JPH10332789A - 電極板の位置合わせ方法 - Google Patents

電極板の位置合わせ方法

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JPH10332789A
JPH10332789A JP14649097A JP14649097A JPH10332789A JP H10332789 A JPH10332789 A JP H10332789A JP 14649097 A JP14649097 A JP 14649097A JP 14649097 A JP14649097 A JP 14649097A JP H10332789 A JPH10332789 A JP H10332789A
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JP
Japan
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electrode
electrode plate
inspected
state
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Application number
JP14649097A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Kawahara
哲夫 河原
Keikichi Yanagii
啓吉 楊井
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JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置ズレ検出機構を利用せず、電気的に接続
されるべき電極対の電極の形状、サイズおよび位置に関
する情報により実際の位置ズレ量を正確に求めることが
でき、高い実用性で電極板の位置合わせを達成する方法
を提供する。 【解決手段】 本発明の電極板の位置合わせ方法は、複
数の電極を有する被検査電極板と、この被検査電極板の
電極に対応する検査用電極を有する検査用電極板との位
置合わせを行う方法であって、両電極板が対向位置した
初期状態で複数の電極対における電気的導通状態を検査
し、初期状態から両電極板の相対位置を定められた量だ
け移動させて当該電極対について電気的導通状態を検査
する移動検査操作を行い、このようにして得られる各電
極対に係る電極の形状、サイズおよび位置についての情
報を数学的に解析することにより、両電極板の間の位置
ズレ量を求め、これにより両電極板の位置合わせを行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極板の位置合わ
せ方法、特に多数の電極を有するプリント回路基板など
の電極板の検査において、当該電極板を検査対象電極板
すなわち被検査電極板とし、これと検査用電極板とを正
確に対応させるための電極板の位置合わせ方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、多数の電極が形成されているプ
リント回路基板については、これに各種の機能部品が実
装される前の段階において、多数の電極が所定の電気的
な導通状態または絶縁状態を有するか否かを検査するこ
とが必要である。そして、この検査のためには、プリン
ト回路基板などの被検査電極板の被検査電極に対応する
検査用電極が形成されてなる検査用電極板を、当該被検
査電極板に対して位置合わせが達成された状態で重なり
合うよう対向させることにより、被検査電極およびこれ
と対応する検査用電極の対(以下「電極対」ともい
う。)の電気的な接続を達成することが必要である。
【0003】実際のプリント回路基板の検査において
は、同一の回路構成を有するものとして製造された多数
のプリント回路基板の各々を被検査電極板とし、その各
々を順次に、固定的に保持された共通の検査用電極板に
対して対向した状態とする必要があり、従って検査作業
の効率を向上させるためには、検査用電極板に対する被
検査電極板の正確な位置合わせを高速で実行することが
要求される。このような理由から、被検査電極板の連続
的な検査作業の前に、先ず、検査用電極板を固定的に保
持させる、いわゆる「初期位置合わせ」が行われる。具
体的に説明すると、テスターの検査領域において、検査
用電極板を一応の目標位置に保持し、この検査用電極板
に対して、被検査電極板と同一のパターンで被検査電極
が形成されているモデル被検査電極板をテスターのセッ
ト用装置によって粗位置決めし、この粗位置決めされた
モデル被検査電極板に対して、検査用電極板の微小位置
合わせが行われる。この一連の操作による検査用電極板
の位置合わせが初期位置合わせである。
【0004】このような初期位置合わせが達成された状
態は、検査用電極板が、セット用装置によって配置され
たモデル被検査電極板に正確に対向すべき状態、すなわ
ちすべての電極対が電気的に導通する状態である。この
初期位置合わせがなされた後、実際に検査を必要とする
多数の被検査電極板が順次にセット用装置によって固定
されるが、当該被検査電極板は、いわば自動的に検査用
電極板に対して正確に位置合わせされた状態に固定され
るはずである。従って、この状態ですべての電極対につ
いての導通状態の有無を確認することにより当該被検査
電極板についての所期の電気的な性能検査が行われ、そ
の結果、被検査電極に一つでも設計と異なる導通不良ま
たは絶縁不良が検出されたときには、その被検査電極板
は不良品と判定される。
【0005】このような被検査電極板の連続的な検査作
業において、仮に被検査電極板が正確に位置合わせされ
ていない状態に固定された場合には、導通状態にあるべ
き電極対の少なくとも一部のものが非導通状態となる。
しかしながら、実際の検査において或る電極対について
非導通状態が検出されたときに、その原因が当該被検査
電極板それ自体の欠陥によるものか、それとも被検査電
極板の不完全な固定に基づく位置ズレによるものかを判
別することはできない。
【0006】然るに、被検査電極板それ自体の欠陥によ
る非導通状態は単発的に発生するものであるのに対し、
不完全な固定に基づく位置ズレによる非導通状態は、多
数の被検査電極板について傾向として発生するものであ
る。このことから、単発的に非導通状態が検出されたと
きには当該被検査電極板を不良と判定することができ、
一方、傾向的に非導通状態が検出されたときには、固定
における位置合わせが不十分であると判断することがで
き、この場合には、再度、検査用電極板の初期位置合わ
せが行われた上で検査を行なえばよい。このように、初
期位置合わせは、多少時間や手間がかかっても厳密に達
成することが有利であり、これは、固定的に保持された
検査用電極板に対する被検査電極板の固定位置について
の許容範囲を大きくすることが可能だからであり、その
後の各被検査電極板の検査において、不完全な固定によ
る問題の発生を可及的に少なくすることができ、その結
果、検査効率が向上し、併せて電気的な検査の信頼性が
高くなるからである。
【0007】初期位置合わせは、通常、手動により行わ
れる。具体的に説明すると、検査用電極板がX方向、Y
方向およびθ方向(回転方向)に微小移動可能なXYθ
テーブルに保持されると共に、この検査用電極板に対向
する一応の目標位置に被検査電極板が固定される。そし
てこの初期状態から、被検査電極板のすべての被検査電
極に対して検査用電極板の検査用電極が正確に対向する
こととなるよう、検査用電極板と被検査電極板との位置
ズレの状態を解消するためのX方向、Y方向および回転
方向(θ方向)における3つの移動量を手動によって求
め、これに基づいて微小位置合わせが実行される。この
微小位置合わせは、例えば、検査用電極板および被検査
電極板に形成されたアライメントマークを観察カメラに
より観察しながら、両アライメントマークが一致するよ
うに両電極板の相対的な位置を修正することにより、行
われる。
【0008】しかしながら、手動による位置合わせ方法
では、操作する者により、または同一の操作者であって
も場合によって検査用電極板の固定位置が微妙に異なっ
てしまうことから、被検査電極の位置ズレに対する許容
範囲が確実に大きいものとなるような厳密性をもって検
査用電極板を位置合わせすることは非常に困難である。
そして、この許容範囲が狭い場合には、被検査電極板の
連続的な検査において、被検査電極板を常に安定して正
確に固定することができないことから、結局、高い検査
効率を達成することができない。
【0009】しかも、実際の手動による微小位置合わせ
の作業は、それ自体がきわめて困難を極めるものであ
る。特に近年においては、プリント回路基板などにおけ
る素子集積度の増大およびパターンの高密度化に伴っ
て、被検査電極板であるプリント回路基板の電極の微細
化および配列の高密度化が進められているため、手動に
よる位置合わせでは、相当の長時間を費やしても、すべ
ての電極対について完全な導通状態を達成することすら
困難であるのが実情である。従って、被検査電極板の位
置ズレに対する許容範囲が確実に大きいものとなるよう
な精度の高い位置合わせを達成することは、ほとんど不
可能である。
【0010】一方、被検査電極板の連続的な検査におい
ては、初期位置合わせされた位置に固定された検査用電
極板に対する目標位置に、被検査電極板を、例えば機械
的な位置決め機構によって粗位置合わせを行った状態で
固定し、その上で、更に微小位置合わせを行って被検査
電極を検査用電極に正確に位置させることが必要であ
る。これは、被検査電極板を単に機械的な位置決め機構
によって行うのみでは概略的な位置合わせ状態が得られ
るに過ぎず、すべての検査対象となる電極対について、
完全に十分な電気的な接続を達成することが実際上不可
能だからである。具体的に説明すると、従来、機械的な
位置決め機構としては、例えば、検査用電極板に設けら
れた位置決めピンを被検査電極板の対応するピン孔に嵌
合させる手段が知られている。この位置決めピンを利用
する方法によれば、粗位置合わせは達成されるが、実際
上、対応するピンとピン孔との間にいわゆる遊びが必然
的に形成され、これが原因となって電極対に位置ズレが
不可避的に生ずるため、電気的な検査のための位置合わ
せとしては全く不十分であり、結局、微小位置合わせが
必要となる。
【0011】この微小位置合わせを行うための手段とし
て、従来、被検査電極板において被検査電極に対して特
定の位置関係をもって適宣のアライメントマークを形成
すると共に、検査用電極板においても検査用電極に対し
て同一の位置関係をもって対照アライメントマークを形
成し、また検査用電極板を縦方向、横方向および回転方
向に移動可能な可動テーブル上に保持しておき、被検査
電極板および検査用電極板の両アライメントマークの重
なり状態を適宜の検出機構によって検出し、これによっ
て得られる位置ズレの状態が解消されるよう、可動テー
ブルを介して被検査電極板を検査用電極板と相対的に変
位させ、両アライメントマークが一致した状態を得る方
法が知られている。
【0012】しかしながら、以上のようなアライメント
マークを利用する微小位置合わせでは、当該アライメン
トマーク自体についてもその形成に伴う位置または形状
上の誤差を完全に除去することができず、またアライメ
ントマークの整合状態の検出にもある程度の誤差が含ま
れるため、目的とする微小位置合わせが十分に達成され
た状態となるまでに煩雑な操作が必要とされ、しかもア
ライメントマークが完全に一致する状態が得られた場合
であってもなお実際の検査電極対においては所要の電気
的な接続状態が達成されていない場合が生じるおそれが
ある。
【0013】また、被検査電極板と検査用電極板におけ
るアライメントマークを検出するためには、例えばアラ
イメントマーク観察用カメラ、その他のアライメントマ
ーク検出機構を設けることが必要である。しかも、その
ようなアライメントマーク検出機構は、被検査電極板と
検査用電極板とが対向するように固定される必要がある
と共に、検査用電極板は当然のことながら被検査基板の
表面を覆うよう位置される必要性があるため、実際には
アライメントマーク検出機構と検査用電極板を共に同じ
場所に設けることが必要となり、結局、両者を共に好適
に位置させることが非常に困難である、という問題があ
る。
【0014】また、従来、初期位置合わせについては、
特開平5−218168号公報に、X方向、Y方向につ
いての微小位置合わせを行う回路基板の検査方法が示さ
れている。しかしながら、この方法においては、X方向
およびY方向のみの位置合わせが示されているに過ぎ
ず、回転方向については何も考慮されていないため、回
転方向の位置ズレに対する位置合わせが困難であり、実
際上の有用性が低いものである。
【0015】更に従来、被検査電極板の連続的な検査に
関しては、電極対がいずれも円形の同一サイズの電極よ
りなる場合の位置合わせ方法が特開平6−258374
号公報に示されている。しかしながら、実際のプリント
回路基板においては、電極の種々の異なった形状、異な
ったサイズなどが存在するところ、この位置合わせ方法
ではこれらの事項が考慮されていないため、正確な位置
合わせが困難であり、同様に実際上の有用性が低いもの
である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来に
おける電極板の位置合わせ方法は、いずれも、被検査電
極と検査用電極の位置の整合を目的とするものであるの
にも関わらず、それらの電極と特定の位置関係にある間
接的な位置ズレ検出手段を利用するものであるため、対
象電極対に実際に生じている位置ズレの状態を正確に検
出することができない。すなわち、従来の位置合わせ方
法では、的確な微小位置合わせ操作を行うことが困難で
あって、微小な位置ズレを解消して所定の位置合わせが
達成された状態が得られるまでに煩雑な作業と長い時間
が必要になり、結局、被検査基板についての所要の検査
を高い信頼性をもってしかも効率良く達成することがで
きない、という問題がある。また、被検査電極板と検査
用電極板の対向状態に既知の変位を与えて電極対の導通
状態情報を解析する従来の電極板の位置合わせ方法で
は、実際上の有用性が限られており、現実に両電極板の
位置合わせに十分適用することができない、という問題
点がある。
【0017】本発明の目的は、特別な位置ズレ検出機構
を利用することなしに、互いに電気的に接続されるべき
電極対に係る電極の形状、サイズおよび位置に関する情
報を検出し、これらの情報を用いて、各電極対において
生じている実際の位置ズレの状態を正確に求めることが
でき、これにより、高い実用性をもって電極板の位置合
わせを達成することのできる方法を提供することにあ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の電極板の位置合
わせ方法は、複数の電極を有する被検査電極板と、この
被検査電極板の電極に対応する検査用電極を有する検査
用電極板との相対的な位置合わせを行う方法であって、
被検査電極板と検査用電極板とが対向して位置した初期
状態で、被検査電極とこれに対応する検査用電極との複
数の電極対における電気的導通状態を検査し、初期状態
から、被検査電極板と検査用電極板の相対位置を定めら
れた量だけ移動させ、この移動後の位置状態で当該電極
対について同様に電気的導通状態を検査する移動検査操
作を行い、このようにして得られる、各状態における各
電極対に係る電極の形状、サイズおよび位置についての
情報により、電極の形状に対する移動量を正規化し統計
処理することにより、初期状態または他の位置状態にお
ける被検査電極板と検査用電極板の間の相対的な位置ズ
レ量を求め、この位置ズレ量が補正されるように被検査
電極板と検査用電極板とを相対的に修正移動させること
を特徴とする。
【0019】以上において、移動検査操作における被検
査電極板と検査用電極板の相対位置の移動は直線方向移
動とされ、必要に応じて、被検査電極板と検査用電極板
の相対位置を定められた量だけ直線方向に移動させ、そ
の移動後の位置状態で当該電極対について同様に電気的
導通状態を検査する移動検査操作が繰り返される。ま
た、移動検査操作における被検査電極板と検査用電極板
の相対位置の移動が回転方向移動とされる。
【0020】本発明方法の一態様においては、検査用電
極板の中心位置を任意に設定し、検査用電極板の検査用
電極に対する被検査電極の位置ズレ量を測定し、その位
置ズレ量を統計解析などの適当な解析手段により処理し
て、位置ズレ量が最も小さくなる場合の当該回転中心位
置における、検査用電極と被検査電極板との間の相対的
な回転角の大きさを求めることにより、位置合わせを行
う。また、他の態様においては、検査用電極板の中心位
置を任意の点に設定し、被検査電極板をX方向またはY
方向に順次に既知量だけ微小移動させて行き、各移動後
の位置状態における電極対の電気的な接続情報を得る移
動検査操作を行う。このとき、電気的な接続情報におい
て、導通状態が維持される範囲の移動幅の大きさが被検
査電極の幅と検査用電極の幅との和に相当するから、こ
れにより、当該電極(被検査電極または検査用電極)の
当該移動方向におけるサイズを実測することができる。
この実測値は設計データの補正値として用いられる。ま
た、このようにしてサイズを実測した電極対に係る被検
査電極の中心位置と原点との差を最も小さくするような
回転位置と回転角を統計解析を用いて求め、これによっ
て、精度の良い位置合わせを達成することができる。
【0021】本発明によれば、被検査電極板の連続的な
検査作業において、固定的な位置に保持された検査用電
極板に対し、ガイドピンなどにより粗位置合わせされた
状態の被検査電極板について、導通状態にあるべき電極
対についての検査結果が一つでも非導通状態と検出され
た場合に、非導通状態が検出されたすべての電極対につ
いて、粗位置合わせがなされた位置状態から、被検査電
極板を検査用電極板に対してそれらに垂直な回転軸の周
りに予め設定された大きさの角度だけ相対的に回転させ
る回転操作を行い、この状態で各電極対に係る電気的な
接続状態を検出する回転後状態検出工程と、電極対の各
々について、当該検査電極対に係る被検査電極または検
査用電極が占める、前記回転軸を基準位置とする座標上
の位置、回転後状態検出工程において検出された、当該
検査電極対における電気的な接続状態の内容、並びに回
転後状態検出工程における回転操作に係る回転の方向お
よび回転角度の大きさに基づいて、検査用電極板と被検
査電極板との間に生じている位置ズレの状態を、電極の
形状、サイズおよび位置についての情報を統計解析など
の数学的な解析手段によって処理して求める工程を含
み、非導通状態が多量に含まれる初期状態から、非導通
状態が最も少なくなる位置へ修正移動することにより、
目的とする位置合わせを達成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の方法により初期位
置合わせを行う場合について説明する。今、すべての被
検査電極に対してこれと対向対を構成する検査用電極が
完全に一致している被検査電極板と検査用電極板との位
置状態における任意の一点を、当該検査用電極板の原点
とする。この状態から、検査電極板が例えばX方向に微
小距離だけ移動したときには、検査電極のすべてがX方
向に同じ量だけ移動したことになるので、各検査電極の
位置は原点に対してすべて同じ方向に同じ量だけ移動し
たと考えてよい。このことから、原点は特定の固定位置
に定められる必要はなくて任意の位置を原点とすること
ができ、すべての電極対に係る検査電極と被検査電極と
の間の位置ズレ量を測定し、この位置ズレ量を相殺する
ように修正移動させれば、目的とする位置合わせが達成
される。
【0023】実際の初期位置合わせ作業においては、両
電極板が単に対向されただけの初期状態において、固定
的な位置に保持された被検査電極板に対し、検査用電極
板を或る一方向に直線的に既知量だけ微小移動してこの
移動後の位置状態において対象とする電極対の電気的な
接続状態を求め、更に同方向に既知量だけ微小移動して
この移動後の位置状態において各電極対の電気的な接続
状態を求める、というように、移動およびこれに続く接
続状態検査の操作(本明細書において「移動検査操作」
という。)を、移動方向を特定の直線方向に規定した状
態で繰り返す。
【0024】この作業における、小さいサイズの被検査
電極とこれに対応する検査用電極との位置関係の変化に
着目すると、両電極は、当初は互いに離れていたものが
接触し、これに続く何回かの移動検査操作では接触状態
が維持され、その後再び反対側に離れることとなる。具
体的に説明すると、例えば検査電極の一方向へのステッ
プ的な移動により、当該検査用電極の当該一方向におけ
る正方向端(前端)が被検査電極の負方向端(後端)に
接した状態(「負側境界状態」という。)となると、そ
れまでは非導通状態であった当該電極対が導通状態とな
る。そして、その後の有限回の移動検査操作では導通状
態が続く。その後、更に検査用電極が移動されてその負
方向端(後端)が被検査電極の正方向端(前端)に接し
た状態(「正側境界状態」という。)となるまでは導通
状態が維持されるが、この正側境界状態を境界としてそ
の後に検査用電極が被検査電極から離れた状態となった
ときに電極対が非導通状態となる。従って、負側境界状
態から正側境界状態に至るまでの検査用電極板の移動距
離の大きさに基づいて、当該被検査電極の当該一方向に
おけるサイズおよびその中心位置を求めることができ
る。
【0025】また、上記の作業により、または同様の作
業により、他の電極対についても同様の情報を得ること
ができる。更に、同様の作業を、他方向についても行う
ことにより、当該他方向についても同様の情報が得られ
る。
【0026】以上のような作業によって得られる情報を
処理することにより、当該被検査電極板の、原点からの
変位量を具体的に求めることができる。従って、この変
位量がすべての被検査電極についてゼロとなるような、
検査用電極板の被検査電極板に対する回転中心と回転角
の大きさを、統計解析などの数学的な解析方法により求
めると、これが被検査電極板と検査用電極板との間の位
置ズレを具体的に表すファクターとなる。
【0027】被検査電極板の連続的な検査作業における
位置合わせでは、固定的な位置に保持された検査用電極
板に対して、ガイドピンなどにより粗位置合わせがなさ
れた状態に被検査電極板が位置され、この状態で、各電
極対について電気的な接続状態が検査されるが、この作
業において、電極対が一つでも非導通状態を示したとき
に、本発明の方法によって微小位置合わせが実行され
る。この微小位置合わせにおいては、検査電極板を固定
的な位置に保持したまま、これに対して、設定された大
きさの角度だけ検査用電極板を回転させる回転操作を行
い、この回転操作前の状態(これを「第1の状態」とい
う。)および回転操作後の状態(これを「第2の状態」
という。)の各々において、対象とする電極対の電気的
な接続状態を検査する。
【0028】ここに、下記の(1)、(2)および
(3)の情報が得られる。 (1)第2の状態における電極対の接続状態の情報 (2)回転操作に伴う電極対の電気的な接続状態の変化
の具体的内容、すなわち回転操作によって非導通状態と
なった電極対に係る検査用電極の形状、サイズおよび位
置の情報 (3)回転操作における回転角度の大きさおよび回転の
方向の情報 これらの(1)、(2)および(3)の情報から、第1
の状態および第2の状態のいずれかにおいて、検査用電
極板に対し被検査電極板に生じている位置ズレの状態
を、各電極対における導通状態の変化を基礎として数学
的解析手段によって具体的に求めることができる。ここ
に求められた具体的な位置ズレの状態に基づいて、当該
位置ズレが解消する方向に必要な距離および角度だけ、
被検査電極板を検査用電極板に対して相対的に修正移動
させることにより、容易に且つ確実に、被検査電極板の
検査用電極板に対する微小位置合わせを達成することが
できる。
【0029】被検査電極板の検査においては、その一面
における多数の被検査電極に対応する形状およびサイズ
の検査用電極が、被検査電極と相対するパターンによる
配置で形成されてなる検査用電極板が用いられる。ここ
に、対応する被検査電極と検査用電極とは、検査におい
て電気的に接続されるべき電極対を形成する。実際の検
査においては、被検査電極板と検査用電極板とは、例え
ばその厚み方向に伸びる多数の導電路形成部分を有する
異方導電性エラストマーシートを介して、それらの各一
面が互いに対向した状態で押圧されて電気的な接続状態
が実現される。
【0030】通常、検査用電極板と被検査電極板とを単
に対向位置させただけの初期状態では、両電極板間に大
なり小なり位置ズレが生じており、位置合わせを行うこ
とが必要である。本発明の方法によれば、この初期状態
にある被検査電極板と検査用電極板について、次のよう
にして初期位置合わせが行われる。
【0031】検査用電極板を用いる被検査電極板の電気
的な検査において、検査結果に非導通状態情報が多い場
合、すなわち多数の電極対が非導通状態にある場合に
は、無意味な検査を回避するために、一定量以上の非導
通情報が得られた時点で検査作業が中断される。従っ
て、被検査電極板と検査用電極板間の位置ズレ量があま
りに大きい状態では、電極対についての電気的な接続情
報から高い精度で位置合わせを行うことは困難である。
【0032】そこで、接続情報の総数(対象電極対の総
数)に対する非導通情報の総数(非導通状態にある電極
対の総数)が或る一定の割合以下となって有効範囲内と
なるまで、例えば図1に示すように外に広がって行く渦
巻き状の移動路に沿って移動検査操作を繰り返し、これ
により、被検査電極板を検査用電極板に対して一定距離
づつ段階的に移動させた各状態における電気的な接続情
報を得る。図1の例では、点イから始めて、X方向に1
ステップだけ移動させた点ロにおいて、対象とする電極
対についてその電気的な接続状態を検査する移動検査操
作が1回なされ、次にY方向に1回、続いて今度は−X
方向に2回、次に−Y方向に2回、更にX方向に3回、
Y方向に3回移動検査操作がなされ、以下同様にして移
動方向を変えながら、また順次に操作数を増加させなが
ら、移動検査操作を繰り返す。
【0033】そして、或る位置に検査電極板が移動した
ときに、非導通情報の総数の対象電極対の総数に対する
割合が設定された値(これを「基準境界値」という。)
以下となったときに、更に同じ方向(延長方向)に非導
通情報量が最小値を経由して再び非導通情報数が増加す
る位置に到達するまで移動検査操作を繰り返す。これに
より、この方向における非導通情報数の最小値位置を得
る。また、或る方向の移動検査操作の繰り返しにおい
て、非導通情報数が最小となった位置を求め、その位置
から、それまでの移動方向に対して直角方向において移
動検査操作を繰り返し、これにより、当該直角方向にお
ける非導通情報数最小値位置を得る。
【0034】図1の例で説明すると、点ハに至ったとき
に初めて非導通情報数が対象電極対数の基準境界値(例
えば70%)以下となって有効範囲に入ったとすると、
当該点ハから−X方向に移動検査操作を繰り返し、例え
ば3ステップ移動させた点ニに至るまでは非導通情報数
が順次減少して行き、4ステップ移動させた点ホでは非
導通情報数が点ニにおけるよりも増加したとすると、こ
の場合には、X方向での非導通情報数が最小値となった
点ニからY方向において移動検査操作を繰り返し、例え
ば3回の移動検査操作により、2ステップだけ移動させ
た点ヘにおいて当該Y方向における非導通情報数が最少
となることが検出される。この点ヘは、X方向およびY
方向の両方向において非導通情報数が最少となる位置で
あるから、点イに比して位置合わせ精度が向上した位置
である。このようにして、初期位置合わせにおける粗位
置合わせが完了する。
【0035】以上において、1回の移動検査操作に係る
1ステップの移動距離は、対象電極対に係る電極の最小
のもののサイズの1/2以下の範囲で任意に設定するこ
とができるが、通常、最小の電極のサイズの1/3〜1
/100、好ましくは1/5〜1/30程度とされる。
この1ステップの移動距離が大きいと、上記の粗位置合
わせに要する移動検査操作の数が少なくなるが、検出さ
れる電極の位置あるいはサイズに関する情報の精確度が
低くなり、続いて行われる微小位置合わせにおいて必要
な操作が増加する。一方、1ステップの移動距離が小さ
いと、当該移動検査操作の回数が増加して作業効率が低
下する。
【0036】また、以上の作業において、「基準境界
値」をどのように設定するかは特に限定されるものでは
ないが、この値が50%またはそれ以下では有効な情報
が得られないために実際上意味がなく、100%とする
ことは現実的に不可能であり、実際上60〜90%の範
囲内とされるのが好ましく、特に70〜80%が実用的
である。基準境界値が大きい場合には、より高い精度の
位置合わせが達成されるが、そのような位置が検出され
るまでの操作回数が多くなり、一方、この基準境界値が
小さい場合には、容易にそのような位置の検出が達成さ
れるが、位置合わせの精度が低いものとなる。
【0037】次に微小位置合わせが行われる。この微小
位置合わせは、被検査電極と対応する検査用電極のすべ
ての位置ズレ量が最小になるよう、例えば被検査電極板
に対する検査用電極板の回転状態について、その回転中
心位置と回転角の大きさを求めることにより行われ、精
度の高い位置合わせを行うことが可能である。
【0038】基本的には、図2(イ)に示すように、当
初、固定位置に保持された被検査電極F(便宜上、矩形
で表されている。)に対して、これと電極対を構成する
検査用電極S(破線で示されている。)が、−X方向に
離間している状態から、X方向に移動されて移動検査操
作が行われる。図2(イ)の状態から1ステップだけ移
動された図2(ロ)に示すように、検査用電極SのX方
向の正方向端(右側端)SRが被検査電極Fの負方向端
(左側端)FLに接した状態(「負側境界状態」とい
う。)を経過して一部が重なりあうようになると、それ
までは非導通状態であった当該電極対が導通状態とな
る。図において、dは1ステップの移動距離を示す。更
に移動検査操作が繰り返されて、図2(ハ)に示すよう
に、検査用電極SのX方向の負方向端(左側端)SLが
被検査電極Fの正方向端(右側端)FRに接した状態
(「正側境界状態」という。)の直前における一部が重
なり合う状態から1ステップだけ移動されて、図2
(ニ)に示すように検査用電極Sが被検査電極Fから離
間すると、それまでは導通状態であった当該電極対が非
導通状態となる。
【0039】従って、図2の(ロ)から(ハ)に至った
ときの検査用電極Sの移動範囲を示す図3において、最
初に導通状態となった検査用電極Saと最後に導通状態
となった検査用電極Sbの位置から、当該電極対に導通
状態が得られる当該検査用電極SのX方向の移動範囲の
距離hを求めることができ、その半分のh/2が被検査
電極FのX方向サイズに該当し、また当該移動範囲の中
点fを求めることにより、被検査電極Fの中央位置を求
めることができる。上記の検査用電極SaおよびSbの
代わりに、検査用電極Saより1ステップ前の検査用電
極および最後に導通状態となった検査用電極Sbより1
ステップ次の検査用電極の位置を用いてもよい。ここに
得られる情報h/2の値は厳密に被検査電極FのX方向
サイズに一致しない場合も多いが、1ステップの距離の
大きさに応じた誤差の範囲内で正確な値ということがで
きる。
【0040】このように、初めに、検査用電極板を−X
方向に電極対が非導通状態になるまで移動させ、次にX
方向に移動検査操作して電極対が導通状態になることを
検出して負側境界状態またはこれに準ずる位置を求め、
更にX方向に移動させて非導通状態になることを検出し
て正側境界状態またはこれに準ずる位置を求めることに
より、被検査電極板のX方向のサイズおよびX方向の中
心位置を求めることができる。なお、各被検査電極の概
略の位置は、その設計データから得ることができる。
【0041】上記と同様の操作をY方向についても行う
ことにより、Y方向における検査用電極のサイズおよび
その中央位置を求めることができる。
【0042】検査用電極Sの移動をX方向およびY方向
の各々について別個に行わず、高速化を図る目的で斜め
に移動することもできる。この斜めの移動は、X方向お
よびY方向の両方向の移動を意味し、一つの電極に対し
てX方向あるいはY方向のいずれか一方の情報が得られ
るのみであるが、後述するように、統計解析をX方向お
よびY方向の各々について独立に実行することもできる
ので問題はない。
【0043】これらの位置情報から、次のようにして、
位置ズレに係る回転中心と回転角を求める。図4は、A
点とB点の位置ズレの関係を数学的に取り扱うための説
明図であって、式の取り扱いを簡単にするために回転中
心位置を設計データの原点とする。すなわち、O点を原
点(0,0)とし、回転中心位置をこの原点にあるとし
たときのA点とB点間の位置ズレ(dx’,dy’)
は、次の関係式(1)で表される。
【0044】
【数1】x’=−ydθ+dx’ y’= xdθ+dy’・・・(1) x’、y’:設計データ上の検査用電極の位置(図4の
B点の座標) −y、x :実測された被検査電極の位置(図4のA点
の座標) dθ :求める回転角 dx’、dy’:求める移動量
【0045】ここに、A点およびB点を検査用電極およ
び被検査電極の中心位置とすると、式(1)は或る1つ
の電極対についての位置ズレの関係を表したものであ
り、図4のO点を原点(0,0)とし、回転中心位置を
この原点にあるとしたときの検査用電極と被検査用電極
の位置ズレ(dx’,dy’)の関係式である。ここ
に、当該原点は、設計データにおける原点と一致した位
置である。しかし、回転中心位置は任意の点(x0 ,y
0 )とすることが可能であり、この場合には式(1)を
次のように変形して適用すればよい。
【0046】
【数2】x’=−(y−y0 )dθ+dx’ y’= (x−x0 )dθ+dy’・・・(2) x、y:原点の座標値
【0047】このように、式(1)で求めた結果を基
に、式(2)を用いることにより、自由な位置を回転中
心位置として選定して処理することができる。なお、こ
れらについての詳細は後述する。式(1)を最小二乗法
を用いた統計解析式に変形すると、次の式(3)が得ら
れる。
【0048】
【数3】 S=Σ(x’+ydθ−dx’)2 +Σ(y’−xdθ−dy’)2 ・・(3)
【0049】式(3)において、dθ、dx’およびd
y’の各々について偏微分をとり、その右辺を0とおく
と、各偏微分式の最小値をとるdθ、dx’およびd
y’を求めることができる。ここに求められたdθ、d
x’およびdy’は、それぞれ回転方向、X方向および
Y方向における位置ズレ量であるから、これに応じて被
検査電極板に対して検査用電極板を相対的に修正移動さ
せると、被検査電極板に対する検査用電極板の微小位置
合わせが実現され、その結果、初期位置合わせが達成さ
れる。そして、このようにして行われる初期位置合わせ
が達成された状態は、電極対の中心同士が高い精度で一
致する状態であるから、配置の許容範囲が大きいもので
ある。
【0050】次に、本発明の方法により、被検査電極板
を連続的に検査するときの位置合わせを行う場合につい
て説明する。先ず、初期状態において検査用電極板を固
定的に保持し、この検査用電極板に対して被検査用電極
板をガイドピンなどによって粗位置合わせされた位置状
態とし(この位置状態を「初期状態」という。)、この
初期状態にある被検査電極板について、次のようにし
て、検査用電極板に対する位置ズレの状態を検出する。
【0051】この初期状態は、検査用電極板が規定の位
置に正確に固定位置に位置されており、この検査用電極
板に対して、被検査電極板が微小な位置ズレを有する状
態で位置されているものと考えてよい。従って、この場
合には、被検査電極板をいわゆるXYθテーブル上に支
持し、これにより、被検査電極板を検査用電極板に対し
てX方向、Y方向および回転方向(θ方向)に微小移動
させて位置合わせが行われる。
【0052】図5は、初期状態における検査用電極板の
検査用電極と、この検査用電極に対応する被検査電極板
における被検査電極についての説明図である。ただし、
角度dθは誇張されて表現されている。この図5におい
て、白ぬきの円で示されているPは、検査用電極板にお
ける正確に位置された多数の検査電極の中から選定され
た、一方向に伸びる直線LP上において一定のピッチp
で並ぶ検査用電極(以下「目標検査点」という。)であ
る。また斜線を付した円で示されているDは、目標検査
点Pに対応する被検査電極板の被検査電極(以下「位置
検査点」という。)であって、微小な位置ズレを有する
状態となっている。ここに、位置検査点Dは、直線LP
と交差する直線LD上において一定のピッチpで並んで
いる。
【0053】直線LPはX−Y座標系におけるX方向で
あり、直線LDは直線LPと座標位置(x0 ,y0 )で
表される点Zにおいて角度dθで交差している。すなわ
ち、被検査電極板は検査用電極板に対し、点Zを中心と
して角度dθだけ時計方向に回転された状態である。こ
こに、目標検査点Pと位置検査点Dとは、共に同一の半
径を有する円として表されている。各検査点を識別する
ため、点Z上の目標検査点をP0とし、これを基準とし
てX方向正方向に並ぶ順次のものをP1,P2,P3と
し、X方向負方向に並ぶ順次のものを−P1,−P2,
−P3とし、位置検査点Dについても同様に左側から順
に−D3,−D2,−D1,D0,D1,D2,D3と
する。そして、基準の目標検査点P0に対して位置検査
点D0は一致した位置状態となっている。
【0054】実際上、位置検査点Dの位置ズレの状態
は、被検査電極板の微小な位置ズレにより、回転方向
(θ方向)だけでなく、X方向および/またはY方向に
も存在するのが通常である。しかしながら、本発明の方
法によれば、後述するように、X方向またはY方向の位
置ズレの大きさをいずれも単独のファクターとして取り
扱うことが不要である。
【0055】以上における、位置ズレが生じている位置
検査点Dの状態は、以下のように解析される。図4に示
すように、X−Y座標系において、正確な位置にある目
標検査点Pの中心位置Aの座標(x,y)と、位置ズレ
が生じた状態にある特定の位置検査点Dの中心位置Bの
座標(x’,y’)との間の変位量は、X方向にd
x’、Y方向にdy’と表される。
【0056】今、点Aが点Bへ移動したと考える場合の
全変位量は3種の独立変数で表すことができ、具体的に
は、点Aはこれが回転中心点O(x0 ,y0 )を中心と
して回転角度dθだけ回転した点Cを経由し、この経由
点CからX方向へdx、またY方向へdyだけ直線移動
することにより、点Bに到ったものと考えることができ
る。そしてdx、dyおよびdθがいずれも小さい値で
あることから、点Bの点Aに対するX方向ズレ量dx’
およびY方向ズレ量dy’は、それぞれ近似的に次の式
(4)および式(5)で表され、これらの式(4)およ
び(5)は式(6)および(7)のように書き直すこと
ができる。
【0057】
【数4】 dx’=−(y−y0 )dθ+dx・・・(4) dy’= (x−x0 )dθ+dy・・・(5) dx’=−(y−y0 ’)dθ+(y0 −y0 ’)dθ+dx・・・(6) dy’= (x−x0 ’)dθ−(x0 −x0 ’)dθ+dy・・・(7)
【0058】ここで或る点(x0 ’,y0 ’)を想定す
ると、下記の式(8)および(9)が成立するから、こ
の式(8)および(9)を式(4)および(5)に代入
すると、式(10)および式(11)が得られる。
【0059】
【数5】 dx”=−(y0 −y0 ’)dθ+dx・・・(8) dy”= (x0 −x0 ’)dθ+dy・・・(9) dx’=−(y−y0 ’)dθ+dx”・・・(10) dy’= (x−x0 ’)dθ+dy”・・・(11)
【0060】式(4)および(5)と式(10)および
(11)とを比較すると、これらは全く同じ形となって
いる。この状態を幾何学的にいえば、式(4)および
(5)は、点Oを中心にdθだけ被検査電極板を回転さ
せ、更にX方向にdx、Y方向にdyだけ移動させた場
合に対応し、一方、式(10)および(11)は、被検
査電極板を任意の点(x0 ’、y0 ’)を中心にdθだ
け回転させ、更にX方向にdx”、Y方向にdy”だけ
移動させた場合に対応する。このように、回転角度が等
価であれば、回転中心がいずれの位置であっても、X方
向および、Y方向への移動量を適当に選ぶことにより、
完全に同じ移動結果を表現することができる。このとき
の回転中心の位置と、X方向およびY方向への移動量の
関係式が式(8)および(9)である。
【0061】一方、被検査電極板についての実際の検査
においては、電極対における電気的な接続について、或
る程度の大きさの接続許容幅がある。すなわち、被検査
電極板と検査用電極板との位置合わせにおいては、電極
対を構成する電極の中心同士が厳密に一致することは必
ずしも必要ではなく、被検査電極および検査用電極の各
々の接続有効面積に応じた接続可能範囲があり、位置ズ
レの程度がこの接続可能範囲内であれば、両者の中心が
厳密に一致していなくても、実際には電気的な導通状態
が達成されているので、検査のためには十分である。こ
の接続許容幅の最大値(これを「トレランス」とい
う。)は、被検査電極の形状、サイズ、位置、その他の
原因により、対応する検査用電極との関係において、現
実に即して定まるものである。そして、電極対に係る電
極の中心同士が一致する状態では、トレランスが最大と
なる。
【0062】図6に示すように、目標検査点Pおよび位
置検査点Dの形状が、いずれも半径rの円形である場合
には、トレランスの大きさTは2rとなる。これは、目
標検査点Pの中心位置PCと、位置検査点Dの中心位置
DCとの間の距離が2r以下であれば、両者の電気的導
通状態が確保されるからである。従って、この場合に
は、式(4)および(5)のdxおよびdyのいずれか
が2rより大きくなると、電気的に導通されていない非
導通状態となる。このことから、逆に、実際の検査にお
いて或る目標検査点Pが非導通状態となっていること
は、当該目標検査点Pに対応する位置検査点Dに、いず
れかの方向にトレランス2rより大きい位置ズレが生じ
ていることを意味する。
【0063】図5に示したように、直線LDが直線LP
に対して点Z(x0 ,y0 )を中心にdθ回転した状態
にある場合に、当該点Z上の位置検査点D0からX方向
にi番目の検査点Diにおける目標検査点PiからのX
方向移動量dxi およびY方向移動量dyi は、次の式
(12)および(13)で表すことができる。
【0064】
【数6】dxi =0・・・(12) dyi =(xi −x0 )dθ・・・(13)
【0065】そして、位置検査点Dのピッチがpである
ことからxi =pxi であることを考慮すると次の式
(14)が得られ、従って式(15)の条件が成立する
位置検査点Dが非導通状態となっていることとなる。
【0066】
【数7】dyi =p・i・dθ・・・(14) dyi >2r・・・(15)
【0067】今、位置検査点D0からX方向にm番目の
位置検査点Dにおけるズレ量が丁度トレランス(2r)
に一致するとすると、i番目の位置検査点Dのズレ量d
iは下記の式(16)で表されるから、隣り合った位
置検査点Dのズレ量の差は、(2r/m)となる。
【0068】
【数8】 dyi =2(i/m)r=p・i・dθ・・・(16)
【0069】このことから、検査用電極板に対して被検
査電極板をY方向に(2r/m)だけ変位させると、目
標検査点Pと位置検査点Dとが電気的に導通していない
非導通状態となる位置検査点Dは、基準の目標検査点P
0の右側領域で1個減り、左側領域で1個増えることと
なる。このことは、被検査電極板が(2r/m)づつ移
動する度毎に被検査電極に非導通状態が発生する状況が
変化することを意味し、従って(2r/m)が被検査電
極板のズレ量を判定する上での分解能の大きさとなる。
【0070】以上の図5の例では、X方向に並んだ目標
検査点Pおよび位置検査点Dに着目して説明したが、事
情はY方向に並んだ目標検査点Pおよび位置検査点Dに
ついても全く同様である。一方、式(16)から下記の
式(17)が得られ、この式(17)から、分解能(2
r/m)は位置検査点Dのピッチpと回転角度dθに比
例することが理解される。
【0071】
【数9】(2r/m)=p・dθ・・・(17)
【0072】以上は、すべての電極が半径rの円形であ
るとの前提のもとに、電極板の回転中心の位置と回転角
の大きさを設定し、当該回転中心位置から或る距離の位
置を境界として、導通状態から非導通状態へ一斉に電気
的な接続状態が変化するという事実を利用して、未知の
回転中心と回転角を求めるプロセスである。しかし、実
際の電極板では、電極の形状およびサイズが様々に異な
っており、このプロセスのみによって実用上の明確な範
囲を決定することはできない。然るに、各電極対におけ
る配置の許容度を、電極の形状、サイズに関する情報に
基づいて標準化することにより、任意の電極対を検査の
対象として選定して、汎用的な位置合わせが可能であ
る。
【0073】以上において、ファクターdθは実際には
コントロールすることのできない値であり、当然のこと
ながら位置検査点Dにおけるズレ量dx、dyおよびd
θは全くランダムに発生するものであるから、予め規定
し得るようなものではない。しかしながら、これらのフ
ァクターの最大値は、粗位置合わせのための手段によ
り、一定の値より大きくなることはない。例えば、実際
のプリント回路基板よりなる被検査電極板と検査用電極
板とを異方導電性エラストマーシートを介して重ね合わ
せて検査を行う場合において、粗位置合わせがなされた
状態における位置検査点Dのズレ量の最大値は、例えば
dxが約50μm以下、dyが約50μm以下、dθが
約0.1度以下であるのが通常である。従って、これら
の値を考慮することにより、実際に生じているズレ量を
相当程度の確度をもって検出することができる。
【0074】本発明の方法においては、上記の初期状態
から、検査用電極板に対して、被検査電極板を、当該検
査電極板に垂直な回転軸の周りに既知の微小回転角度だ
け回転させる。ここに、回転中心はいずれの個所であっ
てもよい。この回転操作により、例えば、図7(イ)に
示す第1の状態が得られる。この第1の状態は、被検査
電極板を微小回転角度αだけ回転させたのであるから、
当該被検査電極板は、粗位置合わせにおける微小な位置
ズレ(dθ)をも併せて考慮すると、目標位置から角度
(dθ+α)だけ回転した状態となっているはずであ
る。
【0075】このような回転操作後の第1の状態におけ
る被検査電極の目標位置からのズレ量dXおよびdY
は、回転操作以前のズレ量をX方向、Y方向および回転
方向をそれぞれdx、dyおよびdθとすると、次の式
(18)および式(19)で表される。
【0076】
【数10】 dX=−(y−y0 )(dθ+α)+dx・・・(18) dY= (x−x0 )(dθ+α)+dy・・・(19)
【0077】また、各電極対における許容度TをdX、
dYが超えたとき電気的非導通状態となるので、各電極
対の電気的接続状態は、次の式(20)で表される。
【0078】
【数11】 (dX2 +dY2 1/2 /T > 1 (非導通状態)・・・(20)
【0079】ここで、各電極対における配置の許容度T
は、設計データから与えられる電極の形状の回転方向に
対する大きさである。従って、回転中心の位置および回
転角の大きさが与えられれば、dX、dY、Tは既知量
となり、逆にこの式の左辺の変換を行なった上で導通状
態の電極対と非導通状態の電極対の分布の状況を見れ
ば、ある明確な境界を示すはずである。また、図7では
X軸、Y軸上の電極対のみを表示しているが、それ以外
の電極対に関しても全く同じことがいえる。すなわち、
この式(20)は標準化(正規化)を意味するものであ
る。
【0080】上記の回転操作がなされた第1の状態で、
各目標検査点Pに係る電極対について電気的導通状態の
有無を検査し、その結果を式(20)に従って標準化す
ることにより、第1の導通状態情報を取得する。この第
1の導通状態情報は、電気的に導通状態となっている目
標検査点Pの分布状況を示し、同時に非導通状態となっ
ている位置検査点Dの分布状況を示すものである。この
ようにして求められるdXおよびdYの具体的な量に基
づいて修正移動させることにより、微小位置合わせが達
成される。
【0081】本発明において、初期状態から第1の状態
へ移行するための被検査電極板の回転角度αの大きさは
既知量の微小角度であればよく、具体的には例えば0.
1〜1.0度の範囲内である。本発明の方法において、
初期状態から第1の状態へ移行するための微小回転操作
における回転の中心位置は、既述のようにいずれの位置
であってもよく、従って、この第1の状態への移行のた
めの操作を極めて大きな自由度で実行することができ
る。
【0082】本発明の方法において、目標検査点として
用いる電極については、設計データからの形状、サイズ
および位置に関する情報によって配置の許容範囲が得ら
れるため、正確な計算が可能である。従って、本発明の
位置合わせ方法において、その電気的な接続状態を検出
する対象電極対を構成する電極は、その形状およびサイ
ズの大きさが限定されるものではない。しかし、サイズ
の大きい電極による電極対では、位置合わせの精度が低
くなる。また、本発明の位置合わせ方法において、電気
的な接続状態を検出するための対象電極対としては、す
べての電極対であってもよいが、対象電極対の数を或る
程度限定することにより、計算に必要な時間が短縮され
る。また、対象電極対の選び方により、十分に高い精度
を得ることができる。
【0083】以上においては、被検査電極板と検査用電
極板との位置合わせについて、原則として実際に即して
一方を基準として他方の位置関係の説明がなされている
が、被検査電極板と検査用電極板との位置関係は相対的
なものであり、位置ズレおよび位置合わせのための移動
もいずれも相対的なものであるから、その限りにおいて
「被検査電極板」と「検査用電極板」とを互いに読み替
えることができる。従って、例えば相対的な「移動」の
達成には、基本的に、被検査電極板と検査用電極板のい
ずれを移動させてもよく、また両者を移動させてもよ
い。
【0084】
【実施例】
<実施例1>縦72mm、横114mmであり、総電極
数が2764個、最小電極のサイズが縦180μm×4
50μmのプリント回路基板を被検査電極板とし、これ
に対応する検査用電極板を用い、次のようにして初期位
置合わせを行った。 (1)粗位置合わせ 初期状態で固定的に保持された被検査電極板に対し、検
査用電極板を1ステップづつ移動させて対象電極対につ
いての電気的な接続状態を検査する移動検査操作を、X
方向およびY方向の各々について繰り返した。ここに1
ステップの移動距離は、最小電極の短辺に対応する18
0μmである。そして、X方向およびY方向において、
非導通情報数最小値位置を求めてその位置に検査用電極
板を修正移動させて粗位置合わせを行った。
【0085】(2)微小位置合わせ 上記の粗位置合わせが達成された状態から、被検査電極
板を保持したまま、検査用電極板を初めに−X方向およ
び−Y方向に90μm(最小電極の短辺の長さの半分に
相当する距離)スキップ移動させ、これにより、最小電
極に係る電極対の70%以上が非導通状態となる状態を
得、その位置を初期位置とした。次に被検査電極の負側
端位置を求めるために、X方向およびY方向において、
最小電極に係る電極対のうち非導通状態のものが30%
以下となるまで移動検査操作を繰り返した。この移動検
査操作における1ステップの移動距離は、最小電極の短
辺の長さの10分の1である18μmである。続いて、
被検査電極の正側端位置を求めるために検査用電極板を
X方向およびY方向に90μmづつスキップ移動させた
状態から、X方向およびY方向において、最小電極に係
る電極対のうち非導通状態のものが70%以上となるま
で、同様の移動検査操作を繰り返した。以上の作業によ
って求められた最小電極の位置から、X方向およびY方
向について別個に統計解析処理を行い、回転角の大きさ
並びにX方向およびY方向の移動量を求め、これに基づ
いて検査用電極板を修正移動させて初期位置合わせを行
った。
【0086】また、初めに、検査用電極板と被検査電極
板の位置状態を、両者の相対的位置を任意に微小な量だ
け位置ズレさせた初期状態とし、この状態から、上述と
同様にして初期位置合わせ作業を100回繰り返し、こ
れらの初期位置合わせ作業において得られる位置合わせ
精度を測定した。すなわち、被検査電極板と検査用電極
板との相対的移動距離を表示するダイヤルゲージを取付
け、第1回の位置合わせ作業によって得られた被検査電
極板と検査用電極板との相対的位置状態を基準状態、す
なわち両電極板のズレの距離がゼロの状態であるとして
ダイヤルゲージを「0」にセットし、第2回以降の初期
位置合わせ作業の終了時のダイヤルゲージの読みを記録
した。その結果、全100回の初期位置合わせにおけ
る、両電極板のズレの距離は0〜90μmの範囲内であ
った。このことは、当該位置合わせの精度の程度が±4
5μmであることを意味するが、この位置合わせ精度
は、被検査電極板の最小電極の短辺の長さが180μm
であることを考慮するとき、実用上十分に満足すべきも
のである。また、1回の初期位置合わせ作業において、
検査用電極板の移動検査操作の回数は40〜50回であ
り、所要時間は、約5分間程度であり、非常に簡便な作
業でしった。
【0087】<実施例2>実施例1で用いたものと同様
のプリント回路基板を被検査電極板とし、実施例1に示
した方法で初期位置合わせされて固定的に保持された検
査用電極板に対する被検査電極板の微小位置合わせを次
のようにして行った。この位置合わせは、被検査電極板
の連続的な検査に適応されるものである。この位置合わ
せにおいては、被検査電極板の或る最小電極の中心位置
を回転中心として0.27°だけ回転させた。この回転
角度の大きさは、電気的な接続状態が非導通状態となる
電極と導通状態となる電極がほぼ同等数となるような角
度であって、設計データから求められた数値である。そ
して、回転後の状態において、各電極対についてその電
気的な接続状態を検査し、導通状態にある電極対および
非導通状態にある電極対の分布の情報を、設計データに
よる電極の形状、サイズおよび電極の位置に関する情報
に基づいて統計的に解析することにより、検査用電極板
の中心位置としたときの被検査電極板の検査用電極板に
対する回転ズレを求め、これにより被検査電極板を修正
移動することにより、位置合わせを行った。
【0088】以上の被検査電極板の位置合わせ作業を5
00回繰り返し、被検査電極板の検査を実行したとこ
ろ、導通状態にあるべき電極対が非導通状態として検出
された回数、すなわち十分な位置合わせが達成されなか
った回数は147回であり、約70%以上の確率で完全
な位置合わせが達成されることが判明した。
【0089】
【発明の効果】本発明の電極板の位置合わせ方法によれ
ば、特別な位置ズレ検出機構を利用することなしに、互
いに電気的に接続されるべき電極対に係る電極の形状、
サイズおよび位置に関する情報を検出し、これらの情報
を用いて、各電極対において生じている実際の位置ズレ
の状態を正確に求めることができ、これにより、短時間
で高い実用性をもって電極板の位置合わせを達成するこ
とができる。また、電極板の配置における許容範囲を確
実に大きく得ることが可能となり、多数の被検査電極板
を検査する場合において、被検査電極板の位置に微小な
位置ズレが生じている場合においても高い信頼性で所期
の電気的な接続を達成することができる。本発明の電極
板の位置合わせ方法は、初期位置合わせおよび被検査電
極板の連続的な検査における位置合わせのいずれにも適
用することができ、初期位置合わせにおいて許容度を超
える位置ズレを生じている場合には、微小な角度だけ回
転させた状態における電気的な接続情報から、全電極が
導通状態となる位置に位置合わせすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極板の位置合わせ方法における移動
検査操作の移動の態様の例を示す説明図である。
【図2】(イ)〜(ニ)は、移動検査操作において、移
動される検査用電極と被検査電極板との位置関係を順に
示す説明図である。
【図3】移動検査操作において、被検査電極と導通状態
が得られる検査用電極の移動範囲についての説明図であ
る。
【図4】設定されたX−Y座標系において、異なる位置
にある点Aと点Bの数学的関係を説明するための説明図
である。
【図5】粗位置合わせがなされた初期状態における、検
査用電極板の検査用電極とこの検査用電極に対応する被
検査電極板における被検査電極との電極対の状況を示す
説明図である。
【図6】目標検査点および位置検査点の形状がいずれも
半径rの円形である場合におけるトレランスの大きさに
ついての説明図である。
【図7】電極板を微小角度だけ回転させた場合における
対象電極対の標準化についての説明図である。
【符号の説明】
S 検査用電極 F 被検査電極 P 目標検査点 D 位置検査点 LP,LD 直線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電極を有する被検査電極板と、こ
    の被検査電極板の電極に対応する検査用電極を有する検
    査用電極板との相対的な位置合わせを行う方法であっ
    て、 被検査電極板と検査用電極板とが対向して位置した初期
    状態で、被検査電極とこれに対応する検査用電極との複
    数の電極対における電気的導通状態を検査し、初期状態
    から、被検査電極板と検査用電極板の相対位置を定めら
    れた量だけ移動させ、この移動後の位置状態で当該電極
    対について同様に電気的導通状態を検査する移動検査操
    作を行い、 このようにして得られる、各状態における各電極対に係
    る電極の形状、サイズおよび位置についての情報によ
    り、電極の形状に対する移動量を正規化し統計処理する
    ことにより、初期状態または他の位置状態における被検
    査電極板と検査用電極板の間の相対的な位置ズレ量を求
    め、 この位置ズレ量が補正されるように被検査電極板と検査
    用電極板とを相対的に修正移動させることを特徴とする
    電極板の位置合わせ方法。
  2. 【請求項2】 移動検査操作における被検査電極板と検
    査用電極板の相対位置の移動が直線方向移動であり、必
    要に応じて、被検査電極板と検査用電極板の相対位置を
    定められた量だけ直線方向に移動させ、その移動後の位
    置状態で当該電極対について同様に電気的導通状態を検
    査する移動検査操作が繰り返されることを特徴とする請
    求項1に記載の電極板の位置合わせ方法。
  3. 【請求項3】 移動検査操作における被検査電極板と検
    査用電極板の相対位置の移動が回転方向移動であること
    を特徴とする請求項1に記載の電極板の位置合わせ方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10991666B2 (en) 2017-12-26 2021-04-27 Sharp Kabushiki Kaisha Location displacement detection method, location displacement detection device, and display device

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