JPH1035901A - 封筒給紙装置及び封筒給紙台カセット - Google Patents

封筒給紙装置及び封筒給紙台カセット

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JPH1035901A
JPH1035901A JP18727796A JP18727796A JPH1035901A JP H1035901 A JPH1035901 A JP H1035901A JP 18727796 A JP18727796 A JP 18727796A JP 18727796 A JP18727796 A JP 18727796A JP H1035901 A JPH1035901 A JP H1035901A
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JP
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feeding
feeder
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JP18727796A
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English (en)
Inventor
Keiichi Shinozaki
計一 篠崎
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Tohoku Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置に装着される従来の給紙装置そ
のものを利用して、大量の封筒を積載して給送を行って
も封筒の不送りや重送等の不具合を生じることのない利
便性の高い封筒給紙台カセットを提供する。 【解決手段】 封筒給紙台カセット19は、給紙台3上
に着脱可能に構成された封筒給紙台20と、封筒給紙台
20における給紙方向Xの下流側の、呼出しローラ7の
略鉛直下方に設けられた、封筒5における厚みの厚い封
筒底側5−1を積載するための積載台23と、封筒給紙
台20における給紙方向Xの上流側に設けられていて、
封筒5における厚みの薄い封筒開口側5−3を積載する
傾斜テーブル21と、傾斜テーブル21を複数の傾斜角
度に保持させる保持手段35と、用紙4を給送するとき
に、傾斜テーブル21の傾斜積載面21sを用紙積載角
度にする傾斜解除レバー50とから主に構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機や印刷機等
の画像形成装置における給紙装置に関し、さらに詳しく
は封筒の給送が可能な封筒給紙装置及び封筒給紙台カセ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置における給紙装置
は、主にカットタイプの用紙(記録紙)を給紙台に積載
し、その積載された用紙の最上面より給送を行ってい
る。このようなカットタイプの用紙を給紙台に積載した
用紙の積載形態は、平坦な状態で積載されるため、その
積載形態による給紙時の不具合はほとんど発生しない。
ところが、用紙の紙質や環境温度、湿度の変化によっ
て、前記のような積載形態にある用紙に反り返りが発生
して給紙性能に影響を与えるため、その反り返りを矯正
するための改良された給紙装置が、例えば特開平7−2
47029号公報で示されている。この給紙装置は、用
紙の紙質や環境温度、湿度の変化により給紙方向と直交
する用紙幅方向に発生した用紙の反り返り変形が、給紙
時の不送りや機械内部での紙づまりの原因になるため、
給紙台を、給紙方向に対して平行に3分割にし、その分
割された給紙台の両側を下方に変位させることで用紙幅
方向の用紙の反り返りを平坦状に補正するものである。
【0003】一般的な従来の給紙装置によって、カット
タイプの用紙の他に、封筒を給送する場合の積載形態及
び給送状態について、図30〜図38を参照して考察す
る。図30〜図38において、符号1は事務用印刷機と
して良く知られている孔版印刷機や複写機等の画像形成
装置を示す。符号2は画像形成装置1に装着されている
一般的な従来の給紙装置2を示す。給紙装置2は、本願
出願人が以前に提案した特開平7−125855号公報
に示されている給紙装置と略同様の構成を有している。
すなわち、給紙装置2は、用紙4を積載するための固定
部3a及び可動部3bからなる給紙台3、給紙方向Xと
直交する用紙幅方向Yの用紙4の位置決めをする左右一
対の給紙ガイド板6a,6b、給紙台3上に積載された
用紙4をその最上位面から1枚ずつ分離して給送する、
呼出しローラ7、分離ローラ8及び下分離ローラ8’を
備えた給紙手段、これらの各ローラ7,8を支持するア
ームブラケット9及び給紙方向Xでの用紙4の先端を揃
え位置決めする給紙前面板10等を具備している。給紙
台3は、給紙台3の用紙幅方向Yの両端面側において、
給紙方向Xの前後に配設された支軸11及び11’a,
11’b、用紙幅方向Yの左右に配設された一対の昇降
ラック12a,12b及び上下方向Zに配設された一対
の昇降ガイドピン13,13’によって支持され、か
つ、画像形成装置1側における用紙幅方向Yの左右に配
設された一対のラックギヤ14a,14bにより昇降自
在に連結されている。そして、給紙台3の昇降位置は、
各ローラ7,8を支持しているアームブラケット9に設
けられたシャッタ16とセンサ15とによって検知する
ことにより制御されている。また、給紙台3は、その中
央部寄りの位置で支軸17によって枢支されており、支
軸17を中心として矢印回転方向Aに可動して画像形成
装置1の本体内側に収納された収納位置と用紙4を積載
する積載位置との間で倒伏自在となっている。
【0004】このような給紙装置2による動作は、図3
2に示すように、給紙台3が矢印上方向Zuに上昇さ
れ、用紙4の最上位面が呼出しローラ7と当接し、か
つ、分離ローラ8を回動支点としてアームブラケット9
を押し上げながら用紙4の最上位面と当接し揺動するシ
ャッタ16とこれによりオン動作するセンサ15との協
働によって上昇位置が検知され、給紙台3が適正給紙高
さで停止され、上記給紙手段により周知の給紙動作が開
始されるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな給紙装置2では、図33に示すような封筒5を給紙
台3に積載し給送する場合、以下に述べるような問題が
発生してしまう。従来、封筒5を給紙台3に積載し給送
する場合、積載した封筒の分離、給紙性能上及び封筒搬
送時のスキュー防止の点から、封筒底側5−1より給送
するようにしている。すなわち、封筒5の積載・給送
は、封筒5の封筒底側5−1を給紙方向Xの下流側、つ
まり給紙台3の前側に設けられている固定部3a上に載
置し、封筒底側5−1の先端を給紙前面板10に突き当
てて封筒5における給紙方向Xの位置決めを行い、各給
紙ガイド板6a,6bをスライドさせることで封筒5に
おける用紙幅方向Yの位置決めを行って、封筒底側5−
1より給送するようにしている。ところが、封筒5の厚
みは、図34に示すように、通常、封筒5の全体の厚み
T1より封筒底側5−1の方が、折り返し及びのり代の
ために袋貼り状に折り重なって厚く作られている。封筒
5の裏面側5bの貼り合わせ部5A(図33に示す)に
おいては表面側5aの部分を含めて3枚重ねであり、特
に封筒底側5−1の貼り合わせ部5Bにおいては表面側
5aの部分を含めて4枚重ねになっており、封筒5にお
ける厚みの中で最も厚みの厚い部分となっている。この
ため、図35に示すように、封筒5を給紙台3上に大量
(封筒の大きさや紙質等の封筒の種類にもよるが、例え
ば一般的な角形2号の100g紙の封筒で50枚以上1
30枚以下、長形4号の80g紙の封筒で50枚以上1
30枚以下)に積載すると、給紙台3の固定部3a上に
積載された封筒底側5−1側の積載高さが高くなり、給
紙側先端縁部5−2から後端にかけて徐々に低くなる傾
斜での積載形態になる。この状態で、封筒5の給送を行
うと、給紙台3が仮想線で示す給紙位置Pまで上昇し
て、給紙側先端縁部5−2が分離ローラ8に強く接触す
ることとなるため、封筒5の不送り、重送あるいは給紙
装置2内での紙づまりという問題が発生する。
【0006】また、封筒5の給紙側先端縁部5−2から
後端の封筒開口側5−3にかけて徐々に低くなる傾斜で
の積載形態になっているため、図35に示すように積載
した封筒5が、給紙方向Xの上流側である矢印方向Xb
に積載ずれを起してしまった場合には、封筒5の不送り
という問題も発生する。
【0007】また、図36に示す洋型封筒5’のような
場合、洋型封筒5’の口が折り込みタイプのものは、前
述した封筒5とはその積載、給送形態は異なることにな
るが、やはり、積載した封筒の分離、給紙性能上及び封
筒搬送時のスキュー防止の点から給紙方向Xを洋型封筒
5’の長手方向XLにするのが一般的である。このた
め、図37及び図38に示すように用紙幅方向Yを見て
の積載時の積載高さは折り込み側5’−4が高く、封筒
底側5’−1側が低く傾斜した積載形態になる。このよ
うな積載形態にある洋型封筒5’を給送する際には、図
38に示すように、積載高さの低い封筒底側5’−1の
洋型封筒5’の給紙側先端縁部5’−3が、給紙前面板
10の入口コーナ部10−1よりも低い位置になるた
め、給紙時において洋型封筒5’の給紙側先端縁部5’
−3が入口コーナ部10−1と当ってしまい、洋型封筒
5’の不送りという問題が発生する。さらに、前述した
各問題が生じることによって、画像形成装置1の停止復
帰処置や紙づまりの除去という後処理も必要となってし
まう。
【0008】上述したような各問題点に対する現状にお
ける対応策として、給紙装置2を利用して封筒5や洋型
封筒5’を給送する場合には、手差し給紙や、あるいは
給紙台3に積載する封筒5や洋型封筒5’の枚数をせい
ぜい20〜30枚以下に限定積載して給送を行ってい
る。それ故に、かような方法では当然のことながら、人
が常時給紙装置2の側にいて封筒セットをしなければな
らず、非常に非効率的であり、しかも相変わらず封筒の
不送りや重送という上述したような各問題点も発生して
いる。
【0009】そこで、呼出しローラ7と分離ローラ8と
の間だけでも、積載された封筒5の封筒底側5−1の積
載高さの最上位面をできるだけ平坦な状態、換言すれば
可能な限り水平な状態にして、前記給紙手段により適正
な給紙圧及び分離圧をもって確実に給送する必要がある
といえる。
【0010】したがって、本発明の第1の目的はかかる
問題点を解決するために、画像形成装置に装着される従
来の給紙装置そのものを利用して、大量の封筒を積載し
て給送を行っても封筒の不送りや重送等の問題点の生じ
ることのない、あるいはこれに付随して生じる画像形成
装置の停止復帰処置や紙づまりの除去という後処理等の
必要もない利便性の高い封筒給紙台カセットを提供する
ことにある。そして、積載された封筒の封筒底側の積載
高さの最上位面を略平坦な状態にして、従来の給紙装置
の給紙手段により封筒を確実に給送することにある。
【0011】第2の目的は、画像形成装置に装着される
従来の給紙装置のうちの主に給紙手段及び昇降機構を利
用して、大量の封筒を積載して給送を行っても封筒の不
送りや重送等の問題点の生じることのない、あるいはこ
れに付随して生じる画像形成装置の停止復帰処置や紙づ
まりの除去という後処理等の必要もない封筒給紙装置を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、用紙又は封筒を積載す
る封筒給紙台と、この封筒給紙台上に積載された最上位
面の前記用紙又は前記封筒を1枚ずつ分離し給送する給
紙手段とを具備し、前記封筒給紙台及び前記給紙手段の
何れか一方が昇降可能に構成されている封筒給紙装置で
あって、前記封筒給紙台における給紙方向の下流側の、
前記給紙手段の略鉛直下方に設けられた、前記封筒にお
ける厚みの厚い封筒底側を積載するための略平坦状の積
載面が形成された積載台と、前記封筒給紙台における前
記給紙方向の上流側に設けられた、前記封筒における厚
みの薄い封筒開口側を積載するための、前記積載面に向
かって下方に傾斜し、前記積載面に接続する傾斜積載面
が形成された傾斜台とを有し、前記積載台上に積載され
た前記封筒底側の最上位面を略平坦にした状態で、前記
封筒が前記給紙手段により給送されることを特徴とす
る。
【0013】ここで、封筒とは、いわゆる洋型封筒を除
く、長形1号〜長形5号、長形30号、角形0号〜角形
8号等の第1種郵便物により定められた全ての封筒を含
む。
【0014】請求項2記載の発明は、用紙又は封筒を積
載する封筒給紙台と、この封筒給紙台上に積載された最
上位面の前記用紙又は前記封筒を1枚ずつ分離し給送す
る給紙手段とを具備し、前記封筒給紙台及び前記給紙手
段の何れか一方が昇降可能に構成されている封筒給紙装
置であって、前記封筒給紙台における給紙方向の下流側
の、前記給紙手段の略鉛直下方に設けられた、前記封筒
における厚みの厚い封筒底側を積載するための略平坦状
の積載面が形成された積載台と、前記封筒給紙台におけ
る前記給紙方向の上流側に設けられた、前記封筒におけ
る厚みの薄い封筒開口側を積載するための傾斜積載面が
形成された傾斜台とを有し、前記傾斜台は、前記傾斜積
載面が略平坦状の前記積載面と略同一面となる用紙積載
角度と前記積載面に向かって下方に傾斜した封筒積載角
度との間で傾斜角度可変に構成されており、前記積載台
上に積載された前記封筒底側の最上位面を略平坦にした
状態で、前記封筒が前記給紙手段により給送されること
を特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の封筒給紙装置において、前記積載台は、前記積載台
上に積載された前記封筒が満載状態であるとき、前記積
載面が前記上流側から前記下流側に向かって下方に傾斜
し、前記封筒の枚数が前記満載状態から減少するにつれ
て、前記積載面が略平坦状の前記積載面位置に徐々に復
帰するように構成されていることを特徴とする。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の封筒給紙装置において、前記積載台上に積載さ
れた前記封筒の積載高さの最も高い部分である給紙側先
端縁部を前記積載面における前記下流側の端部より下方
に逃すための傾斜スペース部を前記積載台の前記下流側
に設けたことを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明は、給紙台上に積載さ
れた最上位面の用紙を1枚ずつ分離し給送する給紙手段
を備え、前記給紙台及び前記給紙手段の何れか一方が昇
降可能である給紙装置の前記給紙台上に、着脱可能に構
成された封筒給紙台を具備する封筒給紙台カセットであ
って、前記封筒給紙台における給紙方向の下流側の、前
記給紙手段の略鉛直下方に設けられた、前記封筒におけ
る厚みの厚い封筒底側を積載するための略平坦状の積載
面が形成された積載台と、前記封筒給紙台における前記
給紙方向の上流側に設けられた、前記封筒における厚み
の薄い封筒開口側を積載するための傾斜積載面が形成さ
れた傾斜台とを有し、前記傾斜台は、前記傾斜積載面が
略平坦状の前記積載面と略同一面となる用紙積載角度と
前記積載面に向かって下方に傾斜した封筒積載角度との
間で傾斜角度可変に構成されており、前記積載台上に積
載された前記封筒底側の最上位面を略平坦にした状態
で、前記封筒が前記給紙手段により給送されることを特
徴とする。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の封
筒給紙台カセットにおいて、前記傾斜台を複数の前記傾
斜角度に保持させる保持手段と、前記用紙を給送すると
きに、前記傾斜積載面を前記用紙積載角度にするための
復帰手段とを有することを特徴とする。
【0019】請求項7記載の発明は、請求項6記載の封
筒給紙台カセットにおいて、前記傾斜台が前記封筒給紙
台の前記下流側で軸支されており、前記保持手段は、前
記封筒給紙台及び前記傾斜台の何れか一方に設けられ
た、前記傾斜台を複数の前記傾斜角度に係止する係止手
段と、前記傾斜台及び前記封筒給紙台の何れか他方に設
けられた、前記係止手段と係合して前記傾斜台を複数の
前記傾斜角度に係止するための被係止手段とを有するこ
とを特徴とする。
【0020】請求項8記載の発明は、請求項7記載の封
筒給紙台カセットにおいて、前記係止手段を前記被係止
手段に係合させる向きに付勢する係止付勢手段を有する
ことを特徴とする。
【0021】請求項9記載の発明は、請求項7又は8記
載の封筒給紙台カセットにおいて、前記封筒給紙台と前
記傾斜台との間に、前記係止手段及び前記被係止手段を
収納するための収納部を設けたことを特徴とする。
【0022】請求項10記載の発明は、請求項5乃至9
の何れか一つに記載の封筒給紙台カセットにおいて、前
記積載台は、前記封筒給紙台上に積載された前記封筒が
満載状態であるとき、前記積載面が前記上流側から前記
下流側に向かって下方に傾斜し、前記封筒の枚数が前記
満載状態から減少するにつれて前記積載面が略平坦状の
前記積載面位置に徐々に復帰する形状復元性部材からな
ることを特徴とする。
【0023】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の封筒給紙台カセットにおいて、前記給紙手段が、前記
積載台の略鉛直上に配置された呼出しローラを具備して
おり、前記呼出しローラの略鉛直下方に対応した前記形
状復元性部材の上位面に、前記封筒又は前記用紙との摩
擦抵抗を減少させるための摩擦減少部材を設けたことを
特徴とする。
【0024】請求項12記載の発明は、請求項5乃至1
1の何れか一つに記載の封筒給紙台カセットにおいて、
前記積載台の前記下流側に設けられた、前記積載台上に
積載された前記封筒が満載状態であるとき、前記上流側
から前記下流側に向かって下方に傾斜する傾斜位置と、
前記封筒の枚数が前記満載状態から減少するにつれて略
平坦状の前記積載面位置に復帰する復帰位置との間で揺
動可能な揺動手段と、前記揺動手段を前記復帰位置に向
けて弾性的に付勢する弾性付勢手段とを有することを特
徴とする。
【0025】請求項13記載の発明は、請求項5乃至1
2の何れか一つに記載の封筒給紙台カセットにおいて、
前記積載台に積載された前記封筒の積載高さの最も高い
部分である給紙側先端縁部を前記積載面における前記下
流側の端部より下方に逃すための傾斜スペース部を前記
積載台の前記下流側に設けたことを特徴とする。
【0026】請求項14記載の発明は、請求項13記載
の封筒給紙台カセットにおいて、前記傾斜スペース部に
おける前記給紙方向と直交する封筒幅方向の略中央部に
設けられた、前記積載台上に積載された前記封筒が満載
状態であるとき、前記封筒底側の給紙側先端縁部下面に
接触して、前記封筒底側の給紙側先端縁部を前記上流側
から前記下流側に向かって下方に傾斜させる傾斜案内位
置と、前記封筒の枚数が前記満載状態から減少するにつ
れて、前記封筒底側の給紙側先端縁部を略平坦状の前記
積載面位置近傍に復帰する復帰案内位置との間で揺動可
能な揺動加圧手段と、前記揺動加圧手段を前記復帰案内
位置に向けて弾性的に付勢する弾性付勢加圧手段とを有
することを特徴とする。
【0027】請求項15記載の発明は、請求項13又は
14記載の封筒給紙台カセットにおいて、前記封筒が洋
型封筒であり、前記傾斜スペース部に設けられ、前記給
紙方向と直交する封筒幅方向に移動可能であり、前記積
載部に積載された洋型封筒の積載厚みの薄い部分である
洋型封筒底側の給紙側先端縁部下面に接触して前記給紙
側先端縁部を上方に反り返らせるための傾斜案内面を有
する姿勢矯正手段と、前記姿勢矯正手段を前記封筒幅方
向の任意の位置に保持させるための矯正保持手段と、前
記姿勢矯正手段を前記封筒幅方向に移動案内する案内手
段とを有することを特徴とする。
【0028】ここで、洋型封筒とは、前記した封筒を除
く、洋形1号〜長形8号等の第1種郵便物により定めら
れた全ての洋型封筒を含む。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、簡略図を適宜参照して、本
発明の実施の形態について説明する。従来の技術で説明
した構成及び以下説明する各発明の実施の形態及び変形
例等に亘り、略同様の形状及び実質的に同一の機能を有
する各手段及び各部材等については同一の符号を付す。
各構成部品や部材の回転あるいは揺動の方向は、その構
成部品や部材が図示されている各図において、その図の
紙面に対向して見て時計回り方向の矢印に符号Aを、反
時計回り方向の矢印に符号Bをそれぞれ付すことにより
表す。
【0030】(発明の実施の形態1)本発明の実施の形
態1の封筒給紙装置では、図21及び図22に示すよう
に、用紙4又は封筒5を積載する封筒給紙台20Aと、
この封筒給紙台20A上に積載された最上位面の前記用
紙又は封筒5を1枚ずつ分離し給送する呼出しローラ7
等を備えた給紙手段とを具備し、封筒給紙台20A及び
前記給紙手段の何れか一方が昇降可能に構成されている
ものにおいて、次の構成を有することを特徴とする。
【0031】封筒給紙台20Aは、封筒給紙台20Aに
おける給紙方向Xの下流側の、前記給紙手段のうちの呼
出しローラ7の略鉛直下方に設けられた、封筒5におけ
る厚みの厚い封筒底側5−1を積載するための略平坦状
の積載面23sが形成された積載台23と、封筒給紙台
20Aにおける給紙方向Xの上流側に設けられた、封筒
5における厚みの薄い封筒開口側5−3を積載するため
の、積載面23sに向かって下方に傾斜し、積載面23
sに接続する傾斜積載面21Asが形成された傾斜台2
1Aとを有する。傾斜台21Aは、封筒5の種類(封筒
5の大きさ・サイズ、厚み、紙質、封筒底側5−1にお
ける折り返し及びのり代の貼り方等を含む種類をいう)
及び積載可能枚数をパラメータとして、最適な傾斜角度
θが実験等により予め求められて設定され、その設定さ
れた傾斜角度θに固定されるものであり、その傾斜角度
θをどの程度に設定すべきかは単なる設計事項に属す
る。
【0032】また、積載台23の略平坦な積載面23s
から傾斜積載面23Asに移る傾斜開始位置KSは、上
記した封筒5の種類及び積載可能枚数をパラメータとし
て、最適な傾斜開始位置KSが実験等により予め求めら
れて設定されるものであり、その傾斜開始位置をどの程
度に設定すべきかは単なる設計事項に属する。
【0033】積載台23は、積載台23上に積載された
封筒5が満載状態であるとき、積載面23sが給紙方向
Xの上流側から下流側に向かって下方に傾斜し、封筒5
の枚数が前記満載状態から減少するにつれて、積載面2
3sが略平坦状の積載面位置に徐々に復帰するように構
成されている。積載台23の具体例としては、上記のよ
うに構成された形状復元性部材でもよいし、あるいは次
のような構成であってもよい。
【0034】すなわち、積載台23における給紙方向X
の下流側に設けられた、積載台23上に積載された封筒
5が満載状態であるとき、給紙方向Xの上流側から下流
側に向かって下方に傾斜する傾斜位置と、封筒5の枚数
が前記満載状態から減少するにつれて略平坦状の積載面
位置に復帰する復帰位置との間で揺動可能な揺動手段
と、前記揺動手段を前記復帰位置に向けて弾性的に付勢
する弾性付勢手段とを有する構成である。前記弾性付勢
手段としては、信頼性、メンテナンス及びコストの面か
らは、圧縮コイルバネや板バネ等が好ましいが、前記の
利点を度外視してもよいのであれば弾性を有するゴムや
合成樹脂製の弾性部材であってもよい。また、上記した
各手段を組合わせ使用したものであっても勿論よい。
【0035】図23に示すように、呼出しローラ7で最
上位面の封筒5を給送し、分離ローラ8及び下分離ロー
ラ8’で1枚ずつ分離して給送する場合、封筒底側5−
1における給紙側先端縁部5−2の進入角度が給紙性能
に大きな影響を与える。それ故に、呼出しローラ7と分
離ローラ8との間だけでも、封筒5における封筒底側5
−1の積載高さの最上位面を略平坦な状態にして給送す
ることが重要な条件となる。
【0036】この発明の実施の形態1によれば、上記の
構成を有するので、封筒5の種類に応じて適正な傾斜角
度θに固定された傾斜台21Aの傾斜角度θと封筒5の
自重とによって、積載台23における積載面23sの上
面先端縁23a部分が徐々に下方に傾斜して変形する。
封筒底側5−1における給紙側先端縁部5−2の下方に
傾斜して押し下げられた形態が、傾斜台21Aの傾斜角
度θと封筒5の自重との作用を受けてなだらかな状態と
なるので、封筒底側5−1の最上位面での平坦化がより
容易に得られる。したがって、呼出しローラ7と分離ロ
ーラ8との間において、封筒5における封筒底側5−1
の積載高さの最上位面を略平坦な状態(換言すれば略水
平な状態でもある)にして、呼出しローラ7及び分離ロ
ーラ8により適正な給紙圧及び分離圧をもって確実に給
送することができる。図22において、仮想線JLは、
給紙側先端縁部5−2より封筒5の後端部(封筒開口側
5−3)にかけて低くなる傾斜での従来例の積載形態を
示す。
【0037】前記給紙手段が昇降可能に構成されている
ものとしては、本願出願人により以前に提案した特開平
7−41190号公報に記載されている従動機構80等
を有する給紙装置であってもよい。本発明の実施の形態
1の封筒給紙装置では、前記公報に記載されている給紙
台70上に本願の封筒給紙台20Aの積載台23及び傾
斜台21Aを実質一体的に設ければよい。この場合の、
封筒5又は前記用紙の用紙搬送経路は、水平方向ではな
く、上下方向Zにある程度変位するものである。本発明
の実施の形態1の給紙装置においては、封筒5や用紙4
が給送される給紙方向Xの用紙搬送経路は、前記給紙手
段に対して略水平方向の経路をとっているものである。
上述したように、封筒底側5−1における給紙側先端縁
部5−2の進入角度は、給紙性能向上の点からは可能な
限り水平状態が良く、用紙搬送経路は、前記給紙手段に
対して略水平方向の経路をとっているものが好ましい。
【0038】なお、積載台は、上記のように構成された
積載台23が好ましいが、これに限らず、封筒5の積載
枚数が大量でない場合(30枚以上50枚以下程度)に
は、その積載面が略平坦状をなす非変形性の剛体状のも
のであってもよい。この場合においても、封筒底側5−
1の最上位面での平坦化が可能となる。
【0039】給紙手段は、呼出しローラ7及び分離ロー
ラ8等を備えた前記給紙手段に限らず、特開昭59−1
98185号公報に記載されている給紙装置に配設され
ているものであってもよい。
【0040】(発明の実施の形態2)図24に、発明の
実施の形態2の封筒給紙装置を示す。この発明の実施の
形態2の封筒給紙装置は、発明の実施の形態1に対し
て、予め設定された傾斜角度θに固定された傾斜台21
Aに代えて、傾斜積載面21sが略平坦状の積載面23
sと略同一面となる用紙積載角度と、積載面23sに向
かって下方に傾斜した封筒積載角度との間で傾斜角度可
変に構成されている傾斜台としての傾斜テーブル21を
有する点が相違する。
【0041】傾斜テーブル21の傾斜積載面21sを用
紙積載角度と封筒積載角度との間に傾斜角度可変にする
構成としては、後述する実施例1の保持手段35や復帰
手段としての傾斜解除レバー50等を適宜配設すればよ
い。これに限らず、例えば封筒給紙台20の後端側上面
と傾斜テーブル21の後端側下面との間に、楔状の部材
をスライド保持させることで傾斜角度可変に構成する手
段であってもよい。
【0042】この発明の実施の形態2によれば、上記の
構成を有するので、上記作用及び利点に加えて、封筒5
の積載枚数に応じて適正な傾斜角度を選択することがで
きる。すなわち、封筒5の種類よって異なるが、一般的
に封筒5の積載枚数が大量(例えば角形2号の100g
紙の封筒で50枚以上130枚以下)の場合には、傾斜
角度も大きくとって15°〜25°が好ましく、封筒5
の積載枚数が少量の場合には、傾斜角度を小さく設定す
るとよい。
【0043】(発明の実施の形態3)封筒底側5−1の
最上位面での平坦化が得られた場合でも、図26に示す
ように、積載台上に積載された上位面近傍の封筒5同士
の間に、空気が逃げ場を失って空気層ALが形成される
ことがある。このような空気層ALが封筒5同士の間に
形成された状態においては、給紙側先端縁部5−2での
剛性が高く(相対的に硬く腰のある状態)、呼出しロー
ラ7の当接する部位に対応した封筒底側5−1の部分は
給紙側先端縁部5−2に対して剛性が低く(相対的に柔
らかい状態)なる。それ故に、図26に示した状態で呼
出しローラ7の給紙圧Fが加わると、空気層ALの形成
された封筒底側5−1の部分が凹んだりするので、安定
した給紙圧Fが加わらないことがある。そこで、発明の
実施の形態3ではこの問題を解消する。
【0044】図25に、発明の実施の形態3の封筒給紙
装置を示す。この発明の実施の形態3の封筒給紙装置
は、発明の実施の形態1の構成に対して、発明の実施の
形態1の積載台23に代えて、略平坦状の非復元性の積
載面23Csを備えた積載台23Cを有すること、及び
封筒5の給紙側先端縁部5−2を積載面23Csの前端
部より下方に逃すための傾斜スペース部60Aを積載台
23Cの給紙方向Xの下流側に設けたことが相違する。
【0045】傾斜スペース部60Aは、この例では、積
載面23Csに連続して形成された傾斜面に沿って側面
視三角形状に形成されているが、矩形状のものであって
もよい。要するに、封筒5の給紙側先端縁部5−2に形
成された硬い部分である折り返し及びのり代の部分との
段差を少なくするように、換言すれば封筒5の給紙側先
端縁部5−2を積載面23Csの前端部より下方に逃が
して封筒5同士の間の空気層ALを減らすために、傾斜
スペース部60Aを設ける。これにより、図27(b)
に示すように、封筒5の給紙側先端縁部5−2が、傾斜
スペース部60Aの傾斜面に沿って下方に逃げ、封筒5
同士の間の空気層が少なくなって安定した給紙圧Fを得
ることができる。
【0046】積載面23Csからの傾斜スペース部60
Aの逃げ開始位置NSは、給紙方向Xにおける呼出しロ
ーラ7の位置よりも下流側(前側でもある)に設定し、
積載面23Csに積載・接触している最終の封筒5を確
実に給送する点から、最終の封筒5の給紙側先端縁部5
−2の進入角度を水平となるように設定するのが好まし
い。最終の封筒5の進入角度は、封筒5の持つ復元性に
よるものであるため、封筒5の復元性が弱い紙質等の場
合には、積載台23Cを形状復元性部材で形成したり、
封筒5の給紙側先端縁部5−2を補助的に上方に押し上
げるための揺動加圧手段及び弾性付勢加圧手段を傾斜ス
ペース部に配設してもよい。
【0047】(発明の実施の形態4)図28に、発明の
実施の形態4の封筒給紙装置を示す。この発明の実施の
形態4の封筒給紙装置は、発明の実施の形態1に対し
て、封筒5の給紙側先端縁部5−2を積載面23sの前
端部より下方に逃すための傾斜スペース部60を積載台
23の給紙方向Xの下流側に設けたことが相違する。
【0048】(発明の実施の形態5)図29に、発明の
実施の形態5の封筒給紙装置を示す。この発明の実施の
形態5の封筒給紙装置は、発明の実施の形態4に対し
て、従来の給紙装置2の給紙台3上に着脱手段34を介
して着脱可能に構成された封筒給紙台20Cを有するこ
とが相違する。
【0049】発明の実施の形態4及び5では、積載台2
3は、積載台23上に積載された封筒5が満載状態であ
るとき、積載面23sが給紙方向Xの上流側から下流側
に向かって下方に傾斜し、封筒5の枚数が前記満載状態
から減少するにつれて、積載面23sが略平坦状の積載
面位置に徐々に復帰するように構成されている場合に
は、積載面23sからの傾斜スペース部60への逃げ開
始位置NSは、給紙方向Xにおける呼出しローラ7の位
置よりも上流側(後側でもある)に設定することができ
るので、傾斜スペース部を給紙方向Xに大きく取れるの
で、封筒5の積載枚数をさらに増やすことができる(後
述する実施例1もこれと同様の利点を有する)。
【0050】上記発明の実施の形態1〜3に対しても、
発明の実施の形態5と同様に、封筒給紙台20A,2
0,20Bを従来の給紙装置2の給紙台3上にそれぞれ
着脱可能に構成することも勿論可能である。
【0051】(発明の実施の形態6)発明の実施の形態
6は、後述する実施例1に相当する構成を有するもので
ある(課題を解決するための手段における請求項5〜1
5記載の発明参照)。
【0052】本発明の実施の形態は、上述した発明の実
施の形態1〜6に限らず、本発明の範囲内で種々の組合
わせが可能であることはいうまでもない。例えば、発明
の実施の形態1〜5に対して、課題を解決するための手
段における請求項5〜15記載の発明の構成を適宜組合
わせ構成してもよい。
【0053】上記した各発明の実施の形態から直ちに推
測できるように、本発明は、極言すれば少なくとも次に
述べる構成を有していればよいともいえる。すなわち、
封筒の積載枚数を従来の給紙装置よりも少なくとも多く
積載して、上記した封筒給送時における不送りや重送等
の問題点を解消することのみを望むのであれば、用紙又
は封筒を積載する給紙台と、この給紙台上に積載された
最上位面の前記用紙又は前記封筒を1枚ずつ分離し給送
する給紙手段とを具備し、前記給紙台及び前記給紙手段
の何れか一方が昇降可能に構成されている給紙装置にお
いて、前記給紙台が、前記給紙台における前記給紙方向
の上流側から下流側に向かって下方に傾斜した略山形状
の傾斜積載面を有していればよい。そして、前記傾斜積
載面上に積載された封筒底側の最上位面を略平坦にした
状態で、前記封筒が前記給紙手段により給送され得れば
よい。ここで、略山形状の傾斜積載面とは、給紙方向の
上流側から下流側に向かって下方に傾斜する全ての面形
状を含む。例えば、ある傾斜角度を有する山形の斜面か
らその麓部へとなだらかに接続するような傾斜積載面形
状や、封筒の積載・給送に影響を及ぼさない範囲での多
少の凹凸を有する傾斜積載面形状をも含む。
【0054】また、洋型封筒のみを画像形成装置に給送
する洋型封筒専用給紙装置にあっては、課題を解決する
ための手段に記載した請求項15記載の発明における後
述する姿勢矯正手段と矯正保持手段と案内手段とのみ
を、例えば従来の給紙装置2の給紙台3の固定部3a上
に単独で直接的に配設してもよい。
【0055】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例について詳述する。なお、各図において、図面の簡
明化を図るため装置やカセット等の構成から各構成部品
を適宜省略することがある。また、図において一対で構
成されていて特別に区別して説明する必要がない構成部
品は、説明の簡明化を図る上から、その片方を適宜記載
することでその説明に代えるものとする。構成部品の形
状及びその配設位置を説明する際において、給紙方向の
下流側を「前」とその上流側を「後」というときがあ
り、また用紙幅方向を左右というときがある。従来の技
術で説明した構成及び以下説明する各実施例及び変形例
等に亘り、略同様の形状及び実質的に同一の機能を有す
る構成部品等については同一の符号を付すことによりそ
の説明をできるだけ省略する。
【0056】(実施例1)図1〜図15を参照して、本
発明の好適な第1の実施例(以下、「実施例1」とい
う)について説明する。図1において、符号19は封筒
給紙台カセットを示す。この封筒給紙台カセット19は
図3に示されている給紙装置2の給紙台3に着脱可能に
構成された封筒給紙台20を具備している。給紙装置2
は、図30〜図32にも示したように、給紙台3が、例
えば特開平7−125855号公報の図6及び7に示さ
れている昇降機構170と同様の昇降機構によって上下
方向Zに移動可能となっているものである。図4に示す
ように、封筒給紙台カセット19の封筒給紙台20を給
紙装置2の給紙台3上に取付けセットした状態の給紙装
置を、説明の便宜上から給紙装置2Aとする。本実施例
1の給紙装置2Aにおいて、封筒5や用紙4が給送され
る給紙方向Xの用紙搬送経路は、前記給紙手段に対して
略水平方向の経路をとっているものである。
【0057】給紙台3の固定部3aは、例えば板金で成
形されていて、可動部3bは、必要な部位に補強リブが
配置され、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂
(ABS樹脂)やポリスチレン(PS)等の合成樹脂で
それぞれ一体成形されているものである。上述したよう
に、給紙台3の固定部3aは画像形成装置1内に配設さ
れている。給紙台3の可動部3bは、支軸17(図31
参照)を支点として可動して画像形成装置1内に折り畳
み収納され、給紙台3の全体が画像形成装置1内に収容
可能となっている周知の構成をなす。
【0058】封筒給紙台カセット19は、図1、図2、
図4、図7及び図13〜図15に示すように、給紙台3
上に着脱可能であり、かつ、給紙台3上に3次元的に位
置決め載置される構造を有する封筒給紙台20と、封筒
給紙台20における給紙方向Xの下流側であって、呼出
しローラ7の略鉛直下方に設けられた、封筒5における
厚みの厚い封筒底側5−1を積載するための略平坦状の
積載面23sが形成された積載台23と、封筒給紙台2
0における給紙方向Xの上流側に設けられた、封筒5に
おける厚みの薄い封筒開口側5−3を積載するための傾
斜積載面21sが形成された傾斜台としての傾斜テーブ
ル21と、傾斜テーブル21を複数の傾斜角度(後述す
る)に保持させる保持手段35と、用紙4を給送すると
きに、傾斜テーブル21の傾斜積載面21sを用紙積載
角度(後述する)にするための復帰手段としての傾斜解
除レバー50とから主に構成されている。
【0059】傾斜テーブル21は、後述するように保持
手段35及び傾斜解除レバー50によって、傾斜積載面
21sが略平坦状の積載面23sと略同一面となる用紙
積載角度と積載面23sに向かって下方に傾斜した封筒
積載角度との間で傾斜角度可変に構成されている。
【0060】封筒給紙台20は、板金でできている。封
筒給紙台20は、積載台23及び傾斜テーブル21の下
方に設けられていて、平面視略T字状をなす前部20−
1と、この前部に連続して形成された平面視略凸字状を
なす後部20−2とから一体形成されている。封筒給紙
台20の前部20−1は、その後方寄りの左右両側部分
において、折り曲げ部20aが上向きに折り曲げ形成さ
れている。この前部20−1に形成された折り曲げ部2
0aは積載台23を支持していて、前部20−1から後
部20−2に亘り延在して形成されている。このように
形成された折り曲げ部20aは、前部20−1及び後部
20−2の剛性を確保すると共に、収納部39(後述す
る)を形成している。これにより、封筒給紙台20の後
部20−2は、浅い下箱状をなしている。
【0061】封筒給紙台20の後部20−2における折
り曲げ部20aの左右側壁部には、給紙台3に対する封
筒給紙台20の着脱操作性を向上するための一対の着脱
取手28a,28bがそれぞれ固設されている。これら
の着脱取手28a,28bは、図7に示すように、コ字
状に折り曲げ形成された丸鋼でできていて、封筒給紙台
20における後部20−2内面上に溶接された補強部材
28cを挿通して複数のネジ47により前記後部内面上
に取り付けられている。
【0062】図5において、符号34は、給紙台3に対
して封筒給紙台20を着脱可能にするための着脱手段を
示す。着脱手段34は、給紙台3の固定部3aの左右側
壁に固設された支軸11’a,11’bと、封筒給紙台
20の前部20−1の左右下端縁部に固設され、支軸1
1’a,11’bにそれぞれ嵌脱自在なU溝26a,2
6bが形成されたU溝ガイド25a,25bを有するU
溝ガイド部材25とからなる。U溝ガイド部材25は板
金でできていて、U溝ガイド部材25の左右両端部に
は、L字形に折り曲げられたU溝ガイド25a,25b
が一体形成されている。U溝ガイド部材25は、封筒給
紙台20の前部20−1の強度アップを兼ねて、U溝ガ
イド25a,25bの上面が前部20−1の下面に接触
している部位を含め、用紙幅方向Yに亘る前部20−1
下面にスポット溶接で固着されている。U溝ガイド部材
25の用紙幅方向Yには、左右一対のスライドガイド長
孔79a,79b(後述する)の部位を逃げるためのス
ライド台逃げ孔25cが開けられている。
【0063】給紙台3への封筒給紙台20の取付けは、
封筒給紙台20における各U溝ガイド25a,25bの
U溝26a,26bを上方より各支軸11’a,11’
bに嵌め込むことでなされる。これにより、図4に示す
ように、封筒給紙台20を給紙台3に取付けたときの給
紙方向Xに対する位置決めと、用紙幅方向Yに対する位
置決めとが同時に行われて、給紙台3に対する封筒給紙
台20の上下方向Zでの着脱を容易にしている。給紙台
3に対する封筒給紙台20の上下方向Zの位置決めは、
封筒給紙台カセット19の自重が付与されている状態
で、封筒給紙台20の前部20−1下面に固設された左
右一対の載置部20h、20h(図14参照)と、封筒
給紙台20の後部20−2下面に固設された左右一対の
載置部20g,20g(図14参照)とによりなされ
る。それ故に、封筒給紙台カセット19は、着脱手段3
4、載置部20h、20h及び載置部20g,20gを
介して、給紙台3上に3次元的に位置決め載置される構
造を有している。
【0064】傾斜テーブル21は、封筒給紙台20と同
様に板金でできている。これら封筒給紙台20及び傾斜
テーブル21を形成する板金としては、例えば、亜鉛処
理鋼板あるいは表面処理を施した冷間圧延鋼板等が用い
られる。傾斜テーブル21は、封筒給紙台20における
後部20−2の上方に覆い被さるように設けられてい
て、平面視略凸字状に形成されている。傾斜テーブル2
1の周囲には、その前端部を除いて、下向きに折り曲げ
られた折り曲げ部21aが形成されている。傾斜テーブ
ル21の後端部における折り曲げ部21aには、傾斜テ
ーブル21の傾斜操作性をしやすくするための開閉取手
22が取付けられている。傾斜テーブル21における左
側壁の折り曲げ部21aには、図7に符号を図示して示
すように、左側の着脱取手28a及び後述するレバー回
動軸44の左端部を逃がすための逃げ切欠20d,20
e,20fが、傾斜テーブル21における右側壁の折り
曲げ部21aには、右側の着脱取手28b(図7におい
てはその図示を省略している)を逃がすための逃げ切欠
20d,20eがそれぞれ形成されている。
【0065】傾斜テーブル21は、折り曲げ部21aが
上記したように傾斜テーブル21の略周囲に形成されて
いることにより、浅い上箱状をなしていて、その剛性が
確保されている。そして、傾斜テーブル21が封筒給紙
台20の後部20−2に対して閉じられたときに、傾斜
テーブル21の周囲の折り曲げ部21aが封筒給紙台2
0の後部20−2の周囲の折り曲げ部20aを覆うの
で、封筒給紙台20の後部20−2と傾斜テーブル21
との間に、保持手段35を収納するための所定のスペー
スである収納部39が形成される。また図1に示すよう
に、封筒給紙台20に対して傾斜テーブル21を閉じた
ときの、封筒給紙台20、傾斜テーブル21及び積載台
23を含めた封筒給紙台カセット19の全範囲の厚みT
2が、本実施例では11mmの薄型に形成されている。
このような封筒給紙台カセット19の薄型化により、上
記した利点を有する着脱取手28a,28bと共に、給
紙台3に対する封筒給紙台20の着脱操作性を向上させ
ている。
【0066】図6に詳しく示すように、封筒給紙台20
における前部20−1の後部左右の折り曲げ部20aに
は、支軸27を緩く嵌入する支持孔29a,29bがそ
れぞれ開けられている。一方、これに対応して、傾斜テ
ーブル21の前端部左右の折り曲げ部21aには、支軸
27を緩く嵌入する支持孔30a,30bがそれぞれ開
けられている。封筒給紙台20に対する傾斜テーブル2
1の組立ては、封筒給紙台20における前部20−1の
各支持孔29a,29bと、傾斜テーブル21の各支持
孔30a,30bとを同図に示すように位置合わせした
状態で、これらの各支持孔30a,30b、29a,2
9bに支軸27を嵌入・挿通した後、一対の軸用止め輪
31,31を支軸27の両端部の各溝に装着することに
よりなされる。このように組立てられることで、図2に
示すように、傾斜テーブル21は、封筒給紙台20に対
して、支軸27を支点として矢印回転方向A,Bで示す
両方向に揺動自在に連結されることとなる。それ故に、
傾斜テーブル21は、その基端が封筒給紙台20におけ
る給紙方向Xの下流側で軸支されていて、その自由端が
揺動可能になされている。
【0067】図1、図2及び図4等に示すように、積載
台23と傾斜テーブル21との連結部における封筒給紙
台20の左右両側には、封筒給紙台カセット19の封筒
給紙台20を給紙台3上に装着した状態において、各給
紙ガイド板6a,6bの用紙幅方向Yにおける位置決め
移動を許すための移動スペース部24a,24bがそれ
ぞれ形成されている。
【0068】保持手段35は、図7、図8及び図10に
示すように、封筒給紙台20に設けられた、傾斜テーブ
ル21を複数の傾斜角度に係止する係止手段としてのフ
ックピン43をそれぞれ有する一対の支持レバー42
a,42bと、傾斜テーブル21に設けられた、各支持
レバー42a,42bのフックピン43,43と係合し
て傾斜テーブル21を複数の傾斜角度に係止するための
被係止手段としてのフック部a1〜a5をそれぞれ有す
る一対の係止ガイド40a,40bとからなる。
【0069】封筒給紙台20の用紙幅方向Yには、その
右端部が上向きに折り曲げられて形成された軸受部46
bを有する軸受補強部材46が設けられている。軸受補
強部材46は、板金でできていて、封筒給紙台20の内
面上にスポット溶接で固着されている。封筒給紙台20
の用紙幅方向Yには、レバー回動軸44が軸受補強部材
46と平行に配設されている。レバー回動軸44は、そ
の一端が封筒給紙台20の左側の折り曲げ部20aに形
成された軸受部46aに、その他端が軸受部46bに所
定角度回動自在にそれぞれ支持されている。各支持レバ
ー42a,42bは、板金で各々同一形状に作製されて
いて、その自由端部側が略コ字状に折り曲げ成形され補
強されている。フックピン43は、各支持レバー42
a,42bの自由端部において用紙幅方向Yと平行に設
けられていて、その自由端部に溶接でそれぞれ固着され
ている。各支持レバー42a,42bの基端部は、レバ
ー回動軸44上に所定の間隔をあけて2本のネジ47を
介してそれぞれ取付けられている。支持レバー42aの
基端部には、直角に折り曲げられたバネ係止部42cが
形成されている。
【0070】傾斜解除レバー50は、レバー回動軸44
の一端に固設されている。傾斜解除レバー50は、板金
でできていて、その基端部が略チャンネル状に成形され
てレバー回動軸44にネジ47を介して取付けられ、そ
の自由端部が巻き込まれ丸みが成形されてレバー回動軸
44と共に揺動自在となっている。傾斜解除レバー50
は、各支持レバー42a,42b及び各フックピン43
をねじりコイルバネ45の付勢力に抗して矢印回転方向
Bに揺動・操作することにより、各フック部a1〜a5
に対する各フックピン43の係合を解除する機能、すな
わち前記復帰手段の機能を有する。
【0071】図7、図9及び図10において、支持レバ
ー42a近傍のレバー回動軸44上には、傾斜テーブル
21の開き過ぎ防止のためのストップレバー48が所定
角度回動自在に設けられている。ストップレバー48
は、板金でできていて、断面視略L字状に折り曲げ成形
されている。ストップレバー48の基端部は、レバー回
動軸44に緩く回動可能に連結されている。一方、スト
ップレバー48の自由端部には、ストッパピン49が用
紙幅方向Yと平行に突出して溶接で固着されている。ス
トップレバー48は、ストッパピン49が、後述する係
止ガイド40aの右側壁に一体形成された開き過ぎ防止
用ガイド41のガイド部41a内において常時嵌入・係
合するように、レバー回動軸44における用紙幅方向Y
の所定位置に2本のネジ47で位置決めされて取付けら
れる。
【0072】各係止ガイド40a,40bは、板金でで
きていて、断面視略チャンネル状、略アングル状にそれ
ぞれ成形されている。各係止ガイド40a,40bは、
傾斜テーブル21の下面にスポット溶接でそれぞれ固着
されており、給紙方向Xと平行に延在して設けられてい
る。各フック部a1〜a5は、下向きに突出した略鋸刃
の形状間隔を持って下向きに開口した形状をなしてい
て、各係止ガイド40a,40bの左側壁にそれぞれ形
成されている。一方、係止ガイド40aの右側壁には、
ストッパピン49を常時嵌入し係合するための矩形状の
ガイド部41aを有する開き過ぎ防止用ガイド41が一
体形成されている。
【0073】傾斜テーブル21の傾斜角度は、各フック
ピン43、各支持レバー42a,42b、各フック部a
1〜a5及び各係止ガイド40a,40bを上記した各
位置に配置すると共に上記各形状としたことにより、0
°〜最大30°の範囲までの5段階に保持可能に設定さ
れている。
【0074】支持レバー42aの取付け部におけるレバ
ー回動軸44には、その一端がバネ係止部42cに係止
され、その他端が封筒給紙台20の内面上に係止された
係止付勢手段としてのねじりコイルバネ45が巻装され
ている。このねじりコイルバネ45により、各支持レバ
ー42a,42bの自由端部は矢印回転方向Aに揺動・
付勢されていて、各フックピン43が各フック部a1〜
a5に係合する向きに常に付勢されている。
【0075】本発明の保持手段は、上述した保持手段3
5に限らず、レバー回動軸44を傾斜テーブル21側に
設けて、傾斜テーブル21を複数の傾斜角度に係止する
係止手段としてのフックピン43をそれぞれ有する一対
の支持レバー42a,42bを傾斜テーブル21側に設
けると共に、各支持レバー42a,42bのフックピン
43,43と係合して傾斜テーブル21を複数の傾斜角
度に係止するための被係止手段としてのフック部a1〜
a5をそれぞれ有する一対の係止ガイド40a,40b
を封筒給紙台20側に設けた構造であってもよい。
【0076】積載台23は、平面視略凸字状をなしてい
て、封筒給紙台20の前部20−1上に載置・固定され
ている。積載台23は、その前端部が封筒給紙台20の
前部20−1の前端部上において用紙幅方向Yに長い略
直方体状をなしており、その後端部が支軸27の連結部
へ向けて凸字状に突出して延在している。積載台23の
前記前端部は、封筒サイズが異なる各種の封筒5の封筒
底側5−1を積載することが可能なように用紙幅方向Y
に長く形成されている。凸字状に突出した積載台23に
おける前記後端部の用紙幅方向Yの寸法は、一対の給紙
ガイド板6a,6b(図4参照)をスライドさせて積載
台23上に載置された封筒5における封筒幅方向の両側
端の位置決めが可能なように、少なくとも、使用する各
種の封筒5の封筒幅方向における最小サイズよりも小さ
目に設定されている。
【0077】積載台23は、図14に示すように積載台
23上に積載された封筒5が満載状態であるとき、積載
面23sが給紙方向Xの上流側から下流側に向かって下
方に傾斜し、図15に示すように、封筒5の枚数が前記
満載状態から減少するにつれて積載面23sが略平坦状
の積載面位置に徐々に復帰する形状復元性部材からな
る。
【0078】本実施例1では、前記形状復元性部材とし
て、発泡ポリウレタンを採用している。なお、前記形状
復元性部材は、発泡ポリウレタンに限らず、封筒5の積
載状態に応じて上述したように作用する部材であれば、
軟質系の発泡ゴム(例えば、エチレン・プロピレンゴム
(EPDM)の発泡体やクロロプレンゴム(CR)の発
泡体等の総称を指す)であっても勿論使用可能である。
また、前記形状復元性部材の形状復元性の機能は、上記
した機能を満足するものであって封筒5や用紙4の給紙
性能に悪影響を与えないものであれば、積載台23の全
範囲に亘り均一の発泡密度で形成されていなくてもよ
い。すなわち、例えば、封筒5が満載状態であるとき、
積載面23sが給紙方向Xの上流側から下流側に向かっ
て下方に傾斜し、図15に示すように封筒5の枚数が前
記満載状態から減少するにつれて積載面23sが略平坦
状の積載面位置に徐々に復帰するように、それぞれ発泡
密度の低くなるものを給紙方向Xに並設したものや、あ
るいはこれらを一体的に成形したもの又は上下方向Zに
傾斜させて形成したものであってもよい。
【0079】発泡ポリウレタンからなる積載台23の上
位面には、呼出しローラ7の略鉛直下方に対応した範囲
において、封筒5又は用紙4との摩擦抵抗を減少させる
ための摩擦減少部材としての薄帯状部材90(図12参
照)が設けられている。薄帯状部材90としては、その
厚みが0.1〜0.2mmの飽和ポリエステル樹脂(P
ET)からなるテープ状部材を採用している。このよう
に薄帯状部材90は、その厚みが極めて薄いが、各図に
おいてはその厚さを多少誇張した状態で表されている。
薄帯状部材90は、JIS−Z1528−1982等に
記載されている両面粘着テープあるいは樹脂用接着剤に
よって、発泡ポリウレタンからなる積載台23の上位面
に接着されている。このような薄帯状部材90を発泡ポ
リウレタンからなる積載台23の上位面に貼着したの
で、積載台23の形状復元性を損なうことなく、積載台
23の積載面23s上に積載された封筒5を順次給送
し、呼出しローラ7による最終枚の封筒5のスムーズな
給送を可能としている。
【0080】積載台23における給紙方向Xの下流側に
は、積載台23に積載された封筒5の積載高さの最も高
い部分である給紙側先端縁部5−2を積載面23sにお
ける給紙方向X下流側の端部より下方に逃すための傾斜
スペース部60が設けられている。前部20−1の封筒
給紙台20上面から略平坦な積載面23s上面までの傾
斜スペース部60の高さ位置・寸法Hは、封筒5の種類
に応じて封筒5を適正な封筒積載角度に保持して傾斜テ
ーブル21を傾斜させたとき、封筒5における給紙側先
端縁部5−2が積載された大量の封筒5の自重と傾斜テ
ーブル21の傾斜角度により下方に押し下げられことに
よって、積載台23上に積載された封筒5における封筒
底側5−1の最上位面を略平坦な状態とする点から、1
0〜15mmに設定されている。
【0081】ここで、図14の一部を借りて、本実施例
1のような傾斜スペース部60が設けられていない場合
であって、封筒5を大量積載(例えば、角形2号の10
0g紙の封筒で通常30枚以上を指すものとする)して
も積載面21sが変形しない非形状復元性部材でできて
いる積載台23及び傾斜テーブル21を想定しながら、
その積載形態について本実施例1の場合と比較検討す
る。傾斜スペース部60が設けられていない場合であっ
て、前記非形状復元性部材でできている積載台23の積
載面23s及び傾斜テーブル21の傾斜積載面21s上
に大量の封筒5を積載した場合の積載形態は、図14に
仮想線JLで併記して示すように、給紙側先端縁部5−
2より封筒5の後端部にかけて低くなる傾斜での従来例
型の積載形態になってしまう。
【0082】しかしながら、本実施例1のような傾斜ス
ペース部60が設けられていて、形状復元性部材として
発泡ポリウレタン製の積載台23を有する場合には、図
14に示すように、封筒5の種類や積載枚数に応じて封
筒5を適正な封筒積載角度に保持して傾斜テーブル21
を傾斜させたとき、傾斜テーブル21の傾斜角度と封筒
5の自重とによって積載台23の上面先端縁が徐々に下
方に傾斜して変形する。封筒5における給紙側先端縁部
5−2の下方に傾斜して押し下げられた形態が、傾斜テ
ーブル21の傾斜角度と封筒5の自重との作用を受けて
なだらかな状態となるので、封筒底側5−1における給
紙側先端縁部5−2の最上位面での平坦化がより容易に
得られ、かつ、封筒5の給送も良好にしている利点があ
る。
【0083】また、傾斜スペース部60における封筒底
側5−1の給紙側先端縁部5−2の下方への押し下げら
れる寸法量は、保持手段35による傾斜テーブル21の
傾斜角度の選択によって、所定の範囲内で任意に調整可
能としている。
【0084】図11において、傾斜スペース部60にお
ける封筒幅方向Yの中央部には、揺動加圧手段としての
加圧レバー70が配設されている。加圧レバー70は、
板金で成形されている。加圧レバー70の先端上部に
は、封筒5における給紙側先端縁部5−1の下面に接触
する先端加圧面70aが形成され、加圧レバー70の左
右両側には、一対の孔74a,74bがそれぞれ開けら
れた一対の軸支持部71a,71bが一体成形されてい
る。一方、封筒給紙台20の前部20−1には、一対の
支軸受孔75a,75bがそれぞれ開けられた一対の軸
受部72a,72bが上方に切り曲げ形成されている。
加圧レバー70は、後述する構造によって、積載台23
の積載面23s上に積載された封筒5が満載状態である
とき、封筒底側5−1の給紙側先端縁部5−2の下面に
接触して、封筒底側5−1の給紙側先端縁部5−2を給
紙方向Xの上流側から下流側に向けて下方に傾斜させる
傾斜案内位置(図14に示す位置)と、封筒5の枚数が
満載状態から減少するにつれて、封筒底側5−1の給紙
側先端縁部5−2を略平坦状の積載面位置に復帰させる
復帰案内位置(図15に示す位置)との間で揺動可能と
なっている。加圧レバー70の左右両側の軸支持部71
a,71b下端部には、加圧レバー70が前記復帰案内
位置より上方に揺動されるのを規制するためのストッパ
部70b,70cが形成されている。
【0085】図11において、符号74は、加圧レバー
70を前記復帰案内位置に向けて弾性的に付勢する弾性
付勢加圧手段としてのねじりコイルバネを示す。このね
じりコイルバネ74により、加圧レバー70の先端加圧
面70aが矢印回転方向Aに揺動する向きに、すなわち
前記復帰案内位置に向けて常に付勢されている。ねじり
コイルバネ74の前記復帰案内位置に向けての付勢力
は、封筒5の満載状態から封筒5が順次給送されてその
枚数が減少していくのに対応して、残りの封筒5の弾性
復帰力による封筒5の初期位置状態への復帰を妨げるこ
となく、かつ、略平坦状に復帰した積載台23の積載面
位置より封筒5における給紙側先端縁部5−2を上方に
過度に付勢しない範囲とするために、15gf〜30g
fの低荷重に設定されている。
【0086】封筒給紙台20における前部20−1に対
する加圧レバー70部の組立ては、次のとおりに行われ
る。前部20−1の各支軸受孔75a,75bと、加圧
レバー70の各孔74a,74bとを同図に示すように
位置合わせした状態で、これらの各支軸受孔75a,7
5b及び各孔74a,74bに支軸73を嵌入・挿通し
つつ、ねじりコイルバネ74を支軸73に巻装した後、
一対の止め輪75,75を支軸73の両端部の各溝に装
着することによりなされる。
【0087】図5、図16及び図17において、傾斜ス
ペース部60における封筒給紙台20の前部20−1の
左右両側には、用紙幅方向Y(以下、「封筒幅方向Y)
と言い替えるときがある)に長い一対のスライドガイド
長孔79a,79bが開けられている。これらのスライ
ドガイド長孔79a,79bは、後述するように、各ス
ライドガイド長孔79a,79bに装着された姿勢矯正
手段としての一対の姿勢ガイド部材80a,80bを封
筒幅方向Yに移動案内する案内手段としての機能を有す
る。
【0088】各姿勢ガイド部材80a,80bは、図1
6及び図17に詳しく示すように、各スライドガイド長
孔79a,79b内において封筒幅方向Yに移動可能に
装着されている。各姿勢ガイド部材80a,80bは、
アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS樹
脂)やポリスチレン(PS)等の合成樹脂でできてい
て、それぞれ同一形状に一体成形されている。各姿勢ガ
イド部材80a,80bには、封筒幅方向Yの外側に設
けられ上部に突出した操作取手80cと、給紙方向Xに
並設され封筒幅方向Yの内側から外側に向けて徐々に上
方に傾斜した4枚の傾斜案内面81と、中央部に設けら
れ下向きに開口するチャンネル状をなす取付部82とが
それぞれ一体成形されている。上記4枚の傾斜案内面8
1は、積載部23に積載された洋型封筒5’の積載厚み
の薄い部分である洋型封筒底側5’−1の給紙側先端縁
部5’−3の下面に接触して給紙側先端縁部5’−3を
上方に反り返らせる機能を有する。
【0089】各姿勢ガイド部材80a,80bの下方に
は、封筒給紙台20の前部20−1を挾んでスライド台
83が配置される。スライド台83は、平面視で封筒幅
方向Yに長い略矩形状をなしており、スライド台83に
おける給紙方向Xの長さは各スライドガイド長孔79
a,79bの開孔幅よりも大きく、かつ、スライド台逃
げ孔25cの開孔幅よりも小さく形成されている。スラ
イド台83は、板金でできていて、スライド台83の上
面には一対の円柱状をなす支持座84,84’がカシメ
・固定されている。スライド台83上には、支持座8
4,84’を避けて板金製のスペーサ下86が配置され
る。スペーサ下86の上方には、封筒給紙台20の前部
20−1を挾んで板金製のスペーサ上87が配置され
る。スペーサ上87における給紙方向Xの長さは、各ス
ライドガイド長孔79a,79bの開孔幅よりも大き
く、かつ、スライド台逃げ孔25cの開孔幅よりも小さ
く形成されている。支持座84,84’の上部には、メ
ネジが形成されている。
【0090】各姿勢ガイド部材80a,80b、スライ
ド台83、スペーサ下86、スペーサ上87及び後述す
る加圧バネ85(圧縮コイルバネ)の組立ては、各姿勢
ガイド部材80a,80bの取付部82の下面と支持座
84’に嵌入されたスペーサ上87との間に加圧バネ8
5を巻装させて、取付部82に開けられた孔(符号不図
示)を介して2本のネジ47で支持座84,84’上部
の前記メネジに螺合させることでなされる。このように
組立てられた各姿勢ガイド部材80a,80bは、加圧
バネ85の付勢力により、封筒給紙台20の前部20−
1に対して所定の摩擦力が付与されることとなる。それ
故に、加圧バネ85は、姿勢矯正手段としての各姿勢ガ
イド部材80a,80bを封筒幅方向Yの任意の位置に
保持させるための矯正保持手段の機能を有する。
【0091】上述した構成により、各姿勢ガイド部材8
0a,80bを各スライドガイド長孔79a,79bの
封筒幅方向Yに対して摺動させて、任意の位置に所定の
保持力を持って停止させることが可能となる。各姿勢ガ
イド部材80a,80bは、封筒5の給紙時において、
通常、封筒5の積載及び給送に支障となることのない前
部20−1における各スライドガイド長孔79a,79
bの左右両端部に待機・保持されている。
【0092】なお、スライド台83、スペーサ下86及
びスペーサ上87は、上記した材質に限らず、板金等に
より適宜補強して、アクリロニトリルブタジエンスチレ
ン樹脂(ABS樹脂)、ポリスチレン(PS)あるいは
ポリアセタール樹脂(POM)等の合成樹脂でそれぞれ
成形し得ることはいうまでもない。
【0093】ここで、封筒給紙台カセット19を用いて
洋型封筒5’を積載して給送する動作について簡単に述
べておく。図16に示すように、洋型封筒5’の長手方
向XLを給紙方向Xにとって、大量の洋型封筒5’を積
載台23上に載置し、洋型封筒5’の給紙側先端を給紙
前面板10(図16には図示せず)に突き当ててセット
する。このときの洋型封筒5’の積載形態は、図16に
実線で、また図17に仮想線でそれぞれ示すように、洋
型封筒5’の積載時の積載高さは、折り込み側5’−4
が高く、封筒底側5’−1の給紙側先端縁部5’−3が
低くなっていて、折り込み側5’−4から封筒底側5’
−1の給紙側先端縁部5’−3に向かって下方へ低く傾
斜した積載形態となる。このような積載形態にある洋型
封筒5’を給送する際には、図において左側の姿勢ガイ
ド部材80bのみをスライドガイド長孔79bの右方に
摺動させて、下方へ低く傾斜した洋型封筒5’の給紙側
先端縁部5’−3下面に各傾斜案内面81を接触させ、
図16に仮想線で、また図17に実線でそれぞれ示すよ
うに給紙側先端縁部5’−3を矢印上方向Zuに強制的
に持ち上げさせて、封筒底側5’−1の最上位面を略平
坦な状態に矯正することによって、前記給紙手段により
洋型封筒5’の給送が、不送りや重送等の不具合を生じ
ることなく給紙方向Xの下流側へと確実に行われる。
【0094】(実施例1の動作)次に、動作を説明す
る。先ず、図4に示すように、封筒給紙台カセット19
の封筒給紙台20を給紙台3上に取付けセットした状態
の給紙装置2Aにしておく。給送すべき封筒5の大量の
束を用意し、同図に示すように、傾斜テーブル21が封
筒給紙台20に対して閉じた状態にある積載台23の積
載面23s上に封筒5の封筒底側5−1を載置し、傾斜
テーブル21の傾斜積載面21s上に封筒5の開口側5
−3を載置・セットする。このとき、封筒5の先端を給
紙前面板10に突き当てて封筒5の給紙方向Xの位置決
めを行い、一対の給紙ガイド板6a,6bを封筒幅方向
Yに摺動させて、封筒5の封筒幅方向Yの位置決めを行
う。次いで、傾斜テーブル21を予め実験で設定されて
いる最適な封筒積載角度とするように、保持手段35を
操作することで傾斜テーブル21の傾斜角度を調節・設
定する。
【0095】ここで、傾斜テーブル21を複数の封筒積
載角度に保持したり、前記用紙積載角度に解除したりす
る動作について、少し詳細に述べておく。傾斜テーブル
21を複数の封筒積載角度に保持する場合は、次のよう
に操作する。先ず、図4に示されている傾斜テーブル2
1の開閉取手22を持って傾斜テーブル21の後端部
を、図2及び図13に示すように矢印回転方向B側上方
に持ち上げて、所望する封筒積載角度となるまで傾斜テ
ーブル21を傾斜させると、図7に示すねじりコイルバ
ネ45の付勢力によって、各支持レバー42a,42b
の各フックピン43が矢印回転方向Aに揺動され、各フ
ックピン43が所望する封筒積載角度に対応する位置の
各フック部a1〜a5の何れか一つに係合して、傾斜テ
ーブル21が所望する封筒積載角度に係止・保持され
る。
【0096】そして、図14に示すように、封筒5の種
類に応じて封筒5を適正な封筒積載角度に保持して傾斜
テーブル21を傾斜させたとき、傾斜テーブル21の傾
斜角度と封筒5の自重とによって、積載台23における
積載面23sの上面先端縁23a部分が徐々に下方に傾
斜して変形する。封筒底側5−1における給紙側先端縁
部5−2の下方に傾斜して押し下げられた形態が、加圧
レバー70の弱い付勢力に抗しつつ傾斜テーブル21の
傾斜角度と封筒5の自重との作用を受けてなだらかな状
態となるので、封筒底側5−1における給紙側先端縁部
5−2の最上位面での平坦化がより容易に得られる。
【0097】これにより、図13及び14に示すよう
に、上記したような各種の封筒5の積載状態に応じて、
積載台23上に積載された封筒5における封筒底側5−
1の給紙側先端縁部5−2の最上位面が略平坦な状態に
矯正される。またこれと同時に、加圧レバー70に装着
されたねじりコイルバネ74の付勢力が、上記したよう
な低荷重に設定されていることにより、加圧レバー70
も封筒底側5−1における給紙側先端縁部5−2の下方
に傾斜して押し下げられた状態になされ、封筒底側5−
1における給紙側先端縁部5−2の最上位面の略平坦化
状態が妨げられることもない。そして、封筒底側5−1
の最上位面における略平坦面に呼出しローラ7が適正範
囲の給紙圧をもって当接することにより、封筒5が、呼
出しローラ7によって給紙方向Xに給送され、分離ロー
ラ8及び下分離ローラ8’で1枚ずつに分離されて用紙
搬送経路の下流側へと、不送りや重送等の不具合を生じ
ることなく確実に給送される。
【0098】こうして、封筒5が順次給送されるのに応
じて、図15に示すように、給紙装置2Aにおける前記
昇降機構の動作によって給紙台3が矢印上方向Zuに上
昇され、積載台23上に積載された最上位面の封筒5が
減少するのに従い、積載台23における積載面23sの
上面先端縁23a部分が封筒5の自重から徐々に解放さ
れ、下方に傾斜変形した上面先端縁23a部分が徐々に
復元されていき、積載台23の積載面23sが略平坦状
となる。これにより、少数枚に減少した封筒積載時の給
送が、前記給紙手段により不送りや重送等の不具合を生
じることなく確実かつ良好になされる。
【0099】またこれと同時に、積載台23上に積載さ
れた最上位面の封筒5が減少するのに従い、加圧レバー
70の先端加圧面70aも封筒5の自重から徐々に解放
され、ねじりコイルバネ74の付勢力によって上方の前
記復帰案内位置に復帰されていき、呼出しローラ7と分
離ローラ8及び下分離ローラ8’とに、補助的に適正な
搬送力や分離搬送力を与えることとなる。これにより、
少数枚に減少した封筒積載時の給送と、最終枚目の封筒
5の分離及び給送とが、前記給紙手段により不送りや重
送等の不具合を生じることなく確実かつ良好になされ
る。
【0100】なお、前記給紙手段による封筒5の詳細な
給送動作、及び積載台23上に積載された最上位面の封
筒5への呼出しローラ7による給紙圧の調整動作、及び
封筒5に対する画像適正位置からの位置ずれ修正は、例
えば画像形成装置1が孔版印刷装置である場合にあって
は特開平7−125855号公報に記載したと略同様に
行われるが、本発明の要旨でもないのでその詳細な説明
を省略する。
【0101】一方、傾斜積載面21sが略平坦状の積載
面23sと略同一面となる前記用紙積載角度に傾斜テー
ブル21を戻す場合は、次のように操作する。すなわ
ち、図2、図7、図14及び図15において、所望する
封筒積載角度に保持されている傾斜テーブル21の開閉
取手22を持って傾斜テーブル21の後端部を矢印回転
方向B側上方に少し持ち上げて、所望する封筒積載角度
に対応した位置に係合・保持されている各フック部a1
〜a5の何れか一つから各フックピン43を外すため
に、傾斜解除レバー50の自由端部をねじりコイルバネ
45の付勢力に抗して矢印回転方向Bに揺動・操作す
る。そして、傾斜解除レバー50の自由端部を着脱取手
28aと略平行となる位置まで倒すことで、各フック部
a1〜a5と各フックピン43との係合・保持状態が解
除され、傾斜解除レバー50の矢印回転方向Bの揺動操
作と共に、図2において傾斜テーブル21が矢印回転方
向Aに閉じられるのに対応して、各支持レバー42a,
42bが矢印回転方向Bに揺動されて収納部39内に収
納されつつ、傾斜テーブル21が前記用紙積載角度に戻
され保持されることとなる。このとき、ストップレバー
48は、図9に仮想線で示すように、ストッパピン49
と共にガイド部41aの図において左端寄りに移動しつ
つ、収納部39内に収納される。
【0102】そして、用紙4を給送したい場合には、図
4に示すように傾斜テーブル21が前記用紙積載角度に
戻され保持された状態において、共にフラット面をなし
ている積載台23の積載面23s上及び傾斜テーブル2
1の傾斜積載面21s上に用紙4の束を載置しセットす
ることで、前記給紙手段による用紙4の給送が行われ
る。
【0103】(実施例1の変形例1)図18及び図19
を参照して、実施例1の変形例1について述べる。この
変形例1は、実施例1における、形状復元性部材で形成
された積載台23に代えて、非形状復元性部材で形成さ
れた積載台23Aの部分を給紙方向Xの上流側に設けた
こと、積載台23上に積載された封筒5が満載状態であ
るとき、給紙方向Xの上流側から下流側に向かって下方
に傾斜する傾斜位置(図19に実線で示す位置)と、封
筒5の枚数が前記満載状態から減少するにつれて略平坦
状の前記積載面位置に復帰する復帰位置(図19に仮想
線で示す位置)との間で揺動可能な揺動手段としての支
持ガイド部材61を積載台23Aにおける給紙方向Xの
下流側に設けたこと、及び支持ガイド部材61を前記復
帰位置に向けて弾性的に付勢する弾性付勢手段としての
復帰加圧用バネ64(圧縮コイルバネ)を配設したこと
のみ相違する。
【0104】積載台23Aは、例えば非形状復元性部材
としてのアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(A
BS樹脂)やポリスチレン(PS)等の合成樹脂で、側
面視階段状に一体成形されている。
【0105】支持ガイド部材61は、板金でできてい
て、平面視で封筒幅方向Yに長い長方形状をなす。支持
ガイド部材61の上部には、封筒5における封筒底側5
−1の下面に接触する加圧面61aが形成されている。
支持ガイド部材61の左右両側は下向きに直角に折り曲
げられ、積載台23Aの幅方向両側63a,63bに各
々支軸62を介して揺動可能に取付けられている。復帰
加圧用バネ64は、支持ガイド部材61の中央部下面と
封筒給紙台20の前部20−1中央部上面との間に介装
されていて、常に支持ガイド部材61を前記復帰位置に
向けて付勢している。この復帰加圧用バネ64の付勢力
は、実施例1における積載台23の形状復元性部材の傾
斜変形動作と同様に作用するように設定されている。
【0106】この変形例1の動作の要旨は、実施例1の
積載台23の動作と略同様であって自明であるためその
説明を省略する。
【0107】(実施例1の変形例2)図20を参照し
て、実施例1の変形例2について述べる。この変形例2
は、実施例1の構成に対して、形状復元性部材で形成さ
れた積載台23に代えて、非形状復元性部材で形成され
た積載台23Bを有すること、及び傾斜スペース部60
に配設された加圧レバー70とねじりコイルバネ74と
を除去したことが主に相違する。
【0108】積載台23Bは、例えば非形状復元性部材
としてのアクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(A
BS樹脂)やポリスチレン(PS)等の合成樹脂で、積
載台23と略同一形状に一体成形されている。傾斜スペ
ース部60の高さ位置・寸法Hは、実施例1と同様の理
由から10〜15mmに設定されている。
【0109】この変形例2の動作は、実施例1における
加圧レバー70及びねじりコイルバネ74による作用に
よる利点がないこと、及び形状復元性部材で形成された
積載台23の作用による利点がないこと以外は、実施例
1と略同様であり、重複説明を避ける上からその説明を
省略する。
【0110】以上のとおり、本発明を特定の実施例や変
形例等について説明したが、課題を解決するための手段
及び発明の実施の形態でも説明したように、封筒5や洋
型封筒5’あるいは用紙4等の積載・給送の目的及び用
途に応じて、上記各手段あるいは上記各部材を適宜組合
わせ応用することが可能である。したがって、本発明の
構成は、特定の上記実施例や上記変形例等に限定される
ものではなく、本発明の範囲内において、その目的や必
要性及び用途等に応じて種々の実施の形態や実施例を構
成し得ることは当業者ならば明らかである。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、上記構成により、封筒底側の給紙側先端縁
部から封筒開口側にかけて上方に傾斜した封筒の積載が
可能となることにより、傾斜台上に積載された封筒の自
重の作用によって封筒底側の最上位面が略平坦な状態に
矯正される。これにより、給紙手段が略平坦な状態の封
筒底側の最上位面に当接し、封筒給紙台の適正給紙高さ
位置での大量の封筒の給紙が可能となるので、従来のよ
うな不送りや重送等の問題が生じることがない。また、
傾斜台上に積載された封筒の自重の作用により給紙方向
への搬送力が付与されるので、封筒給送がより確実にな
される。
【0112】請求項2記載の発明によれば、上記構成に
より、封筒底側の給紙側先端縁部から封筒開口側にかけ
て上方に傾斜した封筒の積載が可能となることにより、
傾斜台上に積載された封筒の自重の作用によって封筒底
側の最上位面が略平坦な状態に矯正される。これによ
り、給紙手段が略平坦な状態の封筒底側の最上位面に当
接し、封筒給紙台の適正給紙高さ位置での大量の封筒の
給紙が可能となるので、従来のような不送りや重送等の
問題が生じることがない。また、傾斜台上に積載された
封筒の自重の作用により給紙方向への搬送力が付与され
るので、封筒給送がより確実になされる。
【0113】また、傾斜台が、用紙積載角度と封筒積載
角度との間で傾斜角度可変に構成されていることによ
り、封筒の種類や積載枚数に応じて最適な傾斜台の傾斜
角度が選択可能となるので、封筒の種類や積載枚数が異
なっても封筒底側の最上位面を略平坦な状態に矯正する
ことができる。さらに、大量の封筒の給送の他に大量の
用紙の給送もできる。
【0114】請求項3記載の発明によれば、積載台は、
積載台上に積載された封筒が満載状態であるとき、積載
面が給紙方向の上流側から下流側に向かって下方に傾斜
し、封筒の枚数が満載状態から減少するにつれて、積載
面が略平坦状の積載面位置に徐々に復帰するように構成
されていることにより、封筒底側の給紙側先端縁部と接
触している積載面が給紙方向の上流側から下流側に向か
って下方になだらかに傾斜するので、封筒底側の最上位
面での平坦化が容易になされ、これにより封筒の給送を
より円滑に行える。また、封筒の枚数が満載状態から減
少するにつれて、積載面が略平坦状の積載面位置に徐々
に復帰するように構成されていることにより、少数枚に
減少したときの封筒底側の最上位面での平坦化がなされ
ることで、封筒の連続給送を可能にしている。
【0115】請求項4記載の発明によれば、積載台上に
積載された封筒の積載高さの最も高い部分である給紙側
先端縁部を積載面における給紙方向下流側の端部より下
方に逃すための傾斜スペース部を積載台の下流側に設け
たことにより、上記各効果に加えて、給紙側先端縁部が
積載面における給紙方向下流側の端部より下方に逃げる
と共に、封筒底側における封筒同士の間に溜る空気層が
傾斜スペース部側へと案内されて空気層が減少する。こ
れにより、封筒底側における給紙側先端縁部の最上位面
での平坦化が一層容易になされることで、封筒の給送を
より一層円滑に行える。
【0116】請求項5及び6記載の発明によれば、上記
構成により、封筒底側の給紙側先端縁部から封筒開口側
にかけて上方に傾斜した封筒の積載が可能となることに
より、傾斜台上に積載された封筒の自重の作用によって
封筒底側の最上位面が略平坦な状態に矯正される。これ
により、給紙手段が略平坦な状態の封筒底側の最上位面
に当接し、封筒給紙台の適正給紙高さ位置での大量の封
筒の給紙が可能となるので、従来のような不送りや重送
等の問題が生じることがない。また、傾斜台上に積載さ
れた封筒の自重の作用により給紙方向への搬送力が付与
されるので、封筒給送がより確実になされる。
【0117】また、傾斜台が用紙積載角度と封筒積載角
度との間で傾斜角度可変に構成されていることにより、
封筒の種類や積載枚数に応じて最適な傾斜台の傾斜角度
が選択可能となるので、封筒の種類や積載枚数が異なっ
ても封筒底側の最上位面を略平坦な状態に矯正すること
ができる。また、従来の給紙装置の給紙台上に着脱可能
に構成された封筒給紙台を具備した封筒給紙台カセット
であることにより、従来と同様に、封筒給紙台カセット
を取り外すことで給紙台を画像形成装置本体側に収納す
ることができる。さらに、封筒給紙台カセットを取り外
すことなく、大量の封筒の給送の他に大量の用紙の給送
もできると共に、封筒給紙台カセットを取り外すこと
で、従来と同様にさらに大量の用紙の給送を行うことも
できるため、その利便性が極めて高い。
【0118】請求項6及び7記載の発明によれば、上記
各構成により、傾斜台を複数の傾斜角度に保持する動作
及び操作が確実になされると共に、傾斜台を用紙積載角
度に復帰させる操作性が向上する。
【0119】請求項8記載の発明によれば、係止手段を
被係止手段に係合させる向きに付勢する係止付勢手段を
有することにより、さらに、傾斜台を複数の傾斜角度に
保持する操作性が向上する。
【0120】請求項9記載の発明によれば、封筒給紙台
と傾斜台との間に、係止手段及び被係止手段を収納する
ための収納部を設けたことにより、封筒給紙台カセット
のコンパクト化及び薄型化が図れると共に、持ち運びや
取り扱い操作性が向上する。
【0121】請求項10記載の発明によれば、積載台
は、封筒給紙台上に積載された封筒が満載状態であると
き、積載面が上流側から下流側に向かって下方に傾斜
し、封筒の枚数が満載状態から減少するにつれて積載面
が略平坦状の積載面位置に徐々に復帰する形状復元性部
材からなることにより、封筒底側の給紙側先端縁部と接
触している積載面が給紙方向の上流側から下流側に向か
って下方になだらかに傾斜するので、封筒底側の最上位
面での平坦化が容易になされ、これにより封筒の給送を
より円滑に行える。また、封筒の枚数が満載状態から減
少するにつれて、積載面が略平坦状の積載面位置に徐々
に復帰するように構成されていることにより、少数枚に
減少したときの封筒底側の最上位面での平坦化がなされ
ることで、封筒の連続給送を可能にしている。
【0122】請求項11記載の発明によれば、給紙手段
が、少なくとも積載台の略鉛直上に配置された呼出しロ
ーラを具備しており、呼出しローラの略鉛直下方に対応
した形状復元性部材の上位面に、封筒又は用紙との摩擦
抵抗を減少させるための摩擦減少部材を設けたことによ
り、上記作用効果を損なうことなく、積載された最終枚
目の封筒が給送される際に、呼出しローラによって抵抗
なくスムーズな給送が可能となる。
【0123】請求項12記載の発明によれば、上記構成
により、上記各効果に加えて、封筒底側の給紙側先端縁
部と接触している積載面が給紙方向の上流側から下流側
に向かって下方になだらかに傾斜するので、封筒底側の
最上位面での平坦化が容易になされ、これにより封筒の
給送をより円滑に行える。また、封筒の枚数が満載状態
から減少するにつれて、積載面が略平坦状の積載面位置
に徐々に復帰するように構成されていることにより、少
数枚に減少したときの封筒底側の最上位面での平坦化が
なされることで、連続した封筒給送を可能にしている。
【0124】請求項13記載の発明によれば、積載台に
積載された封筒の積載高さの最も高い部分である給紙側
先端縁部を積載面における給紙方向下流側の端部より下
方に逃すための傾斜スペース部を積載台の給紙方向下流
側に設けたことにより、上記各効果に加えて、給紙側先
端縁部が積載面における給紙方向下流側の端部より下方
に逃げると共に、封筒底側における封筒同士の間に溜る
空気層が傾斜スペース部側へと案内されて空気層が減少
する。これにより、封筒底側における給紙側先端縁部の
最上位面での平坦化が一層容易になされることで、封筒
の給送をより一層円滑に行える。
【0125】また、請求項13記載の発明において、請
求項10記載の発明の構成要件である形状復元性部材を
有する発明又は請求項12記載の発明の構成要件を有す
る発明との組合わせ発明では、積載面から傾斜スペース
部に変化する給紙方向の位置を給紙手段の呼出しローラ
よりも給紙方向上流側に設定できることにより、より大
きな傾斜スペース部を取ることが可能となるので、封筒
の積載量を増やすこともできる。
【0126】請求項14記載の発明によれば、上記構成
により、揺動加圧手段は、積載台上に積載された封筒が
満載状態であるとき、弾性付勢加圧手段の付勢力に抗し
て、封筒底側の給紙側先端縁部下面に接触して封筒底側
の給紙側先端縁部を給紙方向上流側から下流側に向かっ
て下方に傾斜させる傾斜案内位置に揺動し、封筒の枚数
が満載状態から減少するにつれて、弾性付勢加圧手段の
付勢力によって、封筒底側の給紙側先端縁部を略平坦状
の積載面位置近傍に復帰する復帰案内位置に揺動する。
【0127】したがって、傾斜台上に積載された封筒の
自重の作用により封筒底側の給紙側先端縁部が給紙方向
の下方に傾斜した状態で揺動加圧手段上に接触し、封筒
底側の給紙側先端縁部が給紙方向の上流側から下流側に
向かって下方になだらかに傾斜するので、封筒底側の給
紙側先端縁部最上位面での平坦化が容易になされ、これ
により封筒の給送をより円滑に行える。また、封筒の枚
数が満載状態から減少するにつれて、弾性付勢加圧手段
の付勢力によって、封筒底側の給紙側先端縁部を略平坦
状の積載面位置近傍に復帰する復帰案内位置に揺動する
ことにより、少数枚に減少したときの封筒底側の給紙側
先端縁部を上方に押し上げるので、封筒底側の給紙側先
端縁部の最上位面での平坦化がなされると共に、封筒給
送に必要な分離搬送力を給紙手段の分離ローラに与える
ことが可能となり、大量の封筒を積載した最上位面の封
筒から最終枚目の封筒に至るまでの連続した封筒給送を
可能にしている。
【0128】請求項15記載の発明によれば、洋型封筒
を積載し給送する場合、案内手段を介して姿勢矯正手段
を封筒幅方向に移動させ、矯正保持手段によって所望す
る任意の位置に保持できることにより、傾斜案内面が積
載部に積載された洋型封筒の積載厚みの薄い部分である
洋型封筒底側の給紙側先端縁部下面に接触して、給紙側
先端縁部が所望する高さ上方に反り返える。これによ
り、封筒幅方向の下方に傾斜した洋型封筒底側の給紙側
先端縁部の最上位面が平坦状に矯正され、大量に積載し
た洋型封筒の給送を、従来のような不送りや重送等の問
題を生じることなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す封筒給紙台カセットの
斜視図である。
【図2】実施例1の封筒給紙台カセットにおける傾斜テ
ーブルの動作を表す斜視図である。
【図3】実施例1の封筒給紙台カセットが着脱される給
紙装置の概略斜視図である。
【図4】実施例1における封筒給紙台カセットの給紙台
への取付け状態を示す給紙装置の概略斜視図である。
【図5】実施例1の封筒給紙台カセットにおける着脱手
段廻りの構造を示す部分斜視図である。
【図6】実施例1の封筒給紙台カセットにおける封筒給
紙台と傾斜テーブルとの組立て状態を示す部分分解斜視
図である。
【図7】実施例1の封筒給紙台カセットにおける保持手
段廻りの要部の構造を示す斜視図である。
【図8】実施例1の封筒給紙台カセットにおける保持手
段の構造・動作を示す要部側断面図である。
【図9】実施例1の封筒給紙台カセットにおける保持手
段廻りの構造・動作を示す要部側断面図である。
【図10】図8、図9の要部の縦断面図である。
【図11】実施例1の封筒給紙台カセットにおける加圧
レバー廻りの組立て状態を示す部分分解斜視図である。
【図12】実施例1の封筒給紙台カセットにおける積載
台上に貼着された薄帯状部材の斜視図である。
【図13】実施例1の封筒給紙台カセットにおいて、封
筒が積載された状態を示す要部の斜視図である。
【図14】実施例1における封筒給紙台カセットの給紙
装置への取付け状態の封筒積載形態を示す側面図であ
る。
【図15】図14における封筒減少時の積載・給送状態
を示す要部の側面図である。
【図16】実施例1の封筒給紙台カセットにおいて、洋
型封筒が積載された状態を示す要部の斜視図である。
【図17】図16の要部の縦断面図である。
【図18】変形例1における封筒給紙台カセットの要部
の斜視図である。
【図19】図18の側面図である。
【図20】変形例2における封筒給紙台カセットの封筒
積載形態を示す側面図である。
【図21】発明の実施の形態1の封筒給紙装置の概略的
な斜視図である。
【図22】発明の実施の形態1の封筒給紙装置の封筒積
載形態を示す側面図である。
【図23】発明の実施の形態1の封筒給紙装置の積載・
給送動作を表す側断面図である。
【図24】発明の実施の形態2の封筒給紙装置の封筒積
載形態を示す側面図である。
【図25】発明の実施の形態3の封筒給紙装置の封筒積
載形態を示す側面図である。
【図26】発明の実施の形態3の封筒給紙装置の封筒給
送動作を説明する上での給紙上の問題を説明するための
部分断面図である。
【図27】図27(a)は発明の実施の形態3の封筒給
紙装置の要部形状を示し、図27(b)はその封筒積載
形態を示す要部の断面図である。
【図28】発明の実施の形態4の封筒給紙装置の封筒積
載形態を示す側面図である。
【図29】発明の実施の形態5の封筒給紙装置の封筒積
載形態を示す側面図である。
【図30】従来の画像形成装置における給紙装置廻りの
構造を示す正面図である。
【図31】図30の側面図である。
【図32】従来の画像形成装置に装着された給紙装置の
構造を示す側面図である。
【図33】封筒の各部名称・形状等を説明するための斜
視図である。
【図34】図33のS34−S34断面図である。
【図35】従来の給紙装置における封筒積載形態及び給
送動作を表す側面図である。
【図36】洋型封筒の各部名称・形状等を説明するため
の斜視図である。
【図37】従来の給紙装置における洋型封筒積載形態及
び給送動作を表す正面図である。
【図38】図37の斜視図である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2,2A 給紙装置 3 給紙台 4 用紙 5 封筒 5−1 封筒底側 5−2 封筒の給紙側先端縁部 5−3 封筒開口側 5’ 洋型封筒 5’−1 洋型封筒の封筒底側 5’−3 洋型封筒の給紙側先端縁部 7 給紙手段を構成する呼出しローラ 8 給紙手段を構成する分離ローラ 19 封筒給紙台カセット 20,20A,20B,20C 封筒給紙台 21,21A 傾斜台としての傾斜
テーブル 21s,21As 傾斜積載面 23,23A,23B,23C 積載台 23s,23As,23Bs,23Cs 積載面 34 着脱手段 35 保持手段 39 収納部 50 復帰手段としての傾斜解除レバー 60,60A 傾斜スペース部 70 揺動加圧手段としての加圧レバー 74 弾性付勢加圧手段としてのねじりコイルバネ 79a,79b 案内手段としてのスライドガイド長
孔 80a,80b 姿勢矯正手段としての姿勢ガイド部
材 81 傾斜案内面 90 摩擦減少部材としての薄帯状部材 X 給紙方向 Y 用紙幅方向、封筒幅方向 Z 上下方向

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】用紙又は封筒を積載する封筒給紙台と、こ
    の封筒給紙台上に積載された最上位面の前記用紙又は前
    記封筒を1枚ずつ分離し給送する給紙手段とを具備し、
    前記封筒給紙台及び前記給紙手段の何れか一方が昇降可
    能に構成されている封筒給紙装置であって、 前記封筒給紙台における給紙方向の下流側の、前記給紙
    手段の略鉛直下方に設けられた、前記封筒における厚み
    の厚い封筒底側を積載するための略平坦状の積載面が形
    成された積載台と、 前記封筒給紙台における前記給紙方向の上流側に設けら
    れた、前記封筒における厚みの薄い封筒開口側を積載す
    るための、前記積載面に向かって下方に傾斜し、前記積
    載面に接続する傾斜積載面が形成された傾斜台とを有
    し、 前記積載台上に積載された前記封筒底側の最上位面を略
    平坦にした状態で、前記封筒が前記給紙手段により給送
    されることを特徴とする封筒給紙装置。
  2. 【請求項2】用紙又は封筒を積載する封筒給紙台と、こ
    の封筒給紙台上に積載された最上位面の前記用紙又は前
    記封筒を1枚ずつ分離し給送する給紙手段とを具備し、
    前記封筒給紙台及び前記給紙手段の何れか一方が昇降可
    能に構成されている封筒給紙装置であって、 前記封筒給紙台における給紙方向の下流側の、前記給紙
    手段の略鉛直下方に設けられた、前記封筒における厚み
    の厚い封筒底側を積載するための略平坦状の積載面が形
    成された積載台と、 前記封筒給紙台における前記給紙方向の上流側に設けら
    れた、前記封筒における厚みの薄い封筒開口側を積載す
    るための傾斜積載面が形成された傾斜台とを有し、 前記傾斜台は、前記傾斜積載面が略平坦状の前記積載面
    と略同一面となる用紙積載角度と前記積載面に向かって
    下方に傾斜した封筒積載角度との間で傾斜角度可変に構
    成されており、 前記積載台上に積載された前記封筒底側の最上位面を略
    平坦にした状態で、前記封筒が前記給紙手段により給送
    されることを特徴とする封筒給紙装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の封筒給紙装置におい
    て、 前記積載台は、前記積載台上に積載された前記封筒が満
    載状態であるとき、前記積載面が前記上流側から前記下
    流側に向かって下方に傾斜し、前記封筒の枚数が前記満
    載状態から減少するにつれて、前記積載面が略平坦状の
    前記積載面位置に徐々に復帰するように構成されている
    ことを特徴とする封筒給紙装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3記載の封筒給紙装置に
    おいて、 前記積載台上に積載された前記封筒の積載高さの最も高
    い部分である給紙側先端縁部を前記積載面における前記
    下流側の端部より下方に逃すための傾斜スペース部を前
    記積載台の前記下流側に設けたことを特徴とする封筒給
    紙装置。
  5. 【請求項5】給紙台上に積載された最上位の用紙を1枚
    ずつ分離し給送する給紙手段を備え、前記給紙台及び前
    記給紙手段の何れか一方が昇降可能である給紙装置の前
    記給紙台上に、着脱可能に構成された封筒給紙台を具備
    する封筒給紙台カセットであって、 前記封筒給紙台における給紙方向の下流側の、前記給紙
    手段の略鉛直下方に設けられた、前記封筒における厚み
    の厚い封筒底側を積載するための略平坦状の積載面が形
    成された積載台と、 前記封筒給紙台における前記給紙方向の上流側に設けら
    れた、前記封筒における厚みの薄い封筒開口側を積載す
    るための傾斜積載面が形成された傾斜台とを有し、 前記傾斜台は、前記傾斜積載面が略平坦状の前記積載面
    と略同一面となる用紙積載角度と前記積載面に向かって
    下方に傾斜した封筒積載角度との間で傾斜角度可変に構
    成されており、 前記積載台上に積載された前記封筒底側の最上位面を略
    平坦にした状態で、前記封筒が前記給紙手段により給送
    されることを特徴とする封筒給紙台カセット。
  6. 【請求項6】請求項5記載の封筒給紙台カセットにおい
    て、 前記傾斜台を複数の前記傾斜角度に保持させる保持手段
    と、 前記用紙を給送するときに、前記傾斜積載面を前記用紙
    積載角度にするための復帰手段と、 を有することを特徴とする封筒給紙台カセット。
  7. 【請求項7】請求項6記載の封筒給紙台カセットにおい
    て、 前記傾斜台が前記封筒給紙台の前記下流側で軸支されて
    おり、 前記保持手段は、前記封筒給紙台及び前記傾斜台の何れ
    か一方に設けられた、前記傾斜台を複数の前記傾斜角度
    に係止する係止手段と、前記傾斜台及び前記封筒給紙台
    の何れか他方に設けられた、前記係止手段と係合して前
    記傾斜台を複数の前記傾斜角度に係止するための被係止
    手段とを有することを特徴とする封筒給紙台カセット。
  8. 【請求項8】請求項7記載の封筒給紙台カセットにおい
    て、 前記係止手段を前記被係止手段に係合させる向きに付勢
    する係止付勢手段を有することを特徴とする封筒給紙台
    カセット。
  9. 【請求項9】請求項7又は8記載の封筒給紙台カセット
    において、 前記封筒給紙台と前記傾斜台との間に、前記係止手段及
    び前記被係止手段を収納するための収納部を設けたこと
    を特徴とする封筒給紙台カセット。
  10. 【請求項10】請求項5乃至9の何れか一つに記載の封
    筒給紙台カセットにおいて、 前記積載台は、前記封筒給紙台上に積載された前記封筒
    が満載状態であるとき、前記積載面が前記上流側から前
    記下流側に向かって下方に傾斜し、前記封筒の枚数が前
    記満載状態から減少するにつれて、前記積載面が略平坦
    状の前記積載面位置に徐々に復帰する形状復元性部材か
    らなることを特徴とする封筒給紙台カセット。
  11. 【請求項11】請求項10記載の封筒給紙台カセットに
    おいて、 前記給紙手段が、前記積載台の略鉛直上に配置された呼
    出しローラを具備しており、 前記呼出しローラの略鉛直下方に対応した前記形状復元
    性部材の上位面に、前記封筒又は前記用紙との摩擦抵抗
    を減少させるための摩擦減少部材を設けたことを特徴と
    する封筒給紙台カセット。
  12. 【請求項12】請求項5乃至11の何れか一つに記載の
    封筒給紙台カセットにおいて、 前記積載台の前記下流側に設けられた、前記積載台上に
    積載された前記封筒が満載状態であるとき、前記上流側
    から前記下流側に向かって下方に傾斜する傾斜位置と、
    前記封筒の枚数が前記満載状態から減少するにつれて略
    平坦状の前記積載面位置に復帰する復帰位置との間で揺
    動可能な揺動手段と、 前記揺動手段を前記復帰位置に向けて弾性的に付勢する
    弾性付勢手段と、を有することを特徴とする封筒給紙台
    カセット。
  13. 【請求項13】請求項5乃至12の何れか一つに記載の
    封筒給紙台カセットにおいて、 前記積載台に積載された前記封筒の積載高さの最も高い
    部分である給紙側先端縁部を前記積載面における前記下
    流側の端部より下方に逃すための傾斜スペース部を前記
    積載台の前記下流側に設けたことを特徴とする封筒給紙
    台カセット。
  14. 【請求項14】請求項13記載の封筒給紙台カセットに
    おいて、 前記傾斜スペース部における前記給紙方向と直交する封
    筒幅方向の略中央部に設けられた、前記積載台上に積載
    された前記封筒が満載状態であるとき、前記封筒底側の
    給紙側先端縁部下面に接触して、前記給紙側先端縁部を
    前記上流側から前記下流側に向かって下方に傾斜させる
    傾斜案内位置と、前記封筒の枚数が前記満載状態から減
    少するにつれて、前記給紙側先端縁部を略平坦状の前記
    積載面位置近傍に復帰する復帰案内位置との間で揺動可
    能な揺動加圧手段と、 前記揺動加圧手段を前記復帰案内位置に向けて弾性的に
    付勢する弾性付勢加圧手段と、 を有することを特徴とする封筒給紙台カセット。
  15. 【請求項15】請求項13又は14記載の封筒給紙台カ
    セットにおいて、 前記封筒が洋型封筒であり、 前記傾斜スペース部に設けられ、前記給紙方向と直交す
    る封筒幅方向に移動可能であり、前記積載部に積載され
    た洋型封筒の積載厚みの薄い部分である洋型封筒底側の
    給紙側先端縁部下面に接触して前記給紙側先端縁部を上
    方に反り返らせるための傾斜案内面を有する姿勢矯正手
    段と、 前記姿勢矯正手段を前記封筒幅方向の任意の位置に保持
    させるための矯正保持手段と、 前記姿勢矯正手段を前記封筒幅方向に移動案内する案内
    手段と、 を有することを特徴とする封筒給紙台カセット。
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