JPH1036377A - 高純度アルコキシシランの製造方法 - Google Patents
高純度アルコキシシランの製造方法Info
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- JPH1036377A JPH1036377A JP31300196A JP31300196A JPH1036377A JP H1036377 A JPH1036377 A JP H1036377A JP 31300196 A JP31300196 A JP 31300196A JP 31300196 A JP31300196 A JP 31300196A JP H1036377 A JPH1036377 A JP H1036377A
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Abstract
不純物および金属不純物、並びに加水分解反応の触媒と
なるアミン系不純物をアルコキシシランから安全で安価
な方法で取り除くことができる、高純度アルコキシシラ
ンの製造方法の提供。 【解決手段】 式Hn −Si(OR)4-n 〔ただし、R
は炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整数。〕で
表されるアルコキシシランを活性炭またはゼオライトと
接触させることを特徴とする高純度アルコキシシランの
製造方法。
Description
の電子・電気部品の絶縁材料の原料等として広く使用さ
れているアルコキシシランの製造方法に関するもので、
当該用途に悪影響を与える不純物である可溶性塩素化合
物や金属化合物、並びにアンモニウムイオンを生成する
化合物を除去して高純度化されたアルコキシシランを製
造する方法に関する。
広く使用されている酸化硅素膜は、従来、テトラエトキ
シシランを材料として化学気相成長法で製造する方法が
広く採用されてきた。また、より低温、高速で酸化膜を
製造することができることからトリエトキシシランやト
リメトキシシラン等のトリアルコキシシランまたはジア
ルコキシシランを材料とする方法が次第に採用されるよ
うになってきている。このような電子材料用途のアルコ
キシシランとしては、半導体素子の電気特性や安定性に
悪影響を与える不純物である塩素化合物(以下単に「塩
素系不純物」と称する。)および金属化合物(以下単に
「金属不純物」と称する。)の溶存量ができる限り少な
いものが望まれている。また、アンモニア、アミンまた
はシラザン等のような加水分解するとアンモニウムイオ
ンを生成する化合物(以下「アミン系不純物」と称す
る。)は、アルコキシシランを加水分解する反応の触媒
作用を有するために、微量の存在でも加水分解速度を異
常に高め、反応の制御を困難にせしめる。そのためゾル
ゲル法と呼ばれるアルコキシシランを加水分解して使用
する用途では、アルコキシシラン中のアミン系不純物を
できるだけ少なくすることが望まれている。
クロロシランとアルコールとの反応や、塩化銅触媒を用
いた金属硅素とアルコールとの反応等、いずれも製造過
程で塩素系不純物が混入する可能性の高い方法で製造さ
れているため、製品中に該不純物が混入することは避け
難い。また、製造装置や保管タンク等がステンレス等の
一般的な金属で形成されている場合、塩素系不純物によ
って金属が侵されアルコキシシラン中に金属不純物が溶
出してくる問題があった。なお、塩素系不純物として
は、例えば四塩化珪素やクロロトリエトキシシラン等が
挙げられ、また金属不純物としては例えば金属アルコキ
シドや金属塩化物等の形として存在しているものと考え
られている。また、アミン系不純物としては、例えばシ
ラザン類が挙げられ、その中にはヘキサメチルジシラザ
ンのように、当該アルコキシシランと沸点が近くて蒸留
では分離困難なものが多い。さらに該シラザン類は電子
材料やコーティング材料として、多量に製造され広く使
用されていることから、当該アルコキシシランをその製
造、輸送または使用過程で、汚染する可能性があると考
えられる。実際に市販のアルコキシシランを分析してみ
ると、アミン系不純物が微量ながら検出されるのが普通
であった。
の除去方法が各種検討されてきた。該従来技術は大別し
て、アルコキシシランに不溶性の、第1族または第2
族金属化合物と接触させる方法(特開平2-235887号)、
鉄系金属と接触させる方法(特開平6-293776号,特開
平7-41487 号)、並びに塩基性陰イオン交換樹脂や有
機エポキシド等の有機物と接触あるいは反応させる方法
(特開平2-237601号,特開平5-32676 号)の3種類が挙
げられるが、次に挙げる問題点がありいずれも実用的な
方法とは言えなかった。
化合物は、トリアルコキシシランやジアルコキシシラン
の不均化反応の触媒として作用することが広く知られて
いるように、トリアルコキシシランやジアルコキシシラ
ンと接触させた場合、不均化反応によって製品の歩留ま
りが悪くなり、また該反応により自然発火性のモノシラ
ンが副生する恐れもあるという問題点があった。
シシランに関して、その分子中のSi−Hと有機リチウ
ムとが置換反応を起こすことがよく知られているよう
に、第1族または第2族金属化合物も、トリアルコキシ
シランやジアルコキシシランと反応して、それ自体が金
属不純物となる可能性が高い。さらに、該第1族または
第2族金属化合物が、アルコキシシラン中の塩素系不純
物と反応した場合には、新たな副生物が生成することに
なる。前記新たに生じた金属不純物や新たな副生物を除
去するためには、後段での蒸留除去操作が不可欠とな
り、高純度化という観点からは問題があった。
の塩素系不純物と反応した鉄系の金属は、そのまま金属
塩化物としてそのまま当該アルコキシシラン中に残るた
め、後段での蒸留除去操作が不可欠となり、また、金属
不純物が増えるという点では従来技術の問題点がそのま
ま残ってしまうため、電子材料用途の高純度化の方法と
しては好ましくなかった。
ン交換樹脂は、トリクロロシランに不均化反応を起こさ
せてモノシランを製造する触媒として知られているよう
に、トリアルコキシシランやジアルコキシシランと接触
させた場合、不均化等の副反応を起こさせる結果、製品
の歩留りを低下させると共に、自然発火性のモノシラン
が副生する危険性があるという問題点がある。有機エポ
キシドについては、それ自体が当該アルコキシシランの
有機性不純分となる上、アルコキシシラン中の塩素系不
純物との反応により新たな副生物を生成するため、その
精製には後段での蒸留除去操作が不可欠であった。
シラン中の金属不純物を除去する効果は無く、高純度化
という観点からもまたコスト的にも好ましい方法ではな
かった。
の方法でも除去できないため、蒸留除去操作が不可欠と
なるが、操作が煩雑で、かつ初留抜き出し分と釜残を捨
てねばならないため、製品の歩留りが悪くなるという問
題があった。その上、例えばトリエトキシシランの沸点
は135℃であるのに対してジクロロジエチルシランの
沸点は129℃であるように、塩素系不純物の中には目
的とするアルコキシシランと沸点が非常に近いものもあ
り、この場合蒸留によって該不純物を完全に除去するこ
とは困難であるという問題点があった。一方、アミン系
不純物をアルコキシシラン中から除去する方法について
は知られておらず、前述のとおり沸点が非常に近いもの
があるため、金属不純物同様蒸留による除去は困難であ
った。
鑑み、電子材料用途において悪影響を与える塩素系不純
物および金属不純物、並びにアミン系不純物をアルコキ
シシランから安全で安価な方法で取り除くことができ
る、高純度アルコキシシランの製造方法を提供するもの
である。
対して鋭意検討した結果、式Hn −Si(OR)
4-n〔ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは0
〜2の整数。〕で表されるアルコキシシランを活性炭ま
たはゼオライト(以下「吸着材」と称する。)と接触さ
せた後固液分離することにより、当該アルコキシシラン
中の塩素系不純物、金属不純物またはアミン系不純物、
さらにはこれらを同時に取り除くことができることを見
出し本発明を完成するに至った。
物および/またはアミン系不純物を除去する対象となる
アルコキシシランは、式Hn −Si(OR)4-n 〔ただ
し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整
数。〕で表されるもので、具体的には次の種類が挙げら
れる。テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、
テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラ
ン、テトラn−ブトキシシラン、テトラ2−ブトキシシ
ラン、テトラi−ブトキシシランおよびテトラt−ブト
キシシラン、並びにメトキシトリエトキシシランやジメ
トキシジエトキシシランのようにテトラアルコキシシラ
ンの4つの置換基が同一でない化合物;トリメトキシシ
ラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、ト
リイソプロポキシシラン、トリn−ブトキシシラン、ト
リ2−ブトキシシラン、トリi−ブトキシシランおよび
トリt−ブトキシシラン、並びにメトキシジエトキシシ
ランやエトキシジメトキシシランのようにトリアルコキ
シシランの3つの置換基が同一でない化合物;ジメトキ
シシラン、ジエトキシシラン、ジプロポキシシラン、ジ
イソプロポキシシラン、ジn−ブトキシシラン、ジ2−
ブトキシシラン、ジi−ブトキシシランおよびジt−ブ
トキシシラン、並びにメトキシエトキシシランやエトキ
シイソプロポキシシランのようにジアルコキシシランの
2つの置換基が同一でない化合物等。これらのアルコキ
シシランは、クロロシランとアルコールを反応させる方
法や、触媒を用いて金属硅素とアルコールを反応させる
方法、あるいは他のアルコキシシランからのアルコール
交換反応等の方法で製造される。
系不純物の量が、通常の製造法で混入してくる数ppm
〜数百ppm程度であれば、本発明によって通常の検出
下限である0.05ppm以下のレベルまで除去するこ
とができ、含有量が数ppm以下の場合はさらに容易に
除去することができ、数百ppm以上数%程度まで含有
する場合も、吸着材が十分な量であれば除去可能であ
る。
ステンレスの製造装置で可溶化してくるFe、Cr、N
i等の金属化合物は数ppm以下であり、本発明によっ
て通常の検出下限である1ppb以下のレベルまで除去
することができる。含有量がより少なければさらに容易
に除去することができ、数ppm以上数百ppmまで含
有する場合も、吸着材が十分な量であれば除去可能であ
る。アミン系不純物としては、通常の方法で混入してく
る1ppm以下〜数十ppm程度であれば、本発明によ
って0.1ppm以下のレベルまで除去することができ
る。含有量が少ない場合はさらに容易に除去することが
でき、数十ppm以上数百ppm程度まで含有する場合
も、吸着材が十分な量であれば除去可能である。
オライトであり、合成ゼオライトであるモレキュラーシ
ーブ等も使用できる。吸着材の形状は、粉状〜塊状まで
種々のものが使用することができるが、あまり細かすぎ
ると吸着処理後にアルコキシシランと分離する際にろ過
困難になり、また粗すぎるものは処理液との接液面積が
小さくなるため効率が悪くなる。粒径が0.1mm〜2
0mmの粒状体はろ過が容易で、流通式で使用するとき
の圧損が少なく、工業的使用に適していて好ましい。さ
らに好ましくは0.3mm〜6mmの粒状体である。
こし易いため、吸着材に水が含まれていると加水分解反
応を起こして、製品の歩留まりが悪くなる上、不純物の
吸着能力も低下する。このため、吸着材の含有水分は重
量で0.5%以下とすることが好ましく、さらに好まし
くは0.1%以下である。含有水分量を減らす方法とし
ては、真空乾燥、加熱乾燥等の一般的な方法を使用する
ことができる。
に使用されているものが使用できる。しかし、一般的に
活性炭は天然の植物原料を焼成して製造するため、様々
な金属酸化物を含み、その水抽出液はアルカリ性を示
す。当該アルコキシシランのうち、トリアルコキシシラ
ンおよびジアルコキシシランは、アルカリ性では不安定
で副反応を起こし易い傾向があるので、従来からアルコ
キシシランと活性炭との接触は好ましくないと考えられ
てきた。
まで酸性水溶液で活性炭を洗浄し、溶出性の金属分や活
性炭の微粉を取り除いたものは、該副反応を防止し、塩
素系不純物や金属不純物の吸着効果が極めて高いこと
を、本発明者等は見出したのである。従って使用する活
性炭としては、上記酸処理した活性炭が本発明では好ま
しく用いられる。さらに、アミン系不純物についても、
活性炭を洗浄しないで使用するよりも酸性洗浄液で洗浄
した方が除去効果が大きくなることを本発明者等は見出
した。この点からも上記の酸処理した活性炭が好ましく
用いられる。
塩酸等の工業的に安価な酸の水溶液でよい。活性炭は酸
洗浄の後、JIS測定法(JIS K 1474)に基
づく水抽出液のpHが7±1になるまで水で洗浄するこ
とが好ましい。洗浄後の水がpH6未満の強い酸性領域
では、上記副反応の心配はないが吸着容量が劣る傾向が
あるので、該範囲がよい。塩素系不純物の除去に使用す
る活性炭としては、工業的に安価で揮発性が無いため扱
い易い硫酸で洗浄したものが好ましいが、塩酸で洗浄し
たものでも問題なく使用できる。
えばモレキュラーシーブ3A、4A、5Aおよび13X
等が挙げられる。これらはそれぞれ化学組成が異なる
が、塩素系不純物の除去能力にはそれほど大きな差はな
い。モレキュラーシーブも、活性炭と同じ方法で酸性水
溶液で洗浄してから使用することが好ましい。天然のゼ
オライトも同様に使用できるが、化学組成が一定してい
る点でモレキュラーシーブの方が好ましい。アミン系不
純物については、合成ゼオライトも活性炭と同じ方法で
水抽出液が中性になるよう酸性水溶液で洗浄したものの
方が、洗浄しない場合に比べて吸着効果が大きくなるの
で、該処理したものの使用が好ましい。
法としては、バッチ法および連続法のどちらでも良い。
接触時間は、温度、塩素系不純物および/または金属不
純物の濃度、あるいは吸着材の粒径等により大きく変わ
るが、吸着材を充填塔に詰めてアルコキシシランを連続
的に流通させる方法が短時間の接触で十分な効果が得ら
れるため、工業的には好ましく用いられる。
該アルコキシシランの流速等は実験的に最適な条件を選
ぶことができる。吸着材の破過時間は、処理に供したア
ルコキシシランの含有不純物量や吸着材の種類、処理条
件等により大きく変わるが、一般的な製法で製造されて
おり、数ppm〜数百ppm程度の塩素系不純物および
数ppm程度の金属不純物を含むアルコキシシランを処
理する場合、通常は吸着材1kgあたり50kg以上の
アルコキシシランを処理する事ができ、破過した場合で
も通常の再生方法、例えば減圧下で加熱する等の方法で
再生し再使用することができる。
達するまでの時間が短く、一方温度が低いほど吸着容量
が大きいため、−10℃〜80℃の間で吸着することが
好ましい。また、装置を加温または冷却するためのコス
トを考え合わせるとより好ましい温度範囲は10〜60
℃である。
金属不純物の吸着を終えた後、当該アルコキシシランと
吸着材とを分離するが、分離方法としては、ろ過、遠心
分離等の一般的な固液分離の方法を用いることができ
る。この中でもろ過は吸着操作とともに連続的に処理を
行なうことができるので工業的には好ましいものであ
る。ろ過は1段でも数段にわたるものでも良く、加圧ろ
過、吸引ろ過等一般的な方法が用いられる。最終段のろ
材の目開きは、1ミクロン以下、さらに好ましくは0.
5ミクロン以下のものが好ましい。好ましい目開きの下
限は無いが、目開きが小さいほど圧損が生じ易いので実
際にはこの範囲内で適当なろ材を用いることが好まし
い。
シシランを蒸留する場合には一度ろ過して液中の吸着材
を除去することが好ましい。蒸留の方法としては、常圧
蒸留、減圧蒸留等一般的な方法が用いられるが、当該ア
ルコキシシランは化学的に不安定なことから、低い温度
でできる減圧蒸留が好ましい。蒸留は、一般的には固液
分離と同時に液の純度を上げることができる方法として
有効であるが、前述のとおり製品の歩留りを低下させ、
また当該アルコキシシランは極めて反応性が高いため、
蒸留の際、蒸留釜で吸着材とともに当該アルコキシシラ
ンが長時間加熱されると吸着材が触媒となって不均化反
応を起こす恐れがある。さらに、吸着材自体には原料や
製造過程由来の金属や塩素が含まれており、これらは通
常の使用方法では溶出することは無いが、トリアルコキ
シシランやジアルコキシシランのような化学的に活性な
物質と接触させ長時間加熱させると、化学反応を起こし
て新たな副生物を生成する恐れもある。しかしながら、
上記のように蒸留前に吸着材を除去することによって、
上記の不均化反応や副生物の生成を抑制することができ
る。
より具体的に説明する。 実施例1 実施例1では、トリエトキシシラン中の塩素系不純物、
金属不純物およびアミン系水溶液を活性炭を使用して除
去した。活性炭としては平均粒径0.5mmのヤシ殻活
性炭を使用し、1N硫酸で3回液を替えて洗浄した後、
イオン交換水で十分洗浄した。JIS法に基づき、洗浄
後の活性炭3gを蒸留水100mlに入れて5分間煮沸
し、室温に冷却後pHメーターによりpHを測定したと
ころ6.9であった。この活性炭の重量を測定しながら
150℃で5時間真空乾燥したところ2時間後以降は恒
量となった。カールフィッシャー法で水分を測定したと
ころ、350ppmであった。この活性炭を直径30m
mの充填塔に100g充填し、出口には目開き0.2ミ
クロンのフィルターを取り付けた。
を2時間かけて流通させた。ガスクロマトグラフィーに
よる分析はTCD検出器ガスクロ装置で行ない、チャー
トの面積%をアルコキシシランの純度(以下「GC純
度」と称する。)とした。また、塩素系不純物の分析は
イオンクロマトグラフ装置により、塩化物イオンを測定
して標準添加法により濃度を決めた。この方法での検出
下限値は0.05ppmであった。また、アミン系不純
物の分析は、カチオン系のカラムを使用した同じイオン
クロマトグラフ装置により、当該アルコキシシランの水
抽出液のアンモニウムイオンを測定して標準添加法によ
り濃度を決めた。この方法での検出下限値は0.01p
pmであった。
ランをプラズマ発光分光装置により測定して、金属分の
定量を行った。代表的な金属としてNa、Li、Al、
Fe、Cr、Ni、Cuの7元素の測定を行った。これ
らの元素の検出下限は概ね1ppbであった。充填塔流
通前後のアルコキシシランのGC純度、並びに塩素系不
純物、金属不純物およびアミン系不純物の分析値を表1
に示した。なお、該表中「吸着収率」とは、「(吸着後
得られたアルコキシシランの重量)/(吸着原料の重
量)」の%表示、すなわち当該処理法による歩留まりを
示す。活性炭処理によると、トリエトキシシランのGC
純度は低下せず、塩素系不純物、金属不純物およびアミ
ン系不純物は検出下限値以下に下がった。
処理した。活性炭は実施例1と同じものを使用し、実施
例1と同じ吸着塔に100g充填し、出口には目開き
0.2ミクロンのフィルターを取り付けた。そして、ト
リメトキシシラン5kgを2時間かけて流通させた。流
通前後のGC純度、並びに塩素系不純物、金属不純物お
よびアミン系不純物の分析値を表1に示した。活性炭処
理によると、トリメトキシシランのGC純度は低下せ
ず、各不純物は検出下限値以下に下がった。
ブを使用して処理した。モレキュラーシーブとしては直
径1.6mm、長さ5mmのペレット状の4Aタイプを
使用し、実施例1と同じ方法で酸洗浄および水洗浄をし
た。JIS法により抽出水のpHを測定したところ、
7.1だった。その後150℃で10時間真空乾燥し、
含有水分を350ppmとした。実施例1と同じ吸着塔
に100g充填し、出口には目開き0.2ミクロンのフ
ィルターを取り付け、該充填塔に、トリエトキシシラン
5kgを2時間かけて流通させた。流通前後のGC純
度、並びに塩素系不純物、金属不純物およびアミン系不
純物の分析値を表1に示した。モレキュラーシーブの処
理によると、トリエトキシシランのGC純度は低下せ
ず、各不純物は検出下限値以下に下がった。
ーブを使用して処理した。モレキュラーシーブは実施例
3と同じものを使用し、実施例3と同じ方法でテトラエ
トキシシラン5kgを2時間かけて流通させた。流通前
後のGC純度、並びに塩素系不純物、金属不純物および
アミン系不純物の分析値を表1に示した。モレキュラー
シーブ処理によると、テトラエトキシシランのGC純度
は低下せず、各不純物は検出下限値以下に下がった。
使用して処理した。活性炭は実施例1と同じものを使用
し、実施例1と同じ吸着塔に100g充填し、出口には
目開き0.2ミクロンのフィルターを取り付けた。そし
て、トリエトキシシラン5kgを30分かけて流通させ
た。流通前後のGC純度、並びに塩素系不純物、金属不
純物およびアミン系不純物の分析値を表1に示した。実
施例1より処理流量を大きくしても実施例1と同様、各
不純物は検出下限値以下に下がった。
処理した。活性炭としては実施例1と同じ平均粒径0.
5mmのヤシ殻活性炭を使用し、洗浄は行わなかった。
JIS法に基づき、活性炭3gを蒸留水100mlに入
れて5分間煮沸し、室温に冷却後pHメーターによりp
Hを測定したところ10.1であった。この活性炭の含
水率を測定するために重量を測定しながら150℃で5
時間真空乾燥したところ2時間後以降は恒量となった。
カールフィッシャー法で水分を測定したところ、350
ppmであった。この結果より元々の活性炭の水分量は
3.2重量%であることが判明した。
0g充填し、出口には目開き0.2ミクロンのフィルタ
ーを取り付けた。この充填塔に、トリエトキシシラン5
kgを2時間かけて流通させたところ、活性炭に吸着さ
れて流出しなかった分を除き、4955gのアルコキシ
シランが得られた。流通前後のGC純度、並びに塩素系
不純物、金属不純物およびアミン系不純物の分析値を表
1に示した。活性炭処理によってトリエトキシシランの
GC純度は若干下がったが、塩素系不純物および金属不
純物は検出下限値以下に下がった。また、アミン系不純
物に関しては、活性炭処理によって減少はしたが、検出
下限値以下には下がらなかった。洗浄処理を行わない活
性炭でも、アミン系不純物に関する除去能力はあるが、
実施例1のように処理を行った場合に比べて若干低くな
ることを示す。
処理した。活性炭としては実施例6と同じ、洗浄をせず
乾燥のみ行ったヤシ殻活性炭を使用した。該活性炭を直
径30mmの充填塔に100g充填し、出口には目開き
0.2ミクロンのフィルターを取り付けた。
を2時間かけて流通させたところ、活性炭に吸着されて
流出しなかった分を除き、4965gのアルコキシシラ
ンが得られた。流通前後のGC純度、並びに塩素系不純
物、金属不純物およびアミン系不純物の分析値を表1に
示した。活性炭処理によって塩素系不純物および金属不
純物は検出下限値以下に下がったが、GC純度の低下の
程度はトリエトキシシランよりも大きかったことを示
す。また、アミン系不純物に関しては、実施例6と同
様、実施例1のように処理を行った場合に比べて除去効
果は若干低くなっていた。
リエトキシシランの精製を試みた。まず、直径100m
m、充填高さ1.5mの蒸留塔に直径5mmのコイル形
状をしたガラス製充填物を充填し、釜に実施例1と同じ
原料トリエトキシシラン1kgを仕込んでバッチ方式で
蒸留を行った。40torrの減圧蒸留で1時間全還流した
後、流出:還流の比を1:20にして4時間かけて注意
深く低沸成分を抜きだした後、流出:還流比を1:1で
2時間かけて塔頂温度が約60℃の本留流出液を726
g得た。この本留流出液の分析をした結果、ガスクロマ
トグラフ上のトリエトキシシランのGC純度は僅かに向
上したが、塩素系不純物は8ppmと十分には減ってお
らず、Fe等の金属分も検出された。またアミン系不純
物に関しては、蒸留では殆ど減少しなかった。
上げる事はできるが、アルコキシシラン中の微量の塩素
系不純物、金属不純物およびアミン系不純物を完全に除
去することは難しい。また、例えば連続的にアルコキシ
シランを流通させる吸着方式では吸着材に吸着される分
のアルコキシシラン以外には殆ど量的な歩留まり低下が
無いのに比べると、蒸留方式では初留抜き出し分と釜残
とに不純分を濃縮して分離するという原理上、本質的に
歩留まりの低下は避けられない上、処理時間も多くかか
るなどの欠点が確かめられた。
のある塩素系不純物および金属不純物、並びに加水分解
反応の触媒となるアミン系不純物を除去して歩留まりよ
く当該アルコキシシランを高純度化することができ、当
該アルコキシシランを用いるときの反応制御が容易かつ
正確に行われる上、当該アルコキシシランを用いて製造
した半導体や液晶等の性能を高め、安定性を向上させる
ことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 式Hn −Si(OR)4-n 〔ただし、R
は炭素数1〜4のアルキル基、nは0〜2の整数。〕で
表されるアルコキシシランを活性炭またはゼオライトと
接触させることを特徴とする高純度アルコキシシランの
製造方法。 - 【請求項2】 アルコキシシランがジアルコキシシラン
またはトリアルコキシシランである請求項1記載の高純
度アルコキシシランの製造方法。 - 【請求項3】 活性炭またはゼオライトが、酸性水溶液
で洗浄後、水によって洗浄後の水のpHが7±1となる
まで洗浄され、さらに含有水分が0.5重量%以下とな
るまで乾燥されたものである請求項1または2記載の高
純度アルコキシシランの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31300196A JP3823400B2 (ja) | 1996-05-23 | 1996-11-08 | 高純度アルコキシシランの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15173296 | 1996-05-23 | ||
JP8-151732 | 1996-05-23 | ||
JP31300196A JP3823400B2 (ja) | 1996-05-23 | 1996-11-08 | 高純度アルコキシシランの製造方法 |
Publications (2)
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