JPH10335782A - 成形回路部品の構造 - Google Patents

成形回路部品の構造

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JPH10335782A
JPH10335782A JP16069397A JP16069397A JPH10335782A JP H10335782 A JPH10335782 A JP H10335782A JP 16069397 A JP16069397 A JP 16069397A JP 16069397 A JP16069397 A JP 16069397A JP H10335782 A JPH10335782 A JP H10335782A
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JP
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conductive metal
metal body
primary
molded
conductor pattern
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JP16069397A
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Tetsuo Yumoto
哲男 湯本
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Sankyo Kasei Co Ltd
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Sankyo Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面処理層を挾んで導電金属体と成形部との
接合強度を向上させ、回路の信頼性を高める。 【解決手段】 一次側の導電金属体の上面に、トリアジ
ンチオール化合物の表面処理層を形成する。この表面処
理層の上面に、絶縁性であってトリアジンチオール化合
物と化学結合可能な合成樹脂を射出成形して成形部を形
成する。この成形部の表面に二次側の導電金属体を形成
すると共に、一次側の導電金属体と二次側の導電金属体
とを直接導通する導電体部を形成する。導電金属体には
銅めっき、ニッケルめっき等、また合成樹脂にはABS
樹脂、SPS樹脂等を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形回路部品、例
えば導電金属体が多層に形成されているような部品の構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の成形回路部品としてプリント配線
板がある。例えば、片面に導体パターンが形成された片
面板、両面に導体パターンが形成された両面板及び導体
パターンが多層に形成された多層板等がある。このうち
の多層板の構造は、内層に片面板が複数枚正しい位置関
係で重ねられ、層間絶縁と層間距離を保つようにプリプ
レグにより接着され、上下両側にプリプレグと銅箔が重
ねられて加熱・加圧により一体化して成るものである。
【0003】しかしこの様に複数枚の片面板をプリプレ
グにより接着した構造では、プリプレグがガラス布に半
硬化状態のエポキシ樹脂を含浸させたものであることか
ら、接着および絶縁の目的を果たすものではあるが、接
合すべき一方の片面板の導体パターンの材料や、他方の
片面板の基材との間で化学結合するものではない。また
この構造では製造するのに多くの手間がかかり、コスト
高となる等の問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
のような問題点を解決して、導電金属体と成形部との間
の接合強度を高くして回路部品としての信頼性を高め、
簡単な作業によって製造できるものとしてコストの低減
を達成できるようにした成形回路部品の構造を提供する
ことを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1記載の発明は、一次側の導電
金属体の上面にトリアジンチオール化合物の表面処理層
が形成されており、この表面処理層の上面に絶縁性であ
って上記トリアジンチオール化合物と化学結合可能な合
成樹脂による成形部が形成されており、この成形部の上
面に二次側の導電金属体が形成されており、上記一次側
の導電金属体と上記二次側の導電金属体とを直接導通す
る導電体部が形成されていることを特徴としている。
【0006】上記の導電金属体の上面に形成されたトリ
アジンチオール化合物の表面処理層の作用は、一次側の
導電金属体に直接成形部が成形され、引き続いて二次側
の導電金属体が形成された場合に、以下のような問題を
生ずるのを避ける作用がある。例えば、一次側の導電金
属体を銅とし、成形部をABS樹脂としたときに、銅と
ABS樹脂との間では化学結合はしないので、二次側の
導電金属体を形成する前にエッチング液に浸漬してエッ
チングした時に、エッチング液が銅とABS樹脂との間
に浸入してしまう。エッチング後洗浄してもなかなか浸
入したエッチング液は出て来ないで、二次側の導電金属
体を形成した後になって、図19において矢印で示す個
所から少しずつエッチング液が滲み出てきて回路を損な
い、信頼性を低下させる。トリアジンチオール化合物の
表面処理層は、銅と化学結合してトリアジンチオール銅
塩となって強固に結合し、更にABS樹脂中のブタジエ
ン成分との間に化学結合が形成されて強固な結合が得ら
れ、後になってエッチング液が滲み出してくることがな
いので、回路の信頼性が高くなる。成形部として使用さ
れる合成樹脂は、導電金属体と化学結合しているトリア
ジンチオール化合物との間で化学結合可能な合成樹脂か
ら選択される。
【0007】本発明のうち請求項2記載の発明は、上記
の二次側の導電金属体の上面には、上記と同じ表面処理
層、成形部及び導電金属体が順次複数回繰り返し積層さ
れている多層の導電金属体を有する成形回路部品の構造
である。繰り返す回数を適宜設定すれば、所望の層の成
形回路部品の構造を提供することが可能である。
【0008】本発明のうち請求項3または4記載の発明
は、上記の成形部の合成樹脂はABS樹脂またはSPS
樹脂であることを特徴としていいる。
【0009】本発明のうち請求項5ないし7記載の発明
は、上記の導電金属体として、銅めっきからなる層、ま
たはニッケルめっきからなる層、または銅めっきの層
を、ニッケルめっきの層によって覆ってなり、このニッ
ケルめっきの層の面上に上記の表面処理層が形成されて
いることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明を図1及び図2に示した多
層の導電金属体を有する成形回路部品Aの構造について
説明する。導電金属体はこの例では4層をなし、更に対
向する側面にも配設されている。埋設状態になっている
一次回路品Bの表裏両面に、導電金属体である一次側の
導体パターン1Aと1Bが形成してある。そしてこの一
次回路品Bを絶縁性の材質で覆った部品の外周面に、二
次側の導体パターン2Aと2Bが形成してあり、導体パ
ターン1A,1B,2A,2Bは必要な個所で導通させ
て、高密度の成形回路部品Aを構成している。
【0011】そこでこの様な成形回路部品Aを製造する
方法について、工程毎に以下に詳細に説明する。
【0012】実施例1 図3〜図6に第1実施例を示している。
【0013】(a)図3は一次回路品Bの一部を拡大し
てその断面を示しており、めっきタイプのABS樹脂を
基材として、所定の個所に大小の径のスルーホール10
a,10bを有する基板1を射出成形により成形する。
【0014】この射出成形条件の一例は以下に示す通り
である。
【0015】 射出する材料 80℃で3時間程度予備乾燥したABS樹脂 シリンダー温度 250℃ 金型温度 80℃ 射出圧力 1,100Kg/cm2 冷却時間 30秒間 この基板1の表裏両面に銅めっきをして一次側の導体パ
ターン1A,1Bを形成するのであるが、その前に脱脂
し、エッチングする。エッチングは、クロム酸を400
g/l、硫酸を400g/lを混合したエッチング液を
用い、このエッチング液を65℃に保ち、この中に10
分程度浸漬する。このエッチングにより一次回路品Bの
表面及び穴部10a,10bの内周面が粗化される。こ
の後で中和してクロム成分を除去し、キャタライジング
及びアクセレーティングしておく。次いでめっきを付け
たくない個所にめっきレジストを形成しておく。
【0016】(b)次に、この基板1に無電解銅めっき
する。めっきに際して、奥野製薬工業株式会社のDPC
−700無電解銅めっき液を使用した。このめっき液
は、A液を100ml/l、B液を100ml/l、C液を
2ml/lの割合で混合したものである。このめっき液を
25℃に保ち、上記基板1を20時間浸漬し、表裏両面
に厚さ40μmの銅めっきを析出させて一次側の導体パ
ターン1A,1Bを形成させた。同時にこの銅めっき
は、スルーホール10a及び10bの内周面にも析出さ
れ、導体パターン1Aと1Bとを導通する導電体部1C
が形成されるものである。大径のスルーホール10aは
部品端子を挿入してはんだ付けする接続用のものであ
り、小径のスルーホール10bは表裏の導電パターンの
導通用のバイアホールである。
【0017】(c)次に、図4に示すように、この一次
側の導体パターン1A,1Bの表面をトリアジンチオー
ル類の水溶液で処理して、銅の表面にトリアジンチオー
ル化合物の表面処理層であるトリアジンチオール銅塩の
被膜3を形成する。この被膜3を形成した一次側の導体
パターンと、次に形成されるABS樹脂の二次成形部2
との接着強度は、処理条件、成形条件、ABS樹脂中の
ブタジエン成分の含有量に依存する。最適な処理条件
は、溶液濃度0.8〜1×10-3 mol/l、処理時間1
0〜60sであり、80℃以上で高い接着強度が得ら
れ、また、ABS樹脂中のブタジエン成分の含有量が1
8〜20%で最大の接着強度を示す。
【0018】(d)次に、この一次回路品Bをインサー
トして、上記のABS樹脂を用いて射出成形により二次
成形し、一次回路品Bの周囲を二次成形部2で覆った。
この射出成形条件の一例は先に示した通りであって、金
型温度を80℃に設定しているので、上記のような高い
接着強度を得るための条件が満たされる。この二次成形
部2には、一次側の導体パターン1A,1Bと導通させ
るために、図示しないが金型にピンを立てておくことに
より、穴部20aを形成してある。穴部20aの底面に
は、トリアジンチオール銅塩の被膜3が露出している。
二次成形部2は一次側の導体パターン1A,1Bとトリ
アジンチオール銅塩の被膜3を介して接合することにな
り、このため銅めっき上に形成されたトリアジンチオー
ル銅塩の被膜3とABS樹脂中のブタジエン成分との間
に化学結合が形成されて、強固な接着が得られる。
【0019】(e)次に、図5に示すように、上記の二
次成形部2を脱脂した後で、エッチングする。エッチン
グ液、エッチング温度および浸漬時間については、上記
したと同じであり、このエッチングにより二次成形部2
の表面及び穴部20aの内周面が粗化されるばかりでな
く、穴部20aの底面に露出している被膜3が除去され
かつその下の一次側の導体パターン1Aを構成する銅を
も厚さ20μm程度除去される。したがって上記(b)
で一次側の導体パターン1Aを形成する際には、このエ
ッチングにより除去される厚さ分だけ厚く銅めっきして
おくのが好ましく、この例では上に説明したように40
μm形成してある。この後で中和してクロム成分を除去
し、キャタライジング及びアクセレーティングしてお
く。
【0020】(f)次に、図6に示すように、二次成形
部2の表面に二次側の導体パターン2A,2Bとなる銅
めっきの工程に移る。めっきを付けたくない個所にめっ
きレジストを形成しておくことは、一次側の導体パター
ン1A,1Bを形成したときと同様である。この無電解
銅めっきに際し使用されるめっき液は、先に上記(b)
で用いたものと同じであり、このめっき液を25℃に保
って10時間浸漬し、表裏および側面の所望の面に、厚
さ20μmの銅めっきを析出させて二次側の導体パター
ン2A,2Bを形成させた。この銅めっきは穴部20a
の内周面及び底面にも析出され、一次側の導体パターン
1A,1Bと導通する導電体部2Cが形成されるもので
ある。
【0021】この様な製造方法によって製造された成形
回路部品Aについて、一次側の導体パターン1Aと二次
側の導体パターン2Aとの間の、電気的な評価及び機械
的な評価を行った。
【0022】まず、電気的な評価については、一次側の
導体パターン1Aと、二次側の導体パターン2Aとの間
の電気抵抗率を測定した。本発明では無電解銅めっきで
導体パターンを形成したものであり、抵抗率(Ωmm2
/m)は0.0220であった。この値は純粋な銅では
0.0178であり、金では0.0230であることか
ら見て十分に良好な値であり、実用に耐え得る値であ
る。
【0023】次に機械的な評価については、図6におけ
る一次側の導体パターン1Aと、二次側の導体パターン
2Aに導通する穴部底面の導電体部2Cとの間で、機械
的剥離テストを行った。図7(a)に示す測定端子4の
基板部4aを、図7(b)に示すように接着剤5によっ
て二次側の導体パターン2Aと同時に形成された導電体
部2Cに接着し、測定端子4をその上端部をつかんで引
き上げた。引上げ力を4mm2 当り0.8〜1.0Kg
の力で引き上げた時に、一次側の導体パターン1Aと基
板1との間で剥離した。一次側の導体パターン1Aと二
次側の導電体部2Cとの間で剥離したのではないので、
両者間の接合強度が十分に大であることが分かった。
【0024】実施例2 図8〜図12に第2実施例を示している。
【0025】第1実施例では、一次側の導体パターンと
二次側の導体パターンとを、穴部20aの内周面に銅め
っきを析出させた導電体部2Cによって導通させている
が、この例では端面に銅めっきを析出させて導電体部と
し、この端面の導電体部によって一次側の導体パターン
と二次側の導体パターンとを導通させている。
【0026】(a)図8は一次回路品Bの一部を拡大し
て示しており、基板11上に一次側の導体パターン11
Aが形成してあることは、図3について説明したと同様
であるが、導体パターン11Aの厚さは、20μm程度
で良いので、めっき液に浸漬する時間は10時間程度と
する。
【0027】(b)この導体パターン11Aの表面にト
リアジンチオール銅塩の被膜13を形成することは、図
4について説明したと同様であるが、この場合には、図
9に示すように導体パターン11Aの端面にも被膜13
aを形成しておく。
【0028】(c)この一次回路品Bをインサートし
て、図10に示すように導体パターン11Aの上にAB
S樹脂を用いて射出成形により二次成形部12を形成す
ることは、図4について説明したと同様であるが、この
二次成形部12には穴部を形成する必要はない。
【0029】(d)次に、図11に示すエッチングの工
程に入る。エッチング液及びエッチング条件については
図5について説明したと同様であるが、この例では穴部
は形成されていない代わりに、導体パターン11Aの端
面に形成されている被膜13aが除去され、かつ一次側
の導体パターン11Aの端面も20μm程度除去され
る。
【0030】(e)次に、図12に示すように、二次成
形部12に二次側の導体パターン12Aとなる銅めっき
の工程に入る。詳細は図6について説明したことと同様
であって、厚さ20μmの銅めっきを析出させて二次側
の導体パターン12Aを形成させた。この導体パターン
12Aは二次成形部12の端面にも形成され、被膜13
及び一次側の導体パターン11Aの端面にも形成され、
導体パターン12Aと導体パターン11Aとを導通する
導電体部12Cが形成されるものである。
【0031】この様な製造方法によって製造された成形
回路部品において、一次側の導体パターン11Aと二次
側の導体パターン12Aとの間の、電気的な評価及び機
械的な評価は、実施例1の場合と同様に十分に実用に耐
え得るものであった。
【0032】実施例3 図13〜図17に第3実施例を示している。
【0033】第1実施例では、一次側の導体パターンの
厚さを、その後で行われるエッチングにより除去される
厚さを考慮して厚く形成していたが、この実施例では、
一次側の導体パターンとして、銅めっきによる層を、エ
ッチングによって除去されることのないニッケルめっき
による層により覆って2層によりなるもので、真に必要
とされる厚さだけ形成することとしている。
【0034】(a)図13は一次回路品Bの一部を拡大
して示しており、図3と同様の基板21上に一次側の導
体パターンを形成するに際して、最初に無電解銅めっき
をし、次に無電解ニッケルめっきをして2層の導体パタ
ーンとする。無電解銅めっきについては図3について説
明したと同様であるが、銅めっきによる導体パターン2
1A,21B及び導電体部21Cの厚さは、5μm程度
で良いので、めっき液に浸漬する時間は2時間半程度と
する。次に無電解ニッケルめっきでは、めっき液は、硫
酸ニッケルを30g/l、次亜リン酸ソーダを20g/
l、クエン酸アンモンを50g/lの割合で混合したも
のである。このめっき液を40℃に保ち、1時間半浸漬
し、表裏両面に厚さ5μmのニッケルめっきを析出さ
せ、ニッケルめっきによる導体パターン21D,21E
及び導電体部21Fを形成した。これによって、銅めっ
きによる導体パターンがニッケルめっきによる導体パタ
ーンで覆われて、2層で10μmの一次側の導体パター
ンが形成された。
【0035】(b)この一次側の導体パターンの表面
に、図14に示すようにトリアジンチオール銅塩の被膜
23を形成することについては、図4について説明した
と同様であり、穴部20aも同様に形成する。
【0036】(c)この一次回路品Bをインサートし
て、図15に示すように一次側の導体パターンの上にA
BS樹脂を用いて射出成形により二次成形部22を形成
することは、図4について説明したと同様である。
【0037】(d)次に、図16に示すエッチングの工
程に入る。エッチング液及びエッチング条件については
図5について説明したと同様であり、二次成形部22の
表面及び穴部20aの内周面が粗化されるばかりでな
く、穴部の底面の被膜23が除去され、ニッケルめっき
による一次側の導体パターン21Dが露出するが、ニッ
ケルめっきは酸によりエッチングされないのでそのまま
露出状態となる。
【0038】(e)次に、図17に示すように、二次成
形部22に二次側の導体パターン22Aとなる銅めっき
の工程に入る。詳細は図6について説明したことと同様
であるが、厚さ5μmの銅めっきを析出させるのに2時
間程度浸漬すればよく、二次側の導体パターン22Aを
形成させた。この銅めっきの厚さは電流容量によって異
なるが、信号ライン系の場合には通常5〜10μm程度
で十分である。この導体パターン22Aは穴部20aの
内周面及び底面にも形成され、二次側の導体パターン2
2Aと一次側の導体パターン21D,21Aとを導通す
る導電体部22Cが形成されるものである。
【0039】このような製造方法によって製造された成
形回路部品において、一次側の導体パターン21A,2
1Dと二次側の導体パターン22Aとの間の、電気的な
評価及び機械的な評価については、実施例1の場合と同
様に十分に実用に耐え得るものであった。
【0040】実施例4 第1〜3実施例では、いずれもABS樹脂を射出成形し
て一次回路品B及び二次成形部2,12,22を成形し
ている。この第4実施例では、ABS樹脂に代えてSP
S樹脂、例えば出光石油化学株式会社の製品であるSP
S「ザレック」を用いている。
【0041】(a)図示しないが、第1実施例の一次回
路品Bと同様の形状に、めっき用のSPS「ザレック」
グレードSP140を基材として基板を射出成形により
成形する。
【0042】この射出成形条件の一例は以下に示す通り
である。
【0043】 射出する材料 SPS樹脂「ザレック」グレードSP140 シリンダー温度 280℃ 金型温度 80℃ 射出圧力 1000Kg/cm2 冷却時間 30秒間 この基板の表裏両面に銅めっきをして一次側の導体パタ
ーンを形成するのであるが、その前に脱脂し、エッチン
グする。エッチング液、エッチング温度その他のエッチ
ング条件については、第1実施例での条件と同じであ
る。このエッチングにより一次回路品Bの表面及び穴部
の内周面が粗化される。この後で中和してクロムイオン
を完全に除去する。「ザレック」は触媒イオンを引き付
ける極性基を持たないために、ここで極性付与のために
室温レベルの界面活性剤水溶液に浸漬する。その後でキ
ャタライジング及びアクセレーティングしておく。次い
でめっきを付けたくない個所にめっきレジストを形成し
ておくことは第1実施例と同様である。
【0044】(b)この基板に無電解銅めっきにより一
次側の導体パターンを形成するのであるが、めっきに際
して用いられるめっき液は第1実施例のものと同じであ
り、その他のめっき条件も同様である。銅めっきの一次
側の導体パターンを形成した後で強制乾燥する。「ザレ
ック」の場合、この強制乾燥によりめっき密着力を格段
に向上させることができる。
【0045】(c)この一次側の導体パターンの表面を
トリアジンチオール類の水溶液で処理して、銅の表面に
トリアジンチオール銅塩の被膜を形成することも第1実
施例と同様である。この場合には、銅めっき上に形成さ
れたトリアジンチオール銅塩の被膜3とSPS樹脂中の
SEB(スチレン、エチレン、ブチレン)系のエラスト
マー成分との間に化学結合が形成されて、第1実施例と
同様な強固な接着が得られるものである。
【0046】(d)次に、この一次回路品Bをインサー
トして、上記のSPS樹脂の「ザレック」を用いて射出
成形により二次成形し、一次回路品Bの周囲を二次成形
部で覆う。この射出成形条件も上記した通りであって、
金型温度を80℃に設定しているので、上記のような高
い接着強度を得るための条件は満たされる。その他につ
いては第1実施例と同様である。
【0047】(e)この二次成形部を脱脂し、エッチン
グし、中和し、極性付与し、キャタライジング及びアク
セレーティングして、めっきを付けたくない個所にめっ
きレジストを形成しておくことは先に説明したと同様で
ある。
【0048】(f)この後で二次成形部の表面に無電解
銅めっきにより二次側の導体パターンとなる銅めっきの
工程に移る。この無電解銅めっきの工程は、第1実施例
のものと同じである。
【0049】この様な製造方法によって製造された成形
回路部品においても、一次側の導体パターンと二次側の
導体パターンとの間の、電気的な評価及び機械的な評価
は、実施例1の場合と同様に十分に実用に耐え得るもの
であった。
【0050】実施例5 図18に第5実施例で使用される一次回路品Bを示して
おり、上記の第1実施例では、一次成形品を射出成形に
よって基板を成形することから行っているが、この例で
は、両面プリント配線板を一次回路品Bとして用いてい
る。
【0051】一次回路品Bである両面プリント配線板
は、絶縁基板31の表裏両面に導体パターン31A,3
1Bを形成したもので、表裏両面の導体パターンの導通
は、鳩目32,33をはんだ付けすることによって行っ
ている。
【0052】その後のトリアジンチオール類の水溶液で
処理する工程から、二次側の導体パターンを製造する工
程については、実施例1の(c)から(f)、または実
施例4の当該工程で行う場合と実質的に同様である。
【0053】尚、導体パターンの形成に際して、めっき
を付けたくない個所にめっきレジストを形成している
が、これに限られるものでなく、全面にめっきを形成し
ておいて、後で不要個所を薬品またはレーザー光等によ
りめっきを除去しても良い。
【0054】更に他の実施例としては、上記のようにし
て形成された二次側の導電金属体の面に、上記と同様な
被膜形成工程、成形工程及び導電金属体形成工程を行っ
て三次側の導電金属体を形成して、6層の導電金属体が
形成されている成形回路部品の構造としてもよく、更に
三次側の導電金属体の面に、上記工程を順次複数回繰り
返し行って、所望の多層の導電金属体が形成されている
成形回路部品の構造としても良い。
【0055】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0056】導電金属体の上面にトリアジンチオール化
合物の表面処理層が形成されていることによって、導電
金属体と表面処理層との間、および表面処理層と成形部
との間の接合強度を向上でき、回路部品として信頼性の
高い成形回路部品の構造を提供できる。
【0057】更に、この成形回路部品の構造は簡単な作
業によって製造できるので、コストの低減を達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形回路部品の一部切欠斜視図であ
る。
【図2】図1の成形回路部品の底面側から見た斜視図で
ある。
【図3】第1実施例を説明するもので、一次回路品の一
部拡大断面図である。
【図4】図3に二次成形部を成形した状態の一部拡大断
面図である。
【図5】図4にエッチングをした状態の一部拡大断面図
である。
【図6】図5に二次側の導体パターンを形成した状態の
一部拡大断面図である。
【図7】図6における一次側と二次側の導体パターンの
接合強度テストを説明するもので、(a)は測定端子形
状を示す正面図及び平面図であり、(b)はテスト時の
状態の正面図である。
【図8】第2実施例を説明するもので、一次回路品の一
部拡大断面図である。
【図9】図8の上にトリアジンチオール類による処理を
行った状態の一部拡大断面図である。
【図10】図9に二次成形部を成形した状態の一部拡大
断面図である。
【図11】図10にエッチングをした状態の一部拡大断
面図である。
【図12】図11に二次側の導体パターンを形成した状
態の一部拡大断面図である。
【図13】第3実施例を説明するもので、一次回路品の
一部拡大断面図である。
【図14】図13の上にトリアジンチオール類による処
理を行った状態の一部拡大断面図である。
【図15】図14に二次成形部を成形した状態の一部拡
大断面図である。
【図16】図15にエッチングをした状態の一部拡大断
面図である。
【図17】図16に二次側の導体パターンを形成した状
態の一部拡大断面図である。
【図18】第5実施例を説明するもので、一次回路品の
一部拡大断面図である。
【図19】トリアジンチオール類による処理を行わない
場合に生じる問題点を説明するための一部拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
A 成形回路部品 1,21 基板 1A,1B,11A 一次側の導電金属体 1C 導電体部 2,12 成形部 2A,2B,12A 二次側の導電金属体 2C,12C 導電体部 3,13 表面処理層 21A,21D 一次側の導電金属体 21B,21E 一次側の導電金属体 21C,21F 導電体部 22 成形部 22A 二次側の導電金属体 22C 導電体部 23 表面処理層 31A,31B 一次側の導電金属体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次側の導電金属体の上面にトリアジン
    チオール化合物の表面処理層が形成されており、この表
    面処理層の上面に絶縁性であって上記トリアジンチオー
    ル化合物と化学結合可能な合成樹脂による成形部が形成
    されており、この成形部の上面に二次側の導電金属体が
    形成されており、上記一次側の導電金属体と上記二次側
    の導電金属体とを直接導通する導電体部が形成されてい
    ることを特徴とする成形回路部品の構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記二次側の導電金
    属体の上面には、上記と同じ表面処理層、成形部及び導
    電金属体が順次複数回繰り返し積層されている多層の導
    電金属体を有する成形回路部品の構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、上記成形部
    の合成樹脂はABS樹脂であることを特徴とする成形回
    路部品の構造。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、上記成形部
    の合成樹脂はSPS樹脂であることを特徴とする成形回
    路部品の構造。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    上記導電金属体は、銅めっきからなることを特徴とする
    成形回路部品の構造。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    上記導電金属体は、ニッケルめっきからなることを特徴
    とする成形回路部品の構造。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    上記導電金属体は、銅めっきの層を、ニッケルめっきの
    層によって覆ってなるものであり、このニッケルめっき
    の層の面上に上記表面処理層が形成されていることを特
    徴とする成形回路部品の構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007016105A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Fujitsu Ltd 金属表面処理液、積層体および積層体の製造方法
JP2007221099A (ja) * 2006-12-11 2007-08-30 Toa Denka:Kk 密着剤及び複合体
WO2011004802A1 (ja) 2009-07-10 2011-01-13 三共化成株式会社 成形回路部品の製造方法

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