JPH10325332A - 過給機 - Google Patents

過給機

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JPH10325332A
JPH10325332A JP13719697A JP13719697A JPH10325332A JP H10325332 A JPH10325332 A JP H10325332A JP 13719697 A JP13719697 A JP 13719697A JP 13719697 A JP13719697 A JP 13719697A JP H10325332 A JPH10325332 A JP H10325332A
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Shinji Yasuhara
伸二 安原
Takao Tamagawa
隆雄 玉川
Yasuo Takamura
康雄 高村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】内燃機関により遊星増速機構を介してランナ軸
を駆動する過給機において、トルク変動による耐久性低
下や騒音発生を防止することができること。 【解決手段】内燃機関からの駆動トルクを遊星増速機構
3の入力軸7に伝達する可変径プーリ2を設けた。可変
径プーリ2はベルト33が巻き掛けられた動力伝達リン
グ31を一対のプーリ主体26,28間に偏心可能に挟
持する。皿ばね34によって両プーリ主体26,28が
互いに近づく方向に付勢する。トルク変動に伴うベルト
33の張力変動があると、動力伝達リング31が偏心側
および同心側へ微小変位し、さらに動力伝達リング31
とプーリ主体26,28との接触点が円周方向に変動す
ることにより張力変動を吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関に給気する
ための機械駆動式の過給機に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、こ
の種の機械駆動式の過給機では、これを駆動するエンジ
ン回転数に係わらず所定範囲内の一定速度で回転するこ
とが要求される。このため、エンジンの駆動トルクを無
段変速機を介して入力軸に伝達するものが提供されてい
る。
【0003】例えば、特開平5−280367号公報の
ものでは、内燃機関の駆動力が、駆動側プーリに伝達さ
れ、ベルトを介して従動側プーリを経て入力軸に伝達さ
れる。そして、入力軸により増速歯車装置を介してラン
ナ軸が駆動され、さらにランナ軸を介してランナが高速
回転で駆動され内燃機関に過給するようにしている。と
ころが、このような無段変速機は互いの間にベルトを架
設した駆動側プーリと従動側プーリ間とを用いているの
で、大型となり、実機への適用が困難であるという問題
があった。
【0004】また、エンジンのクランクシャフトの角速
度変動等による張力変動によって、無段変速機や増速歯
車装置が悪影響を受け、無段変速機のベルト寿命やベア
リング寿命が低下する等、耐久性が低下していた。ま
た、増速歯車装置のベアリング寿命が低下したり、歯打
ち音等のギア騒音を増大させたりするという問題もあっ
た。
【0005】そこで、本発明の課題はトルク変動による
耐久性低下や騒音発生を抑制することができる過給機を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明の過給機は、内燃機関より遊星
増速機構を介してランナ軸を駆動する過給機において、
内燃機関よりの駆動トルクを遊星増速機構の入力軸に伝
達する可変径プーリを備え、この可変径プーリは、上記
入力軸の周囲を取り囲んで設けられた一対のプーリ主体
と、これら一対のプーリ主体の互いの対向面にそれぞれ
形成された一対のテーパ状の動力伝達面と、これら一対
の動力伝達面によって一対のプーリ主体の軸心に対して
偏心可能に挟持され、且つ外周面にベルトが巻き掛けら
れた動力伝達リングと、上記一対のプーリ主体を互いに
近づく方向に付勢する付勢手段とを備えることを特徴と
するものである。
【0007】従来では、駆動側と従動側の2つのプーリ
を用いていたために、過給機が大型化していたが、本発
明では、一つの可変径プーリを用いたので、過給機を小
型にすることができる。また、ベルト張力によって動力
伝達リングを偏心させようと力が働く一方、付勢手段に
よって動力伝達リングを同心側へ戻す力が働く。したが
って、仮にベルトの張力変動があった場合に、これに応
じて動力伝達リングが偏心側および同心側に微小変位
し、さらに動力伝達リングとプーリ主体との接触点が円
周方向に変動することにより張力変動を吸収することが
できる。内燃機関側からの駆動トルク変動が遊星増速機
構や無段変速機としての可変径プーリに悪影響を与える
ことを抑制することができる。
【0008】また、請求項2記載の発明の過給機は、請
求項1において、上記付勢手段は、外縁部と内縁部でそ
れぞれ一対のプーリ主体に係合する皿ばねからなり、上
記可変径プーリは、皿ばねの外縁部と内縁部が互いに逆
向きで相等しい量変位するように皿ばねの径方向中央部
を支持する支点手段をさらに備えることを特徴とするも
のである。
【0009】この構成では、外縁部と内縁部で各プーリ
主体に係合する皿ばねが、支点を中心として、外縁部と
内縁部を逆向きで相等しい量だけ変位させるので、動力
伝達リングの軸方向位置を一定に維持することができ
る。その結果、ベルトの走行中心を一定に維持すること
ができる。なお、支点手段としては、皿ばねに形成した
支持孔に支軸を挿入したものであっても良いし、この支
軸と貫通孔との間に球面軸受を設けたものであっても良
い。
【0010】また、請求項3記載の発明の過給機は、請
求項2において、上記皿ばねの外縁部と内縁部は一対の
プーリ主体にそれぞれ一体回転可能に係合しており、上
記可変径プーリは、上記支点手段を含み支点手段を介し
て皿ばねと入力軸とを一体回転可能に連結する連結手段
をさらに備えたことを特徴とするものである。この構成
では、プーリ主体および皿ばねが一体回転し、連結手段
が支点手段を含んで構成されるので、構造を簡素化する
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を添付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実
施形態に掛かる過給機の断面図である。図1を参照し
て、本過給機1は、図示しない内燃機関によって駆動さ
れる無段変速機としての可変径プーリ2と、この可変径
プーリ2によって駆動される遊星増速機構3とを有して
おり、これら可変径プーリ2と遊星増速機構3を介して
圧縮機ハウジング4内のランナ5を高速で回転駆動し、
空気をスクロール6を介して圧送する。
【0012】遊星増速機構3は、可変径プーリ2に連結
される入力軸7と、ランナ5の回転軸(ランナ軸8)を
構成する出力軸9とを備えている。遊星増速機構3は、
入力軸7の一端に形成されたリングギア10と、出力軸
9の一端に形成されたサンギア11と、キャリア12に
よって転がり軸受50を介して回動自在に支持され且つ
サンギア11およびリングギア10と噛み合う複数の遊
星ギア13とを備えている。
【0013】キャリア12は、遊星増速機構3のギアハ
ウジング14と圧縮機ハウジング4との間の隔壁板51
に固定された円環状のものからなり、このキャリア12
の内周面に、複列のアンギュラ玉軸受からなる転がり軸
受15を介して出力軸9が回転可能に支持されている。
キャリア12をギアハウジング14に固定して遊星ギア
13を公転不能にしてあるのは、下記の理由による。す
なわち、仮に、遊星ギア13を公転させるとすると、遠
心力の作用で遊星ギア13を片持ち支持した支軸12a
が外方へ曲がることによって遊星ギア13の軸心が傾
き、その結果、ギア騒音が増大するおそれがある。この
ようなことを防止するため、キャリア12を固定してあ
る。
【0014】一方、入力軸7はギアハウジング14の端
面16に突出形成されたボス部17の内周面に、一対の
転がり軸受18を介して回転可能に支持されている。上
記ボス部17の周囲に、入力軸7に駆動トルクを伝達す
る上記可変径プーリ2が配置されている。この可変径プ
ーリ2は、ボス部17の周囲を取り囲む有底円筒からな
るハブ部19とこのハブ部19の一端に形成された円板
部20とを有する連結部材21を備えている。この連結
部材21は、そのハブ部19がボス部17の周面に一対
の転がり軸受22を介して回転可能に支持される一方、
その円板部20がギアハウジング14の端面16に形成
された環状の受け溝23に転がり軸受24を介して回転
可能に支持されている。
【0015】また、連結部材21のハブ部19の端面4
4は、入力軸7の軸端と一体回転可能に結合されてい
る。すなわち、入力軸7の軸端に形成された例えば断面
六角形形状の嵌合突起45を、ハブ部19の端面44に
形成された同形状の嵌合孔に嵌め合わせることにより、
両者7,19を一体回転可能に結合してある。46は入
力軸7の端面に突出形成したねじ部に結合されて、上記
両者7,19を締結するナットである。
【0016】また、可変径プーリ2は、ハブ部19の周
面に滑り軸受25を介して回転可能に支持された第1プ
ーリ主体26と、この第1のプーリ主体26に滑り軸受
27を介して回転可能に支持された第2プーリ主体28
とを備えている。これら一対のプーリ主体26,28の
互いの対向面はテーパ状の動力伝達面29,30を形成
している。そして、これら一対の動力伝達面29,30
によって、断面略台形形状の動力伝達リング31が、一
対のプーリ主体26,28の軸心Kに対して偏心可能に
挟持されている。この動力伝達リング31の外周面には
ベルト33への伝動面32が形成され、この伝動面32
にベルト33が巻き掛けられている。伝動面32にはベ
ルト33のリブと噛み合う周溝が形成されている。
【0017】43はハブ部19の外周面の嵌合溝に嵌め
入れられたストッパである。このストッパ43は、動力
伝達リング31が偏心して両プーリ主体26,28が互
いに遠ざかるときに、プーリ主体26がハブ部19から
抜脱することを防止する。また、可変径プーリ2は、上
記一対のプーリ主体26,28を互いに近づく方向に付
勢する付勢手段としての皿ばね34を備えている。図2
を参照して、この皿ばね34の内縁部35および外縁部
36には、それぞれ円周等配にスリット37,38が形
成されている一方、各プーリ主体26,28には、上記
スリット37,38にそれぞれ嵌め入れられる板状の連
結突起39,40が放射状に形成されている。
【0018】そして、各連結突起39,40が対応する
スリット37,38に嵌め入れられた状態で、皿ばね3
4および両プーリ主体26,28は一体に回転する。ま
た、皿ばね34の径方向中央部には、複数の支持孔41
が円周等配に形成されており、各支持孔41には、上記
連結部材21の円板部20に固定された支点手段として
の支軸42が貫通されている。したがって、連結部材2
1は、この支軸42を介して皿ばね34と一体に回転し
入力軸7側へトルクを伝達する。すなわち、ベルト33
を介して動力伝達リング31に伝達されたトルクは、両
プーリ主体26,28、皿ばね34および連結部材21
を介して、遊星増速機構3の入力軸7に伝達されるよう
になっている。
【0019】皿ばね34は、支点となる支軸42によっ
て径方向中央部を支持されるので、内縁部35と外縁部
36を互いに逆向きで相等しい量だけ変位させる(軸方
向に撓ませる)ことができる。したがって、図3に示す
ように動力伝達リング36が偏心するときに両プーリ主
体26,28間の軸方向中央位置を常に一定に維持する
ことができる結果、ベルト33の幅中心Lの位置を常に
一定に維持することができる。
【0020】本実施形態では、従来のようにプーリを2
つを用いることがないので、大幅な小型化を図ることが
でき、その結果、本過給機を車両に装備する場合のスペ
ース上の問題点が解消される。また、内燃機関側からの
駆動トルクの変動に伴って張力変動があった場合に、こ
れに応じて動力伝達リング31が偏心側および同心側に
微小変位し、さらに動力伝達リング31プーリ主体2
6,28の接触点が円周方向に変動することにより張力
変動を吸収することができる。したがって、遊星増速機
構3への悪影響を防止することができる。すなわち、無
段変速機が遊星増速機構3へ及ぼす張力変動の悪影響を
低減することができる。また、遊星増速機構3の転がり
軸受15,18の寿命を長くし、各ギア10,11,1
3の歯の摩耗を抑制して実質的な寿命を長くすることが
できる。また、歯打ち音等による振動や騒音を抑制する
ことができる。
【0021】特に、皿ばね34が支軸42を支点として
内縁部35と外縁部36を互いに逆向きで相等しい量だ
け変位させるので、プーリ主体26,28を相等しいス
トローク量で遠近させることができる結果、ベルト33
の幅中心Lを一定に維持することができる。さらに、プ
ーリ主体26,28および皿ばね34が一体回転し、連
結部材21が支点となる支軸42を含んで構成されるの
で、可変径プーリ2の構造を簡素化することができ、ひ
いては過給機1の一層の小型化に寄与することができ
る。
【0022】次いで、図4は本発明の他の実施形態を示
している。同図を参照して、本実施形態が図1の実施形
態と異なるのは、二段ギアに構成した遊星ギア47を用
いた点である。この遊星ギア47は、リングギア10に
噛み合う相対的に小径の第1ギア48と、サンギア11
に噛み合う相対的に大径の第2ギア49とを一体に構成
したものからなる。また、転がり軸受15は間座を挟ん
だ一対の単列アンギュラ玉軸受からなり、転がり軸受5
0は間座を挟んで一対が設けてある。その他の構成は図
1の実施形態と同様であるので、図に同一符号を付して
その説明を省略する。
【0023】本実施形態では、図1の実施形態と同様の
作用効果を奏することに加えて、リングギア10によっ
て駆動される被動側のギアを、小径の第1ギア48とし
たので、ギア比を稼いで、より増速することができる。
次いで、図5は本発明のさらに他の実施形態を示してい
る。本実施形態が図1の実施形態と異なるのは下記であ
る。すなわち、 図1の実施形態では連結部材21のハブ部19によ
ってプーリ主体26を支持していたが、本実施形態で
は、プーリ主体26を入力軸7によって滑り軸受25を
介して支持するようにした。連結部材21は入力軸7に
一体回転可能に直接連結されている。また、ストッパ4
3は入力軸7の軸端周面に取り付けられている。 また、図1の実施形態では遊星ギア13の支軸13
aがキャリア12によって片持ち支持されていたが、本
実施形態では、支軸13aを両持ち支持するようにし
た。具体的には、キャリア12が、ギアハウジング14
と圧縮機ハウジング4との間の隔壁板51に固定された
環状の第1部材52と、リングギア10の支持環板54
と出力軸9との間に介在する環状の第2部材53とによ
って支軸13aを両持ち支持している。第2部材53と
支持環板54との間には転がり軸受55が介在し、第2
部材53と出力軸9との間には転がり軸受56が介在し
ている。他の構成については図1の実施形態と同様であ
るので、図に同一符号を付してその説明を省略する。
【0024】本実施形態では、図1の実施形態と同様の
作用効果を奏することに加えて、上記したの構成によ
り、連結部材21の構造の簡素化を通じて、可変径プー
リ2の構造を簡素化することができる。また、上記した
の構成により、キャリア12の両持ちとしてリングギ
ア10側の支持環板54と、サンギア11側の出力軸9
とに支持したので、各ギアの噛み合い精度を良くしてギ
ア振動やギア騒音をさらに抑制することができる。
【0025】次いで、図6は本発明のさらに他の実施形
態を示している。本実施形態が図1の実施形態と異なる
のは下記である。すなわち、キャリア12が遊星ギア1
3の支軸13aを両持ち支持する環状の第1部材57と
第2部材58からなる。第1部材57は隔壁環板51に
固定されており、第1部材57の内周面は、動圧スパイ
ラルグルーブ軸受(SGB)からなる流体潤滑軸受59
を介して出力軸9をラジアル方向に支持している。ま
た、第2部材58は、その内周面に配置した動圧スパイ
ラルグルーブ軸受(SGB)からなる流体潤滑軸受60
を介して出力軸9の軸端部によって支持されている。S
GBは固定側(キャリア12側)および静止側(出力軸
9側)の何れか一方の面にらせん状の浅い溝が設けられ
ており、この溝のポンプ作用で流体圧を発生し、出力軸
9を非接触で支持することができる。
【0026】また、出力軸9の中間部に円板状のロータ
61が一体回転可能に形成されており、このロータ61
の一の面とこれに対向する隔壁環板51との間、および
ロータ61の他の面と第1部材57との間にも、それぞ
れ出力軸9をアキシャル方向に支持するSGBからなる
流体潤滑軸受62,63が形成されている。なお、ギア
ハウジング14内には潤滑油が充填されており、ギアに
よって上方へかきあげられた潤滑油が隔壁環板51やキ
ャリア12の表面を伝わって各流体潤滑軸受59,6
0,62,63に供給され、発生する動圧によって軸受
機能と油膜ダンパ機能を果たすことになる。
【0027】本実施形態では、図1の実施形態と同様の
作用効果を奏することに加えて、上記のようにSGBか
らなる流体潤滑軸受59,60を用いることにより下記
の利点がある。すなわち、仮に転がり軸受を用いた場合
において、例えば特開平5−280367号公報等のよ
うにギア部分の振動を抑えるための油膜ダンパを用いる
場合、転がり軸受へ潤滑油を強制的に供給するために複
雑な油路構成を採用したり、あるいは別途にポンプ機構
を設けたりしていた。あるいは無潤滑のセラミック軸受
を採用したりしていたが、このようにした場合には、何
れも出力軸9の軸寸法を長くする必要がある。軸寸法が
長くなると、出力軸9自体の固有振動数を高くすること
が困難となり、結果として常用域において共振が発生し
振動、騒音の原因になると共に耐久性も低下してしま
う。また、転がり軸受では、ランナ5の回転によって出
力軸9が受けるアキシャル力によって予圧抜けが発生
し、転がり軸受が損傷する原因ともなる。
【0028】これに対して、本実施形態のようにSGB
からなる流体潤滑軸受59,60,62,63を用いた
場合には、軸受自身が自身への油供給に寄与して油膜ダ
ンパの機能を果たし、これによりギア振動やギア騒音を
抑制することができる。特に、ギア10,11,13の
噛み合い部を、両流体潤滑軸受59,60間に配置する
ことにより、ギア振動を効果的に抑えることができる。
【0029】また、出力軸9の寸法を増大させることが
ないので、過給機1の小型化を図ることができると共
に、固有振動数を高くして実質的に問題となる振動や騒
音を抑制することができる。また、従来の油膜ダンパ方
式ではオイルを強制的に供給するための油路構成やポン
プが必要あったが、本実施形態ではそのような構成は不
要であるので、過給機の構造を一層簡素化でき、したが
って、小型で製造コストが安くしかも振動や騒音の少な
い過給機を実現することができる。
【0030】なお、本発明は上記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲で種々の変更を施すこと
ができる。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、従来のように
プーリを2つを用いることがないので、小型化を図るこ
とができる。また、内燃機関側からの駆動トルクの変動
に伴う張力変動があった場合に、これに応じて動力伝達
リングが偏心側および同心側に微小変位し、さらに動力
伝達リングとプーリ主体との接触点が円周方向に変動す
ることにより張力変動を吸収することができる。したが
って、遊星増速機構や無段変速機としての可変径プーリ
の耐久性を向上させ、また、振動や騒音を抑制すること
ができる。
【0032】請求項2記載の発明では、皿ばねが支点を
中心として外縁部と内縁部を逆向きで相等しい量だけ変
位させるので、プーリ主体を相等しいストローク量で遠
近させることができる結果、ベルトの走行中心を一定に
維持することができる。請求項3記載の発明では、プー
リ主体および皿ばねが一体回転し、連結手段が支点手段
を含んで構成されるので、可変径プーリの構造を簡素化
することができ、ひいては過給機の小型化に寄与するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての過給機の断面図で
ある。
【図2】皿ばねの正面図である。
【図3】動力伝達リングが偏心した状態を示す可変径プ
ーリの概略断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態の過給機の断面図であ
る。
【図5】本発明のさらに他の実施形態の過給機の断面図
である。
【図6】本発明のさらに他の実施形態の過給機の断面図
である。
【符号の説明】
1 過給機 2 可変径プーリ 3 遊星増速機構 7 入力軸 8 ランナ軸 9 出力軸 10 リングギア 11 サンギア 12 キャリア 13 遊星ギア 21 連結部材 26 第1プーリ主体 28 第2プーリ主体 29,30 動力伝達面 31 動力伝達リング 33 ベルト 34 皿ばね 35 内縁部 36 外縁部 37,38 スリット 39,40 連結突起 41 支持孔 42 支軸(支点手段) 45 嵌合突起 L ベルトの幅中心

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関より遊星増速機構を介してランナ
    軸を駆動する過給機において、 内燃機関よりの駆動トルクを遊星増速機構の入力軸に伝
    達する可変径プーリを備え、 この可変径プーリは、 上記入力軸の周囲を取り囲んで設けられた一対のプーリ
    主体と、 これら一対のプーリ主体の互いの対向面にそれぞれ形成
    された一対のテーパ状の動力伝達面と、 これら一対の動力伝達面によって一対のプーリ主体の軸
    心に対して偏心可能に挟持され、且つ外周面にベルトが
    巻き掛けられた動力伝達リングと、 上記一対のプーリ主体を互いに近づく方向に付勢する付
    勢手段とを備えることを特徴とする過給機。
  2. 【請求項2】上記付勢手段は、外縁部と内縁部でそれぞ
    れ一対のプーリ主体に係合する皿ばねからなり、 上記可変径プーリは、皿ばねの外縁部と内縁部が互いに
    逆向きで相等しい量変位するように皿ばねの径方向中央
    部を支持する支点手段をさらに備えることを特徴とする
    請求項1記載の過給機。
  3. 【請求項3】上記皿ばねの外縁部と内縁部は一対のプー
    リ主体にそれぞれ一体回転可能に係合しており、 上記可変径プーリは、上記支点手段を含み支点手段を介
    して皿ばねと入力軸とを一体回転可能に連結する連結手
    段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の過給
    機。
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