JPH10324207A - 車両の安全装置 - Google Patents

車両の安全装置

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JPH10324207A
JPH10324207A JP9138368A JP13836897A JPH10324207A JP H10324207 A JPH10324207 A JP H10324207A JP 9138368 A JP9138368 A JP 9138368A JP 13836897 A JP13836897 A JP 13836897A JP H10324207 A JPH10324207 A JP H10324207A
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fuse
vehicle
collision
connection
return
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Withdrawn
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JP9138368A
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English (en)
Inventor
Akio Matsumaru
彰男 松丸
Masahiro Kume
昌宏 粂
Motonori Kido
元則 城戸
Yoriyuki Miyazaki
順之 宮▲崎▼
Hideaki Toyama
秀明 外山
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Harness Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Harness Sogo Gijutsu Kenkyusho KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両衝突時、車載電装品を電源から確実に遮
断し、かつ、その後の迅速な保安処置の実行を可能にす
る。 【解決手段】 車両の衝突を検知する衝突検知器66
と、衝突検知時にフューズ用導体20を切断してバッテ
リーBTと車載電装品間との間を遮断するメインフュー
ジブルリンクFL1とを備える。上記フューズ用導体2
0と並列に復帰用回路60を設け、この復帰用回路60
に別のフューズ用導体61と開放部64とを直列に配す
る。上記フューズ用導体20の切断後、開放部64に運
転者等が接続部材を装着することにより、この開放部6
4の接点同士が接続され、復帰用回路60を通じてバッ
テリーBTから車載電装品へ電力供給されるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
設けられ、当該車両の衝突発生時に車載電装品への電力
供給を強制停止させる安全動作を自動的に行う装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用電気回路等において、
過負荷電流や短絡電流が生じた場合に回路を直ちに遮断
する手段として、フューズやフュージブルリンクが慣用
されている。これらのフューズやフュージブルリンク
は、溶断可能な導体部を容器内に有し、この容器の外部
に接続用端子が導出された基本構造をなし、その多くは
電気接続箱等に接続して使用されている。
【0003】しかし、上記フューズやフュージブルリン
クは、過電流の発生によりはじめて溶断し、回路を遮断
するものであるため、自由なタイミングで回路を強制遮
断するといったことができない。従って、車両衝突とい
った緊急時に過電流が流れなくても回路を安全上強制遮
断したい場合には、上記フューズやフュージブルリンク
に代え、もしくはこれらに加えて、外部からの操作で回
路を強制遮断できるようにする必要がある。
【0004】従来、このような回路の強制遮断を可能に
する手段として、A)リレースイッチ、あるいは、B)
特公昭58−47809号公報に示されるような回路遮
断器が知られている。
【0005】B)の遮断器は、出力フューズと、火薬
と、この火薬を加熱するためのフィラメントとが単一の
封入ガラス内に封入され、上記フィラメントに接続され
た入力端子が上記封入ガラスを貫くようにしてこの封入
ガラス外に導出されたものであり、この封入ガラスの表
面には防爆皮膜が施されている。そして、上記入力端子
に一定以上の電流または電圧を加えてフィラメントを発
熱させ、その熱で火薬を爆発させることにより、この爆
発力を利用して上記破断部を強制破断させることができ
るようになっている。このような遮断器を電源と各車載
電装品との間に介在させれば、車両衝突等の事故発生
時、上記入力端子への入力電流もしくは入力電圧の制御
によって任意のタイミングで回路を遮断することが可能
になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】A)のリレースイッチ
を電源遮断手段として用いる場合には、当該スイッチを
流れる電流が非常に大きくなるため、かなり接点容量の
大きなスイッチを用いなければならない。また、振動に
起因してスイッチが誤作動するおそれがあり、信頼性に
も問題がある。
【0007】これに対し、B)のような強制破断式の回
路遮断器を利用すれば、確実に電源と各車載電装品とを
遮断できるが、当該遮断後は、回路の一部が完全に破断
された状態となるので、上記車載電装品を直ちに再作動
させることができない。従って、車両事故発生後の保安
処置、例えば、車両を走行させて事故現場から他の場所
に移したり、ランプ点灯等により周囲に自車両の存在を
報知したりする処置を迅速に行うことがきわめて困難と
なる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑み、接点容
量の大きなスイッチを用いることなく、車両衝突時に電
力供給停止動作を確実に行うことができ、かつ、その後
の電力供給復帰を簡便に行うことができる車両の安全装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、車両の衝突を検知する衝突検
知手段と、この衝突検知手段による衝突検知時に電源と
車載電装品との間に介在するメインフューズ部材を強制
的に切断して電力供給を停止させる電源遮断手段とを備
えた車両の安全装置において、上記メインフューズ部材
と並列に復帰用回路を配し、この復帰用回路に、上記フ
ューズ部材とは別の復帰用フューズ部材と、互いに電気
的に開いた接点をもつ開放部とを直列に配するととも
に、上記開放部に装着可能に構成され、当該装着により
上記開放部の接点同士を電気的に接続する接続部材を備
えたものである。
【0010】この装置によれば、車両衝突検知時に電源
遮断手段が作動し、電源下流側のメインフューズ部材を
強制破断することにより、その下流側の車載電装品が上
記電源から遮断され、これら車載電装品への電力供給が
止められる。
【0011】その後、運転者等が自ら安全状態を確認し
た上で、開放部に接続部材を装着すると、それまで電気
的に開いていた開放部の接点同士が電気的に接続され、
その結果、この開放部が設けられている回路、すなわ
ち、上記電源遮断手段により切断されるメインフューズ
部材と並列の復帰用回路によって電源と車載電装品とが
再接続される。この結果、遮断電装品の使用が可能にな
り、運転者等は衝突後の適切な保安処置をすることがで
きる。
【0012】ここで、上記開放部と直列に上記メインフ
ューズ部材と別の復帰用フューズ部材が配されているの
で、この復帰用フューズ部材によって復帰動作後も衝突
前と同様に過電流が防止される。また、運転者等が自ら
の意志で開放部に接続部材を装着しない限り電力供給が
再開されないので、運転者が知らない間に車載電装品が
通電されてバッテリーが上がるといったおそれもない。
【0013】ここで、上記メインフューズ部材を強制的
に切断するための具体的な手段は問わず、例えば火薬の
爆発力で破断するようにしてもよいし、強制的にメイン
フューズ部材を短絡させて溶断するようにしてもよい。
【0014】上記メインフューズ部材、復帰用フューズ
部材、及び開放部両接点の具体的な配設個所は適宜設定
すればよいが、これらを単一のフューズボックスに組込
むとともに、このフューズボックスに上記接続部材が着
脱される接続部材装着部を設け、この接続部材装着部に
接続部材が装着された状態で当該接続部材により上記開
放部の両接点同士が電気的に接続されるようにすれば、
両フューズ部材及び開放部をコンパクトな状態で車両に
搭載することができ、また、配線も簡略化できる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態の一
例を図1〜図9に基づいて説明する。
【0016】図1〜図3において、BTは車両に電源と
して搭載されたバッテリーであり、このバッテリーBT
の負端子がアースに接続され、正端子に車載電装品が接
続されている。車載電装品のうち、スタータモータ56
はフュージブルリンク55を介して上記バッテリーBT
に接続されているのに対し、それ以外の電装品はメイン
フュージブルリンクFL1を介してバッテリーBTに接
続されている。
【0017】上記メインフュージブルリンクFL1は、
非常時に上記バッテリーBTとスタータモータ56以外
の車載電装品とを遮断するためのものであり、この実施
の形態では、図4及び図5に示すようなハウジング本体
10と、フューズ用導体20と、筒部材30と、火薬シ
ール部40とを備えている。
【0018】ハウジング本体10は、合成樹脂等の絶縁
材料からなり、中央に貫通孔12をもつ外筒部14と、
カバー部16とを有している。上記貫通孔12は、上下
双方に開口するものであり、そのうち上部開口を覆うよ
うに上記カバー部16が形成されており、このカバー部
16の内側には所定の導体収納空間が形成されている。
このハウジング本体10は、例えば上記外筒部14の中
央部分を成形するとともに、この外筒部14の外周部分
及びカバー部16を一体成形しておき、その後に両成形
物を接合する等の手段によって、製造が可能である。
【0019】フューズ用導体20は、水平な破断部22
と、この破断部22の両端から下方に延びる一対の下延
部24とを有している。両下延部24の下端部は接続端
子部26としてハウジング本体10の下面から下方に突
出しており、両接続端子部26にはボルト挿通孔26a
が設けられる。そして、一方の接続端子部26に上記バ
ッテリーBTが、他方の接続端子部26に車載電装品群
が、それぞれ接続されている(詳細後述)。また、筒部
材30からその下方に導出された導線42は、図略の配
線を介して後述の制御装置68に接続されている。
【0020】上記破断部22は小幅に形成され、低い爆
発力でも破断できるように考慮がなされている。また、
フューズ用導体20自体は通常のフュージブルリンクと
同様に過電流の発生時にも溶断される構成となってい
る。破断部22は、上記導体収納空間内において上記貫
通孔12の直上方の位置に配されており、両下延部24
は、上記導体収納空間からハウジング本体10の外筒部
14を下向きに貫いている。また、破断部22と両下延
部24との境界部分には蓄熱体28が取付けられてい
る。
【0021】筒部材30も合成樹脂等で成形され、底部
32から上方に内筒部34が延設された形状を有してお
り、上記底部32にはこれを上下に貫く一対の導線挿通
孔36が設けられている。この筒部材30は、上記貫通
孔12内に嵌入された状態でその内周面に接着等で固定
されることにより、上下両端部が外筒部14から上下に
突出し、かつ、内筒部34の上端開口が上記破断部22
の直下に位置した状態となっている。
【0022】火薬シール部40は、両端に導線42が接
続されたフィラメント44の周囲に火薬46を配し、こ
れらをシール部材48内に封入したものであり、両導線
42はシール部材48を貫いてこのシール部材48の下
方に導出されている。このシール部材48は、エポキシ
樹脂やゴム状樹脂が好適であり、上記フィラメント44
及び火薬46を内包した状態でこれらと一体に直接的も
しくは間接的にモールド成形されている。そして、この
火薬シール部40全体が上記筒部材32の内筒部30内
に装填されるとともに、シール部材48から導出された
両導線42が両導線挿通孔36を通じて筒部材30の下
方に導出されている。
【0023】このようなメインフュージブルリンクFL
1において、導線42に制御信号が入力され、この信号
によってフィラメント44が通電され、発熱することに
より、火薬46の温度が上昇する。そして、当該温度が
一定値に達すると、火薬46が爆発し、その爆発力によ
り破断部22が破断されるようになっている。すなわ
ち、このメインフュージブルリンクFL1は、メインフ
ューズ部材に相当するフューズ用導体20と、このフュ
ーズ用導体20を強制的に切断させる電源遮断手段とが
一体に組み込まれたものとなっている。
【0024】図1〜図3に示されるように、上記遮断電
装品とバッテリーBTとの間には、上記メインフュージ
ブルリンクFL1と並列の復帰用回路60が設けられ、
この復帰用回路60に、復帰用フュージブルリンクFL
2と開放部64とが直列に配されている。
【0025】復帰用フュージブルリンクFL2は、前記
メインフュージブルリンクFL1に設けられたフューズ
用導体20と同等のフューズ用導体(復帰用フューズ部
材)61を有し、このフューズ用導体61がバッテリー
BTと開放部64との間に介在している。開放部64は
2つの接点を有し、両接点は互いに離間していて電気的
に開いた状態にある。そして、この開放部64に、図3
に示すような接続用導体72をもつ接続ブロック(接続
部材)70が装着されることによりはじめて、両接点同
士が電気的に接続されるようになっている。
【0026】一方、この装置には、図1〜図3に示す衝
突検知器66及び制御装置68が設けられている。衝突
検知器66は、車両の衝突の有無を検知するものであ
り、加速度センサや車速センサ等が適用可能である。制
御装置68は、マイクロコンピュータ等からなり、上記
衝突検知器66から衝突検知信号が出力された場合に上
記メインフュージブルリンクFL1の導線42に制御信
号(遮断信号)を入力する制御動作を行うように構成さ
れている。
【0027】この実施の形態では、上記メインフュージ
ブルリンクFL1、復帰用フュージブルリンクFL2、
及び開放部64が単一のフューズボックスFBに組み込
まれた状態で、車両の適所に搭載されている。このフュ
ーズボックスFBの具体的な構造を図6〜図9に示す。
【0028】このフューズボックスFBは、合成樹脂等
の絶縁材料からなるケース80を備え、このケース80
の上部に、上方に開口するメインフュージブルリンク装
着口81、復帰用フュージブルリンク装着口82、及び
接続ブロック装着口83がケース長手方向(図6では上
下方向)に沿って一直線上に並べて形成されている。ま
た、ケース80内には、水平方向に延びる3本の接続用
導体板84,85,86が組み込まれている。
【0029】接続用導体板84は、メインフュージブル
リンク装着口81よりも前方(図6では上方)の位置か
ら接続ブロック装着口83に至るまでの領域にわたって
延びている。この接続用導体板84の前端には図7
(a)に示すようなボルト挿通孔84aが設けられ、そ
のすぐ裏側にナット88が配設されている。一方、前記
オルタネータ58から導かれた電線D1の端部にはドー
ナツ板状の端子90が接続されており、このドーナツ状
端子90及び上記ボルト挿通孔84aにボルト92を挿
通した状態で当該ボルト92を上記ナット88に締め付
けることにより、上記接続用導体板84とオルタネータ
58とが電気的に接続されている。
【0030】図7(b)に示すように、メインフュージ
ブルリンク装着口81にはメインフュージブルリンクF
L1が嵌着され、このメインフュージブルリンクFL1
の両接続端子部26のすぐ裏側にナット88が配設され
ている。
【0031】一方の接続端子部26の表側(図7(b)
では左側)には接続用導体板85が位置しており、この
接続用導体板85に設けられたボルト挿通孔85a、上
記接続端子部26のボルト挿通孔26a、及び、バッテ
リーBTの正端子から導かれた電線D2の端部に設けら
れたドーナツ状端子90にケース外側からボルト92を
挿通してナット88に締め付けることにより、上記接続
端子部26と接続用導体板85とがバッテリーBTに電
気的に接続されている。他方の接続端子部26の表側
(図7(b)では右側)には上記接続用導体板84が位
置しており、この接続用導体板84に設けられたボルト
挿通孔84a、上記接続端子部26のボルト挿通孔26
a、及び、各車載電装品から導かれた電線D3の端部に
設けられたドーナツ状端子90にケース外側からボルト
92を挿通してナット88に締め付けることにより、上
記接続端子部26と接続用導体板84とに各車載電装品
が電気的に接続されている。
【0032】図7(c)に示すように、復帰用フュージ
ブルリンクFL2では、そのフューズ用導体61の両端
部がケースから下方に突出して接続端子部62を構成し
ており、この復帰用フュージブルリンクFL2が上記復
帰用フュージブルリンク装着口82に嵌着されている。
そして、両接続端子部62のすぐ裏側にナット88が配
設され、これらナット88の間を上記接続用導体板84
が通過している。
【0033】一方の接続端子部62の表側(図7(c)
では左側)には上記接続用導体板85が位置しており、
この接続用導体板85に設けられたボルト挿通孔85b
及び上記接続端子部62のボルト挿通孔62aにケース
外側からボルト92を挿通してナット88に締め付ける
ことにより、上記接続端子部62と接続用導体板85と
が電気的に接続されている。他方の接続端子部62の表
側(図7(c)では右側)には接続用導体板86が位置
しており、この接続用導体板86に設けられたボルト挿
通孔86a及び上記接続端子部62のボルト挿通孔62
aにケース外側からボルト92を挿通してナット88に
締め付けることにより、上記接続端子部62と接続用導
体板86とが電気的に接続されている。
【0034】図7(d)に示すように、接続ブロック7
0は、絶縁材料からなるブロック本体71に接続用導体
72の中間部が埋め込まれ、この接続用導体72の両端
部がブロック本体71から下方に突出した構成とされて
いる。一方、ケース80における接続ブロック装着口8
3の底部には、上記接続用導体72の両端部が上方から
挿入可能な挿入溝80aが形成され、当該挿入を行いな
がら接続ブロック70を接続ブロック装着口83に装着
することにより、この接続ブロック70の接続用導体7
2の両端部が接続用導体板84,86にそれぞれ接触し
て両導体板84,86同士を電気的に接続するようにな
っている。
【0035】すなわち、このフューズボックスFBで
は、両接続用導体板84,86が前記開放部64の両接
点に相当している。
【0036】次に、この装置の作用を説明する。
【0037】1)正常運転時(図1):正常運転時で
は、接続ブロック70を運転者の手元等に置き、フュー
ズボックスFBにはまだ装着しないでおく。これによ
り、復帰用回路60における開放部64の両接点は開か
れたままで、スタータモータ56以外の車載電装品は専
らメインフュージブルリンクFL1のフューズ用導体2
0を介してバッテリーBTに接続されている。従って、
各車載電装品にはフューズ用導体20を通じて電力が供
給される。
【0038】2)車両衝突時(図2):車両衝突が発生
すると、これを衝突検知器66が検知し、衝突検知信号
を制御装置68に入力する。これを受けた制御装置68
は、メインフュージブルリンクFL1の導線42に制御
信号を入力し、火薬を爆発させてフューズ用導体20の
破断部22を破断させる。これにより、スタータモータ
58を除く車載電装品がバッテリーBTから一斉に遮断
され、これらの遮断電装品は作動不能な状態となる。
【0039】3)電力供給復帰(図3):上記電源遮断
後、運転者等が安全状態を確認した上で、手持ちの接続
ブロック70を図6〜図9に示すフューズボックスFB
の接続ブロック装着口83に装着すると、それまで開い
ていた開放部64の両接点(具体的には接続用導体板8
4,86)が上記接続ブロック70の接続用部材72を
媒介として電気的に接続され、その結果、各車載電装品
は復帰用回路60を媒介としてバッテリーBTに再接続
される。従って、車載電装品を用いた保安処置、例え
ば、車を走行させて安全な場所へ避難したり、適当なラ
ンプを点灯させて外部に自車の存在を報知したりする処
置が可能になる。
【0040】しかも、上記復帰用回路60には、破断さ
れたフューズ用導体20とは別のフューズ用導体61が
設けられているため、電力供給復帰状態でも過電流が防
止されて高い安全性が確保される。また、この電力供給
復帰は、運転者等の意志により接続ブロック70がフュ
ーズボックスFBに装着された場合にのみ行われるの
で、運転者等が知らない間に大電流容量の電装品が駆動
され続けてバッテリーが上がるといった心配もない。
【0041】なお、本発明の実施形態はこれに限らず、
例えば次のような形態をとることも可能である。
【0042】(1) 本発明における電源遮断手段は上記の
ようなメインフュージブルリンクFL1に限らず、フュ
ーズ用導体を強制的に切断することにより電源を遮断す
るものであればよい。例えば、特公昭58−47809
号公報に示されるような回路遮断器を用いてもよいし、
衝突検知時にフューズ用導体20を強制的に短絡させて
大電流を流し、この大電流によってフューズ用導体20
を意図的に溶断させるようにしたものでもよい。
【0043】(2) 上記実施形態では、メインフュージブ
ルリンクFL1、復帰用フュージブルリンクFL2、及
び接続ブロック70が単一のフューズボックスFBに組
み込まれたものを示したが、これらを適宜分散配置する
ことも可能である。
【0044】(3) 前記実施形態では、スタータモータ5
6を除く車載電装品をメインフュージブルリンクFL1
の下流側に設け、強制電源遮断対象としているが、全て
の車載電装品をメインフュージブルリンクFL1の下流
側に設けてもよいし、スタータモータ56以外の電装品
をメインフュージブルリンクFL1の下流側から外す
(すなわち強制電源遮断対象から外す)ようにしてもよ
い。この場合、強制電源遮断対象から外す電装品として
は、例えばルームランプのように、電流容量が小さくて
かつ非常時の保安処置を行うのに適したものを設定する
のが、より好ましい。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明は、車両の衝突を検
知する衝突検知手段と、この衝突検知手段による衝突検
知時に電源と車載電装品との間に介在するメインフュー
ズ部材を強制的に切断して電力供給を停止させる電源遮
断手段とを備えた車両の安全装置において、上記メイン
フューズ部材と並列に復帰用回路を配し、この復帰用回
路に、上記フューズ部材とは別の復帰用フューズ部材
と、互いに電気的に開いた接点をもつ開放部とを直列に
配するとともに、上記開放部に装着可能に構成され、当
該装着により上記開放部の接点同士を電気的に接続する
接続部材を備えたものであるので、車両衝突検知時に車
載電装品を電源から遮断することによって火災発生等を
未然に防止できるとともに、衝突後、運転者等が自らの
意志で接続部材を開放部に装着することにより、簡単な
構造で確実かつ安全に電力供給を復帰させることができ
る効果がある。しかも、当該復帰後は、上記開放部と直
列に設けられた復帰用フューズ部材により、衝突前と同
様に過電流を防止できる。
【0046】さらに、上記メインフューズ部材、復帰用
フューズ部材、及び開放部両接点を単一のフューズボッ
クスに組込むとともに、このフューズボックスに上記接
続部材が着脱される接続部材装着部を設け、この接続部
材装着部に接続部材が装着された状態で当該接続部材に
より上記開放部の両接点同士が電気的に接続されるよう
にしたものでは、両フューズ部材及び開放部をコンパク
トな状態で車両に搭載することができ、また、配線も簡
略化できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる車両の安全装置の正常運転時の
状態を示す回路図である。
【図2】本発明にかかる車両の安全装置の車両衝突時の
状態を示す回路図である。
【図3】本発明にかかる車両の安全装置の電力供給復帰
時の状態を示す回路図である。
【図4】上記安全装置に設けられる電源遮断器の断面正
面図である。
【図5】図4のE−E線断面図である。
【図6】上記安全装置を構成するフューズボックスの平
面図である。
【図7】(a)は図6のA−A線断面図、(b)は図6
のB−B線断面図、(c)は図6のC−C線断面図、
(d)は図6のD−D線断面図である。
【図8】上記フューズボックスにメインフュージブルリ
ンク及び復帰用フュージブルリンクを装着する過程を示
す斜視図である。
【図9】上記フューズボックスにボルトを締め付ける過
程を示す斜視図である。
【符号の説明】
BT バッテリー FB フューズボックス FL1 メインフュージブルリンク(電源遮断手段を内
蔵) FL2 復帰用フュージブルリンク 20 フューズ用導体(メインフューズ部材) 60 復帰用回路 61 フューズ用導体(復帰用フューズ部材) 64 開放部 66 衝突検知器 68 制御装置 70 接続ブロック(接続部材) 72 接続用導体 83 接続ブロック装着口(接続部材装着部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 粂 昌宏 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者 城戸 元則 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者 宮▲崎▼ 順之 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内 (72)発明者 外山 秀明 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社ハーネス総合技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の衝突を検知する衝突検知手段と、
    この衝突検知手段による衝突検知時に電源と車載電装品
    との間に介在するメインフューズ部材を強制的に切断し
    て電力供給を停止させる電源遮断手段とを備えた車両の
    安全装置において、上記メインフューズ部材と並列に復
    帰用回路を配し、この復帰用回路に、上記フューズ部材
    とは別の復帰用フューズ部材と、互いに電気的に開いた
    接点をもつ開放部とを直列に配するとともに、上記開放
    部に装着可能に構成され、当該装着により上記開放部の
    接点同士を電気的に接続する接続部材を備えたことを特
    徴とする車両の安全装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両の安全装置におい
    て、上記メインフューズ部材、復帰用フューズ部材、及
    び開放部の両接点を単一のフューズボックスに組込むと
    ともに、このフューズボックスに上記接続部材が装着さ
    れる接続部材装着部を設け、この接続部材装着部に接続
    部材が装着された状態で当該接続部材により上記開放部
    の両接点が電気的に接続されるようにしたことを特徴と
    する車両の安全装置。
JP9138368A 1997-05-28 1997-05-28 車両の安全装置 Withdrawn JPH10324207A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6411190B1 (en) * 1999-08-03 2002-06-25 Yazaki Corporation Circuit breaker
US6448884B1 (en) * 1999-08-27 2002-09-10 Yazaki Corporation Circuit breaker
US6483420B1 (en) * 1999-08-03 2002-11-19 Yazaki Corporation Circuit breaker

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