JPH10319900A - プラズマディスプレイ装置の駆動方法 - Google Patents

プラズマディスプレイ装置の駆動方法

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JPH10319900A
JPH10319900A JP9133276A JP13327697A JPH10319900A JP H10319900 A JPH10319900 A JP H10319900A JP 9133276 A JP9133276 A JP 9133276A JP 13327697 A JP13327697 A JP 13327697A JP H10319900 A JPH10319900 A JP H10319900A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サブフィールド長を実質的に短縮しその短縮
分を利用して表示行数の増大要求に対応する。 【解決手段】 サブフィールド方式のプラズマディスプ
レイ装置において、サブフィールド内の維持放電期間の
長さが短くなるまたは該期間内の維持放電パルスの数が
少なくなるに従いサブフィールド内のリセット期間とア
ドレス期間の双方の長さまたは両期間のいずれか一方の
長さを短縮方向に制御する。低輝度のサブフィールドに
なるほどリセット期間とアドレス期間の双方の長さまた
は両期間のいずれか一方の長さが短くなるため、サブフ
ィールド長の実質的な短縮化が図られる。したがって、
その短縮分を利用すれば、表示行数の増大要求に対応す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイ装置に関し、特に多階調表示のプラズマディスプレ
イ装置に関する。昨今、通信用などの特殊な用途を除
き、あらゆる電子装置の中で真空管を使用しているのは
表示装置(CRT:cathode ray tube)だけになった。
CRTの欠点は、電子銃の収納筒が後ろに大きく突き出
しているため、奥行きが大きいということである。ま
た、ヒータを必要とするため、電力消費が大きいという
ことである。
【0002】液晶ディスプレイ装置は、薄型でしかも電
力消費も少なく、CRTに置き代わるものとして期待さ
れているが、置き換えは遅々として進んでいない。その
大きな理由は、製造歩留まりの悪さからくる価格の高さ
である。プラズマディスプレイ装置(略称:PDP)も
また、薄型で電力消費が少ないという特長を持つが、さ
らに、液晶ディスプレイ装置に比べて歩留まりがよいと
いう有利な長所も持っている。液晶ディスプレイ装置、
とりわけ高精細表示のものは、TFT(thin film tran
sistor)と呼ばれる能動的なスイッチング素子を画素単
位に作り込むため、半導体集積回路並みの複雑な製造プ
ロセスを必要とし、それが歩留まり悪化の要因になって
いたが、PDPの構造(詳細は後述)はきわめて単純
で、ほぼ印刷主体のプロセスだけで済むからである。
【0003】しかしながら、プラズマディスプレイの基
本原理は、ガス放電による点灯と非点灯の2階調表示で
あるため、そのままでは近時の多階調表示要求(注)に
応えることができない。注:ここで言う多階調表示はモ
ノクロであってもカラーであってもよい。
【0004】
【従来の技術】多階調化に対応した従来のプラズマディ
スプレイ装置としては、「3電極・面放電・AC型」と
呼ばれる構造と「サブフィールド方式」と呼ばれる駆動
方式とを組み合わせたものが知られている(例えば、特
開平7−160218号公報)。 (1)PDPのセル構造 PDPの基本的なセル構造は、電極が放電セルに露出し
ている直流型と、絶縁層で覆われている交流型の二つの
タイプがある。輝度の点で、現在の主流は後者の交流型
(AC型)である。さらに、交流型PDPも、2枚の基
板のそれぞれに陽極と陰極を設けた2電極型と、一方の
基板に陽極と陰極を設けるとともに他方の基板に第三の
電極(いわゆるアドレス電極;A電極と略すこともあ
る)を設けた3電極型に分かれるが、特にカラーPDP
では、蛍光体の劣化を防止できるメリットから、3電極
型が用いられる。なお、交流型PDPの陽極及び陰極の
“陽/陰”は印加電圧の極性で決まり、駆動方法によっ
ては極性反転もあるから、慣行に従い、パネルの座標軸
(X、Y)を付けてX電極及びY電極と呼ぶことにす
る。
【0005】図6は3電極型PDPの2画素分(j行目
のi列目とi+1行目の画素)の断面構造図である。
1、2はガラス基板、3i-1 、3i 、3i+1 、3i+2
A電極、4j はX電極、5j はY電極、6j 、7j は透
明電極、8i-1 、8i 、8i+1、8i+2 は蛍光体、9は
絶縁膜、10、11は誘電体層、12は隔壁である。隔
壁12に仕切られた空間にガスが封入され、この図では
i列目の放電空間13とi+1列目の放電空間14を画
成している。放電空間13、14とX電極4j 及びY電
極5j の交差部分が、それぞれj行目のi列目の画素と
i+1行目の画素になる。なお、画素をセルということ
もある。 (2)サブフィールド方式 サブフィールド方式は、1フレームまたは1フィールド
をk個(例えば256階調の場合はk=8;以下、便宜
上この数値で説明する)のサブフィールドに分割し、各
サブフィールドの維持放電期間を1:2:4:8:1
6:32:64:128の比率に設定するとともに、こ
れらのサブフィールドを組み合わせて多階調表示を実現
するというものである。
【0006】図7はサブフィールド方式のフレーム構造
概念図であり、1フレームは8個のサブフィールドSF
1 〜SF8 と若干の中断期間(いわゆる帰線期間に相当
するもの)で構成されている。各サブフィールドは三つ
の期間、すなわち「リセット期間」、「アドレス期間」
及び「維持放電期間」からなり、最初の二つの期間の長
さは同一であるが、維持放電期間t1 〜t8 は、上記比
率のとおり異なっている。なお、L1 、L2 、……、L
n は行番号(水平走査線の番号)である。また、各サブ
フィールドのアドレス期間内の太斜線は、L1 、L2
……、Ln を線順次で選択している様子を模式的に表し
ている。
【0007】図8は1サブフィールド期間におけるアド
レス電極、X電極及びY電極の駆動波形図である。な
お、以下の説明で使用する電圧値は便宜値であり、これ
に限定されない。リセット期間では、まず、すべてのY
電極に0Vを与えながら、放電に必要な充分な電位差を
与えるために、アドレス電極に+110V程度の正パル
ス20を与えた状態で、X電極に+330V程度の正パ
ルス21(全面書き込みパルスとも言う)を与える。こ
れにより、すべてのセルで放電が生じる。次に、アドレ
ス電極とX電極に0Vを与えて再びすべてのセルで放電
を生じさせると、この放電は、電極間の電位差がゼロの
ため、壁電荷が形成されずに自己中和して終息し、いわ
ゆる自己消去放電が行われる。自己消去放電後の四つの
パルス22〜26は、上記公報に記載されたものであ
り、いわゆる余剰点灯防止のための対策パルスである。
すなわち、正常なセルは、自己消去放電までの過程によ
り、壁電荷を完全(または多少残ってもミス表示の原因
にならない程度)に中和することができるが、製造上の
要因等によって希に発生する異常セル(自己消去が不十
分なセルや自己消去が全く起こらないセル)は、アドレ
ス放電をさせなくても維持放電期間で不本意に発光し、
表示品質を損なう余剰点灯セルになってしまう。そこ
で、上記公報に記載のものでは、自己消去放電後にアド
レス電極に+110V程度の正パルス22を与えた状態
で、すべてのY電極に+180V程度の正パルス23を
与え、その後、アドレス電極に0Vを与えた状態で、す
べてのY電極に−150〜−160V程度の負パルス2
4を与え、その後、すべてのY電極に+180V程度ま
で緩やかに立ち上がる消去パルス25(以下、全面消去
パルスと区別するために“余点消去パルス”と言う)を
与えるとともにアドレス電極に余点消去パルス26と同
じ幅の+110V程度の正パルス26を与えている。
【0008】正パルス22、23に応答して放電するセ
ルは、Y電極側に対してX電極側に相対的に“負”の電
荷が残留し、しかもその残留量が維持放電可能なレベル
に達してしまったセルである。また、負パルス24に応
答して放電するセルは、Y電極側に対してX電極側に相
対的に“正”の電荷が残留し、しかもその残留量が維持
放電可能なレベルに達してしまったセルである。これら
異常セルの残留壁電荷は、最終的に余点パルス25によ
って大部分消去される。少量残った壁電荷は正電荷であ
り、次のアドレス期間におけるパルスと逆極性になるた
め、不本意な放電を生じにくく、余剰点灯を防止でき
る。
【0009】次のアドレス期間では、X電極に+50V
程度の正電圧27を与えながら、Y電極に線順次で−1
50〜−160V程度の負パルス28(以下「スキャン
パルス」)を印加し、且つ、アドレス電極に選択的に+
60V程度の正パルス29(以下「アドレスパルス」)
を印加する。なお、スキャンパルスを印加しないY電極
には−50〜−60V程度の負電圧を印加しておいても
よい。アドレスパルス29を印加したアドレス電極とス
キャンパルス28を印加したY電極との間には、放電に
必要な充分な電位差(210〜220V程度)があるた
め、両電極間に放電(アドレス放電)が生じる。一方、
X電極とY電極の間のスキャンパルス部分の電位差は2
00〜210V程度で、アドレス電極との間よりも10
V程度低く、この電位差だけでは自主放電が生じない
が、アドレス放電を引き金(トリガ)にしてX電極とY
電極の間でも放電が生じるため、その交点に位置する誘
電体層に壁電荷が形成される。
【0010】最後の維持放電期間(サスティン期間とも
言う)では、アドレス電極に+110V程度の正パルス
30’を与え続けながらX電極とY電極に+180V程
度の正パルス30(サスティンパルス)を交互に印加
し、壁電荷を利用して、X、Y電極間に放電(維持放
電)を発生させる。サスティンパルス30の周期はすべ
てのサブフィールドにおいて同じである。したがって、
各サブフィールドにおけるサスティンパルス30の数
は、1n個:2n個:4n個:………:64n個:12
8n個の比関係となり、表示階調に応じてサブフィール
ドを選択し又は組み合わせることにより、2k 階調、す
なわち“0”から“256”(上記比率の場合)までの
多階調表示を実現できるのである。但し“n”はサステ
ィンパルス30の周波数(以下「サスティン周波数」)
によって決まる整数である。 (3) パネルの構成とそのパネルを含むPDPの全体
構成 図9はPDPのパネル平面図である。図示のパネル31
は、便宜的に640×480の解像度を持つモノクロパ
ネルを例にしている。すなわち、アドレス電極は画面の
列毎にA1 からA640 まで、Y電極とY電極は画面の行
毎にそれぞれY 1 からY480 までとX1 からX480 まで
設けられている。アドレス電極に並行する二重線は障壁
であり、アドレス電極とY電極及びX電極との交差点を
含む、二つの障壁に囲まれた領域(破線参照)が一つの
セルになる。
【0011】図10は、交流型PDP及びその駆動装置
の構成図である。31は図9で示したパネル、32はア
ドレスドライバ、33はYスキャンドライバ、34はY
共通ドライバ、35はX共通ドライバ、36は制御回路
である。制御回路36は、表示データ制御部36aやパ
ネル駆動制御部36bなどを含み、表示データ制御部3
6aは、外部から与えられた表示データ(DATA)を
フレームメモリ36cに一時的に記憶するとともに、こ
のフレームメモリ36c内のデータに対して所定の信号
操作とタイミング処理を施してアドレスドライバ32に
出力する。パネル駆動制御部36bは、スキャンドライ
バ制御部36dや共通ドライバ制御部36eなどを含
み、外部から与えられた垂直同期信号(VSY NC)及び水
平同期信号(HSYNC)に基づいて各種タイミング信号を
発生し、表示データ制御部36a、Yスキャンドライバ
33、Y共通ドライバ34及びX共通ドライバ35など
に供給する。
【0012】アドレスドライバ32は、表示選択用高電
圧電源Vaを用いてアドレスパルスを発生し、このアド
レスパルスをパネル31のアドレス電極(A1 、A2
……、A640 )に選択的に印加するもの、また、Yスキ
ャンドライバ33は、表示維持用高電圧電源Vsを用い
てスキャンパルスを発生し、このスキャンパルスをパネ
ル31のY電極(Y1 、Y2 、Y3 、……、Y480 )に
線順次で印加するものであり、これらのアドレスパルス
及びスキャンパルスは、1サブフィールド中の「アドレ
ス期間」において発生する。
【0013】Y共通ドライバ34は、表示維持用高電圧
電源Vsを用いてサスティンパルスを発生し、1サブフ
ィールド中の「維持放電期間」において、このサスティ
ンパルスをパネル31のすべてのY電極に同時に印加
し、X共通ドライバ35は、同じく表示維持用高電圧電
源Vsを用いてサスティンパルス及び全面書込みパルス
を発生し、1サブフィールド中の「リセット期間」にお
いて、この全面書込みパルスをパネル30のすべてのX
電極に同時に印加するとともに、1サブフィールド中の
「維持放電期間」において、このサスティンパルスを同
X電極に同時に印加するものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来のプラズマ
ディスプレイ装置の不都合な点は、表示行の大幅な増大
要求(例えば、480行→768行)に応じることがで
きないことである。今、妥当な値で、1サスティン時間
を6μs、1フレームあたりの全サスティン数を510
サイクル、1アドレス時間を3μsとし、1フレームの
時間を16.6ms(1/60フィールド)とすると、
1フレーム内の全サスティン期間の割当時間は6μs×
510サイクル=3.06msとなるから、1フレーム
内の全リセット期間と全アドレス期間の割当時間は1
6.6ms−3.06ms=13.54msとなる。こ
の時間(13.54ms)内で、8回(但し、図7のサ
ブフィールド構成の場合)のリセット期間とアドレス期
間を無事に終わらせなければならない。すなわち、1回
のリセット期間とアドレス期間を13.54ms÷8≒
1.7msで終わらせなければならない。
【0015】表示行に関係するのはアドレス期間であ
る。例えば、480行の場合は1サブフィールドあたり
3μs×480行≒1.5msである。したがって、1
回のリセット期間の割当時間は1.7ms−1.5ms
≒200μsとなり、この時間は妥当な値であるから、
480本程度の表示行の場合は何ら支障ない。しかしな
がら、例えば、768本に増加した場合は、1回あたり
のアドレス期間が3μs×768行≒2.3msとなっ
てしまい、1回のリセット期間とアドレス期間の割当時
間を超過してしまうから、正常な表示を行うことができ
ない。
【0016】なお、768本の表示行はパソコンのXG
A規格に相当し、近時のCRT方式の表示装置のほとん
どがサポートしている規格である。また、ハイビジョン
等のようにXGA以上の表示行を要求するものもある。
したがって、これらの置き換えを狙うためにも、是非と
もクリアしておかなければならない技術課題である。そ
こで、本発明は、サブフィールド長を実質的に短縮し、
その短縮分を利用して表示行数の増大要求に対応するこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
サブフィールド方式のプラズマディスプレイ装置におい
て、サブフィールド内の維持放電期間の長さが短くな
る、または該期間内の維持放電パルスの数が少なくなる
に従い、サブフィールド内のリセット期間とアドレス期
間の双方の長さまたは両期間のいずれか一方の長さを短
縮方向に制御することを特徴とする。
【0018】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、リセット期間内のパルスを間引くまたはパ
ルスの幅を短くする若しくはパルスの間隔を短くするこ
とにより、前記制御を行うことを特徴とする。請求項3
に係る発明は、請求項1に係る発明において、アドレス
期間内のパルスの幅を短くすることにより、前記制御を
行うことを特徴とする。
【0019】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、リセット期間の始まりまたは維持放電期間
の終わりに位置する中断期間をなくし若しくは短くする
ことにより、前記制御を行うことを特徴とする。本発明
では、低輝度のサブフィールドになるほど、リセット期
間とアドレス期間の双方の長さまたは両期間のいずれか
一方の長さが短くなるため、サブフィールド長の実質的
な短縮化が図られる。したがって、その短縮分を利用す
れば、表示行数の増大要求に対応することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。なお、以下の説明においては、便宜的
に、図6のセル構造と図9のパネルレイアウト(640
列×480行)を有し、図10のシステム構成で用いら
れるプラズマディスプレイ装置を例にする。
【0021】図1は本発明に係るプラズマディスプレイ
装置の第1実施例を示す、各電極の駆動波形図である。
図1において、代表的に示す二つのサブフィールド(A
番目のサブフィールドとB番目のサブフィールド)は、
図示の都合上、連続して描かれているが、これに特段の
意味はない。図示の意図は、二つのサブフィールドA、
Bの維持放電パルス30A、30Bの数の違いにある。
なお、図中の各パルスの符号は図8の符号に対応し、且
つ符号末尾のアルファベット(A、B)はサブフィール
ド番号に対応している。
【0022】B番目のサブフィールドの維持パルス30
Bの数は、A番目のサブフィールドの維持パルスの数よ
りも少ない。これは、B番目のサブフィールドに図7の
サブフィールドSF1 〜SF8 のうちの時間(t1 〜t
8 )の短いものを割当てるとともに、A番目のサブフィ
ールドに時間の長いものを割当てたからであり、要する
に、B番目のサブフィールドの輝度がA番目のサブフィ
ールドの輝度よりも低いことを意味している。
【0023】ここで、高輝度と低輝度の二つのサブフィ
ールドA、Bのリセット期間及びアドレス期間の動作
は、冒頭の従来例の場合、まったく同じであった。しか
しながら、本願発明者等の検討によれば、低輝度のサブ
フィールドにおいては、高輝度の場合ほどシビアな動作
管理を必要としないことが判明した。すなわち、従来例
の場合は、最も高い輝度のサブフィールドに適合したリ
セット期間及びアドレス期間を設定し、このリセット期
間及びアドレス期間を他の輝度のサブフィールドにも適
用していたのであるが、上記“適合”したリセット期間
及びアドレス期間は、アドレスミスや余剰点灯の防止に
最適なものであって、これらのミス点灯や余剰点灯は、
高輝度のものほど発生頻度が高くなる傾向にあるから、
たとえ、高輝度のサブフィールドに適合したものであっ
ったとしても、低輝度のサブフィールドにはオーバスペ
ックとなっていたからである。
【0024】そこで、本実施例は、輝度に応じてリセッ
ト期間及びアドレス期間の長さまたは両期間の一方の長
さを変更、詳細には低輝度になるほど短縮方向に変更し
て、低輝度側のオーバスペックを回避し、以て1フィー
ルド内の各サブフィールドの長さを短縮することによ
り、その短縮分を利用して表示行の増大要求(例えば、
480本から768本へ)に余裕を持って応えることの
できる有益な技術を提供するというものである。
【0025】図2は、比較のために示す高輝度サブフィ
ールドの駆動波形図であり、図1のA番目のサブフィー
ルドに対応するものである。図において、T1 〜T4
リセット期間、T5 はアドレス期間、T6 は維持放電期
間である。図示の維持放電パルス30Aの数は極端に多
くはないが、これは図示の都合上であり、実際には最大
輝度に対応した数である。アドレスミスや余剰点灯の防
止には、上述のとおり、最も高い輝度のサブフィールド
に適合したリセット期間及びアドレス期間にしなければ
ならないからである。図示の全面書き込みパルス20A
や余点消去パルス23A〜25Aなどは、最高輝度のサ
ブフィールドに適合した電圧及びパルス幅に設定されて
いる。また、パルス間隔も同様に最高輝度のサブフィー
ルドに適合した値に設定されている。したがって、図2
の駆動波形は、従来の駆動波形(図8)に対応する。
【0026】これに対して、図3の駆動波形は、低輝度
のサブフィールドのものであり、本実施例に特有の駆動
波形、すなわち、図1のB番目のサブフィールドに対応
する駆動波形である。図2と対比すると、低輝度である
から維持放電パルス30Bの数が少ないのは言うまでも
ないが、リセット期間からT4 が削除されている点、及
びリセット期間のT3 が短くなっている点に特徴的な差
異がある。リセット期間のT4 は余剰点灯防止用の五つ
の補助パルス(図1のパルス22〜26参照)の発生期
間である。低輝度サブフィールドの場合、これらの補助
パルスをなくしても表示品質上の影響はほとんどない。
仮に余剰点灯セルが生じても、低輝度であるがゆえに視
認されにくいからである。また、T3 は全面書き込みパ
ルス21Bによる放電電荷の中和期間である。この中和
期間の長さは、直前のサブフィールドの維持放電パルス
の数が多いほど、すなわち直前のサブフィールドの輝度
が高いほど長めにしなければならない。直前の維持放電
期間で蓄積された壁電荷の量が多いため、次サブフィー
ルドの全面書き込みパルス21Bによる放電電荷の量も
多くなるからである。かかる事実は逆に、直前のサブフ
ィールドの維持放電パルスの数が少ないほど、中和期間
(T3 )を短くできることを示唆している。図3におけ
るT3 の短縮は、この示唆に基づくものである。
【0027】ここで、実際の値を当てはめて、図2と図
3を対比する。妥当なところで、図2のT1 (中断期
間)を50μs、T2 を10μs、T3 を50μs、T
4 を70μsとする。なお、その他の値は、冒頭の「発
明が解決しようとする課題」で使用した値と同じとす
る。一方、図3の場合は、T1 とT5 は図2と同じであ
るが、T4 が無い(−70μs)のとT3 が短縮(妥当
なところで−20μs)されたことにより、サブフィー
ルド全体で90μsの短縮効果を得ている。さらに、低
輝度では多少のアドレスミスが発生しても目立たないか
ら、アドレス期間のアドレスパルス29Bのパルス幅も
短縮することができる。例えば、高輝度の場合のパルス
幅3μsを2.5μsに短縮すれば、1パルスあたり−
0.5μs短縮できる。したがって、T5 全体では−
0.5μs×行数となるから、例えば、480行とすれ
ば−240μsもの短縮となり、リセット期間の−90
μsと合算して1サブフィールドあたり−330μsも
の短縮効果を得ることができる。
【0028】ちなみに、アドレスパルスを短縮できる理
由は、低輝度のサブフィールドでは多少の表示ミスが
あっても低輝度ゆえに目立たない、直前のサブフィー
ルドの維持放電パルスが少ない場合は、直前のサブフィ
ールドの全面書き込みパルスの放電によるプライミング
効果が残存しており、この残存効果に自サブフィールド
の全面書き込みパルスの放電によるプライミング効果が
加わるため、短いアドレスパルスであっても支障のない
書き込みアドレス放電が可能になる、ことによる。
【0029】または、直前のサブフィールドの維持放電
の回数、すなわち輝度に応じて全面書き込みを行う前の
中断期間の長さを制御してもよい。図4はその駆動波形
図であり、添え字に“−1”を付したパルスは直前のサ
ブフィールドのものである。この図において、直前のサ
ブフィールドの維持パルス30B-1は1個であるので、
この維持放電パルス30B-1による壁電荷は十分に形成
されていない。このため、中断期間(T1 )をゼロにし
て全面書き込みパルス22Bを直ちに発生させても、不
都合を生じるほどの強放電を生じることはない。また
は、図5に示すように、中断期間(T1 )をゼロにせ
ず、短くするだけでも相応の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、サブフィールド長を実
質的に短縮でき、その短縮分を利用して表示行数の増大
要求に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の高輝度と低輝度の二つのサブフィー
ルドの駆動波形図である。
【図2】一実施例の高輝度サブフィールドの駆動波形図
である。
【図3】一実施例の低輝度サブフィールドの駆動波形図
(リセット及びアドレス期間の制御)である。
【図4】一実施例の低輝度サブフィールドの駆動波形図
(中断期間の制御)である。
【図5】一実施例の低輝度サブフィールドの駆動波形図
(全面書き込みパルスの幅を制御)である。
【図6】プラズマディスプレイパネルの画素構造図であ
る。
【図7】サブフィールド方式のフレーム構造図である。
【図8】従来の駆動波形図である。
【図9】プラズマディスプレイパネルのレイアウト図で
ある。
【図10】プラズマディスプレイ装置のシステム構成図
である。
【符号の説明】
30、30A、30B:維持放電パルス SF1 〜SF8 :サブフィールド T1 〜T4 :リセット期間 T5 :アドレス期間 T6 :維持放電期間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】サブフィールド方式のプラズマディスプレ
    イ装置において、サブフィールド内の維持放電期間の長
    さが短くなる、または該期間内の維持放電パルスの数が
    少なくなるに従い、サブフィールド内のリセット期間と
    アドレス期間の双方の長さまたは両期間のいずれか一方
    の長さを短縮方向に制御することを特徴とするプラズマ
    ディスプレイ装置の駆動方法。
  2. 【請求項2】リセット期間内のパルスを間引くまたはパ
    ルスの幅を短くする若しくはパルスの間隔を短くするこ
    とにより、前記制御を行うことを特徴とする請求項1記
    載のプラズマディスプレイ装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】アドレス期間内のパルスの幅を短くするこ
    とにより、前記制御を行うことを特徴とする請求項1記
    載のプラズマディスプレイ装置の駆動方法。
  4. 【請求項4】リセット期間の始まりまたは維持放電期間
    の終わりに位置する中断期間をなくし若しくは短くする
    ことにより、前記制御を行うことを特徴とする請求項1
    記載のプラズマディスプレイ装置の駆動方法。
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