JPH10330793A - 殺菌力増強剤、殺菌力増強方法及び殺菌洗浄剤組成物 - Google Patents

殺菌力増強剤、殺菌力増強方法及び殺菌洗浄剤組成物

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JPH10330793A
JPH10330793A JP16066997A JP16066997A JPH10330793A JP H10330793 A JPH10330793 A JP H10330793A JP 16066997 A JP16066997 A JP 16066997A JP 16066997 A JP16066997 A JP 16066997A JP H10330793 A JPH10330793 A JP H10330793A
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JP
Japan
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bactericidal
bactericide
surfactant
detergent composition
composition
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JP16066997A
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English (en)
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Takako Ishimaru
貴子 石丸
Akiko Arimura
秋子 有村
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 糖アルコール類及び/又は糖類を有効成
分とするカチオン荷電を有する殺菌剤用の殺菌力増強
剤。 【効果】 本発明によれば、糖アルコール、糖類を有効
成分とする殺菌力増強剤をカチオン荷電を有する殺菌剤
及び界面活性剤を含有する殺菌洗浄剤組成物に配合する
ことにより、カチオン荷電を有する殺菌剤の殺菌作用を
向上することができるので、優れた洗浄作用を有する界
面活性剤をカチオン荷電を有する殺菌剤に併用させるこ
とによってカチオン荷電を有する殺菌剤の即効的な殺菌
力が低下しても、その低下を改善することができ、短時
間で十分な殺菌力が発揮され、洗浄力にも優れるのみな
らず、ヒトに対する安全性にも優れる殺菌洗浄剤組成物
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カチオン荷電を有
する殺菌剤用の殺菌力増強剤、該殺菌力増強剤によって
カチオン荷電を有する殺菌剤と界面活性剤とを併用した
殺菌洗浄剤組成物の殺菌力を増強する殺菌力増強方法、
及び各種菌に対して即効的な殺菌作用を奏し、手指等を
洗浄すると同時に殺菌、消毒も行うことができる殺菌洗
浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、各種殺菌剤が衛生分野において使用されているが、
近年は、飲食物等を取り扱う際の衛生管理上の見地、ニ
キビ等の微生物感染が原因となる疾患の予防及び治療目
的等により、手指及び身体等の皮膚、食器類、布巾等を
洗浄すると同時に殺菌、消毒を行うことができる製品が
注目されており、特に最近では、このような使用方法で
あっても十分な殺菌作用を奏することができる製品の開
発が要望されている。このような製品の場合、各種菌に
対して優れた殺菌作用を奏し、十分な洗浄力も有する一
方で、人体に対する安全性にも優れていることが必要で
あり、更に、例えば洗浄時に殺菌、消毒を行う際の実質
作用時間は、長くても3分間レベルであることから即効
的な効力を有することが要求される。
【0003】そのため、各種殺菌剤の殺菌作用を向上さ
せる手段が種々提案されているが、これらの提案の場
合、例えばその殺菌力が発揮されるのに10分間程度か
かってしまうというように、いずれも上述したような即
効性の条件を満たすものはなかった。
【0004】一方、従来より、各種菌に対して即効的な
殺菌作用を奏すると共に、人体に対する安全性にも優れ
る殺菌剤として、カチオン荷電を有する殺菌剤が衛生分
野において広く使用されており、近年では、このカチオ
ン荷電を有する殺菌剤に洗浄作用を有する各種界面活性
剤を併用させることによって、殺菌効果のみならず洗浄
効果も奏する殺菌洗浄剤組成物が提案されている。しか
しながら、カチオン荷電を有する殺菌剤に優れた洗浄作
用を有する両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤又は
アニオン系界面活性剤を併用しようとすると、カチオン
荷電を有する殺菌剤の有する殺菌作用が低下してしまう
という問題があった。そこで、このような殺菌力低下を
防ぐ方法として、カチオン荷電を有する殺菌剤の殺菌力
をできるだけ減弱しない界面活性剤を併用することが提
案されているが、このような界面活性剤であっても洗浄
力を発揮し得るような量を添加した場合は、上記のよう
な短時間の実質作用時間で十分な殺菌力を発揮するのは
困難であった。そのため、更にキレート剤等を添加する
ことが提案されているが、界面活性剤の配合量が少ない
製剤系においてキレート剤を配合すると、界面活性剤の
洗浄力が低下してしまうという問題が生じるのみなら
ず、上記のような短時間の実質作用時間では必ずしも十
分な殺菌力を発揮することができなかった。また、界面
活性剤併用によるカチオン荷電を有する殺菌剤の殺菌力
低下を補うために、エタノールを高濃度で配合すること
も提案されているが、この提案の場合、界面活性剤の洗
浄力が低下するのみならず、皮膚への刺激性が問題とな
り、日常的に使用すると肌荒れ等を生じる可能性があ
り、未だ上記要求を十分に満たすものはなかった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
安全性に優れ、カチオン荷電を有する殺菌剤に界面活性
剤が併用された殺菌洗浄剤組成物に配合すると、その洗
浄力を損なうことなくカチオン荷電を有する殺菌剤の有
する即効的な殺菌力を増強することができる殺菌力増強
剤、該殺菌力増強剤を配合することによって、界面活性
剤併用によりカチオン荷電を有する殺菌剤の即効的な殺
菌力が低下しても、このような低下を界面活性剤の洗浄
力低下を伴うことなく改善することができる殺菌力増強
方法、及び安全性,使用性に優れるのみならず、短時間
で各種菌に対して十分なカチオン荷電を有する殺菌剤の
殺菌力が発揮される上、十分な洗浄作用も有し、洗浄時
に短時間で殺菌、消毒を行うことができる殺菌洗浄剤組
成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、従来より各種分野で使用されており、ヒトに対す
る安全性に優れる糖アルコール類及び糖類がカチオン荷
電を有する殺菌剤の即効的な殺菌力を増強することを知
見し、更に鋭意検討したところ、優れた洗浄作用を有す
るが、カチオン荷電を有する殺菌剤と併用するとカチオ
ン荷電を有する殺菌剤の殺菌力を低下させてしまう両性
界面活性剤、ノニオン系界面活性剤又はアニオン系界面
活性剤を配合したカチオン荷電を有する殺菌剤含有殺菌
洗浄剤組成物に対し、糖アルコール類又は糖類の少なく
とも一方を配合すると、上記界面活性剤の併用により低
下したカチオン荷電を有する殺菌剤の即効的な殺菌力が
改善されることを見出すと共に、カチオン荷電を有する
殺菌剤として殺菌作用を奏するグリシン型両性界面活性
剤をその他のカチオン荷電を有する殺菌剤と組み合わせ
て使用し、洗浄剤としてグリシン型以外の両性界面活性
剤を配合した殺菌洗浄剤組成物に糖アルコール又は糖類
を配合すると、殺菌剤耐性菌が発現し難くなる上、使用
性も向上し、上記目的を十分に達成することができるこ
とを見出した。
【0007】即ち、糖アルコール類は、例えばトイレタ
リー分野においては製剤系の安定化剤として使用され、
金属封鎖作用や水分保持によるタンパク質の安定化効果
等を有することが知られており、また、糖類は、食品分
野では古くから使用されているものであるが、これらと
殺菌剤の殺菌作用との関係については何ら知られていな
かった。ところが、本発明者らが、上述したように安全
性に優れるのみならず、短時間で十分な殺菌力が発揮さ
れ、洗浄時に殺菌、消毒を行うことができる殺菌洗浄剤
組成物を得るべく、界面活性剤の併用によるカチオン荷
電を有する殺菌剤の殺菌作用の低下を改善する技術につ
いて種々検討したところ、糖アルコール類及び糖類が上
記殺菌剤の殺菌力を増強することができ、これらを配合
することによって、界面活性剤の洗浄作用を損なうこと
なく、カチオン荷電を有する殺菌剤の殺菌作用を改善す
ることができるのみならず、カチオン荷電を有する殺菌
剤による皮膚のべたつき感を緩和して、使用感を向上し
得ることを知見し、本発明をなすに至った。
【0008】従って、本発明は、(1)糖アルコール類
及び/又は糖類を有効成分とするカチオン荷電を有する
殺菌剤用の殺菌力増強剤、(2)カチオン荷電を有する
殺菌剤及び両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤及び
アニオン系界面活性剤から選ばれる少なくとも1種以上
の界面活性剤を含有する殺菌洗浄剤組成物に、上記
(1)記載の殺菌力増強剤を添加することにより、カチ
オン荷電を有する殺菌剤の殺菌力を増強することを特徴
とする殺菌力増強方法、及び(3)カチオン荷電を有す
る殺菌剤として、グリシン型両性界面活性剤と第4級ア
ンモニウム塩系殺菌剤及び/又はビグアナイド系殺菌剤
とを併用すると共に、グリシン型以外の両性界面活性剤
及び上記(1)記載の殺菌力増強剤を配合してなること
を特徴とする殺菌洗浄剤組成物を提供する。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の殺菌力増強剤は、糖アルコール類又は糖類
を有効成分とするものである。ここで、糖アルコール類
及び糖類としては、単糖類系及びオリゴ糖・多糖類系の
ものを使用することができ、具体的には、糖アルコール
類として、グリセロール,エリスリトール,キシリトー
ル,リビトール,アラビトール,ガラクチトール,ソル
ビトール,イジトール,マンニトール等の単糖アルコー
ル類、パラチニット,マルチトール,ラクチトール,マ
ルトトリイトール,イソマルトトリイトール,マルトテ
トライトール,イソマルトテトライトール,その他糖化
度別還元水あめ類等のオリゴ糖・多糖アルコール類など
が挙げられ、糖類として、エリスロース,キシロース,
リボース,アラビノース,ガラクトース,グルコース,
ソルボース,フラクトース,マンノース等の単糖類、パ
ラチノース,マルトース,ラクトース,トレハロース,
マルトトリオース,イソマルトトリオース,マルトテト
ラオース,イソマルトテトラオース,その他糖化度別水
あめ類等のオリゴ糖類・多糖類などが挙げられる。本発
明の場合、これらをそれぞれ1種単独で又はこれらの中
の2種以上を適宜組み合わせたものを殺菌力増強剤の有
効成分とするものであり、これらの中でも、特に炭素数
が4以上、特に5〜12の糖類又は糖アルコールが効果
的であり、具体的にはキシリトール,ソルビトール,マ
ンニトール等の糖アルコール類、グルコース,トレハロ
ース等の糖類が特に好適に使用される。
【0010】本発明の殺菌力増強方法は、カチオン荷電
を有する殺菌剤と、両性界面活性剤,ノニオン系界面活
性剤及びアニオン系界面活性剤の中の少なくともいずれ
か1種を含有する殺菌洗浄剤組成物に、上記殺菌力増強
剤を配合することによって、カチオン荷電を有する殺菌
剤の殺菌力を増強するものである。ここで、上記殺菌剤
としては、例えば下記式(1)で示される第4級アンモ
ニウム塩系殺菌剤、ビグアナイド系殺菌剤、グリシン型
両性界面活性剤等を挙げることができる。
【0011】
【化1】 (但し、式中R1は炭素数8〜30の直鎖又は分岐鎖の
アルキル基又はアルケニル基,或いは炭素数1〜4の直
鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルキレン基を有するアル
キルフェノキシ基又はアルキレンフェノキシ基,又はフ
ェノキシ基である。R2及びR3はそれぞれ炭素数1〜3
の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、R4
は炭素数8〜30の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はア
ルケニル基,或いは炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のア
ルキル又はアルキレン基を有するアルキルフェノキシ基
又はアルキレンフェノキシ基,或いはベンジル基,エト
キシフェニル基,フェノキシ基である。但し、R2,R3
又はR4の少なくともいずれか一つが、炭素数1〜4の
直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルキノリウ
ム,ピリジニウム,炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基を有するアルキルイソキノリニウム、カルバモ
イルピリジニウム,ピペリジニウムであってもよい。ま
た、Xはハロゲン原子、有機リン酸、有機酸等であ
る。)
【0012】具体的には、第4級アンモニウム塩系殺菌
剤として、それぞれアルキル基が炭素数2以上の直鎖状
又は分岐鎖状であるアルキルジメチルベンザルコニウ
ム,アルキルジメチルベンゼトニウム,ジアルキルジメ
チルアンモニウム,アルキルトリメチルアンモニウム,
アルキルジメチル−β−フェノキシエチルアンモニウ
ム,アルキルピリジニウム,アルキルキノリニウム,ア
ルキルピペリジニウム,アルキル−3−カルバモイルピ
リジニウム等の第4級アンモニウムであって、その塩が
塩素原子,ヨウ素原子等のハロゲン原子、グルコン酸等
の有機酸、セチルリン酸等の有機リン酸などである第4
級アンモニウム塩が挙げられ、これらの中でも特に上記
各第4級アンモニウムのアルキル基がオクチル,デシ
ル,ラウリル(ドデシル),ミリスチル,セチル,ステ
アリル(オクタデシル)等の炭素数8〜18の直鎖状の
アルキル基である第4級アンモニウム塩が好適であり、
これらの中でもより好ましいのは、アルキルジメチルベ
ンザルコニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩
であり、特に直鎖状アルキル基の炭素数が12のものの
割合が50%以上のアルキルジメチルベンザルコニウム
塩(以下、塩化ベンザルコニウム)(例えば、三洋化成
工業(株)製、「濃塩化ベンザルコニウム液50」な
ど)、直鎖状のアルキル基の炭素数が10のものを主と
するジアルキルジメチルアンモニウム(以下、ジデシル
ジメチルアンモニウム塩)(例えば、ライオン(株)
製、「アカード210」など)等である。
【0013】ビグアナイド系殺菌剤としては、クロルヘ
キシジン,グルコン酸クロルヘキシジン,塩酸クロルヘ
キシジンなどのクロルヘキシジン類等を挙げることがで
きる。
【0014】また、グリシン型両性界面活性剤として
は、下記式(2)で示されるアルキルアミノエチルグリ
シン、アルキルジアミノエチルグリシン又はアルキルポ
リアミノエチルグリシン及びこれらの塩酸塩等の塩など
を挙げることができる。
【0015】
【化2】 (但し、式中R5は水素原子又はアルキル基の炭素数が
6〜20、好ましくは6〜14の直鎖又は分岐鎖である
アルキルアミノエチル(モノ、ジ、ポリ)基であり、R
6はアルキル基の炭素数が6〜20、好ましくは6〜1
4の直鎖は又は分岐鎖であるアルキルアミノエチル(モ
ノ、ジ、ポリ)基である。)
【0016】これらの中でも、特に上記R5、R6がアル
キルジアミノエチル基であって、アルキル基の炭素数が
6〜14のグリシン誘導体及びその塩が好適であり、中
でもより好ましくはアルキル基の炭素数が6〜14であ
るものの混合物で、その平均分子量が300〜500程
度のアルキルジアミノエチルグリシン及びその塩(例え
ば、三洋化成工業(株)製、「レボンLAG−40」な
ど)を挙げることができる。
【0017】上記殺菌剤は、1種単独で又は2種以上を
適宜組み合わせて使用することができるが、即効的に多
くの菌種の殺菌をするという本発明の目的を考慮すれ
ば、2種以上を組み合わせて使用することが望ましく、
特に第4級アンモニム塩系とビグアナイド系、第4級ア
ンモニム塩系とグリシン型両性界面活性剤、グリシン型
両性界面活性剤とビグアナイド系というように異なる系
を組み合わせるとより好適であり、これらの中でも、特
に本発明の殺菌力増強剤を配合する場合、グリシン型両
性界面活性剤を他の系のものと組み合わせると、殺菌剤
耐性菌を発現し難くすることができる上、皮膚刺激性も
改善され、特に第4級アンモニム塩系とグリシン型両性
界面活性剤系との組み合わせが効果的である。
【0018】なお、このように2種以上のカチオン荷電
を有する殺菌剤を併用する場合、その配合比は特に制限
されるものではないが、例えば重量比で第4級アンモニ
ム塩系:ビグアナイド系=10:1〜1:10、第4級
アンモニム塩系:グリシン型両性界面活性剤=10:1
〜1:10、グリシン型両性界面活性剤:ビグアナイド
系=10:1〜1:10とすると好適である。
【0019】本発明において上記殺菌剤と併用される界
面活性剤としては、両性界面活性剤、ノニオン系界面活
性剤及びアニオン系界面活性剤が使用される。ここで、
本発明の場合、上述したように、これらの界面活性剤を
併用することによるカチオン荷電を有する殺菌剤の殺菌
作用の低下を上記殺菌力増強剤を配合することにより改
善することができるものではあるが、本発明の目的を考
慮すれば、界面活性剤は安全性、洗浄力に優れるのみな
らず、できるだけ上記殺菌剤の殺菌力を低下させないも
のが望ましい。
【0020】具体的には、両性界面活性剤として、例え
ばアルキル基が炭素数8〜20、特に10〜18の直鎖
又は分岐鎖であるアルキルジメチルアミノ脂肪酸ベタイ
ン等のカルボキシベタイン型両性界面活性剤などのベタ
イン系両性界面活性剤,アルキル基が炭素数10〜1
6、特に12〜14の直鎖又は分岐鎖である2−アルキ
ル−1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウム−
1−アセテート等の2−アルキルイミダゾリンの誘導型
両性界面活性剤などのイミダゾリン系両性界面活性剤等
が挙げられ、より具体的にはラウリルジメチルアミノ酢
酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウ
リルヒドロキシスルホベタイン、ラウリル−N−カルボ
キシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベ
タイン等が挙げられる。
【0021】ノニオン系界面活性剤としては、例えば脂
肪酸の炭素数が3〜20、特に10〜16の脂肪酸ショ
糖エステル等のエステル型ノニオン系界面活性剤,アル
キル基が炭素数10〜18、特に12〜14の直鎖又は
分岐鎖であって、酸化エチレン付加モル数が4〜12、
特に9のポリオキシエチレンアルキルエーテル,アルキ
ル基が炭素数10〜18、特に12〜14の直鎖又は分
岐鎖であって、酸化エチレン付加モル数が4〜12、特
に9のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル,
酸化エチレン付加モル数が2〜12、特に9〜12で、
酸化プロピレン付加モル数が2〜12、特に4〜9のポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等の
エーテル型ノニオン系界面活性剤、脂肪酸の炭素数が1
0〜20、特に12〜18の脂肪酸アルカノールアミド
等のアルカノールアミド型ノニオン系界面活性剤などが
挙げられ、より具体的にはポリオキシエチレンラウリル
エーテル(9EO)、オレイン酸アルカノールアミド、
ラウリン酸アルカノールアミド等が挙げられる。
【0022】アニオン系界面活性剤としては、例えばア
シル基の炭素数が10〜20、特に11〜18のN−ア
シルサルコシン塩,アシル基の炭素数が10〜20、特
に11〜18のN−アシルグルタミン酸塩等のカルボン
酸型アニオン系界面活性剤、アルキル基が炭素数8〜2
0、特に8〜12の直鎖又は分岐鎖のジアルキルスルホ
こはく酸塩,アシル基の炭素数が10〜16、特に11
〜14のN−メチル−N−アシルタウリン塩等のスルホ
ン酸型アニオン系界面活性剤,アルキル基が炭素数8〜
18、特に11〜14の直鎖又は分岐鎖であって、酸化
エチレン付加モル数が2〜4、特に2のポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸塩等の硫酸エステル型アニオ
ン系界面活性剤などが挙げられ、より具体的には、N−
ラウリルグルタミン酸ナトリウム(アルキル基の炭素数
が12のものを主とする混合物も含む)等が好適に使用
される。
【0023】これらの界面活性剤は1種単独で又は2種
以上を組み合わせて使用することができる。また、上記
界面活性剤の中でも特に皮膚洗浄、食器の洗浄等に使用
する際の安全性に優れ、皮膚にマイルドな両性界面活性
剤が望ましく、これらの中でもベタイン系両性界面活性
剤が好適であり、特にカルボキシベタイン型両性界面活
性剤がより好適である。具体的にはアルキル基の炭素数
が8〜20、特に10〜18の直鎖又は分岐鎖であるア
ルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチル
カルボキシメチルベタイン、アルキルジメチル酢酸ベタ
イン、アルキルジメチルカルボキシメチレンアンモニウ
ムベタイン等が好適に使用され、これらの中でもラウリ
ルジメチルアミノ酢酸ベタインなどが特に好適に使用さ
れる。
【0024】従って、本発明の殺菌洗浄剤組成物、即
ち、カチオン荷電を有する殺菌剤として、グリシン型両
性界面活性剤と第4級アンモニウム塩系殺菌剤及び/又
はビグアナイド系殺菌剤とを併用すると共に、グリシン
型以外の両性界面活性剤及び上記殺菌力増強剤を配合し
た殺菌洗浄剤組成物として、より好ましい組成は、カチ
オン荷電を有する殺菌剤として、グリシン型両性界面活
性剤と直鎖状アルキル基の炭素数が8〜18のアルキル
ジメチルベンザルコニウム塩、ジアルキルジメチルアン
モニウム塩及びクロルヘキシジン類の少なくともいずれ
かとを併用すると共に、ベタイン系両性界面活性剤及び
上記殺菌力増強剤を配合したものである。
【0025】本発明における上記殺菌剤、界面活性剤及
び上記殺菌力増強剤の配合量は、各成分の種類、組合わ
せなどにより適宜選定することができるが、上記殺菌剤
の配合量(2種以上を組み合わせた場合は合計量、以下
同様)は、組成物(上記殺菌力増強剤配合後の組成物、
以下同様)全体に対して0.05〜3%(重量%、以下
同様)、好ましくは0.05〜0.5%となるようにす
ると好適である。配合量が少なすぎると十分な殺菌力が
得られず、防腐効果のみが奏される場合があり、多すぎ
ると皮膚に対する使用感が悪くなる場合がある。
【0026】上記界面活性剤の配合量は、上記組成物全
体に対して0.5〜80%とすることができる。配合量
が少なすぎると十分な洗浄力が得られない場合があり、
多すぎると例えば液泡剤として製剤化するのが困難とな
る等の製剤設計上での問題が生じる場合がある。なお、
液剤又は液泡剤として使用する場合には、上記界面活性
剤の配合量を、上記組成物全体に対して1〜10%、好
ましくは2〜8%、より好ましくは5%未満となるよう
にすると、特に好適である。また、同様の理由により、
上記カチオン荷電を有する殺菌剤に対する配合比は、重
量比で5〜70倍、好ましくは20〜60倍となるよう
に配合すると好適である。
【0027】上記殺菌力増強剤の配合量は、上記殺菌剤
に対して、重量比で10倍以上、より好ましくは20〜
100倍の割合となるように配合すると好適であり、上
記組成物全体の1〜15%、特に2〜10%となるよう
に配合すると好適である。上記殺菌力増強剤の配合量が
少なすぎると配合による効果を十分に達成し得ない場合
があり、多すぎるとそれ以上の配合効果の増大を期待す
ることができず、不経済となるのみならず、製剤設計上
での問題が生じたり、泡立性等の使用感に悪影響を及ぼ
す場合がある。また、上記界面活性剤に対する殺菌力増
強剤の配合割合は、重量比で0.5〜5倍、特に1〜3
倍とすることが望ましい。上記界面活性剤に対する殺菌
力増強剤の配合割合が高すぎると上記界面活性剤の洗浄
作用に悪影響を及ぼす場合があり、低すぎると界面活性
剤による上記殺菌剤の殺菌力低下を十分に補えない場合
がある。
【0028】なお、上記殺菌洗浄剤組成物には、上記必
須成分に加えて通常の殺菌洗浄剤組成物に配合される各
種成分を本発明の効果を妨げない範囲で添加されていて
もよい。具体的には、塩酸等の酸性化合物,水酸化ナト
リウム等のアルカリ性化合物,クエン酸等の有機酸など
のpH調整剤、水及び水以外のプロピレングリコール,
エタノール,イソプロパノール等の有機溶剤、脂肪酸グ
リセリド等のNMF由来成分,植物エキス等の保湿剤、
水溶性高分子化合物、粘稠剤、香料等を配合することが
でき、これらの使用量は適宜選定できる。なお、上記殺
菌洗浄剤組成物は、上記殺菌力増強剤によって、カチオ
ン荷電を有する殺菌剤の殺菌力が改善されるものである
ので、エチレンジアミン四酢酸(EDTA),ポリリン
酸等のキレート剤を必ずしも必要としない。また、上記
殺菌洗浄剤組成物の洗浄作用を考慮すれば、有機溶剤の
使用量は少なく、水を多めに配合することが望ましく、
例えば有機溶剤は、組成物全体の30%未満、特に10
%未満とすると好適であり、一方水の配合量は、組成物
全体の50%以上、特に60〜97%とすると好適であ
る。
【0029】上記殺菌力増強剤の配合方法は、特に制限
されず上記殺菌洗浄剤組成物が目的とする各剤型で通常
採用されている調整方法に合わせて配合することができ
る。ここで、上記殺菌洗浄剤組成物の剤型は、特に制限
されるものではなく、通常の殺菌洗浄剤組成物の剤型を
適宜選定することができ、例えば液剤、フォーマー容器
に充填した液泡剤、固形剤、スプレー剤等として使用す
ることができ、これらの中でも殺菌洗浄剤としての使用
感、洗浄力を考慮すれば液剤、液泡剤が好適であり、特
に液泡剤として使用するとより好適である。従って、例
えば上記殺菌洗浄剤組成物が液剤として使用される場
合、上記殺菌力増強剤の配合方法としては、上記殺菌洗
浄剤組成物の各成分と共に上記殺菌力増強剤をそれぞれ
適宜濃度となるように常法により精製水に順次溶解させ
たり、上記各成分と共に上記殺菌力増強剤をあらかじめ
適宜有機溶剤で予備溶解した後、これを精製水に溶解さ
せる方法などを挙げることができる。また、例えば上記
殺菌洗浄剤組成物が液泡剤として使用されるのであれ
ば、上記と同様にして上記殺菌力増強剤を配合して液剤
を調製すればよく、このようにして調製された液剤を適
宜フォーマー容器に充填して使用すれば、液泡剤を得る
ことができる。
【0030】なお、上記殺菌洗浄剤組成物のpHは特に
制限されるものではないが、pH3〜7、特に4〜6と
なるように調整するとより好適である。また、上記殺菌
洗浄剤組成物が液剤又は液泡剤として使用される場合、
その粘度は特に制限されるものではないが、B型回転粘
度計を用いて常法により25℃における粘度を測定する
時、液剤として使用する場合は、0.5〜10cP、特
に0.9〜8cPとすることが望ましく、液泡剤として
使用する場合は、0.5〜10cP、特に0.8〜8c
Pとすることが望ましい。
【0031】上記殺菌洗浄剤組成物の用量は特に制限さ
れず、その剤型、用法等により適宜選定することがで
き、例えば1回の使用量を殺菌洗浄剤組成物として1〜
5g程度とすると好適である。なお、使用回数は、特に
制限されず、各人が日常において手指を洗浄する際に使
用することができる。
【0032】また、上記殺菌洗浄剤組成物の用法(使用
方法)は、特に制限されず、その剤型に合わせて通常の
殺菌洗浄剤組成物の用法を採用することができ、例えば
液剤や液泡剤の場合、殺菌、消毒及び洗浄を目的とする
手指等に殺菌洗浄剤組成物を適宜量採り、通常の洗浄剤
と同様にして3分間程度かけて手指をこすりあわせて殺
菌洗浄剤組成物を手指全体にまんべんなくいきわたらせ
る、手指等を殺菌洗浄剤組成物の希釈液に浸す、殺菌洗
浄剤組成物を適宜量採ったスポンジ,布等で手指や体等
を洗浄するようにこする等のようにして使用した後、水
ですすぎ流すという方法を採用することができるが、上
記殺菌洗浄剤組成物が短時間で殺菌作用を奏すると共に
洗浄力も合わせもっていることを考慮すれば、特に上記
殺菌洗浄剤組成物を通常の洗浄剤と同様にして使用する
と、より有用である。
【0033】以上説明したように、本発明のカチオン荷
電を有する殺菌剤用の殺菌力増強剤及び殺菌力増強方法
によれば、カチオン荷電を有する殺菌剤と種々の界面活
性剤とを含有する殺菌洗浄剤組成物の殺菌力を、その洗
浄力を損なうことなく増強することができると共に、カ
チオン荷電を有する殺菌剤による皮膚に対するベタツキ
感を緩和することも可能であり、特に、本発明の殺菌洗
浄剤組成物によれば、特定のカチオン荷電を有する殺菌
剤に、該殺菌剤の殺菌力減弱が少ないのみならず安全性
にも優れる両性界面活性剤を配合し、更に本発明の殺菌
力増強剤を配合することによって、即効的な殺菌作用及
び優れた洗浄作用を奏すると共に、皮膚に対するベタツ
キ感も改善された殺菌洗浄剤組成物が得られるのみなら
ず、該組成物に顕著な殺菌剤耐性菌の発現抑制作用(静
菌効果)を付与することができる上、皮膚刺激性をより
緩和することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、糖アルコール、糖類を
有効成分とする殺菌力増強剤をカチオン荷電を有する殺
菌剤及び界面活性剤を含有する殺菌洗浄剤組成物に配合
することにより、カチオン荷電を有する殺菌剤の殺菌作
用を向上することができるので、優れた洗浄作用を有す
る界面活性剤をカチオン荷電を有する殺菌剤に併用させ
ることによってカチオン荷電を有する殺菌剤の即効的な
殺菌力が低下しても、その低下を改善することができ、
短時間で十分な殺菌力が発揮され、洗浄力にも優れるの
みならず、ヒトに対する安全性にも優れる殺菌洗浄剤組
成物を得ることができ、更にカチオン荷電を有する殺菌
剤を含有する殺菌洗浄剤組成物の皮膚に対するベタツキ
感を緩和して、使用感を向上することも可能となる。従
って、本発明により得られる殺菌洗浄剤組成物は、手指
等の皮膚、食器、布巾等を簡便に、且つ短時間で十分に
殺菌、消毒及び洗浄することができるので、殺菌、消毒
等を目的とした手指及び身体を洗浄する製剤、ニキビ等
の微生物感染が原因となる疾患の予防、治療するための
製剤、その他殺菌が必要な洗浄場面で使用される製剤と
して有用である。特に、本発明の殺菌洗浄剤組成物は、
液剤又は液泡剤として使用される殺菌洗浄剤組成物とし
て特に有用である。
【0035】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、表中の%は重量%である。
【0036】[実施例1〜51及び比較例1〜27]各
成分が表1〜4に示す濃度となるように殺菌剤、界面活
性剤、糖アルコール及び糖類を常法により精製水に溶解
させて殺菌洗浄剤組成物を調製した。各組成物の殺菌効
果を下記方法により測定した。また、各組成物を市販の
殺菌洗浄剤に使用されているフォーマー容器に充填し、
容器を1〜2プッシュして各組成物を12人のパネラー
の手に載せた後、3分間かけて手を洗浄し、次いで手を
30秒間程度流水下ですすいだ後、手のベタツキ感を以
下の評価基準で絶対評価し、12人の評価点の平均値を
求めた。結果を表1〜4に併記する。
【0037】なお、上記パネラーの片方の手に汚れをつ
けた後、上記と同様にして各殺菌洗浄剤組成物を採り、
もう一方の手で1分間マッサージするように軽く擦った
後、流水で洗い流し、汚れの落ち具合を評価したとこ
ろ、実施例及び界面活性剤が配合された比較例3〜1
1,14〜17,19〜22,24〜27はいずれも汚
れが非常によく落ち、表1〜4に示す界面活性剤を配合
することによって優れた洗浄力が付与されると共に、そ
の洗浄力は糖アルコール類及び糖類の配合によって損な
われないことが認められた。 <殺菌効果試験> (1)菌の接種及び使用する菌 表1〜4に示す3種の細菌として下記菌種を適切な条件
で培養、調製した後、いずれも組成物1ml当たり約1
5〜106個の菌濃度となるように各組成物(検体)に
接種した。接種生菌数は、同時に寒天平板混釈法により
算出した。 菌種;Staphylococcus aureus
(黄色ブドウ球菌)ATCC 6538 Escherichia coli(大腸菌) ATC
C 8739 Pseudomonas aeruginosa(緑膿
菌) ATCC 9027 (2)サンプリング及び培養 菌を接種した各組成物をよく撹拌した後、30秒後、1
分後、5分後にそれぞれ各組成物1mlを採取し、あら
かじめ作成しておいたレクチン、ポリソルベート80入
りソイビーン・カゼイン・ダイジェスト(SCDLP)
液体培地10mlに入れ、速やかに撹拌し、更にこの液
より1mlを採り、SCDLP寒天培地約20mlで混
釈した後、32℃で約48時間培養した。 (3)判定 寒天平板上で培養した菌の生育が観察された場合を+、
菌の生育が観察されない場合を−として集計した。 <評価基準> 5点:きわめてべたつく(許容範囲外) 4点:べたつく(許容範囲外) 3点:ややべたつく(許容範囲内) 2点:特に気にならない(許容範囲内) 1点:全くべたつかない(許容範囲内)
【0038】
【表1】 (*1)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO9) (*2)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO12) (*3)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン (*4)ラウリン酸アミドプロピルベタイン (*5)ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(EO2)
【0039】
【表2】 (*1)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO9) (*3)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン (*4)ラウリン酸アミドプロピルベタイン (*5)ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(EO2)
【0040】
【表3】 (*1)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO9) (*3)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン (*4)ラウリン酸アミドプロピルベタイン (*5)ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(EO2)
【0041】
【表4】 (*1)ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO9) (*3)ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン (*4)ラウリン酸アミドプロピルベタイン (*5)ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム(EO2)
【0042】[実施例52及び実施例53]下記組成と
なるように各成分を常法によって精製水に順次溶解させ
て液状の殺菌洗浄剤組成物を得、各組成物の殺菌効果を
上記実施例と同様にして評価したところ、いずれも短時
間で優れた殺菌作用を示すことが認められた。また、こ
れらの組成物を上記フォーマー容器に充填して、上記実
施例と同様にして使用感、洗浄力を評価したところ、い
ずれもベタツキ感がなく、汚れが非常によく落ちること
が認められた。なお、実施例52の組成物と実施例53
の組成物とを比較すると、実施例52の組成物の方が、
殺菌時間及び使用感において良好であった。
【0043】組成(実施例52) 塩化ベンザルコニウム 0.15 (三洋化成工業(株)製;濃塩化ベンザルコニウム液50) 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン 0.1 (三洋化成工業(株)製;レボンLAG−40) ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3 トリメチルグリシン 5 オレイン酸ポリグリセリド 0.5 ソルビトール 3 クエン酸緩衝液 適量 精製水 適量 合 計 100重量%
【0044】組成(実施例53) クロルヘキシジン 0.2 (住友製薬(株)製;ヒビテングルコネート液) ラウリン酸アミドプロピルベタイン 4 トリメチルグリシン 3 トレハロース 2 クエン酸緩衝液 適量 精製水 適量 合 計 100重量%
【0045】[実施例54、55及び比較例28、2
9]下記組成となるように各成分を常法により精製水に
溶解させて液状殺菌洗浄剤組成物を調製した後、該組成
物及び実施例52の組成物につき、以下の実験を行っ
た。結果を表5に示す。
【0046】組成(実施例54) 塩化ベンザルコニウム 0.25 (三洋化成工業(株)製;濃塩化ベンザルコニウム液50) ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3 トリメチルグリシン 5 オレイン酸ポリグリセリド 0.5 ソルビトール 3 クエン酸緩衝液 適量 精製水 適量 合 計 100重量%
【0047】組成(実施例55) 塩化ベンザルコニウム 0.15 (三洋化成工業(株)製;濃塩化ベンザルコニウム液50) グルコン酸クロルヘキシジン 0.1 ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3 トリメチルグリシン 5 オレイン酸ポリグリセリド 0.5 ソルビトール 3 クエン酸緩衝液 適量 精製水 適量 合 計 100重量%
【0048】組成(比較例28) 塩化ベンザルコニウム 0.25 (三洋化成工業(株)製;濃塩化ベンザルコニウム液50) ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3 トリメチルグリシン 5 オレイン酸ポリグリセリド 0.5 クエン酸緩衝液 適量 精製水 適量 合 計 100重量%
【0049】組成(比較例29) グルコン酸クロルヘキシジン 0.15 塩酸アルキルジアミノエチルグリシン 0.1 (三洋化成工業(株)製;レボンLAG−40) ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン 3 トリメチルグリシン 5 オレイン酸ポリグリセリド 0.5 クエン酸緩衝液 適量 精製水 適量 合 計 100重量%
【0050】皮膚刺激緩和効果の確認試験 下記試験方法に従って除毛したモルモット背部に、各組
成物を連続的に塗布し、刺激を比較した。 <皮膚刺激試験方法> −試験動物− 種、系統、性別:モルモット(クリーン)、ハートレー
系、雌 週齢(使用時):9週齢 使用動物数:6匹 供給元:日本エスエルシー株式会社 −試験方法− モルモット背部の除毛による皮膚刺激試験を行った。 (1)モルモット背部の除毛方法 前日に電気バリカンで背部を刈毛し、サンプル塗布前に
電気カミソリで剃毛した。 (2)サンプル塗布 動物背部に2×1.5cmの投与部位を設定し、0.0
5mlの検体(組成物)を塗布した。塗布は、背部の除
毛直後を含め3日間連続して行った。第1、第2日目は
1日1回塗布し、第3日目は3回塗布した。 (3)皮膚反応観察 荒れ肌作成後、24、48、72及び168時間後に観
察した。剃毛後、検体投与前に観察を行い、判定は以下
に示した評価基準(Draize法の紅斑の評点参照)
に従った。 [紅斑] [評点] 紅斑なし 0 紅斑極弱い 1 紅斑明瞭 2 紅斑中程度〜強度 3 紅斑極めて強度〜結痂 4静菌効果の確認試験 各組成物の大腸菌の最小発育阻止濃度(MIC)を日本
化学療法学会MIC試験法に準じて測定した。
【0051】
【表5】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖アルコール類及び/又は糖類を有効成
    分とするカチオン荷電を有する殺菌剤用の殺菌力増強
    剤。
  2. 【請求項2】 カチオン荷電を有する殺菌剤及び両性界
    面活性剤、ノニオン系界面活性剤及びアニオン系界面活
    性剤から選ばれる少なくとも1種以上の界面活性剤を含
    有する殺菌洗浄剤組成物に、請求項1記載の殺菌力増強
    剤を添加することにより、カチオン荷電を有する殺菌剤
    の殺菌力を増強することを特徴とする殺菌力増強方法。
  3. 【請求項3】 カチオン荷電を有する殺菌剤として、グ
    リシン型両性界面活性剤と第4級アンモニウム塩系殺菌
    剤及び/又はビグアナイド系殺菌剤とを併用すると共
    に、グリシン型以外の両性界面活性剤及び請求項1記載
    の殺菌力増強剤を配合してなることを特徴とする殺菌洗
    浄剤組成物。
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