JPH10328103A - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JPH10328103A
JPH10328103A JP9144991A JP14499197A JPH10328103A JP H10328103 A JPH10328103 A JP H10328103A JP 9144991 A JP9144991 A JP 9144991A JP 14499197 A JP14499197 A JP 14499197A JP H10328103 A JPH10328103 A JP H10328103A
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明弘 岩原
Masayoshi Iizuka
政義 飯塚
Akira Iguma
晶 猪熊
Masashi Osada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸込口体が離床している場合には、ブラシ用
モータを停止させ、更に、吸引用モータに加える電力を
制御する電気掃除機を提供する。 【解決手段】 送風機2、集塵袋3aを備えた集塵室3
等を内蔵する掃除機本体1と、この掃除機本体1に接続
され、床面に接して床面上のちり、ほこり等を吸込む吸
込口体9と、吸込口体9に備えられた回転ブラシ12を
駆動させるブラシ用モータ10と、送風機2を駆動させ
る吸引用モータ4と、吸込口体9に取り付けられ、吸込
口体9の着床によってオンし、ブラシ用モータ10を駆
動させる着床検知スイッチ11と、ブラシ用モータ10
の負荷電流を検出する第1の電流センサ21と、第1の
電流センサ21の検出出力に基づいて、吸引用モータ4
の駆動電圧を制御する入力制御手段22とを設けたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本体内に送風機と
集塵室とを備えた電気掃除機にかかり、さらに詳しく
は、吸引用モータの制御、集塵室内のごみ量の検出など
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電気掃除機には、例え
ば、吸込口体の着床を検知するスイッチを吸込口体の底
部に設けて、ブラシ用モータのON/OFFを制御する
構成にした電気掃除機がある。この電気掃除機は吸込口
体が着床している時のみ、ブラシ用モータを駆動させ、
吸込口体が離床している時にはブラシ用モータを停止さ
せるようになっている。
【0003】また、ごみ量を検出し判定する機能を備え
た電気掃除機の一例として、特許番号第2547630
号に開示されたものがある。ここに開示されている電気
掃除機は、集塵室及び電動送風機を収納する収納室を備
えた掃除機本体と、電動送風機の吸込力を調整する調整
手段と、電動送風機の吸込側に設けられた圧力センサ
と、該圧力センサにより検出された圧力検出出力値と予
め設定された基準圧力値とを比較する比較手段と、調整
手段によって調整される吸込力に比例して基準圧力値を
変更する変更手段と、比較手段の比較結果に基づいて集
塵室内のごみ詰まり状態を検知判定し、段階的に表示す
る複数の表示体からなるゴミ量表示部とから構成されて
いる。なお、電動送風機の吸込力は、使用者によって数
段階の吸込力に調整される。そして、上記構成により、
基準圧力値は、調整手段によって調整される吸込力に比
例して変更手段により変更され、その基準圧力値と圧力
センサの検出出力値とが比較手段で比較される。そし
て、この比較結果に基づいてゴミ詰まり状態を検知判定
し、対応する数の表示体を点灯して集塵室内のゴミの量
を表示する。これによって、電動送風機の吸込力を調整
手段によって切り替えても集塵室内に貯蓄したゴミ量が
同一であれば、吸込力の調整に係わらず表示体の表示状
態が同一となり、ゴミ量の表示が電動送風機の吸込力に
関係なく一定となって、使用者に正確なゴミ量の報知を
行うようになっている。
【0004】更に、電動送風機の吸込力の制御機能を備
えた電気掃除機の一例として、特開平8−519号公報
に開示されたものがある。ここに開示されている電気掃
除機は、吸込口本体と、この吸込口本体に備えられた被
掃除面に接触する回転体と、この回転体を回転させる駆
動手段と、駆動手段に供給される電流を検出する検出手
段と、吸込口本体が被掃除面に所定の圧力以上で押しつ
けられた状態を報知する報知手段とから構成されてい
る。そして、上記構成により、駆動手段が動作している
ときに、吸込口体が被掃除面に押しつけられると、被掃
除面に接触している回転体に対し負荷がかかるため、回
転体を回転させる駆動手段に流れる電流が上昇する。こ
のため、電流の上昇により押しつけ状態を検出すること
ができる。検出手段はこの電流を検出し、この電流が所
定値以上検出された場合、報知手段は押しつけが強いこ
とを使用者に報知し、使用者に対し押しつける力を軽減
するように促すことができる。また、使用者に対して、
押しつける力が強すぎることを報知するため、使用者は
運転状態を容易に認識でき、操作性が向上するとしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のブラシ用モータのON/OFFを制御する構成にし
た電気掃除機において、制御対象はブラシ用モータのみ
であり、ゴミを吸引するための吸引用モータに関しては
吸込口体の着床、離床に係わらず、入力電力の制御はし
ていない。このため、吸込口体が床面から離れて実際掃
除をしていない場合でも、ブラシ用モータは停止するが
吸引用モータは回転数が高いまま駆動しているので、音
が大きく、無駄な電力を消費するという課題があった。
【0006】また、特許番号第2547630号に開示
された電気掃除機は、集塵部のゴミ量を判定するのに吸
込力側に設けられた圧力センサの出力値と、使用者によ
り調整された吸込力に対応した圧力基準値と単純に比較
しているため、吸込力側にある集塵部以外の例えば吸込
口体の吸い付き状態(吸込口体を床面等に押しつけるこ
とにより吸込口体が床面等に吸い付く状態)の変化等、
吸込口体側からの圧力の外乱が生じたときは、正確にゴ
ミ量を判定できないという課題点があった。
【0007】また、特開平8−519号公報に開示され
た電気掃除機は、吸込口体の押しつけ状態を判定してい
るが、報知手段で使用者に押しつけ力が強いことを報知
しているにも係わらず、使用者が気づかず押しつけを続
けた場合等は、所定値以上の電流が回転体を回転させる
駆動手段(モータ)に流れるが、モータの制御は行わな
いため、電流値が上昇した分、電気掃除機全体の入力値
が許容範囲よりオーバーする可能性があるという課題点
があった。また、使用者に対して報知手段で報知してい
るだけなので、使用者は押しつける力が強いことを報知
手段により認識し、自ら押しつける力を軽減しなければ
ならず、特に操作性が向上しているとは言えない。
【0008】本発明は上記課題を解決すべくなされたも
ので、吸込口体が離床している場合には、ブラシ用モー
タを停止させ、更に、吸引用モータに加える電力を制御
する電気掃除機を得ることを目的としたものである。ま
た、本発明は、吸込口体の吸い付き状態の変化等、集塵
部以外からの圧力の変化が生じても集塵室内の正確なゴ
ミ詰まり量を判定し、集塵室内のゴミ量を報知すること
ができる電気掃除機を得ることを目的としたものであ
る。また、本発明は、使用者が吸込口体を床面に押しつ
ける力を強くしても、使用者自ら押しつける力を弱める
ことなく、自動的に許容範囲の入力値を超えないように
制御を行うことができるとともに、操作性を向上できる
電気掃除機を得ることを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明にかか
る電気掃除機は、送風機、集塵袋を備えた集塵室等を内
蔵する掃除機本体と、この掃除機本体に接続され、床面
に接して床面上のちり、ほこり等を吸込む吸込口体と、
吸込口体に備えられた回転ブラシを駆動させるブラシ用
モータと、送風機を駆動させる吸引用モータと、吸込口
体に取り付けられ、吸込口体の着床によってオンし、ブ
ラシ用モータを駆動させる着床検知スイッチと、ブラシ
用モータの負荷電流を検出する第1の電流検出手段と、
第1の電流検出手段の検出出力に基づいて、吸引用モー
タの駆動電圧を制御する入力制御手段とを設けたもので
ある。
【0010】第2発明にかかる電気掃除機は、送風機、
集塵袋を備えた集塵室等を内蔵する掃除機本体と、この
掃除機本体に接続され、床面に接して床面上のちり、ほ
こり等を吸込む吸込口体と、吸込口体に備えられた回転
ブラシを駆動させるブラシ用モータと、送風機を駆動さ
せる吸引用モータと、吸込口体に取り付けられ、吸込口
体の着床によってオンし、ブラシ用モータを駆動させる
着床検知スイッチと、ブラシ用モータの負荷電流を検出
する第1の電流検出手段と、吸引用モータの負荷電流を
検出する第2の電流検出手段と、第1の電流検出手段の
検出出力に基づいて、予め設定された基準信号を調整す
る調整手段と、調整手段により調整された基準信号と第
2の電流検出手段の検出出力とを比較し、集塵室内のゴ
ミ詰まり量を判定するゴミ量判定手段と、ゴミ量判定手
段の判定出力に基づいて、集塵室内のゴミ詰まり量を報
知する報知手段とを設けたものである。
【0011】第3発明にかかる電気掃除機は、送風機、
集塵袋を備えた集塵室等を内蔵する掃除機本体と、この
掃除機本体に接続され、床面に接して床面上のちり、ほ
こり等を吸込む吸込口体と、吸込口体に備えられた回転
ブラシを駆動させるブラシ用モータと、送風機を駆動さ
せる吸引用モータと、吸込口体に取り付けられ、吸込口
体の着床によってオンし、ブラシ用モータを駆動させる
着床検知スイッチと、ブラシ用モータの負荷電流を検出
する第1の電流検出手段と、吸引用モータの負荷電流を
検出する第2の電流検出手段と、第1の電流検出手段の
検出出力と第2の電流検出手段の検出出力に基づいて、
ブラシ用モータと吸引用モータとの合計入力電力が一定
になるように吸引用モータの駆動電圧を制御する入力制
御手段とを設けたものである。
【0012】第4発明にかかる電気掃除機は、上記の第
1発明から第3発明の各発明において、第1の電流検出
手段は掃除機本体側に設けられ、そして、第1の電流検
出手段とブラシ用モータと着床検知スイッチとを電気的
に直列に接続したものである。
【0013】
【発明の実施の形態】図4は本発明の実施の形態の電気
掃除機の全体構成を示す斜視図であり、後述する実施の
形態1〜3に共通の構成となっている。図4において、
Fは板床や絨毯床などからなる床面、1は床面上に置か
れた掃除機本体で、送風機2,集塵室3などを内蔵して
いる。3aは集塵室3に備えられた集塵袋、4は送風機
を駆動させる吸引用モータである。5はホースで、先端
には把持部6が設けられている。7は把持部6に設けら
れ、掃除機を駆動させることができる手許操作部であ
る。8は把持部6先端に取り付けられた伸縮自在の延長
管、9は延長管8の先端に装着された吸込口体である。
10は回転ブラシ12を駆動するブラシ用モータ、11
は吸込口体9が床面に着床することによってオンする着
床検知スイッチ、13は集塵室内のゴミ詰まり量が満杯
であることを表示する表示手段である。なお、この表示
手段13は後述の実施の形態2にのみ対応している。
【0014】実施の形態1.図1は本発明の実施の形態
1の制御回路の構成を説明するブロック図である。21
はブラシ用モータ10に流れる負荷電流を検出し、ブラ
シ用モータ10に負荷電流が流れた場合その検出信号I
Bを出力し、流れない場合信号の出力は行わない第1の
電流センサである。この第1の電流センサ21は着床検
知スイッチ11とブラシ用モータ10と電気的に直列に
接続されている。22は、第1の電流センサの検出出力
に基づいて、吸引用モータ4の駆動電圧を制御する入力
制御手段であり、位相制御手段22aと、電気掃除機全
体を制御するCPU12内に設けられた負荷判定手段2
2bと吸込力制御手段22cから構成されている。な
お、負荷判定手段22bは第1の電流センサ21の出力
信号IBを検知するか否かによって、吸込口体4の着床
あるいは離床の負荷状態を判定し、吸込力制御手段22
cは負荷判定手段22bの判定に基づいて吸引用モータ
4の入力電力を決定し、位相制御手段22aにて吸引用
モータ4の駆動電圧の位相制御を行う。図5はブラシ用
モータ10が駆動時、停止時それぞれの場合におけるブ
ラシ用モータ10に流れる電流値IB(第1の電流セン
サ出力信号値)の特性を示す図である。
【0015】次に、上記のように構成した本実施の形態
1の動作を説明する。まず、手許操作部7より掃除機を
動作させると、吸引用モータ4は所定時間t1秒間所定
値aWで駆動し、ブラシ用モータ10を全通電にて駆動
を開始する。吸込口体4が着床していない場合、着床検
知スイッチ11はオフしている。このため、着床検知ス
イッチ11に直列に接続されたブラシ用モータ10は駆
動しない(停止)。図5に示すように、ブラシ用モータ
10が停止している時はブラシ用モータ電流(ブラシ用
モータ10に流れる負荷電流)は0であり、ブラシ用モ
ータ10に電流は流れていないため、第1の電流センサ
21から信号IBは負荷判定手段22bに出力されな
い。負荷判定手段22bは第1の電流センサ21からの
信号IBを検知できないため、吸込口体9が着床されて
いないと判断し、着床していない旨の信号を吸込力制御
手段22cに出力する。吸込力制御手段22cは着床し
ていない旨の信号を検知し、吸込口体9が着床していな
い場合の吸引用モータ4の入力所定値bW(aW>b
W)で吸引用モータ4を駆動するように、位相制御手段
22aにて電圧の位相制御を行う。
【0016】一方、吸込口体9が着床している場合、着
床検知スイッチ11は着床を検知しオンするため、ブラ
シ用モータ10は駆動する。図5に示すように、ブラシ
用モータ10が駆動しているときはブラシ用モータ電流
が流れているため、第1の電流センサ21はその電流を
検出し、その検出信号IBを負荷判定手段22bに出力
する。負荷判定手段22bは第1の電流センサ21から
の検出信号IBを受信し、吸込口体9が着床していると
判断し、着床している旨の信号を吸込力制御手段22c
に出力する。吸込力制御手段22cは着床している旨の
信号を検知し、吸込口体9が着床している場合の入力所
定値aWで吸引用モータ4を駆動するように、位相制御
手段22aにて電圧の位相制御を行う。
【0017】このように、本実施の形態1においては、
吸込口体9の着床を確実に検出することによって、ブラ
シ用モータ10を吸込口体9が着床している場合のみ駆
動させることができる。また、吸込口体9が着床してい
ない場合は、掃除をしていないと判断し吸引用モータ4
の入力値を下げて駆動させるので、省エネ・静音・安全
性を確保することができる。また、吸込口体9の着床や
離床を、掃除機本体1に煩わしい物理的な信号伝達手段
を設けることなく吸込口体9で検出することが可能であ
るので、信号伝達手段を設けない分、静電気等の影響も
受けず信頼性に優れており、しかも、構造が簡単で製造
コストを低減することができる。
【0018】実施の形態2.本実施の形態2は、集塵室
3内のゴミ詰まり量が満杯であることを使用者に報知す
るものである。図2は本発明の実施の形態2の制御回路
の構成を説明するブロック図である。図2において、実
施の形態1と同一の機能を持つ部分は同一符号を付し、
その説明を省略する。31は第1の電流センサの検出出
力に基づいて、予め設定された基準信号を調整する調整
手段であり、負荷判定手段31aと基準信号調整手段3
1bから構成されている。なお、負荷判定手段31aは
第1の電流センサ21の出力信号IBより、吸込口体9
の前後摺動運動や吸い付き(吸込口体9を床面等に押し
つけることにより吸込口体9が床面等に吸い付く状態)
等が吸引用モータ4に与える負荷変動を判定し、基準信
号調整値VEを求める。また、基準信号調整手段31b
は負荷判定手段31aにより判定された結果から、基準
信号(以下しきい値V1とする)を調整する。なお、し
きい値V1は集塵室3内のゴミ詰まり量を判定するため
に、予め調整手段31b又は31に設定された信号であ
る。
【0019】32は吸引用モータ4に流れる負荷電流を
検知する第2の電流センサである。33は第2の電流セ
ンサ32の出力信号IKと基準信号調整手段で調整され
た基準信号とを比較し、集塵室3内のゴミ詰まり量を判
定するゴミ量判定手段である。なお、調整手段31とゴ
ミ量判定手段33は電気掃除機全体を制御するCPU3
5内に設けられている。34はゴミ量判定手段33の判
定信号に基づいて、ゴミ量が満杯であれば表示を行う表
示手段である。
【0020】図6は、集塵袋3aのゴミ量と吸引用モー
タ電流値IK(第2の電流センサ検出信号)の関係を示
す図である。図6は、集塵袋3a内のゴミ量が増えるに
従って吸引用モータ電流値が低下することを示してお
り、この関係より、ゴミ詰まり量は吸引用モータ電流値
によって検出することができる。
【0021】図8は負荷判定手段31aで基準信号調整
値VEを求める際に利用される、ブラシ用モータ電流値
IB(第1の電流センサ検出信号)と基準信号調整値V
Eとの関係を示す、基準信号調整量特性を示す図であ
る。
【0022】次に、上記本実施の形態2の動作を説明す
る。まず、手許操作部7により掃除機を動作させると、
吸引用モータ4とブラシ用モータ10が駆動を開始す
る。吸込口体9が着床していない場合、着床検知スイッ
チ11はオフしているため、着床検知スイッチ11に直
列に接続されたブラシ用モータ10は駆動しない。この
とき、ブラシ用モータ10に負荷電流は流れていないの
で、第1の電流センサ21の信号IBは負荷判定手段3
1aに出力されず、負荷判定手段31aは第1の電流セ
ンサ21からの信号IBを検知できないため、VEを0
として基準信号調整手段31bに出力する。基準信号調
整手段31bは受信した信号VEが0であるため、しき
い値V1をゴミ量判定手段33に出力する。このとき、
第2の電流センサ32は吸引用モータ4に流れる負荷電
流を検出し、その検出信号IKをゴミ量判定手段33に
出力しており、ゴミ量判定手段33はしきい値V1と第
2の電流センサ32の検出信号IKとを比較し、図6の
特性を利用して、第2の電流センサ32の検出信号IK
がしきい値V1以下であれば集塵室3内のゴミ量が満杯
であると判断する。そして、ゴミ量が満杯であれば表示
手段34にて表示を行う。なお、吸込口体9が着床して
いない場合は、ブラシ用モータ10は駆動せず、吸込口
体9の前後摺動や吸い付き等による吸引用モータ4に対
する負荷変動は無いため、この負荷変動がゴミ量判定の
際に与える影響は考慮しなくてよい。
【0023】一方、吸込口体9が着床している場合は、
ブラシ用モータ10が駆動するため、吸込口体9の前後
摺動や吸い付き現象等により、吸引用モータ4には負荷
変動が生じる。また、上記吸込口体9の前後摺動や吸い
付き現象等は回転ブラシ12にも負荷変動を生じさせ
る。そこで、吸込口体9の前後摺動や吸い付き現象等に
よる吸引用モータ4に対する負荷変動を、回転ブラシ1
2に流れる負荷電流変動分から判定する。
【0024】図7は、吸込口体9を床面等に押しつける
ことにより吸い付き現象が発生し、それによってブラシ
用モータ10に流れる負荷電流IB(第1の電流センサ
検出信号)が変動することを示す、ブラシ用モータの負
荷量特性を示す図である。図7は、吸込口体9の吸い付
き現象の程度が大きくなるにつれて回転ブラシ12にか
かる負荷が重くなり、ブラシ用モータ電流値が増大する
ことを示している。
【0025】第1の電流センサ21は上記ブラシ用モー
タ電流を検出し、その検出信号IBを負荷判定手段31
aに出力する。負荷判定手段31aは、図8の特性に基
づいて、受信したブラシ用モータ電流IBから基準信号
調整値VEを求め、信号VEを基準信号調整手段31b
に出力する。基準信号調整手段31bは受信した信号V
Eをしきい値V1から減算し、その値をしきい値V2
(V2=V1−VE)とする。そして、その信号V2を
ゴミ量判定手段33に出力する。ゴミ量判定手段33は
この信号V2と第2の電流センサ32の検出信号IKと
を比較し、検出信号IKが信号V2以下であれば集塵室
3内のゴミ詰まり量が満杯であると判定し、表示手段3
4にて表示を行う。
【0026】このように、本実施の形態2においては、
着床検知スイッチ11より吸込口体9の着床、離床を判
断し、着床時には集塵室3側の圧力の影響だけでなく、
吸込口体9の前後摺動や吸い付き現象等による吸込口体
9側からの圧力の影響も加味してゴミ量を判定するの
で、集塵室3内のゴミ量を精度良く判定することができ
る。また、集塵室3内のゴミ量が満杯になったことを表
示手段34にて表示することで、使用者に集塵室3内の
ゴミ量が満杯であることを報知できるので、ゴミの詰ま
りすぎによる集塵力の低下や、冷却不足による各部の発
熱、更には発煙発火に至る異常状態を未然に防ぐことが
できる。
【0027】なお、本実施の形態2においては、使用者
に集塵室3内のゴミ詰まり量を報知する手段として、表
示を行う表示手段34を示したが、報知手段としては、
表示に限定されるものではなく、ブザー等を用いること
もできる。また、ゴミ詰まり量が満杯になったとき、表
示する方法を示したが、しきい値を多段階に設定し、し
きい値と吸引用モータ4に流れる負荷電流とを比較する
ことにより、多段階にゴミ量の表示を行うこともでき
る。
【0028】実施の形態3.本実施の形態3は、法規上
の許容範囲の入力電力値を超えることなく電気掃除機を
駆動させ、また、入力電力を最大限有効利用して、吸込
力を最大にするものである。図3は本発明の実施の形態
3の制御回路の構成を説明するブロック図である。図に
おいて、実施の形態1と同一の機能を持つ部分は同一符
号を付し、その説明を省略する。
【0029】41は第1の電流センサ21の検出出力と
第2の電流センサ32の検出出力に基づいて、ブラシ用
モータ10と吸引用モータ4との合計入力電力が一定に
なるように吸引用モータ4の駆動電圧を制御する入力制
御手段であり、位相制御手段22aと電気掃除機全体を
制御するCPU42内に設けられた入力検出手段41a
と入力一定制御手段41bから構成されている。なお、
入力検出手段41aは第1の電流センサ21の信号IB
と第2の電流センサ32の信号IKから、ブラシ用モー
タ10と吸引用モータ4との合計入力電力を検出する。
入力一定制御手段41bは入力検出手段41aの検出結
果から合計入力電力が一定になるように、位相制御手段
22aにて吸引用モータ4の駆動電圧の位相制御を行
う。
【0030】次に、上記本実施の形態3の動作を説明す
る。まず、手許操作部7により掃除機を動作させると、
吸引用モータ4を所定時間t1秒間所定値aWで駆動
し、ブラシ用モータ10を全通電にて駆動を開始する。
【0031】吸込口体9が着床していない場合、着床検
知スイッチ11はオフしているため、着床検知スイッチ
11に直列に接続されたブラシ用モータ10は駆動しな
い。このとき、ブラシ用モータ10に負荷電流は流れて
いないので、第1の電流センサ21の信号IBは入力検
出手段41aに出力されず、入力検出手段41aは第1
の電流センサ21からの信号IBを検知できないため、
第2の電流センサ32から出力される信号IKのみを受
信する。そして、入力検出手段41aは信号IKより吸
引用モータ4の入力電力を検出し、その検出信号を入力
一定制御手段41bに出力する。入力一定制御手段41
bは上記検出信号を受信し、吸引用モータ4を所定値c
W(cW>aW)で駆動するように、位相制御手段22
aにて吸引用モータ4の駆動電圧の位相制御を行う。
【0032】一方、吸込口体9が着床している場合、着
床検知スイッチ11は着床を検知しオンするため、着床
検知スイッチ11に直列に接続されたブラシ用モータ1
0に負荷電流が流れブラシ用モータ10は駆動する。第
1の電流センサ21はその負荷電流を検出し、検出信号
IBを入力検出手段41aに出力する。一方、第2の電
流センサ32は吸引用モータ4に流れる負荷電流を検出
し、その検出信号IKを入力検出手段41aに出力して
いる。入力検出手段41aは上記2つの信号IBと信号
IKより、ブラシ用モータ10と吸引用モータ4の合計
入力電力値を検出し、その検出信号を入力一定制御手段
41bに出力する。入力一定制御手段41bはその検出
信号に基づいて、ブラシ用モータ10と吸引用モータ4
の合計入力電力値がcWになるように、位相制御手段2
2aにて吸引用モータ4の駆動電圧の位相制御を行う。
【0033】このように、本実施の形態3においては、
着床検知スイッチ11より吸込口体9の着床、離床を判
断し、ブラシ用モータ10と吸引用モータ4の合計入力
電力値が一定になるよう制御するため、離床時には最大
限の吸込力で吸引用モータ4を駆動することができ、ま
た、着床時には許容範囲の入力電力値内で入力電力を最
大限有効利用し、吸込力を最大にすることができる。ま
た、ブラシ用モータ10と吸引用モータ4の合計入力電
力値が一定になるよう制御するため法規上の許容範囲の
入力電力値を超えることなく電気掃除機を駆動させるこ
とができる。このようなことから、ブラシ用モータ10
の着床、離床に応じて効果的な掃除ができ、また、吸込
口体9を床面に押しつける力が強くても自動的に吸引用
モータ4の入力電圧を制御し、結果として全体の許容範
囲の入力電力値を超えることがなく制御されるので、使
用者は押しつける力を弱める等の動作を行わなくてもよ
いため、操作性が向上する。
【0034】
【発明の効果】本発明の第1発明は以上に説明したとお
り、着床検知スイッチにより吸込口体の着床を検知し、
着床していない場合は、ブラシ用モータの駆動を停止さ
せる。また、第1の電流検出手段により、ブラシ用モー
タの負荷電流を検出することで、着床か否かを判断し
て、例えば着床していないと判断された場合は、吸引用
モータの駆動電圧を下げて駆動させるので、省エネ・静
音・安全性を確保することができる。
【0035】本発明の第2発明は以上に説明したとお
り、第1の電流検出手段の検出出力(ブラシ用モータに
流れる負荷電流)に基づいて、予め設定された基準信号
を調整し、その調整された基準信号と第2の電流検出手
段の検出出力(吸引用モータに流れる負荷電流)とを比
較しゴミ量を判定するので、吸込口体の前後摺動や吸い
付き現象等による吸込口体側からの圧力の影響も加味し
てゴミ量を判定することができ、精度良くゴミ量を検出
できる。また、報知手段にて報知を行うので、使用者に
集塵室内のゴミ量を知らせることができ、ゴミの溜まり
すぎによる集塵力の低下や、冷却不足による各部の発
熱、更には発煙発火に至る異常事態を未然に防ぐことが
でき、安全で使い勝手のよい掃除機を提供することがで
きる。
【0036】本発明の第3発明は以上に説明したとお
り、第1の電流検出手段によりブラシモータの負荷電流
を検出するとともに、第2の電流検出手段により吸引用
モータの負荷電流を検出し、ブラシ用モータと吸引用モ
ータとの合計入力電力が一定になるように吸引用モータ
の駆動電圧を制御するので、離床時にはブラシ用モータ
は駆動していないため、最大限の駆動電圧で吸引用モー
タを駆動することができ、また、着床時には許容範囲の
入力電力を最大限有効利用して、吸引用モータの駆動電
圧を設定することができる。このようなことから、ブラ
シ用モータの着床、離床に応じて効果的な掃除ができ、
また、吸込口体を床面に押しつける力が強くても自動的
に吸引用モータの駆動電圧を制御し、結果として全体の
許容範囲の入力電力値を超えることがなく制御するの
で、使用者は押しつける力を弱める等の動作を行わなく
てもよいため、操作性が向上する。
【0037】本発明の第4発明は以上に説明したとお
り、第1の電流センサを掃除機本体側に設け、第1の電
流検出手段と着床検知スイッチとブラシ用モータとを電
気的に直列に接続したので、吸込口体の着床や離床を、
掃除機本体に煩わしい物理的な信号伝達手段を設けるこ
となく掃除機本体側で検出することが可能である。ま
た、信号伝達手段を設けない分、静電気等の影響も受け
ず信頼性に優れており、しかも、構造が簡単で製造コス
トを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の制御回路の構成を説明するブ
ロック図である。
【図2】 実施の形態2の制御回路の構成を説明するブ
ロック図である。
【図3】 実施の形態3の制御回路の構成を説明するブ
ロック図である。
【図4】 本発明の実施の形態1〜3の各実施の形態に
係る電気掃除機の全体構成を示す斜視図である。
【図5】 実施の形態1においてブラシ用モータに流れ
る電流の特性を示す図である。
【図6】 実施の形態2において集塵袋内のゴミ量と吸
引用モータ電流値の関係を示す図である。
【図7】 実施の形態2においてブラシ用モータの負荷
量特性を示す図である。
【図8】 実施の形態2において基準信号調整量特性を
示す図である。
【符号の説明】
1 掃除機本体、2 送風機、3 集塵室、3a 集塵
袋、4 吸引用モータ、9 吸込口体、10 ブラシ用
モータ、11 着床検知スイッチ、12 回転ブラシ、
21 第1の電流センサ、22,41 入力制御手段、
31 調整手段、32 第2の電流センサ、33 ゴミ
量判定手段、34 表示手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪熊 晶 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地1 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 長田 正史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風機、集塵袋を備えた集塵室等を内蔵
    する掃除機本体と、 この掃除機本体に接続され、床面に接して床面上のち
    り、ほこり等を吸込む吸込口体と、 前記吸込口体に備えられた回転ブラシを駆動させるブラ
    シ用モータと、 前記送風機を駆動させる吸引用モータと、 前記吸込口体に取り付けられ、吸込口体の着床によって
    オンし、前記ブラシ用モータを駆動させる着床検知スイ
    ッチと、 前記ブラシ用モータの負荷電流を検出する第1の電流検
    出手段と、 前記第1の電流検出手段の検出出力に基づいて、前記吸
    引用モータの駆動電圧を制御する入力制御手段とを設け
    たことを特徴とする電気掃除機。
  2. 【請求項2】 送風機、集塵袋を備えた集塵室等を内蔵
    する掃除機本体と、 この掃除機本体に接続され、床面に接して床面上のち
    り、ほこり等を吸込む吸込口体と、 前記吸込口体に備えられた回転ブラシを駆動させるブラ
    シ用モータと、 前記送風機を駆動させる吸引用モータと、 前記吸込口体に取り付けられ、吸込口体の着床によって
    オンし、前記ブラシ用モータを駆動させる着床検知スイ
    ッチと、 前記ブラシ用モータの負荷電流を検出する第1の電流検
    出手段と、 前記吸引用モータの負荷電流を検出する第2の電流検出
    手段と、 前記第1の電流検出手段の検出出力に基づいて、予め設
    定された基準信号を調整する調整手段と、 前記調整手段により調整された基準信号と第2の電流検
    出手段の検出出力とを比較し、集塵室内のゴミ詰まり量
    を判定するゴミ量判定手段と、 前記ゴミ量判定手段の判定出力に基づいて、集塵室内の
    ゴミ詰まり量を報知する報知手段とを設けたことを特徴
    とする電気掃除機。
  3. 【請求項3】 送風機、集塵袋を備えた集塵室等を内蔵
    する掃除機本体と、 この掃除機本体に接続され、床面に接して床面上のち
    り、ほこり等を吸込む吸込口体と、 前記吸込口体に備えられた回転ブラシを駆動させるブラ
    シ用モータと、 前記送風機を駆動させる吸引用モータと、 前記吸込口体に取り付けられ、吸込口体の着床によって
    オンし、前記ブラシ用モータを駆動させる着床検知スイ
    ッチと、 前記ブラシ用モータの負荷電流を検出する第1の電流検
    出手段と、 前記吸引用モータの負荷電流を検出する第2の電流検出
    手段と、 前記第1の電流検出手段の検出出力と前記第2の電流検
    出手段の検出出力に基づいて、前記ブラシ用モータと前
    記吸引用モータとの合計入力電力が一定になるように前
    記吸引用モータの駆動電圧を制御する入力制御手段とを
    設けたことを特徴とする電気掃除機。
  4. 【請求項4】 前記第1の電流検出手段は掃除機本体側
    に設けられ、そして、前記第1の電流検出手段と前記ブ
    ラシ用モータと着床検知スイッチとを電気的に直列に接
    続したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに
    記載の電気掃除機。
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