JPH10330806A - 擬球状異形金属粉末の製造方法 - Google Patents

擬球状異形金属粉末の製造方法

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JPH10330806A
JPH10330806A JP14413397A JP14413397A JPH10330806A JP H10330806 A JPH10330806 A JP H10330806A JP 14413397 A JP14413397 A JP 14413397A JP 14413397 A JP14413397 A JP 14413397A JP H10330806 A JPH10330806 A JP H10330806A
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JP
Japan
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gas
powder
metal powder
pseudo
atomization
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JP14413397A
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Akihiro Takada
高田揚大
Akihiko Yanagiya
柳谷彰彦
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Sanyo Special Steel Co Ltd
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Sanyo Special Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスアトマイズの後に分級するだけで、目的
の特性を有する擬球状異形金属粉末の製造を可能とし、
擬球状異形金属粉末の製造工程の複雑さを解消するこ
と。また、破砕処理の工程を省略し、不純物の混入、粉
砕時の騒音、製造コストの増加などの問題を解消するこ
と。 【解決手段】 ガスアトマイズ法による金属粉末材料の
製造方法において、ガスアトマイズの噴霧ガスに、体積
比で不活性ガス:70〜99%、酸素:1〜30%の混
合ガスを用いることを特徴とする擬球状異形金属粉末の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスアトマイズ法
による擬球状異形金属粉末の製造方法に関する。さらに
詳しくは磁気特性、耐食性、耐摩耗性などを兼備した擬
球状異形金属磁性粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、機能性金属粉末を作製する方法と
してアトマイズ法が注目され、盛んに用いられている。
さらにその中でもガスアトマイズ法で作製した粉末は球
状のものが得られ、水アトマイズ法で得られる異形状粉
末に比べ、粉末の充填密度が高いこと、また水アトマイ
ズ法では不可能であった活性な金属の粉末を作製できる
点などでより優れており、種々の用途で利用されてい
る。
【0003】一方、水アトマイズ法、単ロール法、キャ
ビテーション法など、ガスアトマイズ法以外の方法で作
製した粉末の応用例として、例えば磁性粉末を動力側と
負荷側との間に介在させ、これを磁化させて動力伝達の
媒体とする磁粉式電磁クラッチやブレーキが提案され一
部実用に供されている。この種の電磁クラッチなどの動
力媒体として使用される粉末に必要な特性としては、磁
気特性、機械的性質および磁性粉末の形状が極めて重要
である。磁気特性では高い飽和磁束密度、小さな保磁
力、高い固有抵抗が必要であり、また、媒体として用い
られる粉末は良好な流動性を有することが必要であると
ともに、耐久性の点から耐摩耗性と耐食性が必要とな
る。さらに粉末の粒度としては、長径10〜150μm
で、形状としてはアスペクト比6以下で、粉末の外周に
鋭い角部を有さないように処理され、丸みを持ったラウ
ンドな外表面とした擬球状の異形粉末にすることによ
り、粉末粒子の流動性が改善されることが知られている
(例えば特公昭62−83401号公報など)。従来、
この種の電磁クラッチなどの動力媒体として用いられる
粉末には、SUS410やCo系およびFe系の非晶質
合金などが用いられており、製造方法としては、単ロー
ル法、キャビテーション法、あるいは水アトマイズ法等
を用いてリボン状、鱗片状あるいは粒状の合金を得た
後、必要により破砕処理を施し素材粉末を得、ついで素
材粉末を回転ミル装置、振動ミル装置、ジェットミル装
置あるいは乳鉢等を用いて粉末同士を衝突摩耗させる摩
砕処理により素材粉末外周面の角部を摩滅させ外周面を
ラウンド状にした後、所望の粒径粉末を分級収容する工
程により製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の技術
では、金属粉末作製に大きく分けて以下に示す3つの工
程が必要となる。1つ目は、単ロール法、キャビテーシ
ョン法、あるいは水アトマイズ法等を用いてリボン状、
鱗片状あるいは粒状の合金・金属を得る工程。2つ目
は、回転ミル装置、振動ミル装置、ジェットミル装置あ
るいは乳鉢などを用いて粉末同士を衝突摩耗させる摩砕
処理により素材粉末外周面の角部を摩滅させ外周面をラ
ウンド状にする工程。3つ目は所望の粒径粉末を分級収
容する工程である。これらの工程の中で粉末同士を衝突
摩耗させる摩砕処理は不純物の混入、粉砕時の騒音、製
造コストの増加などの問題があり、省略できることが望
ましい。
【0005】一方、これらの粉末作製に、アルゴン、窒
素、ヘリウム等の不活性ガスを溶湯に噴霧するガスアト
マイズ法を用いると、ガスアトマイズ粉末特有の球状粉
末が得られ、インゴット粉砕などの工程は省略できる。
しかしながらこれらの粉末は、球状の形態を特徴とする
ため擬球状異形粉末は得られず、そのままの形状では、
例えば磁粉式クラッチなどの動力媒体に使用される粉末
としては好ましくない。
【0006】そこで、ガスアトマイズ法により製造され
た金属粉末であり、かつ、擬球状異形粉末である金属粉
末材料を供給できないのか、との要望があったのである
が、このガスアトマイズ粉末を擬球状異形粉末に加工処
理することは技術的に困難であるため、そのような要望
に答えることは不可能と考えられていた。
【0007】また、従来磁粉式クラッチなどの動力媒体
として使用されている金属粉末の組成においては、SU
S410は保磁力および鉄損が大きいなどの理由で磁粉
式電磁クラッチなどの動力媒体用の粉末としてはやや難
点があり、Co系の非晶質合金は磁気特性は優れている
が、原料コストが高くつくという問題があるため、低コ
ストで優れた特性を有する材料の開発が熱望されてい
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような状況
下でなされたものであって、その目的とするところは、
従来技術に見られる単ロール法、キャビテーション法、
あるいは水アトマイズ法等を用いてリボン状、鱗片状あ
るいは粒状の合金・金属を得た後、必要により破砕処理
を施し素材粉末を得、ついで素材粉末を回転ミル装置、
振動ミル装置、ジェットミル装置あるいは乳鉢等を用い
て粉末同士を衝突摩耗させる摩砕処理により素材粉末外
周面の角部を摩滅させ外周面をラウンド状にした後、所
望の粒径粉末を分級収容し、擬球状異形磁性粉末を得る
といった工程の複雑さを解消せんとするところにあり、
擬球状異形金属粉末の新たな製造方法を提案することに
ある。
【0009】しかして本発明の要旨は、(1)ガスアト
マイズ法による金属粉末材料の製造方法において、ガス
アトマイズの噴霧ガスに、体積比で不活性ガス:70〜
99%、酸素:1〜30%の混合ガスを用いることを特
徴とする擬球状異形金属粉末の製造方法、(2)金属粉
末材料が、重量比でSi:0〜10%、Cr:5〜25
%、Mo:0〜5%、Al:0〜10%、Ti:0〜5
%で残部がFeおよび不可避不純物からなる組成の金属
粉末材料であることを特徴とする上記(1)項記載の擬
球状異形金属粉末の製造方法、(3)混合ガスが、体積
比で、アルゴン、窒素、ヘリウムのうち1種以上の不活
性ガス:70〜99%、酸素:1〜30%の混合ガスで
あることを特徴とする上記(1)又は(2)項記載の擬
球状異形金属粉末の製造方法、(4)擬球状異形金属粉
末が、アスペクト比1.5〜6の擬球状異形金属粉末で
あることを特徴とする上記(1)から(3)項のいずれ
かに記載の擬球状異形金属粉末の製造方法、にある。
【0010】ガスアトマイズには通常不活性ガスを用い
るが、この場合、溶湯は不活性ガスによって急冷され、
溶湯はその表面張力によって球状になり、凝固され、球
状粉末が得られる。本発明者は、例えば、重量比でS
i:0〜10%、Cr:5〜25%、Mo:0〜5%、
Al:0〜10%、Ti:0〜5%で残部がFeおよび
不可避不純物からなる電磁ステンレス鋼を用い、これを
ガスアトマイズする際、ガスアトマイズに用いる不活性
ガス中に一定量の酸素を混合することにより、溶湯の表
面に酸化物が形成され、表面張力が低下し、凝固された
粉末が擬球形を呈し、回転ミル装置、振動ミル装置、ジ
ェットミル装置あるいは乳鉢等を用いて粉末同士を衝突
摩耗させる摩砕処理を施すことなく、アスペクト比が
1.5〜6の擬球状異形金属粉末が得られ、さらに高磁
束密度、低保磁力、高固有抵抗、耐摩耗性、耐食性など
の特性を兼備した金属粉末が得られることを見出し、本
発明を完成するに至ったものである。ガスアトマイズの
諸条件、すなわち、不活性ガスと酸素の混合比、混合ガ
スの流速などを制御することにより、アスペクト比をコ
ントロール可能であり、ガスアトマイズ法によりながら
擬球状異形金属粉末の製造が可能であることを見出した
ものである。
【0011】
【発明実施の形態】
【0012】
【実施例】本発明の実施例を比較例と共に表1に示す。
原料となる各金属を、表1に示す目的の組成となるよう
に秤量配合し、真空誘導溶解にて溶解した後、アルゴ
ン、窒素、ヘリウムおよび酸素などのアトマイズガスを
表1に示す目的の体積比になるように混合し、ガスアト
マイズを行った。作製した粉末を粒径10〜150μm
に分級し、その粉末の形状をSEMにより観察し、アス
ペクト比を求めた。
【0013】実施例1〜5に示すように、アトマイズガ
ス中に酸素を体積比で1〜30%混合することにより、
アスペクト比1.7〜4.6の擬球形粉末が得られた。
また、比較例1〜5に示すように酸素の混合比が1%未
満であるとアスペクト比2以上の粉末は得られず、酸素
の混合比が30%を超えると本発明の目的であるアスペ
クト比1.5〜6の粉末は得られず、フレーク状の粉末
が得られた。また、アトマイズガスの混合比は、不活性
ガス:85〜99%、酸素:1〜15%の範囲が、粉末
形状制御性の面でより好ましいことを見出した。
【0014】
【表1】
【0015】
【発明の効果】これまで述べてきたように本発明は、従
来技術に見られる単ロール法、キャビテーション法、あ
るいは水アトマイズ法等を用いてリボン状、鱗片状ある
いは粒状の合金を得た後、破砕処理を施し素材粉末を
得、ついで素材粉末を摩砕処理により素材粉末外周面の
角部を摩滅させ外周面をラウンド状にした後、所望の粒
径粉末を分級収容し擬球状異形金属粉末を得るといった
工程の複雑さを解消するものである。すなわち、ガスア
トマイズの後に分級するだけで、目的の特性を有する擬
球状異形金属粉末が得られるため、破砕処理の工程が省
略でき、不純物の混入、粉砕時の騒音、製造コストの増
加などの問題を解消できるようになり、工業上極めて有
利であるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の粉末形状の一例を示す写真であ
る。
【図2】従来のガスアトマイズした粉末形状の一例を示
す写真である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスアトマイズ法による金属粉末材料の
    製造方法において、ガスアトマイズの噴霧ガスに、体積
    比で不活性ガス:70〜99%、酸素:1〜30%の混
    合ガスを用いることを特徴とする擬球状異形金属粉末の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 金属粉末材料が、重量比でSi:0〜1
    0%、Cr:5〜25%、Mo:0〜5%、Al:0〜
    10%、Ti:0〜5%で残部がFeおよび不可避不純
    物からなる組成の金属粉末材料であることを特徴とする
    請求項1記載の擬球状異形金属粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 混合ガスが、体積比で、アルゴン、窒
    素、ヘリウムのうち1種以上の不活性ガス:70〜99
    %、酸素1〜30%の混合ガスであることを特徴とする
    請求項1又は2記載の擬球状異形金属粉末の製造方法。
  4. 【請求項4】 擬球状異形金属粉末が、アスペクト比
    1.5〜6の擬球状異形金属粉末であることを特徴とす
    る請求項1から3のいずれかに記載の擬球状異形金属粉
    末の製造方法。
JP14413397A 1997-06-02 1997-06-02 擬球状異形金属粉末の製造方法 Pending JPH10330806A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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