JPH084147A - 電波吸収用コンクリートパネル及び電波吸収壁構造 - Google Patents

電波吸収用コンクリートパネル及び電波吸収壁構造

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JPH084147A
JPH084147A JP13594894A JP13594894A JPH084147A JP H084147 A JPH084147 A JP H084147A JP 13594894 A JP13594894 A JP 13594894A JP 13594894 A JP13594894 A JP 13594894A JP H084147 A JPH084147 A JP H084147A
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JP
Japan
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concrete panel
concrete
steel pipe
mesh
panel
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JP13594894A
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English (en)
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Yukio Kurosaki
幸夫 黒崎
Toshiro Takahashi
利郎 高橋
Koichi Hasuo
孝一 蓮尾
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Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼管柱や鉄筋コンクリート構造物の電波障害
の解消に適した比較的大面積のコンクリートパネルを提
供すること及び該コンクリートパネルを使用した鋼管柱
或いは鉄筋コンクリート構造物の簡単な構成の電波吸収
壁構造を提供すること 【構成】 長尺の炭素繊維で形成したメッシュ2をコン
クリートパネル1内にその面方向に層状に埋設する。ま
た該メッシュを埋設した電波吸収用コンクリートパネル
7を、鋼管柱5の前方に間隔6を存して設け、該電波吸
収用コンクリートを、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋8
の周囲に打込み型枠として設ける 【効果】 比較的大面積で引張強度の大きい電波吸収用
コンクリートパネルが得られ、電波吸収壁の構築が容易
になり、鋼管柱の電波障害の解消と耐火性の向上とを同
時に付与でき、工期を短縮し工費を節減でき、鉄筋コン
クリート構造物の構築と同時に電波吸収壁を構築できる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、土木建築物の電波障害
の解消に使用される電波吸収用コンクリートパネル及び
該パネルを使用した電波吸収壁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の電波障害を防止するため
電波吸収壁を設けることが行なわれている。電波吸収材
料としては、炭素粉末、チタン酸バリウム、フェライト
等が知られており、炭素粉末は発泡樹脂に混入したり、
塗料やゴムに混入して使用され、チタン酸バリウムは塗
料に混入して使用され、またフェライトはタイル状或い
は粉末にしてゴムに混入して使用されている。従来の電
波吸収壁は、例えば図1のように上下の磁界方向に連続
して金属板aの前面にタイル状のフェライトbを取り付
けることにより構成される。また、該タイル状のフェラ
イトbを、図2或いは図3に示すように、金属板aの前
方にコンクリート層cを介して或いはコンクリート層c
内に設けることも行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】土木或いは建築構造物
を構成する鋼管柱の電波障害を解消する場合、これに電
波吸収材料の塗料を塗布することが考えられるが耐候性
が乏しく、フェライトを混入したゴムは外装が難しく、
またタイル状のフェライトは、100×100mm程度の
もので、その多数枚を適当な空隙を存して建築物に取り
付けなければならず、取付作業が非常に煩雑になる。こ
うした耐候性の欠如や煩雑さの欠点は、比較的大きな電
波吸収体を使用することにより解決できると考えられる
が、フェライトは焼結により作製されるものであるか
ら、単体では大きな寸法のものは得られない。また、鉄
筋コンクリート構造物の構築と同時に電波吸収壁を構築
できれば工程が簡略化されて好ましい。
【0004】本発明は、鋼管柱や鉄筋コンクリート構造
物の電波障害の解消に適した比較的大面積のコンクリー
トパネルを提供すること及び該コンクリートパネルを使
用した鋼管柱或いは鉄筋コンクリート構造物の簡単な構
成の電波吸収壁構造を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、長尺の炭素
繊維で形成したメッシュをコンクリートパネル内にその
面方向に層状に埋設することにより、鋼管柱や鉄筋コン
クリート構造物の電波障害の解消に適した大面積のコン
クリートパネルを提供する目的を達成するようにした。
長尺の炭素繊維で形成したメッシュをコンクリートパネ
ル内にその面方向に層状に埋設して形成した電波吸収用
コンクリートパネルを、鋼管柱の電波入射面の前方に間
隔を存して設けることにより、鋼管柱に簡単に電波吸収
壁を構築でき、長尺の炭素繊維で形成したメッシュをコ
ンクリートパネル内にその面方向に層状に埋設して形成
した電波吸収用コンクリートパネルを、梁等の鉄筋コン
クリート構造物の鉄筋の周囲に打込み型枠として設ける
ことにより、鉄筋コンクリート構造物の電波吸収壁を簡
単に構築する目的が達成される。
【0006】
【作用】電波吸収用コンクリートパネルの内部に層状に
埋設した長尺炭素繊維のメッシュが鉄筋のようにコンク
リートを補強するので、該パネルを比較的大面積に形成
することができるのみならず、該炭素繊維が該パネルに
入射する電波にオーム損失を与えて吸収する。このパネ
ルは大面積に形成できるから、電波障害の原因となる構
築物に取付ける場合、その枚数が少なくてすみ、その取
付作業が簡単になる。また、鋼管柱の電波吸収壁を構築
するときは該パネルを鋼管柱の表面から多少の間隔を存
して設け、該パネルを透過して入射する電波は該鋼管柱
の表面の鋼管が電波反射材となって反射し、その反射電
波が炭素繊維に吸収されて電波障害が解消される。該パ
ネルは火災に弱い鋼管柱を保護する耐火被覆材としても
作用し、該パネルと鋼管柱との間の間隔は、空気層とし
て或いは断熱材やモルタルを充填することにより、十分
に鋼管柱を保護できる。更に、該パネルは該メッシュで
補強されて大型に構成できるので、これを鉄筋コンクリ
ートの柱や梁の構造物を構築する際の打込み型枠として
鉄筋の周囲に設け、コンクリートの打込み後は該構造物
内の鉄筋が電波反射材となり、鉄筋で反射した電波が炭
素繊維にて吸収され、鉄筋コンクリート構造物の構築と
同時に電波吸収壁を構築できるから作業を簡略化でき
る。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を別紙図面に基づき説明する
と、図4に於いて符号1は紙面と垂直方向に延びるコン
クリートパネル、2は該コンクリートパネル1の内部に
その面方向に層状に埋設した長尺の炭素繊維のメッシュ
を示す。該メッシュ2は例えば12000 フィラメントの炭
素繊維の複数本を直径3.7 〜9.0 mmの束3とし、この
束を経糸・緯糸として図5に示すように例えば方形の50
〜200 mmの間隔4を存して編成し、保形性を具備させ
るために各束3にエポキシ樹脂等の結合剤を含浸させて
硬化させ、各束3の炭素繊維を相互に結合させた。該結
合剤にはエポキシ系樹脂の他にポリエステル系、ビニル
エステル系、フェノール系、ポリイミド系等の常温或い
は熱硬化性樹脂、アルカリ金属ケイ酸塩系、コロイダル
シリカ系、リン酸塩系、セメント系等の常温或いは加熱
硬化型無機材料、常温或いは加熱硬化型有機・無機複合
材料等を使用できる。該メッシュ2をコンクリートパネ
ルの成形型枠に設置してコンクリートを流し込み、養生
したのち成形型枠を解体するとコンクリートパネル1が
得られるが、該メッシュ2は1層に限らず該パネル1の
厚さ方向にコンクリートを流し込める間隔を存して2層
以上に設けてもよい。該炭素繊維の引張強度はコンクリ
ートよりもはるかに大きく、これのメッシュ2をコンク
リートパネル1に埋設することにより、コンクリートパ
ネル1が補強され、比較的強度が大きく大面積のものを
製作でき、更に該炭素繊維で到来電波を熱エネルギーに
変換して吸収することができるから電波吸収用コンクリ
ートパネルとして好都合である。束3に結合剤を含浸さ
せないで柔軟性を持つメッシュ2として使用してもよ
い。
【0008】768000フィラメントの炭素繊維を直径7m
mに束ね、この束3を経糸・緯糸として50mmの方形の
間隔4を有するメッシュ2を編成し、該束3にエポキシ
樹脂の結合剤を含浸させて硬化させ、これをコンクリー
トパネル1に埋設することにより、厚さが100 mmで長
さ3m、幅1mと比較的大面積で曲げ引張強度が約100k
g/cm 2 と大きい電波吸収用コンクリートパネルが製作
できた。このパネルでは、金属板との併用で300 MHz
〜1GHzの周波数を反射減衰量−15〜−25dBで減
衰させ、実用に耐え得た。
【0009】土木建築構造物では、鋼管内にコンクリー
トを充填した鋼管柱が構造体として使用されており、こ
れは電波の反射率が高く電波障害を起しやすいが、図4
に示すように、鋼管柱5の電波入射面の前方に間隔6を
存して本発明の電波吸収用コンクリートパネル7を設け
て電波吸収壁構造とすることにより、該鋼管柱5の鋼管
表面からの反射電波が該パネル7内の炭素繊維のメッシ
ュ2に吸収され、しかも該パネル7を間隔6を存して配
置したから該鋼管柱5に外部からの熱が伝わりにくく、
熱に弱い鋼管柱5を火災から保護することができる。該
間隔6は空洞であってもよく、断熱材やモルタルを充填
してもよい。
【0010】該電波吸収用コンクリートパネル7は炭素
繊維のメッシュ2により補強されて強度が大きく大面積
のものが得られるから、これを図6に示すように、鉄筋
コンクリートの梁や柱等の構造物10を構築する場合に
鉄筋8の周囲に打込み型枠として設け、そのままコンク
リート9を打込むことにより電波吸収壁構造が完成す
る。この場合、該鉄筋8が電波反射材となり、高層建築
物では配筋の密度も高いから反射波も大きいが、これの
反射波を該パネル7のメッシュ2が吸収する。該パネル
7を打込み型枠として利用しているから、柱等の鉄筋コ
ンクリート構造物の構築と同時に電波吸収壁が構築さ
れ、別途に電波吸収壁のための工事が不要になる。
【0011】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
長尺の炭素繊維で形成したメッシュをコンクリートパネ
ル内にその面方向に層状に埋設したので、比較的大面積
で引張強度の大きい電波吸収用コンクリートパネルが得
られ、電波吸収壁の構築が容易になり、該メッシュを複
数枚埋設してその電波吸収機能を調整することが可能で
その製作も既存のコンクリートパネルの製造設備を使用
できて簡単安価に製作できる等の効果があり、請求項4
の発明によれば、該メッシュを埋設した電波吸収用コン
クリートパネルを鋼管柱の電波入射面の前方に間隔を存
して設けた構造としたので、該鋼管柱の電波障害の解消
と耐火性の向上とを同時に付与でき、工期を短縮し工費
を節減できる効果があり、更に請求項5の発明によれ
ば、該メッシュを埋設した電波吸収用コンクリートパネ
ルを鉄筋の周囲に打込み型枠として設けたので、鉄筋コ
ンクリート構造物の構築と同時に電波吸収壁を構築で
き、工期の短縮と工費の節減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の電波吸収壁の説明図
【図2】 従来の電波吸収壁の断面図
【図3】 従来の他の電波吸収壁の断面図
【図4】 請求項1及び4の発明の実施例の截断側面図
【図5】 図4のメッシュの側面図
【図6】 請求項5の発明の実施例の截断側面図
【符号の説明】
1 コンクリートパネル 2 メッシュ
5 鋼管柱 6 間隔 7 電波吸収用コンクリ
ートパネル 8 鉄筋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 9/00 M

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺の炭素繊維で形成したメッシュをコ
    ンクリートパネル内にその面方向に層状に埋設したこと
    を特徴とする電波吸収用コンクリートパネル。
  2. 【請求項2】 上記メッシュは上記コンクリートパネル
    内にその厚さ方向に間隔を存して複数枚埋設したことを
    特徴とする請求項1に記載の電波吸収用コンクリートパ
    ネル。
  3. 【請求項3】 上記メッシュを構成する長尺の炭素繊維
    は複数本が1束で且つ各束の炭素繊維同士が結合剤で結
    合されていることを特徴とする請求項1乃至2に記載の
    電波吸収用コンクリートパネル。
  4. 【請求項4】 長尺の炭素繊維で形成したメッシュをコ
    ンクリートパネル内にその面方向に層状に埋設して形成
    した電波吸収用コンクリートパネルを、鋼管柱の電波入
    射面の前方に間隔を存して設けたことを特徴とする電波
    吸収壁構造。
  5. 【請求項5】 長尺の炭素繊維で形成したメッシュをコ
    ンクリートパネル内にその面方向に層状に埋設して形成
    した電波吸収用コンクリートパネルを、梁等の鉄筋コン
    クリート構造物の鉄筋の周囲に打込み型枠として設けた
    ことを特徴とする電波吸収壁構造。
  6. 【請求項6】 上記メッシュを構成する長尺の炭素繊維
    は複数本が1束で且つ各束の炭素繊維同士が結合剤で結
    合されていることを特徴とする請求項4乃至5に記載の
    電波吸収壁構造。
JP13594894A 1994-06-17 1994-06-17 電波吸収用コンクリートパネル及び電波吸収壁構造 Pending JPH084147A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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