JP3207983B2 - I−iii−vi2族化合物単結晶の製造方法 - Google Patents

I−iii−vi2族化合物単結晶の製造方法

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JP3207983B2 JP24492893A JP24492893A JP3207983B2 JP 3207983 B2 JP3207983 B2 JP 3207983B2 JP 24492893 A JP24492893 A JP 24492893A JP 24492893 A JP24492893 A JP 24492893A JP 3207983 B2 JP3207983 B2 JP 3207983B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、融体からの凝固による
I-III-VI2 族化合物単結晶の製造方法に関するもので、
その目的とするところは、非線形光学材料、発光ダイオ
ードおよびレーザーダイオード用基板材料、ならびに青
色発光素子用材料を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】I-III-VI2 族化合物は、正方晶カルコパ
イライト型の結晶構造を持ち、その禁制帯幅は赤から紫
までの可視光領域に対応し、光の透過波長範囲は赤外か
ら可視光領域まで非常に広く、さらに非線形光学定数や
複屈折も大きいといった特徴を有することが知られてい
る。これらの特性から、発光素子や非線形光学素子など
種々の用途が考えられ、各種デバイスへの展開が期待さ
れている。
【0003】図1は、I-III-VI2 族化合物およびそれら
の固溶体の禁制帯幅Eg と格子定数aとの関係を示す。
図からわかるように、固溶体の組成を制御することによ
り、任意の禁制帯幅を有する化合物単結晶を製造するこ
とが可能である。
【0004】従来、これらの化合物単結晶の製造法は、
ヨウ素を用いた化学気相輸送法並びに融体から成長を行
う方法(例えばブリッジマン法)の二種類に大別され
る。
【0005】前者の方法では、低温での成長が可能であ
り、完全性の高い単結晶が得られる特徴がある。しか
し、大きい結晶を得ることが難しいこと、また輸送剤で
あるヨウ素が結晶中へ混入するなどの問題点を抱えてい
る。
【0006】一方後者の場合、特にブリッジマン法は、
ヨウ素を用いた化学気相輸送法と比べてヨウ素の混入の
心配がなく、大きな結晶を得ることが可能である。しか
し、I-III-VI2 族化合物は、結晶のa軸とc軸の熱膨張
係数が全く異なる。即ち、a軸は正、またc軸は負の熱
膨張係数を持つ。そのため、試料を融体から冷却する際
に、結晶成長管の管径方向にc軸をとっている結晶が含
まれると、結晶成長管と結晶との熱膨張係数の違いから
結晶成長管を破壊したり、あるいは内部応力によって歪
や割れが結晶内に生じる。そこで、この問題を解決する
方法として、結晶成長管の内側に炭素被膜を施すことに
より結晶成長管の破壊を防いだり、あるいはやや大きめ
の石英管中に結晶成長管を封入する二重管構造によっ
て、成長した単結晶の酸化や汚染を防止する方法が提案
されている。
【0007】しかし、このブリッジマン法により得られ
たAgGaS2 単結晶を観察してみると、全体は一個の
単結晶ではなく、小さな結晶粒の集まった多結晶であっ
て、大型で良質な単結晶を得ることは極めて困難であ
る。また、得られた単結晶が一定の大きさとはならず、
工業的には量産性がなく、非常に大きな問題である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した問題点を解決
する方法として、歪や割れがなく、しかも大型で良質な
単結晶を得ることのできるシーズ法、いわゆる種結晶を
用いる方法がある(引用文献 R. S. Feigelson and R.
K. Route. “Recent developments in the growth of c
halcopyrite crystals for nonlinear infrared applic
ations”, OPTICAL ENGINEERING, 26(2)113-119(1987)
)。この方法は、単結晶の成長方向が種結晶のc軸と
同じ方向に単結晶を成長させようとするものであるが、
次に述べるような困難な問題がある。
【0009】まず、種結晶としてc軸方向の単結晶を切
り出して準備しなければならず、そのために製作に手間
と時間がかかること、また時としては、種結晶全部を溶
かしてしまうことにもなりかねず、融体原料と融着させ
るために比較的大きな種結晶の準備が必要である。さら
に、取扱作業および温度制御にかなりの精密さと技術が
要求されるということも種結晶法の難点である。
【0010】また、I-III-VI2 族化合物(I族はAg、
III 族はAlおよびGaの何れか一種又は一種以上の元
素、およびVI族はSおよびSeの何れか一種又は一種以
上の元素)の結晶成長の際析出物が混入し、それが原因
となって結晶中に光散乱中心が形成されることが知られ
ている。この光散乱中心は、光透過領域における透過率
を減少させ、光学結晶としての質を下げることから、そ
の除去方法の確立は重要な課題である。
【0011】本発明の目的は、上述の問題点を系統的な
実験から解決し、種結晶法によらない単結晶成長方法を
用いることおよび特殊な熱処理により光散乱中心を除去
することによって、大型で良質なI-III-VI2 族化合物単
結晶を得るための製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とする所は
下記の通りである。 第1発明 I族がAg、III 族がAlおよびGaの何れか一種又は
一種以上、およびVI族がSおよびSeの何れか一種又は
一種以上の元素からなるI-III-VI2 族化合物単結晶を製
造する場合において、結晶成長管の単一核形成部と単結
晶成長部との中間に、内径が2mm以上10mm以下、単一核
形成部側への開き角度が30゜以上120 ゜以下および単結
晶成長部側への開き角度が160 ゜以下の「くびれ」およ
び長さが2cm以上20cm以下の単一核形成部を有した結晶
成長管を使用し、成長速度を0.1cm/日から5cm/日と
して当該単結晶を製造し、これをさらに、その単結晶の
重量の10%以下に相当する重量のI2 −VI族化合物の入
った部分を持つ熱処理管を用いて、熱処理温度が500 ℃
以上融点未満ならびに熱処理時間が2日以上90日以下の
熱処理を施すことを特徴とするI-III-VI2 族化合物単結
晶の製造方法。
【0013】第2発明 AgGaS2 化合物単結晶を製造する場合において、結
晶成長管の中間に、内径が2mm以上10mm以下、単一核形
成部側への開き角度が30゜以上120 ℃以下および単結晶
成長部側への開き角度が160 ゜以下の「くびれ」および
長さが4cm以上20cm以下の単一核形成部を有した結晶成
長管を使用し、成長速度を0.4 cm/日から2cm/日とし
て当該単結晶を製造し、これをさらに、その単結晶の重
量の10%以下に相当する重量のAg2 Sの入った部分を
持つ熱処理管を用いて、熱処理温度が500 ℃以上融点未
満ならびに熱処理時間が2日以上90日以下の熱処理を施
すことを特徴とするAgGaS2 化合物単結晶の製造方
法。
【0014】
【作用】本発明は、I-III-VI2 族化合物(I族はAg、
III 族はAlおよびGaの何れか一種又は一種以上の元
素、およびVI族はSおよびSeの何れか一種又は一種以
上の元素)を融体から凝固させて単結晶を製造する場合
において、結晶成長管を「単結晶成長部」、「くびれ」
と「単一核形成部」に分割し、さらに「単一核形成部」
の長さをある一定の長さ以上にすることを特徴とする。
「単一核形成部」において、自然に形成された複数個の
結晶核の内で、c軸に近い方位を有する結晶核だけを結
晶成長管途中に設けられた「くびれ」において選択し、
さらにこの結晶核を「単結晶成長部」において、優先的
に成長させて大きな結晶を得ようとするのが、本発明の
最大の狙いである。この時、単一核の選択を確実に行う
ためには、「単一核形成部」の長さをある一定の長さ以
上にすることが不可欠である。即ち、結晶成長管に十分
な長さの「単一核形成部」と、任意の大きさならびに形
状を有する「くびれ」を導入することにより、種結晶を
用いなくても単結晶の製造を可能とすることができるわ
けである。
【0015】また、本発明はそれぞれの光透過領域全体
にわたって高い光透過率を有するI-III-VI2 族化合物
(I族はAg、III 族はAlおよびGaの何れか一種又
は一種以上の元素、およびVI族はSおよびSeの何れか
一種又は一種以上の元素)単結晶を製造する場合におい
て、上記単結晶製造法に加えて、その単結晶の重量の10
%以下に相当する重量のI2 −VI族化合物の入った部分
を持つ熱処理管を用いて、熱処理を施すことを特徴とす
る。単結晶成長から熱処理までの一連の工程によって、
光散乱中心を含まない良質な単結晶を得ようとするの
が、本発明のもう一つの狙いである。
【0016】要するに、上述の手段によると、種結晶法
にはみられない簡便な方法であって、しかも大型で良質
なI-III-VI2 族化合物単結晶を、極めて容易に製造する
ことが可能となった。
【0017】図2は、本発明に係わる「くびれ」を有す
る結晶成長管の形状を示したものである。即ち、結晶成
長管は、下方から単一核を形成させるまでの「単一核形
成部」、単結晶核選択用の「くびれ」および「単結晶成
長部」から構成されている。図において、Lb およびL
u は「くびれ」をはさんでそれぞれ「くびれ」の下から
成長開始端までの長さ(「単一核形成部」の長さ)およ
び「くびれ」の上から成長終了端までの長さ(「単結晶
成長部」の長さ)を示す。Db とDu は、それぞれ「単
一核形成部」と「単結晶成長部」の内径を示す。Do は
「くびれ」の内径を示す。さらに、θb は「くびれ」か
ら下側の「単一核形成部」への開き角度を、またθu は
「くびれ」から上側の「単結晶成長部」への開き角度を
それぞれ示す。このような形状の結晶成長管を用いて、
融体から単結晶成長を行い、「くびれ」から結晶成長終
了側に均質な大型の単結晶を得ることができた。
【0018】これらの単結晶を製造するための最適な条
件は、幾多の実験の結果、次の範囲に絞られることがわ
かった。
【0019】「くびれ」の下から成長開始端までの単一
核形成部の長さLb は、確実に単一核を形成するのに必
要な長さであり、2cm以上の長さを必要とするが、特に
AgGaS2 では、4cmの長さが必要であった。「くび
れ」の内径Do については、単一核形成部の内径Db ,
単結晶成長部の内径Du の大きさにもよるが、2mm以上
10mm以下の範囲が最適である。「くびれ」から「単一核
形成部」への開き角度θb は30゜以上120 ゜以下、「く
びれ」から「単結晶成長部」への開き角度θuは160 ゜
以下、成長速度は0.1 cm/日以上5cm/日以下が適当で
あり、特にAgGaS2 では、0.4 cm/日以上2cm/日
以下が最適であった。
【0020】図3は、本発明に係わる熱処理方法を説明
するための図である。熱処理管は、単結晶が入る「単結
晶室」とI2 −VI族化合物が入る「吸着室」から構成さ
れている。この熱処理管を設置して熱処理を行うための
熱処理炉は、二つの均熱帯からなり、それぞれ独立に温
度を制御することができる。上記単結晶製造法に加え
て、このような特徴を持つ熱処理管および熱処理炉を用
いて熱処理を行うことにより、光学結晶として用い得る
大型で良質な単結晶を得ることができる。
【0021】その最適熱処理条件は、幾多の実験の結
果、次の範囲に絞られることがわかった。「単結晶室」
および「吸着室」の温度は、いずれも500 ℃以上融点以
下の範囲が最適であり、かつ前者と後者の温度は共に等
しいか、もしくは前者の方が後者よりも高く、その温度
差は100 ℃以下が適していた。熱処理に要する時間は、
2日以上が必要であった。ここで、「単結晶室」と「吸
着室」の温度が等しい場合、もしくは「吸着室」にI2
−VI族化合物をいれない場合、「単結晶室」と「吸着
室」を一つにまとめて、一つの室からなる熱処理管およ
び一つの均熱帯を用いた熱処理によっても、同様の効果
が得られる。
【0022】次に、本発明の技術を確立する上で重要な
基礎的概念を説明する。幾多の実験の結果、I-III-VI2
族化合物単結晶の場合、結晶成長管の管径を大きくした
り、あるいは長さを長くしただけでは、単一の結晶核が
大きく育たず、また大きな単結晶を造ることができない
ことが判明した。このことは、I-III-VI2 族化合物が単
結晶を形成しにくい性質を持つことに起因していると考
えられる。
【0023】そこで、この欠点を克服するため、本発明
者らは幾多の実験を行った結果、辛うじて得られる単一
核を優先的に大きく成長させる方法として、結晶成長管
の中間に「くびれ」を設ける方法が極めて有望であるこ
とを見いだした。しかしながら、ここで特に注目すべき
点は、単に「くびれ」を設ければよいのではないという
ことである。最も重要な要素は、その「くびれ」を結晶
成長管のどの位置に設けるか、即ち、Lb をどのくらい
にとるべきかということであった。さらに、幾多の実験
の結果、単一核形成部Lb の長さを2cm以上(特にAg
GaS2 の場合4cm以上)にしなければならないことが
判明した。この条件は、「単一核形成部」の内径Db に
よらないことも実験から明らかになり、なお、単一核形
成部の内径Db を小さくすることにより歩留まりが向上
した。
【0024】即ち、本発明の第1の重要な点はLb の長
さであり、十分な長さのLb をとった位置に「くびれ」
を設けることである。これは、種結晶を用いない簡便な
方法であり、歩留まり良く大きな単結晶を得るためには
非常に有効な手段である。
【0025】なお「単一核形成部」から「くびれ」を利
用して、「単一核形成部」の多結晶の内から単一の結晶
核を選択する場合には、「くびれ」から「単一核形成
部」への開き角度θb が最適でなければならない。本発
明において、各種検討した結果、θb が30゜以上120 ゜
以下の条件において効率よく単一の結晶核を選択できる
ことが分った。即ち、θb が30゜以下の場合では、多結
晶内から単一の結晶核を選択することは非常に困難であ
る。また、θb が120 ゜以上では「単一核形成部」の容
積が大となり、単結晶の歩留まりを悪化する。
【0026】なおまた単結晶成長の過程において、新た
な結晶核が発生することもままあるが、内壁の滑らかさ
の程度や「くびれ」から「単結晶成長部」への開き角度
θuも重要な因子である。本発明において、各種検討し
た結果、θu は160 ゜以下であることが必須条件であ
る。ただし、θu が0°の場合では、当然単結晶が得ら
れるが、反面大きな単結晶を得ることを考慮すると、効
率が悪いので本発明の目的からはずれる。また、θu が
160 ゜を越える場合には、大きな単結晶を得ることには
非常に好都合であるが、内壁から新たな結晶核が発生す
るので、θu が0°の場合と同様に大きな単結晶を得る
ことはかなり困難である。
【0027】上述において、「くびれ」の効果は、単一
結晶核の成長を促すことを説いたが、厳密にいえば「く
びれ」の太さにも最適条件のあることを図7で説明す
る。「くびれ」の内径Do が大きすぎる場合(図4
(A))、単一結晶核生成の優先性が損なわれ、多結晶
化を促すこととなり、大きな単結晶に成長しない。ま
た、内径Do が小さすぎる場合(図4(B))、表面張
力によって融体が上下に引っ張られ「くびれ」部分に空
間を作ってしまう。従ってDo については、単一核だけ
を成長させるための最適なDo (図4(C))を採用す
ることが重要である。その最適なDo は、実験の結果、
2mm以上10mm以下であることがわかった。
【0028】従って、本発明によると、再現性に優れ、
かつ高歩留まりで、しかも安価なI-III-VI2 族化合物を
提供することができるので、工業的に利するところが大
である。また、本発明に係わる熱処理に関しては、Ag
GaS2 の場合を例にあげて以下に説明する。
【0029】図5から判るように、AgGaS2 化合物
の存在領域は、高温度(約720 ℃以上)において、化学
量論的組成(Ag2 S量50%、Ga23 量50%)から
Ga23 側に最大2%ほど広がっている。AgGaS
2 化合物の調和溶融点はB点(Ga23 量51%)に、
また液相線上の化学量論的組成の融点はA点(Ga23
量50%)にそれぞれ対応している。即ち、AgGaS2
化合物の調和溶融液組成(B点)は、化学量論的組成
(A点)と異なっている。そのため、単結晶成長に用い
る原料の組成が、化学量論的組成より数%Ag2 S過剰
な組成から数%Ga23 過剰な組成までの範囲では、
AgGaS2 単結晶が歩留まり良く得られるものの、得
られた単結晶の組成はその大部分がB点近傍の組成、即
ちGa23 の過剰な組成となる。ここで問題となるの
は、晶出したB点近傍の組成を持つAgGaS2 の固相
は、温度の降下により、AgGaS2 とAg2 Ga20
31の共存相へと相転移するということである。即ち、A
gGaS2 母相中にAg2Ga2031が析出物として混
入することであり、この析出物は光を散乱し、単結晶の
透過率を著しく損なう原因となる。
【0030】そこで、この欠点を克服するために本発明
者らは幾多の実験を行った結果、単結晶成長後の熱処理
により、析出物を除去することが可能であることを明ら
かにした。
【0031】単結晶中に混入する析出物は、上述の通り
Ga23 過剰な組成であるが、融点より低く、かつそ
れに近い温度で単結晶に熱処理を施すと、その単結晶か
ら硫黄Sと二元化合物GaSが解離して出てくる。即
ち、熱処理によってB点付近の組成の単結晶から過剰に
含まれるGa23 を除去し、A点に対応する化学量論
的組成の単結晶にすることが可能となる。従って、光散
乱中心を除去し、高い透過率を持つ単結晶を得ることが
できるわけである。しかし、単に真空に封じた熱処理管
中で熱処理を行っても、ある程度は析出物を除去できる
ものの、それだけでは効率よく、しかも良質な結晶を得
ることはできない。そこで、これらの成分の解離を促
し、かつ過剰な解離を防ぐために解離量を制御する方法
として、熱処理温度よりもわずかに低い部分(「吸着
室」)を熱処理管に設け、その低温部に解離した成分が
凝集するようにし、解離量を「単結晶室」の温度、「吸
着室」の温度および熱処理時間によって制御する方法を
考えた。この低温部を設ける方法により、析出物を除去
した透明度の高い良質な光学結晶を得ることができた。
【0032】また、熱処理により解離するGa23
剰な成分はAg2 Sと反応してAgGaS2 になること
から、「吸着室」にAg2 Sを置くことによって、さら
に解離を促すことが可能となる。この場合の解離量は、
「単結晶室」の温度、「吸着室」の温度、Ag2 S量お
よび熱処理時間によって制御される。この方法の場合、
厳密に条件を設定する必要があり、その点にかなりの注
意を払わなければならないが、目的・用途に合わせて一
度条件が決まれば、熱処理時間の短縮等、低温部だけに
よる方法と比べて、熱処理の効果はさらに大きいことを
見いだした。
【0033】本発明の熱処理方法は、条件を満たす熱処
理炉を用意するのみで実行可能な簡便な方法であるとと
もに、これらの熱処理は析出物を除去して透明度を増大
させるだけでなく、転位等の結晶中の格子欠陥をも減少
させることが実験から明らかになった。このことから、
本発明に係る熱処理方法は光学結晶だけでなくダイオー
ドやレーザー等の半導体素子に関連する基板材料の製作
にも有効であることが明らかになった。
【0034】要するに、大きくて良質な単結晶を得るた
めには、「くびれ」の形状や寸法を的確に規定すること
によって単結晶の成長を容易にすること、また目的や用
途によっては、単結晶成長に加えてそれに応じた的確な
条件下における熱処理を施すことが重要である。
【0035】上記の観点から、結晶成長管の構成、形状
および寸法等の諸条件としては、結晶成長管における
「単結晶成長部」の長さと太さを大きくすること、「単
一核形成部」の長さLb が2cm(特にAgGaS2 では
4cm)以上20cm以下となるようにとること、および「く
びれ」の内径Do を2mm以上10mm以下にすることであ
る。さらに、「くびれ」から「単一核形成部」への開き
角度θb が、30゜以上120゜以下、および「くびれ」か
ら「単結晶成長部」への開き角度θu が、160 ゜以下0
゜以上(但し、零度を含まず)の適正値をとることも必
要である。
【0036】また、良質の単結晶を得るための熱処理条
件としては、「単結晶室」および「吸着室」の温度は、
いずれも500 ℃以上融点以下の範囲が最適であり、かつ
前者と後者の温度は共に等しいかもしくは前者の方が後
者よりも高く、その温度差を100 ℃以下にすること、熱
処理に要する時間は2日以上90日以下にすることが必
要である。
【0037】この結果、本発明の技術により得られた析
出物の入らない良質なI-III-VI2 族化合物単結晶は、光
学的、結晶学的に良好な特性を持つことが明らかになっ
た。したがって、本発明に関する「くびれ」等の技術
は、特にI-III-VI2 族化合物単結晶を製造する上で、従
来困難であった問題点を解決するための独創的な方法で
ある。
【0038】次に本発明の製造法に関する数値限定の理
由を以下に述べる。 (1)「単一核形成部」の長さLb : 長さLb が充分に長いほど良質で大きな結晶核が育つた
め、その後の単結晶成長が容易になる。しかし、歩留ま
りを良くするためにはこの長さが短い方が良いが、幾多
の実験の結果からその長さの下限値が2cm(AgGaS
2 では4cm)よりも短くなると単一核の形成が行われ
ず、単結晶が得られないことが判明したからである。ま
た20cmを越えると歩留りが非常に悪くなるので好ましく
ない。したがって、この単一核形成部の長さLb は2cm
(AgGaS2 では4cm)以上20cm以下に限定される。
【0039】(2)「くびれ」の内径Do : くびれの内径Do が2mm以上10mm以下の範囲において結
晶成長を行うと、「単一核形成部」の多結晶の内から単
一の結晶核を選択することが容易となる。しかし、この
くびれの内径Do が2mm以下の場合では、「くびれ」の
中程に空洞ができるために「単一核形成部」の結晶方位
を「単結晶成長部」に導くことが不可能となる。またく
びれの内径Do が10mm以上では、「単一核形成部」の多
結晶の内から複数個の結晶核が「単結晶成長部」に入り
込み、単一結晶核生成の優先性が損われ、大きな単結晶
を得るためには不適当であるからである。
【0040】(3)「くびれ」から「単一核形成部」への
開き角度θb : 「くびれ」から「単一核形成部」への開き角度θb が30
以上120 ゜以下では、単一の結晶核を形成するのに適し
ている。しかし、θb が30゜よりも小さい場合では多く
の結晶核が生じ、また120 ゜よりも大きい場合では単一
の結晶核が得られない。したがって、この角度θb は30
゜以上120 ゜以下に限定される。
【0041】(4)「くびれ」から「単結晶成長部」への
開き角度θu : 「くびれ」から「単結晶成長部」への開き角度θu が16
0 ゜以下0゜以上(但し、零度を含まず)では、単一の
結晶核から単結晶成長を促進するので好ましい。しか
し、θu が0°では歩留りが悪く、負の場合では単結晶
成長が妨げられ、またθu が120 ゜より大きい場合で
は、結晶成長途中において新たな結晶核が生じてしまう
ので好ましくない。したがって、θu は160 ゜以下0゜
以上(但し、零度を含まず)に限定される。
【0042】(5)結晶成長速度V: Vを0.1 cm/日から5cm/日の範囲では、結晶成長が良
好となる。しかし、Vが5cm/日以上では単結晶が成長
せず、また0.1cm /日以下では単一の結晶核が形成され
ず、「単結晶成長部」における結晶成長にも支障をきた
すおそれがあるからである。したがって、結晶成長速度
は、0.1 cm/日以上5cm/日以下に限定される。
【0043】(6)熱処理温度: 500 ℃以上融点未満の温度における熱処理は、単結晶の
透過率および結晶性を向上させるので好ましい。しか
し、融点以上の温度では単結晶が融解してしまうため不
適当であり、500 ℃未満の温度では光散乱中心の原因と
なる結晶中の析出物の解離圧が低いため、熱処理の効果
が得られず好ましくない。したがって、熱処理温度は50
0 ℃以上融点未満に限定される。
【0044】(7)熱処理時間: 熱処理に要する時間は、2日以上90日以下が適してい
る。熱処理による析出物の除去および結晶性の向上は単
結晶構造の再構築に伴うものであり、短時間では完了せ
ず、むしろ2日よりも短い熱処理時間では、良質化どこ
ろか元の単結晶を劣化させることになるので好ましくな
い。逆に熱処理時間が長い分には、費用がかかるという
だけで、むしろ長いほど結晶性は向上する。しかし、幾
多の実験の結果、90日を越える場合、結晶性がさらに改
善されることはないため不要であることが判明した。し
たがって、熱処理時間は2日以上90日以下に限定され
る。
【0045】
【実施例】次にAgGaS2 およびAgGaSe2 化合
物単結晶の製造方法について、以下説明する。実施例1 AgGaS2 化合物単結晶の製造−1 実験に使用した原料は、純度99.9999 %以上のAg,G
aおよびSであった。まず、原料を所定の配合比(ここ
ではAgGaS2 の化学量論的組成、すなわち、Ag=
25原子%、Ga=25原子%およびS=50原子%)になる
ように精確に秤量する。その後、原料を透明石英管に真
空封入して、1000℃以上の高温で加熱して合成する。合
成された黄色固形物質は、X線回折で分析した結果、正
方晶カルコパイライト型の結晶構造であった。次にこの
物質を粉体となし、全量の内から25.1gを採取し、炭素
被膜を内壁に施した透明石英管に入れて真空封入した。
ここで、透明石英管は「くびれ」を有するものと、そう
でないもの(比較例)との2種類を作製し、充分に清浄
にした後、乾燥して使用した。最後に上記の方法で作製
した石英管アンプルを電気炉に入れ、図6に示す温度傾
斜凝固法(参考文献:例えば河東田隆「半導体結晶」
p.29-30(1987) )により結晶成長を行った。この方法
はタンマン法の一種であって、結晶成長管と温度勾配を
固定して炉内温度だけを変化させる方法であり、またア
ンプルの回転や振動がないので良質な結晶が得られるの
が特徴である。
【0046】この方式は結晶成長管の位置をa,b間に
固定し、その間の温度勾配を時刻t1 からt2 までの時
間中一定に保ったまま炉内温度を降下させて結晶を成長
できるので、結晶成長管のゆれに伴う多結晶化を防止で
きる特徴がある。なお、1cm当り7.7 ℃の温度勾配なら
びに1日当り11.5℃の冷却速度の条件で単結晶成長を行
った結果、黄色で透明な大型の単結晶(全長23mm、直胴
部の長さ13mm、直径12mmの鉛筆形:図7)が得られた。
結晶成長管の大きさ等は表1に示す通りである。また、
表1には比較例として「くびれ」のない結晶成長管を用
いた場合の結果を示した。比較例では、小さな単結晶粒
しか得られないのと比べて、この実施例で得られた結晶
はその大きさも格段に大きく、また結晶の完全性および
透明さの度合に関しても数段良い結果が得られた。
【0047】実施例2 AgGaS2 化合物単結晶の
製造−2 使用した原料および結晶成長管は、実施例1と同様であ
った。また単結晶の成長は、実施例1と同様の方法で実
施した。原料の配合比が、ここでは擬二元系状態図(図
5)におけるAg2 S:Ga23 =49:51の組成にな
るように精確に秤量し、その後実施例1と同様に多結晶
粉末を作製した。炭素被膜を施した結晶成長管にAgG
aS2 多結晶粉末21.21 gを入れて真空封入した。成長
方法としては、1cm当り11.6℃の温度勾配ならびに1日
当り16.1℃の冷却速度の条件であった。なお結晶成長管
の大きさ等は表2に示す通りである。
【0048】続いて、作製した単結晶に熱処理を施し
た。「単結晶室」の温度を900 ℃に、「吸着室」の温度
を895 ℃にそれぞれ設定し、「吸着室」に熱処理を施す
単結晶の重量の5%に相当する重量のAg2 Sを入れ、
10日間の熱処理を行った。その結果、実施例1の場合よ
りもやや薄い黄色の非常に透明な大型単結晶(全長30m
m、直胴部の長さ20mm、直径12mmの鉛筆形)が得られ
た。比較例との違いは、実施例1と同様であった。
【0049】次に、実施例1および2で得られた結晶の
光学的評価を以下に述べる。顕微鏡観察の結果、実施例
1では析出物の混入がみられるものの実施例2において
は析出物の混入が認められず、透明性の良好な結晶が得
られることが判明した。図8は、実施例1および実施例
2で得られたAgGaS2 単結晶の室温における吸収ス
ぺクトルを示す。実施例1で得られた単結晶は500 から
1100nmまでの波長領域にわたって十分低い吸収係数を
示しているが、実施例2で得られた単結晶はさらにずっ
と低い吸収係数を示すとともに禁制帯幅近傍の吸収帯も
消失していることから、本発明に係わる単結晶製造法が
優れていることを示すとともに熱処理によりさらに良質
な単結晶が得られることを示している。
【0050】図9は、AgGaS2 単結晶の4.2 Kにお
けるフォトルミネッセンススぺクトルを示す。従来の製
造方法で得られた単結晶(比較例)が、低エネルギー側
において幅広な発光が顕著であったのに対し、本発明の
製造方法による単結晶の発光は、禁制帯幅に極めて近い
2.687 eVにおいて強く、しかも鋭いスぺクトルを示
し、青色発光ダイオードとして極めて有望であることが
明らかとなった。また、上述の光学顕微鏡の結果や透過
スぺクトルおよびフォトルミネッセンススぺクトルの特
性から判断して、本発明は大型で良質な単結晶を得るた
めの極めて優れた製造方法であるといえる。
【0051】実施例3 AgGaSe2 化合物単結晶
の製造 原料としては、純度99.9999 %以上のAg,Gaおよび
Seを用いた。単結晶の製造方法は、実施例1とほぼ同
様であった。まず炭素被膜を施した結晶成長管に Ag
GaSe2 多結晶粉末27.8gをいれて真空封入し、実施
例2と同様の温度傾斜凝固法および条件で結晶成長を行
った。結晶成長管の大きさ等は表3に示す通りである。
その結果、得られた結晶は黒色の単結晶(全長29mm、直
胴部の長さ14mm、直径12mmの鉛筆形)であった。単結晶
の大きさや完全性は、比較例の「くびれ」がない場合に
比べて良いことがわかった。
【0052】以上、実施例1,2および3についてまと
めると、成長後「単一核形成部」内では小さい粒からな
る多結晶が観察されたが、「単結晶成長部」内では一つ
の単結晶が形成されていた(図7参照)。実施例1では
全長23mm、直胴部の長さ13mm、直径12mmの鉛筆形の単結
晶が得られた。実施例2では全長30mm、直胴部の長さ20
mm、直径12mmの鉛筆形の単結晶が得られた。実施例3で
は全長29mm、直胴部の長さ14mm、直径12mmの鉛筆形の単
結晶が得られた。また、特に光学的に良質な単結晶を製
造する場合、実施例2に示した熱処理を含めた製造方法
が有効であることが、実施例1と実施例2のそれぞれの
場合から製造された単結晶の評価から明らかになった。
なお表1,表2,表3には、各実施例における成長条件
と得られた単結晶の寸法ならびに結晶の評価について、
それぞれまとめてある。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明のI-III-VI2 族化合物の融体から
の単結晶製造法において、結晶成長管に「単結晶成長
部」、「くびれ」および「単一核形成部」を設けること
によって、均質で大型で、発光効率の高い単結晶が得ら
れた。また、上記単結晶製造法に加えて、その単結晶の
重量の10%以下に相当する重量のI2 −VI族化合物の入
った部分を持つ熱処理管を用いて熱処理を施すことによ
って透明度の極めて高い単結晶が得られた。さらに、本
発明は次世代光機能素子用並びに発光素子用I-III-VI2
族化合物材料の低コスト化、高品質化に極めて大きな寄
与をもたらすものである。また複雑な組成からなる材料
の単結晶化を図る上で、波及効果は非常に多大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にI-III-VI2 族(I族はAg、
III 族はAlおよびGaの何れか一種又は一種以上の元
素、およびVI族はSおよびSeの何れか一種又は一種以
上の元素)化合物およびそれらの代表的な固溶体の禁制
帯幅と格子定数の関係を示した図である。
【図2】図2は、本発明に係わる「くびれ」を有する結
晶成長管の形状を示した図である。
【図3】図3は、本発明に係わる熱処理方法を説明する
ための図である。
【図4】図4(A),(B),(C)は、「くびれ」の
太さDo を限定する必要があることを説明するための図
である。
【図5】図5は、Ag2 S−Ga23 擬2元系状態図
を示す。
【図6】図6は、温度傾斜凝固法の概略を説明するため
の図である。
【図7】図7は、「くびれ」を有する結晶成長管を用い
て結晶成長を行った場合の単結晶の位置と大きさの概略
を示す図である。
【図8】図8は、本発明の方法で作製したAgGaS2
化合物単結晶の吸収スぺクトル特性図である。
【図9】図9は、本発明の方法で作製したAgGaS2
化合物単結晶のフォトルミネッセンスぺクトル特性図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−261287(JP,A) 特開 平5−279195(JP,A) 電子通信学会技術研究報告、79、 [251]p.79−84、(1980) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 29/46 C30B 11/00 INSPEC(DIALOG) JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 I族がAg、III 族がAlおよびGaの
    何れか一種又は一種以上、およびVI族がSおよびSeの
    何れか一種又は一種以上の元素からなるI-III-VI2 族化
    合物単結晶を製造する場合において、結晶成長管の単一
    核形成部と単結晶成長部との中間に、内径が2mm以上10
    mm以下、単一核形成部側への開き角度が30゜以上120 ゜
    以下および単結晶成長部側への開き角度が160 ゜以下
    (但し零度を含まず)の「くびれ」および長さが2cm以
    上20cm以下の単一核形成部を有した結晶成長管を使用
    し、成長速度を0.1 cm/日から5cm/日として当該単結
    晶を製造し、これをさらに、その単結晶の重量の10%以
    下に相当する重量のI2 −VI族化合物の入った部分を持
    つ熱処理管を用いて、熱処理温度が500 ℃以上融点未満
    ならびに熱処理時間が2日以上90日以下の熱処理を施す
    ことを特徴とするI-III-VI2 族化合物単結晶の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 AgGaS2 化合物単結晶を製造する場
    合において、結晶成長管の単一核形成部と単結晶成長部
    との中間に、内径が2mm以上10mm以下、単一核形成部側
    への開き角度が30゜以上120 ℃以下および単結晶成長部
    側への開き角度が160 ゜以下(但し零度を含まず)の
    「くびれ」および長さが4cm以上20cm以下の単一核形成
    部を有した結晶成長管を使用し、成長速度を0.4 cm/日
    から2cm/日として当該単結晶を製造し、これをさら
    に、その単結晶の重量の10%以下に相当する重量のAg
    2 Sの入った部分を持つ熱処理管を用いて、熱処理温度
    が500 ℃以上融点未満ならびに熱処理時間が2日以上90
    日以下の熱処理を施すことを特徴とするAgGaS2
    合物単結晶の製造方法。
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