JPH10327350A - 画像生成装置および画像生成方法 - Google Patents

画像生成装置および画像生成方法

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JPH10327350A
JPH10327350A JP13403897A JP13403897A JPH10327350A JP H10327350 A JPH10327350 A JP H10327350A JP 13403897 A JP13403897 A JP 13403897A JP 13403897 A JP13403897 A JP 13403897A JP H10327350 A JPH10327350 A JP H10327350A
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JP13403897A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Oki
光晴 大木
Takahiro Ishii
隆寛 石井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】出演者の動きに対する演技を補助する画像の遅
れをなくし、出演者が演技しやすくする。 【解決手段】背景2で出演者1を固定テレビカメラ13
で撮影し、出力画像データVDeを遅延処理することな
くαブレンディング部16に供給する。CG画像データ
格納部14より、所定のCG物体をカメラ13の視点か
ら見た投影像に対応した2次元画像データVDfを読み
出してαブレンディング部16に供給する。画像データ
格納部15より出演者1がいない状態でカメラ13で背
景2のみを撮影して得られた画像データVDgを読み出
し、この画像データVDgとカメラ13の出力画像デー
タVDeとを画像データ比較部17で比較処理して、キ
ー信号としてのα値を得る。αブレンディング部16で
はα値に基づいて画像データVDf,VDeに対する合
成処理をして合成画像データVDhを形成し、モニタ1
8に画像データVDhによる演技補助画像を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばテレビ局
のバーチャルスタジオで使用して好適な画像生成装置お
よび画像生成方法に関する。詳しくは、出演者を移動可
能な第1の撮像手段で撮影して得られる画像データと、
この第1の撮像手段の視点で見た透視変換を施した所定
物体の投影像に対応した画像データとを合成して視聴者
用の合成画像データを得ると共に、出演者を固定の第2
の撮像手段で撮影して得られる画像データと、この第2
の撮像手段の視点で見た透視変換を施した所定物体の投
影像に対応した画像データとを合成して出演者に対して
演技を補助する画像を表示するための合成画像データを
得ることによって、出演者の動きに対する演技を補助す
る画像の遅れをなくし、出演者が演技しやすいようにし
た画像生成装置等に係るものである。
【0002】
【従来の技術】最近は、テレビ局において、バーチャル
スタジオあるいはバーチャルセットと呼ばれるスタジオ
で撮影し、この撮影した画像に対して、CG(コンピュ
ータグラフィクス)で作成した画像を合成し、この合成
画像を放送するということが行われるようになってきて
いる。
【0003】天気予報番組を例にとって、詳しく説明す
る。まず、青色の背景をバックに出演者を立たせ、この
出演者をテレビカメラで撮影する。そして、このテレビ
カメラからの画像データに、CGで作成された物体、例
えば気象情報の描かれた日本地図等の画像データを合成
し、視聴者に提供される合成画像に係る合成画像データ
を作成する。
【0004】図5は、バーチャルスタジオの具体例を示
している。
【0005】出演者101は、青色の背景102を使用
して撮影される。この背景102には、青色系統で目立
たないマーカー(模様)M1〜M9が付されている。マー
カーM1〜M9の3次元上での位置は、特定の絶対不動の
座標系(ワールド座標系)を基準として、あらかじめ測
定されている。
【0006】次に、画像生成装置103を説明する。こ
の画像生成装置103は、背景102をバックに出演者
101を撮影する移動可能なテレビカメラ104を有し
ている。上述したようにマーカーM1〜M9は、青色の背
景102の中にあることから目立たないが、テレビカメ
ラ104で認識することがかろうじてできる。そのた
め、テレビカメラ104を基準としたマーカーM1〜M9
の3次元位置を測定することができる。
【0007】また、画像生成装置103は、ワールド座
標系を基準としたマーカーM1〜M9の3次元位置情報P
DWが格納されているマーカー位置情報格納部105
と、テレビカメラ104で得られる、テレビカメラ10
4を基準としたマーカーM1〜M9の3次元位置情報PD
Tと、マーカー位置情報格納部105より読み出される
3次元位置情報PDWとから、ワールド座標系を基準と
したテレビカメラ104の3次元位置および向きを求め
るカメラパラメータ算出部106とを有している。
【0008】ここで、ワールド座標系を基準としたマー
カーM1〜M9の3次元位置と、テレビカメラ104を基
準としたマーカーM1〜M9の3次元位置との関係が、あ
る回転変換Rとある並進変換Tの関係にあるとすると、
カメラパラメータ算出部106では、ワールド座標系を
基準としたテレビカメラ104の3次元位置はTとさ
れ、向きはRとされる。このカメラパラメータ算出部1
06からは、求められた3次元位置および向きの情報
が、テレビカメラ104の視点情報POVとして出力さ
れる。
【0009】また、画像生成装置103は、ワールド座
標系を基準としたCG物体の3次元位置情報PCG、例
えば、3次元空間上のどの位置に、CGで作られた「気
象情報の描かれた日本地図」が仮想的に存在しているか
という情報が格納されているCG情報格納部107を有
している。この場合、CG情報格納部107には、多く
のCG物体のワールド座標系を基準にした3次元位置情
報PCGが格納されており、その中から適切なCG物体
の3次元位置情報PCGが選択的に読み出されて使用さ
れるが、この選択は後述する制御部によって行われる。
すなわち、制御部よりCG情報格納部107に供給され
る読み出し要求信号RRQにより、所定のCG物体の3
次元位置情報PCGが読み出される。
【0010】また、画像生成装置103は、カメラパラ
メータ算出部106より出力されるテレビカメラ104
の視点情報POVとCG情報格納部107より読み出さ
れる所定のCG物体の3次元位置情報PCGとをもと
に、その所定のCG物体にテレビカメラ104の視点か
ら見た透視変換を施した投影像に対応した2次元画像デ
ータVDcを作成するCGデータ作成部108を有して
いる。この場合、CGデータ作成部108では、例え
ば、「気象情報の描かれた日本地図」を、あたかもテレ
ビカメラ104の視点(3次元位置、向き)から見た場
合の2次元画像データ(透視変換した画像に対応)VD
cが作成される。
【0011】また、画像生成装置103は、テレビカメ
ラ104より出力される画像データVDaを遅延させる
ための時間調整用のディレイ部109を有している。こ
の場合、CGデータ作成部108より時刻T1における
テレビカメラ104の視点から見た場合の2次元画像デ
ータVDcが出力されるとき、ディレイ部109より画
像データVDbとしてテレビカメラ104により時刻T
1で撮影して得られる画像データVDaが出力されるよ
うに、ディレイ部109の遅延時間が設定される。
【0012】すなわち、カメラパラメータ算出部106
やCGデータ作成部108における計算には時間がかか
るが、テレビカメラ104よりカメラパラメータ算出部
106にある時刻の3次元位置情報PDTが供給されて
からCGデータ作成部108よりその3次元位置情報P
DTに対応した2次元画像データVDcが出力されるま
でにt秒を要するとき、ディレイ部109の遅延時間は
t秒とされる。
【0013】このようにディレイ部109で時間調整を
することで、後述するようにCGデータ作成部108よ
り出力される2次元画像データVDcとディレイ部10
9より出力される画像データVDbとを合成する場合、
あたかもCG物体と出演者101とが同一の空間に存在
しているものを撮影して得られた画像であるかのような
合成画像を得ることが可能となる。
【0014】また、画像生成装置103は、CGデータ
作成部108より出力される2次元画像データVDcと
ディレイ部109より出力される画像データVDbとを
ミックスするαブレンディング部110と、テレビカメ
ラ104より出力される画像データVDaよりαブレン
ディング部110にキー信号として供給するα値を得る
キー生成部111とを有している。
【0015】キー生成部111では、画像データVDa
から、青色系統の画素部分と、完全に「青色でない」画
素部分とを切り分ける作業が行われる。そして、このキ
ー生成部111からは画像データVDaの各画素毎にα
値が出力される。この場合、青色系統の画素部分ではα
=0とされ、完全に「青色でない」画素部分ではα=1
とされ、さらに中間色の部分では、0<α<1とされ
る。
【0016】テレビカメラ104は、青色の背景102
を使用して、例えば天気予報を説明するキャスター等の
出演者101を撮影している。したがって、背景102
の投影像の部分は青色なので、画像データVDaのうち
背景102に対応する画素部分では、α=0となる。一
方、出演者101の投影像の部分は青色ではないので、
画像データVDaのうち出演者101に対応する画素部
分では、α=1となる。さらに、出演者101と背景1
02との境界の投影像の部分は撮像レンズの歪みなどに
よりぼやけており、背景102の青色と出演者101の
青色以外の色とが混じった色となるので、画像データV
Daのうち出演者101と背景102との境界に対応す
る画素部分では、0<α<1となる。
【0017】なお、上述したように、CGデータ作成部
108より時刻T1におけるテレビカメラ104の視点
から見た場合の2次元画像データVDcが出力されると
き、ディレイ部109より画像データVDbとしてテレ
ビカメラ104により時刻T1で撮影して得られる画像
データDVaが出力されるようにされるが、同様にCG
データ作成部108より時刻T1におけるテレビカメラ
104の視点から見た場合の2次元画像データVDcが
出力されるとき、キー生成部111よりテレビカメラ1
04により時刻T1で撮影して得られる画像データVD
aから得られたα値が出力されるように時間調整されて
いる。
【0018】αブレンディング部110では、CGデー
タ作成部108で作成される2次元画像データVDcと
ディレイ部109より出力される画像データVDbに対
して、以下の(1)式の演算が施されて、合成画像デー
タVDdが得られる。 VDd=α×VDb+(1−α)×VDc ・・・(1)
【0019】ここで、画像データVDbの背景102に
対応する画素部分ではα=0であるため、αブレンディ
ング部110からは合成画像データVDdとして2次元
画像データVDcがそのまま出力される。また、画像デ
ータVDbの出演者101に対応する画素部分ではα=
1であるため、αブレンディング部110からは合成画
像データVDdとして画像データVDbがそのまま出力
される。さらに、画像データVDbの背景102と出演
者101との境界に対応する画素部分では0<α<1で
あり、αブレンディング部110からは画像データVD
b,VDcが混じった合成画像データVDdが出力され
る。このように、画像データVDbの背景102と出演
者101との境界に対応する画素部分で、画像データV
Db,VDcが混じった合成画像データVDdが出力さ
れるようにすることで、いわゆる境界部分のなじみをよ
くできる。
【0020】また、画像生成装置103は、合成画像デ
ータVDdを視聴者に提供される合成画像のデータとし
て出力する出力端子112と、この合成画像データVD
dが供給され、その合成画像データVDdによる画像を
出演者101の演技を補助するための画像として表示す
るモニタ113とを有している。
【0021】また、画像生成装置103は、ディレクタ
の操作に応じてCG情報格納部107に読み出し要求信
号RRQを供給する制御部114を有している。この制
御部114には、通常ユーザインタフェースが設けられ
ている。すなわち、テレビカメラ104より出力される
画像データVDaが供給され、モニタ(図示せず)にそ
の画像データVDaによる画像が表示され、バーチャル
スタジオ全体を運営管理しているディレクタに対して、
テレビカメラ104の撮影情報が提供される。ディレク
タは、例えば天気予報番組の現在の進行状況に合わせ
て、適切なCGの画像を選択し、制御部114の入力装
置(図示せず)に、その情報を入力する。これに対応し
て、制御部114はその情報を読み出し要求信号RRQ
としてCG情報格納部107に供給する。
【0022】例えば、ディレクタが、現在、日本の天気
予報を放送する時間であると判断した場合は、「気象情
報の描かれた日本地図」を提供するように制御部114
に指示する。制御部114は、この情報を読み出し要求
信号RRQとしてCG情報格納部107に供給する。こ
れにより、CGで作られた「気象情報の描かれた日本地
図」の3次元位置情報PCGが、CG情報格納部107
より読み出されてCGデータ作成部108に供給され
る。
【0023】次に、画像生成装置103の動作を説明す
る。背景102をバックに出演者101がテレビカメラ
104で撮影され、このテレビカメラ104より画像デ
ータVDaが得られ、この画像データVDaはディレイ
部109でカメラパラメータ算出部106およびCGデ
ータ作成部108の処理時間に対応する時間だけ遅延さ
れ、画像データVDbとしてαブレンディング部110
に供給される。
【0024】また、テレビカメラ104より、このテレ
ビカメラ104を基準としたマーカーM1〜M9の3次元
位置情報PDTが出力され、この3次元位置情報PDT
はカメラパラメータ算出部106に供給される。一方、
ワールド座標系を基準としたマーカーM1〜M9の3次元
位置情報PDWがマーカー位置情報格納部105より読
み出されてカメラパラメータ算出部106に供給され
る。カメラパラメータ算出部106では、マーカーM1
〜M9の3次元位置情報PDT,PDWから、ワールド
座標系を基準としたテレビカメラ104の3次元位置お
よび向きが算出される。
【0025】カメラパラメータ算出部106で求められ
るテレビカメラ104の3次元位置および向きの情報
は、テレビカメラ104の視点情報POVとしてCGデ
ータ作成部108に供給される。一方、制御部114よ
り供給される読み出し要求信号RRQに対応してCG情
報格納部107より所定のCG物体の3次元位置情報P
CGが読み出され、この3次元位置情報PCGはCGデ
ータ作成部108に供給される。CGデータ作成部10
8では、テレビカメラ104の視点情報POVと所定の
CG物体の3次元位置情報PCGとをもとに、その所定
のCG物体にテレビカメラ104の視点から見た透視変
換を施した投影像に対応した2次元画像データVDcが
作成される。例えば、「気象情報の描かれた日本地図」
を、あたかもテレビカメラ104の視点から見た場合の
2次元画像データVDcが作成される。そして、このC
Gデータ作成部108で作成される2次元画像データV
Dcはαブレンディング部110に供給される。
【0026】また、テレビカメラ104より出力される
画像データVDaがキー生成部111に供給され、キー
生成部111では画像データVDaからいわゆるソフト
キーを達成するキー信号としてのα値が生成される。そ
して、このα値はαブレンディング部110に供給され
る。そして、αブレンディング部110では、CGデー
タ作成部108より出力される2次元画像データVDc
とディレイ部109より出力される画像データVDbに
対して、(1)式の演算が施されて、所定のCG物体の
投影像と出演者101の投影像との合成画像を表示する
ための合成画像データVDdが得られる。
【0027】αブレンディング部110より出力される
合成画像データVDdは出力端子112に出力され、視
聴者に提供される合成画像のデータとされる。また、こ
の合成画像データVDdはモニタ113に供給され、こ
のモニタ113の画面上に合成画像データVDdによる
画像が出演者101の演技を補助するための画像として
表示される。
【0028】図6A〜Dを使用して、画像生成装置10
3の各処理において、実際にどのような画像が生成され
ているかを説明する。
【0029】図6Aは、テレビカメラ104よりある時
刻において出力される画像データVDaによる画像を示
している。背景102に対応する画素部分は青色系統で
ある。出演者101に対応する画素部分は青色ではな
い。さらに、出演者101と背景102との境界の画素
部分は青色と青色以外の色とが混じった色となる。な
お、出演者101、背景102、マーカーM1〜M9に対
応する画像部分には、それぞれ同一符号を付して示して
いる。以下の各画像においても同様である。
【0030】図6Bは、キー生成部111より出力され
るα値を示している。背景102に対応する画素部分で
はα=0である。出演者101に対応する画素部分では
α=1である。さらに、出演者101と背景102との
境界の画素部分では、0<α<1となる。
【0031】図6Cは、CGデータ作成部108で作成
される2次元画像データVDcによる画像を示してい
る。ここでは、CG情報格納部107から、CGで作ら
れた「気象情報の描かれた日本地図」の3次元位置情報
PCGが読み出された場合を示している。
【0032】図6Dは、αブレンディング部110より
出力される合成画像データVDdによる画像を示してい
る。すなわち、各画素のα値によって、各画素毎に、図
6Aに示す画像と図6Cに示す画像とがミックスされた
画像である。
【0033】さらに、次の時刻において、テレビカメラ
104が移動した場合を考えてみる。この場合、出演者
101が静止していたとしても、テレビカメラ104よ
り出力される画像データVDaによる画像内の出演者1
01に対応する画像部分は画面上で移動することにな
る。カメラパラメータ算出部106では、ワールド座標
系を基準としたテレビカメラ104の3次元位置および
向きが算出され、この3次元位置および向きの情報がテ
レビカメラ104の視点情報POVとしてCGデータ作
成部108に供給されるので、CG情報格納部107よ
り読み出されるCG物体の3次元位置情報PCGが同じ
であっても、CGデータ作成部108より出力される2
次元画像データVDcは変化する。なぜなら、透視変換
において、見る位置が変化すれば、投影像も変化するか
らである。
【0034】ある時刻とその次の時刻における透視変換
した画像データVDcによる画像のの変化量は、テレビ
カメラ104の移動による画像の変化量と同じである。
したがって、ある時刻とその次の時刻における透視変換
した画像データVDcによる画像の変化量は、テレビカ
メラ104で撮影された出演者101の投影像の移動量
に対応したものとなる。そのため、最終的に得られる合
成画像データVDdによる画像において、出演者101
の投影像およびCD物体の投影像は同じように動くこと
になる。つまり、最終的に得られる合成画像データVD
dによる画像は、あたかも、CGの物体、例えば、気象
情報の描かれた日本地図と出演者101とが同一の空間
に存在しているものを撮影した画像であるかのように見
える。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】上述した画像生成装置
103においては、モニタ113に合成画像データVD
dによる画像、つまり出演者101の投影像とCG物体
の投影像との合成画像が表示される。出演者101はそ
の画像を見ながら演技することで、自分がいまCG物体
とどのような位置関係にあるかを把握できる。これによ
り、出演者101は、例えばCGで作られた「気象情報
の描かれた日本地図」の特定の部分を指し示すことも可
能である。
【0036】ところで、上述したように、カメラパラメ
ータ算出部106およびCGデータ作成部108の処理
にt秒を要するとき、ディレイ部109の遅延時間がt
秒とされて時間調整が行われている。そのため、モニタ
113に表示される画像は、t秒前の時刻の事象を撮影
した画像となる。具体的には、出演者101が手をあげ
た場合、、モニタ113に表示される出演者101の投
影像はt秒後に手をあげることになる。このように、t
秒前の自分自身の動作をモニタ113で見ながら演技を
していくことは、出演者101にとって演技しずらいと
いう問題点があった。
【0037】そこで、この発明では、出演者の動きに対
する演技を補助する画像の遅れをなくし、出演者が演技
しやすいようにすることを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】この発明に係る画像生成
装置は、所定の背景をバックに出演者を撮像して第1の
画像データを得る移動可能な第1の撮像手段と、この第
1の撮像手段の視点を求めるカメラパラメータ算出手段
と、このカメラパラメータ算出手段で求められる第1の
撮像手段の視点から見た場合の透視変換を施した所定物
体の投影像に対応した第2の画像データを作成する第1
の画像データ作成手段と、第1の画像データをカメラパ
ラメータ算出手段および第1の画像データ作成手段にお
ける処理時間に対応して遅延させるデータ遅延手段と、
このデータ遅延手段により遅延された第1の画像データ
と第2の画像データとを合成して第1の合成画像データ
を得る第1の画像データ合成手段と、上記所定の背景を
バックに出演者を撮影して第3の画像データを得る固定
の第2の撮像手段と、この第2の撮像手段の視点から見
た場合の透視変換を施した所定物体の投影像に対応した
第4の画像データを出力する画像データ出力手段と、第
3の画像データと第4の画像データとを合成して第2の
合成画像データを得る第2の画像データ合成手段と、第
2の合成画像データによる出演者の演技補助のための画
像を表示する画像表示手段とを備えるものである。
【0039】この発明に係る画像生成方法は、移動可能
な第1の撮像手段により所定の背景をバックに出演者を
撮影して第1の画像データを得るステップと、第1の撮
像手段の視点を求めるステップと、第1の撮像手段の視
点から見た場合の透視変換を施した所定物体の投影像に
対応した第2の画像データを作成するステップと、第1
の画像データを第1の撮像手段の視点を求めるステップ
および第2の画像データを作成するステップにおける処
理時間に対応して遅延させるステップと、この遅延され
た第1の画像データと第2の画像データとを合成して第
1の合成画像データを得るステップと、固定の第2の撮
像手段により上記所定の背景をバックに出演者を撮影し
て第3の画像データを得るステップと、第2の撮像手段
の視点から見た場合の透視変換を施した所定物体の投影
像に対応した第4の画像データを出力するステップと、
第3の画像データと第4の画像データとを合成して第2
の合成画像データを得るステップと、第2の合成画像デ
ータによる出演者に対しての演技補助のための画像を表
示するステップとを備えるものである。
【0040】所定の背景、例えば青色の背景をバックに
出演者が移動可能な第1の撮像手段で撮影され、第1の
画像データが得られる。また、第1の撮像手段の視点、
例えばワールド座標系を基準とした第1の撮像手段の3
次元位置および向きが求められ、この視点から見た場合
の透視変換を施した所定物体、例えばCG物体の投影像
に対応した第2の画像データが作成される。そして、第
1の画像データと第2の画像データとが合成され、例え
ば視聴者に提供する合成画像に係る第1の合成画像デー
タが得られる。この場合、第2の画像データを得るため
の処理時間に対応して第1の画像データが遅延処理さ
れ、ある時刻に第1の撮像手段で撮影されて得られた第
1の画像データと、このある時刻における第1の撮像手
段の視点から見た場合の透視変換を施した所定物体の投
影像に対応した第2の画像データとが合成されるように
される。そのため、出演者の動きに対して、第1の合成
画像データによる画像における出演者の投影像の動き
は、第1の画像データが遅延処理された分だけ遅れたも
のとなる。
【0041】また、所定の背景、例えば青色の背景をバ
ックに出演者が固定の第2の撮像手段で撮影され、第3
の画像データが得られる。第2の撮像手段は固定である
ため、その視点は常に一定である、この第2の撮像手段
の視点から見た場合の透視変換を施した所定物体の投影
像に対応した第4の画像データが出力される。この場
合、例えば第4の画像データを記憶している第1のデー
タ記憶手段を設け、この第1のデータ記憶手段より第4
の画像データを読み出して出力するようにしてもよい。
また例えば、第2の撮像手段の視点に基づいて第4の画
像データを作成する第2の画像データ作成手段を設け、
この第2の画像データ作成手段で作成された第4の画像
データを出力するようにしてもよい。
【0042】そして、第3の画像データと第4の画像デ
ータとが合成されて第2の合成画像データが得られる。
この場合、第2の撮像手段は固定であるため、第3の画
像データを遅延処理する必要がない。すなわち、第3の
画像データを遅延処理しなくても、ある時刻に第2の撮
像手段で撮影されて得られた第3の画像データと、この
ある時刻における第2の撮像手段の視点から見た場合の
透視変換を施した所定物体の投影像に対応した第4の画
像データとが合成されることとなる。この第2の合成画
像データによる画像が出演者に対しての演技補助のため
の画像として表示される。第2の合成画像データを得る
ために第3の画像データの遅延処理を行っていないの
で、出演者の動きに対して、第2の合成画像データによ
る画像における出演者の投影像の動きは、ほとんど遅れ
のないものとなる。
【0043】また、第2の撮像手段で上記出演者がいな
い背景のみを撮影して得られる第5の画像データを記憶
している第2のデータ記憶手段と、第5の画像データと
第2の撮像手段で得られる第3の画像データとの比較処
理によって第3の画像データまたは第4の画像データの
いずれかを取り出すための画像切換信号を得る画像切換
信号発生手段とをさらに備え、第2の画像データ合成手
段では、その画像切換信号によって第3の画像データお
よび第4の画像データとが切り換え合成されるようにし
てもよい。この場合、画像切換信号発生手段では、第5
の画像データと第3の画像データとの比較処理によって
画像切り換え信号を得るものであり、切り換え信号を簡
単かつ迅速に得ることが可能となる。
【0044】また、第1の撮像手段で得られる第1の画
像データと第2の撮像手段で得られる第3の画像データ
とを選択的に取り出す第1のデータ切換手段と、第1の
画像データ作成手段で作成される第2の画像データと画
像データ出力手段で出力される第4の画像データとを選
択的に取り出す第2のデータ切換手段と、第1のデータ
切換手段で第1の画像データが取り出されるとき第2の
データ切換手段で第2の画像データを取り出し、第1の
データ切換手段で第3の画像データが取り出されるとき
第2のデータ切換手段で第4の画像データを取り出すよ
うに制御する切換制御手段とをさらに備え、第1の画像
データ合成手段に、第1の画像データの代わりに第1の
データ切換手段の出力データを供給すると共に、第2の
画像データの代わりに第2のデータ切換手段の出力デー
タを供給するようにしてもよい。これにより、第2の撮
像手段で得られる第3の画像データおよび画像データ出
力手段で出力される第4の画像データを合成して第1の
合成画像データを得ることもでき、第2の撮像手段を有
効に利用することが可能となる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明
の第1の実施の形態としての画像生成装置3が備えられ
たバーチャルスタジオを示している。このバーチャルス
タジオでは、図5に示すバーチャルスタジオと同様に、
青色の背景をバックにテレビカメラにより出演者を撮影
し、このテレビカメラからの画像データに、CGで作成
された物体、例えば気象情報の描かれた日本地図等の画
像データを合成し、視聴者に提供する合成画像に係る合
成画像データを得ることが行われている。
【0046】このバーチャルスタジオにおいて、出演者
1は、青色の背景2を使用して撮影される。この背景2
には、図5に示すバーチャルスタジオにおける背景10
2と同様に、青色系統で目立たないマーカー(模様)M
1〜M9が付されている。マーカーM1〜M9の3次元上で
の位置は、特定の絶対不動の座標系(ワールド座標系)
を基準として、あらかじめ測定されている。
【0047】次に、画像生成装置3を説明する。この画
像生成装置3は、背景2をバックに出演者1を撮影する
移動可能なテレビカメラ4を有している。上述したよう
にマーカーM1〜M9は、青色の背景2の中にあることか
ら目立たないが、テレビカメラ4で認識することがかろ
うじてできる。そのため、テレビカメラ4を基準とした
マーカーM1〜M9の3次元位置を測定できる。
【0048】また、画像生成装置3は、ワールド座標系
を基準としたマーカーM1〜M9の3次元位置情報PDW
が格納されているマーカー位置情報格納部5と、テレビ
カメラ4で得られる、テレビカメラ4を基準としたマー
カーM1〜M9の3次元位置情報PDTと、マーカー位置
情報格納部5より読み出される3次元位置情報PDWと
から、ワールド座標系を基準としたテレビカメラ4の3
次元位置および向きを求めるカメラパラメータ算出部6
とを有している。
【0049】ここで、ワールド座標系を基準としたマー
カーM1〜M9の3次元位置と、テレビカメラ4を基準と
したマーカーM1〜M9の3次元位置との関係が、ある回
転変換Rとある並進変換Tの関係にあるとすると、カメ
ラパラメータ算出部6では、ワールド座標系を基準とし
たテレビカメラ4の3次元位置はTとされ、向きはRと
される。このカメラパラメータ算出部6からは、求めら
れた3次元位置および向きの情報が、テレビカメラ4の
視点情報POVとして出力される。
【0050】なお、背景2の中のマーカーM1〜M9の個
数は9個であるが、これ以外の個数であってもよい。ま
た、テレビカメラ4に機械的に取り付けられたセンサに
より、テレビカメラ4のワールド座標系における3次元
位置および向きを求めることも可能である。例えば、テ
レビカメラ4を雲台に載せておき、歯車を使ってテレビ
カメラ4を回転できるようにしておく。歯車の回転した
量によって、テレビカメラ4の向きを知ることができ
る。この場合、テレビカメラ4よりカメラパラメータ算
出部6に供給されるデータは、歯車の回転量であり、こ
の回転量からテレビカメラ4の向きなどを算出するよう
にカメラパラメータ算出部6を構成しておく。マーカー
位置情報格納部5は不要となる。いずれにせよ、カメラ
パラメータ算出部6からは、ワールド座標系を基準とし
たテレビカメラ4の3次元位置および向きの情報が、テ
レビカメラ4の視点情報POVとして出力される。
【0051】また、画像生成装置3は、ワールド座標系
を基準としたCG物体の3次元位置情報PCG、例え
ば、3次元空間上のどの位置に、CGで作られた「気象
情報の描かれた日本地図」が仮想的に存在しているかと
いう情報が格納されているCG情報格納部7を有してい
る。この場合、CG情報格納部7には、多くのCG物体
のワールド座標系を基準にした3次元位置情報PCGが
格納されており、その中から適切なCG物体の3次元位
置情報PCGが選択的に読み出されて使用されるが、こ
の選択は後述する制御部によって行われる。すなわち、
制御部よりCG情報格納部7に供給される読み出し要求
信号RRQにより、所定のCG物体の3次元位置情報P
CGが読み出される。
【0052】また、画像生成装置3は、カメラパラメー
タ算出部6より出力されるテレビカメラ4の視点情報P
OVとCG情報格納部7より読み出される所定のCG物
体の3次元位置情報PCGとをもとに、その所定のCG
物体にテレビカメラ4の視点から見た透視変換を施した
投影像に対応した2次元画像データVDcを作成するC
Gデータ作成部8を有している。この場合、CGデータ
作成部8では、例えば、「気象情報の描かれた日本地
図」を、あたかもテレビカメラ4の視点(3次元位置、
向き)から見た場合の2次元画像データ(透視変換した
画像に対応)VDcが作成される。
【0053】また、画像生成装置3は、テレビカメラ4
より出力される画像データVDaを遅延させるための時
間調整用のディレイ部9を有している。この場合、CG
データ作成部8より時刻T1におけるテレビカメラ4の
視点から見た場合の2次元画像データVDcが出力され
るとき、ディレイ部9より画像データVDbとしてテレ
ビカメラ4により時刻T1で撮影して得られる画像デー
タVDaが出力されるように、ディレイ部9の遅延時間
が設定されている。
【0054】すなわち、カメラパラメータ算出部6やC
Gデータ作成部8における計算には一定の時間がかかる
が、テレビカメラ4よりカメラパラメータ算出部6にあ
る時刻の3次元位置情報PDTが供給されてからCGデ
ータ作成部8よりその3次元位置情報PDTに対応した
2次元画像データVDcが出力されるまでにt秒を要す
るとき、ディレイ部9の遅延時間はt秒とされる。
【0055】このようにディレイ部9で時間調整をする
ことで、後述するようにCGデータ作成部8より出力さ
れる2次元画像データVDcとディレイ部9より出力さ
れる画像データVDbとを合成する場合、あたかもCG
物体と出演者1とが同一の空間に存在しているものを撮
影して得られた画像であるかのような合成画像を得るこ
とが可能となる。
【0056】また、画像生成装置3は、CGデータ作成
部8より出力される2次元画像データVDcとディレイ
部9より出力される画像データVDbとをミックスして
合成画像データVDdを得るαブレンディング部10
と、テレビカメラ4より出力される画像データVDaよ
りαブレンディング部10にキー信号として供給するα
値を得るキー生成部11とを有している。
【0057】キー生成部11では、画像データVDaか
ら、青色系統の画素部分と、完全に「青色でない」画素
部分とを切り分ける作業が行われる。そして、このキー
生成部11からは画像データVDaの各画素毎にα値が
出力される。この場合、青色系統の画素部分ではα=0
とされ、完全に「青色でない」画素部分ではα=1とさ
れ、さらに中間色の部分では、0<α<1とされる。
【0058】テレビカメラ4は、青色の背景2を使用し
て、例えば天気予報を説明するキャスター等の出演者1
を撮影している。したがって、背景2の投影像の部分は
青色なので、画像データVDaのうち背景2に対応する
画素部分では、α=0となる。一方、出演者1の投影像
の部分は青色ではないので、画像データVDaのうち出
演者1に対応する画素部分では、α=1となる。さら
に、出演者1と背景2との境界の投影像の部分は撮像レ
ンズの歪みなどによりぼやけており、背景2の青色と出
演者1の青色以外の色とが混じった色となるので、画像
データVDaのうち出演者1と背景2との境界に対応す
る画素部分では、0<α<1となる。
【0059】なお、上述したように、CGデータ作成部
8より時刻T1におけるテレビカメラ4の視点から見た
場合の2次元画像データVDcが出力されるとき、ディ
レイ部9より画像データVDbとしてテレビカメラ4に
より時刻T1で撮影して得られる画像データVDaが出
力されるようにされるが、同様にCGデータ作成部8よ
り時刻T1におけるテレビカメラ4の視点から見た場合
の2次元画像データVDcが出力されるとき、キー生成
部11よりテレビカメラ4により時刻T1で撮影して得
られる画像データVDaから得られたα値が出力される
ように時間調整されている。
【0060】αブレンディング部10では、CGデータ
作成部8で作成される2次元画像データVDcとディレ
イ部9より出力される画像データVDbに対して、上述
した(1)式の演算が施されて、合成画像データVDd
が得られる。ここで、画像データVDbの背景2に対応
する画素部分ではα=0であるため、αブレンディング
部10からは合成画像データVDdとして2次元画像デ
ータVDcがそのまま出力される。また、画像データV
Dbの出演者1に対応する画素部分ではα=1であるた
め、αブレンディング部10からは合成画像データVD
dとして画像データVDbがそのまま出力される。さら
に、画像データVDbの背景2と出演者1との境界に対
応する画素部分では0<α<1であり、αブレンディン
グ部10からは画像データVDb,VDcが混じった合
成画像データVDdが出力される。このように、画像デ
ータVDbの背景2と出演者1との境界に対応する画素
部分で、画像データVDb,VDcが混じった合成画像
データVDdが出力されるようにすることで、いわゆる
境界部分のなじみをよくできる。
【0061】また、画像生成装置3は、合成画像データ
VDdを視聴者に提供される合成画像のデータとして出
力する出力端子12を有している。なお、本実施の形態
においては、この合成画像データVDdを、演技を補助
するための画像を表示するためには使用しない。上述し
たテレビカメラ4、マーカー位置情報格納部5、カメラ
パラメータ算出部6、CG情報格納部7、CGデータ作
成部8、ディレイ部9、αブレンディング部10および
キー生成部11は、それぞれ図5に示す画像生成装置1
03のテレビカメラ104、マーカー位置情報格納部1
05、カメラパラメータ算出部106、CG情報格納部
107、CGデータ作成部108、ディレイ部109、
αブレンディング部110およびキー生成部111と同
様に構成されている。
【0062】また、画像生成装置3は、背景2をバック
に出演者1を撮影する固定のテレビカメラ13を有して
いる。このテレビカメラ13は、出演者1の演技を補助
するための合成画像を得るために使用されるものであ
る。そのため、このテレビカメラ13が固定されてい
て、移動不可能であっても何等不都合はない。このテレ
ビカメラ13のワールド座標系を基準にした3次元位置
および向き、つまりテレビカメラ13の視点は、あらか
じめ測定されている。
【0063】また、画像生成装置3は、テレビカメラ1
3の視点から見た場合の透視変換を施したCG物体の投
影像に対応した2次元画像データが格納されているCG
画像データ格納部14を有している。上述したように、
CG情報格納部7には、多くのCG物体のワールド座標
系を基準にした3次元位置情報PCGが格納されてい
る。例えば、「気象情報の描かれた日本地図」の3次元
位置情報PCGや、「気象情報の描かれた世界地図」の
3次元位置情報PCGなどである。CG画像データ格納
部14には、これら各CG物体の3次元位置情報PCG
をもとに、テレビカメラ13の視点から見た透視変換を
施した各CG物体の投影像に対応した2次元画像データ
が格納されている。
【0064】上述したようにテレビカメラ13は固定で
あって、そのワールド座標系における位置、向き、つま
りテレビカメラ13の視点はあらかじめ測定されていて
既知となっている。しかも、各CG物体のワールド座標
系における3次元位置情報PCGはCG情報格納部7に
格納されている。したがって、この各CG物体の3次元
位置情報PCGをもとに、テレビカメラ13の視点から
見た透視変換を施した各CG物体の投影像に対応する2
次元画像データを、あらかじめ作成することは可能であ
る。
【0065】上述したようにCG画像データ格納部14
には、多くのCG物体の2次元画像データが格納されて
おり、その中から適切なCG物体の2次元画像データが
選択的に読み出されて使用されるが、この選択は後述す
る制御部によって行われる。すなわち、制御部よりCG
情報格納部7に供給される読み出し要求信号RRQが、
このCG画像データ格納部14にも供給され、所定のC
G物体の2次元画像データVDfが読み出される。
【0066】また、画像生成装置3は、本番前に、出演
者1がいない状態でテレビカメラ13で背景2のみを撮
影して得られる画像データVDgを記憶しておく参照用
画像データ格納部15を有している。参照用画像データ
格納部15への画像データVDgの格納作業は本番前に
行われ、出演者1が演技している本番中にこの参照用画
像データ格納部15より画像データVDgが読み出され
て使用される。
【0067】また、画像生成装置3は、CG画像データ
格納部14より読み出される2次元画像データVDfと
テレビカメラ13より出力される画像データVDeとを
ミックスして合成画像データVDhを得るαブレンディ
ング部16と、テレビカメラ13より出力される画像デ
ータVDeと参照用画像データ格納部15より読み出さ
れる画像データVDgとに基づき、αブレンディング部
16にキー信号として供給するα値を得る画像データ比
較部17とを有している。
【0068】上述したようにテレビカメラ13は固定で
あって、CG画像データ格納部14からは、テレビカメ
ラ13の視点から見た場合の透視変換を施した所定のC
G物体の投影像に対応した2次元画像データVDfが読
み出されている。そのため、テレビカメラ13より出力
される画像データVDeを遅延処理しなくても、αブレ
ンディング部16では、ある時刻にテレビカメラ13で
撮影されて得られた画像データと、このある時刻におけ
るテレビカメラ13の視点から見た場合の透視変換を施
した所定のCG物体の投影像に対応した2次元画像デー
タVDfとが合成されることとなる。
【0069】画像データ比較部17では、画像データV
Deと画像データVDgとが各画素毎に比較され、その
誤差が一定範囲内にあるときはVDe,VDgが同じで
あると考えてα=0とされ、一方その誤差が一定範囲に
ないときはVDe,VDgが同じでないと考えてα=1
とされる。例えば、画像データVDeが赤、緑、青の3
原色信号Re,Ge,Beで構成され、画像データVD
gが赤、緑、青の3原色信号Rg,Gg,Bgで構成さ
れている場合、画像データ比較部17では、以下の
(2)式で示されるεが、所定値以下であるときはα=
0とされ、一方所定値を越えるときはα=1とされる。
このよように画像データVDeと画像データVDgとの
比較処理によってα値を得るものにおいては、簡単かつ
迅速にα値を得ることが可能となる。 ε=(Re−Rg)2+(Ge−Gg)2+(Be−Bg)2 ・・・(2)
【0070】αブレンディング部16では、CG画像デ
ータ格納部14より読み出される2次元画像データVD
fとテレビカメラ13より出力される画像データVDe
に対して、以下の(3)式の演算が施されて、合成画像
データVDhが得られる。実際には、αの値は0または
1であり、(3)式の演算は、画像データVDhとし
て、画像データVDfまたは画像データVDeを選択す
る操作を行うだけである。 VDh=α×VDe+(1−α)×VDf ・・・(3)
【0071】また、画像生成装置3は、合成画像データ
VDhが供給され、その合成画像データVDhによる画
像を出演者1の演技を補助するための画像として表示す
るモニタ18を有している。ここで、画像データVDe
の背景2に対応する画素部分ではα=0であるため、α
ブレンディング部16からは合成画像データVDhとし
て2次元画像データVDfがそのまま出力される。画像
データVDeの出演者1に対応する画素部分ではα=1
であるため、αブレンディング部16からは合成画像デ
ータVDhとして画像データVDeがそのまま出力され
る。そして、画像データVDeの背景2と出演者1との
境界に対応する画素部分では、α=0またはα=1のい
ずれかであって、合成画像データVDhは極端に変化し
てしまうので、合成画像データVDhによる合成画像
は、背景2と出演者1との境界に対応する画素部分で不
自然に見える。しかし、この合成画像は、出演者1の演
技を補助するための画像であり、出演者1とCG物体と
の位置関係が把握できればよいので、境界上で不自然に
見えていても問題はない。
【0072】また、画像生成装置3は、ディレクタの操
作に応じてCG情報格納部7およびCG画像データ格納
部14にそれぞれ読み出し要求信号RRQを供給する制
御部19を有している。この制御部19には、通常ユー
ザインタフェースが設けられている。すなわち、テレビ
カメラ4より出力される画像データVDaが供給され、
モニタ(図示せず)にその画像データVDaによる画像
が表示され、バーチャルスタジオ全体を運営管理してい
るディレクタに対して、テレビカメラ4の撮影情報が提
供される。ディレクタは、例えば天気予報番組の現在の
進行状況に合わせて、CGの画像を選択し、制御部19
の入力装置(図示せず)に、その情報を入力する。これ
に対応して、制御部19はその情報を読み出し要求信号
RRQとしてCG情報格納部7およびCG画像データ格
納部14に供給する。
【0073】例えば、ディレクタが、現在、日本の天気
予報を放送する時間であると判断した場合は、「気象情
報の描かれた日本地図」を提供するように制御部19に
指示する。制御部19は、この情報を読み出し要求信号
RRQとしてCG情報格納部7およびCG画像データ格
納部14に供給する。これにより、CGで作られた「気
象情報の描かれた日本地図」の3次元位置情報PCG
が、CG情報格納部7より読み出されてCGデータ作成
部8に供給される。また、このCG情報格納部7より読
み出される3次元位置情報PCGに対応したCG物体の
2次元画像データVDfがCG画像データ格納部14よ
り読み出されてαブレンディング部16に供給される。
【0074】次に、画像生成装置3の動作を説明する。
背景2をバックに出演者1がテレビカメラ4で撮影さ
れ、このテレビカメラ4より画像データVDaが得ら
れ、この画像データVDaはディレイ部9でカメラパラ
メータ算出部6およびCGデータ作成部8の処理時間に
対応する時間だけ遅延され、画像データDVbとしてα
ブレンディング部10に供給される。
【0075】また、テレビカメラ4より、このテレビカ
メラ4を基準としたマーカーM1〜M9の3次元位置情報
PDTが出力され、この3次元位置情報PDTはカメラ
パラメータ算出部6に供給される。一方、ワールド座標
系を基準としたマーカーM1〜M9の3次元位置情報PD
Wがマーカー位置情報格納部5より読み出されてカメラ
パラメータ算出部6に供給される。カメラパラメータ算
出部6では、マーカーM1〜M9の3次元位置情報PD
T,PDWとから、ワールド座標系を基準としたテレビ
カメラ4の3次元位置および向きが算出される。
【0076】カメラパラメータ算出部6で求められるテ
レビカメラ4の3次元位置および向きの情報は、テレビ
カメラ4の視点情報POVとしてCGデータ作成部8に
供給される。一方、制御部19より供給される読み出し
要求信号RRQに対応してCG情報格納部7より所定の
CG物体の3次元位置情報PCGが読み出され、この3
次元位置情報PCGはCGデータ作成部8に供給され
る。CGデータ作成部8では、テレビカメラ4の視点情
報POVと所定のCG物体の3次元位置情報PCGとを
もとに、その所定のCG物体にテレビカメラ4の視点か
ら見た透視変換を施した投影像に対応した2次元画像デ
ータVDcが作成される。例えば、「気象情報の描かれ
た日本地図」を、あたかもテレビカメラ4の視点から見
た場合の2次元画像データVDcが作成される。そし
て、この2次元画像データVDcはαブレンディング部
10に供給される。
【0077】また、テレビカメラ4より出力される画像
データVDaがキー生成部11に供給され、キー生成部
11では画像データVDaからいわゆるソフトキーを達
成するキー信号としてのα値が生成される。このα値は
αブレンディング部10に供給される。そして、αブレ
ンディング部10では、CGデータ作成部8より出力さ
れる2次元画像データVDcとディレイ部9より出力さ
れる画像データVDbに対して、上述の(1)式の演算
が施されて、所定のCG物体の投影像と出演者1の投影
像との合成画像を表示するための合成画像データDVd
が得られる。この合成画像データVDdは出力端子12
に出力され、視聴者に提供される合成画像のデータとさ
れる。
【0078】また、背景2をバックに出演者1がテレビ
カメラ13で撮影され、このテレビカメラ13より画像
データVDeが得られ、この画像データVDeはαブレ
ンディング部16に供給される。一方、制御部19より
CG画像データ格納部14に読み出し要求信号RRQが
供給され、このCG画像データ格納部14より所定のC
G物体をテレビカメラ13の視点から見た投影像に対応
した2次元画像データVDfが読み出されてαブレンデ
ィング部16に供給される。
【0079】また、テレビカメラ13より出力される画
像データVDeが画像データ比較部17に供給される。
そして、この画像データ比較部17では、画像データV
Deと参照用画像データ格納部15より読み出される画
像データVDgとの比較処理が行われて((2)式参
照)、0または1のα値が生成される。このα値はαブ
レンディング部16に供給される。そして、αブレンデ
ィング部16では、CG画像データ格納部14より読み
出される2次元画像データVDfとテレビカメラ13よ
り出力される画像データVDeに対して、上述の(3)
式の演算が施されて、所定のCG物体の投影像と出演者
1の投影像との合成画像を表示するための合成画像デー
タDVhが得られる。この合成画像データVDhはモニ
タ18に供給され、このモニタ18の画面上に合成画像
データDVhによる画像が出演者1の演技を補助するた
めの画像として表示される。
【0080】ここで、画像生成装置3の各処理におい
て、実際にどのような画像が生成されているかを説明す
る。テレビカメラ4より出力される画像データDVaに
よる画像、キー生成部11より出力されるα値、CGデ
ータ作成部8で作成される2次元画像データDVcによ
る画像、αブレンディング部10より出力される合成画
像データDVdによる画像に関しては、図5に示す画像
生成装置103について説明したと同様であるので、そ
の説明は省略する(図6A〜D参照)。
【0081】また、図2Aは、出演者1がいない状態で
テレビカメラ13で撮影して得られる画像データ、つま
り参照用画像データ格納部15より読み出される画像デ
ータVDgによる画像を示している。なお、背景2、マ
ーカーM1〜M9に対応する画像部分には、それぞれ同一
符号を付して示している。以下の各画像においても同様
である。
【0082】また、図2Bは、テレビカメラ13よりあ
る時刻において出力される画像データVDeによる画像
を示している。テレビカメラ13の視点は、テレビカメ
ラ4の視点とは違うので、テレビカメラ4より出力され
る画像データVDaによる画像(図6Aに図示)とは異
なっている。
【0083】図2Cは、画像データ比較部17より出力
されるα値を示している。画像データVDeが画像デー
タVDgとほぼ同じ画素部分、例えば背景2に対応する
画素部分ではα=0となり、そうでない画素部分、例え
ば出演者1に対応する画素部分ではα=1となる。
【0084】図2Dは、CG画像データ格納部14より
読み出される2次元画像データVDfによる画像を示し
ている。ここでは、制御部19からの読み出し要求信号
RRQにより、「気象情報の描かれた日本地図」に係る
2次元画像データVDfが読み出された場合を示してい
る。テレビカメラ13の視点は、テレビカメラ4の視点
とは違うので、CGデータ作成部8で作成された画像デ
ータVDcによる画像(図6Cに図示)とは異なってい
る。
【0085】図2Eは、αブレンディング部16より出
力される合成画像データDVhによる画像、すなわち出
演者1の演技を補助するためにモニタ18に表示される
画像を示している。すなわち、各画素のα値によって、
各画素毎に、図2B示す画像と図2Dに示す画像とがミ
ックスされた画像である。
【0086】以上説明した画像生成装置3においては、
固定のテレビカメラ13を備え、出演者1の演技を補助
するための合成画像を得るための合成画像データVDh
が、遅延処理を行っていないテレビカメラ13の出力画
像データDVeを使用して合成される。そのため、出演
者1の動きに対して、合成画像データVDhによる画像
における出演者の投影像の動きは遅れのないものとな
り、出演者が演技しやすくなる利益がある。
【0087】また、ある時刻にテレビカメラ13で撮影
されて得られた画像データVDeと、このある時刻にお
けるテレビカメラ13の視点から見た場合の透視変換を
施した所定のCG物体の投影像に対応した2次元画像デ
ータVDfとが合成されて合成画像データVDhが得ら
れるものであり、あたかもCG物体と出演者1とが同一
の空間に存在しているものを撮影して得られた画像であ
るかのような合成画像を得ることができる。
【0088】次に、図3を使用して、この発明の第2の
実施の形態としての画像生成装置3Aについて説明す
る。
【0089】この画像生成装置3Aでは、図1に示す画
像生成装置3におけるCG画像データ格納部14の代わ
りに、CGデータ作成部21が設けられる。CGデータ
作成部21には、CG情報格納部7より読み出される所
定のCG物体の3次元位置情報PCGが供給される。そ
して、このCGデータ作成部21では、その所定のCG
物体にテレビカメラ13の視点から見た透視変換を施し
た投影像に対応した2次元画像データVDfが作成さ
れ、この2次元画像データVDfがαブレンディング部
16に供給される。画像生成装置3Aのその他の構成お
よび動作は、画像生成装置3と同様であるので、その説
明は省略する。このように、CGデータ作成部21で2
次元画像データVDfを作成する構成とすることで、記
憶容量の大きなCG画像データ格納部14を不要とでき
る利益がある。
【0090】次に、図4を使用して、この発明の第3の
実施の形態としての画像生成装置3Bについて説明す
る。
【0091】この画像生成装置3Bは、移動可能なテレ
ビカメラ4より出力される画像データVDaまたは固定
のテレビカメラ13より出力される画像データVDeを
選択的に取り出してディレイ部9、キー生成部11およ
び制御部19に供給するスイッチ回路22と、CGデー
タ作成部8で作成された2次元画像データVDcまたは
CG画像データ格納部14より読み出された2次元画像
データVDfを選択的に取り出してαブレンディング部
10に供給するスイッチ回路23とを有している。
【0092】この場合、スイッチ回路22のa側の固定
端子はテレビカメラ4の出力側に接続され、そのe側の
固定端子はテレビカメラ13の出力側に接続され、その
可動端子はディレイ部9、キー生成部11および制御部
19に接続されている。また、スイッチ回路23のc側
の固定端子はCGデータ作成部8の出力側に接続され、
そのf側の固定端子はCG画像データ格納部14の出力
側に接続され、その可動端子はαブレンディング部10
に接続されている。
【0093】スイッチ回路22,23の切り換えは、そ
れぞれ制御部19より供給される切換制御信号SW1,
SW2によって制御される。そして、スイッチ回路22
がa側に接続されるときスイッチ回路23はc側に接続
され、一方スイッチ回路22がe側に接続されるときス
イッチ回路23はf側に接続される。ただし、切換制御
信号SW2によるスイッチ回路23の切り換えは、切換
制御信号SW1によるスイッチ回路22の切り換えが行
われた後、ディレイ部9の遅延時間に相当する時間だけ
経過してから行われるようにされる。これにより、例え
ば、スイッチ回路22がe側に接続されてこのスイッチ
回路22でテレビカメラ13より出力される画像データ
VDeが取り出されるとき、ディレイ部9よりその画像
データVDeが画像データVDbとして出力される時刻
に、スイッチ回路23がf側に接続されてこのスイッチ
回路23でCG画像データ格納部14より読み出される
テレビカメラ13の視点に対応した2次元画像データV
Dfが取り出される。
【0094】以上の構成において、スイッチ回路22が
a側に接続されると共に、スイッチ回路23がc側に接
続される場合には、テレビカメラ4で得られる画像デー
タVDaとCGデータ作成部8で作成される画像データ
VDcとが合成されて合成画像データVDdが形成され
る。一方、スイッチ回路22がe側に接続されると共
に、スイッチ回路23がf側に接続される場合には、テ
レビカメラ13で得られる画像データVDeとCG画像
データ格納部14より読み出される画像データVDfと
が合成されて合成画像データVDdが形成される。画像
生成装置3Bのその他の構成および動作は、上述した画
像生成装置3,3Aと同様であるので、その説明は省略
する。
【0095】このように、図4に示す画像生成装置3B
においては、固定のテレビカメラ13で得られる画像デ
ータVDeおよびCG画像データ格納部14より、読み
出される画像データVDfを合成して、視聴者に提供す
る合成画像を得るための合成画像データVDdを得るこ
ともでき、テレビカメラ13を有効に利用できる利益が
ある。
【0096】なお、上述実施の形態においては、画像デ
ータ比較部17よりαブレンディング部16に供給する
キー信号としてのα値を得るようにしているが、キー生
成部11がα値を得る処理を高速に行うことが可能であ
る場合、このキー生成部11と同様のキー生成部によっ
て画像データVDeよりα値を生成し、そのα値をαブ
レンディング部16にキー信号として供給するようにし
てもよい。
【0097】また、上述実施の形態においては、テレビ
カメラ13の視点から見た合成画像しか出演者1に提供
することができない。これでは、出演者1から見たとき
の奥行き方向の、出演者1自身とCG物体との関係が不
明である。そこで、これとは別にもう1つ同様の系を設
置すると、さらに演技がしやすくなる。
【0098】例えば、1つめの系のテレビカメラは、ス
タジオに対して正面に固定しておく。これにより、正面
から見た出演者1自身とCG物体の合成画像を、出演者
1は演技を補助するための画像としてモニタ18で見る
ことができる。そして、2つめの系のテレビカメラは、
スタジオの上から俯瞰で、つまり見下ろして撮影できる
ように固定しておく。これにより、上から見た出演者1
自身とCG物体との合成画像を、出演者1は演技を補助
するための画像としてモニタ18で見ることができる。
このように、複数の系を用いることで、出演者1は、色
々な視点から見た出演者1自身とCG物体の投影像を見
ることができ、3次元上での出演者1自身とCG物体と
の関係を知ることができる。
【0099】
【発明の効果】この発明によれば、出演者を移動可能な
第1の撮像手段で撮影して得られる画像データと、この
第1の撮像手段の視点で見た透視変換を施した所定物体
の投影像に対応した画像データとを合成して視聴者用の
合成画像データを得ると共に、出演者を固定の第2の撮
像手段で撮影して得られる画像データと、この第2の撮
像手段の視点で見た透視変換を施した所定物体の投影像
に対応した画像データとを合成して出演者に対して演技
を補助する画像を表示するための合成画像データを得る
ものであり、出演者の動きに対する演技を補助する画像
の遅れはほどんどなく、出演者が演技しやすくなる利益
がある。
【0100】また、ある時刻に第2の撮像手段で撮影さ
れて得られた画像データと、このある時刻における第2
の撮像手段の視点から見た場合の透視変換を施した所定
物体の投影像に対応した2次元画像データとが合成され
て出演者に対して演技を補助する画像を表示するための
合成画像データが得られるものであり、あたかも所定物
体と出演者とが同一の空間に存在しているものを撮影し
て得られた画像であるかのような合成画像(演技補助画
像)を得ることができる。
【0101】また、第2の撮像手段で出演者がいない背
景のみを撮影して得られる画像データと第2の撮像手段
で得られる画像データとの比較処理によって演技補助画
像を表示するための合成画像データを得る際の画像切り
換え信号を得るように構成することで、画像切り換え信
号を簡単かつ迅速に得ることができる。
【0102】また、第2の撮像手段で得られる画像デー
タおよび画像データ出力手段で出力される画像データを
合成して視聴者に提供するための画像に係る合成画像デ
ータを得ることを可能とすることで、第2の撮像手段を
有効に利用できる利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態としての画像生成装置が備え
られたバーチャルスタジオを示す図である。
【図2】第1の実施の形態としての画像生成装置の各部
の画像を説明するための図である。
【図3】第2の実施の形態としての画像生成装置を示す
ブロック図である。
【図4】第3の実施の形態としての画像生成装置を示す
ブロック図である。
【図5】従来の画像生成装置が備えられたバーチャルス
タジオを示す図である。
【図6】従来の画像生成装置の各部の画像を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1・・・出演者、2・・・背景、3,3A,3B・・・
画像生成装置、4・・・移動可能なテレビカメラ、5・
・・マーカー位置情報格納部、6・・・カメラパラメー
タ算出部、7・・・CG情報格納部、8,21・・・C
Gデータ作成部、9・・・ディレイ部、10,16・・
・αブレンディング部、11・・・キー生成部、12・
・・出力端子、13・・・固定のテレビカメラ、14・
・・CG画像データ格納部、15・・・参照用画像デー
タ格納部、17・・・画像データ比較部、18・・・モ
ニタ、19・・・制御部、22,23・・・スイッチ回

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の背景をバックに出演者を撮影して
    第1の画像データを得る移動可能な第1の撮像手段と、 上記第1の撮像手段の視点を求めるカメラパラメータ算
    出手段と、 上記カメラパラメータ算出手段で求められる上記第1の
    撮像手段の視点から見た場合の透視変換を施した所定物
    体の投影像に対応した第2の画像データを作成する第1
    の画像データ作成手段と、 上記第1の画像データを上記カメラパラメータ算出手段
    および上記第1の画像データ作成手段における処理時間
    に対応して遅延させるデータ遅延手段と、 上記データ遅延手段により遅延された上記第1の画像デ
    ータと上記第2の画像データとを合成して第1の合成画
    像データを得る第1の画像データ合成手段と、 上記所定の背景をバックに上記出演者を撮影して第3の
    画像データを得る固定の第2の撮像手段と、 上記第2の撮像手段の視点から見た場合の透視変換を施
    した上記所定物体の投影像に対応した第4の画像データ
    を出力する画像データ出力手段と、 上記第3の画像データと上記第4の画像データとを合成
    して第2の合成画像データを得る第2の画像データ合成
    手段と、 上記第2の合成画像データによる上記出演者に対しての
    演技補助のための画像を表示する画像表示手段とを備え
    ることを特徴とする画像生成装置。
  2. 【請求項2】 上記画像データ出力手段は、上記第4の
    画像データを記憶している第1のデータ記憶手段を有
    し、この第1のデータ記憶手段より上記第4の画像デー
    タを読み出して出力することを特徴とする請求項1に記
    載の画像生成装置。
  3. 【請求項3】 上記画像データ出力手段は、上記第2の
    撮像手段の視点に基づいて上記第4の画像データを作成
    する第2の画像データ作成手段を有し、この第2の画像
    データ作成手段で作成された上記第4の画像データを出
    力することを特徴とする請求項1に記載の画像生成装
    置。
  4. 【請求項4】 上記第2の撮像手段で上記出演者がいな
    い上記背景のみを撮影して得られる第5の画像データを
    記憶している第2のデータ記憶手段と、 上記第5の画像データと上記第2の撮像手段で得られる
    上記第3の画像データとの比較処理によって上記第3の
    画像データまたは上記第4の画像データのいずれかを取
    り出すための画像切換信号を得る画像切換信号発生手段
    とをさらに備え、 上記第2の画像データ合成手段では、上記画像切換信号
    によって上記第3の画像データおよび上記第4の画像デ
    ータが切り換え合成されることを特徴とする請求項1に
    記載の画像生成装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の撮像手段で得られる上記第1
    の画像データと上記第2の撮像手段で得られる上記第3
    の画像データとを選択的に取り出す第1のデータ切換手
    段と、 上記第1の画像データ作成手段で作成される上記第2の
    画像データと上記画像データ出力手段で出力される上記
    第4の画像データとを選択的に取り出す第2のデータ切
    換手段と、 上記第1のデータ切換手段で上記第1の画像データが取
    り出されるとき上記第2のデータ切換手段で上記第2の
    画像データを取り出し、上記第1のデータ切換手段で上
    記第3の画像データが取り出されるとき上記第2のデー
    タ切換手段で上記第4の画像データを取り出すように制
    御する切換制御手段とをさらに備え、 上記第1の画像データ合成手段では、上記第1および第
    2の画像データを合成する代わりに、上記第1および第
    2のデータ切換手段の出力データを合成することを特徴
    とする請求項1に記載の画像生成装置。
  6. 【請求項6】 移動可能な第1の撮像手段により所定の
    背景をバックに出演者を撮影して第1の画像データを得
    るステップと、 上記第1の撮像手段の視点を求めるステップと、 上記第1の撮像手段の視点から見た場合の透視変換を施
    した所定物体の撮影像に対応した第2の画像データを作
    成するステップと、 上記第1の画像データを、上記第1の撮像手段の視点を
    求めるステップおよび上記第2の画像データを作成する
    ステップにおける処理時間に対応して遅延させるステッ
    プと、 上記遅延された第1の画像データと上記第2の画像デー
    タとを合成して第1の合成画像データを得るステップ
    と、 固定の第2の撮像手段により上記所定の背景をバックに
    上記出演者を撮影して第3の画像データを得るステップ
    と、 上記第2の撮像手段の視点から見た場合の透視変換を施
    した上記所定物体の投影像に対応した第4の画像データ
    を出力するステップと、 上記第3の画像データと上記第4の画像データとを合成
    して第2の合成画像データを得るステップと、 上記第2の合成画像データによる上記出演者に対しての
    演技補助のための画像を表示するステップとを備えるこ
    とを特徴とする画像生成方法。
  7. 【請求項7】 上記第4の画像データを出力するステッ
    プでは、上記第4の画像データを記憶しているデータ記
    憶手段より上記第4の画像データを読み出して出力する
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像生成方法。
  8. 【請求項8】 上記第4の画像データを出力するステッ
    プでは、上記第2の撮像手段の視点に基づいて上記第4
    の画像データを作成して出力することを特徴とする請求
    項6に記載の画像生成方法。
  9. 【請求項9】 上記第2の撮像手段で上記出演者がいな
    い上記背景のみを撮影して得られる第5の画像データと
    上記第2の撮像手段で得られる上記第3の画像データと
    の比較処理によって上記第3の画像データまたは上記第
    4の画像データのいずれかを取り出すための画像切換信
    号を得るステップをさらに備え、 上記第2の合成画像データを得るステップでは、上記画
    像切換信号によって上記第3の画像データおよび上記第
    4の画像データを切り換え合成することを特徴とする請
    求項6に記載の画像生成方法。
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