JPH10329440A - 感熱性画像形成要素及びそれを用いて平版印刷版を作製するための方法 - Google Patents
感熱性画像形成要素及びそれを用いて平版印刷版を作製するための方法Info
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Abstract
を有する平版印刷版を作製するための、簡単で生態学的
な方法で、特に水中で現像可能であり且つ高い赤外感度
を有する感熱性画像形成要素を提供すること。 【解決手段】 本発明に従えば、親水性表面を有する平
版印刷ベース、少なくとも1種の疎水性ポリマー及び光
を熱に変換することができる化合物を含む熱に感受性の
疎水性第1層を含み、該層が活性光に露光されると水性
現像液により浸透及び/又は可溶化される容量が低下又
は向上する平版印刷版の作製のための感熱性画像形成要
素であって、該画像形成要素が第1層と親水性表面の間
に位置し且つ分散された疎水性熱可塑性ポリマーラテッ
クスを含む第2層を含み、該第2層が水溶液中に可溶性
又は分散性であることを特徴とする感熱性画像形成要素
が提供される。
Description
感熱性材料に関する。本発明はさらに該感熱性材料から
印刷版を作製するための方法に関する。
印刷インキを受容することができるが、他の領域は水で
湿らされるとインキを受容しない特別に作られた表面か
らの印刷の方法である。インキを受容する領域は印刷画
像領域を形成し、インキ−反発性領域は背景領域を形成
する。
は、露光された領域において(ネガティブ作用性)又は
非露光領域において(ポジティブ作用性)、親水性背景
上で画像通りに油性又は脂性インキに対して受容性とさ
れる。
ho plates)又はプラノグラフィー印刷版(p
lanographic printing plat
es)とも呼ばれる通常の平版印刷版の作製の場合、水
に対して親和性を有するか又は化学的処理によりそのよ
うな親和性を得る支持体に感光性組成物の薄層がコーテ
ィングされる。その目的のためのコーティングにはジア
ゾ化合物、ジクロム酸塩−増感親水性コロイド及び多様
な合成感光性樹脂を含有する感光性ポリマー層が含まれ
る。特にジアゾ−増感系が広く用いられる。
された画像領域は不溶性となり、非露光領域は溶解性の
ままである。次いで版は適した液を用いて現像され、非
露光領域のジアゾニウム塩又はジアゾ樹脂が除去され
る。
形成要素の使用を含む印刷版の作製のための方法が既知
である。印刷版の作製のための上記のような感光性画像
形成要素の特別な欠点は、それを光から遮蔽しなければ
ならないことである。さらにそれらは保存安定性の観点
で感度の問題を有し、それらは比較的低い解像度を示
す。明らかに市場で、感熱性印刷版前駆体に向かう傾向
が見られる。
Disclosure no.33303は、熱可塑
性ポリマー粒子及び赤外吸収性顔料、例えばカーボンブ
ラックを含有する架橋された親水性層を支持体上に含む
感熱性画像形成要素を開示している。赤外レーザーに画
像通りに露光することにより、熱可塑性ポリマー粒子が
画像通りに凝析し、それによりこれらの領域において画
像形成要素の表面を、さらなる現像なしでインキ受容性
とする。この方法の欠点は、得られる印刷版が容易に損
傷を受けることであり、それはそこにいくらかの圧力が
加えられると非−印刷領域がインキ−受容性となり得る
からである。さらに限界的条件下で、そのような印刷版
の平板印刷性能は劣り得、従ってそのような印刷版はほ
とんど平版印刷寛容度を有していない。
熱軟化可能なコア成分及び水性アルカリ性媒体中で可溶
性又は膨潤性のシェル成分を有するコア−シェル粒子を
含有するコーティングを含む感熱性画像形成要素を開示
している。該画像形成要素に画像通りに向けられる赤又
は赤外レーザー光は選ばれた粒子を少なくとも部分的に
凝集させ、画像を形成させ、次いで非−凝集粒子が水性
アルカリ性現像液を用いて選択的に除去される。その後
焼き付け段階が行われる。しかしそのようにして得られ
る印刷版の印刷耐久性は低い。
水−不溶性熱軟化性成分Aを含む分散相及び(2)水
性、好ましくは水性アルカリ性媒体中で可溶性又は膨潤
性の成分Bから成る結合剤又は連続相を含み、成分A及
びBの少なくとも1つが反応性基又はそのための前駆体
を含んでおり、高められた温度及び/又は活性線に暴露
されると層の不溶化が起こる層、ならびに(ii)輻射
線を強力に吸収することができ、かくして熱として得る
エネルギーを分散相に転移させ、少なくとも部分的なコ
ーティングの凝集を起こさせる物質がコーティングされ
た基質を含む感熱性画像形成要素を開示している。画像
形成要素を画像通りに照射し、画像通りに照射された版
を現像した後、該版は加熱されるか及び/又は活性線に
供され、不溶化が行われる。しかしそのようにして得ら
れる印刷版の印刷耐久性は低い。
R−線に感受性である層を含み、ポジティブもしくはネ
ガティブ作用性であることができる画像形成要素を開示
している。この層はレゾール樹脂、ノボラック樹脂、潜
在的ブレンステッド酸及びIR−吸収性物質を含む。該
画像形成要素の照射及び現像により得られる平版印刷版
の印刷結果は劣っている。
−625728とほとんど同じであるが、ネガティブ作
用性IR−レーザー記録画像形成要素を得るための方法
を開示している。IR−感受性層はレゾール樹脂、ノボ
ラック樹脂、潜在的ブレンステッド酸及びIR−吸収性
物質を含む。該画像形成要素の照射及び現像により得ら
れる平版印刷版の印刷結果は劣っている。
リ−可溶性ノボラック樹脂及びオニウム−塩を含有する
感光性組成物を含むポジティブ作用性画像形成要素を開
示している。この組成物は場合によりIR−増感剤を含
有することができる。該画像形成要素をUV−可視−又
は場合によってはIR−線に画像通りに露光し、水性ア
ルカリ液を用いる現像段階が続いた後、ポジティブ作用
性印刷版が得られる。該画像形成要素の照射及び現像に
より得られる平版印刷版の印刷結果は劣っている。
により直接画像形成可能な平版印刷部品を開示してお
り、その部品は(a)画像形成線の融蝕性吸収を特徴と
するインキ−受容性第1層;(b)第1層の下にあり、
少なくとも部分的にクリーニング溶媒中で可溶性の第2
層;ならびに親水性金属基質を含む。該第2層は親水性
結合剤から成り、分散された疎水性熱可塑性ポリマーラ
テックスから成ってはいない。
形成層を含む感熱性記録材料を開示しており、感熱性画
像形成層は親水性結合剤中に分散された疎水性熱可塑性
粒子を含有し、記録層の親水性結合剤中に存在する疎水
性熱可塑性粒子の融点もしくは軟化点より低いか又は実
際に等しい融点もしくは軟化点を有する疎水性熱可塑性
粒子を含む中間層上にコーティングされている。該中間
層が水溶液中で可溶性又は分散性であることはどこにも
開示されていない。
溶性アルカリ可溶性又は膨潤性樹脂中に分散された疎水
性熱可塑性ポリマー粒子を含む画像形成層及び該画像形
成層又はそれに隣接する層中に存在する光を熱に変換で
きる化合物を平版印刷ベースの親水性表面上に含み、こ
こで該アルカリ膨潤性又は可溶性樹脂がフェノール性ヒ
ドロキシ基及び/又はカルボキシル基を含む感熱性画像
形成要素を開示している。開示されている系はすべて現
像段階の後の処理を必要とするか及び/又は印刷性が劣
った平版印刷版を与える。従って、処理が簡単であり、
非常に優秀な印刷性を有する平版印刷版を与える感熱性
画像形成要素がまだ必要である。
される感熱性画像形成要素は、非−画像領域において感
熱層が全体的に除去される親水性版に処理するのが困難
であり、非−画像領域にインキ吸収がある。
でインキ吸収がない優秀な印刷性を有する平版印刷版を
作製するための、簡単で生態学的な方法で現像可能な感
熱性画像形成要素を提供することである。
版印刷版を作製するための、水中で現像可能な感熱性画
像形成要素を提供することである。
ための、高い赤外感度を有する感熱性画像形成要素を提
供することである。
らかになるであろう。
印刷ベース、少なくとも1種の疎水性ポリマー及び光を
熱に変換することができる化合物を含む熱に感受性の疎
水性第1層を含み、該層が活性光(actinic light)に露
光されると水性現像液により浸透及び/又は可溶化され
る容量(capacity)が低下又は向上する平版印刷版の作製
のための感熱性画像形成要素であり、該画像形成要素が
第1層と親水性表面の間に位置し且つ分散された疎水性
熱可塑性ポリマーラテックスを含む第2層を含み、該第
2層が水溶液中に可溶性又は分散性であることを特徴と
する感熱性画像形成要素が提供される。
形成要素を活性光に画像通りに露光し、該露光された画
像形成要素を水溶液を用いて現像する段階を含む平版印
刷版を得るための方法も提供される。
本発明の方法に従い、非−画像領域におけるインキ吸収
のないプリントを与える高品質の平版印刷版が得られ得
ることが見いだされた。さらに正確には、該印刷版が高
品質のものであり、簡単な方法で与えられ、それにより
経済的及び生態学的利益を与えることが見いだされた。
は、分散された疎水性熱可塑性ポリマーラテックスを含
み、水溶液中に可溶性又は分散性である第2層及び少な
くとも1種の疎水性ポリマー及び光を熱に変換できる化
合物を有する熱に感受性の疎水性第1層を示されている
順序で平版印刷ベースの親水性表面上に含み、該層は活
性光に露光されると水性現像液により浸透及び/又は可
溶化される容量が低下又は向上する。
い。第1層が最外層であるのも好ましい。
線に関して減感されているのが好ましい。
ーラテックスは親水性結合剤中に分散されていることが
できる。
を含む第2層は架橋されていないか又はわずかにしか架
橋されていないのが好ましい。本発明と関連する該第2
層で用いるのに適した親水性結合剤は、水溶性(コ)ポ
リマー、例えば合成ホモ−もしくはコポリマー、例えば
ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ
(メタ)アクリルアミド、ポリヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ポリビニルメチルエーテル、あるい
は天然結合剤、例えばゼラチン、多糖類、例えばデキス
トラン、プルラン、セルロース、アラビアゴム、アルギ
ニン酸である。
基及び/又はカルボキシル基を有する水不溶性、アルカ
リ可溶性又は膨潤性樹脂であることもできる。
ルカリ可溶性又は膨潤性樹脂はフェノール性ヒドロキシ
基を含むのが好ましい。本発明と関連する画像形成層で
用いるのに適した水不溶性、アルカリ可溶性又は膨潤性
樹脂は、例えば合成ノボラック樹脂、例えばReich
old Hoechstの登録商標であるALNOVO
L及びOxyChemの登録商標であるDUREZなら
びに合成ポリビニルフェノール類、例えばDyno C
yanamidの登録商標であるMARUKALYNC
UR Mである。
剤を含まない水性媒体中に分散されていることもでき
る。
性ポリマーラテックスは、好ましくは50℃より高い、
より好ましくは70℃より高い凝析温度(coagulation t
emparature)を有する。凝析は、熱の影響下で熱可塑性
ポリマーラテックスが軟化又は溶融することから生じ得
る。熱可塑性疎水性ポリマーラテックスの凝析温度に特
定の上限はないが、温度はポリマーラテックスの分解温
度より十分に低くなければならない。凝析温度は、ポリ
マーラテックスの分解が起こる温度より少なくとも10
℃低いのが好ましい。該ポリマーラテックスが凝析温度
より高い温度に供されると、それらは凝析して疎水性凝
集塊を形成し、これらの部分において疎水性ラテックス
は淡水又は水性液に不溶性となる。
して用いるための疎水性熱可塑性ポリマーラテックスの
特定の例は、好ましくはポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルカルバゾー
ルなど、それらのコポリマー又は混合物である。用いら
れるのが最も好ましいのはポリスチレン、ポリメチルメ
タクリレート又はそれらのコポリマーである。
剤を含まない水性媒体中に分散される場合、該疎水性熱
可塑性ポリマーラテックスは酸官能基などの水分散性官
能基を含有するのが好ましい。そのような実施態様にお
ける好ましい疎水性熱可塑性ポリマー分散ラテックス
は、テレフタル酸又はイソフタル酸のエチレンジグリコ
ールとのポリマーあるいはテレフタル酸及びイソフタル
酸のエチレンジグリコールとのコポリマーであり、該ポ
リマー又はコポリマーはスルホイソフタル酸を0.5〜
5%の量で含む。
は5,000〜1,000,000g/モルの範囲であ
ることができる。
01μm〜50μm、より好ましくは0.05μm〜1
0μm、最も好ましくは0.05μm〜2μmの粒度を
有することができる。
形成層の水性コーティング液中の分散液として存在し、
US−P−3,476,937に開示されている方法に
より調製することができる。熱可塑性ポリマーラテック
スの水性分散液の調製のために特に適した他の方法は: −疎水性熱可塑性ポリマーを水に非混和性の有機溶媒に
溶解し、 −かくして得られる溶液を水又は水性媒体に分散させ、 −蒸発により有機溶媒を除去する ことを含む。
リマーラテックスの量は、該層が親水性結合剤を含有す
る場合、好ましくは20重量%〜90重量%、より好ま
しくは25重量%〜85重量%、最も好ましくは30重
量%〜80重量%である。
橋剤も含むことができるが、これは必要ではない。好ま
しい架橋剤は、メチロール基を含む低分子量物質、例え
ばメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、グリコールウリル
−ホルムアルデヒド樹脂、チオウレア−ホルムアルデヒ
ド樹脂、グアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグ
アナミン−ホルムアルデヒド樹脂である。複数の該メラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂及びグリコールウリル−ホ
ルムアルデヒド樹脂がCYMEL(DynoCyana
mid Co.,Ltd.)及びNIKALAC(Sa
nwa Chemical Co.,Ltd.)の商品
名で商業的に入手可能である。
表面を有する平版印刷ベースは陽極酸化されたアルミニ
ウムであることができる。親水性表面を有する特に好ま
しい平版印刷ベースは電気化学的に砂目立てされ(grain
ed)、陽極酸化されたアルミニウム支持体である。本発
明に従うと、陽極酸化されたアルミニウム支持体を処理
してその表面の親水性を向上させることができる。例え
ば、アルミニウム支持体を例えば95℃などの高温でケ
イ酸ナトリウム溶液を用いてその表面を処理することに
よりケイ酸塩化することができる。別の場合、リン酸塩
処理を適用することができ、それは酸化アルミニウム表
面をリン酸塩溶液で処理することを含み、リン酸塩溶液
はさらに無機フッ化物を含有していることができる。さ
らに、酸化アルミニウム表面をクエン酸又はクエン酸塩
溶液で濯ぐことができる。この処理は室温で行うことが
できるか又は約30〜50℃というわずかに高められた
温度で行うことができる。さらに興味深い処理は酸化ア
ルミニウム表面を重炭酸塩溶液で濯ぐことを含む。さら
に、酸化アルミニウム表面をポリビニルホスホン酸、ポ
リビニルメチルホスホン酸、ポリビニルアルコールのリ
ン酸エステル、ポリビニルスルホン酸、ポリビニルベン
ゼンスルホン酸、ポリビニルアルコールの硫酸エステル
及びスルホン化脂肪族アルデヒドとの反応により生成す
るポリビニルアルコールのアセタールを用いて処理する
ことができる。これらの後処理の1つ又はそれ以上を単
独でか又は組み合わせて行うことができることはさらに
明らかである。
親水性表面を有する平版印刷ベースは柔軟性支持体、例
えば架橋された親水性層が設けられた紙又はプラスチッ
クフィルムを含むことができる。特に適した架橋された
親水性層は、ホルムアルデヒド、グリオキサル、ポリイ
ソシアナート又は加水分解されたテトラ−アルキルオル
トシリケートなどの架橋剤を用いて架橋された親水性結
合剤から得ることができる。後者が特に好ましい。
ー、例えばビニルアルコール、アクリルアミド、メチロ
ールアクリルアミド、メチロールメタクリルアミド、ア
クリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレートのホモポリマー及
びコポリマーあるいは無水マレイン酸/ビニルメチルエ
ーテルコポリマーを用いることができる。用いられる
(コ)ポリマー又は(コ)ポリマー混合物の親水度は、
少なくとも60重量パーセント、好ましくは80重量パ
ーセントの程度まで加水分解されたポリ酢酸ビニルの親
水度と同じか又はそれより高いのが好ましい。
ートの量は好ましくは親水性結合剤の重量部当たり少な
くとも0.2重量部、好ましくは0.5〜5重量部、よ
り好ましくは1.0重量部〜3重量部である。
ースの架橋された親水性層は、機械的強度及び層の多孔
度を向上させる物質も含有するのが好ましい。この目的
でコロイドシリカを用いることができる。用いられるコ
ロイドシリカは例えば最高40nm、例えば20nmの
平均粒度を有するコロイドシリカのいずれの商業的に入
手可能な水−分散液の形態であることもできる。さらに
コロイドシリカより大きな寸法の不活性粒子、例えば
J.Colloid and Interface S
ci.,Vol.26,1969,pages 62
to 69に記載されている通りStOeberに従っ
て調製されるシリカあるいはアルミナ粒子あるいは二酸
化チタン又は他の重金属酸化物の粒子である少なくとも
100nmの平均直径を有する粒子を加えることができ
る。これらの粒子の挿入により、架橋された親水性層の
表面に顕微鏡的丘と谷から成る均一な粗いきめが与えら
れ、それは背景領域における水のための保存場所として
働く。
れた親水性層の厚さは0.2〜25μmの範囲内で変化
することができ、1〜10μmが好ましい。
れた親水性層の特定の例は、EP−A 601240、
GB−P−1419512、FR−P−230035
4、US−P−3971660、US−P−42847
05及びEP−A 514490に開示されている。
軟性支持体として、プラスチックフィルム、例えば基質
化ポリエチレンテレフタレートフィルム、酢酸セルロー
スフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネート
フィルムなどを用いるのが特に好ましい。プラスチック
フィルム支持体は不透明又は透明であることができる。
ルム支持体を用いるのが特に好ましい。本発明に従って
用いるのに特に適した接着促進層は、EP−A 619
524、EP−A 620502及びEP−A 619
525に開示されている通り親水性結合剤及びコロイド
シリカを含む。接着促進層中のシリカの量はm2当たり
200mg〜m2当たり750mgが好ましい。さら
に、シリカ対親水性結合剤の比率は1より高いのが好ま
しく、コロイドシリカの表面積は少なくともグラム当た
り300m2が好ましく、少なくともグラム当たり50
0m2がより好ましい。
は、少なくとも1種の疎水性ポリマー及び光を熱に変換
できる化合物を有する熱に感受性の疎水性第1層を含
み、該層は活性光に露光されると水性現像液により浸透
及び/又は可溶化される容量が低下又は向上する。
む。光を熱に変換できる適した化合物は赤外吸収性成分
であるのが好ましいが、用いられる化合物の吸光が画像
通りの露光に用いられる光源の波長領域内にあれば、吸
収波長は特に重要ではない。特に有用な化合物は、例え
ば色素、特に赤外色素、カーボンブラック、金属炭化
物、ホウ化物、窒化物、炭化窒化物、ブロンズ−構造酸
化物及び構造的にブロンズ群に関連するがA成分がない
酸化物、例えばWO2.9である。導電性ポリマー分散
液、例えばポリピロール又はポリアニリンに基づく導電
性ポリマー分散液を用いることもできる。得られる平版
印刷性能、特に印刷耐久性は画像形成要素の感熱性に依
存する。これに関し、カーボンブラックが非常に優れた
好ましい結果を与えることが見いだされた。
えば酢酸セルロース、塩化ビニリデンとアクリロニトリ
ルのコポリマー、ポリ(メタ)アクリレート、ポリ塩化
ビニル、シリコーン樹脂などを用いることができる。結
合剤樹脂として好ましいのはニトロセルロースである。
浸透及び/又は可溶化される容量における差は、画像通
りに露光されると生ずる。現像液により浸透及び/又は
可溶化される第1層の容量における差は、熱的に誘導さ
れる物理的又は化学的変換により得ることができる。該
容量における差を生ぜしめる熱的に誘導される物理的変
換の例は:EP−A 952022871.0、952
022872.8、952022873.6及び952
022874.4に記載されているような親水性結合剤
中の疎水性ポリマー粒子のレーザー誘導凝集であり、そ
れは露光された領域において浸透及び/又は可溶化され
る容量における減少を生ぜしめ、ならびにレーザー誘導
による材料の除去であり、それは層の露光された領域に
おいて現像液による浸透及び/又は可溶化に関する容量
を向上させる。現像液による浸透及び/又は可溶化に関
する層の容量における差を生ぜしめる熱的に誘導される
化学的変換の例は:露光された領域において該容量を向
上させる極性におけるレーザー誘導変化ならびに露光さ
れた領域において該容量を減少させるレーザー誘導架橋
である。レーザーに露光されると生ずる該容量における
差は、水溶液を用いて現像すると得られる画像に損傷を
与えたり及び/又は可溶化したりせずに完全なクリーン
アウト(clean−out)を可能にするのに十分に
高くなければならない。
向上する場合、画像形成された部分は非−画像形成部分
を可溶化したり及び/又は損傷を与えずに現像の間にク
リーンアウトされるであろう。
低下する場合、非−画像形成領域は画像形成された領域
を可溶化したり及び/又は損傷を与えたりせずに現像の
間にクリーンアウトされるであろう。
露した時の現像液により浸透及び/又は可溶化される第
1層の容量の向上が、第1層の画像形成領域における選
択的融蝕的吸収によるものである感熱性要素である。
要素は最初に活性光に画像通りに露光され、次いで水溶
液中で現像される。
収される光である。
ザー又はL.E.D.の使用を含む画像通りの走査露光
であるのが好ましい。赤外(IR)及び/又は近赤外で
発光する、すなわち700〜1500nmの波長領域で
発光するレーザーを用いるのが本発明と関連して非常に
好ましい。本発明と関連して用いるのに特に好ましいの
は近赤外で発光するレーザーダイオードである。
内で行うのが好ましい。第2層の親水性結合剤が水不溶
性、アルカリ可溶性又は膨潤性樹脂である場合、水溶液
はアルカリ性pHを有する。第2層の親水性結合剤が水
溶性樹脂である場合、水溶液は中性又はアルカリ性pH
を有する。この場合、水道水などの水を用いるのがより
好ましい。
関してより浸透性とされた第1層の画像形成された部分
及び下にある層のその部分はクリーンアウトされ、それ
によりポジティブ作用性印刷版が得られる。ネガティブ
作用性印刷版を得るためには、層のレーザーにより画像
形成された部分が画像通りに露光されるとアルカリ性水
溶液に関する浸透性が低くされ、かくして、最上層の非
−画像形成部分及び下にある層のその部分がクーンアウ
トされる。
像形成要素は最初に印刷機の印刷シリンダー上に装着さ
れ、次いで印刷機上で直接画像通りに露光される。露光
に続き、画像形成要素を上記の通りに現像することがで
きる。
ススリーブ印刷版として用いることもできる。この選択
肢の場合、印刷版はレーザーを用いて円筒形にはんだ付
けされる。古典的に作製された印刷版を古典的な方法で
適用する代わりに、直径として印刷シリンダーの直径を
有するこの円筒状印刷版を印刷シリンダー上で滑らせ
る。スリーブに関するさらなる詳細は“Grafisc
h Nieuws” ed.Keesing,15,1
995,page 4 to 6に示されている。
してこの層を増感するために、IR−感受性化合物の他
に可視光及び/又はUV−線に感受性の化合物を含むこ
とができる。
液を用いて現像し、乾燥した後、得られる版をそのまま
印刷版として用いることができる。しかし該版をゴム引
き液(gumming solution)を用いて処
理するのが好ましい。ゴム引き液は水溶性(コ)ポリマ
ー、例えば合成ホモ−もしくはコポリマー、例えばポリ
ビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メ
タ)アクリルアミド、ポリヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、ポリビニルメチルエーテルあるいは天然結
合剤、例えばゼラチン、多糖類、例えばデキストラン、
プルラン、セルロース、アラビアゴム、アルギニン酸を
含有する。しかしゴム引きされたか又はゴム引きされな
い現像された版を100℃〜230℃の温度で40分〜
5分の間焼き付けることができる。例えば露光され、現
像された版を230℃の温度で5分間、150℃の温度
で10分間又は120℃の温度で30分間焼き付けるこ
とができる。
り、本発明をそこに制限するものではない。すべての部
は、他に特定されなければ重量による。
5g/lの水酸化ナトリウムを含有する水溶液に沈め、
脱イオン水で濯ぐことにより脱脂した。次いで35℃の
温度及び1200A/m2の電流密度において交流を用
い、4g/lの塩酸、4g/lの硼酸及び5g/lのア
ルミニウムイオンを含有する水溶液中で箔を電気化学的
に砂目立てし、0.5μmの平均中心線粗さRaを有す
る表面トポロジーを形成した。
lの硫酸を含有する水溶液を用い、60℃において18
0秒間、アルミニウム箔をエッチングし、25℃におい
て30秒間、脱イオン水で濯いだ。
水溶液中で、45℃の温度、約10Vの電圧及び150
A/m2の電流密度において約300秒間、陽極酸化に
供し、3.00g/m2のAl2O3の陽極酸化フィルム
を形成し、次いで脱イオン水で濯ぎ、ポリビニルホスホ
ン酸(2.2g/m2)を含有する溶液を用いて後処理
した。
定化された粒度が320nmのPMMA−ラテックスの
74.6%、18.7%のポリビニルピロリドン、1.
1%のポリビニルアルコール及び5.6%のCu−フタ
ロシアニン顔料分散液から成る層を水性媒体から1g/
m2の乾燥厚さでコーティングすることにより本発明の
画像形成要素を製造した。その上に49.4%のカーボ
ンブラック分散液、36.4%のニトロセルロース、1
%のSolsperse 5000、5%のSolsp
erse 28000、6.8%のCymel 301
及び1.4%のp−トルエンスルホン酸を含む層を1.
5g/m2の乾燥厚さでコーティングした。
を製造し;最上層を平版印刷ベース上に直接コーティン
グした。
度において2日間加熱し、最上層の優れた物理的及び化
学的安定性を確保した。
成装置を用いて画像形成し(NdYLFレーザー 10
60nm、ドラムスピード 8m/秒、アドレサビリテ
ィ(adressability) 5000dpi及
び200dpiにおいて、画像面における出力レベル
345mW、スポットサイズ 10μm)、水道水中で
現像し(手動現像)、続いて該版を200℃で2分間焼
き付けた。
クリーンアウトは得られなかった: −光学濃度(Macbeth RD918−SB/ブラ
ックフィルター) −露光部分:1.2 −非露光部分:1.3 第2層を有する材料を用いると、選択的クリーンアウト
が得られ、画像形成部分において完全なクリーンアウト
が得られた: −光学濃度(Macbeth RD918−SB/ブラ
ックフィルター) −露光部分:0.00 −非露光部分:1.2 この版を通常のインキ(ABDick 1020)及び
湿し液(Rotamatic)を用いてHeidelb
erg GTO印刷機上の印刷に用い、優れたプリン
ト、すなわち露光部分におけるインキ吸収がなく、非−
露光部分においてインキ−吸収が優れているプリントを
得た。
ミニウムベースに30g/m2(湿潤コーティング量)
の量でコーティングし、40℃でそれを乾燥することに
より本発明の画像形成要素を製造した。
で安定化された脱イオン水中のポリメチルメタクリレー
トポリマー(粒径320nm)の20%分散液の140
gに、707gの脱イオン水、水中のポリビニルピロリ
ドン(BASFから入手可能なLUVISKOL K9
0)の5%溶液の133gならびに脱イオン水中に2%
のポリビニルアルコール及び10%の色素(BASFか
ら入手可能なHeliogenblau D7565)
を含有し、Ultravon W(Ciba−Geig
yから入手可能)で安定化された20gの分散液を撹拌
しながら続けて加えた。
50g/m2(湿潤コーティング量)の量でコーティン
グし、40℃でそれを乾燥することにより本発明の感熱
層を調製した。
warz 250(Degussaから入手可能)、
1.25重量%のNitrocelluloseE95
0(Wolff Walsrode AGから入手可
能)、0.25重量%のSolsperse 5000
(Zeneca Resins BVから入手可能)及
び1.25重量%のSolsperse 28000
(Zeneca Resins BVから入手可能)を
含有する176gの分散液に、酢酸エチル中のNitr
ocellulose E950(Wolff Wal
srode AGから入手可能)の10重量%溶液の1
35.8g、476gの酢酸エチル、507gの酢酸ブ
チル、酢酸エチル中のCYMEL 301(DynoC
yanamidから入手可能)の20重量%溶液の1
5.0g及び酢酸エチル中のp−トルエンスルホン酸の
10重量%溶液の5.84gを撹拌しながら続けて加え
た。
形成し(露光し)(1064nm/外部ドラム/4.4
m/秒/面エネルギー345mW)、その後露光された
部分を水を用いて手動で拭い取った。次いで印刷版を2
00℃に2分間加熱した。
ム湿し系が備えられたGTOオフセット印刷機上で印刷
を行った。インキとしてABDICK 1020 TM及
び湿し液としてUnigrafica Gmbhから商
業的に入手可能なRotamaticを用いた。
られた。
ミニウムベースに30g/m2(湿潤コーティング量)
の量でコーティングし、40℃でそれを乾燥することに
より本発明の画像形成要素を製造した。
で安定化された脱イオン水中のポリスチレンポリマー
(粒径114nm)の10%分散液の200gに、51
4gの脱イオン水、水中のポリビニルピロリドン(BA
SFから入手可能なLUVISKOL K90)の5%
溶液の266gならびに脱イオン水中に2%のポリビニ
ルアルコール及び10%の色素(BASFから入手可能
なHeliogenblau D7565)を含有し、
Ultravon W(Ciba−Geigyから入手
可能)で安定化された20gの分散液を撹拌しながら続
けて加えた。
50g/m2(湿潤コーティング量)の量でコーティン
グし、40℃でそれを乾燥することにより本発明の感熱
層を調製した。
warz 250(Degussaから入手可能)、
1.25重量%のNitrocelluloseE95
0(Wolff Walsrode AGから入手可
能)、0.25重量%のSolsperse 5000
(Zeneca Resins BVから入手可能)及
び1.25重量%のSolsperse 28000
(Zeneca Resins BVから入手可能)を
含有する240gの分散液に、酢酸エチル中のNitr
ocellulose E950(Wolff Wal
srode AGから入手可能)の10重量%溶液の1
14g、728gの酢酸エチル、699gの酢酸ブチ
ル、酢酸エチル中のCYMEL 301(Dyno C
yanamidから入手可能)の20重量%溶液の1
3.0g及び酢酸エチル中のp−トルエンスルホン酸の
10重量%溶液の5.0gを撹拌しながら続けて加え
た。
形成し(露光し)(1064nm/外部ドラム/4.4
m/秒/面エネルギー345mW)、その後露光された
部分を水を用いて手動で拭い取った。次いで印刷版を2
30℃に2分間加熱した。
R35オフセット印刷機上で印刷を行った。インキとし
てVan Son RB2329 TM及び湿し液として
Unigrafica Gmbhから商業的に入手可能
なRotamaticを用いた。
られた。
ミニウムベースに30g/m2(湿潤コーティング量)
の量でコーティングし、40℃でそれを乾燥することに
より本発明の画像形成要素を製造した。
で安定化された脱イオン水中のポリメチルメタクリレー
トポリマー(粒径1ミクロン)の24%分散液の77.
5gに、722.5gの脱イオン水、水中のポリビニル
ピロリドン(BASFから入手可能なLUVISKOL
K90)の5%溶液の180gならびに脱イオン水中
に2%のポリビニルアルコール及び10%の色素(BA
SFから入手可能なHeliogenblau D75
65)を含有し、Ultravon W(Ciba−G
eigyから入手可能)で安定化された20gの分散液
を撹拌しながら続けて加えた。
50g/m2(湿潤コーティング量)の量でコーティン
グし、40℃でそれを乾燥することにより本発明の感熱
層を調製した。
warz 250(Degussaから入手可能)、
1.25重量%のNitrocelluloseE95
0(Wolff Walsrode AGから入手可
能)、0.25重量%のSolsperse 5000
(Zeneca Resins BVから入手可能)及
び1.25重量%のSolsperse 28000
(Zeneca Resins BVから入手可能)を
含有する240gの分散液に、酢酸エチル中のNitr
ocellulose E950(Wolff Wal
srode AGから入手可能)の10重量%溶液の1
14g、728gの酢酸エチル、699gの酢酸ブチ
ル、酢酸エチル中のCYMEL 301(Dyno C
yanamidから入手可能)の20重量%溶液の1
3.0g及び酢酸エチル中のp−トルエンスルホン酸の
10重量%溶液の5.0gを撹拌しながら続けて加え
た。
形成し(露光し)(1064nm/外部ドラム/4.4
m/秒/面エネルギー345mW)、その後露光された
部分を水を用いて手動で拭い取った。次いで印刷版を2
30℃に2分間加熱した。
ム湿し系が備えられたGTO46オフセット印刷機上で
印刷を行った。インキとしてABDICK 1020
TM及び湿し液としてUnigrafica Gmbhか
ら商業的に入手可能なRotamaticを用いた。
られた。
Claims (1)
- 【請求項1】 親水性表面を有する平版印刷ベース、少
なくとも1種の疎水性ポリマー及び光を熱に変換するこ
とができる化合物を含む熱に感受性の疎水性第1層を含
み、該層が活性光に露光されると水性現像液により浸透
及び/又は可溶化される容量が低下又は向上する平版印
刷版の作製のための感熱性画像形成要素であって、該画
像形成要素が第1層と親水性表面の間に位置し且つ分散
された疎水性熱可塑性ポリマーラテックスを含む第2層
を含み、該第2層が水溶液中に可溶性又は分散性である
ことを特徴とする感熱性画像形成要素。
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1998
- 1998-05-21 JP JP10155391A patent/JPH10329440A/ja active Pending
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JP4637541B2 (ja) * | 2003-10-16 | 2011-02-23 | アグフア・グラフイクス・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ | 感熱性平版印刷版前駆体 |
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