JPH10331995A - 油圧操作弁 - Google Patents

油圧操作弁

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Publication number
JPH10331995A
JPH10331995A JP14063497A JP14063497A JPH10331995A JP H10331995 A JPH10331995 A JP H10331995A JP 14063497 A JP14063497 A JP 14063497A JP 14063497 A JP14063497 A JP 14063497A JP H10331995 A JPH10331995 A JP H10331995A
Authority
JP
Japan
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cam member
solenoid
spring
iron core
pressing means
Prior art date
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Pending
Application number
JP14063497A
Other languages
English (en)
Inventor
Norimoto Yoshida
紀元 吉田
Kenji Nakamura
健二 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Heavy Industries Ltd filed Critical Kawasaki Heavy Industries Ltd
Priority to JP14063497A priority Critical patent/JPH10331995A/ja
Publication of JPH10331995A publication Critical patent/JPH10331995A/ja
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  • Valve Housings (AREA)
  • Sliding Valves (AREA)
  • Mechanically-Actuated Valves (AREA)
  • Operation Control Of Excavators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つの戻り止め機構で操作レバーを複数の作
動位置に保持し、戻り止め機構の保持力を調節すること
ができる油圧操作弁を提供する。 【解決手段】 操作レバー42を矢符C1方向にフルス
トローク位置まで傾動させると、第1スプール弁70が
下方に変位し、ポンプポートPと第1出力ポート72と
が連通し、この第1出力ポート72に操作レバー42の
操作量に比例した2次圧が発生する。カム部材47の外
周面94には、傾動方向に間隔をあけて第1嵌合溝95
および第2嵌合溝96が形成され、ソレノイド押圧手段
91は前記嵌合溝95,96に嵌合可能な転動体93を
有し、この転動体93をカム部材47の外周面94に押
圧する。したがって、操作レバー42は矢符C1方向に
フルストローク位置まで傾動させると、転動体93が第
2嵌合溝96に嵌まり込んでカム部材47をフルストロ
ーク位置に保持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械などに用
いられ、操作レバーなどの傾動操作によって各種アクチ
ュエータを遠隔制御するための油圧操作弁に関し、特に
操作レバーを作動位置に保持するための戻り止め機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ホイールローダなどの建設機械
では、オペレータが搭乗してブーム等の昇降および車体
の操縦を行う。たとえばこのような建設機械に備えられ
るブームは、パイロット方式の油圧操作弁によってブー
ムのアクチュエータを遠隔制御して操縦される。アクチ
ュエータは作動油によって駆動され、ブームの昇降には
ある程度の時間を要するので、従来から油圧操作弁に
は、操作レバーを作動位置に保持する戻り止め機構が備
えられており、これによってオペレータは、操作レバー
から手を離した状態でブームを昇降させることができ、
ブームを昇降させながら車体の操縦などの他の操作を行
うことができる。
【0003】図8は上述のような戻り止め機構を備える
典型的な従来の油圧操作弁1を示す断面図であり、この
先行技術は特開昭57−101175号公報に開示され
ている。油圧操作弁1は、ハウジング7と、このハウジ
ング7に軸4によって傾動自在に支持されるカム部材3
と、ハウジング7内に設けられ、カム部材3の傾動によ
って相対的に互いに上下変位する一対のスプール弁1
8,19とを有する。ハウジング7の側部には、タンク
ポートT1およびポンプポートP1が形成され、底部に
は一方のスプール弁18に対応した第1出力ポート12
および他方のスプール弁19に対応した第2出力ポート
13が形成される。カム部材3に固定される操作レバー
2を矢符A1方向(図8における左方)に傾動させる
と、プッシュロッド5およびばね受片8を介してスプー
ル弁18が下方に変位し、ポンプポートP1と第1出力
ポート12とが連通し、第1出力ポート12に操作レバ
ー2の操作量に比例した2次圧が発生する。逆に操作レ
バー2を矢符A2(図8における右方)に傾動させる
と、プッシュロッド6およびばね受片9を介して他方の
スプール弁19が下方に変位し、ポンプポートP1と第
2出力ポート13とが連通し、この第2出力ポート13
に操作レバー2の操作量に比例した2次圧が発生する。
【0004】各ばね受片8,9と、ハウジング7との間
に復帰ばね10,11が設けられ、これらの復帰ばね1
0,11のばね力によってカム部材3は傾動位置から中
立位置に復帰する方向に付勢される。
【0005】ばね受片8は強磁性材料から成り、このば
ね受片8の上方にはばね受片8を磁気吸着するソレノイ
ド14が設けられ、これらのソレノイド14とばね受片
8とから戻り止め機構が構成される。したがって操作レ
バー2を矢符A2方向に傾動させると、ばね受片8がソ
レノイド14に磁気吸引され、これによって操作レバー
2が中立位置に戻ることが阻止され、操作レバー2は作
動位置に保持される。また他方のプッシュロッド6に
は、嵌合溝17が周方向に形成され、ハウジング7に
は、操作レバー2が矢符A1方向に傾動したとき、前記
嵌合溝17に嵌合する鋼球15およびこの鋼球15をプ
ッシュロッド6側にばね付勢する圧縮ばね16とが設け
られ、嵌合溝17を有するプッシュロッド6と鋼球15
および圧縮ばね16によって戻り止め機構が構成され
る。したがって操作レバー2は矢符A1方向に傾動させ
たとき、前記嵌合溝17に鋼球15が嵌まり込む。これ
によって、復帰ばね10のばね力によってカム部材3が
中立位置に戻ることが阻止され、操作レバー2は作動位
置に保持される。
【0006】操作レバー2を中立位置に戻す場合には、
ソレノイド14の磁気吸引力または圧縮ばね16によっ
て嵌合溝17に嵌まり込む鋼球15のばね力に抗して操
作レバー2をオペーレータの手によって中立位置に変位
させるか、またはソレノイド14への通電を遮断するこ
とによってばね受片8をソレノイド14から離脱させ、
復帰ばね11の復帰力によって操作レバー2を中立位置
に復帰させる。
【0007】図9は、戻り止め機構を備える他の先行技
術の油圧操作弁21を示す断面図である。油圧操作弁2
1は、ハウジング27と、このハウジング27に軸24
を介して傾動自在に支持されるカム部材23と、このカ
ム部材23の傾動によって互いに相対的に上下方向に変
位する一対のスプール弁38,39とを有する。ハウジ
ング27の側部にはタンクポートT2およびポンプポー
トP2が形成され、ハウジング27の底部には一方のス
プール弁38に対応する第1出力ポート32および他方
のスプール弁39に対応する第2出力ポート33が形成
される。
【0008】カム部材23に固定される操作レバー22
を矢符B1方向(図9において左方)に角変位させる
と、プッシュロッド25およびばね受片28を介して一
方のスプール弁38が下方に変位し、ポンプポートP2
と第1出力ポート32とが連通し、この第1出力ポート
32に操作レバー22の操作量に比例した2次圧が発生
する。逆に操作レバー22を矢符B2(図9において右
方)に変位させると、プッシュロッド26およびばね受
片29を介して他方のスプール弁39が下方に変位し、
ポンプポートP2と第2出力ポート33とが連通し、こ
の第2出力ポート33に操作レバー22の操作量に比例
した2次圧が発生する。各ばね受片28,29とハウジ
ング27との間にはそれぞれ復帰ばね30,31が介在
され、これによってカム部材23は傾動位置から中立位
置に復帰する方向へばね付勢される。
【0009】操作レバー22には強磁性材料から成る吸
着部材40が設けられ、ハウジング27には操作レバー
22が矢符B1および矢符B2方向に角変位したとき前
記吸着部材40の平坦な吸着面36,37に磁気吸着す
るソレノイド34,35が設けられ、これらのソレノイ
ド34,35と吸着部材40とによって戻り止め機構が
構成される。これによって、操作レバー22を矢符B1
または矢符B2方向に角変位させたとき、操作レバー2
2のフルストローク位置となる作動位置で吸着部材40
にソレノイド34または35が磁気吸着し、これによっ
て操作レバー22は作動位置で保持される。
【0010】操作レバー22を中立位置に復帰させる場
合には、各ソレノイド34,35への通電を遮断し、こ
れによって吸着部材40とソレノイド34またはソレノ
イド35とを離脱させ、復帰ばね30または31の復帰
力によって操作レバー22を中立位置に復帰させること
ができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の油圧
操作弁1または21では、ソレノイド14とばね受片8
またはソレノイド34,35と、吸着部材40とが磁気
吸着して操作レバー2または22の戻り止めを行うの
で、たとえばソレノイド14またはソレノイド34,3
5が傾いたり、あるいはばね受片8または吸着部材40
の吸着面36,37が腐食するなどの経年変化によっ
て、ソレノイド14とばね受片8またはソレノイド3
4,35と、吸着部材40との接触面積が変化して操作
レバー2,22を作動位置に保持する保持力が変化した
としても、従来の油圧操作弁1,21では保持力を調節
することができないので保持力が低下したり、または操
作レバー2,22の左右の傾動位置での保持力が異な
り、操作性が低下するといった問題が生じる。また接触
面積がさらに低下し、磁気吸引力が復帰ばね10,11
または30,31のばね力よりも低下した場合には、保
持力を大きくすることができないので、操作レバー2,
22を作動位置に保持できなくなるという問題が生じ
る。
【0012】またこのようなソレノイド14,34,3
5から成る戻り止め機構は、操作レバー2,22を1つ
の作動位置に、しかもフルストローク位置のみにしか保
持できず、操作レバー2,22の左右の保持位置に対し
て1つずつ戻り止め機構を設けなければならない。
【0013】したがって本発明の目的は、1つの戻り止
め機構で操作レバーを任意の複数の作動位置に保持する
ことができ、また戻り止め機構の保持力を調節すること
ができる油圧操作弁を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハウジングに
傾動自在に支持されるカム部材を操作レバーの操作によ
って中立位置から傾動させることによって、対をなすス
プール弁を択一的に変位させ、一方のスプール弁によっ
て前記ハウジングに設けられるポンプポートとその一方
のスプール弁に対応する出力ポートとを連通させ、かつ
他方のスプール弁によって他方の出力ポートとタンクポ
ートとを連通させて、前記一方の出力ポートにカム部材
の操作量に比例した2次圧を発生させ、前記カム部材
は、各スプール弁とハウジングとの間に備えられる復帰
ばねのばね力によって前記傾動位置から中立位置に復帰
する方向にばね付勢される油圧操作弁において、前記カ
ム部材の外周部には、傾動方向に間隔をあけて複数の嵌
合溝が形成され、前記ハウジングには、ソレノイドと、
このソレノイドを保持する固定鉄心と、カム部材に近接
/離反変位自在に設けられ、ソレノイドが励磁されるこ
とによって前記固定鉄心に磁気吸引されて前記カム部材
に近接する方向に付勢される可動鉄心と、前記嵌合溝に
嵌合/離脱可能に嵌まり込む先端部を備え、前記可動鉄
心に連動して先端部がカム部材の外周面を押圧するソレ
ノイド押圧部材とを含むソレノイド押圧手段が設けられ
ることを特徴とする油圧操作弁である。
【0015】本発明に従えば、操作レバーによってカム
部材を中立位置から一方側に傾動させると、対を成すス
プール弁が択一的に変位し、一方のスプール弁に対応す
る出力ポートとポンプポートとが連通し、かつ他方のス
プール弁に対応する出力ポートとタンクポートとが連通
し、前記一方の出力ポートにカム部材の操作量に比例し
た2次圧が発生する。逆に操作レバーを一方側と反対の
他方側に傾動操作することによって、他方の出力ポート
にカム部材の操作量に比例した2次圧が発生する。これ
らの各スプール弁にはそれぞれ復帰ばねが備えられ、こ
の復帰ばねのばね力によって傾動したカム部材は中立位
置から復帰する方向にばね付勢される。このような油圧
操作弁のカム部材の外周部には、傾動方向に間隔をあけ
て複数の嵌合溝が形成され、ハウジングにはソレノイド
押圧手段が設けられる。ソレノイド押圧手段はソレノイ
ドを有し、このソレノイドを励磁することによって可動
鉄心は固定鉄心に磁気吸引され、可動鉄心はカム部材に
近接する方向に付勢される。ソレノイド押圧部材は、前
記可動鉄心の付勢に連動して先端部をカム部材の外周面
に押圧する。したがってソレノイドを励磁するとソレノ
イド押圧部材の先端部が常にカム部材の外周面を押圧す
ることになるので、操作レバーによってカム部材を中立
位置から傾動させると、前記嵌合溝にソレノイド押圧部
材の先端部が嵌まり込むこととなる。ソレノイド押圧部
材の先端部が嵌合溝に嵌まり込むと、固定鉄心と可動鉄
心との間隙が小さくなり、これによってソレノイド押圧
部材の先端部はさらに大きな磁気吸引力によってカム部
材を押圧することになる。このような大きな磁気吸引力
によって先端部が嵌合溝に嵌まり込むことによって、カ
ム部材は傾動した状態に保持される。カム部材を傾動位
置から中立位置に復帰させる場合には、磁気吸引力に抗
して操作レバーを操作して中立位置に戻すか、またはソ
レノイドへの通電を遮断して磁気吸引力による保持状態
を解除することによって、カム部材は復帰ばねのばね力
によって中立位置に復帰する。このようにソレノイド押
圧部材の先端部が嵌まり込む嵌合溝は、カム部材の傾動
方向に間隔をあけて複数形成されるので、1つのソレノ
イド押圧手段でカム部材を複数の傾動位置に保持するこ
とができる。
【0016】本発明の前記ソレノイド押圧手段は、可動
鉄心と固定鉄心との、カム部材に近接/離反する方向の
間隙が、調節可能に設けられることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、可動鉄心と固定鉄心との
間隙が調節可能に設けられるので、カム部材の傾動位置
での保持力が弱い場合には、ソレノイド押圧部材の先端
部がカム部材の嵌合溝に嵌まり込んだときの可動鉄心と
固定鉄心との間隙を小さくする方向に調節することによ
って、ソレノイドの励磁による磁気吸引力が大きくな
り、これによってカム部材を傾動位置に大きな力で保持
することができる。また逆に保持力が大き過ぎ、操作レ
バーによって容易に保持状態を解除できない場合には、
ソレノイド押圧部材の先端部が嵌合溝に嵌まり込んだと
きの可動鉄心と固定鉄心との間隙を大きくするように調
節することによって、保持力を小さくすることができ
る。このように保持力を調節することができるので、製
造工程上、個々のソレノイド押圧手段の保持力にばらつ
きが生じたとしても、容易に保持力の調節を行うことが
できる。また経年変化によって保持力が変化したとして
も、保持力を容易に調節することができる。
【0018】また本発明の前記ハウジングには、圧縮ば
ねと、カム部材に近接/離反変位自在に設けられ、嵌合
溝に嵌合/離脱可能に嵌まり込む先端部が、前記圧縮ば
ねのばね力によってカム部材の外周面に押圧されるばね
押圧部材とを含むばね押圧手段が前記ソレノイド押圧手
段とは異なる位置に設けられることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、ハウジングには前記ソレ
ノイド押圧手段とは異なる位置にばね押圧手段が設けら
れ、このばね押圧手段は、ばね力によって前記カム部材
の外周部に形成される嵌合溝に嵌合/離脱可能な先端部
を、カム部材の外周面に押圧するばね押圧部材を有す
る。したがってカム部材を傾動状態に保持する場合に、
カム部材は前述のソレノイド押圧手段だけでなく、ばね
押圧手段によっても保持されるので、ソレノイド押圧手
段のソレノイドを励磁するための電力を低減することが
でき、またソレノイド押圧手段自体を小さくすることが
できる。このようなばね押圧手段のばね力は、カム部材
を復帰させる復帰ばねのばね力よりも小さく選ばれ、ソ
レノイド押圧手段によるカム部材の傾動位置での保持が
解除されると、復帰ばねのばね力によってカム部材は中
立位置に復帰する。
【0020】また本発明の前記圧縮ばねは、そのばね力
が調節可能に設けられることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、前記ばね押圧手段の圧縮
ばねのばね力は調節可能に設けられるので、ばね押圧手
段によってカム部材を傾動位置に保持するばね力を、復
帰ばねによってカム部材を中立位置に復帰させるばね力
よりも僅かに小さく調節することによって、ソレノイド
押圧手段のソレノイドに供給する電力を可及的に小さく
することができ、消費電力を低減させることができ、ま
たソレノイド押圧手段自体をさらに小さくすることがで
きる。このようにばね押圧手段のばね力が調節可能に設
けられるので、製造工程上でばね押圧手段の圧縮ばねに
多少のばらつきが生じたとしても、容易に前記ばね力を
上述のように調節することができる。また経年変化によ
ってばね力が変化したとしても、容易にばね力を調節す
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある油圧操作弁41を示す断面図である。油圧操作弁4
1は、ハウジング43と、ハウジング43内に傾動自在
に支持されるカム部材47とを有し、ハウジング43
は、ハウジング43の上部には、図1の紙面に垂直な軸
線を有する軸62にカム部材47が前記軸線まわりに傾
動自在に支持される。このハウジング43は運転室の床
などに固定される。カム部材47にはレバー取付部材4
8が固定され、このレバー取付部材48には操作レバー
42の下端部が螺着されて固定される。このレバー取付
部材48とハウジング43との間には、内部機構を保護
するベローズ61が装着される。
【0023】カム部材47の下方には、対を成し、カム
部材の傾動によって相対的に上下動する第1および第2
スプール弁70,71が設けられる。ハウジング43の
側部には、ポンプポートPとタンクポートTが形成さ
れ、ハウジング43の下部には、第1スプール弁70に
対応する第1出力ポート72、第2スプール弁71に対
応する第2出力ポート73がそれぞれ形成される。各ス
プール弁70,71の上部には、プッシュロッド64,
65が挿嵌される。
【0024】図1に示されるように、カム部材47の中
立位置では、ポンプポートPからの作動油は各スプール
弁70,71の復帰ばね75,76が設けられるばね室
82に導かれ、タンクポートTから排出される。スプー
ル弁70は、ハウジング43に形成されるばね室82の
底部と、ばね受片66との間に介在される復帰ばね74
によって上方に付勢され、スプール弁71はばね受片6
7とばね室82の底部との間に介在される復帰ばね7
5,76によって上方に付勢される。各ばね受片66,
67は、カム部材47の中立位置に対応する位置よりも
上方への変位が阻止されるので、通常カム部材47は、
前記復帰ばね74〜76のばね力によって図1に示され
る中立位置に保たれる。
【0025】オペレータの操作によって操作レバー42
が矢符C1方向(図1における左方)に傾動させるられ
ると、プッシュロッド64は押し下げられ、第1スプー
ル弁70はばね受片66およびばね受片66とスプール
弁70との間に介在される押圧ばね79を介して下方に
押し下げられる。第1スプール弁70が下方に変位する
と、第1スプール弁70の小径部83によってポンプポ
ートPと第1出力ポート72とが連通し、2次圧が第1
出力ポート72に発生する。スプール弁70の小径部8
3の上方のランド部83aと下方のランド部83bの径
は83a>83bとなるように設定されており、両者の
断面積の差に相当する環状の面積が受圧面積となる。第
1出力ポート72に発生する2次圧とこの受圧面積との
積に相当する油圧力が押圧ばね79のばね力と釣合うこ
とにより、操作レバー42の操作量に比例した2次圧が
得られる。
【0026】この状態から操作レバー42を矢符C2方
向(図1の紙面における右方)に中立位置を越えて傾動
させると、第2プッシュロッド65が押し下げられ、こ
れによってばね受片67およびばね受片67とスプール
弁71との間に介在される押圧ばね80を介して第2ス
プール弁71が押し下げられ、この第2スプール弁71
の小径部84によってポンプポートPと第2出力ポート
73とが連通し、第2出力ポート73に操作レバー42
の操作量に比例した2次圧が発生する。この際、第1ス
プール弁70は、復帰ばね74のばね力によって上方に
変位し、第1プッシュロッド64の先端はカム部材47
に当接した状態へ変位する。
【0027】第2スプール弁71のばね受片67は、内
ばね受片68と外ばね受片69とから成り、内ばね受片
68は第2スプール弁71を押圧する押圧ばね80と復
帰ばね75とを係止し、外ばね受片69は復帰ばね76
を係止する。操作レバー42を矢符C2方向に傾動させ
て操作レバー42がフルストローク位置に近付くと、内
ばね受片68に外ばね受片69が係合するので、オペレ
ータは2つの復帰ばね75,76による反力を受け、操
作レバー42がフルストローク位置に近いことが認識で
きる。
【0028】このような第1スプール弁70および第2
スプール弁71と同様の構成を備える第3スプール弁お
よび第4スプール弁が、第1スプール弁70および第2
スプール弁71の、図1の紙面に対して奥側に配置され
るといったように対のスプール弁を増設することができ
る。それら対のスプール弁の機能は第1スプール弁およ
び第2スプール弁と同様である。
【0029】第1出力ポート72は切換弁85のパイロ
ット管路89に接続され、第2出力ポート73は切換弁
85のパイロット管路90に接続される。この切換弁8
5は、ポンプ86およびタンク87との間に設けられ、
各出力ポート72,73からの2次圧によって切換えら
れてアクチュエータ88は制御される。このアクチュエ
ータ88は、たとえばホイールローダのブームを駆動す
る油圧シリンダなどである。
【0030】カム部材47は、軸62の軸線を中心とす
る円弧面状の外周面94を有し、この外周面94を有す
るカム部材の外周部には、カム部材47の傾動方向、す
なわち図1の上下方向に間隔をあけ、前記軸線に平行に
延びる複数の嵌合溝95,96,97が形成される。ハ
ウジング43上部には、前記嵌合溝95,96,97に
嵌合/離脱可能に嵌まり込む転動体93を先端部に備
え、この転動体93を押圧するソレノイド押圧手段91
が設けられる。この転動体93は、たとえば鋼球によっ
て実現される。嵌合溝95〜97を有するカム部材47
と転動体93を備えるソレノイド押圧手段91とによっ
て戻り止め機構が構成される。
【0031】前記複数の嵌合溝のうち、上方に形成され
る第1嵌合溝95は、操作レバー42を矢符C2方向の
フルストローク位置まで傾動させたときに転動体93が
嵌まり込む位置に形成され、この第1嵌合溝95に転動
体93が嵌まり込むことによって、操作レバー42は矢
符C2側のフルストローク位置に保持される。また下方
の第2嵌合溝96は、操作レバー42の矢符C1方向の
フルストローク位置に対応して形成され、この第2嵌合
溝96に転動体93が嵌まり込むことによって、操作レ
バー42は矢符C1側のフルストローク位置に保持され
る。中央の中立嵌合溝97は、前記第1および第2嵌合
溝95,96よりも浅い溝に形成され、カム部材47が
中立位置にあるときに嵌まり込む。このような浅い中立
嵌合溝97に転動体93が嵌まり込むことによって、た
とえば車体の振動などによって容易に操作レバー42が
傾動することが防がれる。
【0032】図2は、押圧手段91を示す断面図であ
る。押圧手段91は、ソレノイド100と、このソレノ
イド100を保持する固定鉄心101と、カム部材47
に近接/離反変位自在に設けられ、ソレノイド100が
励磁されることによって前記固定鉄心101に磁気吸引
されて、カム部材47に近接する方向に付勢される可動
鉄心102と、先端部に転動体93を備え、可動鉄心1
02に連動して転動体93をカム部材47の外周面94
に押圧するソレノイド押圧部材103とを含んで構成さ
れる。
【0033】ソレノイド押圧手段91は、先端部がハウ
ジング43に螺着する略筒状の取付部材104を有し、
この取付部材104の基端部には、固定鉄心101の先
端部が螺着され、この固定鉄心101の基端部にはソレ
ノイド100が保持される。この固定鉄心101の基端
面118は一平面状に形成され、この基端面118に対
向して可動鉄心102が設けられる。可動鉄心102
は、ソレノイド押圧部材103の基端部に設けられる小
径部109が挿通する挿通孔122を有し、円板状に形
成され、前記固定鉄心101の基端面118に対向する
平坦な一表面117を有する。
【0034】可動鉄心102に連動するソレノイド押圧
部材103は、基端部に段差108を介して小径となる
小径部109が設けられ、この小径部109に可動鉄心
102の挿通孔122が嵌まり込み、段差108に可動
鉄心102は係止される。小径部109には、可動鉄心
102の抜け止めのためのEリング106が設けられ
る。ソレノイド押圧部材103の先端部には転動体93
が嵌まり込む凹所111が形成されており転動体93を
保持する。
【0035】固定鉄心101の基端部には、可動鉄心1
02を保護する有底筒状のカバー105が可動鉄心10
2を覆って装着される。このカバー105の底部123
と可動鉄心101との間には圧縮ばね107が介在され
る。この圧縮ばね107によって可動鉄心102はカム
部材47に近接する方向にばね付勢されるので、ソレノ
イドへの通電が遮断され、磁気吸引力が作用しない場合
であっても転動体93をカム部材47の外周面94に押
し付け、転動体93が落下することが防がれる。固定鉄
心101および可動鉄心102は、それぞれ炭素鋼など
の強磁性材料から成り、ソレノイド押圧部材103、取
付部材104およびカバー105は非磁性材料であるス
テンレス鋼などから成る。
【0036】ソレノイド100にコネクタ116を介し
て図示しない電源から電圧が供給されるとソレノイド1
00が励磁され、固定鉄心101に可動鉄心102が磁
気吸引されて可動鉄心102はカム部材47に近接する
方向に付勢され、転動体93をカム部材47の外周面9
4に押圧する。カム部材47が傾動し、第1または第2
嵌合溝95,96に転動体93が嵌まり込むと、ソレノ
イド押圧部材103およびこのソレノイド押圧部材10
3に連動する可動鉄心102が、カム部材47に近接す
る方向に変位する。このように変位し、可動鉄心102
の基端面118と固定鉄心101の一表面117との間
隙xが小さくなると、可動鉄心102に作用する磁気吸
引力が急激に大きくなり、転動体93は第1または第2
嵌合溝95,96に大きな力で嵌まり込む。これによっ
てカム部材47は、右または左のフルストローク位置に
傾動した状態に保持される。
【0037】アクチュエータ88によって角変位して昇
降するホイールローダのブームには、角度センサ121
が設けられ、この角度センサ121は、予め定めるブー
ムの上昇位置および下降位置を検出し、この検出信号を
制御手段120に出力する。ソレノイド100には操作
レバー42の中立状態で既に電圧が供給されている。
【0038】オペレータによって操作レバー42が矢符
C1またはC2方向に傾動され、カム部材47が右また
は左のフルストローク位置に達すると、転動体93は第
1または第2嵌合溝に嵌まり込む。
【0039】これによってカム部材47は、右または左
のフルストローク位置に保持され、アームが上昇または
下降する。角度センサ121は、ブームが上昇位置また
は下降位置に達したときに、制御手段120に検出信号
を出力し、制御手段120はこの検出信号に応じてソレ
ノイド100への通電を遮断する。これによって、ソレ
ノイド100による磁気吸引力が作用しなくなり、転動
体93が復帰ばね74〜76の復帰力によって第1また
は第2嵌合溝95,96から離脱し、カム部材47は中
立位置に復帰し、ブームの上昇または下降が停止する。
この時角度センサ121により制御手段120に検出信
号を出力し、制御手段120はこの検出信号に応じてソ
レノイド100への通電を再開する。また角度センサ1
21に代えて、ブームの上限位置および下限位置を検出
する位置検出センサであってもよく、カム部材47また
は操作レバー42の角変位を検出する変位センサをハウ
ジング43に設け、カム部材47が傾動したときにソレ
ノイド100を励磁するように制御してもよい。
【0040】固定鉄心101は、先端部が取付部材10
4に螺着するので、この固定鉄心101をカム部材47
に近接する方向に螺進またはカム部材47から離反する
方向に螺退させることによって、固定鉄心101の基端
面118と可動鉄心102の一表面117との間隙xを
調整することができる。取付部材104には、ロックナ
ット115が可動鉄心102の先端部に対向して螺着す
るので、前記間隙xを調節した後、ロックナット115
を締め付けることによって、可動鉄心102は調節され
た位置に固定される。
【0041】図3は、間隙xと、磁気吸引力fとの関係
を示すグラフである。図3のグラフに示されるように、
間隙xが小さくなるにつれて磁気吸引力fは急激に大き
くなるので、転動体93が第1または第2嵌合溝95,
96に嵌まり込み、これによって転動体93に大きな押
圧力が作用し、カム部材47を作動位置に確実に保持す
ることができる。また、可動鉄心102を螺進または螺
退させて、転動体93が第1または第2嵌合溝95,9
6に嵌まり込んだときの可動鉄心102と固定鉄心10
1との間隙xを調節することによって、カム部材47を
作動位置に保持する保持力を容易に調節することができ
る。
【0042】図4は、第1嵌合溝95付近を拡大して示
す断面図である。第1嵌合溝95は、図4に示されるよ
うに断面が三角形状に形成され、転動体93がこの第1
嵌合溝95に嵌まり込んだとき、転動体93の外周面が
第1嵌合溝95の各内面124,125に当接して嵌ま
り込むので、ソレノイド押圧手段91によってカム部材
47は安定して確実にフルストローク位置に保持され
る。第1嵌合溝95の内面124と125とのなす角θ
は、たとえば80°程度に選ばれる。角度θが大きすぎ
ると、保持力が小さくなり転動体93が容易に第1嵌合
溝95から離脱することとなり、また角度θが小さすぎ
ると、転動体93が第1嵌合溝95の各内面124,1
25に当接させて嵌まり込むことができず、大きな保持
力を得ることができなくなる。このような構成は、第2
嵌合溝96においても同様である。
【0043】図5は、第1嵌合溝95の他の形態である
第1嵌合溝126付近を拡大して示す断面図である。第
1嵌合溝126の、中立嵌合溝97側の内面125は、
外周面94から滑らかに連なって形成され、外方の内面
124は急峻に外周面94に連なる。これによって、転
動体93は第1嵌合溝126にスムーズに落ち込んでカ
ム部材47をフルストローク位置に保持する。外方の内
面124は、急峻に傾斜するので、転動体93が第1嵌
合溝126から外方に乗り上げることが防がれ、これに
よってカム部材47がフルストローク位置よりもさらに
角変位することが確実に防がれる。このような第1嵌合
溝126と同様の構成が、第2嵌合溝にも形成される。
【0044】図6は、カム部材47の他の形態であるカ
ム部材127を示す断面図である。カム部材127は、
操作レバー42のフルストローク位置にカム部材127
を保持するための第1および第2嵌合溝95,96だけ
でなく、中立嵌合溝97と第1および第2嵌合溝95,
96との間に中間嵌合溝128,129が形成される。
これによってカム部材127は、フルストローク位置だ
けでなく、中間の作動位置においてもカム部材127を
保持することができる。このようにカム部材127は、
フルストローク位置だけでなく、多段階の作動位置に保
持される。
【0045】カム部材127の第1嵌合溝95に転動体
93を嵌合させる場合には、操作レバー42を矢符C2
方向に傾動させ、転動体93を、中間嵌合溝128を乗
り越えさせて第1嵌合溝95に嵌合させる。第2嵌合溝
96に嵌合させる場合も同様である。また中間嵌合溝1
28,129を第1および第2嵌合溝95,96よりも
僅かに小さく形成し、乗り越えやすくしてもよい。この
ような中間嵌合溝128,129は、2つだけでなくさ
らに複数設け、カム部材127をさらに多段階の作動位
置に保持できるように形成してもよい。
【0046】図7は、本発明の実施の他の形態である油
圧操作弁130を示す断面図である。油圧操作弁130
は、ハウジング43にソレノイド押圧手段91とともに
ばね押圧手段131が設けられる。なお、油圧操作弁4
1に対応する油圧操作弁130の構成は同一の参照符号
を付し、説明は省略する。
【0047】油圧操作弁130のカム部材47には、ソ
レノイド押圧手段91側の外周面94とは軸62に関し
て反対側の外周面143に、第3、第4嵌合溝140,
141および中立嵌合溝142が形成される。第3嵌合
溝140は軸62の軸線に対して第2嵌合溝96に対称
に形成され、同様に第4嵌合溝141は軸62の軸線に
関して第1嵌合溝95に対称に形成され、中立嵌合溝9
7に対称に中立嵌合溝142が形成される。ばね押圧手
段131は、軸62に関してソレノイド押圧手段91の
反対側に設けられ、前記嵌合溝140〜142に嵌まり
込む転動体132をばね力によってカム部材47に押圧
する。ばね押圧手段131は、先端部がハウジング43
に螺着される筒状の取付部材135と、この取付部材1
35内に収納される圧縮ばね138と、カム部材47に
近接/離反変位自在に設けられ、前記各嵌合溝140〜
142に嵌合/離脱可能に嵌まり込む転動体132を先
端部に備え、圧縮ばね138のばね力によってカム部材
47の外周面143に近接する方向に押圧するばね押圧
部材133とを含んで構成される。このばね押圧部材1
33は、先端部に凹所を有し、この凹所に転動体が13
2が嵌まり込み、基端部に嵌合軸139を有し、この嵌
合軸139に短筒状の環状部材134が嵌まり込み、こ
の環状部材134を介して圧縮ばね138のばね力が作
用する。
【0048】取付部材135の基端部側にはこの基端部
側を覆い、圧縮ばね138を係止するカバー136が螺
着する。したがってこのカバー136をカム部材47に
近接する方向に螺進させると、圧縮ばね138が圧縮さ
れてばね力が大きくなり、逆にカバー136をカム部材
47から離反する方向に螺退させると、圧縮ばね138
が伸長し、ばね力が小さくなる。このようなカバー13
6によって圧縮ばね138のばね力を容易に調節するこ
とができる。カバー136は、調節した後、ロックナッ
ト137によって確実に固定される。
【0049】このような圧縮ばね138のばね力が調節
可能なばね押圧手段131の、転動体132が各第3ま
たは第4嵌合溝140,141が嵌まってカム部材47
をフルストローク位置に保持しようとする保持力は、カ
ム部材47を中立位置に復帰させる復帰力よりも僅かに
小さくなるように調節される。このように調節すること
によって、操作レバー42を矢符C1方向にフルストロ
ーク位置まで傾動させたとき、ばね押圧手段131の転
動体132は、第3嵌合溝140に嵌まり込み、ソレノ
イド押圧手段91の転動体93は第2嵌合溝96に嵌ま
り込み、カム部材47はばね押圧手段131の保持力に
加えて、ソレノイド押圧手段91による保持力によって
フルストローク位置に保持される。この際、前述のよう
にばね押圧手段131の保持力は、復帰力よりも僅かに
小さくなるように調節されるので、ソレノイド押圧手段
91の押圧力は、僅かな力でよく、ソレノイド押圧手段
91のソレノイド100を励磁する電力が低減し、消費
電力を抑えることができる。操作レバー42は、矢符C
2方向にフルストローク位置まで傾動させたときも同様
に、ばね押圧手段131の転動体132は、第4嵌合溝
141に嵌まり込み、ソレノイド押圧手段91の転動体
93は第1嵌合溝95に嵌まり込んでカム部材47をフ
ルストローク位置に保持し、この場合にも同様に低電力
で保持することができる。またソレノイド押圧手段91
自体を小さくすることができる。
【0050】このような油圧操作弁41および130
は、ホイールローダなどの建設機械に使用されるだけで
なく、フォークリフトまたはクレーン車などの各種アク
チュエータを制御するためのパイロット方式の油圧操作
弁に使用してもよい。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、油圧操作
弁のカム部材の外周部には、嵌合溝が形成され、ハウジ
ングには前記嵌合溝に先端部が嵌合可能なソレノイド押
圧部材を備えるソレノイド押圧手段が設けられる。ソレ
ノイド押圧手段のソレノイド押圧部材は、ソレノイドを
励磁することによって固定鉄心に磁気吸引される可動鉄
心に連動して、先端部がカム部材の外周面に押圧され
る。したがって、カム部材を傾動させて前記嵌合溝にソ
レノイド押圧部材の先端部を嵌め込み、磁気吸引力によ
って押圧することによって、カム部材はカム部材を中立
位置に復帰させようとする復帰力に抗して傾動した位置
に保持される。このような嵌合溝は、カム部材の外周部
に傾動方向に間隔をあけて複数形成されるので、1つの
ソレノイド押圧手段でカム部材を複数の傾動位置に保持
することができる。
【0052】また本発明によれば、ソレノイド押圧手段
の可動鉄心と固定鉄心との間隙が調節可能に設けられる
ので、ソレノイド押圧手段の押圧力を容易に調節するこ
とができる。これによって製造工程上のソレノイド押圧
手段の保持力のばらつきや、経年変化による保持力の変
化に応じて保持力を調節することが可能となる。
【0053】また本発明によれば、油圧操作弁のハウジ
ングには、ソレノイド押圧手段に加えてばね押圧手段が
設けられるので、カム部材を傾動位置に保持する保持力
は、ばね押圧手段のばね力とソレノイド押圧手段のソレ
ノイド力とから与えられるので、ソレノイド押圧手段に
供給する電力が少なくて済み、消費電力を抑えることが
でき、またソレノイド押圧手段自体を小さくすることが
できる。
【0054】また本発明によれば、ばね押圧手段の圧縮
ばねのばね力が調節可能に設けられるので、ばね押圧手
段によるカム部材の傾動位置での保持力を、カム部材が
中立位置に復帰しようとする復帰力よりも僅かに小さく
なるように、ばね押圧手段のばね力を調節することによ
って、ソレノイド押圧手段の消費電力を可及的に小さく
することができ、またソレノイド押圧手段自体をさらに
小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である油圧操作弁41を
示す断面図である。
【図2】ソレノイド押圧手段91を示す断面図である。
【図3】固定鉄心101と可動鉄心102との間隙xと
磁気吸引力fとの関係を示すグラフである。
【図4】第1嵌合溝95付近を拡大して示す断面図であ
る。
【図5】第1嵌合溝126付近を拡大して示す断面図で
ある。
【図6】カム部材127を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の他の形態である油圧操作弁13
0を示す断面図である。
【図8】戻り止め機構を備える典型的な従来の油圧操作
弁1を示す断面図である。
【図9】戻り止め機構を備える他の先行技術の油圧操作
弁21を示す断面図である。
【符号の説明】
41,130 油圧操作弁 42 操作レバー 43 ハウジング 47 カム部材 70 第1スプール弁 71 第2スプール弁 72 第1出力ポート 73 第2出力ポート 74,75,76 復帰ばね 91 ソレノイド押圧手段 93,132 転動体 94,143 外周面 95,126 第1嵌合溝 96 第2嵌合溝 100 ソレノイド 101 固定鉄心 102 可動鉄心 103 ソレノイド押圧部材 131 ばね押圧手段 133 ばね押圧部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに傾動自在に支持されるカム
    部材を操作レバーの操作によって中立位置から傾動させ
    ることによって、対をなすスプール弁を択一的に変位さ
    せ、一方のスプール弁によって前記ハウジングに設けら
    れるポンプポートとその一方のスプール弁に対応する出
    力ポートとを連通させ、かつ他方のスプール弁によって
    他方の出力ポートとタンクポートとを連通させて、前記
    一方の出力ポートにカム部材の操作量に比例した2次圧
    を発生させ、前記カム部材は、各スプール弁とハウジン
    グとの間に備えられる復帰ばねのばね力によって前記傾
    動位置から中立位置に復帰する方向にばね付勢される油
    圧操作弁において、 前記カム部材の外周部には、傾動方向に間隔をあけて複
    数の嵌合溝が形成され、 前記ハウジングには、ソレノイドと、このソレノイドを
    保持する固定鉄心と、カム部材に近接/離反変位自在に
    設けられ、ソレノイドが励磁されることによって前記固
    定鉄心に磁気吸引されて前記カム部材に近接する方向に
    付勢される可動鉄心と、前記嵌合溝に嵌合/離脱可能に
    嵌まり込む先端部を備え、前記可動鉄心に連動して先端
    部がカム部材の外周面を押圧するソレノイド押圧部材と
    を含むソレノイド押圧手段が設けられることを特徴とす
    る油圧操作弁。
  2. 【請求項2】 前記ソレノイド押圧手段は、可動鉄心と
    固定鉄心との、カム部材に近接/離反する方向の間隙
    が、調節可能に設けられることを特徴とする請求項1記
    載の油圧操作弁。
  3. 【請求項3】 前記ハウジングには、圧縮ばねと、 カム部材に近接/離反変位自在に設けられ、嵌合溝に嵌
    合/離脱可能に嵌まり込む先端部が、前記圧縮ばねのば
    ね力によってカム部材の外周面に押圧されるばね押圧部
    材とを含むばね押圧手段が前記ソレノイド押圧手段とは
    異なる位置に設けられることを特徴とする請求項1また
    は2記載の油圧操作弁。
  4. 【請求項4】 前記圧縮ばねは、そのばね力が調節可能
    に設けられることを特徴とする請求項3記載の油圧操作
    弁。
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