JPH10338762A - 多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルム、そのプリプレグならびにプリプレグを使用するプリント回路用基材およびプリント回路用積層板 - Google Patents

多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルム、そのプリプレグならびにプリプレグを使用するプリント回路用基材およびプリント回路用積層板

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JPH10338762A
JPH10338762A JP9362752A JP36275297A JPH10338762A JP H10338762 A JPH10338762 A JP H10338762A JP 9362752 A JP9362752 A JP 9362752A JP 36275297 A JP36275297 A JP 36275297A JP H10338762 A JPH10338762 A JP H10338762A
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film
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的強度が良好で地合が均一で軽量であり、
熱線膨張率が低い短繊維あるいはパルプで補強された多
孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルムと該フィルムに
熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂を含浸してな
るプリプレグ、かかるプリプレグを用いたプリント回路
用基材および積層板を提供する。 【解決手段】短繊維および/またはパルプを含有する多
孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルムにおいて、該短
繊維および/または該パルプが230℃未満で溶融しな
いもので、該短繊維のアスペクト比が50以上および2
00〜300℃での熱線膨張係数が±50×10-6/℃
以内であり、フィルム内に存在しかつフィルム面と平行
に配置され、また該パルプはフィルム内に存在しかつフ
ィルム内に均一に分散した状態で配置された構造を有す
るフィルム。該フィルムに樹脂を含浸したプリプレグ。
プリプレグを用いたプリント回路用基材および積層板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引裂強度の改良さ
れた多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルム、かかる
フィルムからなるプリプレグ、およびそれを使用するプ
リント回路用基材、プリント回路用積層板に関する。更
に詳しくは、短繊維および/またはパルプで補強された
多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルム、該フィルム
に熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂を含浸して
なるプリプレグ、およびかかるプリプレグを使用するプ
リント回路用基材、プリント回路用積層板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器においては、高機能化の
ための高速信号処理化、デジタル化への要求が一層高ま
っている。芳香族ポリアミド(以下、アラミドというこ
とがある。)の不織布を基体とした積層板は、低誘電
率、軽量、低熱線膨張率という特徴を有しており、かか
る分野での用途開発が進められている。
【0003】芳香族アラミドは2種類に大別される。即
ち、メタ配向芳香族ポリアミド(以下、メタアラミドと
いうことがある。)とパラ配向芳香族ポリアミド(以
下、パラアラミドということがある。)である。メタア
ラミドからなる紙の強度・引裂強度は実用上充分である
が、熱線膨張係数が高くそのままでは回路用基材として
は不適である。一方、パラアラミド繊維は高強度、高剛
性、高耐熱性および低熱線膨張係数といった優れた性質
を有しているが、パラアラミドは溶融しないのでパラア
ラミドパルプから製造されたパラアラミド紙は膠着部
(絡合部ともいう。)を有しない。この結果、パラアラ
ミド紙は強度が低く、回路用基材としては取扱いが困難
であった。このため、パラアラミドの紙または不織布に
耐熱性樹脂からなるバインダーを施す方法がよく用いら
れている。
【0004】例えば、米国特許第5,314,742号
明細書には、メタアラミドからなるフィブリルとパラア
ラミド・フロックとからなる不織布が、低熱線膨張率を
有する積層板の基体として有用であると記載されてい
る。また、特開平5−327148号公報には、パラア
ラミド繊維を50%以上含有するクロス、紙、不織布を
基体とすることで、面方向の熱線膨張係数を低減できる
ことが記載されている。しかし、不織布の場合には、製
法上の特質として均質な物が得られにくいという欠点が
あり、改善が望まれていた。
【0005】また、特開平8ー74195号公報には低
分子量パラアラミドのN−メチルピロリドン溶液を、パ
ラアラミド紙のバインダーとする製法で得られたパラア
ラミド紙は高い強度を有することが記載されている。こ
の場合、パラアラミド紙は低分子量のアラミドにより空
隙が埋められるため多孔質にはなり得ず、また紙に本質
的な不均一性は改良されないと思われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かかる現状において、
本発明の課題は、機械的強度が良好で、地合が均一で軽
量であり、熱線膨張率が低い短繊維あるいはパルプで補
強された多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルムと該
フィルムに熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂
(以下、単に樹脂ということがある。)を含浸してなる
プリプレグを提供することにある。更に、本発明はかか
るプリプレグを使用したプリント回路用基材および積層
板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
解決の為に鋭意研究し本発明に到達した。即ち、本発明
は、先ず、短繊維および/またはパルプを含有する多孔
質パラ配向芳香族ポリアミドフィルムにおいて、該短繊
維および/またはパルプが230℃未満で溶融しない高
耐熱の短繊維および/またはパルプであり、該短繊維の
アスペクト比が50以上および200〜300℃での熱
線膨張係数が±50×10-6/℃以内であり、更に該短
繊維はフィルム内に存在しかつフィルム面と平行に配置
された構造を有し、また該パルプはフィルム内に存在し
かつフィルム内に均一に分散した状態で配置された構造
を有する短繊維および/またはパルプ強化多孔質パラ配
向芳香族ポリアミドフィルムに係るものである。
【0008】次に、本発明は、上記短繊維および/また
はパルプ強化多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルム
において、多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルムの
部分が、フィブリルの径が1μm以下のフィブリルから
構成され、フィブリルが網目状または不織布状に平面に
配置されかつ層状に重なっている構造を有し、さらに該
フィルムの200〜300℃での熱線膨張係数が±50
×10-6/℃以内であり、空隙率が30〜95%である
短繊維および/またはパルプ強化多孔質パラ配向芳香族
ポリアミドフィルムに係るものである。
【0009】さらに本発明は、この補強された多孔質パ
ラ配向芳香族ポリアミドフィルムに熱可塑性樹脂および
/または熱硬化性樹脂を含浸してなるプリプレグに係る
ものである。
【0010】また、本発明は、上記プリプレグを用いて
なるプリント回路用基材、およびかかるプリント回路用
基材からなる絶縁層と金属箔とからなる導電層を有する
プリント回路用積層板に係るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明においてパラ配向芳香族ポリアミドとは、
パラ配向芳香族ジアミンとパラ配向芳香族ジカルボン酸
ジハライドの縮合重合により得られるものであり、アミ
ド結合が芳香族環のパラ位またはそれに準じた配向位
(例えば、4,4’−ビフェニレン、1,5−ナフタレ
ン、2,6−ナフタレン等のような反対方向に同軸また
は平行に延びる配向位)で結合される繰り返し単位から
実質的になるものである。
【0012】具体的には、ポリ(パラフェニレンテレフ
タルアミド)、ポリ(パラベンズアミド)、ポリ(4,
4’−ベンズアニリドテレフタルアミド)、ポリ(パラ
フェニレン−4,4’−ビフェニレンジカルボン酸アミ
ド)、ポリ(パラフェニレン−2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸アミド)、ポリ(2−クロロ−パラフェニレン
テレフタルアミド)、パラフェニレンジアミン/2,6
−ジクロロパラフェニレンジアミン/テレフタル酸ジク
ロライドからなる共重合体等のパラ配向型またはパラ配
向型に準じた構造を有するパラアラミドが例示される。
また、本発明ではパラアラミドの末端官能基がフェノー
ル性水酸基であるパラアラミドを使用することもでき
る。
【0013】末端官能基がフェノール性水酸基であるパ
ラアラミドとは、上記パラ配向芳香族ポリアミドの末端
官能基の一部または全部が水酸基である水酸基末端パラ
配向芳香族ポリアミドをいう。かかる水酸基末端パラ配
向芳香族ポリアミドはパラ配向芳香族ポリアミドの分子
鎖末端に一部または全部に水酸基を有する芳香族化合物
が結合しているパラ配向芳香族ポリアミドに代表される
ものである。
【0014】本発明において、高耐熱の短繊維とは、ア
スペクト比(繊維長/繊維径)が50以上であり、20
0〜300℃での熱線膨張係数が±50×10-6/℃以
内、好ましくは、±25×10-6/℃以内であり、かつ
温度が230℃未満、好ましくは250℃未満で溶融し
ない繊維からなる短繊維である。本発明の短繊維の原料
となる有機繊維の具体例としては、ポリパラフェニレン
テレフタルアミド、ポリパラベンズアミドのような芳香
族ポリアミド類、ポリパラベンゾエート、ポリパラフェ
ニレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートの
ようなポリエステル類、ポリパラフェニレンベンゾビス
チアゾール、ポリパラフェニレンビスオキサゾールのよ
うな芳香族複素環状ポリマー類などが挙げられる。この
中でも、芳香族ポリアミド類が好ましく、特にポリパラ
フェニレンテレフタルアミドが多孔質フイルムとの馴染
みが良いことから好適に使用できる。
【0015】本発明において、高耐熱のパルプとは、温
度が230℃未満、好ましくは250℃未満で溶融しな
い繊維からなるパルプである。該パルプは、200〜3
00℃での熱線膨張係数が±50×10-6/℃以内であ
る原料繊維から製造されたものであることが好ましい。
本発明のパルプの原料となる有機繊維の具体例として
は、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリパラベ
ンズアミドのような芳香族ポリアミド類、ポリパラベン
ゾエート、ポリパラフェニレンテレフタレート、ポリエ
チレンテレフタレートのようなポリエステル類、ポリパ
ラフェニレンベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニレ
ンビスオキサゾールのような芳香族複素環状ポリマー類
などが挙げられる。この中でも、芳香族ポリアミド類が
好ましく、特にポリパラフェニレンテレフタルアミドが
多孔質フイルムとの馴染みが良いことから好適に使用で
きる。
【0016】また、本発明のプリプレグの用途の一つで
ある多層プリント回路基板の製造工程で、絶縁層間の回
路形成のためレーザーで穿孔する場合には不適だが、無
機繊維も使用する事ができる。無機繊維ではウィスカー
なども含まれるが、繊維の具体例としては、ガラス繊
維、ボロン繊維、アルミナ繊維などが挙げられる。
【0017】本発明の短繊維においてアスペクト比が5
0より小さいと、短繊維による補強効果が十分に得られ
ない。200〜300℃での熱線膨張係数が±50×1
-6/℃以内からはずれると、本発明のフィルムの平面
方向の熱線膨張係数が大きくなり、寸法安定性が損なわ
れる。また、本発明のプリプレグから製造されるプリン
ト基板は熱半田浴に浸漬されることがあるので、本発明
の短繊維は少なくとも230℃未満で溶融することがあ
ってはならない。
【0018】本発明のパルプは繊維よりなる幹状部とそ
こから枝状に分岐したフィブリル部よりなる形状を有
し、BET式比表面積(単に比表面積と言うことがあ
る。)が3m2/g以上、50m2/g以下であることが
好ましい。また、本発明のプリプレグから製造されるプ
リント基板は熱半田浴に浸漬されることがあるので、本
発明のパルプは少なくとも230℃未満で溶融すること
があってはならない。
【0019】短繊維またはパルプの添加量は特に限定さ
れないが、短繊維および/またはパルプ強化多孔質パラ
配向芳香族ポリアミドフィルムの全重量を100%とし
たときに、5〜50%が好ましい。5%未満では補強の
効果が充分ではなく、50%を越えると短繊維および/
またはパルプによるフィルムの凹凸が露になりフィルム
としての平滑性が損なわれる。
【0020】本発明においては、補強用の短繊維および
/またはパルプ以外にも、色々な目的で各種添加材を使
用することができる。例えば、誘電率や吸水率を低減す
る目的で、ポリテトラフルオロエチレンなどの誘電率の
低く撥水性の高い物質を針状、微粒状、平板状などの形
態で多孔質フィルムの内部または表面に配置してもよ
い。その他にも、熱伝導率を高める目的では、アルミナ
短繊維などの添加も、補強効果に加えて効果的である。
【0021】また、本発明の短繊維は多孔質パラ配向芳
香族ポリアミドフィルム(以下、単に多孔質フィルムと
いうこともある。)の中に、フィルム面とほぼ平行に配
置されている。またパルプはフィルム内で均一に分散し
た状態で配置された構造を有しており、さらに望ましく
はフィブリルが開繊した状態で配置された構造を有して
おり、このため、引裂強度が特に改良されている。即
ち、多孔質フィルムだけでは引裂の開始抵抗はあるが、
一旦切れると亀裂が容易に伝搬する。しかし、短繊維が
フィルム面と平行に配置されていたり、パルプが均一に
分散した状態で配置されていると、亀裂の伝搬に対し効
果的に抵抗できるので、引裂抵抗が向上する。
【0022】本発明にいう多孔質フィルムとは、上記パ
ラ配向芳香族ポリアミドから得られた多孔質のフィルム
であり、該フィルムはパラアラミドのフィブリルからな
り、微視的に見ると不織布状の形態を有している。即
ち、本発明の多孔質フィルムは、パラアラミドからなる
径が1μm以下のフィブリルが網目状または不織布状に
平面に配置され、かつ層状に重なっている構造を有す
る。ここで、平面に配置されたとは、フィブリルがフィ
ルム面に平行に配置されていることをいう。
【0023】また、本発明にいう多孔質フィルムは、フ
ィブリルから構成され、多くの空隙を有しており、その
空隙率が30〜95%、好ましくは35〜90%のもの
である。空隙率が30%未満では、実質的に多孔質とは
いえず、後述する熱可塑性樹脂および/または熱硬化性
樹脂を溶剤に溶解したワニスの含浸量が不十分となる。
一方、95%を越えると多孔質フィルムの強度が不足し
て取扱いが困難となる。また、本発明の多孔質フィルム
は、200〜300℃での熱線膨張係数(平面方向)が
±50×10-6/℃以内、好ましくは、±25×10-6
/℃以内である。この熱線膨張係数が小さいことは、平
面方向の寸法安定性が良いことを示している。
【0024】本発明でいうプリプレグは、短繊維および
/またはパルプ強化多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフ
ィルムに熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂を含
浸してなるものである。熱可塑性樹脂としては、熱可塑
性を有する樹脂であれば特に限定されないが、融点が1
50℃以上の熱可塑性樹脂が好ましい。本発明に係るプ
リプレグの主用途と考えられるプリント回路用積層板を
目的とした場合には電子回路を形成する材料との接着性
が充分であるものが好ましい。かかる熱可塑性樹脂とし
ては、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリ
エーテルイミド、ポリスルフィドスルフォン、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテ
ルケトンから選ばれる少なくとも一種の熱可塑性樹脂を
例示することができる。これらは、単独または適宜組み
合わせて使用することができる。
【0025】一方、熱硬化性樹脂としては、特に限定さ
れないが、エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン
樹脂、ポリイミド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、シアネート樹脂、アリール変成ポ
リフェニレンエーテル樹脂から選ばれる少なくとも一種
の熱硬化性樹脂を例示することができる。これらは、単
独または適宜組み合わせて使用することができる。
【0026】熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂(以下、
単に樹脂ということがある。)の添加量はパラアラミド
に対し、樹脂/パラアラミド比(重量比)として1/9
〜7/3、好ましくは2/8〜6/4である。樹脂が1
/9重量比未満であると、パラアラミドからなる多孔質
フィルムの空孔を樹脂で十分に埋めることができない。
また7/3重量比を越えると、プリプレグの熱線膨張係
数が大きくなり積層板として不適となる。
【0027】本発明においては、上記のように熱可塑性
樹脂と熱硬化性樹脂をそれぞれ単独に使用することがで
きるが、これらを組成物として同時にあるいはプリプレ
グの製造工程で別々に使用することも可能である。
【0028】本発明のプレプリグの形態としては、パラ
アラミドフィルムからなる多孔質フィルムに熱可塑性樹
脂および/または熱硬化性樹脂が含浸された形態であ
る。さらに詳しくは、パラアラミドからなる径が1μm
以下のフィブリルが網目状または不織布状に平面に配置
され、かつ層状に重なっている構造を有し、フィブリル
がフィルム面に平行に配置されている多孔質フィルムに
おいて、空隙が樹脂で埋められた、すなわち含浸された
形態である。この様に、本発明でいうプレプリグの形態
は、不織布状の多孔質フィルムに樹脂が含浸されたもの
であるので、プリプレグの熱線膨張係数においてはパラ
アラミド多孔質フィルムの熱線膨張係数が支配的とな
る。この結果、本発明のプリプレグを硬化したシートの
200〜300℃での熱線膨張係数(平面方向)は、±
70×10-6/℃以内、好ましくは、±35×10-6
℃以内となる。この様に熱線膨張係数が小さいことは、
平面方向の寸法安定性が良いことを示しており、プリン
ト回路用積層板として最適の性質である。
【0029】本発明の方法で製造されるプレプリグは厚
みを薄くして薄葉化が可能である。しかし、フィルム厚
みが10μm未満では皺ができやすく取り扱いが難し
い。具体的には、パラアラミドフィルムの厚みとして1
0〜150μmが好ましい。さらに、好ましくは30〜
100μmである。特に上限は規定しないが、150μ
mを越えると積層板において重要な軽くて薄いという特
徴が失われる。
【0030】以下に本発明の短繊維および/またはパル
プで補強された多孔質フィルムの製造方法の例を詳しく
説明する。これらは、単なる例示であり本願発明を何ら
制限するものではない。本発明の短繊維および/または
パルプで補強された多孔質フィルムの製造方法の代表例
としては下記の(a)〜(c)の工程が挙げられる。な
お、下記には短繊維を使用した例を代表として示す。パ
ルプを使用する場合には適宜条件を変更することができ
る。 (a)極性アミド系溶媒または極性尿素系溶媒中に、固
有粘度が1.0〜2.8dl/gであるパラ配向芳香族
ポリアミドを1〜10重量%、アルカリ金属またはアル
カリ土類金属の塩化物を1〜10重量%、および短繊維
を含む溶液から膜状物を形成する工程。 (b)該膜状物を20℃以上または5℃以下の温度に保
持し、膜状物からパラ配向芳香族ポリアミドを析出させ
る工程。 (c)工程(b)で得られた膜状物を水系溶液またはア
ルコール系溶液に浸漬し、溶媒とアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の塩化物を溶出させ、次いで乾燥させ多
孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルムを得る工程。
【0031】工程(a)で使用されるパラアラミド溶液
は、例えば、以下に記すような操作により好適に製造で
きる。すなわち、アルカリ金属またはアルカリ土類金属
の塩化物を1〜10重量%溶解した極性アミド系溶媒ま
たは極性尿素系溶媒中で、パラ配向芳香族ジアミン1.
0モルに対して、パラ配向芳香族ジカルボン酸ハライド
0.94〜0.99モルを添加して、温度−20℃〜5
0℃で縮合重合して、パラアラミド濃度が1〜10重量
%であるパラアラミド溶液を製造する。水酸基末端パラ
アラミドを製造するときには、パラ配向芳香族ジアミン
の一部をアミノ基と水酸基を有する芳香族化合物に換
え、この時のアミノ基総量1モルに対しカルボン酸ハラ
イドが等モルとなるようにパラ配向芳香族ジカルボン酸
ハライドを添加する。この様にして製造されたパラアラ
ミド溶液に所定量の短繊維を混合して、膜状物を形成す
る原料溶液が製造される。この工程で、他の添加材(前
述のポリテトラフルオロエチレン微粒子など)を配合す
ることができる。
【0032】本発明において、多孔質フィルムに熱可塑
性樹脂および/または熱硬化性樹脂を含浸させる方法は
特に限定されず、従来知られている紙またはガラスクロ
スへ熱硬化性樹脂を含浸させる方法などを適用すること
ができる。例えば、本発明の熱可塑性樹脂および熱硬化
性樹脂からなる組成物を溶剤に溶解したワニスを調製
し、該多孔質フィルムに塗布して含浸させた後、溶剤を
蒸発させてプリプレグを製造することができる。
【0033】上記のプリプレグは、熱線膨張率が低く、
機械的強度に優れ、また金属箔との接着性も良好なこと
からプリント回路用基材及び積層板として好適に使用で
きる。かかるプリント回路用基材や積層板は一般に行わ
れている方法(例えば「プリント配線板のすべて」電子
技術86年度版6月別冊)により作製することができ
る。即ち、本発明のプリプレグを絶縁層として用い、さ
らに金属箔からなる導線層を積層してプリント回路用積
層板を作製する。金属箔としては、金、銀、銅、ニッケ
ル、アルミニウム等を用いることができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。これらは単なる例示であり何ら本発明を制限するも
のではない。なお、実施例及び比較例における試験、評
価方法または判定基準は次に示すとおりである。
【0035】(1)固有粘度 96〜98%硫酸100mlにパラアラミド重合体0.
5gを溶解した溶液及び96〜98%硫酸について、そ
れぞれ毛細管粘度計により30℃にて流動時間を測定
し、求められた流動時間の比から次式により固有粘度を
求めた。 固有粘度=ln(T/T0)/C 〔単位:dl/g〕 ここでT及びTO はそれぞれパラアラミド硫酸溶液及び
硫酸の流動時間であり、Cはパラアラミド硫酸溶液中の
パラアラミド濃度(g/dl)を示す。
【0036】(2)空隙率 多孔質フィルムを正方形状に切取り(一辺の長さL:c
m)、重量(W:g)、厚み(D:cm)を測定した。
パラアラミドの真比重を1.45g/cm3 と仮定し
て、次式により空隙率(体積%)を求めた。 空隙率(体積%)=100−100×(W/1.45)
/(L2×D)
【0037】(3)引張試験 多孔質フィルム、プリプレグまたはプリプレグを硬化さ
せたシートからダンベル社製ダンベルカッターにて試験
片を打ち抜き、インストロンジャパン社製インストロン
万能引張試験機モデル4301を用い、JIS K−7
127に準じて引張強度を求めた。
【0038】(4)銅箔との剥離強度 JIS C−6481に準拠して測定した。
【0039】(5)熱線膨張係数 ASTM D696に従い、セイコー電子(株)製熱分
析装置TMA120を用いて測定し、以下の式によって
算出した。但し、測定前にアニールしていない測定用試
片については、装置内で該試片を一旦300℃まで昇温
した後に再測定した結果を測定値とした。 α1=ΔL/L0 ・ΔT ここで、α1:熱線膨張係数(/℃) ΔL:試験片の変化長 L0 :試験前の試験片長 ΔT:温度差(℃)
【0040】(6)誘電率 JIS C−6481に従って、横河・ヒューレット・
パッカード(株)製のマルチフレクエンシーメーター4
275A(Multi frequency meter 4275A)を用いて
測定した。試験片は多孔質フィルムに熱硬化性樹脂を含
浸させたプリプレグを硬化したシートを10cm角に切
り出し、両面に金蒸着したものを用いた。
【0041】(7)吸水率 プリプレグを70mm角に切出し、硬化させたシートを
試験片とし、これを120℃で2時間乾燥後、25℃、
相対湿度65%の条件下で、24時間静置し、重量変化
を測定した。
【0042】(8)引裂強度 多孔質フィルム、プリプレグまたはプリプレグを硬化さ
せたシートからダンベル社製のJIS K−7128ー
1991C法(直角形引裂法)用ダンベルカッターにて
試験片を打ち抜き、インストロンジャパン社製インスト
ロン万能引張試験機モデル4301を用い、JIS K
−7128ー1991Cに準じて引裂強度を求めた。
【0043】(9)引裂エネルギー 引裂強度の測定結果を示すチャート(縦軸は負荷(kg
/mm)、横軸は変位(mm))において、測定S−S
曲線と負荷0の線および破断を示す縦線で囲まれる面積
を引裂エネルギー(単位kg/mmxmm)と定義し
た。この値を用いて短繊維強化の効果を調べた。
【0044】(10)BET式比表面積 BET式比表面積はマイクロメリティクス製、フローソ
ーブ2 2300型を用いて比表面積12m2/gのア
ルミナ標準資料を検定用に用いて測定した。
【0045】実施例1 1)水酸基末端ポリ(パラフェニレンテレフタルアミ
ド)の合成 撹拌翼、温度計、窒素流入管及び粉体添加口を有する3
リットル(l)のセパラブルフラスコを使用してポリ
(パラフェニレンテレフタルアミド)(以下、水酸基末
端PPTAと略す。)の合成を行った。フラスコを十分
乾燥し,N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと
略す。)2220gを仕込み、200℃で2時間乾燥し
た塩化カルシウム149.2gを添加して100℃に昇
温した。塩化カルシウムが完全に溶解した後室温に戻し
て、パラフェニレンジアミン(以下、PPDと略す。)
67.2gと4−アミノメタクレゾール(以下、4−A
MCと略す。)を6.7g添加し完全に溶解させた。こ
の溶液を20±2℃に保ったまま、テレフタル酸ジクロ
ライド(以下、TPCと略す。)130.7gを10分
割して約5分おきに添加した。その後溶液を20±2℃
に保ったまま1時間熟成し、気泡を抜くため減圧下30
分撹拌した。得られた重合液(重合体ドープ)は光学的
異方性を示した。一部をサンプリングして水で再沈して
ポリマーとして取り出し、得られた水酸基末端PPTA
の固有粘度を測定したところ2.03dl/gであっ
た。
【0046】2)短繊維強化多孔質フィルムの作成、フ
ィルムの空隙率及び熱線膨張係数 アラミド短繊維で補強された水酸基末端PPTAからな
る多孔質フィルムを上記項1)の重合液から作製した。
即ち繊維長1mm、繊維径12μm(アスペクト比8
3.3)であり、かつ200〜300℃での熱線膨張係
数が−3.5×10-6/℃のアラミド短繊維1.2g
を、攪拌翼、温度計、窒素注入管及び液体添加口を有す
る500mlのセパラブルフラスコに秤取し、項1)の
重合液100gを添加して窒素気流中で撹拌した。アラ
ミド短繊維が充分分散したので、NMP200gを加え
て希釈した。得られた溶液を使用して、テスター産業株
式会社製バーコーター(膜厚1.6mm)により、ガラ
ス板上に当該溶液の膜状物を作製し、直ちに、80℃の
加熱オーブンに約20分間保持した。この間に、水酸基
末端PPTAが析出し、多孔質の膜状物が得られた。こ
の多孔質の膜状物をイオン交換水に浸漬した。3分後
に、多孔質の膜状物をガラス板から剥離した。イオン交
換水を流しながら十分に水洗した後、水中より多孔質の
膜状物を取り出し、遊離水をふき取った。この多孔質の
膜状物をアラミド製フェルトに挟み、さらにガラスクロ
スに挟んだ。多孔質の膜状物を濾紙とガラスクロスでは
さんだ状態で、アルミ板を乗せ、その上にナイロンフィ
ルムを被せ、ナイロンフィルムとアルミ板とをガムでシ
ールして、減圧のための導管をつけた。全体を熱オーブ
ンに入れ120℃で減圧しながら多孔質の膜状物を乾燥
した。得られた短繊維強化多孔質フィルムは厚みが80
μmで空隙率が60%であった。また、200〜300
℃における熱線膨張係数は−4.5×10-6/ ℃であ
った。
【0047】上記多孔質フィルムを少しだけ引き裂い
て、引き裂いた部分を走査型電子顕微鏡で観察した結果
を図1および図2に示す。図1の100倍の図では、引
き裂かれた多孔質フィルムの中からアラミド短繊維がむ
き出しになっている様子が観察された。該短繊維がフィ
ルム面とは平行に配置されている事も観察された。ま
た、図2の5000倍の図は、斜めに破れた破面を上か
ら観察した写真である。フィブリルからなる層が幾重に
も重なっており、それぞれの層はフィブリルが平面状に
広がっているのが観察された。
【0048】3)プリプレグ、プリント回路用基材およ
び積層板の作製 (1)ワニスの調製 下記の組成の混合物に溶媒(メチルエチルケトン、以
下、MEKと略す。)を加え、還流管を付けた300m
lの三角フラスコ中、マグネチックスターラーで撹拌し
ながら90分間加熱還流しワニスを得た。 ワニス配合組成: (重量部) 主剤:スミエポキシESB-400(住友化学工業製) 44 スミエポキシESCN-195(住友化学工業製) 28 硬化剤:フェノールノボラック(群栄化学) 28 触媒:2−メチル−4−エチルイミダゾール (四国化成製、キュアゾール2E4MZ) 0.4
【0049】(2)プリプレグの作製 項3)で得られた短繊維強化多孔質フィルムをアラミド
紙に挟み、さらに0.2mm厚のアルミ板で挟んだ。こ
れをさらにアラミドフェルトと1mm厚アルミ板で挟み
込み、280℃・10kg/cm2で10分間プレスし
て、アニールした。この多孔質フィルムを100mm角
に切断し、(1)で調製したワニスを両面に塗布した。
ワニスが含浸する間、溶媒が揮発しないようにフッ素フ
ィルム(商品名:トヨフロン50F、東レ(株)製)に
挟み、さらに押し付け、一様にワニスを広げた。10分
間放置し、ワニスを多孔質フィルムに均一に含浸させた
後、ガラスクロス(製品記号:YES−2101、日本
板硝子繊維(株)製)上に移して150℃で3分間加熱
して溶媒を除去し、エポキシ樹脂を半硬化させてプリプ
レグを作製した。
【0050】(3)プリプレグ単身の硬化および銅箔と
の積層硬化と物性測定 上記4)項のプリプレグを45μmのスペーサーの隙間
に置き、テフロン製シートで挟み、175℃でプレス硬
化した。また、厚み35μmの銅箔でこのプリプレグを
挟んだものを、115μmのスペーサーの隙間に置き、
175℃でプレス硬化した。プリプレグ単身の硬化物は
吸水率が3.5%で、熱線膨張係数が8.5×10-6/
℃で、誘電率が3.8であった。また、銅箔との剥離
強度は1.0kg/cmであった。
【0051】(4)強度測定 プリプレグにする前の短繊維強化多孔質フィルムと、プ
レス硬化したプリプレグ硬化物のそれぞれについて、該
フィルムの作製時の塗工方向(MD)と塗工と直角方向
(TD)それぞれの引張強度(kg/mm2)と引裂強度
(kg/mm)を測定した結果を表1に示す。短繊維で
補強することにより引張強度は低下するが、取扱い性に
おいて重要な引裂強度は改善される。
【0052】実施例2 実施例1の2)項において、アラミド短繊維1mmを3
mmに替えた以外は、2)項と同じようにして短繊維強
化多孔質フィルムを作製し、実施例1の3)の方法で硬
化物を得た。繊維長3mmのアラミド短繊維の繊維径は
12μm(アスペクト比250)であり、かつ200〜
300℃での熱線膨張係数は−3.5×10-6/℃であ
る。強度測定結果を表1に示す。
【0053】実施例3 実施例1の2)項において、アラミド短繊維1mmを
1.5g使用した以外は、2)項と同じようにして短繊
維強化多孔質フィルムを作製し、実施例1の3)の方法
で硬化物を得た。強度測定結果を表1に示す。
【0054】比較例1 実施例1の2)項において、アラミド短繊維を使用しな
い以外は、2)項と同じようにして多孔質フィルムを作
製し、実施例1の3)の方法で硬化物を得た。強度測定
結果を表1に示す。短繊維で強化されたフィルムまたは
硬化物に比べて、引裂強度が低い。また、一旦引き裂き
始めると、殆ど抵抗なく破れた。この現象を数値化する
のに引き裂きエネルギーで比較する方法を考案した。結
果を表2に示す。
【0055】実施例4 実施例1の1)項と同様にして重合液を得た。得られた
水酸基末端PPTAの固有粘度は2.11dl/gであ
った。次に、実施例1の2)項において、アラミド短繊
維1mmを0.9gと3mmを0.3g使用した以外
は、2)項と同じようにして短繊維強化多孔質フィルム
を作製し、実施例1の3)の方法で硬化物を得た。引裂
エネルギーの値を表2に示す。比較例1との比較で明ら
かなように、短繊維で補強したものは引裂に対して抵抗
力が大きかった。
【0056】実施例5 実施例3において、アラミド短繊維に加えポリテトラフ
ルオロエチレン微粒子(ダイキン工業(株)製ルブロン
L−5F)を1.2g添加した以外は、同じ様にして短
繊維強化多孔質フィルムを作製し、硬化物を得た。得ら
れた硬化物の吸水率は1.4%であった。
【0057】実施例6 1)アミノ基末端ポリ(パラフェニレンテレフタルアミ
ド)の合成 撹拌翼、温度計、窒素流入管及び粉体添加口を有する3
リットル(l)のセパラブルフラスコを使用してポリ
(パラフェニレンテレフタルアミド)の合成を行った。
フラスコを十分乾燥し、NMP2220gを仕込み、2
00℃で2時間乾燥した塩化カルシウム163.0gを
添加して100℃に昇温した。塩化カルシウムが完全に
溶解した後室温に戻して、PPD71.3gを添加し完
全に溶解させた。この溶液を20±2℃に保ったままT
PC131.2gを10分割して約5分おきに添加し
た。その後溶液を20±2℃に保ったまま1時間熟成
し、気泡を抜くため減圧下30分撹拌した。得られた重
合液(重合体ドープ)は光学的異方性を示した。一部を
サンプリングして水で再沈してポリマーとして取り出
し、得られたポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)
(以下、アミノ基末端PPTAと略す。)の固有粘度を
測定したところ1.93dl/gであった。
【0058】2)アラミドパルプ強化多孔質フィルムの
作成、フィルムの空隙率及び熱線膨張係数 アラミドパルプで補強されたアミノ基末端PPTAから
なる多孔質フィルムを上記1)項の重合液から作製し
た。即ちアラミドパルプ0.3g(AKZ0 Nobe
l社製、Twaron1095、比表面積7m2/g、
数平均繊維長0.59mm)を、攪拌翼、温度計、窒素
注入管及び液体添加口を有する500mlのセパラブル
フラスコに秤取し、項1)の重合液100gを添加して
窒素気流中で撹拌した。アラミドパルプが充分分散した
のち、NMP200gを加えて希釈した。得られた溶液
を使用して、テスター産業株式会社製バーコーター(膜
厚1.4mm)により、ガラス板上に当該溶液の膜状物
を作製し、直ちに、80℃の加熱オーブンに約20分間
保持した。この間に、アミノ基末端PPTAが析出し、
多孔質の膜状物が得られた。この多孔質の膜状物をイオ
ン交換水に浸漬した。3分後に、多孔質の膜状物をガラ
ス板から剥離した。イオン交換水を流しながら十分に水
洗した後、水中より多孔質の膜状物を取り出し、遊離水
をふき取った。この多孔質の膜状物をアラミド製フェル
トに挟み、さらにガラスクロスに挟んだ。多孔質の膜状
物を濾紙とガラスクロスではさんだ状態で、アルミ板を
乗せ、その上にナイロンフィルムを被せ、ナイロンフィ
ルムとアルミ板とをガムでシールして、減圧のための導
管をつけた。全体を熱オーブンに入れ120℃で減圧し
ながら多孔質の膜状物を乾燥した。得られたアラミドパ
ルプ強化多孔質フィルムは厚みが57μmで空隙率が5
5%であった。また、200〜300℃における熱線膨
張係数は−6.0×10-6/ ℃であった。
【0059】上記多孔質フィルムを少しだけ引き裂い
て、引き裂いた部分を走査型電子顕微鏡で観察した結果
を図3に示す。図3の300倍の図では、引き裂かれた
多孔質フィルムの中からアラミドパルプが露出している
様子が観察された。すなわち該パルプの幹状部および枝
状部がフィブリルからなる複数の層間または層内部に均
一に分散している様子が観察された。
【0060】実施例7 実施例6の2)項において、アラミドパルプをポリエチ
レンテレフタレート短繊維に変えた以外は2)項と同じ
ようにして多孔質フィルムを得た。即ち実施例6の1)項
の重合液100gに、繊維長5mm、繊維径5μm(ア
スペクト比1000)のポリエチレンテレフタレート短
繊維0.3gを添加したこと以外は2)項と同じように
してアラミドパルプ強化多孔質フィルムを作製した。ポ
リエチレンテレフタレート短繊維としては帝人(株)
製、テピルスTM04PN用いた。得られた短繊維強化
多孔質フィルムは厚みが40μmで空隙率が60%であ
った。また、200〜300℃における熱線膨張係数は
−9.0×10-6/ ℃であった。強度測定結果を表3
に示す。
【0061】比較例2 実施例6の2)項において、アラミドパルプを使用しな
い以外は、2)項と同じようにして多孔質フィルムを作
製した。得られた多孔質フィルムは厚みが37μmで空
隙率が48%であった。また、200〜300℃におけ
る熱線膨張係数は−6.0×10-6/ ℃であった。該
多孔質フィルムの引き裂きエネルギーを測定した。結果
を表3に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【発明の効果】本発明により機械的強度が良好で、地合
が均一で軽量である短繊維および/またはパルプで補強
された多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルムが提供
される。かかるフィルムは熱線膨張率が低くプリプレグ
材料として好適である。更に、かかるプリプレグを使用
しプリント回路用基材やプリント回路用積層板が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたフィルムの破断面の形状
(短繊維強化多孔質フイルムを引き裂いた部分の構造)
を示す。図面に代わる写真(倍率100倍の走査型電子
顕微鏡写真)
【図2】実施例1で得られたフィルムのフィブリルの形
状(短繊維強化多孔質フイルムを引き裂いた部分の破面
の構造)を示す。図面に代わる写真(倍率5000倍の
走査型電子顕微鏡写真)
【図3】実施例6で得られたフィルムの破断面の形状
(パルプ強化多孔質フイルムを引き裂いた部分の構造)
を示す。図面に代わる写真(倍率300倍の走査型電子
顕微鏡写真)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 5/24 CFG C08J 5/24 CFG C08K 7/02 C08K 7/02 C08L 77/10 C08L 77/10 H05K 1/00 H05K 1/00 //(C08L 77/10 67:03 79:00)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】短繊維および/またはパルプを含有する多
    孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルムにおいて、該短
    繊維および/または該パルプが230℃未満で溶融しな
    い高耐熱の短繊維および/またはパルプであり、該短繊
    維のアスペクト比が50以上および200〜300℃で
    の熱線膨張係数が±50×10-6/℃以内であり、更に
    該短繊維はフィルム内に存在しかつフィルム面と平行に
    配置された構造を有することを、また該パルプはフィル
    ム内に存在しかつフィルム内に均一に分散した状態で配
    置された構造を有することを特徴とする短繊維および/
    またはパルプ強化多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィ
    ルム。
  2. 【請求項2】多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルム
    の部分が、フィブリルの径が1μm以下のフィブリルか
    ら構成され、フィブリルが網目状または不織布状に平面
    に配置されかつ層状に重なっている構造を有し、さらに
    該フィルムの200〜300℃での熱線膨張係数が±5
    0×10-6/℃以内であり、空隙率が30〜95%であ
    ることを特徴とする請求項1記載の短繊維および/また
    はパルプ強化多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィル
    ム。
  3. 【請求項3】高耐熱の短繊維または高耐熱のパルプが、
    ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリパラベンズ
    アミドのような芳香族ポリアミド類、ポリパラベンゾエ
    ート、ポリパラフェニレンテレフタレート、ポリエチレ
    ンテレフタレートのようなポリエステル類またはポリパ
    ラフェニレンベンゾビスチアゾール、ポリパラフェニレ
    ンビスオキサゾールのような芳香族複素環状ポリマー類
    であることを特徴とする請求項1または2記載の短繊維
    および/またはパルプ強化多孔質パラ配向芳香族ポリア
    ミドフィルム。
  4. 【請求項4】パラ配向芳香族ポリアミドが、ポリ(パラ
    フェニレンテレフタルアミド)、ポリ(パラベンズアミ
    ド) 、ポリ(4,4’−ベンズアニリドテレフタルア
    ミド)、ポリ(パラフェニレン−4,4’−ビフェニレ
    ンジカルボン酸アミド)、ポリ(パラフェニレン−2,
    6−ナフタレンジカルボン酸アミド)、ポリ(2−クロ
    ロ−パラフェニレンテレフタルアミド)またはパラフェ
    ニレンジアミン/2,6−ジクロロパラフェニレンジア
    ミン/テレフタル酸ジクロライドからなる共重合体であ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の短繊維およ
    び/またはパルプ強化多孔質パラ配向芳香族ポリアミド
    フィルム。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載の短繊維および/
    またはパルプ強化多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィ
    ルムに熱可塑性樹脂および/または熱硬化性樹脂を含浸
    してなることを特徴とするプリプレグ。
  6. 【請求項6】熱可塑性樹脂が、ポリエーテルスルフォ
    ン、ポリスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリスルフ
    ィドスルフォン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリ
    アミドイミドまたはポリエーテルケトンであることを特
    徴とする請求項5記載のプリプレグ。
  7. 【請求項7】熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、ビスマレ
    イミド−トリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、ジアリルフ
    タレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シアネート樹
    脂またはアリール変成ポリフェニレンエーテル樹脂であ
    ることを特徴とする請求項5記載のプリプレグ。
  8. 【請求項8】請求項5〜7のいずれかに記載のプリプレ
    グを用いてなることを特徴とするプリント回路用基材。
  9. 【請求項9】請求項8記載のプリント回路用基材からな
    る絶縁層と金属箔からなる導電層とを有することを特徴
    とするプリント回路用積層板。
JP36275297A 1997-04-08 1997-12-11 多孔質パラ配向芳香族ポリアミドフィルム、そのプリプレグならびにプリプレグを使用するプリント回路用基材およびプリント回路用積層板 Expired - Fee Related JP4051744B2 (ja)

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