JPH1034657A - 成形型の加熱冷却装置 - Google Patents

成形型の加熱冷却装置

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JPH1034657A
JPH1034657A JP20926696A JP20926696A JPH1034657A JP H1034657 A JPH1034657 A JP H1034657A JP 20926696 A JP20926696 A JP 20926696A JP 20926696 A JP20926696 A JP 20926696A JP H1034657 A JPH1034657 A JP H1034657A
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JP
Japan
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temperature
heat medium
low
mold
heating
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JP20926696A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kitaichi
敏 北市
Nariyuki Takaoka
成幸 高岡
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Taiho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Taiho Kogyo Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/72Heating or cooling
    • B29C45/73Heating or cooling of the mould
    • B29C45/7306Control circuits therefor

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形型の型壁面を熱媒体により急速加熱冷却
する場合、高温熱媒体と低温熱媒体との混合を少なくし
てエネルギー損失を最小にする。 【解決手段】 低温加圧ポンプ17,低温循環ポンプ1
9,温度調整槽38,低温切換バルブ30,31を有す
る低温水系I、および高温加圧ポンプ18,高温循環ポ
ンプ20,加熱器29,高温切換バルブ33,34を有
する高温水系IIの流出側を、成形型36の流路63の
入口に連通させ、この流路63の出口は、共通バルブ8
4を経る経路と、低温タンク管87,低温貯水バルブ9
4,低温排出バルブ85を有するバイパス回路89と、
高温タンク管88,高温貯水バルブ95,高温排出バル
ブ86を有するバイパス回路90との3分岐経路を介し
て低温水系Iおよび高温水系IIの流入側に連通させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形型の加熱冷却
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックの射出成形は、目的とする
製品形状と同形状のキャビティを有する成形型に溶融し
たプラスチックを射出し冷却固化せしめて行う。得られ
た製品の外観は成形型のキャビティとほぼ等しいのはも
ちろんであるが、厳密には異なる。
【0003】特にキャビティ表面の微細な凹凸は正確に
転写されない場合が多い。これは溶融プラスチックがキ
ャビティ表面に接触した瞬間に冷却されて溶融プラスチ
ック表面に薄い固化層が形成されるので、キャビティ表
面の微細な凹凸の正確な転写を妨げるからである。キャ
ビティ表面の微細な凹凸の寸法と、得られたプラスチッ
ク成形品の表面の微細な凹凸の寸法との比を転写率と呼
んでいるが、精密なプラスチック射出成形においてはこ
の転写率を高くすることが課題の一つである。
【0004】またプラスチックの射出成形における製品
の不良として、「ウエルド」,「ひけ」,「シルバー」
と呼ばれる3つの大きな不良項目があり、これらの3大
不良を減少もしくは絶滅することは射出工程の現場では
極めて重要である。
【0005】上述した転写率の改善方法ならびに上記3
大不良の減少対策として、高温成形と呼ばれる成形方法
が知られている。これは予めキャビティ表面の温度を上
げておくことにより溶融プラスチックの表面に固化層の
形成を遅らせ、キャビティ表面の微細な凹凸を正確に転
写させ、その後に型を冷却してプラスチック成形品を完
全に固化させて取り出す方法である。またこの高温成形
を用いることにより、先に述べた成形の3大不良も減少
もしくは絶滅することもできる。このように高温成形法
は射出成形として優れた工法である。
【0006】しかし高温成形においては一般に金型の昇
温,冷却に時間がかかるので通常の射出成形サイクル時
間内に納まらず、成形コストが高くなるという欠点があ
った。
【0007】例えば高温成形の代表例として型の加熱の
ために型に電気ヒータを埋め込む方法がある。この方法
では型壁面温度を上げるためには、電気ヒータを埋め込
んでいる部分も加熱せねばならないので被加熱部の熱容
量が大きくなり、所定の温度に加熱するのに長時間を要
する上に、冷却時間も延長されてしまう。加熱,冷却に
要する時間は、型の大きさ,使用環境等で大幅に変化す
るが例えば型壁面温度を50℃上昇,下降させようとす
る場合、このような電気ヒータを埋め込んだ方法では、
数分ないし数10分単位の時間を要するのが通例であっ
た。これでは数秒を争って成形時間を短縮しようとして
いる成形現場に受け入れられないのは当然である。
【0008】電気ヒータの代わりに型に適当な流路を設
け、この流路に高温熱媒体を流す方法が提案されてお
り、例えば特開昭62−117716号公報,特開平1
−115606号公報などに開示されている。
【0009】この方法の利点の1つは、流路を型壁面に
近付けて設けることにより加熱時間を短縮できることで
ある。流路と型壁面との熱伝導が良くなるのに加えて被
加熱部の熱容量を小さくできるからである。さらに、こ
の方法の大きな利点としては加熱時には高温の熱媒体を
流路に流し、冷却時には低温の熱媒体を流すので、加熱
時間だけでなく冷却時間も短縮することができる。
【0010】熱媒体を利用する高温成形方法において
は、高温と低温の熱媒体をそれぞれ用意すると共に、成
形サイクルに合わせて、型に高温熱媒体を供給したり低
温熱媒体を供給したりするための切り換え装置が必要で
ある。その例として、特開昭51−5362号公報,特
公平1−26848号公報などに開示されている。
【0011】上記特開昭51−5362号公報に開示さ
れている技術について、図14を参照して説明すると、
1は可動型本体、2は固定型本体、3は可動側型板、4
は固定側型板である。可動側型板3と固定側型板4とが
閉じてキャビティ6が形成される。また可動側型板3と
可動型本体1との間、および固定側型板4と固定型本体
2との間にはそれぞれ熱媒体通路7および8が形成され
ている。これらの熱媒体通路7,8には流入口9,10
および流出口11,12が形成され、流入口9,10は
切換弁13を介して、また流出口11,12は切換弁1
6を介してそれぞれ熱媒体加熱供給装置14および熱媒
体冷却供給装置15に接続されている。
【0012】上記構成において、まず図示のように切換
弁13,16によって熱媒体加熱供給装置14に接続し
て高温の熱媒体を熱媒体通路7,8に流通させ、可動側
型板3,固定側型板4を通してキャビティ6内を所定の
温度に加熱する。キャビティ6が所定の温度に達した後
に、図示していないが射出ノズルから射出口5を経てキ
ャビティ6に樹脂を射出,充填する。樹脂の射出後、切
換弁13,16を熱媒体冷却供給装置15に切り換えて
熱媒体通路7,8に低温の熱媒体を流通させ、キャビテ
ィ6内の樹脂を冷却する。キャビティ6内の樹脂が冷
却,固化した後、可動型本体1,固定型本体2を開いて
成形品を取り出す。
【0013】図4は本発明者らが、既に提案している成
形型の加熱冷却装置を示したものであり、図5は図4に
用いる成形型の構造を示したものである。
【0014】まず、図5を用いて図4に用いる成形型の
構造について説明する。図5の矢視M−Mによる断面図
を図6に、また円Nの部分の拡大図を図7に示す。
【0015】図5において、56は固定型、57は可動
型、58は型取付板、59はロケートリング、60はス
プルー孔、61はエジェクターピンである。固定型56
と可動型57とを閉じて形成される空間がキャビティ6
2である。固定型56はロケートリング59により射出
成形機の所定の位置に位置決めされる。溶融樹脂は射出
ノズル(図示せず)からスプルー孔60を経てキャビテ
ィ62に射出される。固定型56のキャビティ62に沿
って図5および図7に示すように流路63が多数設けて
ある。この流路63について説明すると、図6に示すよ
うに固定型56の前後にタンク64A,64Bが設けて
あり、上記流路63はタンク64A,64Bに連結管6
5A,65Bにより連結されている。タンク64A,6
4Bは供給管66A,66Bにより加熱冷却装置に連結
されている。プラグ67A,67Bは供給管66A,6
6Bを固定型56に固定するためのものであるが、プラ
グ67A,67Bには熱電対が設けてあり、流路63に
循環させる循環水の温度を検出できるようになってい
る。このように、図4に用いる成形型36では熱媒体の
流路63をキャビティ62に沿って多数配列し、これを
直列,並列に接続することにより、キャビティ62の型
壁面の温度を急速に上昇,下降させ得るような構造にな
っている。
【0016】次に、図4について説明する。図4におい
て、36が図5により説明した成形型であり、63は成
形型36内の流路である。Iが低温水系を示し、IIが
高温水系を示している。
【0017】図4において、低温水系Iは吸込口が水源
37に連通し、低温圧力調節弁21を並列に挿入した低
温加圧ポンプ17の吐出口は、低温圧力調節弁22,低
温循環ポンプ19,温度調整槽38,低温切換バルブ3
1を介して供給管66Aに連通させ、供給管66Aは流
路63に連通し、さらに供給管66Bを経て分岐点81
に連通している。分岐点81はさらに低温戻り経路99
により低温循環ポンプ19の吸込側および低温切換バル
ブ30を介して低温切換バルブ31にそれぞれ連通して
いる。なお、25は低温循環ポンプ19の吸込圧力計、
27は吐出圧力計である。
【0018】高温水系IIは吸込口が水源37に連通
し、高温圧力調節弁23を並列に挿入した高温加圧ポン
プ18の吐出口は、高温圧力調節弁24,高温循環ポン
プ20,加熱器29,高温切換バルブ34を介して供給
管66Aに連通している。供給管66Bは分岐点81を
経て、高温戻り経路100により高温循環ポンプ20の
吸込口および高温切換バルブ33を介して高温切換バル
ブ34にそれぞれ連通している。なお、26は高温循環
ポンプ20の吸込圧力計、28は吐出圧力計である。
【0019】まず、準備状態について説明する。高温加
圧ポンプ18を運転し、高温圧力調節弁23,24を調
節して、高温循環ポンプ20の吸込圧力計26の指示が
目的とする高温水の温度(例えば130℃)に相当する
飽和圧(例えば130℃の飽和圧=2.7at)以上の
値になるようにする。それには、高温圧力調節弁23の
開度を大きくし高温圧力調節弁24の開度を小さくする
と高温加圧ポンプ18からの吐出水の戻り量が大きくな
るので、吸込圧力計26の圧力指示値は低くなり、逆の
操作をすると圧力指示値が高くなる関係を利用する。こ
うして高温水系IIは、目的とする温度に相当する加圧
水を循環水として循環できる運転状態とする。
【0020】低温水系についても同様の操作を行って低
温循環ポンプ19の吸込圧力計25の指示を上記の高温
循環ポンプ20の吸込圧力計26と同じ値を示すように
調節し運転状態とする。
【0021】次に、待機状態について説明する。低温切
換バルブ31,高温切換バルブ34を全て閉じ、低温切
換バルブ30,高温切換バルブ33を開けて低温循環ポ
ンプ19,高温循環ポンプ20を運転する。この待機状
態では、低温循環ポンプ19から吐出された水は温度調
整槽38を通って温度調整され、次いで低温切換バルブ
30を経て低温循環ポンプ19の吸込口に戻り、次第に
温度を下げる。また、高温循環ポンプ20から吐出され
た水は加熱器29で加熱され、次いで高温切換バルブ3
3を経て高温循環ポンプ20の吸込口に戻り、次第に温
度を上げていく。
【0022】なお、上記した温度調整槽38における温
度調整とは、通常は冷却動作が主体であるが、成形条件
によっては低温水系Iの温度が必要な温度より低い時も
あるので、その時には若干の加熱動作を伴う場合もあ
る。また仮に低温水系Iの温度を下げようとする場合で
も、温度調整槽38で必ずしも冷却動作を行わずに、所
定温度より高くなった低温水系Iの循環水の一部を系外
に放出し、その分の循環水量を低温加圧ポンプ17によ
り水源37から補給することにより、所定温度より低い
温度の水源の水を所定温度より高くなった低温水系Iの
循環水に混合させて温度調節することも可能である。
【0023】上記待機状態で高温水系IIの水の温度が
所定の値に到達した後、成形型36を加熱するには、低
温切換バルブ31は閉じ、低温切換バルブ30は開いた
状態のままで、高温切換バルブ33を閉じ、高温切換バ
ルブ34を開けることにより所定に加圧された高温水を
成形型36の流路63に流して行う。
【0024】次に、成形型36を冷却するには高温切換
バルブ33を開け、高温切換バルブ34を閉じて高温水
系IIを待機状態に戻し、その後、低温切換バルブ30
を閉じ、低温切換バルブ31を開けることにより低温水
を成形型36の流路63に流して行う。
【0025】以上のように図4に示す加熱冷却装置で
は、高温水系IIと低温水系Iとが同じ圧力の下にある
ので、高温水系IIの温度が100℃以上の場合でも切
り換えを自在に行うことが可能である。これに対し、図
14に示した従来例は熱媒体に圧力を加える手段が示さ
れていないので、高温水系に100℃以上の水を用いる
ことができない。従って、図14に示す従来例では熱媒
体に油系のものを用いる場合に限られる。特公平1−2
6848号公報で示された従来例についても同様であ
る。
【0026】成形型36に図5で説明した成形型を用
い、図4に説明した加熱冷却装置を適用し低温水と高温
水とを切り換えた時の型壁面温度の応答を測定した。図
9がその結果であり、縦軸は温度、横軸は時間を表わし
ているが、測定結果を自動記録したデータをそのまま用
いているので、時間経過は左方向に向かっている。この
場合低温水の温度は約50℃、高温水の温度は約115
℃であった。成形型36の流路63に循環水が流入する
入口と出口とのプラグ67A,67Bにそれぞれ熱電対
からなる温度検出器を設けて循環水の温度を計測した。
また、型壁面に極めて接近させて熱電対を設け、その測
定結果を型壁面温度として表示している。
【0027】時刻T1までは成形型36の流路63には
低温水が循環しているので、金型入口,出口の循環水温
度ならびに型壁面温度は、上記低温水の温度にほとんど
等しくなっている。時刻T1で成形型36における流路
63への循環水を低温水から高温水に切り換えた。金型
入口における循環水温度は直ちに高温水の温度である1
15℃を示し、やや遅れて金型出口における循環水温度
も高温水の温度に近い温度を示す。型壁面温度も図9か
ら容易に読み取れるように急速に温度上昇する。時刻T
2で型壁面温度が約105℃に達した時点で、循環水を
切り換え高温水から再び低温水に戻しているが、時刻T
1から時刻T2までの時間は25秒である。すなわち、
型壁面温度は25秒間で温度差55℃を上昇したことに
なる。25秒間の平均温度上昇は2.2℃/秒である
が、時刻T1の切り換え直後付近での温度上昇速度は、
7〜10℃/秒という大きな値を示している。
【0028】また、時刻T2で低温水に切り換えた時
も、温度上昇時とほぼ同様の速度で型壁面の温度が低下
していることが読み取れる。
【0029】上述したように、図5に示す成形型に図4
の加熱冷却装置を適用することにより、成形型のキャビ
ティの型壁面の温度を急速に上昇させ、また冷却させる
ことが可能である。
【0030】なお上記の説明は、成形型36内の流路6
3が図4に示すように並列に接続されている場合につい
て述べたが、流路63の接続は図8に示すような直列接
続の場合もある。一般に、図4に示すような並列接続の
方が流路抵抗が小さいので大きな流量を流すことが可能
であり、従って型壁面温度の応答速度を早めるのに都合
がよいが、その分、型構造が複雑になったりするので、
比較的大型の型に用いるのが適当である。
【0031】これに対し、図8に示す直接接続は小型の
型に用いることも可能である。また図7において、dは
流路63の径、pは流路63のピッチ、Xは流路63の
間隔、Yは流路63とキャビティ62の壁面との距離、
Zはキャビティ62と反対方向への熱伝導距離を示し、
温度分布の一様性と熱応答性の面から上記の値に一定の
関係を成立させた成形型設計技術については発明者らは
別途提案している。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】上記したように熱媒体
による成形型の加熱冷却方法は、型壁面温度の加熱,冷
却を急速に行える有効な方法であるが、当然のことなが
ら熱媒体を高温にしたり低温にしたりするためのエネル
ギーを必要とするので、実用化にはこのエネルギーを最
小にしなければならないという課題があった。
【0033】必要なエネルギーとしては(a)型壁面の
急速加熱,冷却に必要な熱量、(b)配管ならびに成形
型表面からの熱放散量、(c)低温水,高温水の切り換
え時の熱損失が挙げられる。上記した項目の中で(a)
項は目的とする所であるから止むを得ないが、(b)
項,(c)項のエネルギー損失はできるだけ小さくしな
ければならない。
【0034】まず、上記(a)項について説明する。図
4に用いる成形型36は既に図5,図6,図7を用いて
説明したようにキャビティ62の壁面に接近して熱媒体
の流路63が設けられている。高温水を流路63に流し
た時、図7の流路63からキャビティ62の壁面に向か
って熱は伝導し、同時にキャビティ62とは反対方向へ
も熱は伝導する。次に、流路63に低温水を流すと熱の
伝導方向は上記と逆向きになる。高温水と低温水とは成
形サイクルに合わせて切り換えられるので、切り換え間
隔は数秒〜数十秒の程度である。図7の流路63からキ
ャビティ62の壁面までの型材すなわち距離Yで示す部
分は上記した切り換え間隔でほぼ低温水温度からほぼ高
温水温度まで加熱と冷却を繰り返す。流路63からキャ
ビティ62と反対方向の型材については上記の距離Yの
部分ほど明確に区切ることはできないが、概略の計算と
しては、上記の距離Yとほぼ等しい距離であるZで示す
部分が加熱,冷却を繰り返すものと考えることができ
る。距離Yは通常6〜8mmであり、流路径は10mm
であるので加熱,冷却の熱容量に関与する部分の型厚は
距離Yと距離Zに流路63の径dを合計して25〜30
mmと見積ることができる。この熱容量に温度差を乗ず
ることにより上記(a)項の値を見積ることができる。
例えば投影面積が500mm×220mmのをもつ型
で、高温水と低温水の温度差が100℃、成形サイクル
が1時間当り60回の場合とした時の(a)項の値は約
17000Kcal/時と見積ることができた。
【0035】次に、(b)項については配管長さ,断熱
の仕方等で大幅に変わるが、通常1000〜10000
Kcal/時程度と見積もられる。
【0036】次に、(c)項について図4を用いて説明
する。今仮に成形型36を加熱状態から冷却状態に切り
換える場合を考えるとする。加熱状態では高温切換バル
ブ33を閉じ、高温切換バルブ34を開けているから高
温水は、分岐点80を通過して流路63に流入し、分岐
点81を経て高温戻り経路100を経て高温循環ポンプ
20の吸込口に戻る経路を循環している。
【0037】この時、低温水系Iは待機状態であって、
低温切換バルブ31を閉じ、低温切換バルブ30を開い
ているので、低温循環ポンプ19から吐出された水は温
度調整槽38を経て低温切換バルブ30を通って低温循
環ポンプ19の吸込口に戻る経路を循環している。
【0038】加熱状態から冷却状態に切り換えるには、
高温切換バルブ34を閉じ、高温切換バルブ33を開け
て高温水系IIを待機状態に戻した後、低温水系Iの低
温切換バルブ30を閉じ、低温切換バルブ31を開けて
低温水を分岐点80から流路63に流入させ分岐点8
1,低温戻り経路99を経て低温循環ポンプ19の吸込
口に戻る経路に循環させる。ここで、低温切換バルブ3
1を開いた時の状態を詳しく考察すると、低温水の先頭
は分岐点80から流路63に流入するが、分岐点80よ
り先には高温水が残留しているので、この高温水を押し
出しながら流路63に流入することになる。この時には
既に高温切換バルブ34は閉じているので、押し出され
た高温水は高温水系IIに戻ることができないので、代
わりに低温水系Iに侵入することになる。つまり、高い
温度を有していた高温水が低温水に混入して低温水の温
度を上げてしまうのである。その分、高温水の量が減る
から減った分の高温水を補給するためのエネルギーが必
要となる。また、低温水の温度は上がるのでこれを元に
戻すための余分の冷却も必要となる。すなわち高温水と
低温水との切り換えの都度、上記の分岐点80から分岐
点81までの間の熱媒体の熱容量に温度差を乗じた熱当
量分の損失が発生することになる。分岐点80から分岐
点81までの熱媒体の量は成形型36の大きさ,配管の
仕方により大きく変わるが、最低でも5リットルは必要
である。上記(a)項を見積もった時と同じ条件でこの
損失を見積ると、(c)項の損失は30000Kcal
/時となる。この値は上記(a)項の約2倍に近い。
【0039】つまり、本来必要なエネルギーは(a)項
だけであるのに、切り換え時の熱媒体損失である(c)
項の方が遙かに大きな値になるのである。
【0040】以上の説明は、熱媒体に水を用いた場合に
ついてであったが、熱媒体に水以外の例えば油系の熱媒
体を用いた場合もほとんど同じ事情で高温,低温の切り
換え時に熱損失を発生する。
【0041】この熱損失は当然ながら最小限に抑えねば
ならないが、従来例で示す方法ではこの点についての考
慮がなく、従って燃料コストが高くつくという問題点が
あった。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、キャビティ壁面の近傍に熱媒体流路を配設
した成形型を用い、高温熱媒体系に上記熱媒体流路を組
み込むことにより加熱循環経路を形成して上記キャビテ
ィ壁面を加熱させる場合、および低温熱媒体系に上記熱
媒体流路を組み込むことにより冷却循環経路を形成して
上記キャビティ壁面を冷却させる場合に、上記加熱循環
経路および上記冷却循環経路の一部にバイパス回路を設
けている。
【0043】そして、上記加熱循環経路と冷却循環経路
とを交互に切り換える際、上記バイパス回路に高温熱媒
体,低温熱媒体を一時的に蓄積できるようにしたから、
高温熱媒体と低温熱媒体との混合を最小限に抑えること
が可能になり、その結果、型壁面の急速加熱冷却を用い
る成形法のエネルギー損失を最小限に抑えることができ
る。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明の成形型の加熱冷却装置
は、キャビティ壁面の近傍に熱媒体流路を配設した成形
型を用い、高温熱媒体を発生,循環する高温熱媒体系と
低温熱媒体を発生,循環する低温熱媒体系とを少なくと
も構成要素とし、上記熱媒体の流路を上記高温熱媒体系
の循環経路に組み込んで加熱循環経路を形成し、上記熱
媒体の流路を上記低温熱媒体系の循環経路に組み込んで
冷却循環経路を形成し、上記加熱循環経路と冷却循環経
路とを交互に切り換えて上記キャビティ壁面の加熱と冷
却を行うに際し、上記加熱循環経路と上記冷却循環経路
の一部にバイパス回路を設け、上記高温熱媒体と低温熱
媒体を上記バイパス回路に一時的に蓄積できるようにし
たものである。
【0045】また本発明は、上記加熱冷却循環経路のバ
イパス回路として高温熱媒体を蓄積する高温蓄積部と、
低温熱媒体を蓄積する低温蓄積部とを別々に設けたもの
である。
【0046】また本発明は、上記熱媒体流路の成形型か
らの出口に2方向へ分かれる第1分岐点を設け、上記第
1分岐点から共通バルブを経て第2の分岐点に至る直通
経路と、上記第1分岐点から蓄積タンクを経由して上記
第2分岐点に至る経路よりなる蓄積部を構成し、上記蓄
積部をバイパス回路とし、上記バイパス回路に熱媒体を
一時的に蓄積できるようにしたものである。
【0047】また本発明は、上記熱媒体流路の成形型か
らの出口に2方向へ分かれる第1分岐点を設け、上記第
1分岐点から共通バルブを経て第2の分岐点に至る直通
経路と、上記第1分岐点から高温蓄積タンクを経由して
上記第2分岐点に至る経路よりなる高温蓄積部と、上記
第1分岐点から低温蓄積タンクを経由して上記第2分岐
点に至る経路よりなる低温蓄積部とを設け、上記高温蓄
積部には高温熱媒体を、上記低温蓄積部には低温熱媒体
を蓄積可能にしたものである。
【0048】また本発明は、キャビティ壁面の近傍に熱
媒体流路を配設した成形型を用い、高温熱媒体を発生,
循環する高温熱媒体系と低温熱媒体を発生,循環する低
温熱媒体系とを少なくとも構成要素とし、上記成形型の
熱媒体の流路を上記高温熱媒系の循環経路に組み込んで
加熱循環経路を形成し、上記成形型の熱媒体の流路を上
記低温熱媒体系の循環経路に組み込んで冷却循環経路を
形成し、上記加熱循環経路と冷却循環経路とを交互に切
り換えて上記キャビティ壁面の加熱と冷却を行うに際
し、上記高温熱媒体系と上記低温熱媒体系との合流点か
ら上記成形型の流路に上記熱媒体を流入させ、上記成形
型の流路の出口に第1分岐点を設け、上記第1分岐点か
ら共通バルブを経て第2分岐点に至る直通経路と、上記
第1分岐点から蓄積タンクを経由して上記第2分岐点に
至るバイパス経路よりなる蓄積部とを設け、上記蓄積部
に蓄積される熱媒体の量を上記合流点から上記第1分岐
点に至る熱媒体の量とにほぼ等しくしたものである。
【0049】さらに本発明は、低温蓄積タンクと高温蓄
積タンクとに、高温水の温度に相当する飽和圧以上のガ
ス圧を印加したものである。
【0050】さらに本発明は、蓄積タンクの長さが径に
比較して十分に大きい形状としたものである。
【0051】さらに本発明は、低温蓄積タンクと高温蓄
積タンクとが隔壁を隔てて合体した構成のものである。
さらに上記隔壁は断熱性の材料で構成され、さらに上記
隔壁の一部に均圧孔を設けたものである。
【0052】上記のように構成された成形型の加熱冷却
装置によれば、高温の熱媒体と低温の熱媒体とを交互に
切り換える場合、熱媒体の流路およびその近傍に存在す
る熱媒体は一時的にバイパス回路に貯留されるので、温
度が異なる熱媒体同士が互いに混合してエネルギーの損
失を生ずるのを防ぐ効果がある。
【0053】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明の一実施例における成形型の
加熱冷却装置の構成図を示したもので、その大略の構成
は既に図4を用いて説明した加熱冷却装置と共通してい
る。従って共通の構成要素については同一番号を付して
いるので説明は省略する。
【0054】図4と図1とを比べると容易に判るよう
に、異なっている部分は、分岐点80から流路63を経
て分岐点81に至る間の構成要素である。図1におい
て、流路63が成形型36を出た直後に第1分岐点82
を設けている。第1分岐点82で循環経路は3方向に分
れ、その第1の循環経路は共通バルブ84を経て第2分
岐点83で合流し、分岐点81に接続されている。
【0055】また、第2の循環経路は第1分岐点82か
ら低温貯水バルブ94を経て低温タンク87の底部に接
続され、さらに低温タンク87の底部から低温排出バル
ブ85を経て第2分岐点83に接続されている。この第
2の循環経路をバイパス回路89と呼ぶ。
【0056】第3の循環経路は第1分岐点82から高温
貯水バルプ95を経て高温タンク88の底部に接続さ
れ、さらに高温タンク88の底部から高温排出バルブ8
6を経て第2分岐点83に接続されている。この第3の
循環経路をバイパス回路90と呼ぶ。
【0057】上記した低温タンク87,高温タンク88
の上部には空間があり、この空間に窒素ガス等により圧
力を加える。加える窒素ガス等の圧力は先に説明した低
温循環ポンプ19ならびに高温循環ポンプ20の吸込部
の圧力すなわち圧力計25,26の指示とほぼ等しくす
る。さらに上記低温タンク87,高温タンク88の外部
は適当な保温材で保温しておく。
【0058】また、第1分岐点82から共通バルブ84
を経て第2分岐点83に至る間の水量はできるだけ小さ
くなるようにしておく。
【0059】なお、分岐点80と流路63の成形型36
の入口とを連結する供給管66Aの水量、および流路6
3の成形型36からの出口と第1分岐点82とを連結す
る供給管66Bの水量を合計した量は、成形型36の内
部の流路63の水量より多いのが通常である。
【0060】次に、図1に示す成形型の加熱冷却装置の
動作について説明する。まず準備として、高温加圧ポン
プ18,低温加圧ポンプ17を運転して高温水系II,
低温水系Iに所要の圧力を加える操作は図4と同様であ
る。
【0061】ただし、低温タンク87と高温タンク88
とには予め低温水,高温水の適当量を封入しておく。
【0062】次に、待機状態も図4と同様で低温切換バ
ルブ31,高温切換バルブ34を全て閉じ、低温切換バ
ルブ30,高温切換バルブ33を開けて低温循環ポンプ
19,高温循環ポンプ20を運転する。この待機状態で
は、低温循環ポンプ19から吐出された水は温度調整槽
38を通って低温切換バルブ30を経て低温循環ポンプ
19の吸込口に戻り、次第に温度を下げていく。また、
高温循環ポンプ20から吐出された水は加熱器29で加
熱され高温切換バルブ33を経て高温循環ポンプ20の
吸込口に戻り、次第に温度を上げていく。
【0063】以上の準備操作,待機状態については図4
の場合も同じであるが、以下に説明する高温水と低温水
との切り換え時の操作が図4とは異なる。
【0064】まず、高温水系IIの温度が所定の温度に
到達した後、待機状態から成形型36を第1回目に加熱
する操作につき説明する。低温水系Iの低温切換バルブ
30,31は待機状態のままで、高温切換バルブ33を
開から閉にし、高温切換バルブ34を閉から開にする。
この時、低温貯水バルブ94,低温排出バルブ85およ
び高温貯水バルブ95,高温排出バルブ86は閉じたま
まで、共通バルブ84を開けておく。これにより、分岐
点80から流路63に浸入した高温水は成形型36を加
熱して自らの温度を低下させ、第1分岐点82から共通
バルブ84を経て第2分岐点83,分岐点81に達し、
その後は高温循環ポンプ20の吸込口に戻り循環する。
上述した第1回目の加熱操作は以下に説明する第2回目
以降の加熱操作とやや異なる点がある。それは、低温貯
水バルブ94,低温排出バルブ85および高温貯水バル
ブ95,高温排出バルブ86を全て閉じたままにしてお
くことである。
【0065】次に、成形型36を冷却するには高温切換
バルブ33を閉から開にし、高温切換バルブ34を開か
ら閉にして高温水系IIを待機状態に戻す。その後、低
温切換バルブ30を開から閉にし、低温切換バルブ31
を閉から開にすることにより低温水を流路63に流入さ
せて成形型36を冷却するのであるが、それに先立ち、
共通バルブ84を開から閉にし、高温貯水バルブ86を
閉じたままで高温貯水バルブ95を閉から開にする。同
時に、低温貯水バルブ94は閉じたままで低温排出バル
ブ85を閉から開にする。
【0066】上記した切り換え操作により低温水の先頭
は、分岐点80から流路63に進入するが、それまで分
岐点80から第1分岐点82までの間には高温水が溜っ
ていたので、この高温水が低温水により押し出される。
高温水が低温水と混合すると高温水の熱エネルギーを損
することになり、かつせっかく冷却されていた低温水の
温度が上がってしまう損失も発生するが、図1では共通
バルブ84を閉じ高温貯水バルブ95を開けているの
で、押し出された高温水は、第1分岐点82で第3の循
環経路に流れ、バイパス回路90に導き入れることがで
きる。また同時に、低温タンク87に溜っていた低温水
が低温排出バルブ85を通過して第2分岐点83,分岐
点81を経由して低温循環ポンプ19の吸込口に流れ込
む。
【0067】低温水の先頭がさらに進んで第1分岐点8
2に達した時点で、高温貯水バルブ95と低温排出バル
ブ85とを閉じ、共通バルブ84を開いて、低温水は共
通バルブ84を通過する経路に流す。
【0068】上記の操作により分岐点80から流路63
を経て第1分岐点82に至る経路に存在していた高温水
は全て高温タンク88に回収することができる。
【0069】次に、冷却された成形型36を再び加熱
(第2回目以降の加熱操作)するには、低温切換バルブ
30を閉から開に戻し、低温切換バルブ31を開から閉
にして、低温水系Iを待機状態にする。
【0070】その後、高温切換バルブ33を開から閉に
し、高温切換バルブ34を閉から開にすることにより高
温水を流路63に流入させて成形型36を加熱するので
あるが、それに先立ち、共通バルブ84を開から閉に
し、低温排水バルブ85を閉じたままで低温貯水バルブ
94を閉から開にする。同時に、高温貯水バルブ95は
閉じたままで高温排出バルブ86を閉から開にする。す
なわち第1回目の加熱操作では、低温貯水バルブ94,
低温排出バルブ85および高温貯水バルブ95,高温排
出バルブ86を全て閉じたままにしておいたのとは異な
る点である。
【0071】上記した切り換え操作により高温水の先頭
は、分岐点80から流路63に進入するが、それまで分
岐点80から第1分岐点82までの間には低温水が溜っ
ていたので、この低温水が高温水により押し出される。
押し出された低温水は、第1分岐点82で第2の循環経
路に流れ、バイパス回路89に導き入れることができ
る。また同時に、高温タンク88に溜っていた高温水が
高温排出バルブ86を通過して第2分岐点83,分岐点
81を経由して高温循環ポンプ20の吸込口に流れ込
む。これにより、前回の加熱から冷却に切り換える際に
回収してあった高温水が再び利用されたことになる。
【0072】高温水の先頭がさらに進んで第1分岐点8
2に達した時点で、低温貯水バルブ94と高温排出バル
ブ86とを閉じ、共通バルブ84を開いて、高温水は共
通バルブ84を通過する経路に流す。
【0073】上記の操作により、分岐点80から流路6
3を経て第1分岐点82に至る経路に存在していた低温
水は全て低温タンク87に回収することができる。
【0074】以上のような操作を繰り返すことにより、
高温水と低温水の切り換え時の高温水と低温水との混合
を最小限に抑えることができ、混合によるエネルギー損
失を最小限にすることができる。
【0075】上述した操作によっても、第1分岐点82
から共通バルブ84を経て第2分岐点83に至る経路内
の水量は高温水と低温水とが混合するのは止むを得な
い。従って既に述べたように、この間の水量を予め最小
にすることにより、その分のエネルギー損失を最小に抑
える。
【0076】(実施例2)次に図2を用いて、本発明の
他の実施例における成形型の加熱冷却装置について説明
する。図2と図1とを比べると容易に分かるように全体
の構成は似ているが、第1分岐点82から第2分岐点8
3に至るバイパス回路の構成が異なる。すなわち、図1
では低温水,高温水にそれぞれ独立した低温タンク8
7,高温タンク88を備えていたが図2ではこれらが合
体して合体タンク96となり、断熱性の隔壁97で隔て
られて低温タンク87と高温タンク88とが構成されて
いる。また隔壁97の上部に均圧孔98があり、この均
圧孔98を通じて低温タンク87と高温タンク88とに
印加される窒素ガス等の圧力が等しくなるようになって
いる。また低温貯水バルブ94,高温貯水バルブ95,
低温排出バルブ85,高温排出バルブ86の接続法は図
1と同様である。
【0077】図2に示す加熱冷却装置の動作は図1で説
明したものとほとんど同じである。異なる点は低温タン
ク87と高温タンク88とが断熱性の隔壁97で隔てた
合体タンク96として構成されているので、例えば低温
水が回収されて低温タンク87の水位が上昇する時は高
温水が排出されて高温タンク88の水位が降下する点で
ある。
【0078】このようにして高温水,低温水の水位が上
昇,降下しても上部の窒素ガスの空間体積はほぼ一定で
あるので、印加圧力を一定に保ち易いという長所があ
る。勿論、低温タンク87と高温タンク88とを合体し
て製作できるから図1より安価に製作できる長所もあ
る。その代わり、高温水と低温水とが同じタンク内に同
居するのでたとえ断熱性の隔壁97で隔てられていると
はいえ、両者の間の熱伝導により多少の熱損失が発生す
る。
【0079】(実施例3)次に図3を用いて、本発明の
他の実施例における成形型の加熱冷却装置について説明
する。図3と図1とを比べると容易に分かるように全体
の構成は似ているが、第1分岐点82から第2分岐点8
3に至る部分の構成が異なる。すなわち、図1では第1
分岐点82で3方向に分岐していた循環経路が図3では
2方向に分岐しており、その分、高温および低温の貯水
部の構成が簡略されている。第1分岐点82から共通バ
ルブ84を経る第1の循環経路については図1と同じで
あるが、他の循環経路としては第1分岐点82から共通
タンク管91と貯水バルブ93とで構成されるバイパス
回路92である共通貯水部が1つしか設けられていな
い。また共通タンク管91は図1の低温タンク管87お
よび高温タンク管88と異なり図3に示すように径は比
較的小さいが、その分長い管路で構成しておく。
【0080】図3に示す成形型の加熱冷却装置における
加熱状態から冷却状態に切り換える時の動作を説明す
る。加熱状態では貯水バルブ93を閉じておくので、高
温水は分岐点80から流路63を通過し共通バルブ84
を経て高温循環ポンプ20の吸込口に戻る循環をしてい
る。
【0081】冷却に切り換えるには、高温切換バルブ3
3を閉から開にし高温切換バルブ34を開から閉にして
高温水系IIを待機状態にする。次に、低温切換バルブ
30を開から閉にし、低温切換バルブ31を閉から開に
するが、これに先立ち、共通バルブ84を閉じ、貯水バ
ルブ93を開いて、それまで分岐点80から第1分岐点
82までに溜っていた高温水をバイパス回路92に導入
する。低温水の先頭が第1分岐点82に達し、それまで
分岐点80から第1分岐点82までに溜まっていた高温
水をバイパス回路92に貯水し終わると、貯水バルブ9
3を閉じ、代わりに共通バルブ84を開けて低温水を第
1分岐点82から第2分岐点83への経路に流す。
【0082】冷却から加熱に切り換えるには、低温切換
バルブ30を閉から開にし低温切換バルブ31を開から
閉にして低温水系Iを待機状態にする。次に、高温切換
バルブ33を開から閉にし、高温切換バルブ34を閉か
ら開にするが、これに先立ち、共通バルブ84を閉じ貯
水バルブ93を開いて、それまで分岐点80から第1分
岐点82まで溜っていた低温水をバイパス回路92に導
入すると同時に、バイパス回路92に貯水していた高温
水を高温水系IIに流す。高温水の先頭が第1分岐点8
2に達し、それまで分岐点80から第1分岐点82まで
に溜っていた低温水をバイパス回路92に貯水し終わる
と、貯水バルブ93を閉じ、代わりに共通バルブ84を
開けて高温水を分岐点82から第2分岐点83への経路
に流す。
【0083】再び加熱から冷却に切り換える時も同様の
操作を行い、バイパス回路92に貯水されていた低温水
を低温水系Iに流し、高温水をバイパス回路92に貯水
する。
【0084】図1に示す場合に比較して図3に示す場合
の方が構成が簡略であり、その分、加熱冷却装置が安価
に構成できる特徴があるが、バイパス回路92には低温
水と高温水とが交互に貯水されるのでバイパス回路92
の部材が高温度と低温度との間にさらされ、温度の上
昇,下降を繰り返すのでその分のエネルギー損失が増大
する。
【0085】また図3に示す共通タンク管91に、仮に
図1に示す低温タンク管87,高温タンク管88と同様
の胴太のタンク管を用いたとすると、低温水または高温
水の先頭でそれまで貯水されていた高温水または低温水
を押し出そうとしても、混合してしまう。そこで図3で
は、押し出し易いように、共通タンク管91は径を小さ
くして、その分、長く構成している。これにより、低温
水と高温水とがバイパス回路92で混合するのを防いで
いるが、その分、管路抵抗が大きくなるので循環ポンプ
の負担が増えるという問題もある。
【0086】また上述の説明では、成形型36としては
熱媒体の流路63をキャビティ62に沿って多数配列
し、これを直列,並列に接続したものを用いた場合につ
いて説明したが、図8に示すように流路63を直列接続
したものを用いた場合でも同様の動作をし、かつ同じ効
果が奏されることも確認している。
【0087】さらに上述の説明において本発明の成形型
の加熱冷却装置の適用例として、射出成形型を用いた場
合について説明したが、適用可能な成形型としては射出
成形型にとどまらずその他の成形型、例えば圧縮成形
型,ブロー成形型,RIM成形型等、型壁面の急速加
熱,急速冷却を必要とする成形型の加熱冷却装置として
広く用いることができる。
【0088】以下、ブロー成形に本発明の成形型の加熱
冷却装置を適用した場合につき、図10〜図13を用い
て説明する。
【0089】図10は本発明の成形型の加熱冷却装置を
ブロー成形に適用する場合の成形型の断面図である。図
10の矢印線Q−Qにおける断面図を図11に示す。ま
た図12は上述のブロー成形工程の第1工程の説明図で
あり、図13は同じく第2工程の説明図である。
【0090】図10において、ブロー成形型枠101,
102はそれぞれブロー成形中子103,104を内包
している。ブロー成形中子は成形品の外形と同じ輪郭形
状を持ったキャビティ壁面103A,104Aを有して
いる。さらに、ブロー成形中子の外周には複数の流路6
3が刻まれているが、図11に示すようにブロー成形中
子をブロー成形型枠に組み合わせることにより熱媒体の
流路63となる。
【0091】図11のブロー成形型枠101について説
明すると、複数の流路63はタンク105と106に連
通しており、タンク105,106は連絡管109,1
10により供給管113,114に連通している。供給
管113,114は既に説明した加熱冷却装置に連結さ
れている。ブロー成形型枠102についても同様の構成
であるので説明は省略する。
【0092】図10において、ブロー成形型枠101,
102はそれぞれ矢印117,118の方向に往復運動
をして型を開閉する。図12にブロー成形型枠101,
102が開いた状態を示す。
【0093】ブロー成形の一般的な工程は、第1工程と
して図12の状態で、押し出しノズル120からパリソ
ン119を押し出す。所定の長さのパリソン119が押
し出されると、第2工程として図13に示すようにブロ
ー成形型枠101,102を閉じ、空気ノズル121よ
り大気圧以上の高圧空気を吹き込み、パリソン119を
中子のキャビティ壁面103A,104Aに押し付けて
所定の製品外形とする。その後、成形型であるブロー成
形中子103,104を冷却して製品を取り出す。
【0094】以上が一般的なブロー成形の工程である
が、上述したように製品の外形は、パリソン119が高
圧空気によりキャビティ壁面103A,104Aに押し
付けられることによって決まる。高圧空気を用いるとは
いえ、その値はせいぜい数〜数十気圧程度である。射出
成形において、溶融樹脂に数百気圧の射出圧をかけてい
るのに比較すると遙かに小さな圧力でキャビティ壁面に
押し付けられている訳である。従って、一般にブロー成
形は射出成形に比較して型壁面の転写性が良くないのが
欠点の一つであった。
【0095】しかし、ブロー成形型を図10に示すよう
にキャビティ壁面103A,104Aの近傍に複数の流
路63を設けた成形型とし、これに本発明の加熱冷却装
置を適用することによりキャビティ壁面を急速加熱,急
速冷却することが可能となる。従って図12において、
ブロー成形型枠101,102を開いてパリソンを吹き
込むまでに、予め流路63に高温水を流してキャビティ
壁面103A,104Aの温度を上昇させておく。これ
により、図13で高圧空気を吹き込んだ時、パリソン1
19は通常のブロー成形の場合よりは高温のキャビティ
壁面103A,104Aに押し付けられるので、通常の
ブロー成形の場合に比較してキャビティ壁面の成形品表
面への転写性が著しく改善することができる。
【0096】また冷却時においても、流路63がキャビ
ティ壁面103A,104Aの近くにあるので冷却効果
が良くなり、冷却時間の短縮も可能となり成形サイクル
時間の短縮にも効果がある。
【0097】また上記の説明では、急速加熱,急速冷却
のためには熱媒体として清水を用いた方が有利であり、
そのためには熱媒体である清水への加圧が必要であるこ
とを述べた。
【0098】しかし、成形条件によっては清水以外の熱
媒体、例えば油系の熱媒体を用いる場合もあり、かつそ
の熱媒体を飽和温度に近い温度で用いようとすると熱媒
体に飽和圧以上の加圧を必要とする。そのような清水以
外の熱媒体についても熱媒体の飽和圧以上の加圧が必要
な時は、本発明の成形型の加熱冷却装置は有効に用いる
ことができる。
【0099】
【発明の効果】上述したように、成形型を型壁面に急速
加熱冷却して行う成形法は、成形サイクルの延長を抑え
つつ、高温成形による成形品質の改善と成形不良の減少
とが達成できるので成形法として好ましい成形法であっ
た。しかしそのために高温熱媒体と低温熱媒体を発生さ
せ、かつこれを循環させるエネルギーが必要である。本
発明は上記エネルギーのうち、成形型に流入させる熱媒
体を高温と低温とに交互に切り換える際、止むを得ず発
生する高温熱媒体と低温熱媒体の混合によるエネルギー
損失が大きいことに着目し、上記熱媒体の循環経路の一
部にバイパス回路を設け、上記熱媒体の高温と低温との
交互の切り換えに際し、上記バイパス回路に一時的に高
温熱媒体あるいは低温熱媒体を蓄えることにより、上記
高温熱媒体と低温熱媒体との混合量を最小にすることに
成功した。その結果、高温熱媒体と低温熱媒体との混合
によるエネルギー損失を最小に抑えることができ、これ
により熱媒体の加熱冷却に要する燃料費を最小にするこ
とができたので、実用化に当り大きな障害となっていた
成形型の型壁面の急速加熱冷却のための燃料費の低減を
達成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形型の加熱冷却装置の一実施例の構
成図
【図2】本発明の成形型の加熱冷却装置の他の実施例の
構成図
【図3】本発明の成形型の加熱冷却装置のさらに他の実
施例の構成図
【図4】発明者らが既に提案している成形型の加熱冷却
装置の構成図
【図5】同成形型の断面図
【図6】図5の矢線M−Mにおける断面図
【図7】図5の円Nの部分の拡大断面図
【図8】同成形型の他の流路の構成図
【図9】同成形型の加熱冷却装置による型壁面温度の応
答を測定した実験結果図
【図10】本発明の成形型の加熱冷却装置に用いるブロ
ー成形型の断面図
【図11】図8の矢視Q−Qにおける断面図
【図12】ブロー成形に本発明の成形型の加熱冷却装置
に用いた時の第1工程の説明図
【図13】ブロー成形に本発明の成形型の加熱冷却装置
に用いた時の第2工程の説明図
【図14】従来例の加熱,冷却システムの構成図
【符号の説明】
I 低温水系 II 高温水系 17 低温加圧ポンプ 18 高温加圧ポンプ 19 低温循環ポンプ 20 高温循環ポンプ 29 加熱器 30,31 低温切換バルブ 33,34 高温切換バルブ 36 成形型 38 温度調整槽 63 流路 80,81,82,83 分岐点 84 共通バルブ 85 低温排水バルブ 86 高温排水バルブ 87 低温タンク管 88 高温タンク管 89,90 バイパス回路 91 共通タンク管 94 低温貯水バルブ 95 高温貯水バルブ 96 共通タンク 97 隔壁 98 均圧孔

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒体の流路をキャビティの壁面に接近
    して設けた成形型を用い、高温熱媒体を発生,循環する
    高温熱媒体系と低温熱媒体を発生,循環する低温熱媒体
    系とを少なくとも構成要素とし、上記成形型の熱媒体の
    流路を上記高温系熱媒体系の循環経路の一部と上記低温
    熱媒体系の循環経路の一部とに交互に組込んで上記キャ
    ビティ壁面の加熱冷却循環経路を構成し、上記加熱冷却
    循環経路の一部にバイパス回路を設け、この高温熱媒体
    と低温熱媒体とを上記バイパス回路に一時的に蓄積する
    ようにした成形型の加熱冷却装置。
  2. 【請求項2】 熱媒体流路の成形型からの出口と、熱媒
    体流路と高温熱媒体系および低温熱媒体系との接続点と
    の間にバイパス回路を設けた請求項1記載の成形型の加
    熱冷却装置。
  3. 【請求項3】 バイパス回路に、高温熱媒体を蓄積する
    高温蓄積部と低温熱媒体を蓄積する低温蓄積部とを設け
    た請求項1記載の成形型の加熱冷却装置。
  4. 【請求項4】 熱媒体の流路をキャビティの壁面に接近
    して設けた成形型を用い、高温熱媒体を発生,循環する
    高温熱媒体系と低温熱媒体系を発生,循環する低温熱媒
    体系とを少なくとも構成要素とし、上記成形型の熱媒体
    の流路を上記高温熱媒体系と上記低温熱媒体系の循環経
    路の一部に交互に組込んで加熱冷却循環経路を構成し、
    上記加熱冷却循環経路は、上記流路の成形型からの出口
    に2方向に分かれる第1分岐点と、上記第1分岐点から
    共通バルブを経て第2分岐点に至る経路と、上記第1分
    岐点から蓄積タンクを経由して上記第2分岐点に至るバ
    イパス経路からなる蓄積部を少なくとも有する成形型の
    加熱冷却装置。
  5. 【請求項5】 熱媒体の流路をキャビティの壁面に接近
    して設けた成形型を用い、高温熱媒体を発生,循環する
    高温熱媒体系と低温熱媒体を発生,循環する低温熱媒体
    系とを少なくとも構成要素とし、上記成形型の熱媒体の
    流路を上記高温系熱媒体系と上記低温熱媒体系の循環経
    路の一部に交互に組込んで加熱冷却循環経路を構成し、
    上記加熱冷却循環経路は、上記流路の成形型からの出口
    に3方向に分かれる第1分岐点と、上記第1分岐点から
    共通バルブを経て第2分岐点に至る経路と、上記第1分
    岐点から高温蓄積タンクを経由して上記第2分岐点に至
    るバイパス経路からなる高温蓄積部と、上記第1分岐点
    から低温蓄積タンクを経由して上記第2分岐点に至るバ
    イパス経路からなる低温蓄積部とを少なくとも有する成
    形型の加熱冷却装置。
  6. 【請求項6】 熱媒体の流路をキャビティの壁面に接近
    して設けた成形型を用い、高温熱媒体を発生,循環する
    高温熱媒体系と低温熱媒体を発生,循環する低温熱媒体
    系とを少なくとも構成要素とし、上記成形型の熱媒体の
    流路を上記高温系熱媒体系と上記低温熱媒体系の循環経
    路の一部に交互に組込んで加熱冷却循環経路を構成する
    に際し、上記高温熱媒体系と上記低温熱媒体系との合流
    点から上記成形型の流路の入口に至る経路と、上記成形
    型の流路の出口から第1分岐点に至る経路と、上記第1
    分岐点から共通バルブを経て第2分岐点に至る経路と、
    上記第1分岐点から蓄積タンクを経由して上記第2分岐
    点に至るバイパス経路からなる蓄積部とをそれぞれ設
    け、上記蓄積部に蓄積される熱媒体の量を上記合流点か
    ら上記第1分岐点に至る熱媒体の量とにほぼ等しくした
    成形型の加熱冷却装置。
  7. 【請求項7】 低温蓄積タンクと高温蓄積タンクに高温
    水の温度に相当する飽和圧以上のガス圧を印加した請求
    項5記載の成形型の加熱冷却装置。
  8. 【請求項8】 低温蓄積タンクと高温蓄積タンクとが隔
    壁を隔てて合体した請求項5記載の成形型の加熱冷却装
    置。
  9. 【請求項9】 蓄積タンクの長さが径に比較して十分に
    大きい形状である請求項4記載の成形型の加熱冷却装
    置。
  10. 【請求項10】 隔壁が断熱性材料で構成された請求項
    8記載の成形型の加熱冷却装置。
  11. 【請求項11】 隔壁の一部に均圧孔を設けた請求項8
    記載の成形型の加熱冷却装置。
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