JPH10337124A - 農業用被覆材 - Google Patents

農業用被覆材

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JPH10337124A
JPH10337124A JP9147904A JP14790497A JPH10337124A JP H10337124 A JPH10337124 A JP H10337124A JP 9147904 A JP9147904 A JP 9147904A JP 14790497 A JP14790497 A JP 14790497A JP H10337124 A JPH10337124 A JP H10337124A
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Toshiaki Kobayashi
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウス内部が高温多湿状態になりにくく、し
かも夜間の保温効果に優れた農業用被覆材を提供する。 【解決手段】 幅1〜20mmのテ−プ状ヤ−ンからな
る経糸が平面的には実質的に間隙がないように形成さ
れ、かつ直径5mm以下の糸からなる緯糸が0.5〜3
0mm間隔で形成された織物であって、該織物の全面積
の70%以下が熱融着され、かつ経糸と緯糸の交叉部に
実質的に目止め処理が施されており、さらにブリ−ジン
グ試験後の透光率が80%以上、被覆率(x)が98%
以上、透湿度が1300+700(100−x)g/m
2 ・24h以上である農業用被覆材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農業ハウス、トン
ネルハウス、トンネルハウス内の内張りカ−テン等に使
用される農業用被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、農業用被覆材として、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体な
どのフィルムが保温を目的として使用されている。しか
しながら、季節によっては日中はハウス内温度が30℃
近くまで昇温する場合があるため、適温18℃とされて
いるレタス等を栽培する場合には被覆材の裾を上げて換
気し、次いで夕刻には外気温度が低下する前に被覆材の
裾を下げることによって温度・湿度調節を行わねばなら
ず、多大な労力が必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、被覆
材の被覆率を小さくして高温高湿度状態になるのを防止
する方法が検討されており、たとえばフィルムに穴を開
けたり、テ−プヤ−ンを製織して被覆材とすることが提
案されている。しかしながら、十分な通気性を得るため
に被覆率を小さくすると夜間等の保温性が不十分になっ
たり、雨滴がハウス内植物に直接滴下する問題が生じ
る。また塩化ビニル等からなる被覆材は使用当初は透光
性が高く、ハウス外から内部を観察することができ、ま
た植物成育性に優れているものの、時間の経過とともに
可塑剤の滲出(ブリ−ジング)が生じて汚物が付着しや
すくなり、結果的に透光性が低下して植物成育性が不十
分になったり、美観が損なわれていた。本発明の目的
は、以上の問題を解決し、ハウス内部が高温多湿状態に
なりにくく、しかも夜間の保温効果に優れ、また長期間
経過後の透光性の高い農業用被覆材を提供することにあ
る。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明は、幅1〜20m
mのテ−プ状ヤ−ンからなる経糸が平面的には実質的に
間隙がないように形成され、かつ直径5mm以下の糸か
らなる緯糸が0.5〜30mm間隔で形成された織物で
あって、該織物の全面積の70%以下が熱融着され、か
つ経糸と緯糸の交叉部に実質的に目止め処理が施されて
おり、さらにブリ−ジング試験後の透光率が80%以
上、被覆率(x)が98%以上、透湿度が1300+7
00(100−x)g/m2 ・24h以上である農業用
被覆材を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】夜間保温性を保持し、雨滴の直接
流入を防止するには被覆材の被覆率を高め、被覆率98
%以上、好ましくは被覆率99%以上にする必要があ
る。しかしながら被覆率が98%以上になると透湿度が
低下して、被覆材内が高温高湿状態になって植物成育性
が不十分になりやすく、さらに透湿度が低いことからハ
ウス内上部に水滴が付着し、これが植物に直接滴下して
植物に悪影響を与え、場合によっては植物が腐敗する可
能性があった。以上のことから、被覆率を98%以上に
すると同時に適度な透湿度を得るには被覆材を立体的に
して空隙を設ける必要がある。以下にその具体的な方法
を説明する。
【0006】まず、本発明においてはテ−プ状ヤ−ンか
らなる経糸が平面的には実質的に間隙がないようにした
織物(平織物等)を使用する。透湿度は、テ−プ状ヤ−
ンの幅だけで変わるものではなく、打ち込まれる緯糸本
数と緯糸の直径または織組織などによってもコントロ−
ルすることができるが、製織加工上及び透湿度等の点か
ら、テ−プ状ヤ−ンの幅を1〜20mm、好ましくは2
〜6mmとする。幅が小さすぎると製織中にテ−プが反
転して透湿度のコントロ−ルが困難となり、さらに緯糸
の打ち込み本数を増加しないとシ−ト状物の目止めが不
十分となる。緯糸の打ち込み本数が多くなると経糸と緯
糸の交点部分が増加して、被覆材の柔軟性及び透明性が
低下し、また透湿性も低下する。逆にテ−プ状ヤ−ンの
幅が大きすぎると、適度な透湿度を得るためにテ−プ状
ヤ−ン間の距離を大きくする必要があるため、雨水が直
接植物に滴下する問題が生じる。
【0007】テ−プ状ヤ−ンからなる経糸は平面的には
実質的に間隙がないよう製織する必要があり、テ−プ状
ヤ−ンの平面上の間隔は雨滴が直接流入しない500μ
m以下、特に350μm以下とするのが好ましい。テ−
プ状ヤ−ンの厚さについては、耐候性、製造の点から2
0μmが下限、取扱性(重さ)、製織性から1mmが上
限である。テ−プ状ヤ−ンは直接紡糸をして得られるも
のや、フィルムを製膜し、その後スリット、延伸等を行
ったものを使用できる。テ−プ状ヤ−ンはその表面に微
細な凹凸、特に微細な凹凸条を有しているものが好まし
い。凹凸条の幅は1ミクロン〜30mmであるのが好ま
しく、凸部の高さは5〜250ミクロンであるのが好ま
しい。この場合、太陽光が散乱して植物の葉の裏等日光
が当たりにくい部分にも日が当たり、好ましい結果が得
られる。また本発明の効果を損なわない範囲であれば、
本発明で規定のテ−プ状ヤ−ン以外の糸を経糸としても
よい。
【0008】緯糸は直径5mm以下、好ましくは直径
1.5mm以下の糸を使用する必要がある。緯糸が太す
ぎると被覆材の柔軟性が低下するのみでなく、本発明で
規定の透湿度が得られず、また透光率も低下する。緯糸
に使用できる糸は特に限定されるものでなく、モノフィ
ラメントまたは紡績糸、オ−プンエンド糸、結束糸、テ
−プ状ヤ−ン等が使用でき、経糸を構成するテ−プ状ヤ
−ンと同種又は異種の素材を使用できる。芯鞘型複合繊
維、海島型混合紡糸等の複数のポリマ−からなる繊維を
使用してもよく、形態安定性、目ずれ防止、目止め剤の
接着性などの点から経糸を構成するテ−プ状ヤ−ンと同
種の素材を使用するのが好ましい。透明性等の点からは
緯糸にモノフィラメント糸を使用するのが好ましい。そ
の繊度は100〜1000d,特に重量、強度、耐久
性、製織編性等の点から250〜500dとするのが好
ましい。また緯糸の間隔は0.5〜30mm、好ましく
は1〜10mmである。間隔が大きすぎると目止めが不
十分となり、また間隔が小さすぎると被覆材の柔軟性が
不十分となるのみでなく、本発明で規定の透湿度及び透
光率が得られない。
【0009】また、本発明においては、被覆材の全面積
の70%以下が熱融着処理され、かつ経糸と緯糸の交叉
部に実質的に目止め処理が施されていることが必要であ
る。被覆材の透湿度は布帛の空隙を上げれば大きくなる
が、本発明においては夜間等の保温効果を高めるために
被覆材の空隙を極めて小さくしている。十分な植物育成
性等を得るには透湿度を高める必要があり、したがっ
て、布帛を構成する素材の透湿度を損なわないことが重
要となる。以上のことから、目止め処理による接着加工
面積を最小限にする必要があり、そのため緯糸の直径を
5mm以下、緯糸間隔0.5〜30mmとすると同時
に、被覆材における熱融着処理面積を70%以下、好ま
しくは10%以上40%以下にする必要がある。接着部
分が大きすぎると、被覆材の柔軟性が不十分となるのみ
でなく、被覆材の透明性及び透湿度が低下することとな
る。逆に接着面積が小さすぎると目止めが不十分とな
る。なお、本発明における緯糸の間隔とは、緯糸と該緯
糸に隣接する緯糸の間に形成された空隙の幅をいう。
【0010】本発明においては、熱融着処理面積が70
%以下であると同時に、経糸と緯糸の交叉部に実質的に
目止め処理が施されている必要がある。本発明の効果が
損なわれない範囲であれば目止め処理が施されていない
部分があってもよいが、形態安定性の点からは目止め処
理を行う必要がある。
【0011】好ましい方法としては、ストライプラミネ
−ト方式で被覆材の片面又は両面の一部を加工する方法
が挙げられる。特にテ−プ状ヤ−ン間隔と同間隔で加工
するのが好ましく、経糸を構成するテ−プ状ヤ−ン幅の
1/5〜1/2の幅で熱圧着処理を施すのが好ましい。
この場合、熱融着により被覆材の性能を実質的に損なう
ことなく目止め処理を行うことができる。熱融着部分を
ストライプ状にするのが効率的であるが、目状、丸状、
菱形状等特に限定されるものではない。熱融着樹脂とし
ては、経糸、緯糸の融点よりも低い融点を有し、かつ経
糸及び緯糸が収縮しない温度に軟化点を有するものが好
ましい。好適な熱融着樹脂としては、ポリオレフィン系
樹脂等が挙げられる。織物に熱融着樹脂を含浸して目止
め処理を行う方法も採用できるが、被覆材の軽量性、柔
軟性、透湿度、透明性等の点で好ましくない。樹脂付着
量は被覆材全体の50重量%以下、特に20重量%以上
40重量%以下とするのが好ましい。
【0012】本発明の被覆材のブリ−ジング試験後の透
光率は80%以上必要である。すなわち、一般に使用当
初においては透光率が高い被覆材は多いものの、可塑剤
を含有する被覆材を用いた場合、時間の経過とともに可
塑剤が被覆材表面に滲出(ブリ−ジング)して表面が汚
れて透光率が低下し、植物育成性が不十分となりやす
く、また被覆材の外から内部を観察することが困難とな
る。以上のことから、テ−プヤ−ンを構成する素材には
可塑剤が実質的に含まれていないものを使用し、ブリ−
ジング試験後の透光率を80%以上とする必要がある。
特に可塑剤を使用しなくても十分な柔軟性の得られる素
材を使用するのが好ましい。
【0013】また一般に被覆材の透湿度は、被覆率が大
きくなればなるほど低下するが、本発明の被覆材の透湿
度は、1300+700(100−x)g/m2 ・24
h以上(xは被覆材の被覆率)であり、同じ被覆率を有
する従来の被覆材に比して透湿度が高く、夜間保温性に
優れるとともに高温多湿状態を防止できる点等で優れた
効果が得られる。適度な透湿度は1500〜3000で
ある。被覆材の通気度は夜間保温性及び高温多湿状態の
抑制の点から1〜50cc/cm2 ・min、特に2〜
25cc/cm2 ・minとするのが好ましい。本発明
の被覆材は立体的に空隙を設けているため、透湿度は高
いものの適度な通気度を示すため、高温多湿状態になる
のを効率的に抑制できると同時に夜間保温性にも優れた
ものとなる。被覆材の形態安定性は、所望の被覆率及び
形態を保持する点から1%以下、特に0.5%以下とす
るのが好ましい。
【0014】寸法安定性に優れ、かつブリ−ジング試験
後の透光性に優れた被覆材を得るために、少なくとも経
糸(テ−プ状ヤ−ン)を構成する素材として実質的に可
塑剤を含有していない素材、特に可塑剤を含有していな
くても柔軟性の高い素材を用いるのが好ましく、また形
態安定性の高いものが好ましい。以上のことから、ポリ
オレフィン系樹脂が好適に使用できる。耐候性や保温性
の低い素材を使用する場合には、紫外線吸収剤、酸化防
止剤等の耐候性改善剤を素材の透明性を阻害しない程度
添加するのが好ましい。特にポリオレフィン系ポリマ−
等の赤外線吸収性の比較的低い素材を用いる場合には、
赤外線吸収剤を含有させたものを使用するのが好まし
い。なかでもハイドロタルサイト類からなる赤外線吸収
剤を含有するものが好ましい。かかる吸収剤は、可視光
透過性を実質的に阻害することなく、且つ約5〜50μ
mにわたる広い赤外線領域において優れた赤外線吸収能
を示し、透過放散を防ぐことにより被覆材の保温性を顕
著に高めることができる。
【0015】経糸として単層体を用いることができる
が、2種以上の層からなる積層体も好適に使用できる。
このとき前述と同じ理由から経糸の表面を形成する部分
すなわち最外層と最内層をポリオレフィン系樹脂層とす
るのが好ましい。具体的には外層がポリオレフィン系樹
脂、中間層がポリビニルアルコ−ル系樹脂、内層がポリ
オレフィン系樹脂である積層体等が挙げられる。該積層
体は、保温性に優れたポリビニルアルコ−ル系樹脂と形
態安定性及び接着性に優れたポリオレフィン系樹脂を使
用しているため優れた被覆材が得られる。また最外層が
ポリオレフィン系樹脂、中間層が遠赤外線吸収剤を配合
したポリオレフィン系樹脂、内層がポリオレフィン系樹
脂である積層体も好適に使用できる。各層の厚さ及び割
合は適宜設定すればよいが、たとえば経糸を構成する最
外層及び最内層がそれぞれ10〜40重量部、それ以外
の層が20〜80重量部であるのが好ましい。
【0016】被覆材を構成する緯糸としては、耐候性、
透明性、保温性、寸法安定性等に優れた素材を用いるも
のが好ましく、ポリ塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂等が使用でき、特
にポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン系樹脂等)が好
ましい。また経糸と同種の素材も好適に使用でき、また
経糸と同様に他の配合剤を添加してもよい。
【0017】本発明で得られる農業用被覆材は、特にそ
の使用方法は限定されない。特に低温期の野菜(レタス
等)、果樹等の促成栽培、防霜、防寒用の農業用被覆材
として好適に使用できる。
【0018】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
実施例により何等限定されるものではない。 [被覆率(%)]20℃×65%RHにおける被覆材の
空隙が占める部分を万能投影器を使ってグラフ用紙に写
しとり、空隙部を除く面積が占める割合を求める。 [透湿度(g/m2 ・24h)]JIS Z−0208
カップ法に準じて測定した。 [ブリ−ジング後の透光率(%)]サンシャインウエザ
−メ−タ−500時間照射後の被覆材の透光率を以下の
方法で測定した。すなわち、ブラックボックス中の上部
に蛍光灯を下部の輝光度が20000lxになるように
セットし、試料を間に固定しその時の輝度をAとする
と,透光率(%)= (A/20000)×100によ
り算出した。
【0019】[形態安定性 %]たてAcm(約25c
m)×よこBcm(約25cm)の試料25℃水に24
時間浸漬し、次いで25℃常温で24時間乾燥するとい
う作業を10回繰り返した後の試料の長さを測定し(タ
テ方向acm×ヨコ方向bcm)、式(|A−a|)/
A×100と式(|B−b|)/B×100から求めら
れる値を平均して求めた。 [通気度(cc/cm2 ・min)] JIS L−1096 フラジ−ル法に準じて測定し
た。
【0020】[実施例1]ポリオレフィン系樹脂(三菱
化学社製 LLPE UF−240)に遠赤外線吸収剤
(協和化学社製:DHT−4A)を10phr,光安定
剤0.2phr添加したものを製膜し、スリット・熱延
伸して得られるテ−プ状ヤ−ン(厚さ40μm,繊度1
300dr、幅4mm)を実質的に間隙がないように
し、緯糸にポリエチレン糸モノフィラメント(日本ポリ
ケム社製 HY−540)380dr/1fを10本/
吋の密度で打ち込み製織した。次いで、目止め加工とし
て経方向に4mm間隔にホットメルト樹脂(日本ユニカ
社製 LJ−805)を用いて約1mmのストライプラ
ミネ−ト加工を行った(熱融着面積割合20%)。得ら
れた被覆材を用いてレタスを1月〜3月の間栽培した
が、被覆材の透湿度が高いため昼間においてもハウス内
の温度はレタス栽培における適温(18℃程度)を大き
くこえず、被覆材の裾上げを行わなくても高温障害は生
じなかった。さらに被覆率が高く夜間保温性に優れてお
り、また透湿度が高く水蒸気がハウス内に過剰に存在す
ることがないため、レタスは良好に成育した。被覆材の
性能を表1に示す。
【0021】[実施例2]紡糸原液濃度48%のポリビ
ニルアルコ−ル(平均重合度1740、鹸化度99.9
%)水溶液を長さ10mm、幅0.1mmのスリットノ
ズルから押出し、通常の乾式紡糸方法により紡糸した。
これを熱延伸、熱収縮させたものを経糸(厚さ43μ
m、繊度1580dr、幅3.4mm)とし、緯糸にポ
リビニルアルコ−ルモノフィラメント糸250dr/f
を10本/吋の密度で打ち込み、実施例1と同様に製織
及び目止加工を施した。得られた被覆材を用いて実施例
1と同様にレタスを1月〜3月の間栽培したが、降雨等
により若干被覆材が収縮したものの、レタスは良好に成
育した。被覆材の性能を表1に示す。
【0022】[実施例3]ポリビニルアルコ−ル(平均
重合度1740、けん化度99.9モル%)からなるフ
ィルム(厚さ20μm)の上下層にポリオレフィン系樹
脂(三菱化学社製LLPE UF−240)フィルムを
接着剤で貼合わせて3層フィルム(LLPE25重量部
/PVA50重量部/LLPE25重量部)とし、これ
をスリット、熱延伸してテ−プヤ−ン(厚さ45μm、
繊度1480d、幅4mm)を製造した。これを経糸と
して用いた以外は実施例1と同様に行った。得られた被
覆材を用いて実施例1と同様にレタスを1月〜3月の間
栽培したが、降雨等により若干被覆材が収縮したもの
の、レタスは良好に成育した。結果を表1に示す。
【0023】[比較例1]目止め加工を行わない以外は
実施例1と同様に行った。得られた被覆材を用いて実施
例1と同様にレタスを1月〜3月の間栽培したが、形態
安定性が不十分であるためハウスへの展張が困難であ
り、高温障害は生じなかったものの、透気度が高過ぎて
夜間保温性が不十分であり、また雨滴が直接レタスに滴
下するため、レタスの成育は実施例よりも劣ったものと
なった。結果を表1に示す。
【0024】[比較例2]厚さ50μmの塩化ビニルフ
ィルムを幅4mmにスリットしたスリットヤ−ンを経糸
として用い、かつ被覆材全面を熱融着した以外は実施例
1と同様に行った。得られた被覆材を用いて実施例1と
同様にレタスを1月〜3月の間栽培したが、全面ラミネ
−トされているため透光率が低く、ハウス外部から内部
が観察しにくいのみでなく植物成育性が不十分となり、
また透湿度が低すぎるため高温障害が生じ、また水蒸気
がハウス内で水滴となりこれがレタスに直接滴下するた
めレタスの成育は不十分となった。また該被覆材は長期
間使用すると可塑剤がブリ−ジングして透光率が一層低
下し、外部からの観察が困難になるのみでなく、植物成
育性も不十分になりやすいものであった。結果を表1に
示す。
【0025】[比較例3]経糸のテ−プヤ−ンの打込本
数を減じて被覆率95%とした以外は実施例1と同様に
被覆材を製造した。得られた被覆材を用いて実施例1と
同様にレタスを1月〜3月の間栽培したが、被覆率が小
さすぎるために夜間保温性が不十分となり、また雨滴が
直接レタスに滴下するためレタスの成育が不十分となっ
た。結果を表1に示す。 [比較例5]ビニロンフィルム(厚さ 75μm クラ
レ製)からなる被覆材を用いて、実施例1と同様にレタ
スを1月〜3月の間栽培したが、透湿度が低すぎるため
高温障害が生じ、また水蒸気がハウス内で水滴となりこ
れがレタスに直接滴下するためレタスの成育は不十分と
なった。また降雨により被覆材が大きく収縮し、形態安
定性は不十分であった。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅1〜20mmのテ−プ状ヤ−ンからな
    る経糸が平面的には実質的に間隙がないように形成さ
    れ、かつ直径5mm以下の糸からなる緯糸が0.5〜3
    0mm間隔で形成された織物であって、該織物の全面積
    の70%以下が熱融着され、かつ経糸と緯糸の交叉部に
    実質的に目止め処理が施されており、さらにブリ−ジン
    グ試験後の透光率が80%以上、被覆率(x)が98%
    以上、透湿度が1300+700(100−x)g/m
    2 ・24h以上である農業用被覆材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102545009B1 (ko) * 2022-07-20 2023-06-20 송준호 다용도 농업용 필름

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102545009B1 (ko) * 2022-07-20 2023-06-20 송준호 다용도 농업용 필름

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