JP2950303B2 - 振動型圧縮機 - Google Patents

振動型圧縮機

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JP2950303B2 JP9325597A JP32559797A JP2950303B2 JP 2950303 B2 JP2950303 B2 JP 2950303B2 JP 9325597 A JP9325597 A JP 9325597A JP 32559797 A JP32559797 A JP 32559797A JP 2950303 B2 JP2950303 B2 JP 2950303B2
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隆造 外島
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Daikin Kogyo Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動型圧縮機に関
し、特に、弾性体の支持構造の改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、フリーディスプレーサ型スタ
ーリング冷凍機は、極低温レベルの寒冷を発生させる小
型冷凍機の一種として知られている。この冷凍機は、ガ
スを圧縮する振動型圧縮機と、該圧縮機から吐出したガ
スを膨張させる膨張機とを組み合わせて構成されてい
る。
【0003】この振動型圧縮機として、例えば、特許第
2550657号公報に示されるように、1つのピスト
ンを設けたシングル式のもの他、特開平9−12657
3号公報に示されるように、対向ピストン式(ダブルピ
ストン式)のものが知られている。
【0004】例えば、この対向ピストン式の圧縮機は、
密閉状のハウジングと、該ハウジング内に配置されたシ
リンダと、該シリンダ内に往復動可能に挿入され且つシ
リンダの長さ方向中央部内に圧縮空間を区画する一対の
ピストンと、該両ピストンを往復駆動するリニアモータ
とを備えている。そして、上記圧縮空間は連結管を介し
て膨張機に接続されている。
【0005】上記各リニアモータは、シリンダの周りに
配置された環状の永久磁石からなる駆動用磁石を有し、
この駆動用磁石が、シリンダの中心と同心の円筒状の空
間(磁気ギャップ)に磁界を発生させる。この空間に
は、上記ピストンに一体的に固定されたボビンが配設さ
れ、該ボビンの外周には電磁コイルからなる駆動用コイ
ルが巻き付けられている。
【0006】また、上記各ピストンの背面側と、シリン
ダの開口端に対向するハウジングの内壁面との間には、
それぞれピストンを往復移動自在に弾性支持するための
コイルバネが設けられている。
【0007】そして、上記リニアモータの駆動用コイル
に所定周波数の交流電力を供給すると、その駆動用コイ
ルを流れる電流と駆動用磁石による空間内を通る磁界と
の間で作用する電磁力によりボビン及び該ボビンと一体
のピストンが駆動し、両ピストンがシリンダ内で互いに
近づく方向と離れる方向とに往復移動する。この両ピス
トンの往復移動によって圧縮空間では所定周期のガス圧
を発生する。
【0008】一方、膨張機においては、円筒状のシリン
ダを有し、該シリンダ内に膨張空間と作動空間とを区画
するフリーディスプレーサが該シリンダ内に往復移動自
在に挿入されている。該ディスプレーサは、内部に蓄冷
器(再生式熱交換器)が充填され、該蓄冷器は膨張空間
及び作動空間にそれぞれ連通している。上記作動空間内
には、ディスプレーサを往復移動可能に弾性支持するコ
イルバネが配設されている。
【0009】更に、上記作動空間は連結管を介して圧縮
機の圧縮空間に接続され、圧縮機からのガス圧によりデ
ィスプレーサを往復移動させてガスを膨張空間で膨張さ
せる。この膨脹により、シリンダ先端のコールドヘッド
に寒冷を発生させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の振動型
圧縮機において、ピストンには、一端がピストンの外端
面に開口するコイルバネの収納空間が形成され、コイル
バネは、ハウジングの端面板とピストンの収納空間の底
部に取り付けられている。
【0011】しかしながら、上記コイルバネを取り付け
るためには、何らかの取り付け手段を設ける必要があ
り、特に、ピストンに対する取り付けが難しいという問
題があった。つまり、上記特開平9−126573号公
報の振動型圧縮機においては、コイルバネを収納空間の
底部に連結するために、コイルバネが連結され且つ収納
空間に挿入される連結部材と該連結部材をピストンに固
定する締結ネジを設けている。
【0012】そして、上記締結ネジは、組み付けなどの
関係からピストンの頂面から捩じ込む必要があり、この
締結ネジが圧縮空間に面することになる。この結果、上
記圧縮空間のガスが、締結ネジとピストンとの間の微小
間隙や連結部材とピストンとの間の微小間隙を通って漏
れることになる。この漏れによって圧縮効率が低下する
という問題があった。
【0013】そこで、従来より上記コイルバネをハウジ
ングの端面板とピストンの外端面とに取り付ける方法も
ある。つまり、上述した収納空間を形成することなく、
ピストンの平坦な外端面にコイルバネを連結しているも
のもある。しかしながら、これでは、ガスの漏れが生じ
ることはないが、ハウジングの端面板とピストンの外端
面との間には、コイルバネが最も収縮した状態の長さで
ある密着高さと、ピストンが往復移動するストロークと
を加えた距離を少なくとも確保する必要がある。この結
果、装置全体が大型化するという問題があった。
【0014】本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもの
で、流体の漏れが生じることがないように且つ装置全体
が大型化することなくコイルバネを取り付けられるよう
にすることを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】−発明の概要−本発明
は、コイルバネ(80)の固定側止め部(8A)をピストン
(50)内に設ける一方、コイルバネ(80)の可動側止め
部(8B)をシリンダ(3B)の中空部より常に突出した位
置に設けるようにしたものである。
【0016】−解決手段− 具体的に、図1に示すように、本発明が講じた第1の解
決手段は、先ず、ハウジング(20)に収納されたシリン
ダ(3B)と、該シリンダ(3B)の中空部に往復移動自在
に挿入されると共に、シリンダ(3B)の中空部に圧縮空
間(11)を形成するピストン(50)と、該ピストン(5
0)がシリンダ(3B)に対して往復移動するようにピス
トン(50)をハウジング(20)に支持する弾性体(80)
と、上記ピストン(50)をシリンダ(3B)に対して往復
移動させて圧縮空間(11)で作動流体を周期的に圧縮す
るリニアモータ(60)とを備えた振動型圧縮機を前提と
している。
【0017】そして、上記ピストン(50)には、該ピス
トン(50)の軸方向に延び且つピストン(50)の外端面
に開口する弾性体(80)の収納空間(51)が形成されて
いる。加えて、上記弾性体(80)の一端をハウジング
(20)側に連結する固定側止め部(8A)が、ピストン
(50)内における収納空間(51)の内部で且つ常にシリ
ンダ(3B)の中空部内に位置するように配置される一
方、弾性体(80)の他端をピストン(50)側に連結する
可動側止め部(8B)が、シリンダ(3B)の中空部より常
に突出した位置に配置されている。
【0018】また、第2の解決手段は、上記第1の解決
手段において、ハウジング(20)からピストン(50)と
同軸上に収納空間(51)の内部に延びる支持棒(82)が
ハウジング(20)に一体に設けられている。そして、弾
性体(80)は、支持棒(82)の外側を巻回するコイルバ
ネ(80)で構成されている。加えて、固定側止め部(8
A)は、収納空間(51)の内部に位置する支持棒(82)
の先端部とコイルバネ(80)の一端部とが連結されて構
成される一方、可動側止め部(8B)は、ピストン(50)
の外端部に取り付けられたバネ止め部材(86)とコイル
バネ(80)の他端部とが連結されて構成されている。
【0019】−作用− 上記の解決手段により、本発明では、リニアモータ(6
0)が駆動すると、ピストン(50)が固定部材に対して
往復移動して圧縮空間(11)で作動流体を周期的に圧縮
することになる。そして、弾性体(80)、特に、第2の
解決手段では、コイルバネ(80)の固定側止め部(8A)
を、ピストン(50)内における収納空間(51)の内部に
配置する一方、コイルバネ(80)の可動側止め部(8B)
を、シリンダ(3B)の中空部より常に突出した位置に配
置しているので、コイルバネ(80)の取り付けが容易と
なる。また、圧縮空間(11)に面する締結ネジなどが不
要であるので、圧縮空間(11)からの流体の漏れが少な
くなる。
【0020】また、上記コイルバネ(80)の大半がピス
トン(50)の収納空間(51)に位置するので、装置全体
が小型化する。
【0021】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、弾性体
(80)の固定側止め部(8A)を、ピストン(50)内にお
ける収納空間(51)の内部に配置する一方、弾性体(8
0)の可動側止め部(8B)を、シリンダ(3B)の中空部
より常に突出した位置に配置するようにしたために、弾
性体(80)のピストン(50)に対する取り付けを容易に
行うことができる。つまり、ピストン(50)の収納空間
(51)の底部では、弾性体(80)とピストン(50)とを
連結する必要がないことから、従来のように圧縮空間
(11)に面する締結ネジなどを設ける必要がなく、圧縮
空間(11)からのガスの漏れを確実に低減することがで
き、圧縮効率の向上を図ることができる。
【0022】また、上記弾性体(80)をコイルバネ(8
0)で構成した場合、該コイルバネ(80)の大半をピス
トン(50)の収納空間(51)に収納することができるの
で、コイルバネ(80)が最も収縮した状態の長さである
密着高さを上記収納空間(51)で確保することができ
る。この結果、ピストン(50)とハウジング(20)との
間には、基本的にはピストン(50)のストローク分の間
隔を設けるのみでよいことから、装置全体の小型化を図
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0024】−全体構成− 図1に示すように、振動型圧縮機(10)は、スターリン
グ冷凍機用のダブルピストン式圧縮機であって、図示し
ないフリーディスプレーサ型膨張機と組み合わせて冷凍
機を構成している。
【0025】該振動型圧縮機(10)は、ハウジング(2
0)の内部に固定部材(30)と可動部材(40)とが収納
されて構成されている。該ハウジング(20)は、水平左
右方向に延びる密閉円筒状に形成され、左右方向の中心
線を有する円筒状の側壁(21)と、該側壁(21)の両端
開口部を気密状に閉塞する端面板(22)とによって構成
されている。
【0026】上記固定部材(30)は、可動部材(40)と
の間で圧縮空間(11)を形成するように構成され、該固
定部材(30)は、継鉄部材(3A)とシリンダ部材(3B)
と磁石支持部材(3C)とが一体的に組み付けられて構成
されている。一方、上記可動部材(40)は、左右一対の
ピストン(50)の他、リニアモータ(60)のボビン(6
1)を備えている。
【0027】上記継鉄部材(3A)は、外周面がハウジン
グ(20)の側壁(21)の内面に固定されてほぼ筒状に形
成されている。該継鉄部材(3A)は、側壁(21)の内面
に接する大径部(31)と、軸線方向のほぼ中央部に位置
して大径部(31)に連続する小径部(32)とを備えてい
る。上記小径部(32)の内周面における軸線方向の一端
の縁部(図1における左側縁部)には、内周側に向かっ
て突出してシリンダ部材(3B)が接する当接部(33)が
形成されている。
【0028】上記シリンダ部材(3B)は、ピストン(5
0)の外径寸法にほぼ一致するシリンダを構成し、該シ
リンダ部材(3B)の外径寸法は継鉄部材(3A)の当接部
(33)の内径寸法に一致している。また、上記シリンダ
部材(3B)の軸線方向のほぼ中央部には、継鉄部材(3
A)の小径部(32)に嵌め込まれ且つ当接部(33)に当
接する突出部(34)が外側に断面矩形状に突出するよう
に形成されている。
【0029】上記各磁石支持部材(3C)は、リニアモー
タ(60)の駆動用磁石(62)を支持するもので、円筒状
に形成され、シリンダ部材(3B)の外側に嵌め込まれて
いる。該磁石支持部材(3C)の外径寸法は、継鉄部材
(3A)の大径部(31)の内面との間に所定間隔を存する
ように設定される一方、該磁石支持部材(3C)の外周面
には駆動用磁石(62)を支持するための段部が形成され
ている。更に、図1における右側の磁石支持部材(3C)
の一端(図1の左側端)には、内周側部分のみに設けら
れ上記継鉄部材(3A)の当接部(33)との間でシリンダ
部材(3B)の突出部(34)を挟持するための挟持部(3
5)が一体形成されている。
【0030】つまり、上記シリンダ部材(3B)の突出部
(34)が継鉄部材(3A)の当接部(33)と磁石支持部材
(3C)の挟持部(35)との間に挟持されている。また、
上記継鉄部材(3A)及び磁石支持部材(3C)は純鉄等の
磁性材料から形成されて磁気回路を形成するためのヨー
クを構成している。一方、上記シリンダ部材(3B)は、
可動部材(40)のピストン(50)との間の摩擦係数を小
さくする摺動材料によって構成されている。
【0031】上記シリンダ部材(3B)の中空部には、左
右1対のピストン(50)がそれぞれ先端側を対向させた
状態で摺動可能に挿入され、該両ピストン(50)の間に
は、シリンダ部材(3B)により囲まれた圧縮空間(11)
が形成されている。
【0032】また、上記シリンダ部材(3B)の突出部
(34)とハウジング(20)の側壁(21)と継鉄部材(3
A)の小径部(32)とには連絡配管(12)の一端が挿入
され、該連絡配管(12)が圧縮空間(11)に連通してい
る。該連絡配管(12)により、圧縮空間(11)が図示し
ない膨張機に連通している。尚、上記連絡配管(12)の
先端部におけるシリンダ部材(3B)との間にはOリング
が設けられる一方、連絡配管(12)の外端に形成された
フランジ(13)はハウジング(20)の側壁(21)外周面
に当接し、この当接部(33)分にもOリングが設けられ
ている。
【0033】上記左右のピストン(50)は、各ピストン
(50)を往復駆動する駆動源としてのリニアモータ(6
0)に連結されている。該各リニアモータ(60)は、磁
石支持部材(3C)の段部に固定された環状の永久磁石か
らなる駆動用磁石(62)を有している。そして、該駆動
用磁石(62)は、磁石支持部材(3C)及び継鉄部材(3
A)をヨークとし、駆動用磁石(62)の外周面と継鉄部
材(3A)の大径部(31)の内周面との間の空間からなる
磁気ギャップに所定強度の磁界(静止磁場)を発生させ
ている。
【0034】上記各ピストン(50)は、内端が閉鎖され
た円筒状に形成され、該各ピストン(50)は、ハウジン
グ(20)の端面板(22)に対向する外端側が開口したコ
イルバネ(80)の収納空間(51)が形成されている。更
に、上記各ピストン(50)の外端部には、半径方向外側
に延びる外向きフランジ(52)が形成されている。該外
向きフランジ(52)には、リニアモータ(60)の駆動部
としてのボビン(61)が基端側にて一体に結合されてい
る。
【0035】該ボビン(61)は、ピストン(50)と同心
上の円筒体(63)と、ハウジング(20)の端面板(22)
に対向する円筒体(63)の基端側に一体形成された内向
きフランジ(64)とより形成されている。上記円筒体
(63)は、ハウジング(20)の中央側に延びると共に、
先端部が駆動用磁石(62)と継鉄部材(3A)との間の磁
気ギャップに左右方向に往復移動可能に配置されてい
る。上記内向きフランジ(64)は、円筒体(63)の基端
部から半径方向内側に延びるドーナツ板状に形成され、
ピストン(50)の外向きフランジ(52)の外側端面に一
体に締結されている。
【0036】上記ボビン(61)の円筒体(63)における
先端寄り外周には、駆動用磁石(62)と対応した位置に
電磁コイルからなるリニアモータ(60)の駆動用コイル
(65)が巻回されている。該各駆動用コイル(65)は、
図示しないが、電源に接続されている。そして、該電源
から両リニアモータ(60)の駆動用コイル(65)には、
同期して所定周波数の交流電力が供給され、両ピストン
(50)を共振周波数で互いに近づく方向と離れる方向と
に往復移動させ、圧縮空間(11)で所定周期のガス圧を
発生させる。
【0037】上記リニアモータ(60)のボビン(61)に
は、中立位置の付勢手段(70)が設けられている。該各
付勢手段(70)は、1対の補助コイル(71)を備えて構
成され、該両補助コイル(71)は、各ボビン(61)の円
筒体(63)における外周に駆動用コイル(65)の左右両
端に隣接して巻き付けられている。
【0038】そして、左側の各補助コイル(71)と右側
の各補助コイル(71)とは、図示しないが、それぞれ電
源から直流電力が供給され、各補助コイル(71)による
供給電流とリニアモータ(60)の駆動用磁石(62)によ
る磁界との間で作用する電磁力からなる付勢力を可動部
材(40)に与えるように構成されている。この付勢力に
よって各可動部材(40)は、シリンダ部材(3B)に対し
所定の中立位置を基準に往復移動する。
【0039】また、上記各ピストン(50)は、ハウジン
グ(20)に対して弾性体であるコイルバネ(80)によっ
て支持されている。該コイルバネ(80)は、本発明の特
徴として、上記ハウジング(20)側に連結する固定側止
め部(8A)がピストン(50)の収納空間(51)の内部に
配置される一方、上記ピストン(50)側に連結する可動
側止め部(8B)がシリンダ(3B)の中空部より常に突出
した位置に配置されている。
【0040】つまり、上記コイルバネ(80)は、ほぼ全
体がピストン(50)の収納空間(51)に挿入されている
が、ハウジング(20)の端面板(22)に対向する外端部
が可動側止め部(8B)に構成され、ピストン(50)の収
納空間(51)の底部側の内端部が固定側止め部(8A)に
構成されている。
【0041】具体的に、上記ハウジング(20)の端面板
(22)には、コイルバネ(80)を支持するための支持部
材(81)が取り付けられている。該支持部材(81)は、
小径の筒状に形成された支持棒(82)と、該支持棒(8
2)の軸方向の基端に形成された取付けフランジ(83)
とを備え、該取付けフランジ(83)がハウジング(20)
の端面板(22)の内面に締結されている。
【0042】上記支持棒(82)は、ハウジング(20)の
端面板(22)からピストン(50)と同心上に位置し、ピ
ストン(50)の収納空間(51)の内部に延長され、上記
コイルバネ(80)は、支持棒(82)の外側を巻回するよ
うに設けられている。上記支持棒(82)の先端部には、
小径のドーナツ盤状のバネ止め部材(84)が固定ボルト
(85)によって固定され、該バネ止め部材(84)の螺旋
溝にコイルバネ(80)の内端部が捩じ込まれて固定側止
め部(8A)が構成されている。
【0043】また、上記ボビン(61)の内向きフランジ
(64)の内周端には、バネ止め部材(86)が一体形成さ
れている。該バネ止め部材(86)は、軸方向に短い円筒
状に形成され、ボビン(61)の内向きフランジ(64)の
内周端からピストン(50)の方向に向かって突出し、該
バネ止め部材(86)の外周面の螺旋溝にコイルバネ(8
0)の外端部が捩じ込まれて可動側止め部(8B)が構成
されている。
【0044】つまり、上記ボビン(61)の内向きフラン
ジ(64)の内周端縁は、薄肉に形成され、この薄肉部分
にバネ止め部材(86)が形成されて可動側止め部(8B)
が構成され、該可動側止め部(8B)は、シリンダ(3B)
の中空部より常に突出した位置であって、ピストン(5
0)の収納空間(51)よりほぼ突出した位置に配置され
ている。
【0045】−圧縮動作− 次に、上記振動型圧縮機(10)の圧縮作動について説明
する。
【0046】冷凍機の運転開始に伴い、振動型圧縮機
(10)における両リニアモータ(60)の駆動用コイル
(65)に電源から所定周波数の交流電力が同期して供給
される。この電力供給に伴い、駆動用コイル(65)に流
れる電流と駆動用磁石(62)による磁界との間に生じる
電磁力により、ボビン(61)及びピストン(50)を含む
両可動部材(40)が各々の中立位置から互いに近づく方
向と離れる方向とに往復移動する。そして、上記両ピス
トン(50)の接近及び離反により圧縮空間(11)の容積
が増減変化し、該圧縮空間(11)に所定周期の圧力波が
生じる。
【0047】上記圧縮空間(11)は、連絡配管(12)を
介して膨張機に連通しているため、膨張機ではディスプ
レーサが圧縮空間(11)の圧力波と同じ周期で往復移動
してその膨張空間でのガス膨張により寒冷が生じる。こ
のディスプレーサの往復移動の繰返しによりシリンダ先
端のコールドヘッドが極低温レベルに冷却される。
【0048】そのとき、付勢手段(70)の各補助コイル
(71)に直流電流が供給されているので、一方の補助コ
イル(71)が磁気ギャップ中に移動すると、この補助コ
イル(71)によって生ずる電磁力により可動部材(40)
が逆方向に付勢される。この各補助コイル(71)の電磁
力により可動部材(40)(20)が磁気ギャップから押し
出される方向に付勢されるので、上記可動部材(40)は
所定の中立位置を基準に往復移動する。
【0049】また、1対の可動部材(40)が互いに同期
して接近及び離反するので、各可動部材(40)の往復移
動に伴う振動は、それとは逆方向に同期して移動する他
方の可動部材(40)の往復移動によって相殺され、振動
型圧縮機(10)の振動の発生は低減する。
【0050】−本実施形態の効果− 以上のように、本実施形態によれば、コイルバネ(80)
の固定側止め部(8A)を、ピストン(50)内における収
納空間(51)の内部に配置する一方、コイルバネ(80)
の可動側止め部(8B)を、シリンダ(3B)の中空部より
常に突出した位置に配置するようにしたために、コイル
バネ(80)のピストン(50)に対する取り付けを容易に
行うことができる。つまり、ピストン(50)の収納空間
(51)の底部では、コイルバネ(80)とピストン(50)
とを連結する必要がないことから、従来のように圧縮空
間(11)に面する締結ネジなどを設ける必要がなく、圧
縮空間(11)からのガスの漏れを確実に低減することが
でき、圧縮効率の向上を図ることができる。
【0051】また、上記コイルバネ(80)の大半をピス
トン(50)の収納空間(51)に収納することができるの
で、コイルバネ(80)が最も収縮した状態の長さである
密着高さを上記収納空間(51)で確保することができ
る。この結果、ピストン(50)とハウジング(20)との
間には、基本的にはピストン(50)のストローク分の間
隔を設けるのみでよいことから、装置全体の小型化を図
ることができる。
【0052】
【発明の実施の形態2】図3は、本発明の実施形態2を
示し、実施形態1の振動型圧縮機(10)が一対のピスト
ン(50)を備えたダブルピストン式に構成したのに代え
て、本実施形態の振動型圧縮機(10)は、1つの可動部
材(40)が上下方向に移動するシングルピストン式に構
成したものである。
【0053】具体的に、ハウジング(20)は、上下方向
の中心線を有し、該ハウジング(20)の内部には、固定
部材(30)が上下方向の中心線を持って下部に配置され
ている。該固定部材(30)は、上述した実施形態1と同
様に、継鉄部材(3A)、シリンダ部材(3B)及び磁石支
持部材(3C)により構成され、シリンダ部材(3B)に形
成された突出部(34)が継鉄部材(3A)の当接部(33)
と磁石支持部材(3C)の挟持部(35)との間で挟持され
ている。更に、上記継鉄部材(3A)及びシリンダ部材
(3B)の中心部には、連絡配管(12)が挿入され、圧縮
空間(11)と図示しない膨張機とが連結されている。
尚、本実施形態の振動型圧縮機(10)は、補助コイル
(71)を備えていない。
【0054】また、ピストン(50)とハウジング(20)
との間には、実施形態1と同様にコイルバネ(80)が設
けられている。そして、該コイルバネ(80)は、ハウジ
ング(20)側に連結する固定側止め部(8A)がピストン
(50)の収納空間(51)の内部に配置される一方、ピス
トン(50)側に連結する可動側止め部(8B)がシリンダ
(3B)の中空部より常に突出した位置に配置されてい
る。その他の構成及び作用は前実施形態1と同様であ
る。
【0055】したがって、本実施形態においても実施形
態1と同様に、コイルバネ(80)の取り付けが容易であ
り、且つガスの漏れを低減することができると共に、小
型化を図ることができる。
【0056】
【発明の他の実施の形態】本実施形態においては、コイ
ルバネ(80)の可動側止め部(8B)は、バネ止め部材
(86)をボビン(61)と一体形成したが、該バネ止め部
材(86)をボビン(61)とは別個に形成し、該バネ止め
部材(86)をボビン(61)にボルト等によって固定する
ようにしてもよい。更に、上記可動側止め部(8B)は、
ピストン(50)の収納空間(51)における開口部付近に
設けたが、可動側止め部(8B)がピストン(50)より離
れた位置に配置するようにしてもよい。これにより、コ
イルバネ(80)の取り付けをより容易にすることができ
ると共に、組み立て作業の簡略化を図ることができる。
【0057】また、シリンダは、継鉄部材(3A)とシリ
ンダ部材(3B)と磁石支持部材(3C)とを一体成形した
ものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示す振動型圧縮機の縦断
面図である。
【図2】図1のコイルバネの取付け構造を示す要部の拡
大断面図である。
【図3】本発明の実施形態2を示す振動型圧縮機の縦断
面図である。
【符号の説明】
10 振動型圧縮機 20 ハウジング 30 固定部材 3B シリンダ部材(シリンダ) 40 可動部材 50 ピストン 51 収納空間 60 リニアモータ 80 コイルバネ(弾性体) 8A 固定側止め部 8B 可動側止め部 82 支持棒 84,86 バネ止め部材 85 固定ボルト

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(20)に収納されたシリンダ
    (3B)と、 該シリンダ(3B)の中空部に往復移動自在に挿入され、
    シリンダ(3B)の中空部に圧縮空間(11)を形成するピ
    ストン(50)と、 該ピストン(50)がシリンダ(3B)に対して往復移動す
    るようにピストン(50)をハウジング(20)に支持する
    弾性体(80)と、 上記ピストン(50)をシリンダ(3B)に対して往復移動
    させて圧縮空間(11)で作動流体を周期的に圧縮するリ
    ニアモータ(60)とを備えた振動型圧縮機において、 上記ピストン(50)には、該ピストン(50)の軸方向に
    延び且つピストン(50)の外端面に開口する弾性体(8
    0)の収納空間(51)が形成され、 上記弾性体(80)の一端をハウジング(20)側に連結す
    る固定側止め部(8A)が、ピストン(50)内における収
    納空間(51)の内部で且つ常にシリンダ(3B)の中空部
    内に位置するように配置される一方、弾性体(80)の他
    端をピストン(50)側に連結する可動側止め部(8B)
    が、シリンダ(3B)の中空部より常に突出した位置に配
    置されていることを特徴とする振動型圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の振動型圧縮機において、 ハウジング(20)からピストン(50)と同軸上に収納空
    間(51)の内部に延びる支持棒(82)がハウジング(2
    0)に一体に設けられ、 弾性体(80)は、支持棒(82)の外側を巻回するコイル
    バネ(80)で構成され、 固定側止め部(8A)は、収納空間(51)の内部に位置す
    る支持棒(82)の先端部とコイルバネ(80)の一端部と
    が連結されて構成され、 可動側止め部(8B)は、ピストン(50)の外端部に取り
    付けられたバネ止め部材(86)とコイルバネ(80)の他
    端部とが連結されて構成されていることを特徴とする振
    動型圧縮機。
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