JPH1033724A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 打球時の打球音及び打球感を良好にすると同
時に、クラブヘッドの重心深度やヘッド周りの慣性モー
メントを大きくでき、更に低重心化も図ることが出来る
ゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。 【解決手段】 クラブヘッド本体１の共鳴箱となる中空
部４内には、鋼棒等の金属材料から成るＹ字状に形成さ
れた共鳴体５や、共鳴体５ａが内蔵され、この共鳴体５
は、ソールプレート３の内側のトウ側３ａまたはヒール
側３ｂの２箇所に設けたり、ソールプレート３の裏面側
に複数本立設させて一体的に形成しても良い。前記金属
製の共鳴体５を、ソールプレート３に溶接や、ソールプ
レートの鋳造時に一体的に固定し、金属製の共鳴体を、
クラブヘッド本体の材料よりも高比重材料を用いること
で、クラブヘッド本体１の重心深度やヘッド周りの慣性
モーメントを大きくでき、更に低重心化も図ることも可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、中空構造のアイ
アンゴルフクラブヘッド，ウッドゴルフクラブヘッド等
のゴルフクラブヘッドにかかわり、更に詳しくは炭素繊
維強化プラスチック（ＣＦＲＰ）を主材とするクラブヘ
ッド、及びチタン等の金属材料を主材とするクラブヘッ
ドの中空部内に、打球時に共鳴音を発する金属製の共鳴
体を内蔵させて打球時にフィーリングを良好にすると同
時に、クラブヘッドの重心深度やヘッド重心周りの慣性
モーメントを大きくでき、更に低重心化も図ることが出
来るゴルフクラブヘッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年市販されている中空構造のアイアン
ゴルフクラブヘッド，ウッドゴルフクラブヘッドには、
外殻が炭素繊維強化プラスチックで構成され、ソール部
が金属材料で構成されて一体的に構成された合成樹脂製
のクラブヘッドや、チタン，ステンレス等の金属材料を
主材としたクラブヘッド等が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、前者の中
空構造の合成樹脂製クラブヘッドは、上述したように外
殻が炭素繊維強化プラスチック（ＣＦＲＰ）で構成され
ているため、打球音が極めて小さく、後者の金属材料を
主材としたクラブヘッドに比べて打球感（フィーリン
グ）が極めて悪いと言う問題があった。

【０００４】また、最近のチタン，ステンレス等の金属
材料を主材としたメタルウッドゴルフクラブヘッドにお
いても、ヘッド本体の体積が大きくなるにつれて肉厚が
薄くなり、心地よい打球音が得られないと言う問題があ
った。更に、中空構造の合成樹脂製クラブヘッド及びメ
タルウッドゴルフクラブヘッドにおいては、重量体をソ
ール部側に取付けることで低重心化を図る設計も行われ
ているが、重量体を取付けることで、更に心地良い打球
感や打球音を得ることが出来ないと言う問題があった。

【０００５】この発明は、かかる従来の問題点に着目し
て案出されたもので、中空構造のクラブヘッドにおい
て、打球時の打球音及び打球感を良好にすると同時に、
クラブヘッドの重心深度やヘッド周りの慣性モーメント
を大きくでき、更に低重心化も図ることが出来るゴルフ
クラブヘッドを提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、クラブヘッド本体の中空部内に、打球時
に共鳴音を発する金属製の共鳴体を少なくとも一つ以上
内蔵させて構成したことを要旨とするものである。前記
クラブヘッド本体の外殻が炭素繊維強化プラスチックで
構成され、ソール部が金属材料で構成されて一体的に構
成したり、クラブヘッド本体の外殻及びソール部が金属
材料により一体的に構成するものである。

【０００７】また、前記金属製の共鳴体を、ソール部に
一体的に固定し、金属製の共鳴体は、クラブヘッド本体
の材料よりも高比重材料を用いるのが好ましい。この発
明は、上記のように構成され、炭素繊維強化プラスチッ
ク（ＣＦＲＰ）を主材とするクラブヘッド、及びチタン
等の金属材料を主材とするクラブヘッドの中空部内に、
打球時に共鳴音を発する金属製の共鳴体を内蔵させて構
成することにより、打球時にフィーリングを良好にする
と同時に、クラブヘッドの重心深度やヘッド周りの慣性
モーメントを大きくでき、更に低重心化も図ることが出
来るものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づきこの発明
の実施の形態を説明する。図１はこの発明の一実施形態
を示す炭素繊維強化プラスチック（ＣＦＲＰ）を主材と
するウッドゴルフクラブのクラブヘッド本体１の断面図
を示し、２は外殻、３はステンレス，鉄等の金属材料で
形成されたソールプレートを示している。

【０００９】前記クラブヘッド本体１の共鳴箱となる中
空部４内には、鋼棒等の金属材料から成るＹ字状に形成
された共鳴体５（所謂、音叉）や、共鳴体５ａが内蔵さ
れ、この共鳴体５または共鳴体５ａ、または両共鳴体
５，５ａは、ソールプレート３の内側のトウ側３ａまた
はヒール側３ｂの２箇所に設けたり、或いは図２に示す
ように、ソールプレート３の裏面側に複数本立設させて
一体的に形成しても良い。

【００１０】なお、共鳴体５は、上述したように略Ｙ字
状に形成して共振体とし、中空部４は共鳴箱として構成
するものである。更に、前記金属製の共鳴体５，５ａ
を、ソールプレート３に溶接や、ソールプレートの鋳造
時に一体的に固定し、金属製の共鳴体を、クラブヘッド
本体の材料よりも高比重材料を用いることで、クラブヘ
ッド本体１の重心深度やヘッド周りの慣性モーメントを
大きくでき、更に低重心化も図ることも可能である。

【００１１】また、図３はこの発明の他の実施形態を示
すチタン等の金属材料を主材とするクラブヘッド本体１
ｍの断面図を示し、この実施形態も、上記と同様にクラ
ブヘッド本体１ｍの外殻２ｍ及びソールプレート３ｍ
は、金属材料により一体的に形成し、中空部４ｍ内に、
上記の実施形態と同様に共鳴体５，５ａを内蔵させて構
成するものである。

【００１２】この共鳴体５または共鳴体５ａ、または両
共鳴体５，５ａは、ソールプレート３ｍに一体的に固定
したり、バック側３ｃに溶接して一体的に形成しても良
い。なお、その他の構成及び作用は、上記第１実施形態
と同様なので、同一符号を付して説明は省略する。ま
た、上記の実施形態は、ウッドゴルフクラブヘッドにつ
いて説明したが、中空構造のアイアンゴルフクラブヘッ
ドにも適用することは可能である。

【００１３】以上のように、炭素繊維強化プラスチック
（ＣＦＲＰ）を主材とするクラブヘッド１、及びチタン
等の金属材料を主材とするクラブヘッド１ｍの中空部
４，４ｍ内に、打球時に共鳴音を発する金属製の共鳴体
５，または共鳴体５ａ、または両共鳴体５，５ａを内蔵
させて構成することにより、上記のようなクラブヘッド
１，１ｍで打球した際、その打球時の衝撃により音叉で
ある共鳴体５，５ａが振動すると共に、振動音が共鳴箱
となる中空部４，４ｍ内において基音（打撃音）の５倍
〜１８倍程度になり、打球時のフィーリング（打球音，
打球感）を良好にすると同時に、クラブヘッドの重心深
度やヘッド周りの慣性モーメントを大きくでき、更に低
重心化も図ることが出来るものである。

【００１４】

【発明の効果】この発明は、上記のようにクラブヘッド
本体の中空部内に、打球時に共鳴音を発する金属製の共
鳴体を少なくとも一つ以上内蔵させて構成したので、打
球時にフィーリング（打球音，打球感）を良好にすると
同時に、クラブヘッドの重心深度やヘッド周りの慣性モ
ーメントを大きくでき、更に低重心化も図ることが出来
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態を示す炭素繊維強化プラ
スチック（ＦＲＰ）を主材とするウッドゴルフクラブの
クラブヘッド本体の断面図である。

【図２】ソールプレートに共鳴体を取付けた状態を示す
斜視図である。

【図３】この発明の他の実施形態を示すチタン等の金属
材料を主材とするクラブヘッド本体の断面図である。

【符号の説明】

１，１ｍ クラブヘッド本体 ２，２ｍ
外殻 ３，３ｍ ソールプレート ４，４ｍ
中空部 ５，５ａ 共鳴体

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空構造のクラブヘッドを備えたゴルフ
   クラブヘッドにおいて、前記クラブヘッド本体の中空部
   内に、打球時に共鳴音を発する金属製の共鳴体を少なく
   とも一つ以上内蔵させて構成したことを特徴とするゴル
   フクラブヘッド。
2. 【請求項２】 前記クラブヘッド本体の外殻が炭素繊維
   強化プラスチックで構成され、ソール部が金属材料で構
   成されて一体的に構成した請求項１に記載のゴルフクラ
   ブヘッド。
3. 【請求項３】 前記クラブヘッド本体の外殻及びソール
   部が金属材料により一体的に構成した請求項１に記載の
   ゴルフクラブヘッド。
4. 【請求項４】 前記金属製の共鳴体を、ソール部に一体
   的に固定した請求項１，請求項２または請求項３に記載
   のゴルフクラブヘッド。
5. 【請求項５】 前記金属製の共鳴体を、クラブヘッド本
   体の材料よりも高比重材料を用いた請求項１，請求項
   ２，請求項３または請求項４に記載のゴルフクラブヘッ
   ド。