JP3175476B2 - 振動式圧縮機 - Google Patents

振動式圧縮機

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JP3175476B2 JP07681894A JP7681894A JP3175476B2 JP 3175476 B2 JP3175476 B2 JP 3175476B2 JP 07681894 A JP07681894 A JP 07681894A JP 7681894 A JP7681894 A JP 7681894A JP 3175476 B2 JP3175476 B2 JP 3175476B2
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gap
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周秀 藤山
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスプレーサの往復
動により極低温レベルの寒冷を発生させる膨張機を有す
るスターリング冷凍機において、膨張機に供給する冷媒
ガスを圧縮する振動式圧縮機に関し、特に、1対の対向
ピストンを備えた対向型のものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のフリーディスプレー
サ型スターリング冷凍機は、極低温レベルの寒冷を発生
させる小型冷凍機の一種として知られている。この冷凍
機は、冷媒ガスを圧縮する圧縮機と、該圧縮機から吐出
された冷媒ガスを膨張させる膨張機とを組み合わせたも
のである。
【0003】上記圧縮機としては、例えば特開昭63―
148055号公報に示されるように、対向ピストン型
のものが知られている。この圧縮機は、シリンダ内に1
対の対向するピストンをそれぞれ往復動可能に嵌挿し、
ピストンの各々をその背面側に配設したピストンスプリ
ング及びリニアモータにそれぞれ連結して、このリニア
モータにより各ピストンを相対するピストンに対し互い
に接離するように往復駆動し、両ピストン間の圧縮空間
に所定周期のガス圧を発生させるものである。
【0004】上記各リニアモータは、シリンダ外周側に
設けられた磁石と、シリンダ外周側に配設され、かつ各
々シリンダと同心でシリンダの端部側に開放された有底
円筒状の間隙を有し、上記磁石の磁路を形成するヨーク
(継鉄)と、上記間隙内に配置され、ピストンに移動一
体に連結されたドライブコイルとを備え、これら両リニ
アモータのドライブコイルへ所定周波数の交流を同期し
て供給することにより、各間隙内を通る磁界との作用に
より各ドライブコイル及びそれと移動一体のピストンを
往復駆動するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、磁石において間隙に面する側の磁極が両
リニアモータ間で互いに逆の極性であるので、両リニア
モータのヨーク内で大きな1つの磁束ループが形成さ
れ、この磁束ループの大きさ等に起因して、圧縮機から
外部に漏れ出る漏洩磁束密度が大きくなる。しかも、円
筒状の磁石の各々が間隙の外周面側(シリンダと反対
側)に配置されているので、そのことによっても圧縮機
外への漏洩磁束密度が増大する。
【0006】そして、圧縮機を含む冷凍機を所定の装置
(例えば赤外線センサ)に組み込んだ場合、圧縮機の側
方に配置される部品(上記の場合、取込み画像のスキャ
ニング装置を作動させるもの)が上記磁石による漏洩磁
場の影響を受けて誤動作するという問題がある。このた
め、上記磁場の影響を受け易い部品については、圧縮機
から所定の距離をあけて配置する必要があり、その分、
装置の大きさが大きくなる。
【0007】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、上記圧縮機における両リニアモー
タの磁石の配置構造等を変えることにより、圧縮機から
の漏洩磁束密度を低減し、磁場の影響を受け易い部品で
あっても圧縮機近くに配置できるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的の達成のた
め、請求項1の発明では、両リニアモータにおける磁石
の極性を同じとして、リニアモータの各々において互い
に独立した1対の小さな磁束ループを形成するようにし
た。
【0009】具体的には、この発明では、図1及び図2
に示すように、ケーシング(1)と、このケーシング
(1)内に配置されたシリンダ(2)と、このシリンダ
(2)内に往復動可能に嵌装され、各々の間のシリンダ
(2)内に圧縮空間(4)を区画形成する1対の対向す
るピストン(3),(3)と、この各ピストン(3)を
ケーシング(1)に対しシリンダ(2)内で往復動可能
に弾性支持する弾性支持手段(8),(8)とを設け
る。
【0010】また、上記シリンダ(2)外周側に配置さ
れた磁石(17)と、シリンダ(2)外周側に配置さ
れ、かつ各々シリンダ(2)と同心でシリンダ(2)の
端部側に開放された有底円筒状の間隙(16)を有し、
上記磁石(17)の磁路を形成するヨーク(11)(継
鉄)と、上記間隙(16)内に配置され、ピストン
(3)に移動一体に連結されたコイル(20)とを有
し、コイル(20)への所定周波数の交流の供給により
上記各ピストン(3)を相対するピストン(3)に対し
互いに接離するように往復駆動する1対のリニアモータ
(10),(10)を設ける。
【0011】そして、上記両リニアモータ(10),
(10)の磁石(17),(17)は、上記間隙(1
6)のシリンダ(2)側の側面での磁極が互いに同じ磁
極となるように配置する。
【0012】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
と同様に、ケーシング(1)、シリンダ(2)、1対の
対向するピストン(3),(3)、その弾性支持手段
(8),(8)、及び1対のリニアモータ(10),
(10)を設ける。
【0013】そして、各リニアモータ(10)の磁石
(17)は円筒状とし、かつヨーク(11)における間
隙(16)のシリンダ(2)側の側面に配置する。
【0014】請求項3の発明では、請求項1の振動式圧
縮機に対し、ヨーク(11)において各間隙(16)の
底面を構成する部分には、シリンダ(2)の中心に近い
側を遠い側よりも間隙(16)開放側に向かって突出さ
せてなる凸部(15)を形成する。
【0015】請求項4の発明では、請求項2の振動式圧
縮機において、両リニアモータ(10),(10)にお
ける磁石(17),(17)の外周面つまり間隙(1
6)側の面の磁極を互いに同じ磁極とする。
【0016】請求項の発明では、同様に、ケーシング
(1)、シリンダ(2)、1対の対向するピストン
(3),(3)、その弾性支持手段(8),(8)、及
び1対のリニアモータ(10),(10)を設ける。
【0017】さらに、上記各リニアモータ(10)の磁
石(17)を円筒状として、間隙(16)のシリンダ
(2)側の側面に磁石(17)外周側面の磁極が他のリ
ニアモータ(10)の磁石(17)と同じ磁極となるよ
うに配置するとともに、各リニアモータ(10)のヨー
ク(11)において各間隙(16)の底面を構成する部
分に、シリンダ(2)の中心に近い側を遠い側よりも間
隙(16)開放側に向かって突出させた凸部(15)を
形成する。
【0018】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、リニ
アモータ(10),(10)のコイル(20),(2
0)に所定周波数の交流が供給されると、その各コイル
(20)によって生じた磁界が、磁石(17)によって
ヨーク(11)の間隙(16)に発生している磁界と作
用し、この電磁力により、弾性支持手段(8)によって
弾性支持されているピストン(3)が他のピストン
(3)に対しシリンダ(2)内で互いに接離するように
逆向きに往復動し、この両ピストン(3),(3)の往
復動により圧縮空間(4)の容積が増減変化して、その
内部の冷媒ガスが所定周期で圧縮される。
【0019】このとき、上記両リニアモータ(10),
(10)の磁石(17),(17)は、上記間隙(1
6)のシリンダ(2)側の側面での磁極が互いに同じ磁
極となるように配置されているので、上記リニアモータ
(10),(10)各々のヨーク(11),(11)内
でそれぞれ独立して小さな磁束ループ(Mf),(M
f)が形成されてその効率が高まり、よって圧縮機から
外部に漏れ出る漏洩磁束を低減することができる。
【0020】請求項2の発明では、上記各リニアモータ
(10)の円筒状磁石(17)がヨーク(11)におけ
る間隙(16)のシリンダ(2)側の側面に配置されて
いるので、シリンダ(2)と反対側の側面に配置する場
合に比べ、磁石(17)が圧縮機の中央寄りに位置する
ことになり、その分だけ圧縮機外への漏洩磁束密度を小
さくすることができる。
【0021】請求項3の発明では、ヨーク(11)にお
いて各間隙(16)の底面を構成する部分には、シリン
ダ(2)の中心に近い側を遠い側よりも間隙(16)開
放側に向かって突出させてなる凸部(15)が形成され
ているので、ヨーク(11)における各間隙(16)底
部の断面積をシリンダ(2)中心側になるほど大きくし
て、磁束が飽和するのを防止することができる。
【0022】しかも、間隙(16)においてコイル(2
0)の移動のためのスペースは、シリンダ(2)の中心
から離れた側つまり凸部(15)以外の部分であるの
で、そのコイル(20)の移動ストロークを大に確保す
ることができる。また、このコイル(20)の移動スペ
ース以外の部分はデッドスペースであり、このデッドス
ペースを利用して上記断面積の増大を行うことができ、
断面積増大のために全てを大きくする場合のように重量
の増加を招くことなく、軽量化した上で、効率のよい断
面構造が得られる。
【0023】請求項4の発明では、両リニアモータ(1
0),(10)における磁石(17),(17)の外周
面の磁極が互いに同じ磁極とされているので、各リニア
モータ(10)のヨーク(11)内で独立した小さな磁
束ループ(Mf)が形成されてその効率が高まり、圧縮
機から外部に漏れ出る漏洩磁束をさらに低減することが
できる。
【0024】請求項の発明では、各リニアモータ(1
0)の磁石(17)は円筒状とされていて、ヨーク(1
1)における間隙(16)のシリンダ(2)側の側面に
磁石(17)外周面の磁極が他のリニアモータ(10)
の磁石(17)と同じ磁極となるように配置されている
ので、上記と同様に、圧縮機外への漏洩磁束密度をさら
に低減することができる。
【0025】また、ヨーク(11)において各間隙(1
6)の底面を構成する部分に、シリンダ(2)の中心に
近い側を遠い側よりも間隙(16)開放側に向かって突
出させてなる凸部(15)が形成されているので、リニ
アモータ(10)のコイル(20)の移動ストロークを
大に確保することができるとともに、このコイル(2
0)の移動スペース以外のデッドスペースを利用し、軽
量化を図りつつ、ヨーク(11)における各間隙(1
6)底部の断面積をシリンダ(2)中心側で増大させ
て、磁束が飽和するのを防止することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の実施例に係るスターリング冷凍機
用の圧縮機(C)を示す。この圧縮機(C)は、対向ピ
ストン型の往復動圧縮機で、図示しない従来公知のフリ
ーディスプレーサ型膨張機と組み合わされて冷凍機を構
成する。
【0027】圧縮機(C)は円筒状のケーシング(1)
を有し、このケーシング(1)内の中央部には両端が開
放されたステンレス鋼からなる円筒状のシリンダ(2)
がケーシング(1)と同心に配設されている。
【0028】上記シリンダ(2)内には、各々背面の中
心部に有底の中心穴(3a)を有する左右1対の円筒状
のピストン(3),(3)が往復動可能に嵌装され、こ
の両ピストン(3),(3)間でシリンダ(2)にて囲
まれた部分が圧縮空間(4)とされている。この圧縮空
間(4)は、上記シリンダ(2)の長さ方向中央部から
後述するヨーク(11)のフランジ部(14)を半径方
向に貫通してケーシング(1)外部まで延びるガス通路
(5)に連通され、該ガス通路(5)の外端は図示しな
い結合配管を介して上記膨張機の膨張空間に接続されて
いる。
【0029】上記各ピストン(3)の中心穴(3a)底
面には内側スプリングホルダ(6)が取り付けられ、こ
のスプリングホルダ(6)には弾性支持手段としてのコ
イルばね(8)の一端が移動一体に係止固定されてい
る。一方、コイルばね(8)の他端は、ケーシング
(1)の長さ方向に対向する内底面の各々に形成した外
側スプリングホルダ(7)に係止固定されており、各コ
イルばね(8)により、ケーシング(1)に対しピスト
ン(3)を往復動の中立位置に保持するようにしてい
る。
【0030】上記各ピストン(3)はそれぞれピストン
(3)を往復駆動する駆動源としてのリニアモータ(1
0)に駆動連結されている。すなわち、この各リニアモ
ータ(10)は、上記シリンダ(2)周りのケーシング
(1)内部にシリンダ(2)と同心に固定された純鉄か
らなるヨーク(11)を備えている。このヨーク(1
1)は両リニアモータ(10),(10)に共通のもの
で、シリンダ(2)の外周面に密着して配置固定された
円筒状の内側シリンダ部(12)と、この内側シリンダ
部(12)の外周側に同心に配置された外側シリンダ部
(13)と、両シリンダ部(12),(13)を長さ方
向の中央部で一体に連結する円板状のフランジ部(1
4)とからなり、内外の両シリンダ部(12),(1
3)に囲まれた部分にフランジ部(14)を底部とする
有底円筒状の間隙(16)が形成されている。
【0031】また、上記ヨーク(11)における間隙
(16)のシリンダ(2)側の側面、つまり内側シリン
ダ部(12)の外周面には内外周面をそれぞれ磁極面と
した環状の永久磁石(17)が外側シリンダ部(13)
の内周面と所定の間隔をあけて固定されており、この磁
石(17)により、純鉄からなるヨーク(11)に磁束
ループ(Mf)を形成して磁石(17)外周面と外側シ
リンダ部(13)内周面との間の空間に所定強度の磁界
を発生させる。そして、両リニアモータ(10),(1
0)における磁石(17),(17)の外周面側の磁極
同士は互いに同じ磁極、例えばS極とされ、各磁石(1
7)の内周面は共にN極とされている。すなわち、両リ
ニアモータ(10),(10)の磁石(17),(1
7)は、上記間隙(16)のシリンダ(2)側の側面で
の磁極が互いに同じS極となるように配置されている。
【0032】また、ヨーク(11)において各間隙(1
6)の底面を構成するフランジ部(14)には、シリン
ダ(2)の中心に近い側を遠い側よりも間隙(16)開
放側に向かって段差状に突出させてなる凸部(15)が
形成されている。
【0033】さらに、上記各ピストン(3)はその中心
穴(3a)の開口側端部から半径方向外側に延びるフラ
ンジ(3b)を有し、該フランジ(3b)の外周には、
ピストン(3)と同心状に延びかつ先端部が上記磁石
(17)外周面とヨーク(11)の外側シリンダ部(1
3)内周面との間の間隙(16)にシリンダ軸心方向に
往復動可能に配置された略有底円筒状のボビン(19)
が内向フランジ部(19a)にて連結されている。この
ボビン(19)は非磁性材料としての薄肉ステンレス鋼
からなり、その先端部の外周にはコイル装着部(19
b)が上記磁石(17)に対応して形成され、このコイ
ル装着部(19b)にはコイル(20)が装着されてい
る。そして、両リニアモータ(10),(10)のコイ
ル(20),(20)に同期して所定周波数(例えば5
0Hz)の交流を通電することにより、両ピストン
(3),(3)を各コイルばね(8)のばね定数及び圧
縮空間(4)のガスによるガスばね定数で決まる周期で
互いに逆方向に同位相で、つまり互いに接離するように
往復動させて、圧縮空間(4)で所定周期のガス圧を発
生させるようにしている。
【0034】次に、上記実施例の作動について説明す
る。冷凍機の運転開始に伴い、圧縮機(C)における両
リニアモータ(10),(10)のコイル(20),
(20)に所定周波数(50Hz)の交流電源が同期し
て通電される。この通電に伴い、磁石(17)により発
生する磁界との作用によりコイル(20),(20)及
びピストン(3),(3)がそれぞれコイルばね
(8),(8)を伸縮させながら互いに逆向きに同位相
で往復動し、この両ピストン(3),(3)がシリンダ
(2)内で互いに接離することで圧縮空間(4)の容積
が増減変化し、圧縮空間(4)内のガスに所定周期の圧
力波が生じる。この圧縮空間(4)はガス通路(5)及
び結合配管を介して膨張機の膨張室に連通しているた
め、膨張機ではディスプレーサが上記圧縮空間(4)の
圧力波と同じ周期で往復動してその膨張室でのガスの膨
張により寒冷が生じ、このディスプレーサの往復動の繰
返しによりシリンダ先端のコールドヘッドが極低温レベ
ルに冷却される。
【0035】この実施例では、上記両リニアモータ(1
0),(10)の磁石(17),(17)は、上記間隙
(16)のシリンダ(2)側の側面での磁極が互いに同
じ磁極(S極)となるように配置されているので、上記
両磁石(17),(17)によりヨーク(11)には、
磁極を両磁石(17),(17)間の磁極を互いに逆の
極性とした場合のように両リニアモータのヨーク内で大
きな1つの磁束ループが形成されることはなく、図2に
示すようにリニアモータ(10),(10)で互いに独
立した小さな1対の磁束ループ(Mf),(Mf)が形
成され、その効率が高まる。この効率の上昇により、圧
縮機(C)から外部に漏れ出る漏洩磁束を低減すること
ができる。
【0036】しかも、上記各リニアモータ(10)の円
筒状磁石(17)がヨーク(11)における間隙(1
6)のシリンダ(2)側の側面に配置されているので、
そのシリンダ(2)と反対側の側面に配置する場合に比
べ、磁石(17)が圧縮機(C)の中央側に位置するこ
とになり、その分だけ圧縮機(C)外への漏洩磁束密度
をさらに小さくすることができる。これらの結果、磁場
の影響を受け易い赤外線センサ等の装置の部品であって
もそれを支障なく圧縮機(C)近くに配置でき、装置を
コンパクトにすることができる。
【0037】尚、図は、この実施例に係る圧縮機
(C)においてその外部への漏洩磁束密度の分布を実験
的に求めたものであり(数値の単位はガウス)、図
示す従来例に比べ、圧縮機(C)外への漏洩磁束密度が
小さくなっていることが判る。
【0038】また、この実施例の場合、各リニアモータ
(10)のヨーク(11)において、各間隙(16)の
底面を構成するフランジ部(14)に、シリンダ(2)
の中心に近い側を遠い側よりも間隙(16)の開放側に
向かって段差状に突出させた凸部(15)が形成されて
いるので、ヨーク(11)におけるフランジ部(14)
の断面積をシリンダ(2)中心側になるほど大きくし
て、上記磁束(Mf)が飽和するのを防止することがで
きる。
【0039】また、そのとき、間隙(16)においてコ
イル(20)の移動のためのスペースは、シリンダ
(2)の中心から離れた側つまり凸部(15)以外の部
分であるので、そのコイル(20)の移動ストロークを
大に確保することができる。そして、このコイル(2
0)の移動スペース以外の部分はデッドスペースであ
り、このデッドスペースを利用して上記断面積の増大を
行うことができ、断面積増大のために全てを大きくする
場合のように重量の増加を招くことなく、軽量化した上
で、効率のよい断面構造のフランジ部(14)が得られ
る。
【0040】尚、上記実施例では、ヨーク(11)のフ
ランジ部(14)に形成する凸部(15)を段差状に突
出させているが、これに代え、図3に示すように、シリ
ンダ(2)の中心に近い側が遠い側よりも間隙(16)
開放側に向かってテーパ状に突出する凸部(15)とし
てもよく、上記実施例と同様の作用効果を奏することが
できる
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、シリンダ内に1対の対向するピストンを、シリ
ンダ外のケーシングに対し弾性支持して往復動可能に嵌
装するとともに、シリンダ外周側の磁石と、シリンダ外
周側に配設され、かつ各々シリンダと同心でシリンダの
端部側に開放された有底円筒状の間隙を有し、磁石の磁
路を形成するヨークと、間隙内に配置され、ピストンに
移動一体に連結されたコイルとを有するリニアモータを
設け、この各リニアモータのコイルへの所定周波数の交
流の供給により両ピストンを互いに接離するように往復
駆動させて、両ピストン間の圧縮空間で冷媒ガスを圧縮
するようにした振動式圧縮機に対し、両リニアモータの
磁石を、間隙のシリンダ側の側面での磁極が互いに同じ
磁極となるように配置したことにより、両リニアモータ
のヨーク内で互いに独立した小さな磁束ループを形成し
て、圧縮機から外部に漏れ出る漏洩磁束を低減でき、磁
場の影響を受け易い装置部品であっても圧縮機近くに配
置して、振動式圧縮機を装備した装置のコンパクト化を
図ることができる。
【0042】請求項2の発明によると、各リニアモータ
の磁石を円筒状としてヨークにおける間隙のシリンダ側
の側面に配置したことにより、磁石を圧縮機の中央側に
位置位置付けることができ、圧縮機外への漏洩磁束密度
を低減することができる。
【0043】請求項3の発明によると、ヨークにおいて
各間隙の底面を構成する部分に、シリンダの中心に近い
側を遠い側よりも間隙開放側に向かって突出させた凸部
を形成したことにより、リニアモータのコイルの移動ス
トロークを大に確保できるとともに、このコイル移動ス
ペース以外のデッドスペースを利用し、軽量化を図りつ
つ、ヨークにおける各間隙底部の断面積をシリンダ中心
側で増大させて磁束が飽和するのを防止することができ
る。
【0044】請求項4の発明によると、各リニアモータ
の磁石を円筒状としてヨークにおける間隙のシリンダ側
の側面に配置するとともに、その磁石の外周面の磁極を
互いに同じ磁極としたことにより、上記請求項2の発明
の効果に加え、リニアモータのヨーク内で独立した小さ
な磁束ループを形成でき、圧縮機から外部に漏れ出る漏
洩磁束のより一層の低減を図ることができる。
【0045】請求項の発明によると、1対のリニアモ
ータの磁石を円筒状として、間隙のシリンダ側の側面に
磁石外周面の磁極が他のモータの磁石と同じ磁極となる
ように配置するとともに、ヨークにおいて各間隙の底面
を構成する部分に、シリンダの中心に近い側を遠い側よ
りも間隙開放側に向かって突出させてなる凸部を形成し
たことにより、上記と同様に、圧縮機外への漏洩磁束密
度をさらに低減できるとともに、リニアモータのコイル
の移動ストロークを大に確保でき、軽量化を図りつつ、
ヨークにおける各間隙底部の断面積をシリンダ中心側で
増大させて、磁束が飽和するのを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る振動式圧縮機の断面図で
ある。
【図2】各リニアモータのヨークに形成される磁束ルー
プを概略的に示す模式断面図である。
【図3】凸部の変形例を示す図1相当図である。
【図4】圧縮機外部へ漏れ出る漏洩磁束密度の分布特性
を示す図である。
【図5】従来例の漏洩磁束密度の分布特性を示す図
当図である。
【符号の説明】
(C) 振動式圧縮機 (1) ケーシング (2) シリンダ (3) ピストン (4) 圧縮空間 (8) コイルばね(弾性支持手段) (10) リニアモータ (11) ヨーク (14) フランジ部 (15) 凸部 (16) 間隙 (17) 磁石 (20) コイル (Mf) 磁束ループ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−148055(JP,A) 特開 平5−141794(JP,A) 特開 平5−106927(JP,A) 特開 平6−159837(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 9/14 520

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング(1)と、 上記ケーシング(1)内に設けられたシリンダ(2)
    と、 上記シリンダ(2)内に往復動可能に嵌装され、各々の
    間のシリンダ(2)内に圧縮空間(4)を区画形成する
    1対の対向するピストン(3),(3)と、 上記各ピストン(3)をケーシング(1)に対しシリン
    ダ(2)内で往復動可能に弾性支持する弾性支持手段
    (8),(8)と、 上記シリンダ(2)外周側に設けられた磁石(17)
    と、シリンダ(2)外周側に配設され、かつ各々シリン
    ダ(2)と同心でシリンダ(2)の端部側に開放された
    有底円筒状の間隙(16)を有し、上記磁石(17)の
    磁路を形成するヨーク(11)と、上記間隙(16)内
    に配置され、ピストン(3)に移動一体に連結されたコ
    イル(20)とを有し、コイル(20)への所定周波数
    の交流の供給により上記各ピストン(3)を相対するピ
    ストン(3)に対し互いに接離するように往復駆動する
    1対のリニアモータ(10),(10)とを備え、 上記両リニアモータ(10),(10)の磁石(1
    7),(17)は、上記間隙(16)のシリンダ(2)
    側の側面での磁極が互いに同じ磁極となるように配置さ
    れていることを特徴とする振動式圧縮機。
  2. 【請求項2】 ケーシング(1)と、 上記ケーシング(1)内に設けられたシリンダ(2)
    と、 上記シリンダ(2)内に往復動可能に嵌装され、各々の
    間のシリンダ(2)内に圧縮空間(4)を区画形成する
    1対の対向するピストン(3),(3)と、 上記各ピストン(3)をケーシング(1)に対しシリン
    ダ(2)内で往復動可能に弾性支持する弾性支持手段
    (8),(8)と、 上記シリンダ(2)外周側に設けられた磁石(17)
    と、シリンダ(2)外周側に配設され、かつ各々シリン
    ダ(2)と同心でシリンダ(2)の端部側に開放された
    有底円筒状の間隙(16)を有し、上記磁石(17)の
    磁路を形成するヨーク(11)と、上記間隙(16)に
    配置され、ピストン(3)に移動一体に連結されたコイ
    ル(20)とを有し、コイル(20)への所定周波数の
    交流の供給により上記各ピストン(3)を相対するピス
    トン(3)に対し互いに接離するように往復駆動する1
    対のリニアモータ(10),(10)とを備え、 上記各リニアモータ(10)の磁石(17)は円筒状と
    されていて、上記間隙(16)のシリンダ(2)側の側
    面に配置されていることを特徴とする振動式圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の振動式圧縮機において、 ヨーク(11)において各間隙(16)の底面を構成す
    る部分には、シリンダ(2)の中心に近い側を遠い側よ
    りも間隙(16)開放側に向かって突出させてなる凸部
    (15)が形成されていることを特徴とする振動式圧縮
    機。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の振動式圧縮機において、 両リニアモータ(10),(10)における磁石(1
    7),(17)の外周面の磁極が互いに同じ磁極とされ
    ていることを特徴とする振動式圧縮機。
  5. 【請求項5】 ケーシング(1)と、 上記ケーシング(1)内に設けられたシリンダ(2)
    と、 上記シリンダ(2)内に往復動可能に嵌装され、各々の
    間のシリンダ(2)内に圧縮空間(4)を区画形成する
    1対の対向するピストン(3),(3)と、 上記各ピストン(3)をケーシング(1)に対しシリン
    ダ(2)内で往復動可能に弾性支持する弾性支持手段
    (8),(8)と、 上記シリンダ(2)外周側に設けられた磁石(17)
    と、シリンダ(2)外周側に配設され、かつ各々シリン
    ダ(2)と同心でシリンダ(2)の端部側に開放された
    有底円筒状の間隙(16)を有し、上記磁石(17)の
    磁路を形成するヨーク(11)と、上記間隙(16)内
    に配置され、ピストン(3)に移動一体に連結されたコ
    イル(20)とを有し、コイル(20)への所定周波数
    の交流の供給により上記各ピストン(3)を相対するピ
    ストン(3)に対し互いに接離するように往復駆動する
    1対のリニアモータ(10),(10)とを備え、 上記各リニアモータ(10)の磁石(17)は円筒状と
    されていて、上記間隙(16)のシリンダ(10)側の
    側面に磁石(17)外周面での磁極が他のリニアモータ
    (10)の磁石(17)と同じ磁極となるように配置さ
    れており、 上記ヨーク(11)において各間隙(16)の底面を構
    成する部分には、シリンダ(2)の中心に近い側を遠い
    側よりも間隙(16)開放側に向かって突出されてなる
    凸部(15)が形成されていることを特徴とする振動式
    圧縮機。
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