JPH10321584A - 乾燥装置および乾燥方法 - Google Patents

乾燥装置および乾燥方法

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JPH10321584A
JPH10321584A JP9132045A JP13204597A JPH10321584A JP H10321584 A JPH10321584 A JP H10321584A JP 9132045 A JP9132045 A JP 9132045A JP 13204597 A JP13204597 A JP 13204597A JP H10321584 A JPH10321584 A JP H10321584A
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JP
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gas
drying
solvent liquid
nozzle
processing
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JP9132045A
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English (en)
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Akinori Matsumoto
曉典 松本
Takeshi Kuroda
健 黒田
Koji Ban
功二 伴
Touko Konishi
瞳子 小西
Naoki Yokoi
直樹 横井
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Renesas Semiconductor Engineering Corp
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Renesas Semiconductor Engineering Corp
Mitsubishi Electric Corp
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    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic System or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
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    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67017Apparatus for fluid treatment
    • H01L21/67028Apparatus for fluid treatment for cleaning followed by drying, rinsing, stripping, blasting or the like
    • H01L21/67034Apparatus for fluid treatment for cleaning followed by drying, rinsing, stripping, blasting or the like for drying

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理対象物の乾燥不良を抑制する。 【解決手段】 ノズル34へ窒素ガスが供給されると、
噴出孔35を通じて噴出する窒素ガスの噴流36が生成
される。噴流36は、膜状となって、処理槽11の側壁
の内側表面に沿って上昇し、その後、処理槽11の上部
に形成されている吸気口33を通じて、外部へと回収さ
れる。処理槽11の側壁の内側表面が噴流36で覆われ
るので、この内側表面へのIPA蒸気の無用な凝縮が抑
制される。その結果、IPA蒸気が、受け皿6の上に載
置される処理対象物の表面への凝縮に、有効に利用され
るので、処理対象物の乾燥不良が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウェハの
乾燥に好適な乾燥技術に関し、特に、乾燥不良を抑制す
るための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図22は、この発明の背景となる従来の
乾燥装置の構成を示す正面断面図である。この乾燥装置
151は、半導体ウェハの乾燥を目的とした装置として
構成されている。装置151には、上方が開口した処理
槽171が備わっている。処理槽171の側壁の上方部
分の内側には、処理槽171の側壁に沿うように冷却コ
イル162が取り付けられている。冷却コイル162
は、石英管で構成されており、その内部には冷却水が流
される。
【0003】処理槽171の底部の直下には、ヒータ1
70が設置されている。さらに、処理槽171の内部に
は、底部と上方の開口端との間の位置に、受け皿166
が固定されている。この受け皿166の底部には、ドレ
イン用の配管180が接続されている。
【0004】装置151を使用する際には、まず、処理
槽171の内部に、IPA(イソプロピルアルコール)
液167が注ぎ込まれる。処理槽171の深さは、液面
が受け皿166の底部に達しないように調整される。そ
して、冷却コイル162の内部に、冷却水が流される。
【0005】さらに、ヒータ170がオンされることに
より、IPA液167が加熱される。その結果、IPA
液167が気化して、IPA蒸気165が発生する。こ
のIPA蒸気165は、処理槽171の内部に充満す
る。IPA蒸気165は、冷却コイル162の近傍で
は、冷却されるために凝縮する。すなわち、冷却コイル
162は、IPA蒸気165が処理槽171の外部へと
漏出するのを防止する働きをなしている。
【0006】したがって、処理槽171の中で、底部の
付近の液貯留部169に、IPA液167が貯留され、
その上方から冷却コイル162が設置される付近までの
蒸気充填部168に、IPA蒸気165が充満する。蒸
気充填部168にIPA蒸気165が充満した後に、処
理対象物としての半導体ウェハ163に対する処理が開
始される。すなわち、多数の半導体ウェハ163と、こ
れらを積載するカセット164とが、水洗処理の完了後
に、保持アーム161に吊り下げられつつ、処理槽17
1の上方から蒸気充填部168へと挿入される。半導体
ウェハ163を積載するカセット164は、図22に示
すように、受け皿166の直上の位置に、保持アーム1
61によって保持される。
【0007】すると、蒸気充填部168に充満するIP
A蒸気165が、半導体ウェハ163およびカセット1
64の表面に付着する水滴の中へと、凝縮し解け込んで
ゆく。その結果、水滴は実質的にIPAの液滴へと置き
換えられ、半導体ウェハ163やカセット164の表面
から滑り落ちて行く。このようにして、水滴で濡れた半
導体ウェハ163およびカセット164の乾燥が実現す
る。滑り落ちたIPAの液滴は、受け皿166によって
回収され、配管180を通じて外部へと排出される。
【0008】乾燥処理が完了すると、カセット164
は、保持アーム161によって引き上げられ、処理槽1
71の外部へと取り出される。その後、取り出されたカ
セット164は、つぎの処理工程へと搬送される。そし
て、処理槽171には、新たな半導体ウェハ163およ
びカセット164が投入される。このようにして、半導
体ウェハ163およびカセット164の乾燥処理が、反
復的に実行される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の装置
151では、IPA蒸気165が、投入された処理対象
物としての半導体ウェハ163だけでなく、処理槽17
1の内壁表面などの不必要な部分にも凝縮していた。加
えて、IPA蒸気165の流れが、受け皿166によっ
て妨げられていた。このため、半導体ウェハ163への
IPA蒸気165の凝縮が十分に行われないことがあ
り、その結果、乾燥が十分に行われず、乾燥不良を生じ
ることがあるという問題点があった。そして、このこと
が、半導体ウェハ163に作り込まれる半導体デバイス
の歩留まりを劣化させる要因の一つとなっていた。
【0010】この発明は、従来の技術における上記した
問題点を解消するためになされたもので、乾燥不良を抑
制し得る乾燥技術を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明の装置は、水
溶性の溶媒液を貯留しつつ加熱し、前記溶媒液から発生
する蒸気を処理対象物の表面に凝縮させることによっ
て、当該処理対象物の表面を乾燥させるための乾燥装置
において、前記処理対象物を出し入れ可能で上方向を向
いて開口する開口部を上部に規定し、底部において前記
溶媒液を貯留可能であるとともに、貯留された当該溶媒
液の上方において前記処理対象物を収容可能な処理槽を
備える。そして、前記装置は、前記処理層の前記底部に
貯留する前記溶媒液を加熱可能なヒータと、前記蒸気が
前記開口部を通じて前記処理槽の内部から外部へと放散
することを防止するための放散防止手段と、ガスの供給
を受けることによって、前記処理槽の側壁の内側表面に
沿って、当該内側表面を覆うように流れる前記ガスの流
れを生成可能なノズルと、をさらに備えており、前記処
理槽は、前記内側表面に沿って流れた後の前記ガスを回
収可能な吸気口を、前記側壁に、さらに規定している。
【0012】第2の発明の装置では、第1の発明の乾燥
装置において、前記ガスが前記内側表面に沿って、下部
から上部へと当該内側表面を覆うように流れた後に、前
記吸気口へと回収可能なように、前記ノズルが前記側壁
の下部に設置され、前記吸気口が前記側壁の上部に規定
されている。
【0013】第3の発明の装置では、第1の発明の乾燥
装置において、前記ガスが前記内側表面に沿って、上部
から下部へと当該内側表面を覆うように流れた後に、前
記処理対象物が収容される部位を通過して前記吸気口へ
と回収可能なように、前記ノズルが前記側壁の上部に設
置され、前記吸気口が前記側壁の上部に規定されてい
る。
【0014】第4の発明の装置は、第1ないし第3のい
ずれかの発明の乾燥装置において、吸引手段と、混合ガ
ス生成手段とを、さらに備え、前記吸引手段は、前記吸
気口と前記混合ガス生成手段の間に介挿され、前記吸気
口を通じて前記処理槽の内部を吸引し、前記混合ガス生
成手段は、前記吸引手段と前記ノズルの間に介挿され、
前記ガスとして、非反応性ガスと前記蒸気との混合ガス
を前記ノズルへと供給し、しかも、前記吸引手段によっ
て吸引された前記混合ガスの中の前記蒸気の濃度を高め
て前記ノズルへと供給する。
【0015】第5の発明の装置は、第4の発明の乾燥装
置において、前記混合ガス生成手段と前記ノズルの間に
介挿され、前記混合ガスを搬送するための混合ガス配管
と、前記ヒータを第1ヒータとし、前記混合ガス配管に
取り付けられ、当該混合ガス配管で搬送される前記混合
ガスを加熱するための第2ヒータと、をさらに備える。
【0016】第6の発明の装置では、第5の発明の乾燥
装置において、前記混合ガス生成手段が、前記溶媒液を
貯留可能な混合槽と、当該混合槽に貯留される前記溶媒
液を加熱することによって、この溶媒液の蒸気を生成す
るための第3ヒータと、を備える。そして、前記混合槽
は、当該混合槽に貯留される前記溶媒液から生成された
蒸気を、前記吸引手段によって吸引された前記混合ガス
の中に混入させることによって、当該混合ガスの中の前
記蒸気の濃度を高め、前記乾燥装置は、前記吸気口を通
過する前記混合ガスの中の前記蒸気の濃度を検出する濃
度センサと、前記濃度センサで検出された前記濃度の目
標値からの偏差を解消するように、前記第1ないし第3
ヒータの加熱出力を制御する制御手段と、をさらに備え
る。
【0017】第7の発明の装置では、第6の発明の乾燥
装置において、前記制御手段が、前記濃度センサで検出
された前記濃度の前記目標値からの偏差を解消するよう
に、前記第1ないし第3ヒータの加熱出力に加えて、前
記吸引手段の吸引出力をも制御する。
【0018】第8の発明の装置は、第2の発明の乾燥装
置において、前記側壁に取り付けられ、前記ガスが前記
内側表面に沿って下部から上部へと当該内側表面を覆う
ように流れた後に、一旦、前記処理対象物が収容される
部位へと向かうように、流れの方向を転換させる整流部
材を、さらに備える。
【0019】第9の発明の装置では、第1ないし第8の
いずれかの発明の乾燥装置において、前記ノズルが、内
側から外側へと多重に組み合わされた複数の配管を備
え、前記複数の配管の各々が、中心軸に沿って配列する
複数の噴出孔を規定しており、その結果、前記複数の配
管の中で、最も内側の配管に供給された前記ガスが、前
記複数の噴出孔を通じて順次外側の配管へと供給される
とともに、最も外側に位置する配管に規定される前記複
数の噴出孔を通じて前記側壁の前記内側表面に沿うよう
に噴出し、しかも、前記複数の配管の中の任意の一つと
その外側の一つとの間で、各々に規定される前記噴出孔
が互いに反対側に向いている。
【0020】第10の発明の装置は、水溶性の溶媒液を
貯留しつつ加熱し、前記溶媒液から発生する蒸気を処理
対象物の表面に凝縮させることによって、当該処理対象
物の表面を乾燥させるための乾燥装置において、前記処
理対象物を出し入れ可能で上方向を向いて開口する開口
部を上部に規定し、底部において前記溶媒液を貯留可能
であるとともに、貯留された当該溶媒液の上方において
前記処理対象物を収容可能な処理槽を備えている。そし
て、前記装置は、前記処理層の前記底部に貯留する前記
溶媒液を加熱可能なヒータと、前記蒸気が前記開口部を
通じて前記処理槽の内部から外部へと放散することを防
止するための放散防止手段と、ガスの供給を受けること
によって、前記処理槽に貯留される前記溶媒液の中に、
前記ガスを噴出することによって、前記溶媒液をバブリ
ング可能なノズルと、を備えており、前記処理槽は、バ
ブリング後の前記ガスを回収可能な吸気口を、前記側壁
に、さらに規定している。
【0021】第11の発明の装置では、第10の発明の
乾燥装置において、前記ノズルが複数個に分割して配置
されている。
【0022】第12の発明の装置は、第10または第1
1の発明の乾燥装置において、前記ガスの供給を受ける
ことによって、前記処理槽の側壁の内側表面に沿って、
当該内側表面を覆うように流れる前記ガスの流れを生成
可能なもう一つのノズルを、さらに備えており、しか
も、前記ノズルおよびもう一つのノズルが互いに連通し
ており、それによって、これらの双方のノズルに、前記
ガスとして共通のガスを同時に供給可能である。
【0023】第13の発明の装置は、水溶性の溶媒液を
貯留しつつ加熱し、前記溶媒液から発生する蒸気を処理
対象物の表面に凝縮させることによって、当該処理対象
物の表面を乾燥させるための乾燥装置において、前記処
理対象物を出し入れ可能で上方向を向いて開口する開口
部を上部に規定し、底部において前記溶媒液を貯留可能
であるとともに、貯留された当該溶媒液の上方において
前記処理対象物を収容可能な処理槽を備えている。そし
て、前記装置は、前記処理層の前記底部に貯留する前記
溶媒液を加熱可能なヒータと、前記蒸気が前記開口部を
通じて前記処理槽の内部から外部へと放散することを防
止するための放散防止手段と、前記処理槽に収容される
前記処理対象物の直下で、しかも、貯留される前記溶媒
液の液面の上方の位置に設置される受け皿と、前記受け
皿の底部に連結し、前記受け皿に注がれる液体を前記装
置の外部へと排出するための配管と、をさらに備えてお
り、しかも、前記受け皿が、気体透過性であってしかも
液体不透過性の材料で、構成されている。
【0024】第14の発明の装置は、水溶性の溶媒液を
貯留しつつ加熱し、前記溶媒液から発生する蒸気を処理
対象物の表面に凝縮させることによって、当該処理対象
物の表面を乾燥させるための乾燥装置において、前記処
理対象物を出し入れ可能で上方向を向いて開口する開口
部を上部に規定し、底部において前記溶媒液を貯留可能
であるとともに、貯留された当該溶媒液の上方において
前記処理対象物を収容可能な処理槽を備えている。そし
て、前記装置は、前記処理層の前記底部に貯留する前記
溶媒液を加熱可能なヒータと、前記蒸気が前記開口部を
通じて前記処理槽の内部から外部へと放散することを防
止するための放散防止手段と、前記処理槽に収容される
前記処理対象物の直下で、しかも、貯留される前記溶媒
液の液面の上方の位置に設置される受け皿と、前記受け
皿の底部に連結し、前記受け皿に注がれる液体を前記装
置の外部へと排出するための配管と、をさらに備えてい
る。しかも、前記受け皿が、断面「V」字型または逆
「V」字型に折り曲げられた平板状の第1板材と、当該
第1板材を中心として対称となるように、前記第1板材
の両側に、当該第1板材をも含めた全体としてそれぞれ
断面「V」字型または逆「V」字型となるように、互い
に間隔をおいて配列された平板状の複数の第2板材と、
を備えている。
【0025】第15の発明の装置は、第14の発明の乾
燥装置において、前記受け皿が、前記複数の第2板材の
中で、前記第1板材から最も離れた位置、すなわち最も
外側に、配置される一対のさらに外側に取り付けられ、
前記受け皿の下方から上昇する前記蒸気の流れを収束さ
せるための整流部材を、さらに備える。
【0026】第16の発明の装置は、第13ないし第1
5のいずれかの発明の乾燥装置において、ガスの供給を
受けることによって、前記処理槽の側壁の内側表面に沿
って、当該内側表面を覆うように流れる前記ガスの流れ
を生成可能なノズルを、さらに備えている。そして、前
記処理槽は、前記内側表面に沿って流れた後の前記ガス
を回収可能な吸気口を、前記側壁に、さらに規定してお
り、しかも、前記ガスが前記内側表面に沿って、上部か
ら下部へと当該内側表面を覆うように流れた後に、前記
処理対象物が収容される部位を通過して前記吸気口へと
回収可能なように、前記ノズルが前記側壁の上部に設置
され、前記吸気口が前記側壁の上部に規定されている。
【0027】第17の発明の装置は、第13ないし第1
5のいずれかの発明の乾燥装置において、ガスの供給を
受けることによって、前記処理槽に貯留される前記溶媒
液の中に、前記ガスを噴出することによって、前記溶媒
液をバブリング可能なノズルを、さらに備え、前記処理
槽は、バブリング後の前記ガスを回収可能な吸気口を、
前記側壁に、さらに規定している。
【0028】第18の発明の装置は、第1ないし第17
のいずれかの発明の乾燥装置において、前記放散防止手
段が、前記開口部を挟んで互いに対向するように設けら
れる、噴出手段と排気手段と、を備え、前記排気手段
は、前記噴出手段に向かって開口する排気口を規定し、
前記噴出手段は、ガス体の供給を受けることによって、
前記排気口へ向かうとともに前記開口部を覆う前記ガス
体の噴流を生成可能であり、前記排気手段は、前記排気
口を通じて吸引した前記ガス体を外部へと排出可能であ
り、前記処理槽の側壁が、下方から前記開口部へと接近
するにしたがって、内側へと滑らかに湾曲する湾曲部を
有している。
【0029】第19の発明の装置は、第18の発明の乾
燥装置において、前記放散防止手段が、前記開口部を開
閉自在に覆う蓋、をさらに備える。
【0030】第20の発明の方法は、第1ないし第19
のいずれかの発明の乾燥装置を用いて前記処理対象物の
表面を乾燥させる乾燥方法において、前記乾燥装置を準
備する工程と、前記処理槽の中に前記溶媒液を供給する
ことにより、前記処理槽の中の一部に前記溶媒液を貯留
する工程と、前記ヒータを駆動することにより、前記溶
媒液を加熱する工程と、前記開口部を通過することによ
り、前記処理対象物を前記処理槽の中へと挿入する工程
と、挿入された前記処理対象物を、前記溶媒液の液面の
上方に保持しつつ、加熱された前記溶媒液の蒸気によっ
て、前記処理対象物の表面を乾燥させる乾燥処理工程
と、当該乾燥処理工程の後に、前記開口部を通過するこ
とによって、前記処理対象物を前記処理槽の外部へと取
り出す工程と、を備える。
【0031】
【発明の実施の形態】
<1.序論>はじめに、従来装置151と並んで、以下の
各実施の形態の基礎技術の一つとなり得る乾燥装置10
0について説明する。なお、以下の各実施の形態では、
主として、乾燥装置100を基礎とした例を示すが、同
様に従来装置151を基礎として実施することも可能で
ある。
【0032】<1-1.装置100の構成>図2は、乾燥装
置100の構成を示す正面断面図である。この装置10
0は、従来装置151と同様に、半導体ウェハ3の乾燥
を目的とする装置として構成されている。図2に示すよ
うに、装置100には、処理槽11が備わっている。処
理槽11は、上部のみが開口した容器として構成されて
いる。すなわち、処理槽11の上部には、上方に向かっ
て開口する開口部22が規定されている。そして、処理
槽11の側壁は、その上端の付近において、下方から開
口部22へと接近するのにしたがって、内側へと滑らか
に湾曲している。
【0033】処理槽11の上部には、開口部22を挟ん
で互いに対向するように、一列のノズル(噴出手段)1
3およびダクト状の排気部材(排気手段)14が設置さ
れている。これらのノズル13の各々には、配管19の
一端が接続されている。この配管19の他端は、窒素ガ
ス供給装置18に接続されている。窒素ガス供給装置1
8は、例えば、工場設備の一つとして設置されている装
置である。排気部材14に規定される排気口は、ノズル
13に対向するように開口している。
【0034】処理槽11の上部には、さらに、開口部2
2を開閉自在に覆う蓋15が備わっている。蓋15の開
閉を自在とするために、例えば、図2に示すように、蓋
15に連結するアクチュエータ24が設置される。アク
チュエータ24は、図示しないコントローラからの信号
に応答して、蓋15を水平方向へ移動させることによ
り、蓋15を開閉する。
【0035】一方、処理槽11の底部の直下には、ヒー
タ(第1ヒータ)10が設置されている。さらに、処理
槽11の内部には、底部とその上方の開口部22との間
の位置に、受け皿6が固定されている。この受け皿6の
底部には、処理槽11の側壁を貫通し、外部へと導かれ
ているドレイン用の配管20の一端が接続されている。
【0036】<1-2.装置100の動作>この装置100
は、つぎの手順で使用される。まず、処理槽11の内部
には、水洗後の半導体ウェハ3の乾燥に適した溶媒、例
えば、IPA液(溶媒液)7が供給される。供給される
IPA液7の量は、液面が受け皿6の底部よりも下方に
位置するように調整される。そして、蓋15を閉じた状
態で、ヒータ10に通電が行われる。
【0037】その結果、ヒータ10が発生する熱が、処
理槽11の底部を通して、IPA液7へと伝えられる。
IPA液7が加熱される結果、IPA液7が気化するこ
とにより、IPA蒸気5が発生する。このIPA蒸気5
は、処理槽11の内部に充満する。すなわち、処理槽1
1は、IPA液7を貯留する液貯留部9と、その上部の
IPA蒸気5で満たされる蒸気充填部8とに分けられ
る。
【0038】水洗処理が終了した半導体ウェハ3の処理
槽11内への投入に先立って、窒素ガス供給装置18か
ら窒素ガスが、配管19を通じてノズル13へと供給さ
れる。すると、ノズル13から、窒素ガスが噴出する。
ノズル13が列状に配列しているために、噴出する窒素
ガス、すなわち窒素ガスの噴流21は、膜状となって開
口部22の全体を覆う。そして、噴流21は、ノズル1
3に対向して開口する排気部材14の排気口へと回収さ
れる。排気部材14は、排気口を通じて吸引した噴流2
1を、外部へと排出する。
【0039】噴流21が噴出している間に、蓋15が開
かれ、処理対象物としての半導体ウェハ3の処理槽11
内への投入が行われる。すなわち、多数の半導体ウェハ
3と、これらを積載したカセット4とが、水洗処理の完
了後に、保持アーム161(図22)と同様の保持アー
ムに吊り下げられつつ、開口部22の上方から、噴流2
1を横切り開口部22を通過して、蒸気充填部8へと挿
入される。半導体ウェハ3を積載するカセット4は、図
2に示すように、受け皿6の上に載置される。その後、
保持アームは外部へと引き上げられる。保持アームが外
部へ除去された後には、蓋15を閉塞し、噴流21を停
止することが可能である。
【0040】半導体ウェハ3およびカセット4が蒸気充
填部8の中に保持されるために、蒸気充填部8に充満す
るIPA蒸気5が、半導体ウェハ3およびカセット4の
表面に付着する水滴の中に、凝縮し解け込んでゆく。I
PAは、水に対する溶解度が高いので、水滴の中に多量
に溶解する。その結果、水滴は実質的にIPAの液滴へ
と置き換えられ、重量を増す。そして、IPAの液滴
は、その重量のために、半導体ウェハ3やカセット4の
表面から滑り落ちて行く。
【0041】このようにして、水滴で濡れた半導体ウェ
ハ3およびカセット4の乾燥が実現する。滑り落ちたI
PAの液滴は、受け皿6によって回収され、配管20を
通じて外部へと排出される。すなわち、水滴や微量の不
純物が混入したIPA液は、IPA液7へと混じり合う
ことなく、処理槽11の外へと排除される。このため、
液貯留部9に貯留されるIPA液7の純度は高いままに
保たれる。
【0042】半導体ウェハ3およびカセット4の乾燥処
理が完了すると、噴流21が再び生成され、蓋15が開
かれる。そうして、保持アームが処理槽11の中に再び
挿入され、半導体ウェハ3を積載したカセット4が、こ
の保持アームによって引き上げられることによって、噴
流21を横切り、開口部22を通過して、処理槽11の
外部へと取り出される。その後、取り出された半導体ウ
ェハ3およびカセット4は、つぎの処理工程へと搬送さ
れる。そして、処理槽11の蒸気充填部8には、新たな
半導体ウェハ3およびカセット4が投入される。このよ
うに、半導体ウェハ3およびカセット4の乾燥処理が、
反復的に実行される。
【0043】半導体ウェハ3およびカセット4の乾燥処
理が行われるときに、それらが受け皿6の上に載置され
る代わりに、保持アームによって、蒸気充填部8の中の
受け皿6の上方に保持されていてもよい。このときに
は、乾燥処理が行われる間においても、蓋15は開いた
ままであり、噴流21は停止されない。
【0044】<1-3.装置100の利点>処理対象物とし
ての半導体ウェハ3およびカセット4が、処理槽11へ
投入されるとき、および、処理槽11から外部へと取り
出されるとき、さらに場合によっては、乾燥処理が行わ
れているときにも、蓋15が開いており、同時に噴流2
1が生成されている。蓋15が開いているにもかかわら
ず、IPA蒸気5は、開口部22を覆う噴流21に阻ま
れて、開口部22を通過して処理槽11の外部へと飛散
し難くなっている。すなわち、IPA蒸気5は、ほとん
ど蒸気充填部8に留まる。すなわち、噴流21は、ガス
の通過を阻止する一種のカーテンの役割を果たす。
【0045】装置100では、噴流21がカーテンとし
ての機能を効果的に果たす上で、処理槽11の形状が大
きな役割を演じている。図2に示すように、IPA液7
から発生したIPA蒸気5は、処理槽11の側壁面に沿
って上昇する。ところが、既述したように、処理槽11
の側壁は、開口部22の付近において、開口部22へと
接近するのにしたがって、内側へと滑らかに湾曲してい
る。
【0046】このために、IPA蒸気5の流れは、処理
槽11の上部の付近では、側壁の湾曲部に沿って内側へ
と滑らかに湾曲する。そして、IPA蒸気5が蒸気充填
部8の上部で冷却される結果、IPA蒸気5の流れは、
下方へ向かう流れへとつながってゆく。すなわち、蒸気
充填部8の中で、IPA蒸気5の対流が、図2に示す流
れ23に沿って発生する。その結果、蒸気充填部8の中
に充満するIPA蒸気5の開口部22を通じての外部へ
の流出が、噴流21によって効果的に阻止される。
【0047】装置100では、噴流21が生成されるた
めに、従来装置151で必要とされた冷却コイル162
が必要でないので、冷却コイル162に供給される冷媒
の状態の変動にともなうIPA蒸気165の状態の不安
定性が解消される。すなわち、蒸気充填部8に充満する
IPA蒸気5の濃度や広がりなどが安定する。その結
果、半導体ウェハ3およびカセット4等の処理対象物の
乾燥が均一に、しかも、安定して行われ易くなる。すな
わち、従来装置151で問題とされた乾燥不良の問題が
緩和され、半導体ウェハ3に作り込まれる半導体デバイ
スの歩留まりが向上する。
【0048】さらに、開閉自在の蓋15が備わるため
に、装置100が稼働していないとき、稼働の準備が行
われているとき、あるいは、稼働中ではあっても半導体
ウェハ3やカセット4が処理槽11の中に投入されてい
ないときなどに、蓋15で開口部22を閉塞することが
できる。蓋15が閉塞されている期間では、ノズル13
へ窒素ガスを供給する必要がないので、窒素ガスの使用
量を節減することができる。すなわち、ノズル13およ
び排気部材14に加えて、蓋15も、IPA蒸気5が開
口部22を通じて外部へと放散することを防止する放散
防止手段として機能する。
【0049】大規模な量産工場では、窒素ガスの使用に
ともなうコストも軽視することはできない。したがっ
て、蓋15が備わることによる、コスト節減の効果も無
視できない。また、ノズル13が作動する期間が短縮さ
れるので、ノズル13の損耗が低減され、装置の寿命が
拡大するという利点も得られる。
【0050】なお、処理槽11に貯留される溶媒として
IPAが用いられる例を示したが、水洗後の処理対象物
の乾燥に適した溶媒であれば、他の物質が用いられても
よい。すなわち、沸点が水よりも低く、蒸発潜熱が水よ
りも小さく、しかも、水に対する溶解度の高い有機溶剤
が、一般に使用可能である。例えば、TFEA(トリフ
ルオロエチルエチルアルコール)、HFIPA(ヘキサ
フルオロイソプロピルアルコール)、PFPA(ペンタ
フルオロプロピルアルコール)などが、好適である。
【0051】また、配管19を通じてノズル13へ供給
されるガスとして、窒素ガスが使用される例を示した
が、一般に、化学的に安定なガス、すなわち、非反応性
のガスであれば、他の種類のガスであってもよい。例え
ば、アルゴンガスなどの不活性ガスを用いてもよい。も
っとも、窒素ガスは、非反応性のガスの中で、最も安価
で、しかも、入手し易いという利点がある。
【0052】さらに、ノズル13が一列に配列され、そ
のことによって、開口部22を膜状に覆う噴流21が生
成される例を示したが、一列のノズル13の代わりに、
膜状の噴流21を生成可能な単一のノズルが設置されて
もよい。
【0053】<2.実施の形態1>図1、図3、および、
図4は、それぞれ、実施の形態1の乾燥装置の構成を示
す斜視断面図、正面断面図、および、側面断面図であ
る。この装置101は、処理槽11の側壁の内側表面、
すなわち蒸気充填部の内壁面を覆うように、窒素ガスの
流れが生成される点において、装置100とは特徴的に
異なっている。装置101では、この特徴によって、I
PA蒸気5の濃度の低下の問題が緩和され、処理対象物
における乾燥不良がさらに抑えられるという利点が得ら
れる。
【0054】装置101では、処理槽11は、その側壁
を構成しIPA蒸気5が充填される蒸気充填部31と、
底部にあってIPA液7を貯留するための液貯留部32
とを備えている。そして、蒸気充填部31の下部にあっ
て、しかも蒸気充填部31に隣接するようにノズル34
が設置されている。ノズル34は、蒸気充填部31の壁
面と液貯留部32の壁面とに密着して挟まれている。
【0055】すなわち、蒸気充填部31と液貯留部32
との間の隙間を通じて処理槽11の内部と外部とが連通
しないように、その隙間はノズル34によって閉塞され
ている。ノズル34は、例えば一端が閉塞された円管状
であり、水平に設置されている。そして、その上部に
は、複数の噴出孔35の列が形成されている。ノズル3
4の他端は、配管39を通じて、窒素ガス供給装置38
へと接続されている。
【0056】処理槽11の側壁をなす蒸気充填部31の
上部であって、しかも、噴流21よりも下方の位置に、
もう一つの開口部である吸気口33が形成されている。
この吸気口33は、配管37を通じて、図示しない外部
の排気装置へと接続されている。
【0057】装置100と同様に、液貯留部32の下方
には、IPA液7を加熱するためのヒータ10が備わっ
ている。また、蒸気充填部31の内部に受け皿6が設置
されており、処理槽11の上部にノズル13、排気部材
14、および蓋15が備わっている点なども、装置10
0と同様である。
【0058】この装置101では、ヒータ10が駆動さ
れることによってIPA液7が加熱されるときに、窒素
ガス供給装置38からノズル34へと窒素ガスが供給さ
れる。供給された窒素ガスは、列状に並んだ複数の噴出
孔35から、上方に向かって噴出する。処理槽11の内
部は、吸気口33および配管37を通じて、図示しない
排気装置によって吸引される。
【0059】このため、窒素ガスの噴流36は、膜状と
なって、蒸気充填部31の内壁面に沿って、ノズル34
から吸気口33へと向かって流れる。すなわち、噴流3
6は、蒸気充填部31の内壁面の下部から上部へと、内
壁面を覆うように流れる。吸気口33へと達した噴流3
6は、配管37を通じて、排気装置へと排気される。
【0060】このように、蒸気充填部31の内壁面が、
窒素ガスの噴流36で覆われるので、蒸気充填部31の
内壁面へのIPA蒸気5の無用な凝縮が抑制される。こ
のため、IPA蒸気5が、半導体ウェハ3等の処理対象
物の表面への凝縮に有効に利用される。したがって、処
理対象物の乾燥不良がさらに抑制されるので、半導体ウ
ェハ3に作り込まれる半導体デバイスの歩留まりが一層
向上する。
【0061】特に、ノズル34が蒸気充填部31の下部
に位置し、吸気口33が上部に位置しているので、ノズ
ル34によって生成された噴流36は、蒸気充填部31
の内壁面に沿って上昇した後に、吸気口33へと円滑に
回収される。特に、蒸気充填部31の壁面が、上部にお
いて内側へと滑らかに湾曲しているので、噴流36はこ
の湾曲した壁面によって、滑らかに吸気口33へと導か
れる。このため、蒸気充填部31の内部で、IPA蒸気
5の流れに乱れが生じ難いので、半導体ウェハ3等の処
理対象物へのIPA蒸気5の凝縮が安定的、かつ均一に
行われ易い。
【0062】なお、図4では、窒素ガス供給装置38
が、窒素ガス供給装置18とは、別個に設置された例を
示したが、それらは、単一の窒素ガス供給装置によって
共用されてもよい。例えば、窒素ガス供給装置18が、
ノズル13,34の双方へと窒素ガスを供給するよう
に、装置101が構成されていてもよい。
【0063】また、ノズル34へ供給されるガスとし
て、窒素ガスが使用される例を示したが、一般に、ノズ
ル13へ供給されるガスと同様に、化学的に安定なガ
ス、すなわち、非反応性のガスであれば、他の種類のガ
スであってもよい。例えば、アルゴンガスなどの不活性
ガスを用いてもよい。ただし、既述のように、窒素ガス
は、非反応性のガスの中で、最も安価で、しかも、入手
し易いという点で、もっとも望ましいといえる。
【0064】<3.実施の形態2>図5は、実施の形態2
の乾燥装置の構成を示す正面断面図である。この装置1
02は、ノズル41が蒸気充填部31の上部に設置され
ている点において、装置101とは特徴的に異なってい
る。すなわち、ノズル34(図1)と同様の構造を有す
るノズル41が、蒸気充填部31の上部の位置に、しか
も内壁面に隣接するように水平に設置されている。そし
て、ノズル41に列状に形成される複数の噴出孔45
は、下方に向けられている。また、ノズル41は、ノズ
ル34と同様に、例えば窒素ガス供給装置38(図4)
へと接続されている。
【0065】装置102においても、装置101と同様
に、ヒータ10が駆動されることによってIPA液7が
加熱されるときに、例えば窒素ガス供給装置38からノ
ズル41へと、窒素ガスが供給される。供給された窒素
ガスは、列状に並んだ複数の噴出孔45から、下方に向
かって噴出する。処理槽11の内部は、吸気口33を通
じて、図示しない排気装置によって吸引される。
【0066】このため、窒素ガスの噴流43は、膜状と
なって、蒸気充填部31の内壁面に沿って、内壁面の上
部から下部へと、内壁面を覆うように流れる。蒸気充填
部31の下部へと達した噴流43は、方向を内側へと転
換し、受け皿6の下方から上方へと上昇する流れ44へ
とつながってゆく。この流れ44は、カセット4および
半導体ウェハ3を通過した後に、その上方に位置する吸
気口33へと回収される。
【0067】噴流43によって蒸気充填部31の内壁面
が覆われるので、装置101と同様に、蒸気充填部31
の内壁面へのIPA蒸気5の無用な凝縮が抑制される。
このため、IPA蒸気5が、半導体ウェハ3等の処理対
象物の表面への凝縮に有効に利用される。
【0068】さらに、IPA液7から発生したIPA蒸
気5が、自然対流によるだけでなく、窒素ガスの流れ4
4によって、強制的に半導体ウェハ3およびカセット4
へと供給される。このため、処理対象物へのIPA蒸気
5の凝縮効率が、さらに高められる。すなわち、IPA
蒸気5が、半導体ウェハ3およびカセット4の表面の乾
燥に、さらに有効に利用される。
【0069】したがって、装置101に比べて、処理対
象物の乾燥不良がさらに抑制されるので、半導体ウェハ
3に作り込まれる半導体デバイスの歩留まりが一層向上
する。この装置102は、処理対象物の表面の乾燥の均
一性を高めることができるので、径が大きく表面積の大
きい半導体ウェハ3の乾燥処理に特に適している。な
お、窒素ガスに限らず、一般に非反応性ガスが使用可能
である点は、装置101と同様である。
【0070】<4.実施の形態3>図6は、実施の形態3
の乾燥装置の構成を示す側面断面図である。この装置1
03は、窒素ガスが、循環的にノズル34へと供給さ
れ、しかも、IPA蒸気と混合されて供給される点で、
装置101とは特徴的に異なっている。すなわち、装置
103には、装置101の吸気口33に、配管37を通
じて接続された混合ガス生成ユニット51が備わってい
る。
【0071】混合ガス生成ユニット(混合ガス生成手
段)51は、容器状の混合槽54、および、混合槽54
の底部の直下に設置されたヒータ(第3ヒータ)60を
備えている。そして、配管37の端部は、混合槽54の
中へと導かれている。混合槽54には、さらに、別の配
管52が連結している。混合槽54は、この配管52を
通じて、ノズル34へと接続されている。
【0072】混合槽54の内部において、配管37は、
配管52よりも下方に開口している。そして、装置10
3を使用する際には、液面が配管37の開口端よりも上
方にあって、しかも、配管52の開口端よりも下方に位
置するように、IPA液57が混合槽54の内部に貯留
される。配管37には、その中途において、ファン(吸
引手段)50が介挿されている。また、配管37には、
別の配管59を通じて、窒素ガス供給装置58が接続さ
れている。さらに、配管59の中途には、バルブ56が
介挿されている。
【0073】装置103は、以上のように構成されるの
で、つぎのように動作する。すなわち、処理槽11の内
部は、吸気口33および配管37を通じて、ファン50
によって吸引される。吸引されたガスには、窒素ガスの
他に、IPA蒸気が含まれている。この混合ガスは、混
合槽54の内部に貯留されるIPA液57へと導かれ
る。
【0074】装置103を使用する際には、IPA液5
7は、ヒータ60によって加熱される。このため、混合
槽54の中では、IPA液57の上方の空間において、
IPA蒸気が充満している。配管37を通じて導かれた
混合ガスは、このIPA蒸気が混合することによってI
PA蒸気の濃度が高められた上で、配管52を通じて、
ノズル34へと再び供給される。
【0075】このように、ノズル34には、IPA蒸気
の濃度の高い混合ガスが供給される。このため、処理槽
11の内部におけるIPA蒸気5の濃度の低下を抑える
ことができるので、処理対象物の乾燥不良をさらに低減
することが可能である。すなわち、処理対象物としての
半導体ウェハ3に作り込まれる半導体デバイスの歩留ま
りが一層向上する。
【0076】また、ノズル34へ供給される混合ガスに
含まれる窒素ガスは、外部へと捨て去られることなく循
環的に再使用に供される。したがって、窒素ガスの消費
量が抑えられるので、乾燥処理に要するコストを節減す
ることが可能である。
【0077】なお、処理対象物の投入、取り出し等の際
には、窒素ガスの一部が、開口部22(図1)を通じ
て、外部へと放散されることがあり得る。それにともな
う窒素ガスの濃度の減少分を補うためには、バルブ56
を適宜開くことによって、窒素ガスを、窒素ガス供給装
置58から配管59を通じて混合槽54へと補給すると
よい。
【0078】<5.実施の形態4>図7は、実施の形態4
の乾燥装置の構成を示す側面断面図である。この装置1
04は、配管52にヒータ(第2ヒータ)53が取り付
けられている点において、装置103とは特徴的に異な
っている。配管52を通過する混合ガスは、ヒータ53
によって加熱される。このため、混合ガスが配管52に
よって搬送される過程で、混合ガスに含まれるIPA蒸
気が、配管52の内壁面に凝縮することが抑制される。
すなわち、混合ガス生成ユニット51で生成された混合
ガスに含まれるIPA蒸気が、高い濃度を保ったまま
で、ノズル34へと有効に供給される。
【0079】このため、処理槽11の内部におけるIP
A蒸気5の濃度の低下を、さらに抑えることができるの
で、処理対象物の乾燥不良をさらに低減することが可能
である。すなわち、処理対象物としての半導体ウェハ3
に作り込まれる半導体デバイスの歩留まりが一層向上す
るという利点が得られる。
【0080】<6.実施の形態5>図8は、実施の形態5
の乾燥装置の構成を示す斜視断面図である。この装置1
05は、液貯留部32の中に、バブリングのためのノズ
ル61が備わっている点において、装置101とは特徴
的に異なっている。ノズル61は、例えば一端が閉塞さ
れた円管状であり、水平に設置されている。そして、そ
の上部には、複数の噴出孔62の列が形成されている。
ノズル61の他端は、ノズル34とともに、配管63を
通じて、例えば窒素ガス供給装置38へと接続されてい
る。
【0081】図9の部分正面断面図に示すように、装置
105を使用する際には、IPA液7は、噴出孔62が
液面下に沈むように貯留される。そして、ノズル34へ
窒素ガスが供給されると同時に、ノズル61へも窒素ガ
スが供給される。その結果、噴出孔62からIPA液7
の内部へと噴出する窒素ガスによって、IPA液7がバ
ブリングされる。
【0082】このため、IPA液7からIPA蒸気5
が、より効率よく発生するので、IPA蒸気5の濃度が
高まる。その結果、半導体ウェハ3などの処理対象物へ
のIPA蒸気5の凝縮量が増大するので、処理対象物の
乾燥不良をさらに低減することが可能である。すなわ
ち、処理対象物としての半導体ウェハ3に作り込まれる
半導体デバイスの歩留まりが一層向上する。
【0083】また、ノズル61とノズル34とが、互い
に連通しているので、これらの双方のノズルへと、共通
のガスを同時に供給することが可能である。すなわち、
これらのノズル34,61へガスを供給するための供給
装置を、個別に設置する必要がない。したがって、装置
の全体構成を複雑化することなく、ノズル61を付加的
に設置することが可能である。
【0084】ノズル61は、図8および図9に示すよう
に、受け皿6の直下の位置、言い換えると、半導体ウェ
ハ3の直下の位置に設置されるのが望ましい。そうする
ことによって、バブリングによって加速的に発生したI
PA蒸気5は、上昇する蒸気の流れ65となって、半導
体ウェハ3およびカセット4へと向かう。このため、こ
れらの処理対象物へのIPA蒸気5の凝縮量がさらに増
大する。その結果、乾燥不良が、さらに効果的に抑制さ
れる。
【0085】また、図10の部分正面断面図に例示する
ように、ノズル61を、半導体ウェハ3の直下に位置す
る一本の他に、その左右にさらに一本ずつ配置するな
ど、複数本とすることによって、IPA蒸気5の発生を
さらに加速することが可能となる。すなわち、半導体ウ
ェハ3の直下に位置するノズル61によって発生が促進
されるIPA蒸気5の流れ65の他に、その左右に位置
する2本のノズル61によって発生が促進されるIPA
蒸気5の流れ66が加わる。
【0086】すなわち、半導体ウェハ3の下方および側
方の双方から半導体ウェハ3およびカセット4へと向か
うIPA蒸気5の流れが形作られる。その結果、これら
の処理対象物へのIPA蒸気5の凝縮量が一層増大する
ので、乾燥不良が、さらに抑制される。
【0087】なお、図8〜図10では、ノズル61へ窒
素ガスが供給される例を示したが、ノズル34へ供給さ
れるガスと同様に、一般に、非反応性ガスが使用可能で
ある。さらに、ノズル61を装置101へ組み込む代わ
りに、装置103,104へ組み込むことによって、I
PA蒸気と窒素ガスの混合ガスを、ノズル61へ供給し
てもよい。ノズル61へ、IPA蒸気を高濃度に含有す
る混合ガスが供給されるときには、さらに大量のIPA
蒸気5が、半導体ウェハ3等へと供給されるという利点
が得られる。
【0088】さらに、ノズル61を装置102へと組み
込むことも可能である。そうすることによって、半導体
ウェハ3などへ向かう流れとして、IPA蒸気の流れ6
5,66の他に、流れ44(図5)が加わる。その結
果、半導体ウェハ3等へのIPA蒸気5の凝縮量が、さ
らに高められる。
【0089】また、ノズル34,41を設置せずに、ノ
ズル61だけを設置することも可能である。すなわち、
ノズル61を、装置101へ組み込む代わりに、装置1
00へ組み込むことも可能である。そうすることによっ
て、IPA蒸気の流れ65,66によって、半導体ウェ
ハ3等へのIPA蒸気の凝縮量を、相応に高めることが
可能である。
【0090】<7.実施の形態6>図11は、実施の形態
6の乾燥装置の一部としてのノズル、すなわち、装置1
01,102等における蒸気充填部31の内壁面に沿っ
た噴流36,43を生成するためのノズル34、41と
して使用されるノズルの好ましい構成例を示す断面図で
ある。このノズル67は、二重配管構造を有している。
すなわち、ノズル67には、円筒状の外側配管68と、
その内部に挿入される円筒状の内側配管69とが備わっ
ている。外側配管68の一端は閉塞しており、他端は内
側配管69へ固定的に密着している。
【0091】内側配管69の一端も閉塞している。図示
を略するが、内側配管69の開いた他端は、配管39
(図4)あるいは配管52(図6、図7),63(図
8)へと連結している。外側配管68の側壁には、複数
の噴出孔48が列状に形成されている。同様に、内側配
管69の側壁にも、複数の噴出孔49が列状に形成され
ている。そして、噴出孔48,49の相対的な位置は、
互いに最も遠い位置、すなわち、円筒状の配管の中心軸
に対して対称となる位置に設定される。
【0092】ノズル67は、このように構成されるの
で、配管39等を通じて内側配管69へと供給されたガ
ス(例えば窒素ガス)は、配管39によって流れの勢い
が弱められた上で、噴出孔49を通過して、さらに、噴
出孔48へと向かう。このため、列状に配列する複数の
噴出孔48の各々からは、比較的互いに均一な流速で、
ガスが噴出する。すなわち、複数の噴出孔48から噴出
するガスの流量の偏りが緩和されるという利点が得られ
る。
【0093】なお、図11には、ノズル34等が二重配
管として構成された例を示したが、一般に、二重以上の
多重配管構造を有するように構成することが可能であ
る。多重度が高いほど、複数の噴出孔48から噴出する
ガスの流量の均一性が高まる。
【0094】<8.実施の形態7>図12は、実施の形態
7の乾燥装置の構成を示す側面断面図である。この装置
107は、IPA濃度センサ71、および、IPA濃度
センサ71で検出されるIPA蒸気の濃度値にもとづい
て三個のヒータ10,60,53の出力を制御する制御
部(制御手段)70が備わる点において、装置104
(図7)とは特徴的に異なっている。
【0095】IPA濃度センサ71は、吸気口33に設
置されており、吸気口33を通過するガスの中に含まれ
るIPA蒸気5の濃度を検出し、検出された濃度に応じ
た信号を検出信号として送出する。濃度信号変換部72
は、この検出信号を受信し、目標値に対する濃度の低下
あるいは過剰を補正するのに必要な、ヒータ10,6
0,53の出力に対応する信号を算出する。ヒータ駆動
部73は、濃度信号変換部72が出力する信号を受信
し、その信号に対応する出力値となるように、ヒータ1
0,60,53を駆動する。
【0096】制御部70が以上のように構成されるの
で、IPA蒸気5の濃度が目標値を下回ると、ヒータ1
0,60,53の出力が高まり、その結果、IPA蒸気
5の濃度が目標値へと復帰する。逆に、IPA蒸気5の
濃度が目標値を上回ると、ヒータ10,60,53の出
力が引き下げられ、その結果、IPA蒸気5の濃度が目
標値へと復帰する。このように、IPA蒸気5の濃度
に、目標値からの偏差が生じても、IPA濃度センサ7
1および制御部70の働きによって、偏差が解消され
る。
【0097】このため、半導体ウェハ3の投入等にとも
なう、IPA蒸気5の濃度の変動が小さく抑えられ、I
PA蒸気5の濃度は、目標値に対応した略一定値に保持
される。その結果、半導体ウェハ3等の処理対象物への
IPA蒸気5の凝縮量が、目標どおりに保持されるの
で、乾燥不良が、さらに抑制される。
【0098】<9.実施の形態8>図13は、実施の形態
8の乾燥装置の構成を示す側面断面図である。この装置
108は、ヒータ10,60,53だけでなく、ファン
50をも制御する制御部(制御手段)75が備わる点に
おいて、装置107とは特徴的に異なっている。図14
のブロック図に示されるように、制御部75には、ヒー
タ制御用濃度信号変換部76、ファン制御用濃度信号変
換部77、出力比率調整部78、ヒータ駆動部79、お
よび、ファン駆動部80が備わっている。
【0099】ヒータ制御用濃度信号変換部76は、装置
107における濃度信号変換部72と同一に構成され
る。すなわち、ヒータ制御用濃度信号変換部76は、I
PA濃度センサ71の検出信号に応じて、目標値に対す
る濃度の低下あるいは過剰を補正するのに必要な、ヒー
タ10,60,53の出力に対応する信号を算出する。
【0100】この信号は、ファン50を制御することな
く、ヒータ10,60,53のみを制御することを前提
として算出される。すなわち、IPA濃度センサ71で
検出された濃度が、目標値より過大または過小であると
きには、ヒータ10,60,53の必要な出力を、それ
ぞれ、引き下げ、または、引き上げるように、信号が算
出される。
【0101】他方のファン制御用濃度信号変換部77
は、IPA濃度センサ71の検出信号に応じて、目標値
に対する濃度の低下あるいは過剰を補正するのに必要
な、ファン50の出力に対応する信号を算出する。この
信号は、ヒータ10,60,53を制御することなく、
ファン50のみを制御することを前提として算出され
る。
【0102】ファン50の出力が高いほど、すなわち、
回転速度が高いほど、処理槽11の内部からのIPA蒸
気5の回収が促進される。このため、ファン制御用濃度
信号変換部77では、IPA濃度センサ71で検出され
た濃度が、目標値より過大または過小であるときには、
ファン50の必要な出力を、それぞれ、引き上げ、また
は、引き下げるように、信号が算出される。
【0103】出力比率調整部78は、ヒータ制御用濃度
信号変換部76の出力信号とファン制御用濃度信号変換
部77の出力信号とに重みを付加して、それぞれヒータ
駆動部79およびファン駆動部80へと出力する。目標
値からの濃度の偏差を解消する上で、ヒータ10,6
0,53の出力の変動の大きさと、ファン50の出力の
変動の大きさとの間には、最適な比率が存在する。出力
比率調整部78は、二つの信号変換部76,77からの
出力信号に、最適な比率に応じた重みを付加した上で、
ヒータ駆動部79とファン駆動部80とにそれぞれ伝達
する。
【0104】ヒータ駆動部79は、装置107に備わる
ヒータ駆動部73と、同一に構成される。すなわち、ヒ
ータ駆動部79は、出力比率調整部78が出力する信号
を受信し、その信号に対応する出力値となるように、ヒ
ータ10,60,53を駆動する。同様に、ファン駆動
部80は、出力比率調整部78が出力する信号を受信
し、その信号に対応する出力値となるように、ファン5
0を駆動する。
【0105】制御部75が以上のように構成されるの
で、IPA蒸気5の濃度が目標値を下回ると、ヒータ1
0,60,53の出力が高まり、同時に、ファン50の
出力が引き下げられる。それらの出力の変動幅の比率
は、出力比率調整部78によって最適化されている。そ
の結果、IPA蒸気5の濃度が、効率よく目標値へと復
帰する。
【0106】逆に、IPA蒸気5の濃度が目標値を上回
ると、ヒータ10,60,53の出力が引き下げられ、
同時に、ファン50の出力が引き上げられる。それらの
出力の変動幅の比率も最適化されている。その結果、I
PA蒸気5の濃度が目標値へと効率よく復帰する。
【0107】このように、IPA蒸気5の濃度に、目標
値からの偏差が生じても、IPA濃度センサ71および
制御部75の働きによって、偏差が速やかに解消され
る。このため、半導体ウェハ3の投入等にともなう、I
PA蒸気5の濃度の変動が、さらに小さく抑えられ、I
PA蒸気5の濃度は、目標値に対応した略一定値に保持
される。その結果、半導体ウェハ3等の処理対象物への
IPA蒸気5の凝縮量が、目標どおりに保持されるの
で、乾燥不良が、さらに抑制される。
【0108】<10.実施の形態9>図15は、実施の形
態9の乾燥装置の一部としての受け皿、すなわち、装置
101〜108,151における受け皿6,166とし
て使用可能な受け皿の好ましい構成例を示す正面断面図
である。この受け皿82は、気体透過性で、しかも、液
体不透過性の材料で構成されている。例えば、「4メチ
レンペンテン1」が、その材料として適している。
【0109】あるいは、図16に拡大して示すように、
IPA液に対して疎液性を示すステアタイトなどを、ス
ポンジ状すなわち多孔質に転換して得られた材料が用い
られてもよい。そのためには、例えばステアタイトを受
け皿82の形状に成型する際に、多孔質に転換するため
の添加剤を加えるとよい。添加剤を加減することによっ
て、多孔質に含まれる微少な孔の径を、0.1μm程度に
大きくすることが可能であり、気体透過性、すなわち、
気体通過効率を十分に高めることが可能である。
【0110】受け皿82が気体透過性であるために、I
PA液7から発生し、上昇するIPA蒸気の流れ84
は、図15および図16に示すように、受け皿82によ
って遮られることなく、その上方に位置する半導体ウェ
ハ3等の処理対象物へと向かう。このため、処理対象物
への凝縮効率が向上するとともに、処理対象物を取り巻
くIPA蒸気5の流れの不均一性が解消ないし緩和され
るので、乾燥不良および乾燥の不均一性が抑制される。
【0111】一方、受け皿82が液体不透過性であるた
めに、半導体ウェハ3等の処理対象物の表面から落下し
たIPA液83は、受け皿82に保持され、さらに、配
管20を通じて処理槽11の外部へと排出される。すな
わち、受け皿82は、受け皿としての本来の機能を失う
ことなく、IPA蒸気の流れ84を妨げないという利点
を有する。
【0112】なお、受け皿82は、半導体ウェハ3等の
処理対象物へと向かうIPA蒸気5の流れを積極的に形
成するように構成された装置、すなわち、装置102,
105へと使用されることによって、それらの装置の利
点が特に顕著に引き出される。
【0113】<11.実施の形態10>図17は、実施の
形態10の乾燥装置の一部としての受け皿、すなわち、
装置101〜108,151における受け皿6,166
として使用可能な受け皿の好ましい他の構成例を示す正
面断面図である。この受け皿86には、液体を貯留可能
なように断面「V」字型に折り曲げられた板状の貯留用
部材(第1板材)88と、その両側に対称に配列され、
しかも、鉛直方向に一部が重複するように、互いに間隔
をおいて複数段に配列された複数の板状の集液用部材
(第2板材)87とが、備わっている。
【0114】複数の集液用部材87は、高い段にあるも
のほど、貯留用部材88から水平方向に、より遠い位置
を占めるように、斜め方向に沿って配列されている。す
なわち、貯留用部材88と複数の板状の集液用部材87
とが、全体として断面「V」字型となるように、スリッ
ト状に配列されている。しかも、複数の集液用部材87
の各々は、その上主面が内側(貯留用部材88に近づく
方向)へ向くように、傾斜している。
【0115】このため、いずれの段の集液用部材87に
降り注いだ液滴も、それより低い段の集液用部材87を
順次伝わることによって、最終的に貯留用部材88へと
到達する。貯留用部材88の底部には、貯留用部材88
に集まった液を、処理槽11の外部へと排出するための
配管20が接続されている。
【0116】受け皿86は、以上のように構成されてい
るので、IPA液7から発生し、上昇するIPA蒸気の
流れ84は、図17に示すように、貯留用部材88およ
び複数の集液用部材87の間の間隙を通過して、その上
方に位置する半導体ウェハ3等の処理対象物へと向かっ
てゆく。すなわち、受け皿86は、IPA蒸気の流れ8
4を遮蔽しない。このため、処理対象物への凝縮効率が
向上するとともに、処理対象物を取り巻くIPA蒸気5
の流れの不均一性が解消ないし緩和されるので、乾燥不
良および乾燥の不均一性が抑制される。
【0117】また、半導体ウェハ3等の処理対象物の表
面から落下したIPA液83は、最終的に貯留用部材8
8へと到達し、さらに、配管20を通じて処理槽11の
外部へと排出される。すなわち、受け皿86は、受け皿
としての本来の機能を失うことなく、IPA蒸気の流れ
84を妨げないという利点を有する。
【0118】なお、受け皿86も、既述した受け皿82
(図15、図16)と同様に、半導体ウェハ3等の処理
対象物へと向かうIPA蒸気5の流れを積極的に形成す
るように構成された装置、すなわち、装置102,10
5へと使用されることによって、それらの装置の利点を
特に顕著に引き出すことができる。すなわち、受け皿8
6は、これらの装置102,105への使用に特に適し
ている。
【0119】図18は、受け皿86を、さらに好ましく
構成した例を示す正面断面図である。この受け皿90
は、最上段の集液用部材87の外側(貯留用部材88か
ら遠い側)に、板状の整流部材89が設置されている点
において、受け皿86とは特徴的に異なっている。整流
部材89は、IPA液7の液面から上昇するIPA蒸気
の流れを、半導体ウェハ3等の処理対象物へと向かう方
向、すなわち受け皿90の中央部へ向かう方向へと、収
束可能なように傾斜している。
【0120】受け皿90では、以上のように構成された
整流部材89が備わるために、IPA蒸気の流れ84
が、処理対象物から水平方向に遠ざかるように拡散する
ことなく、処理対象物へと収束する。その結果、IPA
蒸気5の処理対象物への凝縮効率がさらに高まる。した
がって、乾燥不良および乾燥の不均一性が、さらに効果
的に抑制されるという利点が得られる。
【0121】図19は、複数段に配列する板状の集液用
部材を備える受け皿のさらに別の形態を例示する正面断
面図である。この受け皿93には、降り注いだ液体を両
側へと振り分け可能なように、断面逆「V」字型に折り
曲げられた板状の頭頂部材(第1板材)92と、その両
側に対称に配列され、しかも、鉛直方向に一部が重複す
るように、互いに間隔をおいて複数段に配列された複数
の板状の集液用部材(第2板材)91と、最下段に位置
する集液用部材91に接続され、液体を貯留可能な溝状
の貯留用部材99が、備わっている。
【0122】複数の集液用部材91は、低い段にあるも
のほど、頭頂部材92から水平方向により遠い位置を占
めるように、斜め方向に沿って配列されている。すなわ
ち、頭頂部材92と複数の板状の集液用部材91とが、
全体として断面逆「V」字型となるように、スリット状
に配列されている。しかも、複数の集液用部材91は、
その上主面が外側(頭頂部材92から遠ざかる方向)へ
向くように、傾斜している。
【0123】このため、頭頂部材92および各段の集液
用部材91に降り注いだ液滴は、それより低い段の集液
用部材91を順次伝わることによって、最終的に貯留用
部材99へと到達する。貯留用部材99底部には、貯留
用部材99に集まった液を、処理槽11の外部へと排出
するための配管20が接続されている。
【0124】受け皿93は、以上のように構成されてい
るので、IPA液7から発生し、上昇するIPA蒸気の
流れ84は、図19に示すように、頭頂部材92および
複数の集液用部材91の間の間隙を通過して、その上方
に位置する半導体ウェハ3等の処理対象物へと向かって
ゆく。また、処理対象物の表面から落下したIPA液8
3は、最終的に貯留用部材99へと到達し、さらに、配
管20を通じて処理槽11の外部へと排出される。
【0125】すなわち、受け皿93は、受け皿86と同
様に、受け皿としての本来の機能を失うことなく、IP
A蒸気の流れ84を妨げず、乾燥不良および乾燥の不均
一性の抑制に寄与するという利点を有している。また、
受け皿93も、受け皿86と同様に、装置102,10
5への使用に特に適している。
【0126】また、図17〜図18に例示した受け皿8
6,90,93において、各部材87,88,91,9
2を、実施の形態9の受け皿82と同様に、気体透過性
でしかも液体不透過性の材料で構成することによって、
処理対象物へのIPA蒸気の凝縮効率を、さらに高める
ことが可能となる。
【0127】<12.実施の形態11>図20は、実施の
形態11の乾燥装置の構成を示す正面断面図である。こ
の装置111は、整流部材95が備わっている点におい
て、装置101とは特徴的に異なっている。整流部材9
5は、蒸気充填部31の内壁面に取り付けられており、
しかも、ノズル34の上方の位置に設置されている。整
流部材95は、板状であって、ノズル34から上方に向
かって噴出するガスの噴流36の方向を、半導体ウェハ
3等の処理対象物へ向かうように転換可能なように、湾
曲ないし屈曲している。
【0128】すなわち、ノズル34から噴出した窒素ガ
スなどの噴流36は、蒸気充填部31の内壁面に沿って
上昇した後、整流部材95の主面に沿って、その方向を
転換し、半導体ウェハ3等の処理対象物へと向かう。噴
流36は、処理対象物の周囲を通過した後に、吸気口3
3へと回収される。その結果、IPA蒸気5の処理対象
物への凝縮効率がさらに向上する。したがって、乾燥不
良および乾燥の不均一性が、さらに効果的に抑制される
という利点が得られる。
【0129】<13.変形例>序論で述べたように、実施
の形態1〜11の各々の特徴部は、従来装置151と組
み合わせて実施することも可能である。ここでは、その
一例を示す。図21は、実施の形態1の特徴部をなすノ
ズル34および吸気口33を、従来装置151に設けた
例を示す正面断面図である。
【0130】この装置112には、上方が開口した蒸気
充填部96が備わっている。蒸気充填部96の側壁の上
方部分の内側には、側壁に沿うように冷却コイル162
が取り付けられている。吸気口33は、冷却コイル16
2の下方で、しかも、冷却コイル162に近接した位置
に形成されている。また、装置101とは異なり、ノズ
ル13および排気部材14は設けられない。すなわち、
装置112では、冷却コイル162が、放散防止手段を
構成している。
【0131】このように構成された装置112において
も、ノズル34および吸気口33が設けられているため
に、従来装置151と比較すると、半導体ウェハ3等の
処理対象物へのIPA蒸気の凝縮率が高められ、乾燥不
良が抑制されるという利点が得られる。
【0132】
【発明の効果】第1の発明の装置では、ノズルに例えば
非反応性ガスなどを供給することによって、処理層の側
壁の内側表面を覆うガスの流れを生成することができ
る。それによって、側壁の内側表面への溶媒液の蒸気の
無用な凝縮を抑えることが可能となる。すなわち、処理
対象物への蒸気の凝縮効率が高められ、その結果、乾燥
不良が抑制される。
【0133】第2の発明の装置では、下部に位置するノ
ズルによって生成されたガスの流れが、処理層の側壁の
内側表面に沿って流れた後に、上部に位置する吸気口へ
と回収される。すなわち、ガスの流れが円滑であり、処
理対象物へ触れる蒸気の流れが乱され難い。このため、
処理対象物の乾燥が、安定的かつ均一に行われ易い。
【0134】第3の発明の装置では、ノズルによって生
成されたガスの流れが、吸気口へと回収される前に、一
旦、処理対象物へと向かう。このため、溶媒液の蒸気
が、ガスの流れによって強制的に処理対象物へと供給さ
れる。このため、処理対象物への蒸気の凝縮効率が一層
高められるので、処理対象物の乾燥不良が、さらに効果
的に抑制される。
【0135】第4の発明の装置では、非反応性ガスが循
環的にノズルへ供給されるので、非反応性ガスの使用量
を節減することができる。また、回収されたガスの中に
含まれる溶媒液の蒸気の濃度を高めて、ノズルへと供給
されるので、処理層の内部における溶媒液の蒸気の濃度
の低下を抑えることができる。このため、処理対象物へ
の蒸気の凝縮効率が一層高められるので、処理対象物の
乾燥不良が、さらに効果的に抑制される。
【0136】第5の発明の装置では、混合ガスが、混合
ガス生成手段からノズルへと、混合ガス配管を通じて供
給されるにもかかわらず、この混合ガスが第2ヒータに
よって加熱されるので、混合ガスに含まれる溶媒液の蒸
気の混合ガス配管への凝縮を抑制することができる。こ
のため、処理対象物への蒸気の凝縮効率を劣化させるこ
とがなく、また、混合ガス生成手段に余分な負担を加え
ることがない。
【0137】第6の発明の装置では、吸気口を通じて処
理槽から回収される混合ガスの中に含まれる溶媒液の蒸
気の濃度に、目標値からの偏差が生じても、制御手段
が、第1ないし第3ヒータの加熱出力を制御することに
よって、偏差の解消が図られる。このため、処理対象物
の投入等にともなう、溶媒液の蒸気の濃度の変動が小さ
く抑えられ、蒸気の濃度が、目標値に対応した略一定値
に保持される。その結果、処理対象物への蒸気の凝縮量
が、おおよそ目標どおりに保持されるので、乾燥不良
が、さらに抑制される。
【0138】第7の発明の装置では、制御手段が吸引手
段の吸引出力をも制御するので、吸気口を通じて処理槽
から回収される混合ガスの中に含まれる溶媒液の蒸気の
濃度に、目標値からの偏差が生じても、この偏差が、さ
らに速やかに解消される。
【0139】第8の発明の装置では、処理槽の側壁に取
り付けられた整流部材によって、ガスの流れが、処理対
象物が収容される部位へと向かうので、溶媒液の蒸気の
処理対象物への凝縮効率がさらに向上する。したがっ
て、乾燥不良および乾燥の不均一性が、さらに効果的に
抑制される。
【0140】第9の発明の装置では、ノズルが多重構造
となっているので、最も外側の配管に規定される複数の
噴出孔の各々からは、比較的互いに均一な流速で、ガス
が噴出する。すなわち、複数の噴出孔から噴出するガス
の流量の偏りが、緩和ないし解消される。
【0141】第10の発明の装置では、ノズルへ例えば
非反応性のガスを供給することによって、溶媒液をバブ
リングすることができる。それによって、溶媒液から蒸
気を高い効率で発生させることができる。その結果、処
理対象物への蒸気の凝縮量が高まるので、処理対象物の
乾燥不良を低減することが可能である。
【0142】第11の発明の装置では、ノズルが複数個
に分割して配置されているので、溶媒液の広い範囲にわ
たって、蒸気の発生が加速される。このため、処理対象
物への蒸気の凝縮量がさらに高められるので、処理対象
物の乾燥不良をさらに低減することが可能である。
【0143】第12の発明の装置では、もう一つのノズ
ルに例えば非反応性ガスを供給することによって、処理
層の側壁の内側表面を覆うガスの流れを生成することが
できる。それによって、側壁の内側表面への溶媒液の蒸
気の無用な凝縮を抑えることが可能となる。すなわち、
処理対象物への蒸気の凝縮効率が高められ、その結果、
乾燥不良が、さらに抑制される。
【0144】しかも、双方のノズルが互いに連通するこ
とによって、共通のガスを双方のノズルへと同時に供給
することが可能であるので、これらのノズルへ不活性ガ
スなどを供給するための装置を、個別に設置する必要が
ない。すなわち、装置の構成を複雑化することなく、乾
燥不良を効果的に抑制することが可能である。
【0145】第13の発明の装置では、液体不透過性の
材料で構成された受け皿が備わっているので、処理対象
物の表面から落下する水分を含んだ溶媒液の液滴が、受
け皿によって回収され、さらに、配管を通じて外部へと
排出される。このため、処理槽の底部に貯留される溶媒
液の純度が高いままに保たれる。さらに、受け皿が、液
体不透過性であると同時に気体透過性の材料で構成され
ているので、貯留される溶媒液から発生し、上昇する蒸
気の流れが、受け皿によって遮断されることがない。す
なわち、処理対象物への蒸気の凝縮効率の低下、あるい
は、処理対象物を取り巻く蒸気の流れの不均一性の問題
を生起することなく、溶媒液の純度を保持することが可
能である。
【0146】第14の発明の装置では、受け皿が備わっ
ているので、処理対象物の表面から落下する水分を含ん
だ溶媒液の液滴が、受け皿によって回収され、さらに、
配管を通じて外部へと排出される。このため、処理槽の
底部に貯留される溶媒液の純度が高いままに保たれる。
さらに、受け皿が、断面「V」字型ないし断面逆「V」
字型に、間隔をおいて配列された複数の板材を備えてい
るので、貯留される溶媒液から発生し、上昇する蒸気の
流れが、受け皿によって遮断されることがない。すなわ
ち、処理対象物への蒸気の凝縮効率の低下、あるいは、
処理対象物を取り巻く蒸気の流れの不均一性の問題を生
起することなく、溶媒液の純度を保持することが可能で
ある。
【0147】第15の発明の装置では、受け皿に整流部
材が備わっているので、貯留された溶媒液から発生する
蒸気の流れが、処理対象物から遠ざかるように拡散する
ことなく、処理対象物へと収束する。このため、蒸気の
処理対象物への凝縮効率がさらに高まるので、乾燥不良
および乾燥の不均一性が、さらに効果的に抑制される。
【0148】第16の発明の装置では、ノズルによって
生成されたガスの流れが、吸気口へと回収される前に、
一旦、処理対象物へと向かう。しかも、この流れは、受
け皿によって妨げられない。このため、溶媒液の蒸気
が、受け皿に遮蔽されることなく、ガスの流れによって
処理対象物へと効率よく供給される。その結果、処理対
象物への蒸気の凝縮効率が一層高められるので、処理対
象物の乾燥不良が、さらに効果的に抑制される。
【0149】第17の発明の装置では、ノズルへガスを
供給することによって、溶媒液をバブリングすることが
できる。そうすることによって、溶媒液から蒸気を高い
効率で発生させることができる。溶媒液から上昇する蒸
気の流れは、受け皿に遮蔽されることがないので、処理
対象物へと効率よく供給される。その結果、処理対象物
への蒸気の凝縮効率が一層高められ、処理対象物の乾燥
不良が、さらに効果的に抑制される。
【0150】第18の発明の装置では、噴出手段へ、ガ
ス体として非反応性ガスを供給することによって、非反
応性ガスの噴流が生成され、その結果、処理槽の開口部
を覆う一種のカーテンが形成される。さらに、処理槽の
側壁が、湾曲部を有しているので、溶媒液から発生した
蒸気の外部への流出が、非反応性ガスのカーテンによっ
て効果的に阻まれる。
【0151】このため、従来装置が必要とした冷却コイ
ルが不要となるので、処理槽の内部に充満する蒸気の状
態が安定する。その結果、処理対象物の乾燥不良が、さ
らに効果的に抑制される。また、冷却コイルの設置に要
した処理槽の上層部が不要となるので、装置の小型化が
実現する。さらに、複雑で高価な冷却コイルが不要であ
るために、装置の製造コストおよび補修コストの節減、
補修の迅速化が実現する。
【0152】第19の発明の装置では、処理槽の開口部
を開閉自在に覆う蓋が備わるので、処理対象物を投入し
ていないときなどに、蓋で開口部を閉塞することによっ
て、噴出手段からの非反応性ガスの噴出がなくても、処
理槽の内部の蒸気の放散を防止することが可能である。
このため、非反応性ガスの使用量を節減することが可能
となる。
【0153】第20の発明の方法では、第1ないし第1
9のいずれかの発明の装置を用いて、例えば半導体ウェ
ハなどの処理対象物に対する乾燥処理が行われる。この
ため、乾燥処理工程の中で、処理対象物は、処理槽の内
部に充満する溶媒液の十分な量の蒸気に晒される。その
結果、処理対象物の乾燥不良が抑制され、良好な処理結
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の装置の斜視断面図である。
【図2】 各実施の形態の基礎となる装置の正面断面図
である。
【図3】 実施の形態1の装置の正面断面図である。
【図4】 実施の形態1の装置の側面断面図である。
【図5】 実施の形態2の装置の正面断面図である。
【図6】 実施の形態3の装置の側面断面図である。
【図7】 実施の形態4の装置の側面断面図である。
【図8】 実施の形態5の装置の斜視断面図である。
【図9】 実施の形態5の装置の部分拡大断面図であ
る。
【図10】 実施の形態5の別の装置例の部分拡大断面
図である。
【図11】 実施の形態6の装置の部品としてのノズル
の断面図である。
【図12】 実施の形態7の装置の側面断面図である。
【図13】 実施の形態8の装置の側面断面図である。
【図14】 実施の形態8の装置の制御部のブロック図
である。
【図15】 実施の形態9の装置の部分拡大断面図であ
る。
【図16】 実施の形態9の装置に備わる受け皿の部分
拡大断面図である。
【図17】 実施の形態10の装置の部分拡大断面図で
ある。
【図18】 実施の形態10の別の装置例の部分拡大断
面図である。
【図19】 実施の形態10のさらに別の装置例の部分
拡大断面図である。
【図20】 実施の形態11の装置の正面断面図であ
る。
【図21】 変形例の装置の正面断面図である。
【図22】 従来の装置の正面断面図である。
【符号の説明】
3 半導体ウェハ(処理対象物)、4 カセット(処理
対象物)、5 IPA蒸気(蒸気)、6,82,86,
90,93 受け皿、7 IPA液(溶媒液)、10
ヒータ(第1ヒータ)、11 処理槽、13 ノズル
(噴出手段)、14 排気部材(排気手段)、15
蓋、20 配管、22 開口部、34,41,61 ノ
ズル、33 吸気口、35,48,49 噴出孔、50
ファン(吸引手段)、51 混合ガス生成ユニット
(混合ガス生成手段)、54 混合槽、53 ヒータ
(第2ヒータ)、60 ヒータ(第3ヒータ)、68
外側配管(配管)、69 内側配管(配管)、70,7
5 制御部(制御手段)、71 IPA濃度センサ(濃
度センサ)、89,95 整流部材、88 貯留用部材
(第1板材)、92 頭頂部材(第1板材)、87,9
1 集液用部材(第2板材)、89 整流部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒田 健 兵庫県伊丹市瑞原四丁目1番地 菱電セミ コンダクタシステムエンジニアリング株式 会社内 (72)発明者 伴 功二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 小西 瞳子 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 横井 直樹 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性の溶媒液を貯留しつつ加熱し、前
    記溶媒液から発生する蒸気を処理対象物の表面に凝縮さ
    せることによって、当該処理対象物の表面を乾燥させる
    ための乾燥装置において、 前記処理対象物を出し入れ可能で上方向を向いて開口す
    る開口部を上部に規定し、底部において前記溶媒液を貯
    留可能であるとともに、貯留された当該溶媒液の上方に
    おいて前記処理対象物を収容可能な処理槽と、 前記処理層の前記底部に貯留する前記溶媒液を加熱可能
    なヒータと、 前記蒸気が前記開口部を通じて前記処理槽の内部から外
    部へと放散することを防止するための放散防止手段と、 ガスの供給を受けることによって、前記処理槽の側壁の
    内側表面に沿って、当該内側表面を覆うように流れる前
    記ガスの流れを生成可能なノズルと、を備え、 前記処理槽は、前記内側表面に沿って流れた後の前記ガ
    スを回収可能な吸気口を、前記側壁に、さらに規定して
    いる乾燥装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の乾燥装置において、 前記ガスが前記内側表面に沿って、下部から上部へと当
    該内側表面を覆うように流れた後に、前記吸気口へと回
    収可能なように、前記ノズルが前記側壁の下部に設置さ
    れ、前記吸気口が前記側壁の上部に規定されている乾燥
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の乾燥装置において、 前記ガスが前記内側表面に沿って、上部から下部へと当
    該内側表面を覆うように流れた後に、前記処理対象物が
    収容される部位を通過して前記吸気口へと回収可能なよ
    うに、前記ノズルが前記側壁の上部に設置され、前記吸
    気口が前記側壁の上部に規定されている乾燥装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の乾燥装置において、 吸引手段と、混合ガス生成手段とを、さらに備え、 前記吸引手段は、前記吸気口と前記混合ガス生成手段の
    間に介挿され、前記吸気口を通じて前記処理槽の内部を
    吸引し、 前記混合ガス生成手段は、前記吸引手段と前記ノズルの
    間に介挿され、前記ガスとして、非反応性ガスと前記蒸
    気との混合ガスを前記ノズルへと供給し、しかも、前記
    吸引手段によって吸引された前記混合ガスの中の前記蒸
    気の濃度を高めて前記ノズルへと供給する乾燥装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の乾燥装置において、 前記混合ガス生成手段と前記ノズルの間に介挿され、前
    記混合ガスを搬送するための混合ガス配管と、 前記ヒータを第1ヒータとし、前記混合ガス配管に取り
    付けられ、当該混合ガス配管で搬送される前記混合ガス
    を加熱するための第2ヒータと、 をさらに備える乾燥装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の乾燥装置において、 前記混合ガス生成手段が、前記溶媒液を貯留可能な混合
    槽と、当該混合槽に貯留される前記溶媒液を加熱するこ
    とによって、この溶媒液の蒸気を生成するための第3ヒ
    ータと、を備え、 前記混合槽は、当該混合槽に貯留される前記溶媒液から
    生成された蒸気を、前記吸引手段によって吸引された前
    記混合ガスの中に混入させることによって、当該混合ガ
    スの中の前記蒸気の濃度を高め、 前記乾燥装置は、 前記吸気口を通過する前記混合ガスの中の前記蒸気の濃
    度を検出する濃度センサと、 前記濃度センサで検出された前記濃度の目標値からの偏
    差を解消するように、前記第1ないし第3ヒータの加熱
    出力を制御する制御手段と、 をさらに備える乾燥装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の乾燥装置において、 前記制御手段が、前記濃度センサで検出された前記濃度
    の前記目標値からの偏差を解消するように、前記第1な
    いし第3ヒータの加熱出力に加えて、前記吸引手段の吸
    引出力をも制御する乾燥装置。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の乾燥装置において、 前記側壁に取り付けられ、前記ガスが前記内側表面に沿
    って下部から上部へと当該内側表面を覆うように流れた
    後に、一旦、前記処理対象物が収容される部位へと向か
    うように、流れの方向を転換させる整流部材を、さらに
    備える乾燥装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の乾燥装置において、 前記ノズルが、内側から外側へと多重に組み合わされた
    複数の配管を備え、 前記複数の配管の各々が、中心軸に沿って配列する複数
    の噴出孔を規定しており、その結果、前記複数の配管の
    中で、最も内側の配管に供給された前記ガスが、前記複
    数の噴出孔を通じて順次外側の配管へと供給されるとと
    もに、最も外側に位置する配管に規定される前記複数の
    噴出孔を通じて前記側壁の前記内側表面に沿うように噴
    出し、 しかも、前記複数の配管の中の任意の一つとその外側の
    一つとの間で、各々に規定される前記噴出孔が互いに反
    対側に向いている乾燥装置。
  10. 【請求項10】 水溶性の溶媒液を貯留しつつ加熱し、
    前記溶媒液から発生する蒸気を処理対象物の表面に凝縮
    させることによって、当該処理対象物の表面を乾燥させ
    るための乾燥装置において、 前記処理対象物を出し入れ可能で上方向を向いて開口す
    る開口部を上部に規定し、底部において前記溶媒液を貯
    留可能であるとともに、貯留された当該溶媒液の上方に
    おいて前記処理対象物を収容可能な処理槽と、 前記処理層の前記底部に貯留する前記溶媒液を加熱可能
    なヒータと、 前記蒸気が前記開口部を通じて前記処理槽の内部から外
    部へと放散することを防止するための放散防止手段と、 ガスの供給を受けることによって、前記処理槽に貯留さ
    れる前記溶媒液の中に、前記ガスを噴出することによっ
    て、前記溶媒液をバブリング可能なノズルと、 を備え、 前記処理槽は、バブリング後の前記ガスを回収可能な吸
    気口を、前記側壁に、さらに規定している乾燥装置。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の乾燥装置におい
    て、 前記ノズルが複数個に分割して配置されている乾燥装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項10または請求項11に記載の
    乾燥装置において、 前記ガスの供給を受けることによって、前記処理槽の側
    壁の内側表面に沿って、当該内側表面を覆うように流れ
    る前記ガスの流れを生成可能なもう一つのノズルを、さ
    らに備え、 前記ノズルおよび前記もう一つのノズルが互いに連通し
    ており、それによって、これらの双方のノズルに、前記
    ガスとして共通のガスを同時に供給可能である乾燥装
    置。
  13. 【請求項13】 水溶性の溶媒液を貯留しつつ加熱し、
    前記溶媒液から発生する蒸気を処理対象物の表面に凝縮
    させることによって、当該処理対象物の表面を乾燥させ
    るための乾燥装置において、 前記処理対象物を出し入れ可能で上方向を向いて開口す
    る開口部を上部に規定し、底部において前記溶媒液を貯
    留可能であるとともに、貯留された当該溶媒液の上方に
    おいて前記処理対象物を収容可能な処理槽と、 前記処理層の前記底部に貯留する前記溶媒液を加熱可能
    なヒータと、 前記蒸気が前記開口部を通じて前記処理槽の内部から外
    部へと放散することを防止するための放散防止手段と、 前記処理槽に収容される前記処理対象物の直下で、しか
    も、貯留される前記溶媒液の液面の上方の位置に設置さ
    れる受け皿と、 前記受け皿の底部に連結し、前記受け皿に注がれる液体
    を前記装置の外部へと排出するための配管と、を備え、 前記受け皿が、気体透過性であってしかも液体不透過性
    の材料で、構成されている乾燥装置。
  14. 【請求項14】 水溶性の溶媒液を貯留しつつ加熱し、
    前記溶媒液から発生する蒸気を処理対象物の表面に凝縮
    させることによって、当該処理対象物の表面を乾燥させ
    るための乾燥装置において、 前記処理対象物を出し入れ可能で上方向を向いて開口す
    る開口部を上部に規定し、底部において前記溶媒液を貯
    留可能であるとともに、貯留された当該溶媒液の上方に
    おいて前記処理対象物を収容可能な処理槽と、 前記処理層の前記底部に貯留する前記溶媒液を加熱可能
    なヒータと、 前記蒸気が前記開口部を通じて前記処理槽の内部から外
    部へと放散することを防止するための放散防止手段と、 前記処理槽に収容される前記処理対象物の直下で、しか
    も、貯留される前記溶媒液の液面の上方の位置に設置さ
    れる受け皿と、 前記受け皿の底部に連結し、前記受け皿に注がれる液体
    を前記装置の外部へと排出するための配管と、を備え、 前記受け皿が、断面「V」字型または逆「V」字型に折
    り曲げられた平板状の第1板材と、当該第1板材を中心
    として対称となるように、前記第1板材の両側に、当該
    第1板材をも含めた全体としてそれぞれ断面「V」字型
    または逆「V」字型となるように、互いに間隔をおいて
    配列された平板状の複数の第2板材と、を備える乾燥装
    置。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の乾燥装置におい
    て、 前記受け皿が、前記複数の第2板材の中で、前記第1板
    材から最も離れた位置、すなわち最も外側に、配置され
    る一対のさらに外側に取り付けられ、前記受け皿の下方
    から上昇する前記蒸気の流れを収束させるための整流部
    材を、さらに備える乾燥装置。
  16. 【請求項16】 請求項13ないし請求項15のいずれ
    かに記載の乾燥装置において、 ガスの供給を受けることによって、前記処理槽の側壁の
    内側表面に沿って、当該内側表面を覆うように流れる前
    記ガスの流れを生成可能なノズルを、さらに備え、 前記処理槽は、前記内側表面に沿って流れた後の前記ガ
    スを回収可能な吸気口を、前記側壁に、さらに規定して
    おり、 しかも、前記ガスが前記内側表面に沿って、上部から下
    部へと当該内側表面を覆うように流れた後に、前記処理
    対象物が収容される部位を通過して前記吸気口へと回収
    可能なように、前記ノズルが前記側壁の上部に設置さ
    れ、前記吸気口が前記側壁の上部に規定されている乾燥
    装置。
  17. 【請求項17】 請求項13ないし請求項15のいずれ
    かに記載の乾燥装置において、 ガスの供給を受けることによって、前記処理槽に貯留さ
    れる前記溶媒液の中に、前記ガスを噴出することによっ
    て、前記溶媒液をバブリング可能なノズルを、さらに備
    え、 前記処理槽は、バブリング後の前記ガスを回収可能な吸
    気口を、前記側壁に、さらに規定している乾燥装置。
  18. 【請求項18】 請求項1ないし請求項17のいずれか
    に記載の乾燥装置において、 前記放散防止手段が、前記開口部を挟んで互いに対向す
    るように設けられる、噴出手段と排気手段と、を備え、 前記排気手段は、前記噴出手段に向かって開口する排気
    口を規定し、 前記噴出手段は、ガス体の供給を受けることによって、
    前記排気口へ向かうとともに前記開口部を覆う前記ガス
    体の噴流を生成可能であり、 前記排気手段は、前記排気口を通じて吸引した前記ガス
    体を外部へと排出可能であり、 前記処理槽の側壁が、下方から前記開口部へと接近する
    にしたがって、内側へと滑らかに湾曲する湾曲部を有し
    ている乾燥装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の乾燥装置におい
    て、 前記放散防止手段が、前記開口部を開閉自在に覆う蓋、
    をさらに備える乾燥装置。
  20. 【請求項20】 請求項1ないし請求項19のいずれか
    に記載の乾燥装置を用いて前記処理対象物の表面を乾燥
    させる乾燥方法において、 前記乾燥装置を準備する工程と、 前記処理槽の中に前記溶媒液を供給することにより、前
    記処理槽の中の一部に前記溶媒液を貯留する工程と、 前記ヒータを駆動することにより、前記溶媒液を加熱す
    る工程と、 前記開口部を通過することにより、前記処理対象物を前
    記処理槽の中へと挿入する工程と、 挿入された前記処理対象物を、前記溶媒液の液面の上方
    に保持しつつ、加熱された前記溶媒液の蒸気によって、
    前記処理対象物の表面を乾燥させる乾燥処理工程と、 当該乾燥処理工程の後に、前記開口部を通過することに
    よって、前記処理対象物を前記処理槽の外部へと取り出
    す工程と、 を備える乾燥方法。
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