JPH10331290A - 電波吸収壁 - Google Patents
電波吸収壁Info
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- JPH10331290A JPH10331290A JP13953497A JP13953497A JPH10331290A JP H10331290 A JPH10331290 A JP H10331290A JP 13953497 A JP13953497 A JP 13953497A JP 13953497 A JP13953497 A JP 13953497A JP H10331290 A JPH10331290 A JP H10331290A
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- absorbing wall
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電波吸収壁に於けるギャップ部からの反射を
少なくして反射損失特性を向上させることにより、電波
吸収壁の低廉化や軽量化を可能とする。 【解決手段】 水平偏波を対象とする電波吸収壁11の
前面には縦一列に敷き詰められたフェライトタイル1
3,13…が横方向に一定幅のギャップ部14を介して
並設されている。該フェライトタイル13,13…の裏
面には絶縁層15を介して導電層16が被膜されてい
る。電波吸収壁11はこの導電層16をもって反射体と
して機能させており、前記フェライトタイル13,13
…と構造筋17との間には従来のステンレスメッシュ、
スチールメッシュ、鉄筋、ステンレス筋等による反射筋
が介装されていない。また、構造筋17の縦筋17vは
縦一列になったフェライトタイル13,13…の真後に
配筋されるとともに、横筋17hにはアラミド筋が用い
られている。
少なくして反射損失特性を向上させることにより、電波
吸収壁の低廉化や軽量化を可能とする。 【解決手段】 水平偏波を対象とする電波吸収壁11の
前面には縦一列に敷き詰められたフェライトタイル1
3,13…が横方向に一定幅のギャップ部14を介して
並設されている。該フェライトタイル13,13…の裏
面には絶縁層15を介して導電層16が被膜されてい
る。電波吸収壁11はこの導電層16をもって反射体と
して機能させており、前記フェライトタイル13,13
…と構造筋17との間には従来のステンレスメッシュ、
スチールメッシュ、鉄筋、ステンレス筋等による反射筋
が介装されていない。また、構造筋17の縦筋17vは
縦一列になったフェライトタイル13,13…の真後に
配筋されるとともに、横筋17hにはアラミド筋が用い
られている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高層ビル等の建
物の壁面に設置してテレビ電波を吸収することにより、
該建物からの反射波による該建物周辺に於けるテレビの
ゴーストを防止するための電波吸収壁に関するものであ
り、特に、フェライトタイル等の電波吸収体を電界方向
に対して一定間隔置きに配置した電波吸収壁に関するも
のである。
物の壁面に設置してテレビ電波を吸収することにより、
該建物からの反射波による該建物周辺に於けるテレビの
ゴーストを防止するための電波吸収壁に関するものであ
り、特に、フェライトタイル等の電波吸収体を電界方向
に対して一定間隔置きに配置した電波吸収壁に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図3及び図4に示す如く、従来の此種電
波吸収壁1はコンクリート躯体2の前面(図3に於いて
手前面、図4に於いて上面)に電波吸収体としてのフェ
ライトタイル3,3…が敷設されている。該フェライト
タイル3,3…は鉛直方向(図3に於いて上下方向、図
4に於いて紙面に対し法線方向)、即ち、テレビ電波を
水平偏波としたときの磁界方向へは、隙間無く連続して
敷き詰められているが、水平方向(両図に於いて左右方
向)、即ち、前記偏波の電界方向へは一定の間隔(ギャ
ップ部4)を置いて配置されている。
波吸収壁1はコンクリート躯体2の前面(図3に於いて
手前面、図4に於いて上面)に電波吸収体としてのフェ
ライトタイル3,3…が敷設されている。該フェライト
タイル3,3…は鉛直方向(図3に於いて上下方向、図
4に於いて紙面に対し法線方向)、即ち、テレビ電波を
水平偏波としたときの磁界方向へは、隙間無く連続して
敷き詰められているが、水平方向(両図に於いて左右方
向)、即ち、前記偏波の電界方向へは一定の間隔(ギャ
ップ部4)を置いて配置されている。
【0003】このギャップ部4の大きさは電波の送信場
所や入射角等により異なり、電波吸収壁1がゴースト防
止に必要な最小限の反射損失特性を有するように設定さ
れる。ギャップ部4を設けないで全面をフェライトタイ
ル3,3…で覆うこととすれば、当然反射損失特性も良
くなるが、ゴーストを防止し得る程度を超える反射損失
特性についてはあっても無駄であり、且つ、フェライト
タイル3,3…自体が高価で重量も重いため、経済性や
施工効率を考慮して、フェライトタイル3,3…の個数
を必要最小限に抑えるべく、電界方向へはギャップ部4
を設けることとしたものである。
所や入射角等により異なり、電波吸収壁1がゴースト防
止に必要な最小限の反射損失特性を有するように設定さ
れる。ギャップ部4を設けないで全面をフェライトタイ
ル3,3…で覆うこととすれば、当然反射損失特性も良
くなるが、ゴーストを防止し得る程度を超える反射損失
特性についてはあっても無駄であり、且つ、フェライト
タイル3,3…自体が高価で重量も重いため、経済性や
施工効率を考慮して、フェライトタイル3,3…の個数
を必要最小限に抑えるべく、電界方向へはギャップ部4
を設けることとしたものである。
【0004】そして、コンクリート躯体2の内部には鉄
筋による構造筋5が縦横に配筋され、該構造筋5と前記
フェライトタイル3,3…との間にはステンレスメッシ
ュ、スチールメッシュ、鉄筋、ステンレス筋等による反
射筋6が介装されている。該反射筋6は前記フェライト
タイル3,3…で吸収しきれず透過した電波を反射する
ことにより、再度前記フェライトタイル3,3…に吸収
させるための反射体であり、電波吸収壁1の全域を覆う
ように張設されている。
筋による構造筋5が縦横に配筋され、該構造筋5と前記
フェライトタイル3,3…との間にはステンレスメッシ
ュ、スチールメッシュ、鉄筋、ステンレス筋等による反
射筋6が介装されている。該反射筋6は前記フェライト
タイル3,3…で吸収しきれず透過した電波を反射する
ことにより、再度前記フェライトタイル3,3…に吸収
させるための反射体であり、電波吸収壁1の全域を覆う
ように張設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の電波吸収壁で
は、フェライトタイルによる電波吸収時性は、フェライ
トタイル3,3…の背後にある反射筋6により反射する
電波をフェライトタイル3,3…で吸収するため、フェ
ライトタイル3,3…と反射筋6との距離が少しでも変
わると、このフェライトタイル3,3…と反射筋6との
間の誘電率が変わるので電波吸収時性が減少する。この
ために、この間隙を均一にすべく製造過程等でいろいろ
複雑で面倒な工夫がなされている。
は、フェライトタイルによる電波吸収時性は、フェライ
トタイル3,3…の背後にある反射筋6により反射する
電波をフェライトタイル3,3…で吸収するため、フェ
ライトタイル3,3…と反射筋6との距離が少しでも変
わると、このフェライトタイル3,3…と反射筋6との
間の誘電率が変わるので電波吸収時性が減少する。この
ために、この間隙を均一にすべく製造過程等でいろいろ
複雑で面倒な工夫がなされている。
【0006】また、電波吸収壁1はギャップ部4の部分
にも反射筋6が張られているので、その部分の反射筋6
による反射波は該ギャップ部4から電波吸収壁1の前方
へ通り抜けていく。しかも、この反射波はフェライトタ
イル3,3…を経ずに入射して、且つ、フェライトタイ
ル3,3…を経ずに反射されるものであるので、殆ど減
衰していない。また、鉄筋による構造筋5も電波を反射
することになるが、そのうちギャップ部4の部分に配筋
されているものについては、前記反射筋6と同様の作用
を惹き起こす。特に、ギャップ部4に沿って平行に配筋
されている磁界方向(図に於いて縦方向)の構造筋6に
於いて顕著である。これは電波吸収壁1全体の反射損失
特性の低下に繋り、それだけフェライトタイル3,3…
の分量を多くしなければならず、コストの上昇や重量化
を招いている。
にも反射筋6が張られているので、その部分の反射筋6
による反射波は該ギャップ部4から電波吸収壁1の前方
へ通り抜けていく。しかも、この反射波はフェライトタ
イル3,3…を経ずに入射して、且つ、フェライトタイ
ル3,3…を経ずに反射されるものであるので、殆ど減
衰していない。また、鉄筋による構造筋5も電波を反射
することになるが、そのうちギャップ部4の部分に配筋
されているものについては、前記反射筋6と同様の作用
を惹き起こす。特に、ギャップ部4に沿って平行に配筋
されている磁界方向(図に於いて縦方向)の構造筋6に
於いて顕著である。これは電波吸収壁1全体の反射損失
特性の低下に繋り、それだけフェライトタイル3,3…
の分量を多くしなければならず、コストの上昇や重量化
を招いている。
【0007】そこで、このようなギャップ部からの反射
をなるべく少なくして反射損失特性を向上させることに
より、電波吸収壁の低廉化や軽量化を図るために解決す
べき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題
を解決することを目的とする。
をなるべく少なくして反射損失特性を向上させることに
より、電波吸収壁の低廉化や軽量化を図るために解決す
べき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題
を解決することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために提案されたものであり、一方向に連続して配
置され、且つ、該一方向に直交する他の方向に一定間隔
置きに配置された電波吸収体と、構造筋との間に、反射
体を介装した電波吸収壁に於いて、前記電波吸収体の裏
面に沿って導電層を配設することにより、該導電層をも
って前記反射体とした電波吸収壁を提供するものであ
る。
するために提案されたものであり、一方向に連続して配
置され、且つ、該一方向に直交する他の方向に一定間隔
置きに配置された電波吸収体と、構造筋との間に、反射
体を介装した電波吸収壁に於いて、前記電波吸収体の裏
面に沿って導電層を配設することにより、該導電層をも
って前記反射体とした電波吸収壁を提供するものであ
る。
【0009】また、前記構造筋のうち前記一方向を向い
た構造筋を前記電波吸収体の真後に配筋した電波吸収壁
を提供するものである。更に、前記構造筋のうち前記他
の方向を向いた構造筋を非磁性材料にて形成した電波吸
収壁を提供するものである。
た構造筋を前記電波吸収体の真後に配筋した電波吸収壁
を提供するものである。更に、前記構造筋のうち前記他
の方向を向いた構造筋を非磁性材料にて形成した電波吸
収壁を提供するものである。
【0010】該電波吸収壁を建物の壁面に設置する際
は、前記一方向をテレビ電波の磁界方向へ向け、前記他
の方向をテレビ電波の電界方向へ向ける。即ち、水平偏
波の場合は前記一方向を鉛直に向け、垂直偏波の場合は
前記一方向を水平に向ける。
は、前記一方向をテレビ電波の磁界方向へ向け、前記他
の方向をテレビ電波の電界方向へ向ける。即ち、水平偏
波の場合は前記一方向を鉛直に向け、垂直偏波の場合は
前記一方向を水平に向ける。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
及び図2に従って詳述する。図は電波吸収壁11を示
し、該電波吸収壁11は縦約4m、横約3m、厚さ約1
5cm〜20cmの矩形パネル状にプレキャスト成型され、
高層ビル等の建物に於けるテレビ電波送信場所に面した
壁面に設置される。ここで、該電波吸収壁11の縦方向
は図1に於いて上下方向であり、図2に於いて紙面に対
し法線方向である。設置の際はこの縦方向を鉛直に向け
る。また、対象とするテレビ電波は水平偏波であるもの
とする。
及び図2に従って詳述する。図は電波吸収壁11を示
し、該電波吸収壁11は縦約4m、横約3m、厚さ約1
5cm〜20cmの矩形パネル状にプレキャスト成型され、
高層ビル等の建物に於けるテレビ電波送信場所に面した
壁面に設置される。ここで、該電波吸収壁11の縦方向
は図1に於いて上下方向であり、図2に於いて紙面に対
し法線方向である。設置の際はこの縦方向を鉛直に向け
る。また、対象とするテレビ電波は水平偏波であるもの
とする。
【0012】該電波吸収壁11のコンクリート躯体12
は軽量の高強度コンクリートや繊維補強コンクリート等
が用いられる。そして、該コンクリート躯体12の前面
(図1に於いて手前面、図2に於いて上面)には、電波
吸収体としてのフェライトタイル13,13…が縦方
向、即ち、磁界方向へは隙間無く連続して一列に配置さ
れ、且つ、横方向、即ち、電界方向へは一定の間隔(ギ
ャップ部14)を置いて配置されている。
は軽量の高強度コンクリートや繊維補強コンクリート等
が用いられる。そして、該コンクリート躯体12の前面
(図1に於いて手前面、図2に於いて上面)には、電波
吸収体としてのフェライトタイル13,13…が縦方
向、即ち、磁界方向へは隙間無く連続して一列に配置さ
れ、且つ、横方向、即ち、電界方向へは一定の間隔(ギ
ャップ部14)を置いて配置されている。
【0013】該フェライトタイル13,13…はフェラ
イト(鉄)を混入して焼結した8〜10cm角のタイルで
あり、前記コンクリート躯体12を打設する前にその打
設用型枠の底面に裏返しにして並べておく。これによ
り、コンクリート躯体12を打設すると該コンクリート
躯体12に埋設され、脱型するとその表面が該コンクリ
ート躯体12の前面から露出することになる。
イト(鉄)を混入して焼結した8〜10cm角のタイルで
あり、前記コンクリート躯体12を打設する前にその打
設用型枠の底面に裏返しにして並べておく。これによ
り、コンクリート躯体12を打設すると該コンクリート
躯体12に埋設され、脱型するとその表面が該コンクリ
ート躯体12の前面から露出することになる。
【0014】尚、外観を良くするために電波吸収壁11
の前面に厚さ15〜20mmのモルタル層を被装すること
が多い。また、場合によっては更に通常のタイルを敷き
詰めることがある。然るときは、この通常のタイルを前
記型枠の底面に裏返しにして載置し、その上にモルタル
を打設した後、前述したフェライトタイル13,13…
の配置作業を行なう。
の前面に厚さ15〜20mmのモルタル層を被装すること
が多い。また、場合によっては更に通常のタイルを敷き
詰めることがある。然るときは、この通常のタイルを前
記型枠の底面に裏返しにして載置し、その上にモルタル
を打設した後、前述したフェライトタイル13,13…
の配置作業を行なう。
【0015】而して、このフェライトタイル13,13
…の裏面には絶縁層15を介して導電層16が被膜され
ている。該導電層16は鉄、銅、亜鉛等の導電性材料を
主成分とする薄膜であり、前記絶縁層15の上にスプレ
ーやハケで塗布される。尚、本発明に係る導電層は斯か
る膜状のものに限定されるものではなく、導電性があれ
ば金属の薄板であっても良い。但し、コンクリート中に
埋設されるので耐アルカリ性を有している必要がある。
また、絶縁層15はフェライトタイル13,13…と導
電層16との間のイオン化傾向の違いによる電蝕を防止
するためのものである。従って、鉄を主成分とする導電
層16の場合等は斯かる電蝕の心配がないので、絶縁層
15を介装しなくても良い。
…の裏面には絶縁層15を介して導電層16が被膜され
ている。該導電層16は鉄、銅、亜鉛等の導電性材料を
主成分とする薄膜であり、前記絶縁層15の上にスプレ
ーやハケで塗布される。尚、本発明に係る導電層は斯か
る膜状のものに限定されるものではなく、導電性があれ
ば金属の薄板であっても良い。但し、コンクリート中に
埋設されるので耐アルカリ性を有している必要がある。
また、絶縁層15はフェライトタイル13,13…と導
電層16との間のイオン化傾向の違いによる電蝕を防止
するためのものである。従って、鉄を主成分とする導電
層16の場合等は斯かる電蝕の心配がないので、絶縁層
15を介装しなくても良い。
【0016】そして、電波吸収壁11はこの導電層16
をもって反射体として機能させることとし、従来のステ
ンレスメッシュや鉄筋による反射筋は配筋されていな
い。更に、該電波吸収壁11の構造筋17の縦筋17
v,17v…は縦一列になったフェライトタイル13,
13…の丁度真後に来るように配筋されている。また、
この縦筋17v,17v…には普通の鉄筋が用いられて
いるが、横筋17h,17h…には非磁性材料のアラミ
ド筋が用いられている。
をもって反射体として機能させることとし、従来のステ
ンレスメッシュや鉄筋による反射筋は配筋されていな
い。更に、該電波吸収壁11の構造筋17の縦筋17
v,17v…は縦一列になったフェライトタイル13,
13…の丁度真後に来るように配筋されている。また、
この縦筋17v,17v…には普通の鉄筋が用いられて
いるが、横筋17h,17h…には非磁性材料のアラミ
ド筋が用いられている。
【0017】而して、該電波吸収壁11内に入射するテ
レビ電波のうち前記フェライトタイル13,13…から
入射するものについては、該フェライトタイル13,1
3…を伝播する過程である程度吸収される。吸収しきれ
ずに該フェライトタイル13,13…を透過した電波は
前記導電層16に当って反射する。そして、再びフェラ
イトタイル13,13…内に返され、該フェライトタイ
ル13,13…の中で殆ど吸収される。
レビ電波のうち前記フェライトタイル13,13…から
入射するものについては、該フェライトタイル13,1
3…を伝播する過程である程度吸収される。吸収しきれ
ずに該フェライトタイル13,13…を透過した電波は
前記導電層16に当って反射する。そして、再びフェラ
イトタイル13,13…内に返され、該フェライトタイ
ル13,13…の中で殆ど吸収される。
【0018】一方、電波吸収壁11内に入射するテレビ
電波のうちギャップ部14から入射するものについて
は、コンクリート躯体12を伝播して、そのまま電波吸
収壁11を透過していく。一部構造筋17の横筋17
h,17h…に当たるものもあるが、該横筋17h,1
7h…は非磁性体のアラミド筋であるので反射すること
はない。また、反射を惹き起こす縦筋17v,17v…
は前記フェライトタイル13,13…の影に隠れている
ので、このギャップ部14から入射した電波が該縦筋1
7v,17v…に当って反射することもない。
電波のうちギャップ部14から入射するものについて
は、コンクリート躯体12を伝播して、そのまま電波吸
収壁11を透過していく。一部構造筋17の横筋17
h,17h…に当たるものもあるが、該横筋17h,1
7h…は非磁性体のアラミド筋であるので反射すること
はない。また、反射を惹き起こす縦筋17v,17v…
は前記フェライトタイル13,13…の影に隠れている
ので、このギャップ部14から入射した電波が該縦筋1
7v,17v…に当って反射することもない。
【0019】斯くして、電波吸収壁11からの反射量が
減少し、反射損失特性を向上させることができる。この
向上した分だけギャップ部14の割合を大きくして(即
ち、横方向へのフェライトタイル13,13…の配置間
隔を広くして)フェライトタイル13,13…の数を減
らすこととすれば、電波吸収壁11の低廉化や軽量化を
図ることができる。
減少し、反射損失特性を向上させることができる。この
向上した分だけギャップ部14の割合を大きくして(即
ち、横方向へのフェライトタイル13,13…の配置間
隔を広くして)フェライトタイル13,13…の数を減
らすこととすれば、電波吸収壁11の低廉化や軽量化を
図ることができる。
【0020】また、横筋17h,17h…には鉄筋より
も遙かに軽いアラミド筋を用いているので、電波吸収壁
11を一層軽量化することができる。更に、この横筋1
7h,17h…はテレビ電波の電界方向に一致している
が、該横筋17h,17h…は非磁性材料であるため、
テレビ電波が該横筋17h,17h…の影響を受けて反
射されるおそれもない。また、アラミド筋は鉄筋よりも
強度が高く耐蝕性にも優れているので構造筋としてのメ
リットが大きい。
も遙かに軽いアラミド筋を用いているので、電波吸収壁
11を一層軽量化することができる。更に、この横筋1
7h,17h…はテレビ電波の電界方向に一致している
が、該横筋17h,17h…は非磁性材料であるため、
テレビ電波が該横筋17h,17h…の影響を受けて反
射されるおそれもない。また、アラミド筋は鉄筋よりも
強度が高く耐蝕性にも優れているので構造筋としてのメ
リットが大きい。
【0021】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電波
吸収壁に於いては、フェライトタイル等の電波吸収体の
部分に入射した電波については、該電波吸収体の裏面に
沿って配設した導電層による反射効果によって該電波吸
収体内を往復することとなり、この過程で可及的に減衰
していく。一方、電波吸収体間のギャップ部分に入射し
た電波については、その進行方向に従来のステンレスメ
ッシュや鉄筋による反射体が存在しないので、殆どのも
のがそのまま電波吸収壁を透過していく。
吸収壁に於いては、フェライトタイル等の電波吸収体の
部分に入射した電波については、該電波吸収体の裏面に
沿って配設した導電層による反射効果によって該電波吸
収体内を往復することとなり、この過程で可及的に減衰
していく。一方、電波吸収体間のギャップ部分に入射し
た電波については、その進行方向に従来のステンレスメ
ッシュや鉄筋による反射体が存在しないので、殆どのも
のがそのまま電波吸収壁を透過していく。
【0023】斯くして、全体の反射量を減少させて反射
損失特性を向上させることができる。この向上した分だ
けギャップ部分の割合を大きくして電波吸収体の数を減
らすこととすれば、電波吸収壁の低廉化や軽量化を図る
ことができる。
損失特性を向上させることができる。この向上した分だ
けギャップ部分の割合を大きくして電波吸収体の数を減
らすこととすれば、電波吸収壁の低廉化や軽量化を図る
ことができる。
【0024】また、請求項2記載の発明に係る電波吸収
壁に於いては、ギャップ部分に沿って平行に配筋された
構造筋が電波吸収体の影に隠れることになるので、この
構造筋にギャップ部分から入って来た電波が直接当って
反射し、再びギャップ部分から出て行くことはない。従
って、反射損失特性が更に向上し、電波吸収壁の一層の
低廉化や軽量化を図ることができる。
壁に於いては、ギャップ部分に沿って平行に配筋された
構造筋が電波吸収体の影に隠れることになるので、この
構造筋にギャップ部分から入って来た電波が直接当って
反射し、再びギャップ部分から出て行くことはない。従
って、反射損失特性が更に向上し、電波吸収壁の一層の
低廉化や軽量化を図ることができる。
【0025】更に、請求項3記載の発明に係る電波吸収
壁に於いては、ギャップ部分から入射した電波の進行方
向に、従来のステンレスメッシュ、スチールメッシュ、
鉄筋、ステンレス筋等による反射体は勿論のこと、その
他反射を起こし得る物体が何も存在しなくなるので、反
射損失特性の更なる向上に寄与することができる。
壁に於いては、ギャップ部分から入射した電波の進行方
向に、従来のステンレスメッシュ、スチールメッシュ、
鉄筋、ステンレス筋等による反射体は勿論のこと、その
他反射を起こし得る物体が何も存在しなくなるので、反
射損失特性の更なる向上に寄与することができる。
【図1】本発明の実施の形態を示し、その一部切欠斜視
図。
図。
【図2】本発明の実施の形態を示し、その水平断面図。
【図3】従来例を示し、その一部切欠斜視図。
【図4】従来例を示し、その水平断面図。
11 電波吸収壁 13 フェライトタイル 14 ギャップ部 16 導電層 17 構造筋 17v 縦筋 17h 横筋
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 哲夫 茨城県つくば市大字鬼ケ窪1043 株式会社 熊谷組技術研究所内 (72)発明者 田代 啓一 神奈川県伊勢原市岡崎6699番地の8 有限 会社波動システム研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 一方向に連続して配置され、且つ、該一
方向に直交する他の方向に一定間隔置きに配置された電
波吸収体と、構造筋との間に、反射体を介装した電波吸
収壁に於いて、前記電波吸収体の裏面に沿って導電層を
配設することにより、該導電層をもって前記反射体とし
たことを特徴とする電波吸収壁。 - 【請求項2】 前記構造筋のうち前記一方向を向いた構
造筋を前記電波吸収体の真後に配筋した請求項1記載の
電波吸収壁。 - 【請求項3】 前記構造筋のうち前記他の方向を向いた
構造筋を非磁性材料にて形成した請求項2記載の電波吸
収壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13953497A JPH10331290A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 電波吸収壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13953497A JPH10331290A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 電波吸収壁 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10331290A true JPH10331290A (ja) | 1998-12-15 |
Family
ID=15247523
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13953497A Withdrawn JPH10331290A (ja) | 1997-05-29 | 1997-05-29 | 電波吸収壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10331290A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008019618A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Yoshinao Ookawa | コンクリート構造体及び建物 |
CN102873974A (zh) * | 2012-09-18 | 2013-01-16 | 奈电软性科技电子(珠海)有限公司 | 一种涨缩钢网的制作方法 |
CN106251911A (zh) * | 2016-07-22 | 2016-12-21 | 葛加君 | 建筑智能系统多位性预控电磁雷波干扰的方法 |
-
1997
- 1997-05-29 JP JP13953497A patent/JPH10331290A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008019618A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Yoshinao Ookawa | コンクリート構造体及び建物 |
CN102873974A (zh) * | 2012-09-18 | 2013-01-16 | 奈电软性科技电子(珠海)有限公司 | 一种涨缩钢网的制作方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040803 |