JPH10330194A - ニオブ酸カリウムリチウム単結晶の育成法 - Google Patents

ニオブ酸カリウムリチウム単結晶の育成法

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JPH10330194A
JPH10330194A JP14164897A JP14164897A JPH10330194A JP H10330194 A JPH10330194 A JP H10330194A JP 14164897 A JP14164897 A JP 14164897A JP 14164897 A JP14164897 A JP 14164897A JP H10330194 A JPH10330194 A JP H10330194A
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JP
Japan
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single crystal
crystal
lithium niobate
temperature
potassium lithium
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Withdrawn
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JP14164897A
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English (en)
Inventor
Masakuni Takahashi
正訓 高橋
Ryuichi Komatsu
▲隆▼一 小松
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶内部の屈折率の変動や脈理等が生じない
で、波長変換素子に適したニオブ酸カリウムリチウム単
結晶を育成する。 【解決手段】 状態図上で結晶成分の一部を溶剤として
用い、溶剤に結晶化相を溶かし込んだ溶液を徐冷して結
晶を晶出、成長させるニオブ酸カリウムリチウム単結晶
の育成法である。出発物質にそれぞれ含まれるKの含有
モル比をxとし、Liの含有モル比をyとし、Nbの含
有モル比をzとするとき、x:y:z=0.2〜0.
5:0.05〜0.5:0.4〜0.7(但し、x+y
+z=1)になるように出発物質を混合し、混合物を加
熱溶融し、溶融物を900〜1100℃の温度で保持
し、800〜870℃の温度まで0.3〜5℃/hrの
速度で徐冷し、350〜550℃の温度まで15℃/h
r以下の速度で徐冷した後、室温まで8℃/hr以下の
速度で徐冷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルフフラックス
法(即ち、状態図上で結晶成分の一部を溶剤として用
い、溶剤に結晶化相を溶かし込んだ溶液を徐冷して結晶
を晶出、成長させる方法)を用いてニオブ酸カリウムリ
チウム単結晶を育成する方法に関する。更に詳しくは波
長変換素子に適したニオブ酸カリウムリチウム単結晶の
育成法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非線形光学結晶を用いた波長変換素子の
需要が増大している。非線形光学結晶であるニオブ酸カ
リウムリチウム単結晶(以下、KLN単結晶という)は
固溶体の結晶であり、原料組成と育成結晶組成とが異な
る。KLN単結晶を波長変換素子に用いた場合には、角
度許容幅、温度許容幅が大きく、非線形光学定数も他の
非線形光学結晶、例えばリチウムニオブ単結晶(LN単
結晶)に比べて大きい特徴がある。更にKLN単結晶は
潮解性の問題があるβ−ほう酸バリウム及び三ほう酸リ
チウム等の結晶に比べて取扱いが容易である利点があ
る。従って、KLN単結晶を波長変換素子として使用す
ることが望まれている。またKLN単結晶を育成する場
合、状態図上では液体−固体の変態をするのに固液共存
域を通過させなければならない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状態図を有
する固溶体の結晶化は必然的に組成のずれを伴うことに
なる。KLN単結晶は組成によりその波長変換特性も変
るので、引き上げ法(Czochralski法)等の従来の育成
法でKLN単結晶を育成する場合には、組成のずれに基
づいて結晶内部の屈折率の変動や脈理等の好ましくない
現象を生じる不都合があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、結晶
内部の屈折率の変動や脈理等が生じないニオブ酸カリウ
ムリチウム単結晶の育成法を提供することにある。本発
明の別の目的は、波長変換素子に適したニオブ酸カリウ
ムリチウム単結晶の育成法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
状態図上で結晶成分の一部を溶剤として用い、溶剤に結
晶化相を溶かし込んだ溶液を徐冷して結晶を晶出、成長
させるニオブ酸カリウムリチウム単結晶の育成法におい
て、出発物質にそれぞれ含まれるKの含有モル比をxと
し、Liの含有モル比をyとし、Nbの含有モル比をz
とするとき、x:y:z=0.2〜0.5:0.05〜
0.5:0.4〜0.7(但し、x+y+z=1)にな
るように出発物質を混合し、混合物を加熱溶融し、溶融
物を900〜1100℃の温度で保持し、800〜87
0℃の温度まで0.3〜5℃/hrの速度で徐冷し、3
50〜550℃の温度まで15℃/hr以下の速度で徐
冷した後、室温まで8℃/hr以下の速度で徐冷するこ
とを特徴とするニオブ酸カリウムリチウム単結晶の育成
法である。
【0006】Kの含有モル比x、Liの含有モル比y及
びNbの含有モル比zがそれぞれ上記の数値範囲を逸脱
した場合には、目的とするニオブ酸カリウムリチウム単
結晶の収量が減少する不都合がある。この育成法により
得られるニオブ酸カリウムリチウム単結晶は結晶内部の
屈折率の変動や脈理等が生じることがなく、角度許容
幅、温度許容幅が大きく、非線形光学定数が大きく、潮
解性の問題もなく、取扱いが容易である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のニオブ酸カリウムリチウ
ム単結晶の育成法に使用される育成装置の実施の形態を
図2に基づいて説明する。図2に示すように、本発明の
育成装置10は、外部アルミナるつぼ11と、その内側
に設けられた内部アルミナるつぼ12と、その内側に設
けられた白金るつぼ13と、外部アルミナるつぼ11の
外側に設けられたヒータ14とを備える。外部アルミナ
るつぼ11にはアルミナ蓋16が取付けられ、白金るつ
ぼ13には白金蓋17が取付けられる。白金るつぼ13
内には出発物質18が収納される。出発物質18内には
白金蓋17から吊り下げられた白金線19の先端に取付
けられた種結晶20が埋設される。外部アルミナるつぼ
11及び内部アルミナるつぼ12の内側にはそれぞれジ
ルコニア粉末21が詰込まれる。このような構成の育成
装置10において、白金るつぼ13内の出発物質18及
び種結晶20はヒータ14により加熱されて溶融する。
溶融物は所定の温度、時間及び冷却速度に基づいて室温
まで徐冷され、目的のニオブ酸カリウムリチウム単結晶
が育成される。
【0008】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。図2の育成
装置10を使用して、ニオブ酸カリウムリチウム単結晶
を以下のように育成した。即ち、白金るつぼ13内に出
発物質18としてK、Li及びNbの含有モル比がそれ
ぞれ0.33、0.23及び0.44になるように混合
された混合物を収納した。また種結晶20としてニオブ
酸カリウムリチウム単結晶を白金線19の先端に取付け
た。このように配置された出発原料18及び種結晶20
を図1に示す温度履歴に基づいて、室温から1100℃
まで5時間で加熱して、溶融物を形成した。溶融物を1
100℃で7時間保持した。その後、100時間かけて
870℃まで徐冷した。次いで30時間かけて500℃
まで徐冷した後、100時間かけて室温まで徐冷し、ニ
オブ酸カリウムリチウム単結晶を得た。得られた単結晶
のMach-Zender干渉像を図3に示す。図3のMach-Zender
干渉像より明らかなように、実施例のKLN単結晶は結
晶内の屈折率分布が小さく、波長変換素子に適したニオ
ブ酸カリウムリチウム単結晶であることが判る。
【0009】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、セルフフ
ラックス法でニオブ酸カリウムリチウム単結晶を育成す
るに際し、出発物質にそれぞれ含まれるK、Li及びN
bの含有モル比を特定の値になるように出発物質を混合
し、混合物を加熱溶融し、溶融物を特定の温度履歴で室
温まで徐冷するようにしたから、結晶内部の屈折率の変
動や脈理等が生じないで、波長変換素子に適したニオブ
酸カリウムリチウム単結晶を育成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のニオブ酸カリウムリチウム単結晶の育
成法の温度履歴を示す線図。
【図2】本発明のニオブ酸カリウムリチウム単結晶の育
成法に使用される育成装置の構成図。
【図3】実施例のニオブ酸カリウムリチウム単結晶の透
過波面をMach-Zender干渉像としてディスプレー上に表
示した中間調画像の写真図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年5月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 状態図上で結晶成分の一部を溶剤として
    用い、溶剤に結晶化相を溶かし込んだ溶液を徐冷して結
    晶を晶出、成長させるニオブ酸カリウムリチウム単結晶
    の育成法において、 出発物質にそれぞれ含まれるKの含有モル比をxとし、
    Liの含有モル比をyとし、Nbの含有モル比をzとす
    るとき、x:y:z=0.2〜0.5:0.05〜0.
    5:0.4〜0.7(但し、x+y+z=1)になるよ
    うに出発物質を混合し、混合物を加熱溶融し、溶融物を
    900〜1100℃の温度で保持し、800〜870℃
    の温度まで0.3〜5℃/hrの速度で徐冷し、350
    〜550℃の温度まで15℃/hr以下の速度で徐冷し
    た後、室温まで8℃/hr以下の速度で徐冷することを
    特徴とするニオブ酸カリウムリチウム単結晶の育成法。
JP14164897A 1997-05-30 1997-05-30 ニオブ酸カリウムリチウム単結晶の育成法 Withdrawn JPH10330194A (ja)

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