JPH10330821A - 製鋼溶解炉の操業法 - Google Patents

製鋼溶解炉の操業法

Info

Publication number
JPH10330821A
JPH10330821A JP14534097A JP14534097A JPH10330821A JP H10330821 A JPH10330821 A JP H10330821A JP 14534097 A JP14534097 A JP 14534097A JP 14534097 A JP14534097 A JP 14534097A JP H10330821 A JPH10330821 A JP H10330821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scrap
waste
steelmaking
furnace
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14534097A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Kanai
達生 金井
Koichi Sakai
浩一 堺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP14534097A priority Critical patent/JPH10330821A/ja
Publication of JPH10330821A publication Critical patent/JPH10330821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特願平8−350951号記載の製鋼溶解炉の操業
法では、多発煙部品からの発煙により、作業場環境悪
化, 建屋近隣の大気汚染のおそれがあり、実施が難し
い。 【解決手段】 製鋼溶解炉による普通鋼溶製時に、液体
のみを事前に抜き取り、炉装入時の爆発等の安全対策を
施した、ほぼ原型の廃棄車両をプレス成形したものを少
なくとも2台以上、スクラップとして配合して製鋼溶解
炉を操業する際に、プレス成形前の廃棄車両から多発煙
部品を取り除いておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄車両複数台を
スクラップとして用いた製鋼溶解炉の操業法、特にほぼ
原形の廃棄車両をプレス成形したものを複数台、スクラ
ップとして配合して普通鋼を製造する、転炉に代表され
る製鋼溶解炉の操業法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼産業における重要な生産技術である
転炉、電気炉、等の製鋼溶解炉の操業に当たっては、鉄
スクラップが一つの重要な原料であるが、高品質の鉄ス
クラップの安定供給には将来にわたっても問題があり、
現時点での何らかの解決手段が求められている。
【0003】そこで、今日大量に生産され、使用後に大
型廃棄物としてその処理が問題となっている廃棄自動車
などの廃棄車両を鉄スクラップとして有効活用しようと
する試みがこれまでにも多くなされてきており、その一
部は実際に鉄スクラップとして使用されている。
【0004】しかし、自動車の場合には鉄ばかりでな
く、ゴムその他の合成樹脂、配線に用いられている銅の
ような金属等も使用されており、従来は主としてそのよ
うな異質材料を取り除いて、鉄だけを取り出して使用し
てきたのが実情である。
【0005】近年、廃棄車両、特に廃棄自動車の放置が
公害と見なされるようになり、その処理をも兼ねて製鋼
溶解炉への原料として廃棄自動車が考えられており、そ
のための方法についてもいくつか提案されている。
【0006】特開平3−291331号公報には、150 〜200m
m に切断した屑鉄に含まれている樹脂質残留物の熱分解
エネルギーを利用して屑鉄を予熱する方法が記載されて
いる。しかし、この技術は屑鉄の処理方法あるいは鉄ス
クラップの製造方法であって、しかも屑鉄 (スクラッ
プ)の大きさ、形状の制限があり、裁断した屑鉄を用い
なければならない欠点がある。
【0007】特開平5−171305号公報には、廃棄車両の
所望個所を破砕あるいは切断して、温度の異なる複数の
加熱域を有する連続加熱炉への供給原料として装入し、
第一段階で可燃物を半燃焼せしめて油化させてから回収
し、それぞれの加熱域にて所望の材料を順次溶融せしめ
て分離回収することを特徴とする車両の解体回収方法が
記載されている。しかし、この技術は、廃棄車両から鉄
スクラップを回収する方法であって、しかもその工程が
繁雑でコスト高になる欠点がある。
【0008】特開平5−222424号公報には、廃棄車両ま
たは洗濯機や冷蔵庫のような他の多量生産品を有機およ
び無機の非金属付随物を備えたまま融剤とともに立炉ま
たは高炉へ投入する廃棄処分方法が開示されている。つ
まり、例えば破砕機を使用して部分的に解体した廃棄車
両を処分する際に、非金属付属物を、酸化鉄の還元を行
いかつスラグを形成する融剤として使用するというので
ある。たしかに、この方法によってはじめて解体屑鉄を
そのまま溶解するという考えは見られるが、しかし、こ
の技術も、廃棄車両の解体工程が煩雑で、処理コスト高
になる欠点がある。
【0009】以上の各方法は、廃棄車両の処理方法とい
うべきものであって、今日ますます増大する廃棄自動
車、家電製品の処理をどうするかという視点からの提案
であった。したがって、特開平5−222424号公報に記載
の方法にあっても単に溶解するというだけであって、得
られた鋼材料は再び鉄スクラップとして用いるのであ
る。
【0010】一方、廃棄車両そのものを直接的な有効な
鉄資源として捉え、通常の鉄スクラップとともに転炉に
そのまま供給するという全く視点の異なる考えに立った
提案も見られる。
【0011】すなわち、特開平8−143929号公報には、
廃棄車両から液体のみを事前に抜き取るとともに爆発防
止等の安全対策を施した、ほぼ原型の廃棄車両をスクラ
ップとして転炉に装入する転炉操業法が開示されてい
る。廃棄車両中に含まれるゴム状物質、樹脂質物質の燃
焼熱を熱エネルギーとして使用するとともに脱炭促進を
図ると言うのである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らが
さらに研究開発を続けたところ、特開平8−143929号公
報開示の技術は、理論的にはほぼ10車まで投入可能とし
ているが、転炉装入時の炉口詰まりを防止するために
は、ほぼ原型の車体では体積が大きくなるため、1チャ
ージ当たり1車しか投入できず、また、1車でも廃棄車
体の占める容積が大きいため、場合によってはその他の
スクラップ使用量が低下してしまい、スクラップバラン
スが不安定となる問題もあることが判明した。ここに、
「スクラップバランス」とは連続した各チャージのスク
ラップ使用量変化を云う。
【0013】そこで、本出願人は、先に特願平8−3509
51号により、製鋼溶解炉 (例えば転炉) による普通鋼溶
製時に、液体のみを事前に抜き取り、炉装入時の爆発等
の安全対策を施した、ほぼ原型の廃棄車両をプレス成形
したものを少なくとも2台以上、スクラップとして配合
することを特徴とする製鋼溶解炉の操業法を提案した。
【0014】この提案によれば、(1) スクラップ原料と
して廃棄車両を利用でき、スクラップの安定供給を図る
こと、(2) 廃棄車両を複数台同時に投入することによ
り、複数の廃棄車両中のゴム質、樹脂質の燃焼熱を1回
の製鋼溶解炉操業に積極的に利用でき、冷却能を向上さ
せ、製鋼溶解炉における普通鋼溶製を有利に行うことが
可能となり、さらに、廃棄物処理の観点から、(3) 廃棄
車両の処理工程省略によるコストダウン、(4) プレス成
形による減容に基づくスクラップ使用量バランスの安定
化、(5) ゴム (炭素) 、樹脂類の燃焼による熱エネルギ
ーの増加による冷却能増加の効果を、複数車両投入によ
ってより一層実用的な範囲で得られること、(6) 一般廃
棄物たる大量の廃棄車両の経済的かつ効率的処理、(7)
廃棄車両リサイクルの大量増加を、それぞれ実現できる
こととなった。
【0015】しかし、本発明者らは、特願平8−350951
号記載の製鋼溶解炉の操業法のさらなる改善を図るべ
く、鋭意検討を重ねた結果、特願平8−350951号記載の
製鋼溶解炉の操業法では、廃棄車両をプレス成形したも
のを少なくとも2台以上使用するため、廃棄車両に装着
されているタイヤやガソリンタンク等に代表される発煙
の多い部品 (以下、本明細書では単に「多発煙部品」と
いう) の数も増加し、これにより、製鋼溶解炉への装入
時に発煙が多量に発生するおそれがあることが判明し
た。
【0016】このような発煙は、建屋内に充満して作業
場環境を悪化させるとともに、瞬間的かつ爆発的に発生
するために建屋に設置される集塵機の能力を一時的に超
え、完全に処理されずに一部が建屋外へ漏洩して建屋近
隣の大気汚染の原因になるおそれがある。そのため、こ
のような発煙により、鉄スクラップの代替材料として廃
棄車両を用いる製鋼溶解炉の操業技術を実現することが
できなくなってしまう。
【0017】ここに、本発明の一般的な目的は、鉄スク
ラップの代替材料を採用する製鋼溶解炉の操業法を確立
することである。本発明の具体的な目的は、鉄スクラッ
プの代替材料として廃棄車両を用いる製鋼溶解炉の操業
法を確立することである。
【0018】さらに具体的には、本発明の目的は、コス
ト増に結び付く処理工程を最小限になるよう、廃棄車両
等の大型廃棄物の解体処理等を省略し、廃棄車両の資源
化を効率的に図るとともに、通常、重量にて管理される
スクラップの使用量バランスが不安定になることを防止
し、さらに、複数台使用する廃棄車両に装着される多発
煙部品の燃焼に起因した発煙を防止した、製鋼溶解炉の
操業法を確立することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、製鋼溶解炉に
よる普通鋼溶製時に、液体のみを事前に抜き取り、炉装
入時の爆発等の安全対策を施した、ほぼ原型の廃棄車両
をプレス成形したものを少なくとも2台以上、スクラッ
プとして配合する製鋼溶解炉の操業法であって、プレス
成形前の廃棄車両から、多発煙部品を取り除くことを特
徴とする製鋼溶解炉の操業法である。
【0020】上記の本発明における「多発煙部品」と
は、製鋼溶解炉にそのまま装入して操業を行うと、発煙
により操業を阻害する要因となる部品を意味し、具体的
には、タイヤやガソリンタンクを包含する。例えばウェ
ザーストリップ等のゴム状物質や内装材等の樹脂状物質
等のような、発煙を伴うもののその程度が少ない部品は
包含しない。
【0021】上記の本発明にかかる製鋼溶解炉の操業法
では、多発煙部品を取り除いた廃棄車両になお残存する
ゴム状物質、樹脂質物質の燃焼熱を、熱エネルギーとし
て使用して冷却能を向上させるようにすることが、望ま
しい。
【0022】さらに、上記の本発明にかかる製鋼溶解炉
の操業法では、廃棄車両より有価金属および所要部品を
回収したのち、プレス成形を行い、回収した有価金属お
よび所要部品の再利用を行うことが、望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】ここで、解体および分別回収を行
うことなく、ほぼ原型の廃棄車両をプレス成形したもの
を製鋼原料として使用する本発明について説明する。な
お、以下にあって、製鋼溶解炉としては転炉を例にとっ
て説明する。また、「廃棄車両」も廃棄自動車として説
明する。
【0024】図1(a) 〜図1(d) は転炉へスクラップを
装入するときのスクラップシュート10の詰め方と転炉装
入の概念図である。図1(a),図1(b) に2車投入の場合
を示し、それぞれ側面図, 平面図で示す。また、図1
(c),図1(d) に4車投入の場合を示し、それぞれ側面
図, 平面図で示す。
【0025】また、図2には、スクラップシュート10と
転炉20の炉口との位置関係例を模式的に示す。さらに、
図3には、プレス成形後の廃棄車両の形状、寸法の一例
を示す。
【0026】図2に示すように、転炉20への挿入物は廃
棄車両スクラップ、軽量スクラップ(屑) 、冷銑、そし
て重量スクラップ (屑) の順でスクラップシュート10を
使って図1(a) 〜図1(d) のようにシュート詰めし、転
炉(250トン炉) に装入する。この際、図2に示すよう
に、炉口シュート詰まりに注意し、装入を行うが、ほぼ
原型の廃棄車両を装入する場合、どうしても炉口での詰
まりが問題になる。
【0027】しかし、本発明では廃棄車両30を図3のよ
うな寸法にプレス成形して減容するため、もとのままの
寸法(1.4×1.6 ×3.5m) と比較して容積でほぼ1/6 とな
るため炉口詰まりは事前に防止でき、また、ほぼ原型の
ままではスクラップバランスの問題で1車/チャージの
装入が限度であるのに対し、本発明の場合、複数台の、
好ましくは4台までの装入が可能となる。減容分には一
部スクラップバランス改善のために重量スクラップまた
は軽量スクラップの投入量を増加させることができる。
【0028】そして本発明によれば、プレス成形による
減容分を廃棄車両数の増加および追加スクラップの増加
に振り分けることにより、それらの相乗効果で安定した
転炉操業が実現するのである。このように、本発明で
は、廃棄車両にプレス成形を行っておくことにより、炉
口詰まりの確実な防止と、スクラップバランスの適正化
による安定操業とを、ともに実現することができる。
【0029】また、転炉装入時の爆発防止の観点から、
廃棄車両中の液体 (ガソリン、オイル、冷却水等) を抜
き取り、車体中の密閉部 (ラジエーター等) を開放して
おくことにより安全対策を施した。
【0030】また、複数台の装入を行う本実施形態で
は、プレス成形を行う前に、廃棄車両から、タイヤやガ
ソリンタンクといった多発煙部品を取り除いておく。こ
れにより、転炉操業時における発煙量を大幅に抑制する
ことができ、作業場環境の悪化や建屋近隣の大気汚染を
確実に防止することができる。
【0031】タイヤやガソリンタンク等の多発煙部品
は、前述したように、取り除かずに転炉に装入してそれ
らの燃焼熱を操業に積極的に有効活用したいものであ
り、本出願人もそのような観点から特願平8−350951号
を出願した。しかし、本発明者らによる新規な知見によ
れば、特願平8−350951号では、その前提として、プレ
ス成形した廃棄車両塊体を複数投入するため、多発煙部
品からの発煙量が極めて著しくなり、実操業への適用と
いう観点からすると、鉄スクラップの代替材料、特に廃
棄車両を用いる転炉操業技術を確立することが、技術的
に極めて困難になる。すなわち、本発明は、多発煙部品
を取り除くことにより単に発煙が防止されるというもの
ではなく、発煙を防止することにより、廃棄車両を用い
る転炉操業技術をはじめて技術的に確立することを可能
としたものである。
【0032】このように、本発明によれば、廃棄車両を
従来のように解体することもまた切断することもなく、
プレスして得た廃棄車両塊体を、転炉に原料スクラップ
として投入するが、その場合の鉄分の代表値は以下の通
りである。 鉄分 1.40トン (1車) ×0.72 (含有率) =1.0 トン/
1車 表1に、多発煙部品を取り除いた廃棄車両塊体の成分代
表値を示す。
【0033】
【表1】
【0034】鉄分は、特殊成分を含み約74%である。有
害元素となり得る特殊成分の割合については表2に示
す。
【0035】
【表2】
【0036】各パーツの重量は車種によって異なるた
め、1車(1.4トン) の15%がすべて成分の最大値である
として 2.0トン(2車) 使用時のアップ分を計算すると表
中の値となる。普通鋼薄板材の成品特性値に影響を及ぼ
さない範囲を計算すると廃棄車両15トン (約10車) まで
は成分の希釈により配合可能である。すなわちプレス成
形を行うことにより廃棄車両の使用量は大幅に増加させ
ることができる。
【0037】ここに本発明におけるプレス成形について
説明すると、本発明におけるプレス成形の1つの目的
は、減容するから扁平にプレス成形してもよいが、さら
にプレス成形の目的は重量スクラップ装入時の衝撃緩和
であることから、可及的に矩形状、好ましくは立方にな
るようにプレス成形する。一方、図1に示すように転炉
への装入シュートは3m(高さ) ×2.3m (幅) であるか
ら、この点からも立方体が好ましい。
【0038】なお、プレス成形を行う前の廃棄車両か
ら、例えばAlやCu等の有価金属類からなる部品や、ダイ
ナモやラジエータ等の再利用可能な所要部品を取り除い
て回収し、回収したこれらの部品を再利用することが、
さらに望ましい。
【0039】かくして、本実施形態によって、以下のよ
うな効果が得られる。転炉操業に際してのスクラップ原
料として廃棄車両が利用でき、スクラップの安定供給を
図ることが可能となった。
【0040】しかも、廃棄車両を複数台同時に投入する
ことにより、複数の廃棄車両中のゴム質、樹脂質の燃焼
熱を1回の転炉操業に利用でき、冷却能を向上させ、転
炉における普通鋼溶製を有利に行うことができる。ま
た、廃棄物処理という観点からは次のような利点がみら
れる。
【0041】処理工程省略によるコストダウンが図ら
れる。(廃棄車両→解体→選別→屑鉄→転炉) から (廃
棄車両→安全・環境対策処理→プレス成形→転炉) のよ
うに、簡略化することができる。
【0042】プレス成形により減容することで、スク
ラップ使用量バランスの安定化が図られ、また1チャー
ジ当たりの使用量の飛躍的増大を図ることができる。 産業廃棄物である大量の廃棄車両の経済的かつ効率的
処理が可能である。 廃車車両リサイクルの大幅増加が実現できる。
【0043】多発煙部品を取り除いてからプレス成形
を行って、転炉へスクラップとして装入する廃棄車両塊
体を得るため、転炉装入時の発煙量を操業上問題ない程
度に顕著に低減できる。
【0044】
【実施例】250トン転炉における1チャージ当たり廃棄
車両2車、3車、4車それぞれ使用した操業を行った。
その他の投入原料は次の通りであった。
【0045】軽スクラップ:コイル切端 (熱延・冷延鋼
板の先後端切断屑) 冷銑 :荒銑、故銑 (鋳銑機でナマコ状に鋳込ん
だ銑鉄) 重スクラップ:スラブ切断 (クロップ、スラブ先後端切
断屑) 操業条件は下掲表に示す通りであった。
【0046】
【表3】
【0047】(1) 成分推移 表4は主な特殊鋼成分の成分推移を示す表である。
【0048】
【表4】
【0049】本発明による転炉操業時の[Ni]、[Cr]、[M
o]、[S] 成品成分値については、表4の結果からも通常
操業時と同様であり、表2に示した計算値とほぼ一致し
ている。したがって、本発明は、実際の転炉操業に適用
可能であることが分かる。
【0050】(2) 転炉操業 スクラップ装入時、詰まり等のトラブルはなく、また、
溶銑装入時の発塵、爆発等も無く安全に操業を行えるこ
とを確認した。
【0051】(3) 集塵ダスト 転炉一次集塵水にてサンプリングしたダスト成分を、通
常操業時と2車/チャージ使用時で比較したところ、両
者に差異はなく廃棄車両2車/チャージ以上使用して
も、その影響は希釈効果の範囲内であることが確認でき
た。
【0052】(4) 発煙 図4は、複数台の廃棄車両をスクラップとして装入する
際に、タイヤを取り除いた場合, 装着したままの場合の
それぞれにおいて、発煙量の変化を示すグラフである。
なお、図4に示すグラフにおいて、従来例とは特願平8
−350951号記載の方法により3台の廃棄車両をスクラッ
プとして装入した場合である。タイヤを取り除いた廃棄
車両を用いることにより、発煙量が大幅に減少している
ことがわかる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、次のよ
うな効果が得られる。 (1) 大量の廃棄車両を製鋼原料として利用できる実用可
能な技術が確立された。
【0054】(2) 事前に液体分を抜き取り、密閉部を開
放した廃棄車両は、解体することなく、プレス成形した
ものをスクラップとして転炉に少なくとも2台以上使用
することが可能であることから、廃棄物としての廃棄車
両の問題をコスト的にも解決できる。
【0055】(3) 廃棄車両中の特殊鋼成分は、 250トン
転炉の場合であれば、希釈効果により、約10車/チャー
ジまでは複数台使用しても、普通鋼製造時の成品成分に
影響を及ぼさないから、転炉操業上も問題なく、製鋼と
廃棄物処理とを経済的にも両立させることができる。
【0056】(4) 廃棄車両の多発煙部品を除去すること
により、それらの燃焼による発煙量を操業上問題ない程
度に顕著に低減することができる。かかる効果を有する
本発明の意義は、極めて著しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】転炉へスクラップを装入するときの様子の概略
説明図であり、図1(a) は2車/チャージの略式側面
図、図1(b) はその平面図、図1(c) は4車/チャージ
の略式側面図、図1(d) はその平面図である。
【図2】スクラップシュートと転炉炉口との位置関係例
を示す模式的説明図である。
【図3】プレス成形後の廃棄車両の形状、寸法の一例の
説明図である。
【図4】タイヤ有無による発煙量の変化を示したグラフ
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製鋼溶解炉による普通鋼溶製時に、液体
    のみを事前に抜き取り、炉装入時の爆発等の安全対策を
    施した、ほぼ原型の廃棄車両にプレス成形を行ったもの
    を少なくとも2台以上、スクラップとして配合する製鋼
    溶解炉の操業法であって、前記プレス成形を行う前の前
    記廃棄車両から、発煙の多い部品を取り除くことを特徴
    とする製鋼溶解炉の操業法。
JP14534097A 1997-06-03 1997-06-03 製鋼溶解炉の操業法 Pending JPH10330821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14534097A JPH10330821A (ja) 1997-06-03 1997-06-03 製鋼溶解炉の操業法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14534097A JPH10330821A (ja) 1997-06-03 1997-06-03 製鋼溶解炉の操業法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10330821A true JPH10330821A (ja) 1998-12-15

Family

ID=15382922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14534097A Pending JPH10330821A (ja) 1997-06-03 1997-06-03 製鋼溶解炉の操業法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10330821A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002333285A (ja) * 2001-05-10 2002-11-22 Ryoda Sato プラズマアークを用いた溶融方法およびプラズマアーク溶融炉
JP2003328041A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Fujisawa Kankyo Kaihatsu Kk 自動販売機を原料とする製鋼材料、その製造方法及び自動販売機のリサイクル方法
JP2010222660A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Jfe Steel Corp 溶鋼の精錬方法
JP2012172214A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Jfe Steel Corp 転炉への冷鉄源の装入方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002333285A (ja) * 2001-05-10 2002-11-22 Ryoda Sato プラズマアークを用いた溶融方法およびプラズマアーク溶融炉
JP2003328041A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Fujisawa Kankyo Kaihatsu Kk 自動販売機を原料とする製鋼材料、その製造方法及び自動販売機のリサイクル方法
JP2010222660A (ja) * 2009-03-24 2010-10-07 Jfe Steel Corp 溶鋼の精錬方法
JP2012172214A (ja) * 2011-02-23 2012-09-10 Jfe Steel Corp 転炉への冷鉄源の装入方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Boon et al. Economic impact of aluminum‐intensive vehicles on the US automotive recycling infrastructure
JPH10330821A (ja) 製鋼溶解炉の操業法
US3917239A (en) Vehicle recycling plant
JP4177674B2 (ja) 自動車廃棄物の再資源化方法
JPH05222424A (ja) 使用ずみ車両又は使用ずみ機器の有機及び無機非金属付随物質の環境を保護する廃棄処分方法
Javaid et al. Final report on scrap management, sorting and classification of steel
US4014681A (en) Vehicle recycling process
JPH10330820A (ja) 転炉での廃車スクラップ使用操業法
Thomas et al. The ecological demand and practice for recycling of aluminium
JPH11335747A (ja) 使用済み自動車又は使用済み家電機器の処理方法
JPH10195516A (ja) 製鋼溶解炉の操業法
JP3742499B2 (ja) シュレッダーダストの処理方法
CN203320031U (zh) 一种短流程磁选钢渣再回收装置
JP2836506B2 (ja) 廃棄車両スクラップを用いた転炉操業法
Bhakta Recent technology and trends in automotive recycling
JP2002241830A (ja) 製鋼原料とする溶湯の製造方法
Schlesinger Recycling of Aluminum
JP2001098339A (ja) バナジウム合金鉄及びバナジウム合金鋼の製造方法
CN103276122A (zh) 一种短流程磁选钢渣再回收装置及其方法
JP2003311250A (ja) 複合廃棄物の再資源化方法
Yamasue et al. Total material requirement of scrap steel from end-of-life vehicles
JPH10330819A (ja) 廃車スクラップ使用による溶銑脱燐法
Heenan Automotive Steel: Designed Beyond the Life of a Car
JPH11117012A (ja) 廃車スクラップを用いた低合金鋼の製造方法
Buxmann Ecological aspects of the use of aluminium in cars, with particular regard to recycling techniques

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031021