JPH10331257A - 建造物の基礎構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性に優れ、かつ従来の木材と同様に加工
できる土台を得る。 【解決手段】 発泡性合成樹脂製基材よりなる土台が布
基礎上に載置固定されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、木材の代わりに発
泡性合成樹脂よりなる基材が土台に使用された建造物の
基礎構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、布基礎の土台に天然の木材が使用
されているが、長期間の使用により、腐食が生じたり、
白蟻の食害に遭い、耐久性に劣るという欠点がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決し、耐久性に優れ、かつ従来の木材と同様に加工で
きる発泡性合成樹脂よりなる基材を土台として提供する
ものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明建造物の基礎構造
は上記課題を達成するため、発泡性合成樹脂製基材より
なる土台が布基礎上に載置固定されてなるものである。

【０００５】また本発明建造物の基礎構造は、基材を構
成する発泡性合成樹脂に木粉が配合されてなるものであ
る。

【０００６】さらに本発明建造物の基礎構造は、基材を
構成する発泡性合成樹脂が高密度ポリエチレンからなる
ものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図中１は基材、２は布基礎、３はアンカーボ
ルトである。基材１は、発泡性合成樹脂からなる。発泡
性合成樹脂に用いられる樹脂としては押出成形、射出成
形等成形が可能なものであればどのようなものを用いて
もよく、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ＡＢＳ樹脂、ポリアミド、アクリル樹脂、ポ
リカーボネート等の熱可塑性合成樹脂の他、場合によっ
てはフェノール樹脂、不飽和ポリエステル、ユリア樹脂
等の熱硬化性樹脂も使用し得る。この中でも特に高密度
ポリエチレンが加工性がよく、かつ木粉、発泡剤等の混
合性もよく好適に使用される。該合成樹脂に発泡剤が配
合される。

【０００８】発泡剤としては加熱分解により、多量の窒
素ガスや炭酸ガスを放出する無機もしくは有機化合物、
気化により著しく体積を増す有機溶剤等を適宜割合で混
合し、成形機による成形時の熱でもって該樹脂を発泡さ
せるのである。窒素ガスを放出する発泡剤としてはＡＤ
ＣＡ（アゾジカルボンアミド）が、また炭酸ガスを放出
する発泡剤としてはＯＢＳＨ（オキシビスベンゼンスル
ホニルヒドラジッド）が挙げられる。該発泡剤は樹脂１
００重量部に対して１．５〜３．０重量部程度使用され
る。

【０００９】木粉としてはスギ、ヒノキ、ベイツガ等が
よく使用され、その粒径は６０〜１００メッシュ程度の
ものが好適である。該木粉は樹脂１００重量部に対して
２０〜３０重量部程度使用される。

【００１０】充填材としては炭酸カルシウム、石粉等が
使用される。該充填材は樹脂１００重量部に対して１５
〜３０重量部程度使用される。

【００１１】上記合成樹脂にはその他、可塑剤、安定
剤、発泡助剤、紫外線吸収剤、顔料等を必要に応じて配
合してもよい。なお、顔料を混合する際、均一に混合し
てもよいが、基材１に部分的に濃淡をつけたり斑になる
ようにしてもよい。

【００１２】上記基材１を成形機にて成形する際、金型
内の合成樹脂が均一にに加熱されるのがよいが、部分的
にやや高温部とやや低温部とが生じるようにし、基材１
の発泡状態に疎密ができるようにしてもよい。

【００１３】また上記基材１は発泡性合成樹脂のみで構
成されてもよいが、該基材１中にガラス繊維、ウィスカ
ー等の補強材を埋設一体化してもよい。

【００１４】

【実施例】次に本発明基材の実施例について説明する。
まず、発泡性合成樹脂原料として次の配合のものを用い
た。 高密度ポリエチレン １００重量部 木粉 ２０ 発泡剤 ３ 炭酸カルシウム １５ 顔料 ３ 上記発泡性合成樹脂を押出成形により、幅、厚さ共１５
０ｍｍ、、発泡倍率１．３倍の基材１を連続的に押出成
形した。

【００１５】上記基材１について次の物性テストを行っ
た。なお比較のため木材についても同様の物性テストを
行った。その結果を表１に示す。

【００１６】

【表１】

【００１７】この結果、本実施例は木材に比し、吸水率
が著しく小さく、したがってカビ、バクテリア等による
腐食が生じがたく、また白蟻等害虫の食害も避けられ
る。

【００１８】

【発明の効果】以上詳述したように本発明建造物の基礎
構造は、布基礎上に載置固定された土台が発泡性合成樹
脂製基材よりなるので、木材に比し吸水率が小さく、腐
食や白蟻の食害等が避けられ、家屋等建造物の耐久性が
向上し好ましい。

【００１９】また、基材を構成する発泡性合成樹脂に木
粉が配合された場合は、鋸引き、鉋掛け、穿鑿等が木材
と同様に行え、加工性がよく好ましい。

【００２０】さらに、基材を構成する発泡性合成樹脂に
高密度ポリエチレンを用いた場合は、木粉との相溶性が
よく好ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明建造物の基礎構造の一実施例の一部切欠
斜視図である。

【符号の説明】

１ 基材 ２ 布基礎 ３ アンカーボルト

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 発泡性合成樹脂製基材よりなる土台が布
   基礎上に載置固定されてなる建造物の基礎構造。
2. 【請求項２】 基材を構成する発泡性合成樹脂に木粉が
   配合されてなる請求項１記載の建造物の基礎構造。
3. 【請求項３】 基材を構成する発泡性合成樹脂が高密度
   ポリエチレンからなる請求項１および請求項２記載の建
   造物の基礎構造。