JPH10330111A - 多孔性チタノシリケート及びその製造方法 - Google Patents

多孔性チタノシリケート及びその製造方法

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JPH10330111A
JPH10330111A JP9158073A JP15807397A JPH10330111A JP H10330111 A JPH10330111 A JP H10330111A JP 9158073 A JP9158073 A JP 9158073A JP 15807397 A JP15807397 A JP 15807397A JP H10330111 A JPH10330111 A JP H10330111A
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    • C01B37/00Compounds having molecular sieve properties but not having base-exchange properties
    • C01B37/005Silicates, i.e. so-called metallosilicalites or metallozeosilites

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高活性な酸化触媒能を有する多孔性チタノシ
リケート及びその製造方法と、その中間体となる均質透
明ゲルを提供する。 【解決手段】 シリカ骨格中のSiの3〜25モル%を
Tiで同形置換した構造を有する多孔性チタノシリケー
ト。前記多孔性チタノシリケートを製造する方法におい
て、Si−アルコキシドとTi−アルコキシドとをモル
比1:0.02〜0.27で混合したアルコキシド混合
物に、液状アルキルアミンと水との混合液を、アルコキ
シド1モル当り、水0.5〜1.5モルの割合で滴下混
合し、得られた均質透明ゲルを熟成し、乾燥し、次いで
焼成することを特徴とする前記方法。Si−アルコキシ
ドとTi−アルコキシドとをモル比1:0.02〜0.
27で混合したアルコキシド混合物に、液状アルキルア
ミンと水との混合液を、アルコキシド1モル当り、水
0.5〜1.5モルの割合で滴下混合することにより得
られる均質透明ゲル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔性チタノシリ
ケート及びその製造方法と、均質透明ゲルに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】SiがTiで置換されたシリケート化合
物は優れた酸化触媒能を有することから、基礎及び応用
の両面で極めて注目されている。酸化触媒能の発現はシ
リケート骨格中のSiを置換したTiが、無害なH22
との反応に高い選択性を有し、容易に活性なperox
o型複合体を形成することに起因することが知られてい
る。近年、Siの一部をTiで置換した種々のマイクロ
孔及びメソ孔多孔体(以下、多孔性チタノシリケートと
略記する)、例えばTS−1、TS−2、Ti−β、T
i−MCM−41が開発されている。TS−1、TS−
2及びTi−βはゼオライト類縁化合物のマイクロ孔多
孔体であり、界面活性剤1分子を鋳型分子として合成さ
れる。Ti−MCM−41は多くの界面活性剤の協調的
な集合体である液晶型分子を鋳型にして無機溶存種を析
出させることで合成されるメソ孔多孔体である。しか
し、上記のマイクロ及びメソ孔多孔体では、シリケート
骨格中のSi置換率は低く、Ti含有率は3モル%より
低い範囲であって、触媒活性の向上にはその置換率の増
加が必要とされている。また、Ti−及びSi−アルコ
キシドを出発原料としてこれらを作製する場合には、両
化合物の加水分解速度の差異を解消することが主要な課
題となる。そのため活性なTi−アルコキシドをキレー
ト化することによって安定化したり、活性の低いSi−
アルコキシドをあらかじめ加水分解させることによっ
て、両アルコキシドの加水分解速度と縮合速度の差異を
解消することが一般的に良く行われている。しかし、こ
の場合に得られる生成物は非晶質なTi−Si混合酸化
物であり、高活性な酸化触媒として利用することはでき
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高活性な酸
化触媒能を有する多孔性チタノシリケート及びその製造
方法と、その中間体となる均質透明ゲルを提供すること
をその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。即ち、本発明によれば、シリカ骨格中のS
iの3〜25モル%をTiで同形置換した構造を有する
多孔性チタノシリケートが提供される。また、本発明に
よれば、前記多孔性チタノシリケートを製造する方法に
おいて、Si−アルコキシドとTi−アルコキシドとを
モル比1:0.02〜0.27で混合したアルコキシド
混合物に、液状アルキルアミンと水との混合液を、アル
コキシド1モル当り、水0.5〜1.5モルの割合で滴
下混合し、得られた均質透明ゲルを熟成し、乾燥し、次
いで焼成することを特徴とする前記方法が提供される。
さらに、本発明によれば、Si−アルコキシドとTi−
アルコキシドとをモル比1:0.02〜0.27で混合
したアルコキシド混合物に、液状アルキルアミンと水と
の混合液を、アルコキシド1モル当り、水0.5〜1.
5モルの割合で滴下混合することにより得られる均質透
明ゲルが提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の多孔性チタノシリケート
(以下、MTMとも言う)は、出発原料としてSi−ア
ルコシキドとTi−アルコキシドを用いて製造される。
Si−アルコキシドとしては、テトラメチルオルトシリ
ケート、テトラエチルオルトシリケート、テトライソプ
ロピルオルトシリケート、テトラ−n−ブチルオルトシ
リケート等を用いることが可能で、好ましくはテトラエ
チルオルトシリケートが使用される。またTi−アルコ
キシドとしては、テトラエチルオルトチタネート、テト
ライソプロピルオルトチタネート、テトラ−n−ブチル
オルトチタネート等の使用が可能であり、好ましくはテ
トラエチルオルトチタネートが用いられる。
【0006】本発明においては、MTMを製造するため
に、先ず前記Si−アルコキシドとTi−アルコキシド
との混合物を10分〜20分間の短時間撹拌後、この混
合物に、アルキルアミンと水との混合液をゆっくりと滴
下してアルコキシドを加水分解させる。Si−アルコキ
シドとTi−アルコキシドの混合割合は、Siに対する
Tiのモル比[Ti]/[Si]で、0.02〜0.2
7、好ましくは0.022〜0.25である。アルキル
アミンと水との混合液において、そのアルキルアミンと
水との混合割合は、水1モル当り、アルキルアミン1.
5〜3.0モル、好ましくは1.8〜2.4モルの割合
である。アルキルアミンとしては、常温で液状のアルキ
ルアミンが用いられ、通常、炭素数6〜12、好ましく
は8〜10のアルキルアミンが用いられ、好ましくはオ
クチルアミンが用いられる。アルキルアミンと水との混
合液の滴下速度は、全アルコキシド1モル当りの水の滴
下速度で、1時間当り、1〜20モル、好ましくは6〜
18モルの割合である。
【0007】前記のようにして、アルキルアミンと水と
の混合液を添加混合したアルコキシド混合物は、その混
合液の添加終了後、1〜10分間経過すると極めて透明
度の高い均質なゲルに変化する。このようにして得られ
るゲル物質は、常法により、これを熟成し、乾燥し、焼
成する。これによりMTMを得ることができる。
【0008】ゲル物質の熟成は、室温に2日間以上、好
ましくは2〜4日間保持することにより実施される。こ
の場合、ゲル物質は、そのまま静置する。一方、ゲル物
質の乾燥は、40〜100℃、好ましくは45〜60℃
で20時間以上、好ましくは24〜48時間保持するこ
とにより実施される。また、ゲル物質の焼成は、ゲル物
質に含まれる有機物質(アルキルアミン、アルコキシド
の加水分解物残渣等)の蒸発点以上の温度、通常、20
0℃以上の温度、好ましくは450〜650℃の温度で
0.5〜24時間、好ましくは1〜6時間保持すること
によって実施される。焼成雰囲気としては、空気又は酸
素雰囲気が用いられる。また、本発明の場合、ゲル物質
の熟成は、40℃以上、好ましくは45〜60℃の温度
において、ゲル物質の乾燥と同時に行うこともできる。
さらに、本発明の場合、ゲル物質の熟成に先立ち、必要
に応じ、物質透明ゲルに水や有機溶剤を添加することが
できる。有機溶剤としては、メタノール、エタノール等
のアルコールや、アセトン等のケトン等の沸点範囲が4
5〜100℃、好ましくは50〜80℃の水溶性有機溶
剤が用いられる。このような物質の添加により、得られ
るMTMの比表面積や、細孔容積、細孔直径、底面間隔
等を変化させることができる。
【0009】次に、本発明によるMTM合成原理につい
て説明する。このMTM合成原理は、界面活性剤の協調
的な規則的集合体である液晶型分子を鋳型とする方法
と、界面活性剤1分子を鋳型とする方法の2つのテンプ
レート効果を利用して合成する方法である。合成手順を
図1に従って説明する。すなわち、図1(a)に示す様
に、まず水中においてアルキルアミン1と水分子2とか
らなるミセル集合体と無機溶存種3との弱い水素結合に
よって”柔らかい”メソ集合体Aを形成させる。無機溶
存種3はSi−アルコキシドとTi−アルコキシドとの
混合相からなる。このようなメソ集合体Aは、前記した
ように、Si−アルコキシドとTi−アルコシキドとを
短時間撹拌した後、アルキルアミンと水との混合液(ア
ルキルアミンと水からなるミセルを含有する)を滴下す
る。この滴下操作終了後、5分以内でゲル比が始まり、
その形成過程において、図1(b)に示すようなメソ集
合体Aが基本的なマトリックスとなり、その中でアルキ
ルアミン1分子を鋳型としてその周りを無機溶存種3が
取り囲んだ構造体が透明なゲル物質Bとして得られる。
生成ゲル物質Bを熟成し、乾燥し、焼成することによ
り、アルキルアミン1と水分子2が除去された図1
(c)に示す均一な細孔径分布を有するマイクロポア4
が規則的に配列した高比表面積多孔体C(MTM)が得
られる。マイクロポア4の大きさ及びこのマイクロポア
4を取り囲むマトリックスの大きさは、アルキルアミン
分子のアルキル基の長さや、ゲル化あるいは熱成条件を
調整することによって制御可能である。この方法で作製
したMTMは、周期的に配列するマイクロ孔を有し、し
かも細孔径が容易にコントロール可能なことから、多孔
性チタノシリケートとしてこれまでにない新規多孔体と
して分類できる。また、このMTMは室温で合成でき、
熱的に安定であるばかりでなく、シリケート骨格中にT
i原子を最大約25モル%を含んでいることが大きな特
徴である。
【0010】図2に、MTMのX線回折図を示す。この
回折図から、マトリックスが不規則的に配列していない
ことが確認される。また、Tiが酸化触媒能を発現する
ためには、シリケート骨格中のSiを同形置換し、Si
−O−Ti結合が形成される必要がある。この結合に伴
う赤外線分光スペクトルは960cm-1付近に存在する
ことが知られている。この振動領域にはSiOH結合に
起因するスペクトルが重なるため、MTMを400℃に
加熱してSi−OH振動の影響を除くと、Si−O−T
i結合に基づくスペクトルが960cm-1付近に観測さ
れることが確認された。またMTMを1000℃に加熱
すると、図2(ii)の様にTiの一部はシリケート骨
格から排除されるが、TiO2のX線回折ピーク強度は
極めて低い。したがって、赤外線分光スペクトル及びX
線回折結果は、MTM中のTiはシリケート骨格中のS
iを置換し、しかもTi−O−Ti結合を形成せずに、
Tiはシリケート骨格中に良く分散して存在しているこ
とを示している。図3に、MTMの窒素吸着等温線を示
す。このMTMの窒素吸着等温線は、図3の様にラング
ミュアー型で、そのt曲線はマイクロ孔多孔体に特有の
形状を示す。また、MTMの細孔径分布曲線を調べる
と、MTMの有する細孔の平均有効径は0.84nm
(図1(c))で、比較的シャープな分布をしている。
【0011】本発明のMTMの物性を示すと、そのTi
含有率は3〜25モル%、好ましくは4〜20モル%で
ある。その底面間隔doolは3.0〜7.2nmであ
る。
【0012】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はこの実施例によって限定されな
い。
【0013】なお、MTMについての各種物性は以下の
ようにして測定された。 (1)底面間隔d001 測定装置として(株)リガク社製の商品名「RU30
0」を用いて測定。 (2)BET比表面積SBET(m2/g) 測定装置として日本ベル(株)社製の商品名「BELS
ORP28」を用いて測定(温度:−196℃)。 (3)比表面積Sint(m2/g) 測定装置として日本ベル(株)社製の商品名「BELS
ORP28」を用いて測定。 (4)細孔直径d(nm) 測定装置として日本ベル(株)社製の商品名「BELS
ORP28」を用いて測定。 (5)細孔容積(ml/g) 測定装置として日本ベル(株)社製の商品名「BELS
ORP28」を用いて測定。 また、TiとSiの重量分析はパーキンエルマーOpt
ima3000を用い、ICP法によった。
【0014】実施例1 テトラエチルオルトシリケート(TEOS)とテトラエ
チルオルトチタネート(TEOT)をモル比5:0.8
で混合して15分間攪拌後、2.11molのオクチル
アミンと0.97molの水との混合溶液をゆっくり添
加しアルコキシドを部分的に加水分解させる(混合アル
コキシドと水との混合モル比は1:1である)。この混
合溶液は数分経過すると極めて透明で均質なゲルに変化
する。生成ゲル物質を3日間室温で熟成後、50℃で2
日間乾燥させ、最後に500℃で2時間加熱し、ゲル物
質中に含まれる有機化合物を除去してMTMを作製す
る。生成MTMのTi含有率及び比表面積等の細孔特性
を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】実施例2 TEOSとTEOTをモル比5:1.1で混合して15
分間攪拌後、2.11molのオチルアミンと0.97
molの水との混合溶液をゆっくり添加しアルコキシド
を部分的に加水分解させる(混合アルコキシドと水との
混合モル比は1:1である)。この混合溶液は数分経過
すると極めて透明で均質なゲルに変化する。生成ゲル物
質(ゲルA)を3日間室温で熱成後、50℃で2日問乾
燥させ、最後に500℃で2時間加熱し、有機化合物を
除去してMTMを作製する。生成MTMのTi含有率及
び比表面積等の細孔特性を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】実施例3TEOSとTEOTをモル比5:
1.3で混合して15分間境枠後、2.11molのオ
チルアミンと0.97molの水との混合溶液をゆっく
り添加しアルコキシドを部分的に加水分解させる(混合
アルコキシドと水との混合モル比は1:1である)。こ
の混合溶液は数分経過すると極めて透明で均質なゲルに
変化する。生成ゲル物質を3日間室温で熱成後、50℃
で2日間乾燥させ、最後に500℃で2時間加熱し有機
化合物を除去してMTMを作製する。生成MTMのTi
含有率及び比表面積等の細孔特性を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】実施例4 実施例2のゲルAを熟成するに先だって9molの水を
添加後、5分間攪拌して得られたゲル物質を3日間室温
で熟成後、50℃で2日間乾燥させ、最後に500℃で
2時間加熱し有機化合物を除去してMTMを作製する。
生成MTMのTi含有率及び比表面積等の細孔特性を表
4に示す。
【0021】
【表4】
【0022】実施例5 実施例2のゲルAを熟成するに先だって18molの水
を添加後、5分間攪拌して得られたゲル物質を3日間室
温で熟成後、50℃で2日間乾燥させ、最後に500℃
で2時問加熱し有機化合物を除去してMTMを作製す
る。生成MTMのTi含有率及び比表面積等の細孔特性
を表5に示す。
【0023】
【表5】
【0024】実施例6 実施例2のゲルAを熟成するに先だって6molのエタ
ノールを添加後、5分間攪拌して得られたゲル物質を3
日間室温で熟成後、50℃で2日間乾燥させ、最後に5
00℃で2時間加熱し有機化合物を除去してMTMを作
製する。生成MTMのTi含有率及び比表面積等の細孔
特性を表6に示す。
【0025】
【表6】
【0026】実施例7 実施例2のゲルAを室温で熟成することなく、直接50
℃で2日間熟成・乾燥させた後、500℃で2時間加熱
し有機化合物を除去してMTMを作製する。生成MTM
のTi含有率及び比表面積等の細孔特性を表7に示す。
【0027】
【表7】
【0028】実施例8 実施例2のゲルAを室温で熟成することなく、直接10
0℃で2日間熟成・乾燥させた後、500℃で2時間加
熱し有機化合物を除去してMTMを作製する。生成MT
MのTi含有率及び比表面積等の細孔特性を表8に示
す。
【0029】
【表8】
【0030】実施例9 実施例2のゲルAを室温で熱成することなく、直接15
0℃で2日間熟成・乾燥させた後、500℃で2時間加
熱し有機化合物を除去してMTMを作製する。生成MT
MのTi含有率及び比表面積等の細孔特性を表9に示
す。
【0031】
【表9】
【0032】実施例10 TEOSとTEOTをモル比5:1で混合して15分間
攪拌後、2.11molのデシルアミンと0.97mo
lの水との混合溶液をゆっくり添加しアルコキシドを部
分的に加水分解させる(混合アルコキシドと水との混合
モル比は1:1である)。この混合溶液は数分経過する
と極めて透明で均質なゲルに変化する。生成ゲル物質
(ゲルB)を3日間室温で熟成後、50℃で2日間乾燥
させ、最後に500℃で2時間加熱し有機化合物を除去
してMTMを作製する。生成MTMのTi含有率及び比
表面積等の細孔特性を表10に示す。
【0033】
【表10】
【0034】実施例11 実施例10のゲルBを熟成するに先だって6molのエ
タノールを添加後、5分間攪拌して得られたゲル物質を
3日間室温で熟成後、50℃で2日間乾燥させ、最後に
500℃で2時間加熱し有機化合物を除去してMTMを
作製する。生成MTMのTi含有率及び比表面積等の細
孔特性を表11に示す。
【0035】
【表11】
【0036】実施例12 TEOSとTEOTをモル比5:1で混合して15分間
攪拌後、2.11molのドデシルアミンと0.97m
olの水との混合溶液をゆっくり添加しアルコキシドを
部分的に加水分解させる(混合アルコキシドと水との混
合モル比は1:1である)。この混合溶液は数分経過す
ると極めて透明で均質なゲルに変化する。生成ゲル物質
(ゲルC)を3日間室温で熱成後、50℃で2日間乾燥
させ、最後に500℃で2時間加熱し有機化合物を除去
してMTMを作製する。生成MTMのTi含有率及び比
表面積等の細孔特性を表12に示す。
【0037】
【表12】
【0038】実施例13 実施例12のゲルCを熟成するに先だって6molの工
タノールを添加後、5分間攪拌して得られたゲル物質を
3日間室温で熟成後、50℃で2日間乾燥させ、最後に
500℃で2時間加熱し有機化合物を除去してMTMを
作製する。生成MTMのTi含有率及び比表面積等の細
孔特性を表13に示す。
【0039】
【表13】
【0040】実施例14 実施例2のゲルAをを3日間室温で熟成後、50℃で2
日間乾燥させ、最後に600℃で2時間加熱し有機化合
物を除去してMTMを作製する。生成MTMのTi含有
率及び比表面積等の細孔特性を表14に示す。
【0041】
【表14】
【0042】実施例15 実施例2のゲルAをを3日間室温で熟成後、50℃で2
日間乾燥させ、最後に700℃で2時間加熱し有機化合
物を除去してMTMを作製する。生成MTMのTi含有
率及び比表面積等の細孔特性を表15に示す。
【0043】
【表15】
【0044】
【発明の効果】本発明の多孔性チタノシリケートMTM
は、TiのSi置換率が25モル%まで自由にコントロ
ール可能であり、しかもTiが高比表面積担体に高分散
で担持した酸化触媒として有用である。さらに適当な径
の細孔を多数有していることから形状選択能を発揮して
効率的に種々の有用あるいは有害な分子、イオンをトラ
ップすることができる。したがって、工業及び環境保全
の両面で有用な反応に対して優れた酸化触媒能を有す
る。また、本発明の多孔性チタノシリケートの製造方法
は、マイクロ孔ばかりでなくメソ孔を有するチタノシリ
ケートの製造や、中間体として得られる均質なTi及び
Siアルコキシド溶液や透明ゲルを作製できることか
ら、多孔性チタノシリケート薄膜や繊維の製造にも応用
可能である。さらにTi以外、例えばZr等のアルコキ
シドを利用して種々のマクロ形態を有する新規多孔性物
質を製造することが可能と考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多孔性チタノシリケート(MTM)の
生成過程を示す模式図である。
【図2】500℃と1000℃で加熱処理した本発明の
MTMの粉末X線回折図である。
【図3】500℃で加熱処理した本発明のMTMの窒素
吸着等温線である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリカ骨格中のSiの3〜25モル%を
    Tiで同形置換した構造を有する多孔性チタノシリケー
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1の多孔性チタノシリケートを製
    造する方法において、Si−アルコキシドとTi−アル
    コキシドとをモル比1:0.02〜0.27で混合した
    アルコキシド混合物に、アルキルアミンと水との混合液
    を、アルコキシド1モル当り、水0.5〜1.5モルの
    割合で滴下混合し、得られた均質透明ゲルを熟成し、乾
    燥し、次いで焼成することを特徴とする前記方法。
  3. 【請求項3】 物質透明ゲルに水及び/又は有機溶剤を
    混合して熟成し、乾燥し、焼成する請求項2の方法。
  4. 【請求項4】 Si−アルコキシドとTi−アルコキシ
    ドとをモル比1:0.02〜0.27で混合したアルコ
    キシド混合物に、液状アルキルアミンと水との混合液
    を、アルコキシド1モル当り、水0.5〜1.5モルの
    割合で滴下混合することにより得られる均質透明ゲル。
JP15807397A 1997-05-30 1997-05-30 多孔性チタノシリケート及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3174829B2 (ja)

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