JPH10331766A - 振動型圧縮機 - Google Patents

振動型圧縮機

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JPH10331766A
JPH10331766A JP14155597A JP14155597A JPH10331766A JP H10331766 A JPH10331766 A JP H10331766A JP 14155597 A JP14155597 A JP 14155597A JP 14155597 A JP14155597 A JP 14155597A JP H10331766 A JPH10331766 A JP H10331766A
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JP
Japan
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movable
fixed
magnet
cylinder
piston
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP14155597A
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English (en)
Inventor
Chikahide Fujiyama
周秀 藤山
Ryuzo Sotojima
隆造 外島
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリンダ3内のピストン7をリニアモータ1
5に連結し、リニアモータ15の駆動コイル18への交
流の供給によりピストン7を圧縮空間8でガスが周期的
に圧縮されるように往復駆動する振動型圧縮機に対し、
ピストン7及びリニアモータ15のボビン17からなる
可動部20が軸心回りに回動するのを規制し、コイルば
ね25の緩みやリニアモータ15の駆動コイル18に給
電するためのリード線21,21の損傷等を防止して、
圧縮機Aの圧縮性能や信頼性を向上する。 【解決手段】 ハウジング1内面側に環状の固定側磁石
30を固定支持する一方、可動部20を構成するピスト
ン7の背面に、固定側磁石30内で往復動する可動側磁
石31を取付固定し、固定側磁石30内周の磁極と可動
側磁石31外周の磁極との間の吸引磁力及び反発磁力に
よって可動部20の回動を規制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレーサの
往復動により極低温レベルの寒冷を発生させる膨張機を
有するスターリング冷凍機等において、膨張機に供給す
るガスを可動部の往復動によって圧縮する振動型圧縮機
に関し、特に、その可動部を回り止めするための技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、このフリーディスプレーサ型
スターリング冷凍機は、極低温レベルの寒冷を発生させ
る小型冷凍機の一種として知られている。この冷凍機
は、ガスを圧縮する振動型圧縮機と、該圧縮機から吐出
されたガスを膨張させる膨張機とを組み合わせたもので
ある。
【0003】上記振動型圧縮機として、例えば特開平6
―174321号公報に示されるように対向ピストン式
(ダブルピストン式)のものが知られている。この対向
ピストン式の圧縮機は、図5に示すように、密閉状のハ
ウジング(101)と、該ハウジング(101)内に配
置されたシリンダ(103)と、該シリンダ(103)
内に往復動可能に嵌装され、シリンダ(103)の長さ
方向中央部内に圧縮空間(108)を区画する1対のピ
ストン(107),(107)と、該各ピストン(10
7)を往復駆動する駆動源としてのリニアモータ(11
5),(115)とを備え、上記圧縮空間(108)は
ガス通路(109)及び連結管(図示せず)を介して膨
張機に接続されている。上記各リニアモータ(115)
はシリンダ(103)周りに配置された環状の永久磁石
からなる駆動磁石(116)を有し、この磁石(11
6)により、シリンダ(103)の中心と同心の円筒状
の空間に磁界を発生させる。この空間には中心部にて上
記ピストン(107)に一体的に固定されたボビン(1
17)が配設され、該ボビン(117)の外周には電磁
コイルからなる駆動コイル(118)が巻き付けられて
いる。また、上記各ピストン(107)の背面側と、シ
リンダ(103)の開口端に対向するハウジング(10
1)内壁面との間には、それぞれピストン(107)を
往復動可能に弾性支持するためのコイルばね(125)
が架設されており、リニアモータ(115)の駆動コイ
ル(118)に所定周波数の交流を供給することで、そ
の駆動コイル(118)による磁界と磁石(116)に
よる空間内を通る磁界との間で作用する磁力によりボビ
ン(117)及びそれと一体のピストン(107)を駆
動して両ピストン(107),(107)をシリンダ
(103)内で互いに接離するように往復移動させ、こ
のことにより圧縮空間(108)で所定周期のガス圧を
発生させるようになされている。
【0004】また、この他、図6に示す如く(図5と同
じ部分については同じ符号を付して説明する)、ハウジ
ング(101)内に1つのシリンダ(103)、ピスト
ン(107)及びリニアモータ(115)を収容したシ
ングルピストン式の圧縮機も知られており、その圧縮空
間(108)はハウジング(101)、シリンダ(10
3)及びピストン(107)に囲まれた部分に区画さ
れ、ピストン(107)はその背面にてコイルばね(1
25)によりハウジング(101)に往復動可能に弾性
支持される。
【0005】一方、図示しないが、膨張機は円筒状シリ
ンダを有し、このシリンダ内にはシリンダ内を膨張空間
と作動空間とに区画するフリーディスプレーサが往復動
可能に嵌装されている。このディスプレーサは、内部に
蓄冷器(再生式熱交換器)を充填したもので、該蓄冷器
は膨張空間及び作動空間にそれぞれ連通されている。上
記作動空間内には、ディスプレーサを往復動可能に弾性
支持するコイルばねが配設されている。さらに、作動空
間は上記連結管を介して上記圧縮機の圧縮空間(10
8)に接続されており、圧縮機からのガス圧によりディ
スプレーサを往復動させてガスを膨張空間で膨張させる
ことにより、シリンダ先端のコールドヘッドに寒冷を発
生させるようになされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な振動型圧縮機においては、ピストン(107)はボビ
ン(117)(詳しくは駆動コイル(118)等も含
む)と一体化されて可動部をなし、この可動部がコイル
ばね(125)によってハウジング(101)に懸架さ
れているが、圧縮機の搬送時や運転時等で外力により可
動部が固定部に対し軸心回りに回動することがある。そ
の場合、例えばコイルばね(125)がハウジング(1
01)及び可動部のピストン(107)に対し、コイル
ばね(125)の端部をハウジング(101)及びピス
トン(107)に設けた螺旋状のばね取付溝に螺合する
ことで連結されている連結構造では、そのコイルばね
(125)端部のばね取付溝との螺合締結が緩んでコイ
ルばね(125)のばね定数が変化する。しかも、リニ
アモータ(115)の駆動コイル(118)に給電する
ためのリード線が可動部の回動に伴って周りのコイルば
ね(125)等に巻き付いて損傷する虞れもあり、何等
かの対策が必要であった。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記のような振動型圧縮機における可
動部の支持構造を改良することで、その可動部を安定し
て回り止め保持できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的の達成のた
め、この発明では、可動部を磁力によって回り止めする
ようにした。
【0009】具体的には、請求項1の発明では、図1、
図3及び図4に示すように、シリンダ(3)と該シリン
ダ(3)内に圧縮空間(8)を区画するように嵌装され
たピストン(7)とを備え、シリンダ(3)又はピスト
ン(7)の一方が固定部とされている一方、他方は、リ
ニアモータ(15)の駆動部(17)に連結されていて
該駆動部(17)とで上記固定部に対し相対移動可能な
可動部(20)を構成しており、上記リニアモータ(1
5)により可動部(20)を固定部に対し往復動させて
上記圧縮空間(8)でガスを周期的に圧縮するようにし
た振動型圧縮機が対象である。この圧縮機に対し、上記
可動部(20)が固定部に対し軸心回りに回動するのを
磁力によって規制する回り止め手段(27)を設ける。
【0010】この構成により、リニアモータ(15)に
所定周波数の交流が供給されると、可動部(20)が固
定部に対し所定の周期で往復動し、シリンダ(3)内の
圧縮空間(8)でガスが周期的に圧縮される。そして、
可動部(20)が固定部に対し軸心回りに回動するのは
回り止め手段(27)の磁力により規制される。このた
め、可動部(20)を固定部に対し弾性部材(25)に
より支持している構造での弾性部材(25)の連結部の
緩みや、リニアモータ(15)の駆動コイル(18)給
電用のリード線(21),(21)の損傷等を未然に確
実に防止することができる。
【0011】請求項2の発明では、図1及び図2に示す
ように、上記回り止め手段(27)は、固定部側に設け
られた固定側磁石(30)と、可動部(20)側に設け
られ、磁力を上記固定側磁石(30)による磁力と作用
させて可動部(20)の回動を規制する可動側磁石(3
1)とを備えた構成とする。この構成によれば、可動部
(20)が固定部に対し回動しようとしても、その回動
は可動側及び固定側磁石間の磁力の作用により規制され
る。このことによって回り止め手段(27)を容易に具
体化することができる。
【0012】請求項3の発明では、上記固定側及び可動
側磁石(30),(31)をそれぞれ周方向に複数の分
割磁石(30a)〜(30b),(31a)〜(31
b)に分割し、各磁石(30),(31)の隣り合う分
割磁石(30a),(30b),(31a),(31
b)間の磁極を互いに異なるようにする。こうすれば、
固定側及び可動側磁石(30),(31)の各々の分割
磁石(30a)〜(30b),(31a)〜(31b)
同士の磁極が異なった状態で両磁石(30),(31)
が周方向に対応し、両磁極同士間に吸引磁力が働いてい
るときに、可動部(20)が固定部に対し少しでも回動
しようとすると、上記可動側磁石(31)における分割
磁石(31a)〜(31b)の磁極が固定側磁石(3
0)における分割磁石(30a)〜(30b)と同じ磁
極に対応するようになり、両磁極間の反発磁力により可
動部(20)が元の位置に戻される。よって、可動部
(20)の回動を確実に規制することができる。
【0013】請求項4の発明では、図3及び図4に示す
如く、上記可動部(20)を弾性部材(25)によって
固定部側に往復動可能に連結する。この場合、回り止め
手段(27)により可動部(20)の回動が規制される
ので、弾性部材(25)の可動部(20)及び固定部と
の連結が緩んで弾性部材(25)のばね定数が変化する
のを防止できる。
【0014】請求項5の発明では、図1に示すように、
可動部(20)を1対設けて、これら両可動部(2
0),(20)同士を弾性部材(25)によって往復動
可能に連結する。
【0015】こうすれば、1対の可動部(20),(2
0)が互いに弾性部材(25)により連結されているの
みで固定部側に支持されていない構造であっても、回り
止め手段(27)により各可動部(20)の回動を規制
することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1は本発明の実施形態1に係るスター
リング冷凍機用の振動型圧縮機(A)を示し、この圧縮
機(A)は図示しない従来公知のフリーディスプレーサ
型膨張機と組み合わされて冷凍機を構成する。
【0017】上記圧縮機(A)は水平左右方向に延びる
密閉円筒状のハウジング(1)を有する。このハウジン
グ(1)は、左右方向の中心線を有する円筒壁部(1
a)と、この円筒壁部(1a)の両端開口部を気密状に
閉塞する円板状の側壁部(1b),(1b)とからな
る。ハウジング(1)内には、両端が開放された左右方
向に延びる1つの円筒状のシリンダ(3)がハウジング
(1)の円筒壁部(1a)と同心状に配置されて収容さ
れている。このシリンダ(3)の長さ方向中央の外周に
はシリンダ(3)の中心線と直交する方向に延びる円板
状のフランジ(4)が一体に形成され、このフランジ
(4)の外周端には、シリンダ(3)と同心に左右方向
に延びる円筒状の嵌合部(5)が一体に形成されてお
り、このシリンダ(3)、フランジ(4)及び嵌合部
(5)は純鉄等の磁性材料からなっていてヨーク(継
鉄)を構成している。上記嵌合部(5)はハウジング
(1)の円筒壁部(1a)内周に移動不能に嵌合されて
固定されており、よってシリンダ(3)はハウジング
(1)に一体的に固定された固定部とされている。
【0018】上記シリンダ(3)内には円柱状の左右1
対のピストン(7),(7)がそれぞれ先端側を対向さ
せた状態で摺動可能に嵌装され、この両ピストン
(7),(7)間のシリンダ(3)により囲まれた部分
が圧縮空間(8)とされている。上記シリンダ(3)、
フランジ(4)及び嵌合部(5)にはシリンダ(3)内
周面から嵌合部(5)外周面まで半径方向に貫通するガ
ス通路(9)が形成されている。このガス通路(9)の
内端は圧縮空間(8)に常時連通されている一方、外端
はハウジング(1)の円筒壁部(1a)に開口した貫通
孔(10)、及び該貫通孔(10)に連結した連結管
(11)を介して図外の膨張機に接続されている。
【0019】上記左右のピストン(7),(7)はそれ
ぞれ各ピストン(7)を往復駆動する駆動源としてのリ
ニアモータ(15),(15)に駆動連結されている。
この各リニアモータ(15)は、シリンダ(3)の外周
に嵌合部(5)内周面と円環状の空間をあけた状態で嵌
合固定された環状の永久磁石からなる駆動磁石(16)
を有し、この駆動磁石(16)により、シリンダ
(3)、フランジ(4)及び嵌合部(5)をヨークとし
て駆動磁石(16)外周面と嵌合部(5)内周面との間
の空間に所定強度の磁界(静止磁場)を発生させる。
【0020】上記各ピストン(7)はその背面側つまり
シリンダ(3)中央と反対側端部から半径方向外側に延
びるフランジ部(7a)を有する。このフランジ部(7
a)の外周には、リニアモータ(15)の駆動部として
の円筒状ボビン(17)が基端側にて移動一体に結合さ
れている。このボビン(17)は、ピストン(7)と同
心状にシリンダ(3)中央側に延びかつ先端部が上記駆
動磁石(16)外周面と嵌合部(5)内周面との間の空
間に左右方向に往復動可能に配置されている。ボビン
(17)の先端寄り外周には上記駆動磁石(16)と対
応した位置に電磁コイルからなる駆動コイル(18)が
巻回されている。そして、上記ボビン(17)及びピス
トン(7)(詳細には駆動コイル(18)や後述の補助
コイル(28)等の可動部分全体を含む)で可動部(2
0)が構成され、この可動部(20)は固定部としての
シリンダ(3)に対し相対移動可能とされている。ま
た、駆動コイル(18)の両端部は、それぞれリード線
(21),(21)及びハウジング(1)の各側壁部
(1b)に絶縁状態で貫通支持した1対の駆動電流導入
端子(22),(22)を介して駆動電源(23)に接
続されており、この駆動電源(23)から両リニアモー
タ(15),(15)の駆動コイル(18),(18)
に同期して所定周波数の交流を各々の駆動電流導入端子
(22),(22)を経て供給することにより、両ピス
トン(7),(7)を後述のコイルばね(25)のばね
定数等で決まる共振周波数で互いに接離するように逆方
向に往復動させて、圧縮空間(8)で所定周期のガス圧
を発生させるように構成されている。
【0021】さらに、上記各ピストン(7)の先端面中
心にはそれぞればね取付部(7b)が一体形成され、こ
のばね取付部(7b)の外周には螺旋状のばね取付溝
(7c)が形成されている。そして、一方のピストン
(7)のばね取付部(7b)には、ピストン(7),
(7)間の圧縮空間(8)に位置する弾性部材としての
コイルばね(25)の一端部がばね取付溝(7c)への
螺合により移動不能に取り付けられ、このコイルばね
(25)の他端部は他方のピストン(7)のばね取付部
(7b)にばね取付溝(7c)への同様の螺合状態で移
動不能に取り付けられている。従って、両可動部(2
0),(20)同士は、ピストン(7),(7)の対向
部にてシリンダ(3)内の圧縮空間(8)のコイルばね
(25)によって往復動可能に連結されている。
【0022】また、上記各可動部(20)がシリンダ
(3)に対し軸心回りに回動するのを規制する回り止め
機構(27)が設けられている。この回り止め機構(2
7)は、ハウジング(1)における各側壁部(1b)の
内壁面にその内壁面と所定間隔をあけた状態で取付固定
された磁石固定板(28)を備えている。この磁石固定
板(28)の中心部には上記各ピストン(7)(シリン
ダ(3))と同心の円形状の開口(29)が貫通形成さ
れ、この開口(29)の周縁部にはリング状の固定側磁
石(30)が取付固定されている。この固定側磁石(3
0)は、図2に拡大して示すように、内周側がN極とさ
れかつ外周側がS極とされた2つの4半円弧状の分割磁
石(30a),(30a)と、逆に内周側がS極とされ
かつ外周側がN極とされた2つの同様の分割磁石(30
b),(30b)とを、隣接する分割磁石(30a),
(30b)の内周側磁極(外周側磁極)が互いに異なる
ように、従って4つの分割磁石(30a)〜(30b)
の内周側磁極(外周側磁極)が交互に変わるようにリン
グ状に繋ぎ合わせたものである。
【0023】一方、各ピストン(7)の背面中心には円
柱状の磁石取付部(7d)が一体に突設され、この磁石
取付部(7d)の外周面には上記固定側磁石(30)内
に挿通される円筒状の可動側磁石(31)が取付固定さ
れている。この可動側磁石(31)は、図2に示す如
く、内周側がN極とされかつ外周側がS極とされた2つ
の断面4半円弧状の分割磁石(31a),(31a)
と、内周側がS極とされかつ外周側がN極とされた2つ
の同様の分割磁石(31b),(31b)とを、隣接す
る分割磁石(31a),(31b)の外周側磁極(内周
側磁極)が互いに異なるように、従って4つの分割磁石
(31a)〜(31b)の外周側磁極(内周側磁極)が
交互に変わるように円筒状に繋ぎ合わせたものである。
そして、上記固定側磁石(30)内周側の交互に異なる
4つの磁極と、可動側磁石(31)外周側の交互に異な
るの4つの磁極との間の磁力(吸引力又は反発力)によ
り、各可動部(20)が往復動中でもシリンダ(3)に
対し軸心回りに回動するのを規制している。
【0024】次に、上記実施形態の作動について説明す
る。冷凍機の運転開始に伴い、圧縮機(A)における両
リニアモータ(15),(15)の駆動コイル(1
8),(18)に駆動電源(23)から所定周波数の交
流が同期して通電される。この通電に伴い、駆動コイル
(18)及び駆動磁石(16)による磁界間の作用によ
り、ボビン(17)及びピストン(7)からなる両可動
部(20),(20)が両ピストン(7),(7)間の
コイルばね(25)を伸縮させながら中立位置から互い
に接離するように逆向きに往復動し、両ピストン
(7),(7)の接離により圧縮空間(8)の容積が増
減変化し、この圧縮空間(8)内に所定周期の圧力波が
生じる。この圧縮空間(8)は連結管(11)を介して
膨張機に連通しているため、膨張機ではディスプレーサ
が上記圧縮空間(8)の圧力波と同じ周期で往復動して
その膨張空間でのガスの膨張により寒冷が生じ、このデ
ィスプレーサの往復動の繰返しによりシリンダ先端のコ
ールドヘッドが極低温レベルに冷却される。
【0025】そのとき、上記圧縮機(A)の左右1対の
可動部(20),(20)同士がシリンダ(3)内にお
いてピストン(7),(7)先端部にて1つの共用した
コイルばね(25)により互いに連結されているので、
コイルばね(25)に固体差によるばね定数のばらつき
があっても、そのばらつきの影響は両可動部(20),
(20)に同じように働くことなる。このため、各可動
部をそれぞれコイルばねによりハウジングに弾性支持す
る場合(図5参照)のように、両可動部の共振周波数が
ばね定数の差によって不一致状態になることはなく、圧
縮機(A)の振動の発生を低減することができる。
【0026】しかも、各可動部(20)は相対する他の
可動部(20)のみにコイルばね(25)により連結さ
れ、ハウジング(1)には直接に連結されていないフリ
ー状態であるので、仮に振動が発生したとしても、その
振動がコイルばね(25)を経てハウジング(1)に伝
わることはない。その結果、これらの相乗効果により圧
縮機(A)の振動を有効に低減することができ、圧縮機
(A)の寿命を延ばすことができるとともに、低振動の
仕様が要求される冷却対象機器についても差し障りなく
安定して使用することができる。
【0027】また、1つのコイルばね(25)を両可動
部(20),(20)の連結支持のために共用している
ので、従来例に比べてコイルばね(25)の数が減少
し、その少なくなったコイルばね(25)のスペースの
分だけ、圧縮機(A)の大きさを小さくすることができ
る。
【0028】さらに、この実施形態では、上記各可動部
(20)はハウジング(1)に連結されていないため
に、両可動部(20),(20)がシリンダ(3)に対
し軸心回りに回動しようとするが、その回動は回り止め
機構(27)によって規制される。すなわち、この回り
止め機構(27)は、ハウジング(1)の各側壁部(1
b)に取付固定された固定側磁石(30)と、各可動部
(20)のピストン(7)背面側に取り付けられた可動
側磁石(31)とからなり、ハウジング(1)側の固定
側磁石(30)の内周側の4つの磁極と、可動部(2
0)側の可動側磁石(31)の外周側の4つの磁極とが
互いに逆の極性となって円周方向に一致していれば安定
している。そして、この安定状態において、外力等によ
り可動部(20)がシリンダ(3)に対し相対的にいず
れか一方向に回動して、固定側磁石(30)の内周側の
磁極と可動側磁石(31)の外周側の磁極との極性がず
れたとき、各磁石(30),(31)の磁極は円周方向
に交互に異なっているので、固定側磁石(30)内周部
の磁極が可動側磁石(31)外周の異なる磁極を吸引し
かつ同じ磁極を反発することとなり、この磁石(3
0),(31)間の吸引力及び反発力により可動部(2
0)が上記安定状態に戻される。よって、各可動部(2
0)がシリンダ(3)に対し軸心回りに回動するのは確
実に阻止され、その回動によってコイルばね(25)の
各ピストン(7)の先端部に対する螺合固定状態が緩ん
だり、駆動コイル(18)のリード線(21),(2
1)が周りの部分に巻き付いて損傷したりするのを防い
で、圧縮機(A)の性能の安定化、高寿命化を図ること
ができる。
【0029】尚、上記実施形態では、回り止め機構(2
7)の各磁石(30),(31)の磁極の数をそれぞれ
4つとしているが、2つ又は6つ以上の偶数個にしさえ
すればよい。また、その各磁石(30),(31)は永
久磁石に代えて電磁石を用いることもできる。
【0030】(実施形態2)図3は本発明の実施形態2
を概略的に示し(尚、以下の各実施形態では図1と同じ
部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略
する)、各可動部(20)がコイルばね(25)により
ハウジング(1)に支持されている対向ピストン式の振
動型圧縮機に適用したものである。
【0031】すなわち、この実施形態では、従来例(図
5参照)と同様に、シリンダ(3)内に左右方向に対向
配置されている両ピストン(7),(7)は円筒形状の
もので、その各々の内底部とハウジング(1)の左右の
側壁部(1b),(1b)との間にそれぞれコイルばね
(25)が架設されており、各ピストン(7)はそれぞ
れ弾性部材としてのコイルばね(25)によってハウジ
ング(1)に往復動可能に弾性支持されている。
【0032】また、回り止め機構(27)の固定側及び
可動側磁石(30),(31)は、上記実施形態1と同
様に4つの分割磁石(30a)〜(30b),(31
a)〜(31b)を結合した環状のものであり、固定側
磁石(30)は、シリンダ(3)と一体的なハウジング
(1)の円筒壁部(1a)内周の所定位置に取付固定さ
れている。一方、可動側磁石(31)は、ピストン
(7)背面側のフランジ部(7a)外周に外周が上記固
定側磁石(30)内周と対向するように移動一体に取付
固定されている。その他の構成は上記実施形態1と同様
である。
【0033】したがって、この実施形態においても、回
り止め機構(27)の固定側磁石(30)と可動側磁石
(31)との間の磁力により各可動部(20)がハウジ
ング(1)内で回動するのを規制することができ、各コ
イルばね(25)のピストン(7)内底部又はハウジン
グ(1)の側壁部(1b)との連結部分が緩んでコイル
ばね(25)のばね定数が変化したり、各リニアモータ
(15)のリード線(21),(21)が損傷したりす
るのを防止することができる。
【0034】(実施形態3)図4は本発明の実施形態3
を概略的に示し、シングルピストン式の振動型圧縮機に
適用したものである。すなわち、この実施形態では、ハ
ウジング(1)内の左端部に固定部としてのシリンダ
(3)が左右方向の中心線を持って同心状に配置固定さ
れ、このシリンダ(3)のハウジング(1)左端部側の
外周にはフランジ(4)を介して嵌合部(5)が一体形
成され、このシリンダ(3)、フランジ(4)及び嵌合
部(5)で囲まれた円筒状の空間はハウジング(1)内
で右側に開口している。また、シリンダ(3)内にはピ
ストン(7)が右側から嵌装され、このピストン(7)
の先端部(左端部)とハウジング(1)の左側側壁部
(1b)との間に圧縮空間(8)が形成されている。こ
の圧縮空間(8)は左側側壁部(1b)に貫通形成した
貫通孔(10)に連通され、この貫通孔(10)は連結
管(図示せず)により膨張機に接続されている。
【0035】また、リニアモータ(15)の駆動磁石
(16)はシリンダ(3)の右端部外周に取り付けら
れ、ボビン(17)は駆動磁石(16)と嵌合部(5)
との間の空間内に右側から挿通され、このボビン(1
7)の基端部(右端部)はハウジング(1)内右側に位
置するピストン(7)背面側のフランジ部(7a)に連
結されている。
【0036】さらに、ハウジング(1)における右側側
壁部(1b)内面には上記実施形態1と同様の構造の環
状の固定側磁石(30)が、また可動部(20)を構成
するピストン(7)背面のフランジ部(7a)には上記
固定側磁石(30)の半径方向外側を左右方向に移動可
能で実施形態1と同様の構造の環状の可動側磁石(3
1)がそれぞれ固定されており、この可動側磁石(3
1)と固定側磁石(30)との間の磁力の作用により可
動部(20)の回動を規制するようにしている。
【0037】したがって、この実施形態の場合、ピスト
ン(7)がリニアモータ(15)の駆動によりシリンダ
(3)内で左右方向に往復動し、このシリンダ(3)内
の圧縮空間(8)内のガスが圧縮される。そして、この
実施形態でも、ハウジング(1)側の固定側磁石(3
0)と可動部(20)側の可動側磁石(31)との間の
磁力の作用により、可動部(20)の回動を規制でき、
実施形態1と同様の作用効果が得られる。
【0038】尚、上記各実施形態では、ピストン(7)
をリニアモータ(15)に駆動連結して可動部(20)
を構成しているが、ピストンをハウジング(1)と一体
の固定部とする一方、シリンダをピストンに対し相対移
動可能とし、このシリンダをリニアモータ(15)に駆
動連結して可動部を構成するようにしてもよい。
【0039】また、上記各実施形態は、可動部(20)
を水平方向に移動させる水平型の圧縮機(A)の場合で
あるが、本発明は可動部を垂直上下方向に移動させるよ
うにした垂直型の振動圧縮機に対しても適用できる。
【0040】さらに、上記各実施形態では、弾性部材を
コイルばね(25)で構成しているが、コイルばね(2
5)以外の弾性部材を用いてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、シリンダ又はピストンの一方を固定部とし、他
方を固定部に対し相対移動可能な可動部として、リニア
モータにより可動部を固定部に対し往復動させてシリン
ダ内の圧縮空間でガスを周期的に圧縮するようにした振
動型圧縮機について、可動部が固定部に対し軸心回りに
回動するのを磁力によって規制するようにしたことによ
り、可動部を固定部に対し弾性部材により支持している
構造での弾性部材の緩みやリニアモータのリード線の損
傷等を未然に防止でき、圧縮機の性能の安定化、信頼性
の向上及び長寿命化を図ることができる。
【0042】請求項2の発明によると、固定部側に固定
側磁石を、また可動部側に可動側磁石をそれぞれ設け、
両磁石間の磁力の作用により可動部の回動を規制するよ
うにしたことにより、可動側及び固定側磁石間の磁力の
作用により可動部の回動を規制して、回り止め手段を容
易に具体化できる。
【0043】請求項3の発明によると、上記固定側及び
可動側磁石をそれぞれ周方向に複数の分割磁石に分割
し、各磁石の隣り合う分割磁石間の磁極を互いに異なる
ようにしたことにより、固定部に対し回動しようとする
可動部を、可動側及び固定側磁石の同じ磁極間の反発磁
力により元の位置に戻して、可動部の回動のより一層確
実な防止を図ることができる。
【0044】請求項4の発明によると、可動部を弾性部
材によって固定部側に往復動可能に連結したことによ
り、弾性部材の可動部及び固定部との連結が緩んで弾性
部材のばね定数が変化するのを防止できる。
【0045】請求項5の発明では、1対の可動部同士を
弾性部材によって往復動可能に連結したことにより、両
可動部が固定部側に支持されていない構造であっても、
回り止め手段により各可動部の回動を規制することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る振動型圧縮機を示す
断面図である。
【図2】図1のII−II線拡大断面図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る振動型圧縮機を示す
概略断面図である。
【図4】本発明の実施形態3に係る振動型圧縮機を示す
図3相当図である。
【図5】振動型圧縮機の従来例を示す断面図である。
【図6】振動型圧縮機の他の従来例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
(A) 振動圧縮機 (1) ハウジング (3) シリンダ (7) ピストン (8) 圧縮空間 (15) リニアモータ (16) 駆動磁石 (17) ボビン(駆動部) (18) 駆動コイル (20) 可動部 (21) リード線 (25) コイルばね(弾性部材) (27) 回り止め機構(回り止め手段) (30) 固定側磁石 (31) 可動側磁石

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(3)と該シリンダ(3)内に
    圧縮空間(8)を区画するように嵌装されたピストン
    (7)とを備え、 上記シリンダ(3)又はピストン(7)の一方が固定部
    とされている一方、他方は、リニアモータ(15)の駆
    動部(17)に連結されていて該駆動部(17)とで上
    記固定部に対し相対移動可能な可動部(20)を構成し
    ており、 上記リニアモータ(15)により可動部(20)を固定
    部に対し往復動させて上記圧縮空間(8)でガスを周期
    的に圧縮するようにした振動型圧縮機であって、 上記可動部(20)が固定部に対し軸心回りに回動する
    のを磁力によって規制する回り止め手段(27)を設け
    たことを特徴とする振動型圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1の振動型圧縮機において、 回り止め手段(27)は、固定部側に設けられた固定側
    磁石(30)と、 可動部(20)側に設けられ、磁力を上記固定側磁石
    (30)による磁力と作用させて可動部(20)の回動
    を規制する可動側磁石(31)とを備えていることを特
    徴とする振動型圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項2の振動型圧縮機において、 固定側及び可動側磁石(30),(31)はそれぞれ周
    方向に複数の分割磁石(30a)〜(30b),(31
    a)〜(31b)に分割されており、 各磁石(30),(31)の隣り合う分割磁石(30
    a),(30b),(31a),(31b)間の磁極が
    互いに異なっていることを特徴とする振動型圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの振動型圧縮機
    において、 可動部(20)が弾性部材(25)によって固定部側に
    往復動可能に連結されていることを特徴とする振動型圧
    縮機。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかの振動型圧縮機
    において、 可動部(20)は1対設けられ、 上記両可動部(20),(20)同士が弾性部材(2
    5)によって往復動可能に連結されていることを特徴と
    する振動型圧縮機。
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WO2018022506A3 (en) * 2016-07-28 2018-03-08 L'oreal Applicator attachment to convert oscillating rotational motion to orthogonal reciprocating motion

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