介
して加えられる建物ユニットの内側方向に向かう力に対
して対抗することができ、かつ、固定に要する時間が少
ないため、建物ユニットの吊下作業を効率化することが
できる。
【0041】請求項2に記載の発明によれば、建物ユニ
ットの吊下時に、各壁部、特に、残る1つの側面の両側
に位置する壁部に吊り治具を介して加えられる建物ユニ
ットの内側方向に向かう力に対して補強治具が対抗する
ため、建物ユニットの壁部の変形や損傷を防ぐことがで
きる。また、補強治具が、残る1つの側面の両側に位置
する1対の吊り治具に上方から差し込むだけで半固定さ
れて、吊下時に吊り治具を介して加えられる建物ユニッ
トの内側方向に向かう力に対して対抗することができ、
固定に要する時間が少ないため、建物ユニットの吊下作
業を効率化することができる。
ットの吊下時に、各壁部、特に、残る1つの側面の両側
に位置する壁部に吊り治具を介して加えられる建物ユニ
ットの内側方向に向かう力に対して補強治具が対抗する
ため、建物ユニットの壁部の変形や損傷を防ぐことがで
きる。また、補強治具が、残る1つの側面の両側に位置
する1対の吊り治具に上方から差し込むだけで半固定さ
れて、吊下時に吊り治具を介して加えられる建物ユニッ
トの内側方向に向かう力に対して対抗することができ、
固定に要する時間が少ないため、建物ユニットの吊下作
業を効率化することができる。
【0042】請求項3に記載の発明によれば、固定部と
係合部との間の螺合を解くことによって吊り治具の建物
ユニットから突出している部分である係合部を容易かつ
迅速に取り外し、階上の床部等の施工に移ることがで
き、施工工数を短縮することができる。
係合部との間の螺合を解くことによって吊り治具の建物
ユニットから突出している部分である係合部を容易かつ
迅速に取り外し、階上の床部等の施工に移ることがで
き、施工工数を短縮することができる。
【0043】請求項4に記載の発明によれば、各壁部、
特に、残る1つの側面の両側に位置する壁部にかかる建
物ユニットの内側方向に向かう力に対して補強治具が対
抗するため、建物ユニットの壁部の変形や損傷を防ぐこ
とができる。また、補強治具は、残る1つの側面の両側
に位置する1対の吊り治具に上方から差し込むだけで半
固定できるため、固定に要する時間が少なく、効率的に
建物ユニットの補強構造を得ることができる。また、こ
の補強構造においては、建物ユニットの吊下に必要な吊
り治具を用いて補強治具が固定されるため、補強治具の
固定のためにのみ用いられる他の部材を必要としない。
特に、残る1つの側面の両側に位置する壁部にかかる建
物ユニットの内側方向に向かう力に対して補強治具が対
抗するため、建物ユニットの壁部の変形や損傷を防ぐこ
とができる。また、補強治具は、残る1つの側面の両側
に位置する1対の吊り治具に上方から差し込むだけで半
固定できるため、固定に要する時間が少なく、効率的に
建物ユニットの補強構造を得ることができる。また、こ
の補強構造においては、建物ユニットの吊下に必要な吊
り治具を用いて補強治具が固定されるため、補強治具の
固定のためにのみ用いられる他の部材を必要としない。
【0044】請求項5に記載の発明によれば、各壁部、
特に、残る1つの側面の両側に位置する壁部にかかる建
物ユニットの内側方向に向かう力に対して補強治具が対
抗するため、建物ユニットの壁部の変形や損傷を防ぐこ
とができる。また、この補強治具を、残る1つの側面の
両側に位置する1対の吊り治具に上方から差し込むだけ
で半固定できるため、固定に要する時間が少なく、効率
的に建物ユニットの補強構造を得ることができる。ま
た、この補強構造においては、建物ユニットの吊下に必
要な吊り治具を用いて補強治具が固定されるため、固定
のために他の部材を必要としない。
特に、残る1つの側面の両側に位置する壁部にかかる建
物ユニットの内側方向に向かう力に対して補強治具が対
抗するため、建物ユニットの壁部の変形や損傷を防ぐこ
とができる。また、この補強治具を、残る1つの側面の
両側に位置する1対の吊り治具に上方から差し込むだけ
で半固定できるため、固定に要する時間が少なく、効率
的に建物ユニットの補強構造を得ることができる。ま
た、この補強構造においては、建物ユニットの吊下に必
要な吊り治具を用いて補強治具が固定されるため、固定
のために他の部材を必要としない。
【図1】実施例の建物ユニットを吊下する様子を示す斜
視図である。
視図である。
【図2】実施例の建物ユニットに補強治具を取り付ける
様子を示す斜視図である。
様子を示す斜視図である。
【図3】吊り治具を建物ユニットの隅部において壁部に
取り付ける様子を示す分解斜視図である。
取り付ける様子を示す分解斜視図である。
10 建物ユニット 14 側面 18,22 壁部 26 床部 34 吊り治具 38 固定部 47 係合部 50 補強治具 62 吊り部材
Claims (5)
- 【請求項1】 3つの側面が耐力壁からなる壁部であ
り、上面が開放され、下面に床部を有する建物ユニット
の、残る1つの側面を補強して該建物ユニットを吊下す
る方法であって、 前記建物ユニットの四隅上部にそれぞれ吊り治具を固定
する工程と、 前記残る1つの側面の両側に位置する1対の前記吊り治
具に、上方から抜き差し自在に補強治具を係合させるこ
とによって前記建物ユニットを補強する工程と、 前記各吊り治具にクレーンの吊り部材を係合させて前記
建物ユニットを吊下する工程と、 を有することを特徴とする建物ユニットの吊下方法。 - 【請求項2】 3つの側面が所定高の壁部であり、残る
1つの側面は少なくともその上部が開放されており、上
面が開放され、下面に床部を有する建物ユニットを補強
して該建物ユニットを吊下する方法であって、 前記建物ユニットの四隅上部にそれぞれ吊り治具を固定
する工程と、 前記残る1つの側面の両側に位置する1対の前記吊り治
具に、上方から抜き差し自在に補強治具を係合させるこ
とによって、前記建物ユニットを補強する工程と、 前記各吊り治具にクレーンの吊り部材を係合させて前記
建物ユニットを吊下する工程と、 を有することを特徴とする建物ユニットの吊下方法。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
吊り治具は、前記建物ユニットに固定される固定部と、
その固定部に螺合結合され前記クレーンの吊り部材が係
合される係合部とを有し、 前記建物ユニットを吊り降ろした後に前記係合部を前記
固定部から取り外す工程を有することを特徴とする建物
ユニットの吊下方法。 - 【請求項4】 3つの側面が耐力壁からなる壁部であ
り、上面が開放され、下面に床部を有する建物ユニット
の残る1つの側面を補強した建物ユニットの補強構造で
あって、 前記残る1つの側面の両側に位置する前記建物ユニット
の2つの隅の上部にそれぞれ固定された吊り治具と、 前記吊り治具に、上方から抜き差し自在に係合された補
強治具と、 を有することを特徴とする建物ユニットの補強構造。 - 【請求項5】 3つの側面が所定高の壁部であり、残る
1つの側面は少なくともその上部が開放されており、上
面が開放され、下面に床部を有する建物ユニットの補強
構造であって、 前記残る1つの側面の両側に位置する前記建物ユニット
の2つの隅の上部にそれぞれ固定された吊り治具と、 前記吊り治具に、上方から抜き差し自在に係合された補
強治具と、 を有することを特徴とする建物ユニットの補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19224396A JPH1037473A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 建物ユニットの吊下方法および補強構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19224396A JPH1037473A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 建物ユニットの吊下方法および補強構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1037473A true JPH1037473A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16288049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19224396A Withdrawn JPH1037473A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 建物ユニットの吊下方法および補強構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1037473A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008144497A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Toyota Motor Corp | 建物施工用シート |
-
1996
- 1996-07-22 JP JP19224396A patent/JPH1037473A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008144497A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Toyota Motor Corp | 建物施工用シート |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20031007 |