JPH10336883A - 電力系統の脱調検出方法および脱調検出装置 - Google Patents

電力系統の脱調検出方法および脱調検出装置

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JPH10336883A
JPH10336883A JP10001330A JP133098A JPH10336883A JP H10336883 A JPH10336883 A JP H10336883A JP 10001330 A JP10001330 A JP 10001330A JP 133098 A JP133098 A JP 133098A JP H10336883 A JPH10336883 A JP H10336883A
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current
phase angle
angle difference
transmission line
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JP10001330A
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Masahiro Sato
正弘 佐藤
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゾーンを設定したり、特別な伝送手段を
用いることなく、高い判定精度で脱調を判定することに
ある。 【解決手段】 発電機群11 ,12 を連係する送電線3
の端子から電圧および電流を測定するとともに、これら
電圧と電流とを用いて位相角差演算手段17で位相角差
を算出し、さらに脱調判定手段18にて算出される位相
角差と予め定めた脱調判定用位相角差とを比較し、位相
角差が予め定めた脱調判定用位相角差を越えたとき脱調
と判定する脱調検出装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統の連係線
の両側の発電機群の間に生ずる脱調を検出する電力系統
の脱調検出方法および脱調検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電機群間に連係する母線を含む送電線
に生ずる脱調を検出する場合、図20に示すような脱調
検出装置101が設けられている。同図においてGは発
電機、BUSは母線、TLは送電線、TRは変圧器、L
は負荷、102は変流器、103は電圧変成器である。
【0003】ところで、以上のような脱調検出装置10
1を用いて脱調を検出する場合、幾つかの脱調検出方法
が知られている。その1つは送電線の端子に設置した脱
調検出装置101がみる電力系統のインピーダンスの変
化から脱調を検出する方法であり、他の1つは送電線両
端電圧の位相差から脱調を検出する方法である。以下、
各脱調検出方法について説明する。
【0004】(1) インピーダンスの変化から脱調を
検出する方法。
【0005】この脱調検出方法には、2重円方式(図2
1(a)参照)と3ゾーン方式(図21(b)参照)と
がある。
【0006】2重円方式は、図20に示すごとく、送電
線TLの端子に設置した継電器のインピーダンス特性か
ら脱調を検出する方法である。具体的には、予め継電器
が接地点からみるインピーダンスを2つの円A,Bに区
分し、3つのインピーダンスゾーンZ1,Z2,Z3を
設定する。ゾーンZ1は、円Aの内側であり、系統事故
時に継電器がみるインピーダンスである。ゾーンZ2は
円Aと円Bとの間にあるインピーダンスである。ゾーン
Z3は円Bの外にあり、通常の運転状態に継電器がみる
インピーダンスである。
【0007】一般に、電力系統の脱調時、継電器がみる
インピーダンスZは、比較的緩慢な変化をしながら、ゾ
ーンZ3→ゾーンZ2→ゾーンZ1へと移行するが、こ
のときゾーンZ2に滞在する時間が一定時間を越えた後
にゾーンZ1に移行したとき、脱調と判定する方式であ
る。
【0008】3ゾーン方式は、2重円方式と同様な要領
で予め3つのゾーンZ11,Z12,Z13が設定され
る。この状態において継電器がみるインピーダンスZ
は、比較的緩慢な変化をしながら、ゾーンZ13→ゾー
ンZ12→ゾーンZ11へと移行するが、ゾーンZ13
に滞在する時間が一定時間を越えた後にゾーンZ12に
移行したとき、脱調と判定する方式である。
【0009】(2) 送電線両端電圧の位相差から脱調
を検出する方法。
【0010】この脱調検出方法は、図20に示すごと
く、送電線TLの両端子の電圧をそれぞれ検出する電圧
検出手段を設け、この検出電圧をマイクロ回線などの伝
送手段によって相互に伝送し合い、両端の電圧の位相角
差が180°以上になったとき、脱調と判定する方法で
ある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ようなインピーダンスの変化から脱調を検出する方法
は、各ゾーンを通過する時間差から脱調を検出するもの
であるが、インピーダンスが緩慢な変化をしながらゾー
ンを通過するので、ゾーン幅の決め方が非常に難しい。
つまり、ゾーン幅の決め方によって、脱調と判定した
り、脱調なしと判定したりし、検出の信頼性に欠ける問
題がある。また、予めインピーダンスZが各ゾーンを通
過する時間を定めているが、その時間よりも速い速度で
インピーダンスZが変化する脱調の場合には検出できな
い。
【0012】一方、送電線両端電圧の位相差から脱調を
検出する方法は、送電線両端の電圧をマイクロ回線など
の伝送手段を用いて伝送を行うので、コスト増は避けら
れず、また電圧零となる脱調軌跡(脱調ローカス)が送
電線の何れの個所で生じているか判断しにくい問題があ
る。
【0013】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、その目的は予めゾーンを定めることなく脱調を検出
することができる電力系統の脱調検出方法および脱調検
出装置を提供することにある。
【0014】また、本発明の他の目的は、特別な伝送手
段を利用せずに低コストで脱調を確実に検出することが
できる電力系統の脱調検出方法および脱調検出装置を提
供することにある。
【0015】さらに、本発明の他の目的は、将来的に脱
調を予測し、事故の波及を未然に回避することができる
電力系統の脱調予測方法および脱調予測装置を提供する
ことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する発明
は、上記課題を解決するために、発電機群に接続される
母線を含む送電線の電圧および電流を測定し、これら電
圧と電流との位相角差の測定間隔毎の変化分が予め定め
られた急変用閾値以下で、且つ位相角差が予め設定され
た脱調判定用位相角差よりも大きくなったとき、当該時
間内に母線を含む送電線に脱調が発生したと判定する電
力系統の脱調検出方法である。
【0017】このような手段を講じることにより、特別
な伝送手段を用いることなく、電力系統の事故以外に起
きる脱調を確実に判定できる。
【0018】請求項2および請求項3に対応する発明
は、発電機群に接続される母線を含む送電線の電圧およ
び電流を取り込む電圧および電流取込み手段と、これら
電圧および電流取込み手段で取り込んだ電圧と電流とを
当該電圧および電流の基本周期よりも短い時間間隔でサ
ンプリングするサンプリング手段と、このサンプリング
手段で取り込んだ電圧および電流を用いて実効電圧およ
び実効電流を算出するとともに、これら実効電圧と実効
電流とから位相角差と測定間隔毎の位相角差の変化分を
算出する位相角差演算手段と、この位相角差演算手段で
算出される位相角差の測定間隔毎の変化分が予め定めら
れた急変用閾値以下で、且つ位相角差が予め設定された
脱調判定用位相角差を超えたとき、送電線の両側の電源
系統に脱調が発生したと判定する脱調判定手段とを設け
た電力系統の脱調検出装置である。
【0019】このような手段を講じたことにより、例え
ば送電線の片側から高速で電圧および電流を測定サンプ
リングし、これら電圧と電流の位相角差を算出し、この
位相角差と85°〜90°内の特定の値例えば90°の
脱調判定用位相角差とを比較し、位相角差が脱調判定用
位相角差を越えたとき脱調と判定するので、予めゾーン
を定めることなく、特別な伝送手段を用いることなく、
確実に電力系統の脱調を判定でき、しかも精度の高い脱
調有無の判定結果が得られる。
【0020】なお、送電線の両側で個別に脱調を検出し
てもよいものである。
【0021】請求項4に対応する発明は、発電機群に接
続される母線を含む送電線の電圧および電流を測定し、
これら電圧と電流との位相角差の測定間隔毎の変化分が
予め定められた急変用閾値以下で、且つ位相角差が予め
設定された脱調判定用位相角差よりも大きい値くなって
当該時間内に母線を含む送電線に脱調が発生したと判定
したとき、前記電力系統の脱調軌跡を求めるために、前
記脱調判定時の電圧および電流を用いてインピーダンス
を算出する電力系統の脱調検出方法である。
【0022】請求項5に対応する発明は、請求項2また
は請求項3に対応する発明の構成要素に新たに、前記脱
調判定手段によって脱調と判定されたとき、実効値電圧
および実効値電流を用いて前記送電線上の電圧が零とな
る点までのインピーダンスを算出するインピーダンス算
出手段を付加した電力系統の脱調検出装置である。
【0023】請求項4および請求項5に対応する発明
は、以上のような手段を講ずることにより、請求項1お
よび請求項2と同様な作用を有する他、インピーダンス
算出手段によって脱調と判定されたときの電圧,電流を
用いてインピーダンスを算出するので、脱調軌跡となる
送電線の個所を見い出すことが容易になる。
【0024】請求項6に対応する発明は、請求項5に対
応する発明の構成要素に新たに、前記インピーダンス算
出手段で算出されるインピーダンスと前記送電線の単位
距離あたりのインピーダンスとを用いて距離を算出し、
前記脱調軌跡となる送電線を特定する脱調送電線特定手
段とを付加した電力系統の脱調検出装置である。
【0025】このような手段を講じたことにより、脱調
と判定されたときの電圧と電流とを用いてインピーダン
スを算出した後、脱調送電線特定手段では、算出される
インピーダンスと送電線の単位距離あたりのインピーダ
ンスとを用いて距離を算出すれば、この距離と予め定め
られる送電線全長とから脱調軌跡となる送電線を特定で
き、必要な送電線に対して迅速に所要とする処置を講じ
ることことができる。
【0026】請求項7に対応する発明は、発電機群に接
続される母線を含む送電線の各相の電圧および各相の電
流を取り込む電圧および電流取込み手段と、これら電圧
および電流取込み手段で取り込んだ対応する各相電圧と
各相電流から各相の電力量を求めるとともに、これら3
相の電力量を合計する電力量演算処理手段と、前記電流
測定手段で測定される電流が増加方向から減少に転じ、
かつ、合計された電力量の正負極性が反転したとき、脱
調と判定する脱調判定手段とを設けた電力系統の脱調検
出装置である。
【0027】請求項7に対応する発明は、電流測定手段
で測定される電流と各相電力量を加算した合計電力量と
に着目し、電流が増加方向から減少に転じ、かつ、合計
された電力量の正負極性が反転したとき、脱調と判定す
るので、予めゾーンを定めることなく、特別な伝送手段
を用いることなく、確実に電力系統の脱調を判定でき、
精度の高い脱調判定を行うことができる。
【0028】請求項8に対応する発明は、発電機群に接
続される母線を含む送電線の電圧および電流を測定し、
これら複数時点の電圧と電流とから得られる複数の位相
角差から将来の予測式となるパラメータを推定するとと
もに、このパラメータを用いて予め設定される脱調判定
用位相角差となる将来の位相角差に到達する時間を見付
け出し、脱調予測時間を求める電力系統の脱調検出方法
である。
【0029】請求項9に対応する発明は、発電機群に接
続される母線を含む送電線の電圧および電流を取り込む
電圧および電流取込み手段と、これら電圧および電流取
込み手段で取り込んだ電圧と電流との位相角差を算出す
る位相角差処理手段と、この位相角差処理手段で算出さ
れる複数の位相角差から将来の予測式となるパラメータ
を推定するパラメータ推定手段と、このパラメータ推定
手段で推定されるパラメータを用いて得られる2次式か
ら将来の位相角差を予測する位相角差予測手段と、この
位相角差予測手段で予測される位相角差の予測式を用い
て、予め設定される脱調判定用位相角差に到達する将来
の脱調予測時間を予測する脱調予測手段とを備えたこと
を特徴とする電力系統の脱調予測装置。
【0030】請求項8および請求項9に対応する発明
は、以上のような手段を講じたことにより、電圧および
電流から求める複数時点の位相角差から将来の予測式と
なるパラメータを推定した後、推定されるパラメータを
用いて得られる2次式から将来の位相角差を予測し、将
来の脱調予測時間を予測するので、早期の対策をとるこ
とができ、事故の波及を未然に回避できる。
【0031】請求項10に対応する発明は、発電機群に
接続される母線を含む送電線の電圧および電流を取り込
む電圧および電流取込み手段と、これら電圧および電流
取込み手段で取り込んだ各相電圧および各相電流を用い
て正相電圧および正相電流に変換する正相成分変換手段
と、この正相成分変換手段で変換された正相電圧および
正相電流を用いて位相角差とこの位相角差の測定間隔毎
の変化分を算出する位相角差処理手段と、この位相角差
処理手段で算出される位相角差の測定間隔毎の変化分が
予め定められた急変用閾値以下で、且つ位相角差と予め
設定される脱調判定用位相角差とを比較し脱調を判定す
る脱調判定手段と、この脱調判定手段によって脱調と判
定されたとき、正相電圧および正相電流を用いて前記送
電線上の電圧が零となる点までのインピーダンスを算出
するインピーダンス算出手段と、このインピーダンス算
出手段で算出されるインピーダンスと前記送電線の単位
距離あたりのインピーダンスとを用いて距離を算出し、
前記脱調軌跡となる送電線を特定する脱調送電線特定手
段とを設けた電力系統の脱調検出装置である。
【0032】このような手段を講じたことにより、事故
除去後などに相電流が零となる送電線が存在しても、正
相電流を用いることにより、事故様相に無関係に脱調軌
跡となる送電線を特定でき、迅速に特定された送電線を
解列することができる。
【0033】請求項11に対応する発明は、発電機群に
接続される母線を含む送電線の電圧および電流を取り込
む電圧および電流取込み手段と、これら電圧および電流
取込み手段で取り込んだ電圧と電流とのうち、測定電圧
から電圧の振幅値を求める振幅演算手段と、前記電圧測
定手段および電流測定手段で測定された電圧と電流との
位相角差を算出する位相角差演算手段と、この位相角差
演算手段で算出される複数の位相角差から予測式となる
位相角差パラメータを推定する位相角差パラメータ推定
手段と、前記振幅演算手段で得られた複数の電圧振幅値
を用いて予測式となる電圧パラメータを推定する電圧振
幅パラメータ推定手段と、前記電流測定手段で測定され
た複数の電流値を用いて予測式となる電流パラメータを
推定する電流振幅パラメータ推定手段と、前記位相角差
パラメータ推定手段で推定された位相角差パラメータを
もつ位相角差予測式に基づいて所定の将来時点の位相角
差を予測し、脱調の有無を予測する脱調予測手段と、こ
の脱調予測手段によって将来脱調と判定されたとき、前
記電圧パラメータおよび電流パラメータをもつそれぞれ
の予測式から所定の将来時点の電圧および電流を予測
し、これら予測電圧および予測電流とから測定送電線に
脱調軌跡が入っているか否かを推定する脱調推定手段と
を設けた電力系統の脱調予測装置である。
【0034】このような手段を講じたことにより、複数
の位相角差から予測式となる位相角差パラメータを推定
し、また複数の電圧および電流から予測式となる電圧パ
ラメータおよび電流パラメータを推定した後、位相角差
パラメータをもつ位相角差予測式に基づいて所定の将来
時点の位相角差を予測し、将来脱調と判定されたとき、
前記電圧パラメータおよび電流パラメータをもつそれぞ
れの予測式から所定の将来時点の電圧および電流を予測
し、測定送電線に脱調軌跡が入っているか否かを推定す
るので、脱調軌跡に入っている送電線を早めに解列で
き、電圧低下を伴う負荷脱落などの悪影響を未然に防止
できる。
【0035】
【発明の実施の形態】図1は請求項1ないし請求項3の
発明に係わる電力系統の脱調検出方法および脱調検出装
置の一実施の形態を示す構成図である。この図に示す電
力系統は図20で示した電力系統のうち、任意の送電線
近傍の脱調検出部分を詳細に、他の部分を簡略化して表
したものである。すなわち、2つの電力系統11 ,12
を送電線3で連係している様子を示している。21 ,2
2 はそれぞれ母線である。ここで、送電線に付した記号
a,b,cは相名を示す。すなわち、aはa相,bはb
相,cはc相を意味する。なお、脱調検出は、3相の母
線21 ,送電線3からそれぞれ電圧Va,Vb,Vcお
よび電流Ia,Ib,Icを測定して行なうが、以下、
説明の便宜上、1相のみについて説明する。
【0036】ここで、脱調検出装置は、大きく分けて母
線21 から電圧、送電線3から電流を取り込む電圧・電
流取込み手段としてのアナログ/ディジタル変換ユニッ
ト10と、ディジタル演算処理ユニット20とから構成
されている。
【0037】アナログ/ディジタル変換ユニット10
は、電圧変成器11を介して母線21から取り込む電圧
のノイズ成分を除去して電力系統の周波数と同じ成分で
ある基本波成分(例えば50Hz)を出力するフィルタ
12と、変流器13を介して送電線3から取り込む電流
のノイズ成分を除去して基本波成分(例えば50Hz)
を出力するフィルタ14と、これらフィルタ12,14
を通過する基本波成分の電圧および電流を同時刻に例え
ば基本波の12倍の周波数(600Hz)のサンプリン
グ周期で高速にサンプリングし、そのサンプリング値を
ホールドするサンプルホールド手段15,16と、この
サンプルホールド手段15,16でサンプリングされた
電圧および電流を時系列的に並び変えるマルチプレクサ
17と、このマルチプレクサ17の出力をディジタル的
な電圧および電流に変換するA/D変換手段18とによ
って構成されている。
【0038】一方、前記ディジタル演算処理ユニット2
0は、ディジタル変換された電圧,電流のサンプル値を
記憶するサンプリングデータ記憶手段21と、このサン
プリングデータ記憶手段21からデータを例えば10m
s程度の時間間隔で取り込み、順次実効値電圧、実効値
電流を演算し、さらにこれら実効値電圧、実効値電流に
基づいて位相角差と測定間隔毎の位相角差の変化分を算
出する位相角差演算手段22と、この位相角差演算手段
22の出力のうち、実効値を次々と記憶する実効値デー
タ記憶手段25と、位相角差分を次々と記憶する位相角
差データ記憶手段23と、この位相角差データ記憶手段
23に記憶されている位相角差分のデータを用いて脱調
判定する脱調判定手段24とによって構成されている。
【0039】なお、電圧変成器11から出力する電圧
は、中性点接地或いは対地接地の場合には相電圧を考え
ているが、各相間の線間電圧であってもよい。線間電圧
の場合には当該線間電圧に所定の変換係数を乗算し相電
圧と同等に扱うことができる。前記変流器13から入力
する電流は送電線3の線電流を意味する。
【0040】前記サンプルホールド15,16は、図示
しない発振器から出力されるサンプリング信号を受け
て、フィルタ12,14から出力されるアナログ量の電
圧および電流を毎秒例えば600Hzでサンプリングす
る。従って、600Hzでサンプリングすれば、図2に
示すように30°毎の電圧サンプル値Vm-2 ,Vm-1 ,
Vm 、電流サンプル値Im-2 ,Im-1 ,Im をマルチプ
レクサ17を介してA/D変換手段18に取り込むこと
ができる。
【0041】なお、図2においてm は今回サンプリング
番号、m-1 は前回サンプリング番号、m-2 は前々回サン
プリング番号を表す。
【0042】前記位相角差演算手段22は、サンプリン
グデータ記憶手段21に記憶されている電圧および電流
データのうち、複数の電圧例えばVm-1 ,Vm および複
数の電流Im-1 ,Im を用いて、実効値電圧Vおよび実
効値電流Iを求める電圧・電流演算機能と、これら実効
値電圧Vと実効値電流Iとから脱調判定に十分な時間,
例えば10ms〜20ms相当時間ごとに位相角差分θを求
める位相角差算出機能とを有している。
【0043】前記脱調判定手段24は、予め位相角差の
測定間隔毎の変化分に対して急変検出用閾値εが定めら
れると共に、位相角差に対して脱調判定用位相角差θc
が設定され、順次求められた位相角差の変化分Δθが急
変検出用閾値εより小さいとき、位相角差θと脱調判定
用位相角差θc とを比較し脱調の有無を判定する。
【0044】次に、以上のように構成された装置の動作
について説明する。
【0045】フィルタ12は母線21 から変成器11を
介して得られる電圧を取り込んで高調波成分を除去し、
基本波成分をサンプルホールド手段15に送出する。同
様に、フィルタ14は送電線3から変流器13を介して
得られる電流を取り込んで高調波成分を除去した後、基
本波成分をサンプルホールド手段16に送出する。
【0046】このサンプルホールド手段15,16は、
サンプリング信号を受けて、例えば600Hzで電圧お
よび電流を同時刻にサンプリングした後、そのサンプル
値をマルチプレクサ機能17により時系列に並べてA/
D変換手段18に送出する。このA/D変換手段18
は、順次入力される電圧および電流のサンプル値(アナ
ログ量)をデジタル電圧……,Vm-2 ,Vm-1 ,Vm お
よびデジタル電流……,Im-2 ,Im-1 ,Im に変換
し、サンプリングデータ記憶手段21に格納する。
【0047】ここで、位相角差演算手段22は、サンプ
リングデータ記憶手段21から例えば前回と今回との電
圧Vm-1 ,Vm および前回と今回の電流Im-1 ,Im を
取り出し、下式に従って実効値電圧Vおよび実効値電流
Iを算出する。すなわち、 V2 =Vm 2 +Vm-1 2 ……(1) I2 =Im 2 +Im-1 2 ……(2) による演算式を用いて電圧Vおよび電流Iを算出し、そ
れぞれ実効値記憶手段25に記憶する。
【0048】しかる後、位相角差演算手段22は、実効
値記憶手段25に記憶されている電圧Vおよび電流Iを
用いて位相角差を算出する。この位相角差をθとする
と、 V・I・cos(θ)=Vm ・Im +Vm-3 ・Im-3 ……(3) の式から位相角差θを求めることができる。すなわち、
(3)式を変形し、 θ=arc cos{(Vm ・Im +Vm-3 ・Im-3 )/V・I} ……(4) から位相角差θを求める。
【0049】以上のようにして順次算出した位相角差θ
は位相角差データ記憶手段23に時系列的に記憶する。
【0050】ここで、脱調判定手段24に位相角差デー
タ記憶手段23より位相角差θのデータを取り込んで脱
調の有無の判定について詳細に説明する。
【0051】電力系統においては、送電線の事故発生時
やリアクトル負荷を投入した瞬時に電圧と電流の位相差
が急変して90°に近い値となるため、送電線の両側に
ある発電機群の間に生ずる脱調と区別することができな
い場合がある。
【0052】しかし、送電線の両側にある発電機群の間
に生ずる脱調の場合は、電圧と電流の位相角差の急変は
なく連続的に変化するので、脱調判定手段24ではその
性質を用いて発電機群の間に生ずる脱調のみを以下のよ
うに判定している。
【0053】まず、測定点における位相角差の変化分が
急変検出用閾値以下であり、事故やリアクトル負荷の接
続で変化したのではないことを判定するための条件を次
に示す。
【0054】図3(a)に示すように、電圧と電流の位
相角差θは、発電機間の位相角の拡大と共に拡大する。
一定周期で測定した値の差分をΔθとすると、図3
(b)のように変化する。そこで、脱調判定手段24で
はΔθが急変せず、急変検出用閾値ε以下のとき、位相
角差θが脱調判定用位相角差θc を超えたとき脱調と判
定する。
【0055】ここで、処理手順を図3(c)により説明
する。
【0056】いま、時刻Tの位相角差をθT とすると、
時刻T−1と時刻Tの位相角変化分は、 ΔθT =θT −θT-1 …(5) により算出される(S1)。事故中の変化と区別するた
めの条件は、急変検出用閾値をεとしたとき、 ΔθT-n の絶対値<ε …(6) ・・・・ ΔθT-1 の絶対値<ε …(7) ΔθT の絶対値<ε …(8) が成立することである。ここで、nは指定する回数であ
る。
【0057】上記式が成立しなければ、事故などによる
位相角差の変化とみなす。
【0058】また、時刻Tと時刻T−1の間隔は1Hz
ないし0.5Hz程度、判定回数nは3ないし10程度
として考える。
【0059】次に電圧と電流の位相角差が脱調判定用位
相角差θc を超えて脱調することを判定する判定条件を
示す。
【0060】 条件1:時刻Tにおいて θT <θc ……(9) 条件2:時刻T+1において θT+1 >θc ……(10) と変化したときに、時刻Tと時刻T+1の間に脱調した
と判定する。
【0061】ここで、脱調検出用位相角差θc は送電線
の抵抗が虫できるほど小さい場合は90°程度の値であ
り、例えば500KVの送電線の場合、線路の抵抗分を
考慮するとθc は85°〜90°の範囲の値とするのが
妥当である。
【0062】次に、脱調前後のベクトル関係について説
明する。
【0063】説明を簡単にするために、図4(a)に示
すように、発電機Gと発電機Sとからなる二発電機系を
用いる。ここで、発電機Gおよび発電機Sの内部電圧を
それぞれEG 、ES とし、母線Nの電圧をV、送電線T
Lの電流をIとすると、同図(b)〜(d)に示すよう
なベクトル関係が成立する。
【0064】(1) 脱調前のベクトル関係について。
【0065】定常状態中或いは動揺中の何れでも脱調と
なる前であれば、図4(b)に示すように両発電機内部
電圧EG 、ES 間の位相角差は180以内である。ま
た、一般に、送電線路の抵抗値はリアクタンス値と比較
すると極めて小さいので、ここでは抵抗を無視して考え
る。この場合、電流Iと発電機間の電圧(EG −ES
はほぼ直交し、また、電圧Vと電流Iとの位相角差θは
90°以下である。
【0066】(2) 脱調時点のベクトル関係につい
て。
【0067】また、図4(c)に示すように、両発電機
間の電圧EG 、ES 間の位相角差が拡大して180°と
なると、脱調と判定する時点では母線電圧V、送電線電
流Iは直交する。つまり、電圧Vと電流Iとの位相角差
θは90°となる。
【0068】(3) 脱調した後のベクトル関係につい
て。
【0069】さらに、図4(d)に示すように、両発電
機間の電圧EG 、ES 間の位相角差が180°を越える
と、電圧Vと電流Iとの位相角差θは90°以上とな
り、脱調となる。
【0070】この図4に示すベクトル関係は、発電機
G,Sの電圧EG 、ES を用いたが、送電線両端の母線
の電圧関係についても、電圧Vと電流Iとの間には同じ
関係が成立する。
【0071】なお、以上の説明は、抵抗を無視した例で
あるが、送電線の抵抗を含めた場合には、電圧および電
流との関係は、図5(a)に示すようなベクトル関係と
なる。すなわち、発電機Gの電圧EG と発電機Sの電圧
S との位相角差は180°となる時点では、母線Nの
電圧Vと送電線の電流Iの位相角差θは、 tanθ=X・I/(r・I)=X/r ……(11) による演算式から算出できる。この演算式から算出でき
る値は90°に一致しない。しかし、一般に、X》rで
あるので、ほぼθ=90°である。例えばX/r=20
であれば、87.1°である。この値は、前述する例え
ば85°〜90°の範囲内に存在する。
【0072】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、母線の例えば相電圧および送電線電流を測定し、こ
れら相電圧および線電流とから位相角差θを算出し、こ
の位相角差θの測定間隔毎の変化分Δθが予め定められ
た急変用閾値以下で、かつ位相角差θが脱調判定用位相
角差θc よりも大きくなったとき、脱調と判定するの
で、予めゾーンを設定せず、また通信網を用いることな
く、母線を含む送電線両端の発電機群間の脱調を確実に
判定することができる。
【0073】図6は請求項4および請求項5の発明に係
わる電力系統の脱調検出方法および脱調検出装置の一実
施の形態を説明する構成図で、図1と同一部分には同一
符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分に
ついてのみ述べる。
【0074】図6に示す実施の形態では、ディジタル演
算処理ユニット20において、脱調判定手段24で脱調
と判定されたとき、実効値データ記憶手段25から脱調
と判定された時点の実効値電圧Vおよび実効値電流Iを
読み出し、電圧Vが零となる送電線の点、つまり脱調ロ
ーカスの入っている場所を定めるためのインピーダンス
を算出するインピーダンス算出手段26を新たに設けた
ものである。
【0075】次に、以上のような装置の動作を説明する
に先立ち、インピーダンスを算出する理由を説明する。
【0076】この脱調検出装置は、送電線の両端電圧の
位相角差が180°を越えたとき、送電線路上のどこか
に電圧が零となる,いわゆる脱調ローカスが生ずる。
【0077】この脱調ローカスについて図7を用いて説
明する。図7(a)は、送電線上の電圧分布を示す図で
あって、Aは電圧が零となる点(脱調ローカス)であ
る。同図(b)は、電圧と電流とのベクトル関係を示す
図である。
【0078】今、送電線3両端の母線21 と22 を母線
MとNに置き換えて、母線Nと母線Mとの電圧がそれぞ
れVN とVM とすると、これら電圧VN と電圧VM との
位相角差が180°となったとき、図7(b)に示すよ
うに電圧の大きさが零となる点が存在する。そこで、本
発明は、送電線路の長さがインピーダンスの値と依存関
係にあることから、電圧と電流からインピーダンスの値
を求めることにより、送電線上の電圧が零となる脱調ロ
ーカスの場所を把握可能とするものである。
【0079】以下、脱調検出装置の動作について説明す
るに、アナログ/ディジタル変換ユニット10およびデ
ィジタル演算処理ユニット20において、送電線両端の
発電機群間の脱調を検出するまでの動作は図1乃至図5
を用いて説明したのと同様なので、その説明を省略し、
ここでは脱調判定手段24により脱調が判定された後の
動作について述べる。
【0080】いま、脱調判定手段24により送電線両端
の発電機群間の脱調が判定されると、その旨の判定信号
をインピーダンス算出手段手段26に送出する。このイ
ンピーダンス算出手段26は、図7(b)に示すように
電圧Vと電流Iとの位相角差が90°のとき、送電線3
上において脱調ローカスの生ずる個所は、 V−I・Z=0 ……(12) なる関係が成立するので、下記式からインピーダンスZ
を計算する。
【0081】 Z=V/I ……(13) この式において、送電線路の抵抗分がリアクタンスに比
較して小さい場合、Z=jXとなるので、前記(11)
式はV−jI・X=0で表せる。よって、 X=V/jX ……(14)からリアク タンスXを求めることができる。
【0082】このように実効値電圧Vと実効値電流Iと
の位相角差θを求めた後、この位相角差θが前記(9)
式の条件から(10)式の条件に移行する例えば90°
となったとき、かかる電圧Vと電流Iを用いて前記(1
2)式または(13)式からインピーダンスZまたはリ
アクタンスXを求める。
【0083】送電線のインピーダンスZまたはリアクタ
ンスXが算出されると、送電線の単位長さのインピーダ
ンスまたはリアクタンスが既知であるので、算出された
インピーダンスZまたはリアクタンスXから脱調ローカ
スの生じている個所を把握可能となる。
【0084】なお、位相角差θが90°丁度の場合だけ
でなく、例えば前述したように位相角差にある幅,例え
ば85°〜90°の範囲に入る時点における電圧V,電
流Iを用いることも可能である。
【0085】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、図1の実施の形態と同様な効果を有する他、電圧V
と電流Iとの位相角差θが90°となったとき、当該電
圧Vと電流Iを用いてインピーダンスを正確に算出で
き、送電線上の電圧が零となる脱調ローカスの生じてい
る個所を把握可能である。
【0086】図8は請求項6の発明に係わる電力系統の
脱調検出装置の一実施の形態を示す構成図である。
【0087】この実施の形態は、図6の構成要素に新た
に、インピーダンス算出手段26で算出されるインピー
ダンスと予め知り得る送電線の単位距離あたりのインピ
ーダンスとを用いて距離を算出し、脱調ローカスとなる
送電線を特定する脱調送電線特定手段27を追加したこ
とにある。28は送電線特定用データ記憶手段であっ
て、例えばインピーダンス算出手段26で算出されるイ
ンピーダンスの値Zなどの他、送電線を特定するために
必要なデータ、例えば送電線単位長さあたりのインピー
ダンス値u、母線N・M間の送電線の長さLなどを記憶
する。
【0088】その他の構成要素は、図6と全く同じであ
るので、ここでは同一構成部分は説明を省略する。
【0089】次に、装置の動作を説明するに先立ち、脱
調ローカスとなる送電線を特定する理由ついて説明す
る。
【0090】送電線両端の電圧の位相角差が180°と
なったとき、送電線路のどこかに電圧が零となる点、つ
まり脱調ローカスが現れる。図7(a)は送電線両端の
電圧VN と電圧VM の位相角差が180°となったとき
の電圧分布図であって、図示Aの電圧が零となる脱調ロ
ーカスの点である。図7(b)は電圧と電流とのベクト
ル関係を示す図である。今、送電線両端の母線N,Mの
電圧VN と電圧VM の位相角差が180°となったと
き、電圧の大きさが零となる点が現れる。例えば母線N
のVN (V)と送電線3の電流Iとから前記(13)式
に基づいて脱調ローカスまでのインピーダンスを計算し
た後、この計算されたインピーダンスに基づいて母線N
から脱調ローカスまでの距離を求めることができる。一
方、母線NとMとの間の送電線の長さが予め把握されて
いるので、この送電線の長さと計算されたインピーダン
スから求める距離とを比較すれば、母線N,M間の送電
線に脱調ローカスが存在するか否かを判定することが可
能である。
【0091】以下、図8に示す装置の動作について説明
するに、アナログ/ディジタル変換ユニット10および
ディジタル演算処理ユニット20において、送電線両端
の発電機群間の脱調を検出するまでの動作は図1乃至図
5を用いて説明したのと同様なので、その説明を省略
し、ここでは脱調判定手段24により脱調が判定された
後の動作について述べる。
【0092】いま、脱調判定手段24により送電線両端
の発電機群間の脱調が判定されると、その旨の判定信号
をインピーダンス算出手段手段26に送出する。このイ
ンピーダンス算出手段26は、図7(b)に示すように
電圧Vと電流Iとの位相角差が90°のとき、送電線3
上において脱調ローカスの生ずる個所は、前記(12)
式なる関係が成立するので、前記(13)式からインピ
ーダンスZを計算することができる。
【0093】いま、送電線路の抵抗分がリアクタンスに
比較して小さい場合、Z=jXとなるので、前記(1
2)式はV−jI・X=0となり、前記(15)式から
リアクタンスXを求めることができる。
【0094】なお、位相角差は90°としたが、前述し
たように所定の範囲例えば85°〜90°の間にあると
きの電圧Vと電流Iを用いてもよい。
【0095】以上のようにしてインピーダンスZまたは
リアクタンスXを求めた後、脱調送電線特定手段27に
送出する。
【0096】この脱調送電線特定手段27は、脱調ロー
カスの現れる個所が電圧および電流を測定した送電線で
あるかどうかを特定する。先ず、予め送電線特定用デー
タ記憶手段28に送電線の単位長さ当たりのインピーダ
ンスの値uが格納されているので、このインピーダンス
の値u=(r+jx)とすると、この単位長さ当たりの
インピーダンスの値uとインピーダンス算出手段手段2
1で算出されたインピーダンスZとを用いて、 d=Z/u ……(15) なる演算式から図9(a)に示すように母線Nから脱調
ローカスの現れる個所までの距離dを算出できる。そこ
で、送電線の抵抗分rを無視すれば、 d=X/x ……(16) が得られる。
【0097】ここで、脱調送電線特定手段27は、送電
線特定用データ記憶手段28から母線N、M間の送電線
の長さLを読み出し、この送電線の長さLと距離dとを
比較し、 d≦L ……(17) の関係が成立すれば、送電線L内に距離dが存在するの
で、図9(b)に示すように当該送電線Lに脱調ローカ
スが入っていると判定する。逆に、 d>L ……(18) の関係にあれば、送電線Lより遠方に脱調ローカスが存
在することが分かる。
【0098】但し、誤差の影響を考慮すれば、係数αを
用いて、 d≦αL,(例えばα=0.95) ……(19) の関係にあれば、電圧および電流を測定した送電線路に
脱調ローカスが存在すると判定する。この判定結果をC
RTやプリンター等の出力装置に出力する。
【0099】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、電圧Vと電流Iとの位相角差θが90°となったと
き、当該電圧Vと電流Iを用いて、送電線上の電圧が零
となる特定の点(脱調ローカス)までのインピーダンス
を算出した後、この算出されたインピーダンスの値と予
め送電線の単位長さ当たりのインピーダンスの値とから
脱調ローカスの点までの距離を求め、この距離と送電線
全長とを比較し、脱調ローカスが母線に接続される特定
の送電線に入っているかを判定できる。よって、従来の
ようにゾーンを定めたり、特別な伝送手段を必要とせ
ず、母線を含む送電線の電圧Vと電流Iとを用いて、脱
調ローカスの生じている特定の送電線を特定でき、その
結果を出力装置29によって運転員に提供できる。
【0100】図10は請求項7の発明に係わる電力系統
の脱調検出方法および脱調検出装置の一実施の形態を説
明する構成図である。
【0101】この脱調検出装置は、アナログ/ディジタ
ル変換ユニット10と、ディジタル演算処理ユニット2
0とからなっている。
【0102】前記アナログ/ディジタル変換ユニット1
0は、図1で説明したものと同じなので、ここでの説明
を省略する。ディジタル演算処理ユニット20は、サン
プリングデータ記憶手段21に記憶されている各相毎の
電圧,電流サンプル値、すなわち電圧Va,Vb,Vc
および電流Ia,Ib,Icを入力し、これらを各相ご
とに乗算して各相の有効電力量Pa,Pb,Pcを算出
し、さらに有効電力量Pa,Pb,Pcを加算して合計
有効電力量を求めて電力量データ記憶手段32に記憶す
る電力量演算処理手段33と、この合計有効電力量とサ
ンプリングデータ記憶手段21に記憶される電流とを用
いて脱調を判定する脱調判定手段34とが設けられてい
る。
【0103】次に、以上のような装置の動作について説
明する。
【0104】サンプルホールド手段15は、各相の母線
1 から変成器11を介して得られる各相の電圧を測定
し、マルチプレクサ17に送出する。サンプルホールド
手段16は、同じく各相の送電線3から変流器13を介
して得られる電流を測定し、マルチプレクサ17に送出
する。
【0105】このマルチプレクサ17は、所定の周期ご
とに各相の電圧および各相の電流を取り込んでA/D変
換手段18に送出する。このA/D変換手段18は、各
相の電圧および各相の電流をディジタル電圧Va,V
b,Vcおよびデジタル電流Ia,Ib,Icに変換
し、サンプリングデータ記憶手段21に記憶する。ここ
までの動作は、既に説明した図1およびその他の実施の
形態の場合と同じである。
【0106】本実施の形態では、電力量演算処理手段3
3は、サンプリングデータ記憶手段21から各相の電圧
Va,Vb,Vcおよび電流Ia,Ib,Icを読み出
し、各相ごとに下式に基づいて有効電力量Pa,Pb,
Pcを算出する。
【0107】 Pa=Va・Ia ……(20) Pb=Vb・Ib ……(21) Pc=Vc・Ic ……(22) 以上のようにして各相の電力量Pa,Pb,Pcを求め
たならば、引き続き、各相の有効電力量Pa,Pb,P
cを合計して合計有効電力量Pを算出し、電力量データ
記憶手段32に記憶する。
【0108】 P=Pa+Pb+Pc ……(23) しかる後、脱調判定手段34は、電力量データ記憶手段
32に記憶される合計有効電力量Pおよびサンプリング
データ記憶手段21に記憶される電流を用いて、脱調の
判定を行う。
【0109】この脱調の判定は、図11に示すように所
定の周期で時々刻々測定した電流Ia(またはIb,I
c)が増加傾向から減少傾向に転じ、かつ、同図に示す
ように合計有効電力量Pの正負極性が反転する時点
(ロ)を検出することで、脱調と判定する。
【0110】すなわち、脱調判定手段34は、各時刻△
tごとに得られる電力Ptおよび電流Itの変化傾向を
調べ、電流が増加から減少に転じ、かつ、有効電力量P
の正負極性が反転した時点で脱調と判定する。図11を
用いて説明すると、 It-△t <It ,It >It+△t ……(24) Pt ・Pt+△t <0 ……(25) が成立したとき、時刻tと時刻(t+△t)の間に脱調
が発生したと判定する。
【0111】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、各相の電圧および各相の電流を測定し、各相ごとに
有効電力量を加算して得られる合計電力量が零となった
とき脱調と判定するので、各相の電圧および各相の電流
を測定するだけで脱調を判定できる。
【0112】図12は電力系統の脱調検出装置の一実施
の形態を説明する構成図である。
【0113】この電力系統の脱調検出装置は、図1、図
8および図11の何れにも適用できるが、便宜上、図1
に適用した例について説明する。従って、図12におい
て図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省
略し、特に異なる部分について説明する。
【0114】この脱調検出装置は、図1における脱調判
定手段24の出力系に、当該脱調判定手段24で脱調と
判定されたとき、電圧および電流を測定した母線を含む
送電線を解列する開列制御手段41を設けた構成であ
る。
【0115】次に、以上のような装置の動作について説
明するに、アナログ/ディジタル変換ユニット10およ
びディジタル演算処理ユニット20において、送電線両
端の発電機群間の脱調を検出するまでの動作は図1乃至
図5を用いて説明したのと同様なので、その説明を省略
し、ここでは脱調判定手段24により脱調が判定された
後の動作について述べる。
【0116】いま、脱調判定手段24により送電線両端
の発電機群間の脱調が判定されると、解列制御手段41
は、送電線3に設置されている遮断器42を遮断し、該
当送電線を解列する。
【0117】また、図8に示す電力系統の脱調検出装置
に適用する場合、脱調送電線特定手段22の出力系に、
当該脱調送電線特定手段27で脱調ローカスの入ってい
る送電線が判定されたとき、当該母線を含む送電線を解
列する解列制御手段41を設けた構成となる。
【0118】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、脱調と判定されたとき、または脱調ローカスの生じ
ている送電線が判定されたとき、該当する送電線を解列
するので、従来のようにゾーンを設定することなく、ま
た特別の伝送手段を必要とせず、脱調が発生したとき、
高速、かつ、確実に送電線を解列できる。
【0119】図13は請求項10および請求項11の発
明に係わる電力系統の脱調検出方法および脱調検出装置
の一実施の形態を説明する構成図である。
【0120】この電力系統の脱調検出装置は、図1また
は図8と図11とを組み合わせ、これら両組み合わせ構
成からそれぞれ脱調と判定されたとき、該当する送電線
を解列する実施の形態である。従って、図13では、図
1および図10と同一部分には同一符号を付し、その詳
しい説明は省略する。
【0121】この脱調検出装置のうち、アナログ/ディ
ジタル変換ユニット10には、フィルタ12,14、サ
ンプルホールド手段15,16、マルチプレクサ17お
よびA/D変換手段18が設けられている。
【0122】一方、ディジタル演算処理ユニット20に
は、A/D変換手段16で変換されたディジタル電圧お
よびディジタル電流データを記憶するサンプリングデー
タ記憶手段21、位相角差演算手段22、位相角差デー
タ記憶手段23、第1の脱調判定手段24、実効値デー
タ記憶手段25の他、電力量データ記憶手段32、電力
量演算処理手段33、第2の脱調判定手段34が設けら
れている。
【0123】また、ディジタル演算処理ユニット20に
は、第1の脱調判定手段24および第2の脱調判定手段
34がともに脱調と判定したか否かを判断する脱調条件
成立判断手段43と、この脱調条件成立判断手段43で
脱調条件が成立したとき、母線を含む送電線を開列する
開列制御手段44とが設けられ、該当する送電線の遮断
器を遮断する構成となっている。
【0124】次に、以上のような装置の動作について説
明する。
【0125】マルチプレクサ17により例えば600H
zで取り込んだ電圧および電流データはA/D変換手段
18に送出する。このA/D変換手段18では、サンプ
リングされたアナログ電圧およびアナログ電流を順次デ
ィジタル電圧……,Vm-2 ,Vm-1 ,Vm および電流…
…,Im-2 ,Im-1 ,Im に変換し、サンプリングデー
タ記憶手段21に格納する。
【0126】ここで、位相角差演算手段22は、サンプ
リングデータ記憶手段21から例えば前回と今回の電圧
Vm-1 ,Vm および電流Im-1 ,Im を取り出し、前記
(1)式および(2)式によって実効値電圧Vおよび実
効値電流Iを算出するとともに、前記(3)式および
(4)式に基づいて電圧Vと電流Iの位相角差θを算出
する。
【0127】さらに、第1の脱調判定手段24は、例え
ば10ms〜20ms相当時間ごとの位相角差変化分Δθが
急変検出用閾値εより小さいとき、位相角差θと予め設
定される脱調判定用位相角差θc とを比較し、θ<θc
からθ>θc に変化したとき、脱調と判定する。
【0128】一方、電力量演算処理手段33は、サンプ
リングデータ記憶手段21から各相の電圧Va,Vb,
Vcおよび電流Ia,Ib,Icを読み出し、各相ごと
にp前記(20)〜(22)式に基づいて有効電力量P
a,Pb,Pcを算出する。
【0129】以上のようにして各相の有効電力量Pa,
Pb,Pcを求めたならば、引き続き、各相の有効電力
量Pa,Pb,Pcを(23)式のように合計して合計
有効電力量Pを算出し、電力量データ記憶手段38に記
憶する。
【0130】しかる後、第2の脱調判定手段34は、前
述したように各時刻△tごとに得られる電力Ptおよび
電流Itの変化傾向を調べ、図11に示すように電流が
増加から減少に転じ、かつ、合計有効電力量Pの正負極
性が反転した時点で脱調と判定する。
【0131】そこで、脱調条件成立判断手段43は、第
1の脱調判定手段24と第2の脱調判定手段34とがそ
れぞれ脱調と判定したか否かを判断し、両方とも脱調と
する判定条件が成立したとき初めて脱調と判断し、開列
制御手段44にその旨を通知する。開列制御手段44
は、脱調条件成立判断手段43で脱調条件が成立したと
き、電圧、電流を取り込んだ送電線に設置される遮断器
を開放し、該当送電線を開列制御する。
【0132】なお、図8に示す電力系統の脱調検出装置
に適用する場合、第1の脱調判定手段24に代えて脱調
送電線特定手段27を用いてもよい。この場合には、あ
る送電線が脱調ローカスに入っていることを特定し、そ
の特定された送電線の遮断器に解列指令を出力する。
【0133】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、異なる2つの脱調判定手段24、34の判定結果を
用いて、脱調の有無を判定するので、非常に正確に脱調
を判定でき、信頼度を高めることができる。
【0134】図14は請求項12および請求項13の発
明に係わる電力系統の脱調予測方法および脱調予測装置
の一実施の形態を説明する構成図である。
【0135】この脱調予測装置は、フィルタ12,1
4、サンプルホールド手段15,16、マルチプレクサ
17およびこのマルチプレクサ17によりサンプリング
されたアナログ電圧および電流をディジタル的な電圧お
よび電流に変換してサンプリングデータ記憶手段51に
記憶するA/D変換手段18とが設けられている。
【0136】また、脱調予測装置は、サンプリングデー
タ記憶手段51に記憶される電圧Vm-1,Vm および電流
Im-1,Im を用いて前記(1)式および(2)式に基づ
いて順次実効値電圧Vおよび実効値電流Iを求めて実効
値データ記憶手段25に記憶する一方、前記(3),
(4)式により位相角差θを算出して位相角差データ記
憶手段52に記憶する位相角差演算手段53と、現時点
を含む過去の複数時点の位相角差を用いて、位相角差に
対する例えば2次予測式となるパラメータを推定するパ
ラメータ推定手段54と、このパラメータ推定手段54
で推定されるパラメータをもつ例えば2次予測式を用い
て、将来時刻に対する位相角差θを予測する位相角差予
測手段55と、予め85°〜90°の脱調判定用位相角
差θc が設定され、前記位相角差予測手段55で予測さ
れる位相角差θと脱調判定用位相角差θc とを比較し、
θ≧θc となる将来時刻Tを特定し脱調を予測する脱調
予測手段56とが設けられている。
【0137】次に、以上のような装置の動作について説
明する。
【0138】フィルタ12,14、サンプルホールド手
段15,16、マルチプレクサ17およびA/D変換手
段18の動作については前述した通りであり、ここでは
その説明は省略する。
【0139】位相角差演算手段53は、順次サンプリン
グされる電圧Vm-1,Vm および電流Im-1,Im を用い
て、前記(1)式および(2)式から実効値電圧Vおよ
び実効値電流Iを求めた後、前記(3),(4)式を用
いて順次位相角差θを算出し位相角差データ記憶手段5
2に記憶していく。ここで、パラメータ推定手段54で
は、図15に示すように現時点を含む過去の複数時点例
えばt−2△t,t−△t,tに対する位相角差θ
t-2 △t ,θt-△t ,θt を用いて、位相角差θが例え
ば2次予測式であれば、 θ=a・t2 +b・t+c ……(26) で表せるので、この2次予測式となるパラメータa,
b,cを推定し、位相角差データ記憶手段52に記憶す
る。この推定法は例えば最小自乗法などを用いる。
【0140】以上のようにしてパラメータa,b,cを
推定した後、位相角差予測手段55は、将来時刻Tの位
相角差θを求めるために、前記(26)式に示すt=任
意のTを代入し、前記(26)式を用いて現時点tから
T経過後の予測位相角差θf,…を算出でき、85°〜
90°となる脱調判定用位相角差θc に到達する将来時
刻Tを得ることができる。
【0141】また、前記(26)式のθの代わりにθc
とすれば、 θc =a・t2 +b・t+c ……(27) を変形すると、 0=a・t2 +b・t+(c−θc ) ……(28) で表せるが、この2次方程式を解くと、 t=b±{b2 −4a(c−θc )}1/2 /2a ……(29) となる。ここで、 α2 =b2 −4a(c−θc ) ……(30) とおくと、予測位相角差θf が90°となる時点tf
は、 tf =(−b+α)/2a ……(31) が得られる。
【0142】そこで、脱調予測手段56は、現在時刻t
とすれば、脱調を予測できる時刻tf との差分Tは、 T=tf −t ……(32) を求めることにより、脱調するまでの時間Tを予測でき
る。
【0143】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、サンプリングされた電圧および電流から過去の複数
時点の位相角差を求めた後、これら位相角差から例えば
2次予測式となるパラメータを推定し、このパラメータ
をもつ2次予測式を用いて将来の脱調となる時刻を予測
するので、早期の対策を講じることができ、事故の波及
を未然に回避できる。
【0144】図16は請求項14の発明に係わる電力系
統の脱調検出装置の一実施の形態を説明する構成図であ
る。この装置は、図8と同様の構成を有しているので、
図8と同一部分の場合には同一符号を付して説明する。
【0145】この実施の形態は、正相電圧および正相電
流を用いることにより、事故様相に関係なく脱調を判定
することにある。
【0146】この脱調検出装置は、変成器11およびフ
ィルタ12を介して例えば母線21の各相電圧をホール
ドするサンプルホールド手段15と、変流器12および
フィルタ14を介して送電線3の各相電流をホールドす
るサンプルホールド手段16と、これらサンプルホール
ドされた電圧および電流を取り込むマルチプレクサ17
と、このマルチプレクサ17で取り込んだ各相電圧およ
び各相電流をディジタル的な各相電圧Va,Vb,Vc
および各相電流Ia,Ib,Icに変換してサンプリン
グデータ記憶手段21に記憶するA/D変換手段18と
が設けられている。
【0147】58は各相電圧Va,Vb,Vcおよび各
相電流Ia,Ib,Icを用いて正相電圧および正相電
流を算出し、正相成分データ記憶手段59に記憶する正
相成分変換手段である。
【0148】この正相成分変換手段58の出力側には、
正相電圧および正相電流を用いて位相角差を求めて位相
角差データ記憶手段23に記憶する位相角差演算手段2
2と、予め脱調判定用位相角差θc が設定され、脱位相
角差θの測定間隔毎の変化分Δθが予め定められた急変
用閾値以下のとき、位相角差θと脱調判定用位相角差θ
c とを比較し脱調を判定する脱調判定手段24と、この
脱調判定手段24により脱調と判定されたとき、正相電
圧および正相電流を用いて送電線3の脱調ローカスの生
じている場所を定めるためのインピーダンスを算出する
インピーダンス算出手段26と、インピーダンス算出手
段26で算出されるインピーダンスと予め知り得る送電
線の単位距離あたりのインピーダンスとを用いて距離を
算出し、脱調ローカスとなる送電線を特定する脱調送電
線特定手段27と、特定された送電線の遮断器を遮断し
送電線を解列する解列制御手段60とが設けられてい
る。28は脱調ローカスを生じている送電線を特定する
ために必要な各種のデータを記憶する送電線特定用デー
タ記憶手段である。
【0149】次に、以上のような装置の動作について説
明する。
【0150】マルチプレクサ17は順次各相電圧および
各相電流を取り込んでA/D変換手段18に送出する。
このA/D変換手段18は、マルチプレクサ17で取り
込んだ各相電圧および各相電流をディジタル的な各相電
圧Va,Vb,Vcおよび各相電流Ia,Ib,Icに
変換してサンプリングデータ記憶手段21に記憶する。
【0151】しかる後、正相成分変換手段58は、サン
プリングデータ記憶手段21の各相電圧Va,Vb,V
cを用いて、下記の演算式を用いて正相電圧V1に変換
し、正相成分データ記憶手段59に記憶する。
【0152】 V1=Va+α・Vb+β・Vc ……(33) 但し、係数α,βは、 α=cos(2π/3)+jsin(2π/3) ……(34) β=sin(−2π/3)+jsin(2π/3) ……(35) 正相電流I1についても、各相電流Ia,Ib,Icを
用いて、同様に変換し、正相成分データ記憶手段59に
記憶する。
【0153】以上のようにして正相電圧V1および正相
電流I1に変換した後、位相角差演算手段22は、正相
成分データ記憶手段59に記憶される正相電圧V1と正
相電流I1とを用いて位相角差θを算出し、位相角差デ
ータ記憶手段23に記憶する。
【0154】しかる後、脱調判定手段24では、位相角
差データ記憶手段23に記憶される各位相角差θに対
し、予め設定される脱調判定用位相角差θc を用いて、
前記(9)式、(10)式のように、条件1から条件2
に変化するとき、脱調と判定する。なお、条件1の状態
の場合には電力系統が安定と判定し、繰返し次の時刻の
正相電圧V1と正相電流I1とから得られる位相角差θ
を用いて、脱調の有無を判定する。
【0155】そこで、脱調と判定されたとき、インピー
ダンス算出手段26および脱調送電線特定手段27を用
いて脱調ローカスとなる送電線を特定する。
【0156】因みに、送電線両端の電圧の位相角差が1
80°となったとき、送電線路のどこかに電圧が零とな
る点,つまり脱調ローカスが現れる。図7(a)は送電
線両端の電圧VN と電圧VM の位相角差が180°とな
ったときの電圧分布図であって、図示Aが電圧が零とな
る脱調ローカスの点である。図7(b)は電圧と電流と
のベクトル関係を示す図である。今、送電線両端の電圧
VN と電圧VM の位相角差が180°となったとき、電
圧の大きさが零となる点が現れる。例えばVNと送電線
路の電流Iとから前記(13)式に基づいて脱調ローカ
スまでのインピーダンスを計算した後、この計算された
インピーダンスに基づいて母線Nから脱調ローカスまで
の距離を求めることができる。
【0157】すなわち、インピーダンス算出手段手段2
6は、図7(b)に示すように正相電圧V1と正相電流
I1との位相角差が90°のとき、送電線3上で脱調ロ
ーカスの生ずる個所は、前記(12)式、(13)式か
らインピーダンスZを計算できる。
【0158】なお、送電線路の抵抗分がリアクタンスに
比較して小さい場合、リアクタンスXは、X=−V/j
Xとなる。位相角差は90°としたが、所定の範囲例え
ば85°〜90°の間にあるときの正相電圧V1と正相
電流I1を用いてもよい。
【0159】以上のようにしてインピーダンスZを求め
た後、脱調送電線特定手段27は、脱調ローカスの生じ
ている個所が正相電圧および正相電流を測定した送電線
であるかどうかを特定する。先ず、予め送電線特定用デ
ータ記憶手段28に送電線の単位長さ当たりのインピー
ダンスの値uが格納されているので、このインピーダン
スの値u=(r+jx)とすると、この単位長さ当たり
のインピーダンスの値uとインピーダンス算出手段手段
26で算出されたインピーダンスZとを用いて、前記
(15)なる演算式から母線から脱調ローカスの生じて
いる個所までの距離dを算出する。そこで、送電線の抵
抗分rを無視すれば、前記(16)式のd=X/xが得
られる。
【0160】ここで、脱調送電線特定手段27は、送電
線特定用データ記憶手段28から両母線間の送電線の長
さLを読み出し、この送電線の長さLと距離dとを比較
し、前記(17)式のd≦Lの関係が成立すれば、送電
線L内に距離dが存在するので、当該送電線Lに脱調ロ
ーカスとなる点が入っていると判定する。逆に、前記
(18)式のd>Lの関係にあれば、送電線Lより遠方
に脱調ローカスが存在することが分かる。
【0161】そこで、解列制御手段60は、脱調ローカ
スとなる点の入っている送電線を特定したならば、当該
送電線を解列する指令を出力する。
【0162】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、正相電圧と正相電流とから位相角差θが90°とな
ったとき、当該正相電圧と正相電流を用いて、送電線上
の電圧が零となる特定の点(脱調ローカス)までのイン
ピーダンスを算出し、この算出されたインピーダンスの
値と予め送電線の単位長さ当たりのインピーダンスの値
とから脱調ローカスの点まで距離を求め、この距離と送
電線全長とを比較し、脱調ローカスが母線に接続される
特定の送電線に入っている場合には、当該送電線を解列
する。よって、不平衡事故除去後その他の事故除去後に
相電流が零となる送電線があるので、正相電圧および正
相電流を用いることにより、事故様相に無関係に脱調ロ
ーカスとなる部分の送電線を特定し、送電線の解列する
ことができる。
【0163】図17は請求項15の発明に係わる電力系
統の脱調予測装置の一実施の形態を説明する構成図であ
る。
【0164】この図17において図5と同一部分には同
一符号を付し、その詳しい説明は省略する。
【0165】この脱調予測装置は、前述した構成要素1
1〜18、21〜23,25の他、この位相角差演算手
段22によって求めた過去の複数時点の位相角差を用い
て前記(42)式および図15に基づいて位相角差が例
えば2次予測式であれば、その2次予測式となるパラメ
ータa,b,cを推定する位相角差パラメータ推定手段
61と、この位相角差パラメータ推定手段54で推定さ
れたパラメータをもつ例えば2次予測式を用いて、将来
時刻に対する位相角差θを予測する位相角差予測手段6
2と、実効値データ記憶手段25に記憶される電圧から
電圧振幅値を推定する電圧振幅値推定手段63と、この
電圧振幅値推定手段63によって推定された現時点まで
の電圧振幅値の時系列値から電圧パラメータを推定する
電圧振幅パラメータ推定手段64と、この電圧振幅パラ
メータ推定手段64で推定された電圧パラメータを用い
て電圧の振幅値を予測する電圧振幅値予測手段65と、
実効値データ記憶手段25に記憶される電流から電流振
幅値を推定する電流振幅値推定手段66と、この電流振
幅値推定手段66によって推定された現時点までの電流
振幅値の時系列値から電流パラメータを推定する電流振
幅パラメータ推定手段67と、この電流振幅パラメータ
推定手段67で推定された電流パラメータを用いて電流
の振幅値を予測する電流振幅値予測手段68とが設けら
れている。、さらに、この脱調予測装置は、予め85°
〜90°の脱調判定用位相角差θcが設定され、前記位
相角差予測手段62で予測される位相角差θと脱調判定
用位相角差θc とを用いて、脱調を予測する脱調予測手
段69と、この脱調予測手段69の予測値から脱調の有
無を判定する脱調判定手段70と、脱調ローカス推定手
段71と、脱調ローカスの入っている送電線を解列する
解列制御手段72とが設けられている。
【0166】次に、以上のような装置の動作について説
明する。
【0167】サンプルホールド手段15,16およびマ
ルチプレクサ17を用いて電圧および電流を高速にサン
プリングした後、A/D変換手段18にてデジタル的な
電圧および電流に変換し、サンプリングデータ記憶手段
21に順次記憶していく。しかる後、位相角差演算手段
22は、サンプリングデータ記憶手段21に記憶される
例えば600Hz(30°)で取り込んだ電圧Vm-1,V
m および電流Im-1,Im を用いて前記(1)式および
(2)式に基づいて実効値電圧Vおよび実効値電流Iを
順次求めて実効値データ記憶手段25に記憶する一方、
前記(3)式および(4)式を用いて位相角差θを求め
て位相角差データ記憶手段23に記憶した後、位相角差
パラメータ推定手段61を実行する。
【0168】この位相角差パラメータ推定手段61は、
図15に示すように現時点を含む過去の時点例えばt−
2△t,t−△t,tに対する位相角差θt-2 △t ,θ
t-△t ,θt を用いて、位相角差θが例えば2次予測式
であれば、 θ=a・t2 +b・t+c ……(36) で表せるので、この2次予測式となるパラメータa,
b,cを推定する。この推定法は例えば最小自乗法など
を用いる。
【0169】以上のようにしてパラメータa,b,cを
推定した後、位相角差予測手段62を実行する。この位
相角差予測手段62は、将来時刻Tの位相角差θを求め
るために、前記(26)式に示すt=任意のTを代入
し、前記(26)式を用いて現時点tからT経過後の位
相角差θf が85°〜90°となる脱調判定用位相角差
θc に到達するか予測する。
【0170】一方、電圧振幅値推定手段63は、実効値
データ記憶手段25に記憶される例えば600Hz(3
0°)で取り込んだ電圧のうち、90°ごとの電圧Vm
,Vm-3 を用いて、 U=Vm ・Vm +Vm-3 ・Vm-3 ……(37) の平方根から電圧の振幅値Vを推定する。しかる後、電
圧振幅パラメータ推定手段64は、図18(a)に示す
ように現時点tまで測定した電圧の振幅値の時系列値を
内挿する下記の予測式からパラメータd,e,fを推定
する。推定法は最小自乗法などの既知の手法を用いる。
さらに、電圧振幅値予測手段65は、予測パラメータ
d,e,fを用いて、下記式に基づいて、 V=d・t2 +e・t+f ……(38) 電圧振幅値を予測する。
【0171】また、電流振幅値推定手段66は、実効値
データ記憶手段25に記憶される例えば600Hz(3
0°)で取り込んだ電流のうち、90°ごとの電流Im
,Im-3 を用いて、前記(37)式と同様な要領で電
流の振幅値Iを推定する。しかる後、電流振幅パラメー
タ推定手段67は、図18(b)に示すように現時点t
まで測定した電圧の振幅値の時系列値を内挿する下記の
予測式からパラメータg,h,iを推定する。推定法は
最小自乗法などの既知の手法を用いる。さらに、電流振
幅値予測手段68は、予測パラメータg,h,iを用い
て、下記式に基づいて、 I=g・t2 +h・t+i ……(39) の予測式から電流振幅値Iを推定する。
【0172】さらに、脱調予測手段69では、前記(2
6)式の位相角差θの代わりにθcを代入し、前記(2
7)式ないし(31)式を用いて、脱調を予測できる時
刻tf を求めた後、現在時刻tとすれば、脱調を予測で
きる時刻tf との差分Tは、 T=tf −t ……(40) を求める。そして、この時間から脱調するか否かを判定
し、脱調と判定しないとき、再度次時刻のサンプリング
データについて一連の処理を繰り返す。
【0173】一方、脱調と判定したとき、脱調ローカス
推定手段71は、図18(a)に示すようにパラメータ
d,e,fをもつ前記(38)式のt=Tを代入するこ
とにより、将来時点Tの電圧Vpを予測する。また、脱
調ローカス推定手段71は、図18(b)に示すように
g,h,iをもつ前記(39)式のt=Tを代入するこ
とにより、同様に将来時点Tの電流Ipを予測する。
【0174】そして、予測電圧Vpと予測電流Ipとを
用いて、 Vp=−Ip・X ……(41) による演算式からリアクタンスXを算出する(図19参
照)。さらに、脱調ローカス推定手段71は、予め送電
線特定用データ記憶手段73に送電線の単位長さ当たり
のインピーダンスのリアクタンス値uが格納されている
ので、リアクタンスXとリアクタンスuとを用いて、下
式から測定点からの距離dを求める。
【0175】 d=X/u ……(42) そこで、脱調ローカス推定手段71は、送電線特定用デ
ータ記憶手段73から母線N、M間の送電線の長さLを
読み出し、この送電線の長さLと距離dとを比較し、d
≦L関係が成立すれば、送電線L内に脱調ローカスが入
ったと判定する。一方、d>Lの関係にあれば、送電線
Lより遠方に脱調ローカスが存在することが分かる。
【0176】但し、誤差の影響を考慮すれば、係数αを
用いて、 d≦αL,(例えばα=0.95)の関係に
あれば、電圧および電流を測定した送電線に脱調ローカ
スが存在すると判定する。
【0177】このようにして脱調ローカスが存在する送
電線を特定すると、解列制御手段72は、脱調ローカス
が存在する送電線に設置される遮断器に対し、送電線を
解列するための指令を送出する。
【0178】従って、以上のような実施の形態によれ
ば、将来時点Tの位相角差、電圧および電流を用いるこ
とにより、送電線を早めに解列できるので、電圧低下に
伴う歩かの脱落などの悪影響を未然に回避できる。
【0179】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、次
のような種々の効果を奏する。
【0180】請求項1ないし請求項3の発明によれば、
従来のようにゾーンを設定したり、特別な伝送手段を用
いることなく、母線を含む送電線の電圧および電流を測
定して高い判定精度で脱調を判定できる。
【0181】請求項4および請求項5の発明によれば、
従来のようにゾーンを設定したり、特別な伝送手段を用
いることなく、母線を含む送電線の電圧および電流を測
定するだけで、送電線の脱調ローカスまでのインピーダ
ンスを求めることができる。
【0182】請求項6の発明によれば、母線を含む送電
線の電圧および電流を測定するだけで、脱調ローカスが
母線に接続される特定の送電線に入っているかどうかを
容易に判定できる。
【0183】請求項7および請求項8の発明によれば、
母線を含む送電線の電力量の極性反転から送電線の両側
の発電機群の脱調を容易に判定できる。
【0184】請求項9の発明によれば、脱調ローカスと
なっている送電線を確実、かつ、高速で解列でき、事故
範囲を限定し事故の波及を未然に回避できる。
【0185】請求項10および請求項11の発明によれ
ば、母線を含む送電線の電圧と電流とから得られる位相
角差と、母線を含む送電線の電力量とからそれぞれ個別
に脱調を判定し、両方とも脱調と判定されたとき送電線
を解列するので、より判定精度が高くなり、事故の波及
を未然に回避できる。
【0186】請求項12および請求項13の発明によれ
ば、予め脱調するまでの時間を予測でき、早期に必要な
対策を講じることができ、ひいては事故の拡大を未然に
回避できる。
【0187】請求項14の発明によれば、事故除去後な
どに送電線の相電流が零となる場合があるが、正相電圧
および正相電流を用いることにより、事故様相に無関係
に脱調を判定できる。
【0188】請求項15の発明によれば、母線を含む送
電線の複数時点の電圧および電流から予測式のパラメー
タを推定し、これらパラメータの予測式を用いて脱調を
予測するので、該当送電線を早めに解列でき、電圧低下
に伴う負荷脱落などの悪影響を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1〜請求項3の発明に係わる電力系統
の脱調検出方法および脱調検出装置の一実施の形態を説
明する構成図。
【図2】 母線の電圧および送電線の電流をサンプリン
グするサンプリング周期を説明する図。
【図3】 位相角差と位相角差の変化分から脱調の有無
を判定を説明するための図。
【図4】 脱調発生前後の発電機内部電圧および母線電
圧・送電線電流などのベクトル関係を説明する図。
【図5】 送電線の抵抗を考慮したときの発電機内部電
圧および送電線電流などのベクトル関係を説明する図。
【図6】 請求項4および請求項5の発明に係わる電力
系統の脱調検出方法および脱調検出装置の一実施の形態
を説明する構成図。
【図7】 脱調判定時に電圧が零となる点(脱調ローカ
ス)を見い出すために算出するインピーダンスを説明す
る図
【図8】 請求項6の発明に係わる電力系統の脱調検出
装置の一実施の形態を説明する構成図。
【図9】 送電線の長さとインピーダンスから求める距
離との関係を説明する図。
【図10】 請求項7および請求項8の発明に係わる電
力系統の脱調検出方法および脱調検出装置の一実施の形
態を説明する構成図。
【図11】 脱調する時点の電流および電力量の関係を
説明する図。
【図12】 請求項9の発明に係わる電力系統の脱調検
出装置の一実施の形態を説明する構成図。
【図13】 請求項10および請求項11の発明に係わ
る電力系統の脱調検出方法および脱調検出装置の一実施
の形態を説明する構成図。
【図14】 請求項12および請求項13の発明に係わ
る電力系統の脱調予測方法および脱調予測装置の一実施
の形態を説明する構成図。
【図15】 複数時点の位相角差から脱調の予測時間を
求めるための説明図。
【図16】 請求項14の発明に係わる電力系統の脱調
検出装置の一実施の形態を説明する構成図。
【図17】 請求項15の発明に係わる電力系統の脱調
予測装置の一実施の形態を説明する構成図。
【図18】 複数時点の電圧および電流から将来時点に
おける脱調を予測する説明図。
【図19】 将来の予測電圧および予測電流からリアク
タンスを予測するための説明図。
【図20】 従来の電力系統と脱調検出装置との関係を
示す構成図。
【図21】 従来の脱調検出方法を説明する図。
【符号の説明】
1 ,12 …電力系統 21 ,22 …母線 3…送電線 10…アナログ/ディジタル変換ユニット 12,14…フィルタ 15,16…サンプルホールド手段 17…マルチプレクサ 20…ディジタル演算処理ユニット 22,53…位相角差演算手段 24,34…脱調判定手段 26…インピーダンス算出手段 27…脱調送電線特定手段 33…電力量演算処理手段 41…解列制御手段 43…脱調条件成立手段 54…パラメータ推定手段 55…位相角差予測手段 56…脱調予測手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02H 3/38 H02H 3/38 D H02J 3/24 H02J 3/24 D 3/38 3/38 L

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の送電線の電圧および電流を
    測定し、これら電圧と電流との位相角差の測定間隔毎の
    変化分が予め定められた急変用閾値以下で、且つ位相角
    差が予め設定された脱調判定用位相角差を超えたとき、
    送電線の両側の電源系統に脱調が発生したと判定するこ
    とを特徴とする電力系統の脱調検出方法。
  2. 【請求項2】 電力系統の電圧および電流を時系列的
    に取り込む電圧および電流取込み手段と、これら電圧お
    よび電流取込み手段で取り込んだ電圧と電流との位相角
    差とこの位相角差の測定間隔毎の変化分を算出する位相
    角差演算手段と、前記位相角差演算手段で求めた位相角
    差の測定間隔毎の変化分が予め定められた急変用閾値以
    下で、且つ位相角差が予め設定された脱調判定用位相角
    差を超えると送電線の両側の電源系統に脱調が発生した
    と判定する脱調判定手段とを備えたことを特徴とする電
    力系統の脱調検出装置。
  3. 【請求項3】 電力系統の電圧および電流を取り込む
    電圧および電流取込み手段と、これら電圧および電流取
    込み手段で取り込んだ電圧と電流とを当該電圧および電
    流の基本周期よりも短い時間間隔でサンプリングするサ
    ンプリング手段と、このサンプリング手段で取り込んだ
    電圧および電流を用いて実効値電圧および実効値電流を
    算出するとともに、これら実効値電圧と実効値電流とか
    ら位相角差とこの位相角差の測定間隔毎の変化分を算出
    する位相角差処理手段と、この位相角差処理手段で算出
    される位相角差の測定間隔毎の変化分が予め定められた
    急変用閾値以下で、且つ位相角差が予め設定される脱調
    判定用位相角差よりも大きくなったとき、脱調を判定す
    る脱調判定手段とを備えたことを特徴とする電力系統の
    脱調検出装置。
  4. 【請求項4】 電力系統の電圧および電流を測定し、
    これら電圧と電流との位相角差の測定間隔毎の変化分が
    予め定められた急変用閾値以下で、且つ位相角差が予め
    設定された脱調判定用位相角差よりも大きい値になって
    脱調と判定したとき、前記電力系統の脱調軌跡を求める
    ために、前記脱調判定時の電圧および電流を用いてイン
    ピーダンスを算出することを特徴とする電力系統の脱調
    検出方法。
  5. 【請求項5】 請求項2または請求項3記載の電力系
    統の脱調検出装置において、 前記脱調判定手段によって脱調と判定されたとき、実効
    値電圧および実効値電流を用いて前記送電線上の電圧が
    零となる点までのインピーダンスを算出するインピーダ
    ンス算出手段を付加したことを特徴とする電力系統の脱
    調検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載される電力系統の脱調検
    出装置において、 前記インピーダンス算出手段で算出されるインピーダン
    スと前記送電線の単位距離あたりのインピーダンスとを
    用いて距離を算出し、前記脱調軌跡となる送電線を特定
    する脱調送電線特定手段とを付加したことを特徴とする
    電力系統の脱調検出装置。
  7. 【請求項7】 電力系統の各相電圧および各相電流を
    取り込む電圧および電流取込み手段と、これら電圧およ
    び電流取込み手段で取り込んだ対応する各相電圧と各相
    電流から各相の有効電力量を求めるとともに、これら3
    相の有効電力量を合計する電力量演算処理手段と、前記
    電流測定手段で測定される電流が増加方向から減少に転
    じ、かつ、合計された電力量の正負極性が反転したと
    き、脱調と判定する脱調判定手段とを備えたことを特徴
    とする電力系統の脱調検出装置。
  8. 【請求項8】 電力系統の電圧および電流を測定し、こ
    れら複数時点の電圧と電流とから得られる複数の位相角
    差から将来の予測式となるパラメータを推定するととも
    に、このパラメータを用いて予め設定される脱調判定用
    位相角差となる将来の位相角差に到達する時間を見付け
    出し、脱調予測時間を求めることを特徴とする電力系統
    の脱調検出方法。
  9. 【請求項9】 電力系統の電圧および電流を取り込む電
    圧および電流取込み手段と、これら電圧および電流取込
    み手段で取り込んだ電圧と電流との位相角差を算出する
    位相角差処理手段と、この位相角差処理手段で算出され
    る複数の位相角差から将来の予測式となるパラメータを
    推定するパラメータ推定手段と、このパラメータ推定手
    段で推定されるパラメータを用いて得られる高次式から
    将来の位相角差を予測する位相角差予測手段と、この位
    相角差予測手段で予測される位相角差の予測式を用い
    て、予め設定される脱調判定用位相角差に到達する将来
    の脱調予測時間を予測する脱調予測手段とを備えたこと
    を特徴とする電力系統の脱調予測装置。
  10. 【請求項10】 電力系統の電圧および電流を取り込む
    電圧および電流取込み手段と、これら電圧および電流取
    込み手段で取り込んだ各相電圧および各相電流を用いて
    正相電圧および正相電流に変換する正相成分変換手段
    と、この正相成分変換手段で変換された正相電圧および
    正相電流を用いて位相角差とこの位相角差の測定間隔毎
    の変化分を算出する位相角差処理手段と、この位相角差
    処理手段で算出される位相角差の測定間隔毎の変化分が
    予め定められた急変用閾値以下で、且つ位相角差と予め
    設定される脱調判定用位相角差とを比較し脱調を判定す
    る脱調判定手段と、この脱調判定手段によって脱調と判
    定されたとき、正相電圧および正相電流を用いて前記送
    電線上の電圧が零となる点までのインピーダンスを算出
    するインピーダンス算出手段と、このインピーダンス算
    出手段で算出されるインピーダンスと前記送電線の単位
    距離あたりのインピーダンスとを用いて距離を算出し、
    前記脱調軌跡となる送電線を特定する脱調送電線特定手
    段とを備え、この脱調送電線特定手段によって特定され
    た送電線を解列することを特徴とする電力系統の脱調検
    出装置。
  11. 【請求項11】 電力系統の電圧および電流を取り込む
    電圧および電流取込み手段と、これら電圧および電流取
    込み手段で取り込んだ電圧と電流とのうち、測定電圧か
    ら電圧の振幅値を求める振幅演算手段と、前記電圧およ
    び電流取込み手段で取り込んだ電圧と電流との位相角差
    を算出する位相角差演算手段と、この位相角差演算手段
    で算出される複数の位相角差から予測式となる位相角差
    パラメータを推定する位相角差パラメータ推定手段と、
    前記振幅演算手段で得られた複数の電圧振幅値を用いて
    予測式となる電圧パラメータを推定する電圧振幅パラメ
    ータ推定手段と、前記電流測定手段で測定された複数の
    電流値を用いて予測式となる電流パラメータを推定する
    電流振幅パラメータ推定手段と、前記位相角差パラメー
    タ推定手段で推定された位相角差パラメータをもつ位相
    角差予測式に基づいて所定の将来時点の位相角差を予測
    し、脱調の有無を予測する脱調予測手段と、この脱調予
    測手段によって将来脱調と判定されたとき、前記電圧パ
    ラメータおよび電流パラメータをもつそれぞれの予測式
    から所定の将来時点の電圧および電流を予測し、これら
    予測電圧および予測電流とから測定送電線に脱調軌跡が
    入っているか否かを推定する脱調推定手段とを備え、脱
    調軌跡が入っている送電線を解列することを特徴とする
    電力系統の脱調予測装置。
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