JP2541394B2 - フリ―ピストン圧縮機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ディスプレーサの往復
動により寒冷を発生させる膨張機を有するスターリング
冷凍機において、膨張機に供給する冷媒を圧縮するフリ
ーピストンを有するフリーピストン圧縮機の改良に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、このフリーディスプレーサ型
スターリング冷凍機は、極低温レベルの寒冷を発生させ
る小型冷凍機の一種として知られている。この冷凍機
は、例えば図３に示すように、冷媒ガスを圧縮する圧縮
機（ａ）と、該圧縮機（ａ）から吐出された冷媒ガスを
膨張させる膨張機（ｋ）とを組み合わせたものである。
上記圧縮機（ａ）は、例えば密閉状のケーシング（ｂ）
と、該ケーシング（ｂ）内に形成されたシリンダ（ｃ）
と、該シリンダ（ｃ）内に往復動自在に嵌装され、シリ
ンダ（ｃ）内空間に圧縮室（ｄ）を区画形成するピスト
ン（ｅ）と、該ピストン（ｅ）を往復駆動する駆動源と
してのリニアモータ（ｆ）とを備えている。このリニア
モータ（ｆ）はシリンダ（ｃ）周りに配置された環状の
永久磁石（ｇ）を有し、この磁石（ｇ）により、シリン
ダ（ｃ）の中心と同心の円筒状の間隙に磁界を発生させ
る。上記間隙には中心部にて上記ピストン（ｅ）に一体
固定された略カップ状の可動体（ｈ）の円周部が往復動
可能に配設され、該可動体（ｈ）の外周にはドライブコ
イル（ｉ）が巻き付けられている。また、上記可動体
（ｈ）の底面外側（ピストン（ｅ）と反対側）とケーシ
ング（ｂ）内底面との間にはピストン（ｅ）を往復動可
能に弾性支持するためのコイルスプリングからなるピス
トンスプリング（ｊ）が架設されており、ドライブコイ
ル（ｉ）に所定周波数の交流を通電することで、間隙内
を通る磁界との作用によりコイル（ｉ）及び可動体
（ｈ）を駆動してピストン（ｅ）をシリンダ（ｃ）内で
往復移動させることにより、圧縮室（ｄ）で所定周期の
ガス圧を発生させるようになされている。

【０００３】一方、上記膨張機（ｋ）は、円筒状シリン
ダ（ｌ）を有し、このシリンダ（ｌ）内にはシリンダ
（ｌ）内空間を膨張室（ｍ）と作動室（ｎ）とに区画す
るフリーディスプレーサ（ｏ）が往復動自在に嵌装され
ている。このディスプレーサ（ｏ）は、内部に金属製蓄
冷材（ｏ1 ）（再生式熱交換器）を充填したもので、該
蓄冷材（ｏ1 ）を膨張室（ｍ）及び作動室（ｎ）にそれ
ぞれ連通させる連通孔（ｏ2 ），（ｏ3 ）が開口されて
いる。また、上記作動室（ｎ）内には、ディスプレーサ
（ｏ）を往復動可能に弾性支持するコイルスプリングか
らなるディスプレーサスプリング（ｐ）が配設されてい
る。さらに、上記作動室（ｎ）は上記連絡配管（ｑ）を
介して上記圧縮機（ａ）の圧縮室（ｄ）に接続されてお
り、圧縮機（ａ）からの冷媒ガス圧によりディスプレー
サ（ｏ）を往復動させて冷媒ガスを膨張室（ｍ）で膨張
させることにより、シリンダ（ｌ）先端のコールドヘッ
ドに寒冷を発生させるようになされている（例えば“Re
frigerator for Cryogenic Sensors”，NASA Conferenc
e Publication 2287等参照）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のリニ
アモータ圧縮機（ａ）においては、ピストンスプリング
（ｊ）によりピストン（ｅ）が支持されているが、この
スプリング（ｊ）ではピストン（ｅ）をその往復動スト
ロークの中立位置に確実に保つのが難しいとともに、ス
プリング（ｊ）の耐久性についても考慮する必要があ
り、圧縮機（ａ）を長期間に亘り安定して作動させるの
に難がある。

【０００５】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ピストンを中立位置に保つ手段を改良
することで、ピストンの中立への維持を容易にし、かつ
圧縮機を長期間に亘り安定して作動させることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、この発明では、磁石の反発力によりピストンを中立
維持に保持するようにした。

【０００７】具体的には、請求項１の発明では、図１に
示すように、圧縮機は、ケーシング（１）と、該ケーシ
ング（１）内に設けられたシリンダ（４）と、該シリン
ダ（４）内に往復動自在に嵌装され、シリンダ（４）内
空間に圧縮室（６）を区画形成するピストン（５）と、
該ピストン（５）を往復駆動する駆動源としてのリニア
モータ（９）と、上記ピストン（５）をシリンダ（４）
内で往復動可能にケーシング（１）に対し弾性支持する
支持手段（１５）とを備えた構成とする。

【０００８】そして、上記支持手段（１５）を、上記ケ
ーシング（１）にシリンダ（４）の軸心方向に所定間隔
をあけて対向して固定された第１及び第２の固定磁石
（１９），（２０）と、これら両固定磁石（１９），
（２０）間に対向して配置され、上記ピストン（５）に
連結された可動磁石（２１）とを有するものとし、上記
可動磁石（２１）と固定磁石（１９），（２０）との対
向面を互いに同じ磁極として、両固定磁石（１９），
（２０）と可動磁石（２１）との反発力によりピストン
（５）を往復動ストロークの中立位置に保持するように
構成したことを特徴とする。

【０００９】請求項２の発明では、図２に示す如く、上
記支持手段（１５′）を、ケーシング（１）に固定され
た固定磁石（２２）と、この固定磁石（２２）の両側に
シリンダ（４）の軸心方向に所定間隔をあけて対向配置
され、上記ピストン（５）に連結された第１及び第２の
可動磁石（２３），（２４）とを有するものとし、可動
磁石（２３），（２４）と固定磁石（２２）との対向面
は互いに同じ磁極として、両可動磁石（２３），（２
４）と固定磁石（２２）との反発力によりピストン
（５）を往復動ストロークの中立位置に保持するように
構成する。

【００１０】

【作用】上記の構成により、請求項１の発明では、リニ
アモータ（９）に所定周波数の交流が通電されると、そ
の作動によりピストン（５）がシリンダ（４）内で往復
動し、このピストン（５）の往復動により圧縮室（６）
の容積が増減変化して、その内部の冷媒が所定周期で圧
縮される。上記ピストン（５）にはケーシング（１）側
の固定磁石（１９），（２０）間に配置された可動磁石
（２１）が連結され、この可動磁石（２１）及び固定磁
石（１９），（２０）間の磁力の反発によりピストン
（５）が中立位置に保持されているので、スプリングに
よる支持構造と比べピストン（５）を中立位置に確実に
保つことができる。しかも、この固定磁石（１９），
（２０）と可動磁石（２１）との反発力によるピストン
（５）の支持により、従来のスプリングは不要となり、
耐久性を高めて圧縮機を長期間に亘り安定して作動させ
ることができる。

【００１１】請求項２の発明では、ピストン（５）には
可動磁石（２３），（２４）が連結され、この両可動磁
石（２３），（２４）間にはケーシング（１）に固定し
た固定磁石（２２）が配置され、この可動磁石（２
３），（２４）及び固定磁石（２２）間の磁力の反発に
よりピストン（５）が中立位置に保持される。よって、
この発明でも請求項１の発明と同様の作用効果が得られ
る。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１３】（実施例１）図１は本発明の実施例１に係
るフリーディスプレーサ型スターリング冷凍機用の圧縮
機（Ａ）を示し、この圧縮機（Ａ）を従来の構成の図外
の膨張機（図２参照）と組み合わせて冷凍機が構成され
る。圧縮機（Ａ）は密閉円筒状のケーシング（１）を有
する。このケーシング（１）は非導電性の有底円筒体の
下端開口部を底壁（２）により封閉したもので、上記底
壁（２）の中心部には上下方向に延びる中心孔（３）が
貫通形成されている。この中心孔（３）には非磁性材料
としてのステンレス鋼からなる有底円筒状のシリンダ
（４）が密嵌合され、このシリンダ（４）の内部には上
方に開放された略有底円筒状のピストン（５）が摺動可
能に嵌装されており、このピストン（５）によりシリン
ダ（４）内に囲まれた部分が圧縮室（６）とされてい
る。シリンダ（４）の底部には連通孔（７）が貫通形成
され、この連通孔（７）には上記圧縮室（６）と連通す
る連絡配管（３１）の一端が嵌合固定され、この連絡配
管（３１）の他端は膨張機に接続されている。

【００１４】上記ピストン（５）はピストン（５）を往
復駆動する駆動源としてのリニアモータ（９）に駆動連
結されている。すなわち、上記ケーシング（１）の底壁
（２）上面（内面）には環状の凹部（８）が中心孔
（３）と同心状に配置されて形成され、この凹部（８）
の外側側面には環状の永久磁石（１０）が内側側面との
間に所定の間隔をあけて取り付けられており、この磁石
（１０）により底壁（２）を継鉄として磁石（１０）と
凹部（８）内側側面との間の間隙に所定強度の磁界を発
生させるようにしている。

【００１５】そして、上記ピストン（５）における開口
側端部の外周には、ピストン（５）と同心状に延びかつ
先端部が上記磁石（１０）とケーシング（１）内周面と
の間の間隙に左右方向に往復動可能に配置された略有底
円筒状のボビン（１１）が内向フランジ部（１１ａ）に
て連結されている。このボビン（１１）は非磁性材料と
しての薄肉ステンレス鋼からなり、その先端部の外周に
は外周面を所定幅に亘って切り欠いてなるコイル巻付け
部（１１ｂ）が上記磁石（１０）に対応して形成され、
このコイル巻付け部（１１ｂ）にはコイル（１２）が巻
き付けられている。そして、このリニアモータ（９）の
コイル（１２）に所定周波数（例えば５０Ｈｚ）の交流
を通電することにより、ピストン（５）を後述の支持機
構（１５）等のばね定数で決まる周期で往復動させて、
圧縮室（６）で所定周期のガス圧を発生させるように構
成されている。

【００１６】ケーシング（１）の内部には水平円板から
なる支持部材（１３）が配設され、該支持部材（１３）
はケーシング（１）の底壁（２）上面に立設した複数本
の取付ロッド（１４），（１４），…により底壁（２）
から所定高さ位置に位置するように固定されている。

【００１７】上記ピストン（５）をシリンダ（４）内で
往復動可能にケーシング（１）に対し弾性支持するため
の支持機構（１５）が設けられている。すなわち、上記
支持部材（１３）の中心部には挿通孔（１６）がシリン
ダ（４）と同心に貫通形成され、この挿通孔（１６）に
は円筒状のブッシュ（１７）が嵌合固定されている。こ
のブッシュ（１７）にはロッド（１８）が摺動可能に挿
通され、このロッド（１８）の下端は上記ピストン
（５）の内底面中心に螺合締結されており、この構造に
よりピストン（５）のシリンダ軸心からの揺れを抑制す
るようにしている。

【００１８】上記ケーシング（１）と一体の支持部材
（１３）の下面には下方に開口する円筒部（１３ａ）が
シリンダ（４）と同心にかつ支持部材（１３）と一体に
突設され、この円筒部（１３ａ）内の奥部（図で上部）
には円板状の第１の固定磁石（１９）が、また開口側
（図で下部）には第２の固定磁石（２０）がそれぞれ外
周縁部にて固定され、これら固定磁石（１９），（２
０）はシリンダ（４）の軸心方向に所定間隔をあけて対
向配置されている。両固定磁石（１９），（２０）は同
一円板状のもので、その中心部には上記ロッド（１８）
を挿通せしめる中心孔（１９ａ），（２０ａ）が形成さ
れている。

【００１９】一方、上記ロッド（１８）において上記第
１及び第２の固定磁石（１９），（２０）間に位置する
部分には円板状の可動磁石（２１）が、両固定磁石（１
９），（２０）と所定間隔をあけて上下に対向するよう
に移動一体に取り付けられている。つまり、この可動磁
石（２１）はロッド（１８）を介してピストン（５）に
連結されている。そして、上記可動磁石（２１）の上面
とそれに対向する第１固定磁石（１９）の下面は共に同
じ例えばＮ磁極とされ、また、可動磁石（２１）の下面
とそれに対向する第２固定磁石（２０）の上面は共に同
じＳ磁極とされており、この両固定磁石（１９），（２
０）と可動磁石（２１）との同磁極の反発力によりピス
トン（５）を往復動ストロークの中立位置に保持するよ
うになっている。

【００２０】次に、上記実施例の作動について説明す
る。冷凍機の運転開始に伴い、圧縮機（Ａ）におけるリ
ニアモータ（９）のコイル（１２）に所定周波数の交流
電源が通電される。この通電に伴い、磁石（１０）によ
り発生する磁界との作用によりコイル（１２）及びピス
トン（５）が往復動し、このピストン（５）のシリンダ
（４）内での往復動により圧縮室（６）の容積が増減変
化し、ピストン（５）が下降移動した際に圧縮室（６）
内部の冷媒が所定周期で圧縮されて圧縮室（６）内に所
定周期の圧力波が生じる。この圧縮室（６）は連絡配管
（３１）を介して膨張機に連通しているため、膨張機で
はディスプレーサが上記圧縮室（６）の圧力波と同じ周
期で往復動して、その膨張室でのガスの膨張により寒冷
が生じ、このディスプレーサの往復動の繰返しによりシ
リンダ先端のコールドヘッドが極低温レベルに冷却され
る。

【００２１】この場合、上記圧縮機（Ａ）のピストン
（５）と移動一体のロッド（１８）には可動磁石（２
１）が固定され、この可動磁石（２１）はケーシング
（１）側に固定した第１及び第２の固定磁石（１９），
（２０）間に配置され、可動磁石（２１）と両固定磁石
（１９），（２０）との対向面の磁極は同じとされてい
るため、可動磁石（２１）及び固定磁石（１９），（２
０）間の磁力の反発によりピストン（５）が中立位置に
保持される。そして、リニアモータ（９）に交流が通電
されると、上記ピストン（５）は上記磁力の反発力に抗
して中立位置から上下に往復動する。このように磁力の
反発によりピストン（５）が中立位置に保持されるの
で、ピストン（５）を中立位置に確実に保つことができ
るとともに、磁石（１９），（２０），（２１）の反発
力によるピストン（５）の支持により従来の如き中立位
置保持用のスプリングは不要となり、ピストン（５）が
繰返し往復動しても疲労による劣化等は生ぜず、よって
耐久性を高めて圧縮機（Ａ）を長期間に亘り安定して作
動させることができる。

【００２２】しかも、ピストン（５）はロッド（１８）
によってケーシング（１）に支持されているので、その
往復動方向と直交する水平方向の移動が規制される。そ
の結果、ピストン（５）外周面がシリンダ（４）の壁面
に摺接することはなくなり、両者間で摺動による磨耗は
生ぜず、圧縮室（６）のシール隙間が増大するのを防い
で、圧縮機（Ａ）のガス圧縮効率を高めることができ
る。

【００２３】（実施例２）図２は実施例２を示し（尚、
図１と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な
説明は省略する）、可動磁石及び固定磁石の取付対象を
変えたものである。

【００２４】すなわち、この実施例では、支持部材（１
３）の円筒部（１３ａ）の開口側（図で下部）には円板
状の固定磁石（２２）が外周縁部にて固定され、この固
定磁石（２２）の中心部にはロッド（１８）を挿通せし
める中心孔（２２ａ）が形成されている。

【００２５】一方、上記ロッド（１８）において上記固
定磁石（２２）の両側に位置する部分には円板状の第１
及び第２の可動磁石（２３），（２４）がシリンダ
（４）の軸心方向に所定間隔をあけて対向配置された状
態で移動一体に固定されており、この可動磁石（２
３），（２４）はロッド（１８）を介してピストン
（５）に連結されている。そして、上記第１可動磁石
（２３）の下面とそれに対向する固定磁石（２２）の上
面は共に同じ例えばＮ磁極とされ、また、第２可動磁石
（２４）の上面とそれに対向する固定磁石（２２）下面
は共に同じＳ磁極とされており、この両可動磁石（２
３），（２４）と固定磁石（２２）との同磁極の反発力
によりピストン（５）を往復動ストロークの中立位置に
保持する。その他は上記実施例１と同様の構成である。

【００２６】したがって、この実施例でも、ピストン
（５）側には可動磁石（２３），（２４）が連結され、
ケーシング（１）側には両可動磁石（２３），（２４）
間に位置する固定磁石（２２）が固定され、この可動磁
石（２３），（２４）及び固定磁石（２２）間の磁力の
反発によりピストン（５）が中立位置に保持されること
となり、よって実施例１の発明と同様の効果が得られ
る。

【００２７】尚、上記各実施例では、固定磁石（１
９），（２０），（２２）及び可動磁石（２１），（２
３），（２４）を円板状としたが、可動磁石及び両固定
磁石間で磁力の反発力が得られるのであれば、配置や形
状等を問わない。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明で
は、スターリング冷凍機用のフリーピストン圧縮機にお
けるピストンをケーシングに対し、ピストンに一体に設
けられた可動磁石と、可動磁石を挟むように配置されて
ケーシングに固定された１対の固定磁石とを有する支持
手段により往復動可能に支持して、可動及び固定磁石間
の反発力によりピストンを中立位置に保持するようにし
た。また、請求項２の発明では、ピストンをケーシング
に対し、ピストンに一体に設けられた１対の可動磁石
と、この両可動磁石間に配置されてケーシングに固定さ
れた固定磁石とを有する支持手段により往復動可能に支
持して、可動及び固定磁石間の反発力によりピストンを
中立位置に保持するようにした。従って、これらの発明
によると、ピストンを中立位置に確実に保つことができ
るとともに、従来のスプリングを不要とし、圧縮機の耐
久性を高めて長期間に亘り安定して作動させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１に係る圧縮機の拡大断面図で
ある。

【図２】本発明の実施例２に係る圧縮機の拡大断面図で
ある。

【図３】スターリング冷凍機の従来例を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

（Ａ）…圧縮機 （１）…ケーシング （４）…シリンダ （５）…ピストン （６）…圧縮室 （９）…リニアモータ （１０）…磁石 （１２）…コイル （１５），（１５′）…支持機構（支持手段） （１９）…第１固定磁石 （２０）…第２固定磁石 （２１）…可動磁石 （２２）…固定磁石 （２３）…第１可動磁石 （２４）…第２可動磁石

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーシング（１）と、該ケーシング
   （１）内に設けられたシリンダ（４）と、該シリンダ
   （４）内に往復動自在に嵌装され、シリンダ（４）内空
   間に圧縮室（６）を区画形成するピストン（５）と、該
   ピストン（５）を往復駆動するリニアモータ（９）と、
   上記ピストン（５）をシリンダ（４）内で往復動可能に
   ケーシング（１）に対し弾性支持する支持手段（１５）
   とを備えてなり、上記支持手段（１５）は、上記ケーシ
   ング（１）にシリンダ（４）の軸心方向に所定間隔をあ
   けて対向して固定された第１及び第２の固定磁石（１
   ９），（２０）と、上記第１及び第２の固定磁石（１
   ９），（２０）間に対向して配置され、上記ピストン
   （５）に連結された可動磁石（２１）とを有し、上記可
   動磁石（２１）と固定磁石（１９），（２０）との対向
   面は互いに同じ磁極とされていて、両固定磁石（１
   ９），（２０）と可動磁石（２１）との反発力によりピ
   ストン（５）を往復動ストロークの中立位置に保持する
   ように構成されていることを特徴とするフリーピストン
   圧縮機。
2. 【請求項２】 ケーシング（１）と、該ケーシング
   （１）内に設けられたシリンダ（４）と、該シリンダ
   （４）内に往復動自在に嵌装され、シリンダ（４）内空
   間に圧縮室（６）を区画形成するピストン（５）と、該
   ピストン（５）を往復駆動するリニアモータ（９）と、
   上記ピストン（５）をシリンダ（４）内で往復動可能に
   ケーシング（１）に対し弾性支持する支持手段（１５）
   とを備えてなり、上記支持手段（１５′）は、上記ケー
   シング（１）に固定された固定磁石（２２）と、上記固
   定磁石（２２）の両側にシリンダ（４）の軸心方向に所
   定間隔をあけて対向配置され、上記ピストン（５）に連
   結された第１及び第２の可動磁石（２３），（２４）と
   を有し、上記可動磁石（２３），（２４）と固定磁石
   （２２）との対向面は互いに同じ磁極とされていて、両
   可動磁石（２３），（２４）と固定磁石（２２）との反
   発力によりピストン（５）を往復動ストロークの中立位
   置に保持するように構成されていることを特徴とするフ
   リーピストン圧縮機。