JP3265816B2 - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JP3265816B2
JP3265816B2 JP07578594A JP7578594A JP3265816B2 JP 3265816 B2 JP3265816 B2 JP 3265816B2 JP 07578594 A JP07578594 A JP 07578594A JP 7578594 A JP7578594 A JP 7578594A JP 3265816 B2 JP3265816 B2 JP 3265816B2
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piston
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正雄 大野
周秀 藤山
直志 神阪
隆造 外島
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/001Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor

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  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダに嵌挿された
ピストンの往復移動により、シリンダ内の作動流体に圧
力波を発生させる圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の圧縮機として、例えば図
7に示すように、軸線を水平方向に向けて配置されたシ
リンダ(a)と、一部が該シリンダ(a)内に往復移動
可能に嵌挿されたピストン(b)と、該ピストン(b)
を駆動するボイスコイル型のリニアモータ(c)とを備
え、上記ピストン(b)によってシリンダ(a)内の作
動流体としての冷媒ガスを圧縮して圧力波を発生させる
ようにしたものが知られている。上記リニアモータ
(c)は、環状のコイル(d)と該コイル(d)の周り
に配置された環状の永久磁石(図示せず)とを有し、上
記コイル(d)は上記ピストン(b)のシリンダ(a)
外に延出する部分に連結されたボビン(e)に設置され
ている。(f)はピストン(b)のシリンダ(a)外に
延出する部分に形成されたツバ部、(g)は該ツバ部
(f)にボビン(e)を取り付けるためのボルト、
(h)はピストン(b)を上記シリンダ(a)内の中立
位置に位置付けるように付勢するコイルばね、(i)は
該コイルばね(h)をピストン(b)に連結するための
ホルダである。そして、上記コイル(d)に所定周波数
の交流を通電して交番磁界を発生させ、該コイル(d)
と上記永久磁石との相互作用によってピストン(b)を
往復移動させている。また、上記ピストン(b)、ボビ
ン(e)およびコイル(d)から成る可動部と、コイル
ばね(h)と、ガスばねとして作用するシリンダ(a)
内の冷媒ガスとは一つの振動系を構成している。上記リ
ニアモータ(c)のコイル(d)に所定周波数の交流を
通電することによって上記振動系を共振させ、ピストン
(b)によりシリンダ(a)内の冷媒ガスに圧力波を発
生させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
圧縮機の場合、上記可動部の荷重はシリンダ(a)によ
って支持されているため、可動部の重心(j)がシリン
ダ(a)内に位置しているときには可動部は水平に保持
されているが、重心(j)がシリンダ(a)から外側に
出ると、図7に示すように、重心(j)に作用する重力
(図中の矢視参照)によってピストン(b)が右下がり
に傾いてしまう。そうすると、ピストン(b)における
シリンダ開口を通過する部分(k)およびピストン先端
周縁部分(l)がシリンダ(a)に接触する、いわゆる
片当りが起り、該両部分(k),(l)に偏磨耗が生じ
る。このような偏磨耗が生じると、ピストン(b)とシ
リンダ(a)との間のクリアランスが大きくなるため、
ガス漏れが生じて圧縮不能に陥り、圧縮機の寿命が短縮
されるという問題があった。このピストン作動中の重心
位置の問題は、特に圧縮機の小型化の要請からシリンダ
(a)を短くした場合に顕著であった。
【0004】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、可動部の質量分布を
調整することにより、ピストン作動中に可動部の重心を
シリンダ内に常に位置させ、ピストンの片当りによる偏
磨耗を解消して、圧縮機の長寿命化を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1に係る発明が講じた解決手段は、圧
縮機として、軸線を水平方向に向けて配置されたシリン
ダ(13)と、一部が該シリンダ(13)内に往復移動
可能に嵌挿され、該シリンダ(13)内の作動流体を圧
縮して圧力波を発生させるためのピストン(21)と、
該ピストン(21)を上記シリンダ(13)内の中立位
置に位置付けるように付勢するばね部材(41)と、磁
石(47)およびコイル(55)を有し、該磁石(4
7)またはコイル(55)が上記ピストン(21)のシ
リンダ(13)外に延出する部分に設けられると共に、
両者(47),(55)の相互作用により上記ピストン
(21)を加振するリニアモータ(43)とを備え、上
記ピストン(21)に設けられた磁石(47)またはコ
イル(55)と、上記ピストン(21)とが可動部(5
7)を構成することを前提とする。このような圧縮機に
おいて、上記可動部(57)を、上記ピストン(21)
がシリンダ(13)外側に最も移動した死点に位置して
いる時、上記シリンダ(13)の開口(17a)位置か
らシリンダ(13)内側に存在する内側部分(59)の
質量が、上記開口(17a)位置からシリンダ(13)
外側に存在する外側部分(61)の質量よりも大きく設
定されているものとする。
【0006】具体的に、請求項2に係る発明が講じた解
決手段は、請求項1記載の圧縮機において、上記可動部
(57)の内側部分(59)と外側部分(61)とを異
なった材料により構成し、上記内側部分(59)の材料
の比重を、上記外側部分(61)の材料の比重よりも大
きくしている。
【0007】請求項3に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の圧縮機において、上記可動部(57)の
内側部分(59)に、該内側部分(59)の質量を上記
外側部分(61)の質量よりも大きくする重錘(75)
を付加した構成とする。
【0008】請求項4に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の圧縮機において、上記可動部(57)の
外側部分(61)の体積を、該外側部分(61)の質量
が上記内側部分(59)の質量よりも小さくなるよう、
上記内側部分(59)の体積よりも小さくしている。
【0009】請求項5に係る発明が講じた解決手段は、
請求項2記載の圧縮機において、上記可動部(57)の
質量を、上記内側部分(59)の材料と上記外側部分
(61)の材料とが同一である場合の可動部(57)質
量と同一に設定している。
【0010】
【作用】上記の構成により、請求項1に係る発明では、
可動部(57)の内側部分(59)の質量が外側部分
(61)の質量よりも大きく設定されているので、ピス
トン(21)の作動中に可動部(57)の重心がシリン
ダ(13)内に常に位置することになり、ピストン(2
1)が水平に保持され、その片当りが解消される。
【0011】また、請求項2に係る発明では、内側部分
(59)の材料の比重が外側部分(61)の材料の比重
よりも大きくなっているので、可動部(57)の体積を
変化させることなくその重心が調整される。
【0012】一方、請求項3に係る発明では、内側部分
(59)に重錘を付加することにより、請求項4に係る
発明では、外側部分(61)の体積を内側部分(59)
の体積よりも小さくすることにより、それぞれ可動部
(57)の重心調整が容易に行われる。
【0013】また、請求項5に係る発明では、可動部
(57)の質量を上記両部分(59),(61)の材料
が同じ場合の可動部(57)質量と同一に設定している
ので、可動部(57)の質量が変化しない。したがっ
て、例えば圧縮機内に可動部(57)を質量要素とする
振動系が設けられている場合に、該振動系の固有振動数
が特定されており、しかも振動系のばね定数の変更が限
られたものであるために可動部(57)の質量を自由に
変更できないときでも、可動部(57)の重心調整がで
きる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明の第1実施例に係る圧縮機(1)を示
す。上記圧縮機(1)は膨張機(3)(図2参照)と組
み合わされてスターリング冷凍装置を構成している。上
記圧縮機(1)は、ピストン対向型の振動式圧縮機であ
り、図1に示すように、水平方向に配置された密閉円筒
状のケーシング(5)と、該ケーシング(5)内に収容
された作動部(7)とから成る。該作動部(7)は円筒
密閉状の作動部ケーシング(7a)を有し、該作動部ケ
ーシング(7a)は、複数の保持部材(9),(9),
…によってケーシング(5)内に所定間隔をおいて保持
されており、左右一対の有底円筒状のケーシングアッセ
ンブリ(11),(11)と、該両ケーシングアッセン
ブリ(11),(11)により挟持されたシリンダ(1
3)とを備えている。該シリンダ(13)は、同心円状
に設けられた外筒部(15)および内筒部(17)と、
該両筒部(15),(17)を連結する連結部(19)
とを備えている。(S)は水平方向へ延びるシリンダ
(13)の軸線である。上記シリンダ(13)の内筒部
(17)には、シリンダ(13)の開口となっている内
筒部(17)の左右の開口(17a),(17a)から
左右一対のピストン(21)の一部がそれぞれ往復移動
可能に嵌挿されている。また、ピストン(21)外周面
には摺動部材(23)が嵌合されており、該摺動部材
(23)はピストン(21)の作動中に内筒部(17)
内周面に摺接するようになっている(図3参照)。ま
た、上記シリンダ(13)内における一対のピストン
(21)で挟まれた空間は圧縮室(A)とされ、該圧縮
室(A)には作動流体としての冷媒ガスが充填されてい
る。上記シリンダ(13)における連結部(19)形成
部位には内筒部(17)内周面から外筒部(15)外周
面に延びるガス通路(25)が設けられ、該ガス通路
(25)は管路部材(27)に設けられた接続用通路
(29)を介して結合配管(31)に接続されている。
該結合配管(31)はケーシング(5)外まで延び、上
記膨張機(3)に接続されている。
【0015】上記各ケーシングアッセンブリ(11)の
内面の中央部には、ボルト(33)によりアッセンブリ
側ホルダ(35)が取り付けられている。また、上記各
ピストン(21)は中心穴(37)を有し、該中心穴
(37)の底面にボルト(33)によりピストン側ホル
ダ(39)が取り付けられている。上記両ホルダ(3
5),(39)にはばね部材としてのピストンスプリン
グ(41)の両端部がそれぞれ固定されている。該ピス
トンスプリング(41)はコイルばねから成り、ピスト
ン(21)をシリンダ(13)内の中立位置に位置付け
るように付勢している。そして、上記ピストンスプリン
グ(41)は、圧縮も引張も受けていない自由長さの状
態に保持されている。
【0016】また、上記作動部(7)内にはリニアモー
タ(43)が配設されており、該リニアモータ(43)
は上記シリンダ(13)の内筒部(17)の周りに嵌合
固定された円筒部材(45)を有する。該円筒部材(4
5)の外周面には環状の磁石としての永久磁石(47)
が設けられ、該永久磁石(47)と外筒部(15)との
間には間隙が形成されている。上記永久磁石(47)
は、純鉄から成る円筒部材(45)およびシリンダ(1
3)を継鉄として、永久磁石(47)と外筒部(15)
との間の間隙(磁気ギャップ)に所定強度の磁界を発生
するようになっている。
【0017】上記各ピストン(21)のシリンダ(1
3)外に延出する部分には半径方向外側に張り出すツバ
部(49)が設けられ、該ツバ部(49)にはボルト
(51)によって有底円筒状のボビン(53)が連結さ
れ、これにより、ピストン(21)とボビン(53)と
が一体化されている。該ボビン(53)は非磁性材料で
あるステンレス鋼から成り、シリンダ(13)の軸線
(S)と同心に配置されている。上記ボビン(53)の
先端部には環状の駆動部としてのコイル(55)が配設
されており、ボビン(53)およびコイル(55)は永
久磁石(47)と外筒部(15)との間の間隙内をシリ
ンダ軸線方向に往復移動するようになっている。上記ピ
ストン(21)、ボビン(53)およびコイル(55)
は可動部(57)を構成している。そして、ピストン
(21)、ボビン(53)およびコイル(55)はシリ
ンダ(13)の軸線(S)に同心に設けられおり、上記
可動部(57)の質量は軸線(S)を線対称の中心とし
て均衡し、可動部(57)の重心は軸線(S)上に位置
している。
【0018】上記一対のリニアモータ(43),(4
3)のそれぞれのコイル(55)には所定の運転周波数
の交流が同期して供給され、これにより、コイル(5
5)に交番磁界を発生させ、コイル(55)の交番磁界
と永久磁石(47)の磁界との相互作用により一対のピ
ストン(21),(21)を互いに逆方向に同位相で往
復移動させるようになっている。また、上記可動部(5
7)と、ピストンスプリング(41)と、ばねとして作
用する圧縮室(A)内の冷媒ガスとは単一の振動系を構
成している。該振動系の固有振動数は、上記可動部(5
7)の質量と、ピストンスプリング(41)のばね定数
および圧縮室(A)の冷媒ガスのガスばね定数とによっ
て定まる。そして、上記コイル(55)に供給される交
流の運転周波数を上記振動系の固有振動数と同一に設定
することにより、上記可動部(57)を振動させる加振
振動数を固有振動数と一致させ、上記振動系を共振させ
るようになっている。そして、上記一対のピストン(2
1),(21)は、上記ピストンスプリング(41)の
中立位置を振動(往復移動)の平衡点として、シリンダ
(13)内に最も進入した圧縮側死点とシリンダ(1
3)外側に最も移動した上記膨張側死点との間を往復移
動し、圧縮室(A)内の冷媒ガスに疎密波を発生させる
ようになっている。
【0019】また、上記リニアモータ(43)の運転周
波数として商用交流電源の周波数(電源周波数)をその
まま用いると周波数変換の必要がないことから、運転周
波数を電源周波数に設定することがある。この場合、上
記電源周波数で振動系に共振を起こさせるにはその固有
振動数の値を電源周波数値になるように設定する必要が
あり、そのためには、可動部(57)質量および上記二
つのばね定数をパラメータとして適宜調整する。なお、
冷媒ガスの変更は実際上難しいため、ピストンスプリン
グ(41)のばね定数だけをパラメータとする場合が多
い。
【0020】図3に示すように、上記ピストン(21)
が上記膨張側死点に位置している時に、該可動部(5
7)おける上記シリンダ(13)の開口(17a)位置
からシリンダ(13)内側に存在する内側部分(59)
の質量は、上記開口(17a)位置からシリンダ(1
3)外側に存在する外側部分(61)の質量よりも大き
く設定され、可動部(57)の重心(F)をシリンダ
(13)内に位置させるようにしている。具体的には、
可動部(57)の内側部分(59)と外側部分(61)
とを異なった材料により構成し、上記内側部分(59)
の材料の比重を、上記外側部分(61)の材料の比重よ
りも大きくしている。例えば、内側部分(59)全体に
真鍮または銅を用い、外側部分(61)全体にこれらの
金属よりも比重の小さいステンレスまたはアルミニウム
を用いている。なお、材料の比重が異なる部分は、上記
両部分(59),(61)についてそれぞれその一部で
あってもよい。
【0021】ところで、上記可動部(57)の重心調整
に際して、可動部(57)の質量を変化させることが考
えられるが、上記振動系の固有振動数を電源周波数に設
定した場合、ピストンスプリング(41)のばね定数を
変化させて可動部(57)の質量変化を吸収させる必要
がある。しかし、ピストンスプリング(41)の選定幅
は限られているため、上記質量変化の吸収にも限界があ
り、上記固有振動数を電源周波数に設定するという条件
を守ろうとすると可動部(57)の重心(F)をシリン
ダ(13)内に位置させることができない場合が生じ
る。このため、上記可動部(57)の質量を、上記両部
分(59),(61)の材料の比重が同じ場合の可動部
(57)質量と同一に設定し、可動部(57)質量が変
化しないようにしておく。
【0022】また、上記膨張機(3)は、図2に示すよ
うに、円筒状シリンダ(63)と、該円筒状シリンダ
(63)内に往復移動可能に嵌挿されたフリーディスプ
レーサ(65)とを備え、該フリーディスプレーサ(6
5)は円筒状シリンダ(63)内の空間を膨張室(B)
と作動室(C)とに区画している。該作動室(C)内に
は、フリーディスプレーサ(65)を円筒状シリンダ
(63)に弾性支持するコイルばねから成るディスプレ
ーサスプリング(67)が配設されており、フリーディ
スプレーサ(65)内には金属製の蓄冷材(69)が充
填されている。また、フリーディスプレーサ(65)の
膨張室(B)側の端部には冷媒ガスを膨張室(B)との
間で流通させる第1連通孔(71)が設けられている一
方、作動室(C)側の端部には冷媒ガスを作動室(C)
との間で流通させる第2連通孔(73)が設けられてい
る。また、上記作動室(C)は結合配管(31)を介し
て上記圧縮機(1)の圧縮室(A)に連通している。
【0023】次に、上記スターリング冷凍機の作動につ
いて説明すると、圧縮機(1)における両リニアモータ
(43),(43)によって上記振動系を共振させ、一
対のピストン(21),(21)を互いに逆方向に同位
相で往復移動させ、圧縮室(A)の容積を増減変動さ
せ、圧縮室(A)内の冷媒ガスに所定周期の圧力波を発
生させる。圧縮室(A)の圧力波は、上記ガス通路(2
9)、接続用通路(31)および結合配管(31)を介
して膨張機(3)の作動室(C)に伝播する。上記圧力
波により、膨張機(3)のディスプレーサは圧力波と同
じ周期で往復移動し、膨張室(B)内の冷媒ガスを膨張
させて寒冷を発生させ、円筒状シリンダ(63)先端の
コールドヘッドを極低温レベルに冷却する。
【0024】次に、上記可動部(57)の作用効果につ
いて説明すると、往復移動の膨張側死点において可動部
(57)の内側部分(59)の質量を外側部分(61)
の質量よりも大きく設定しているので、図3に示すよう
に、ピストン(21)作動中に可動部(57)の重心
(F)は常にシリンダ(13)内に位置する。したがっ
て、ピストン(21)を水平に保持して片当りによる偏
磨耗を解消でき、圧縮機(1)の長寿命化、ひいてはス
ターリング冷凍機の長寿命化を図ることができる。
【0025】また、上記内側部分(59)の材料の比重
を外側部分(61)の材料の比重よりも大きくしている
ので、可動部(57)の形状を変化させることなくその
重心(F)を調整でき、圧縮機(1)内部の形状を変更
する必要がない。
【0026】さらに、上記可動部(57)の質量を、上
記両部分(59),(61)の材料の比重が同じ場合の
可動部(57)質量と同一に設定しているので、可動部
(57)の質量を変化させないようにできる。したがっ
て、上記振動系の固有振動数が上記電源周波数に設定さ
れており、しかも上記2つのばね定数の変更が限られた
ものであるために可動部(57)の質量を自由に変更で
きない上記第1実施例のような場合でも、可動部(5
7)の重心調整を行うことができる。
【0027】図4は本発明の第2実施例を示す。第2実
施例は、可動部(57)の内側部分(59)に、該内側
部分(59)の質量を外側部分(61)の質量よりも大
きくする重錘(75)を付加したものである。この場
合、リニアモータ(43)の運転周波数を、上記重錘
(75)の付加に伴い変化した固有振動数に対応した所
定値に設定しておく。他の構成は第1実施例と同一であ
る。第2実施例によれば、可動部(57)に重錘(7
5)を付加するだけであるので、重心調整が容易に行わ
れる。
【0028】図5は本発明の第3実施例を示す。第3実
施例は、可動部(57)の外側部分(61)に、該外側
部分(61)の体積を内側部分(59)の体積よりも小
さくするための薄肉部(77)を設けるものである。該
薄肉部(77)はボビン(53)に設けられおり、該薄
肉部(77)は外側部分(61)の質量を内側部分(5
9)の質量よりも小さくする形状に形成されている。ま
た、リニアモータ(43)の運転周波数は、上記薄肉部
(77)の形成に伴い変化した固有振動数に対応した所
定値に設定されている。他の構成は第1実施例と同一で
ある。第3実施例によっても重心調整が容易に行われ
る。
【0029】図6は第3実施例の変形例を示す。この変
形例では、ボビン(53)およびツバ部(49)を一部
材で製造し、該部材に薄肉部(77)を形成して重心調
整を行っており、部品点数の減少化を図ることができ
る。他の構成は第1実施例と同一である。
【0030】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形例を包含するものである。例
えば、上記各実施例の重心調整をそれぞれ単独で行う場
合に限らず、2つ以上を併用してもよい。例えば、上記
第2実施例と第3実施例とを併用し、可動部(57)の
内側部分(59)に重錘(75)を、外側部分(61)
に薄肉部分(77)をそれぞれ設けることによって重心
調整を行ってもよい。
【0031】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明の圧
縮機によれば、可動部(57)の内側部分(59)の質
量を外側部分(61)の質量よりも大きく設定している
ので、ピストン(21)の作動中に可動部(57)の重
心(F)をシリンダ(13)内に常に位置させることが
でき、ピストン(21)を常に水平に保持してその片当
りによる偏磨耗を解消でき、圧縮機の長寿命化を図るこ
とができる。
【0032】また、請求項2に係る発明によれば、内側
部分(59)の材料の比重を外側部分(61)の材料の
比重よりも大きくしているので、形状を変化させること
なく可動部(57)の重心を調整でき、圧縮機内部の形
状変更を行う必要がない。
【0033】一方、請求項3に係る発明によれば、内側
部分(59)に重錘(75)を付加することにより、請
求項4に係る発明によれば、外側部分(61)の体積を
内側部分(59)の体積よりも小さくすることにより、
それぞれ可動部(57)の重心調整が容易に行うことが
できる。
【0034】さらに、請求項5に係る発明では、可動部
(57)質量を上記両部分(59),(61)の材料が
同じ場合の可動部(57)質量と同一に設定することに
より、可動部(57)の重心調整を行っているので、可
動部(57)の質量が変化せず、例えば圧縮機内に可動
部(57)を質量要素とする振動系が設けられている場
合に、該振動系の固有振動数が特定されており、しかも
振動系のばね定数の変更が限られたものであるために可
動部(57)の質量を自由に変更できないときでも、可
動部(57)の重心調整が可能になる等、圧縮機の他の
設計事項からの制約を受けることなく重心調整を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る圧縮機の縦断面図で
ある。
【図2】膨張機の縦断面図である。
【図3】圧縮機のシリンダおよび可動部の要部拡大断面
図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る圧縮機のシリンダお
よび可動部の要部拡大断面図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る圧縮機のシリンダお
よび可動部の要部拡大断面図である。
【図6】第3実施例の変形例に係る圧縮機のシリンダお
よび可動部の要部拡大断面図である。
【図7】従来の圧縮機のシリンダおよび可動部の要部拡
大断面図である。
【符号の説明】
13 シリンダ 17a 内筒部の開口(シリンダの開口) 21 ピストン 41 ピストンスプリング(ばね部材) 43 リニアモータ 47 磁石 55 コイル 57 可動部 59 可動部の内側部分 61 可動部の外側部分 75 重錘
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 外島 隆造 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工 業株式会社 堺製作所 金岡工場内 (56)参考文献 特開 平1−137165(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 9/14 520 F04B 35/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線を水平方向に向けて配置されたシリ
    ンダ(13)と、 一部が該シリンダ(13)内に往復移動可能に嵌挿さ
    れ、該シリンダ(13)内の作動流体を圧縮して圧力波
    を発生させるためのピストン(21)と、 該ピストン(21)を上記シリンダ(13)内の中立位
    置に位置付けるように付勢するばね部材(41)と、 磁石(47)およびコイル(55)を有し、該磁石(4
    7)またはコイル(55)が上記ピストン(21)のシ
    リンダ(13)外に延出する部分に設けられると共に、
    両者(47),(55)の相互作用により上記ピストン
    (21)を加振するリニアモータ(43)とを備え、 上記ピストン(21)に設けられた磁石(47)または
    コイル(55)と、上記ピストン(21)とが可動部
    (57)を構成する圧縮機において、 上記可動部(57)は、上記ピストン(21)がシリン
    ダ(13)外側に最も移動した死点に位置している時、
    上記シリンダ(13)の開口(17a)位置からシリン
    ダ(13)内側に存在する内側部分(59)の質量が、
    上記開口(17a)位置からシリンダ(13)外側に存
    在する外側部分(61)の質量よりも大きく設定されて
    いるものであることを特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】 上記可動部(57)の内側部分(59)
    と外側部分(61)とは異なった材料により構成され、
    上記内側部分(59)の材料の比重は、上記外側部分
    (61)の材料の比重よりも大きくなっている請求項1
    記載の圧縮機。
  3. 【請求項3】 上記可動部(57)の内側部分(59)
    には、該内側部分(59)の質量を上記外側部分(6
    1)の質量よりも大きくする重錘(75)が付加されて
    いる請求項1記載の圧縮機。
  4. 【請求項4】 上記可動部(57)の外側部分(61)
    の体積は、該外側部分(61)の質量が上記内側部分
    (59)の質量よりも小さくなるよう、上記内側部分
    (59)の体積よりも小さくなっている請求項1記載の
    圧縮機。
  5. 【請求項5】 上記可動部(57)の質量は、上記内側
    部分(59)の材料と上記外側部分(61)の材料とが
    同一である場合の可動部(57)質量と同一に設定され
    ている請求項2記載の圧縮機。
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