JPH10317482A - 建物の設計方法 - Google Patents
建物の設計方法Info
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- JPH10317482A JPH10317482A JP9127186A JP12718697A JPH10317482A JP H10317482 A JPH10317482 A JP H10317482A JP 9127186 A JP9127186 A JP 9127186A JP 12718697 A JP12718697 A JP 12718697A JP H10317482 A JPH10317482 A JP H10317482A
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- Japan
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- virtual
- floor
- building
- design
- column
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、意匠設計上の構造設計による制限
を減らして自由度の高い設計を可能にすると共に、構造
設計についての専門的知識がなくても容易に設計できる
建物の設計方法を提供することを可能にすることを目的
としている。 【解決手段】 予め規格化された複数種の仮想立体を間
取り配置すべき室内空間に応じて選択し、それらを並設
及び積み重ねることにより仮想室内空間設計を行い、次
いで該設計された仮想室内空間に対して構造部材の割り
付けを行なうことを特徴とする。
を減らして自由度の高い設計を可能にすると共に、構造
設計についての専門的知識がなくても容易に設計できる
建物の設計方法を提供することを可能にすることを目的
としている。 【解決手段】 予め規格化された複数種の仮想立体を間
取り配置すべき室内空間に応じて選択し、それらを並設
及び積み重ねることにより仮想室内空間設計を行い、次
いで該設計された仮想室内空間に対して構造部材の割り
付けを行なうことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は住宅やオフィス等の
複数階の建物を設計する方法に関し、特に設計の自由度
が高く、専門的知識がなくても比較的容易に設計できる
建物の設計方法に関するものである。
複数階の建物を設計する方法に関し、特に設計の自由度
が高く、専門的知識がなくても比較的容易に設計できる
建物の設計方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅やオフィス等の複数階の建物の設計
は、一般に間取りや外観等の意匠設計と構造体の力学的
な面を考慮した構造設計を同時に行なう作業である。と
ころが、意匠設計と構造設計は相反する場合が多く、設
計作業は高度な技術を要求されると共に設計者が実現し
たい居住空間は構造設計の方面から制限される。例え
ば、意匠設計の方面では柱が欲しくないところに構造設
計の方面では柱が必要になる等の相反する場合が生じ
る。
は、一般に間取りや外観等の意匠設計と構造体の力学的
な面を考慮した構造設計を同時に行なう作業である。と
ころが、意匠設計と構造設計は相反する場合が多く、設
計作業は高度な技術を要求されると共に設計者が実現し
たい居住空間は構造設計の方面から制限される。例え
ば、意匠設計の方面では柱が欲しくないところに構造設
計の方面では柱が必要になる等の相反する場合が生じ
る。
【0003】従来の一般的な建物の設計方法では、図12
に示すように、設計者が建物を設計する時、間取りや外
観等を考える(ステップS1)と同時に構造体の骨組み
となる構造部材の配置構成も考慮に入れて進める必要が
ある(ステップS2)。ところが、一般の意匠設計者は
必ずしも建築構造に詳しくないので、両者を調和させた
適切な設計は比較的困難な作業となっている。そこで、
専門家の助言を借りたり構造設計者と共同作業で設計を
進めて構造検討を行い(ステップS3)、構造設計上に
不備がある場合には前記ステップS1に戻って間取り等
を再検討し、前記ステップS3において、構造設計上に
問題がなければ設計完了となる。
に示すように、設計者が建物を設計する時、間取りや外
観等を考える(ステップS1)と同時に構造体の骨組み
となる構造部材の配置構成も考慮に入れて進める必要が
ある(ステップS2)。ところが、一般の意匠設計者は
必ずしも建築構造に詳しくないので、両者を調和させた
適切な設計は比較的困難な作業となっている。そこで、
専門家の助言を借りたり構造設計者と共同作業で設計を
進めて構造検討を行い(ステップS3)、構造設計上に
不備がある場合には前記ステップS1に戻って間取り等
を再検討し、前記ステップS3において、構造設計上に
問題がなければ設計完了となる。
【0004】また、図13及び図14に示すように、居住空
間と対応して作られ、外周辺に構造部材を予め配置した
立体を積み重ねて作る設計方法であるプレハブユニット
構法の場合、図15に示すように、予め構造設計された個
々のユニットが工場内で組み付けられて現場へ出荷さ
れ、現場において各ユニットを積み重ねて建築されるも
のも提案されている。
間と対応して作られ、外周辺に構造部材を予め配置した
立体を積み重ねて作る設計方法であるプレハブユニット
構法の場合、図15に示すように、予め構造設計された個
々のユニットが工場内で組み付けられて現場へ出荷さ
れ、現場において各ユニットを積み重ねて建築されるも
のも提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
従来例において、図12に示すように、意匠設計者が専門
家の助言を借りたり構造設計者と共同作業で設計を進め
る場合には、費用と時間がかかり効率的でない。
従来例において、図12に示すように、意匠設計者が専門
家の助言を借りたり構造設計者と共同作業で設計を進め
る場合には、費用と時間がかかり効率的でない。
【0006】また、図13〜図15に示すプレハブユニット
構法の場合、立体相互の配置のルールに厳しい制限があ
る。例えば、図13及び図14に示すように、1階と2階と
の柱51の位置及び各階の柱51の高さを一致させなければ
ならず、同階で隣接するユニット同士の梁52の位置も一
致させなければならない等の制限があり、望み通りの意
匠(使い勝手の良い平面、断面、外観)を実現するのが
容易でなかった。
構法の場合、立体相互の配置のルールに厳しい制限があ
る。例えば、図13及び図14に示すように、1階と2階と
の柱51の位置及び各階の柱51の高さを一致させなければ
ならず、同階で隣接するユニット同士の梁52の位置も一
致させなければならない等の制限があり、望み通りの意
匠(使い勝手の良い平面、断面、外観)を実現するのが
容易でなかった。
【0007】また、図15に示すように、規格化したユニ
ット自体を予め工場で生産するために、ユーザが要求す
る個別の間取りに対応した多種類のユニットを用意する
ことが生産効率上困難であり、設計の自由度が極端に制
限されるという問題があった。
ット自体を予め工場で生産するために、ユーザが要求す
る個別の間取りに対応した多種類のユニットを用意する
ことが生産効率上困難であり、設計の自由度が極端に制
限されるという問題があった。
【0008】また、各ユニットを単に積み重ねるだけの
構造であるため、例えば8つのユニットが上下左右に隣
接する部位では、図16に示すように、柱51及び梁52が各
4本ずつ集中してしまい、本来不必要な構造部材が残さ
れた余剰設計となるため、部材数が増大すると共に組み
付け工数が増大し、コストアップとなるという問題があ
った。
構造であるため、例えば8つのユニットが上下左右に隣
接する部位では、図16に示すように、柱51及び梁52が各
4本ずつ集中してしまい、本来不必要な構造部材が残さ
れた余剰設計となるため、部材数が増大すると共に組み
付け工数が増大し、コストアップとなるという問題があ
った。
【0009】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、意匠設計上の構造設計による
制限を減らして自由度の高い設計を可能にすると共に、
構造設計についての専門的知識がなくても比較的容易に
設計できる建物の設計方法を提供せんとするものであ
る。
その目的とするところは、意匠設計上の構造設計による
制限を減らして自由度の高い設計を可能にすると共に、
構造設計についての専門的知識がなくても比較的容易に
設計できる建物の設計方法を提供せんとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、複数階の建物を設計す
る建物の設計方法において、予め規格化された複数種の
仮想立体を間取り配置すべき室内空間に応じて選択し、
それらを並設及び積み重ねることにより仮想室内空間設
計を行い、次いで該設計された仮想室内空間に対して構
造部材の割り付けを行なうことを特徴とする建物の設計
方法である。
の本発明に係る代表的な構成は、複数階の建物を設計す
る建物の設計方法において、予め規格化された複数種の
仮想立体を間取り配置すべき室内空間に応じて選択し、
それらを並設及び積み重ねることにより仮想室内空間設
計を行い、次いで該設計された仮想室内空間に対して構
造部材の割り付けを行なうことを特徴とする建物の設計
方法である。
【0011】本発明は、上述の如く構成したので、機能
別単位の居住空間に対応する夫々の仮想立体を自由に並
設及び積み重ねることを前提に設計の自由度(意匠
性)、必要な空間のサイズ,形状、構造安全性、部材生
産性、現場施工性、使用するモジュールの種別等を考慮
して予め規格化しておき、設計者が間取りの使い勝手や
空間のつながり等を考慮して夫々の仮想立体を並設及び
積み重ねて集合体として構築した仮想室内空間に対して
柱、間柱、大梁、小梁、登り梁、耐力パネルユニット、
耐震パネルユニット、外壁、内壁、床、天井、屋根等の
構造部材の割り付けを行なうことにより構造設計につい
ての専門的知識がなくても単に前記仮想立体の並設や積
み重ねを行なうだけの意匠設計により構造設計も兼ね備
えた質の高い建物の設計を比較的容易に行なうことが出
来る。
別単位の居住空間に対応する夫々の仮想立体を自由に並
設及び積み重ねることを前提に設計の自由度(意匠
性)、必要な空間のサイズ,形状、構造安全性、部材生
産性、現場施工性、使用するモジュールの種別等を考慮
して予め規格化しておき、設計者が間取りの使い勝手や
空間のつながり等を考慮して夫々の仮想立体を並設及び
積み重ねて集合体として構築した仮想室内空間に対して
柱、間柱、大梁、小梁、登り梁、耐力パネルユニット、
耐震パネルユニット、外壁、内壁、床、天井、屋根等の
構造部材の割り付けを行なうことにより構造設計につい
ての専門的知識がなくても単に前記仮想立体の並設や積
み重ねを行なうだけの意匠設計により構造設計も兼ね備
えた質の高い建物の設計を比較的容易に行なうことが出
来る。
【0012】また、各仮想立体を規格化することで設
計、生産上の効率を向上させることが出来ると共に、複
数の仮想立体の並設及び積み重ねによって仮想室内空間
を感覚的に比較的自由に構築出来るので設計方法が視覚
的に簡単に理解でき、且つ設計自由度が大きい。
計、生産上の効率を向上させることが出来ると共に、複
数の仮想立体の並設及び積み重ねによって仮想室内空間
を感覚的に比較的自由に構築出来るので設計方法が視覚
的に簡単に理解でき、且つ設計自由度が大きい。
【0013】また、仮想立体は構造面の制約、使用する
モジュールの種別等を考慮して予め規格化して組み込ん
でおくことで、その仮想立体に割りつけられる構造部材
が予め設定されるため、設計の自由度が大きくなっても
構造部材の種類(例えば、柱、梁等の断面形状や長さの
種類等)を低減して構造部材の生産性の向上を図ること
が出来る。
モジュールの種別等を考慮して予め規格化して組み込ん
でおくことで、その仮想立体に割りつけられる構造部材
が予め設定されるため、設計の自由度が大きくなっても
構造部材の種類(例えば、柱、梁等の断面形状や長さの
種類等)を低減して構造部材の生産性の向上を図ること
が出来る。
【0014】また、前記構造部材が柱と梁を組み合わせ
た構造躯体を含み、前記柱と梁とを接続金具を介して接
続するか、または柱の端部を梁の側部に接続するように
構成した場合には、柱の移動が容易にできて配置位置の
自由度を大きくすることが出来、建物設計の自由度が増
すので好ましい。
た構造躯体を含み、前記柱と梁とを接続金具を介して接
続するか、または柱の端部を梁の側部に接続するように
構成した場合には、柱の移動が容易にできて配置位置の
自由度を大きくすることが出来、建物設計の自由度が増
すので好ましい。
【0015】また、前記複数の梁の端部間を前記接続金
具で接続するようにし、前記梁はウエブと上下フランジ
を有すると共に、それら上下フランジには夫々一定ピッ
チで複数の取付ボルト孔部が設けられ、且つ前記梁の端
部に最も近い取付ボルト孔部の中心から前記接続金具の
接続中心までの長さが前記梁の上下フランジに設けた取
付ボルト孔部のピッチと同一に構成した場合には、柱が
一定ピッチで自由に移動できるため、建物設計の自由度
が増すので好ましい。
具で接続するようにし、前記梁はウエブと上下フランジ
を有すると共に、それら上下フランジには夫々一定ピッ
チで複数の取付ボルト孔部が設けられ、且つ前記梁の端
部に最も近い取付ボルト孔部の中心から前記接続金具の
接続中心までの長さが前記梁の上下フランジに設けた取
付ボルト孔部のピッチと同一に構成した場合には、柱が
一定ピッチで自由に移動できるため、建物設計の自由度
が増すので好ましい。
【0016】また、前記構造部材として、耐力パネルユ
ニットや耐震パネルユニットを使用した場合には、耐
力、耐震性能が向上すると共に、耐力パネルユニットま
たは耐震パネルユニットを一定ピッチで上下の梁の間に
直接的または間柱を介して間接的に自由に取りつけるこ
とが出来るため、建物設計の自由度が増すので好まし
い。
ニットや耐震パネルユニットを使用した場合には、耐
力、耐震性能が向上すると共に、耐力パネルユニットま
たは耐震パネルユニットを一定ピッチで上下の梁の間に
直接的または間柱を介して間接的に自由に取りつけるこ
とが出来るため、建物設計の自由度が増すので好まし
い。
【0017】
【発明の実施の形態】図により本発明に係る建物の設計
方法の一実施形態を具体的に説明する。図1(a)は本
発明に係る建物の設計方法における個々の仮想立体の並
設及び積み重ねにより仮想室内空間を設計する様子を示
す図、図1(b)は図1(a)の仮想室内空間に柱と梁
と登り梁の構造部材を割り当てた様子を示す図、図1
(c)は図1(b)に耐力パネルユニットと小梁と母屋
梁の構造部材を割り当てた様子を示す図、図2は壁パネ
ルや床パネル等を取り付けて建物を完成させる様子を示
す図、図3は本発明に係る建物の設計方法のフローチャ
ート、図4は予め用意された大きさの異なる複数の種類
の仮想立体を示す平面図、図5(a)は大きさの異なる
仮想立体を並設した一例を示す平面図、図5(b)は図
5(a)の仮想立体の所定位置に耐震パネルユニットが
設置される様子を示す平面図、図6(a)〜(d)は予
め用意された形状の異なる複数の種類の仮想立体を示す
立体図、図7は柱と梁との接続を比較的自由な位置で接
続可能な接続金具の構成を示す斜視図、図8(a),
(b)は図7の接続金具を用いた構成で柱を自由に移動
して配置する様子を示す図、図9は梁に対して比較的自
由な位置で配置可能な耐力パネルユニットの構成を示す
図、図10は梁に対して比較的自由な位置で配置可能な耐
震パネルユニットの構成を示す図、図11(a)〜(c)
は図1(a)〜(c)に示す仮想室内空間を意匠的に設
計変更したことに伴って予め規格化された構造部材が所
定の位置に割り付けられる様子を示す図である。
方法の一実施形態を具体的に説明する。図1(a)は本
発明に係る建物の設計方法における個々の仮想立体の並
設及び積み重ねにより仮想室内空間を設計する様子を示
す図、図1(b)は図1(a)の仮想室内空間に柱と梁
と登り梁の構造部材を割り当てた様子を示す図、図1
(c)は図1(b)に耐力パネルユニットと小梁と母屋
梁の構造部材を割り当てた様子を示す図、図2は壁パネ
ルや床パネル等を取り付けて建物を完成させる様子を示
す図、図3は本発明に係る建物の設計方法のフローチャ
ート、図4は予め用意された大きさの異なる複数の種類
の仮想立体を示す平面図、図5(a)は大きさの異なる
仮想立体を並設した一例を示す平面図、図5(b)は図
5(a)の仮想立体の所定位置に耐震パネルユニットが
設置される様子を示す平面図、図6(a)〜(d)は予
め用意された形状の異なる複数の種類の仮想立体を示す
立体図、図7は柱と梁との接続を比較的自由な位置で接
続可能な接続金具の構成を示す斜視図、図8(a),
(b)は図7の接続金具を用いた構成で柱を自由に移動
して配置する様子を示す図、図9は梁に対して比較的自
由な位置で配置可能な耐力パネルユニットの構成を示す
図、図10は梁に対して比較的自由な位置で配置可能な耐
震パネルユニットの構成を示す図、図11(a)〜(c)
は図1(a)〜(c)に示す仮想室内空間を意匠的に設
計変更したことに伴って予め規格化された構造部材が所
定の位置に割り付けられる様子を示す図である。
【0018】本発明に係る建物の設計方法は、図1
(a)及び図3に示すように、先ず、住宅やオフィス等
の複数階の建物を感覚的な積み木のアナロジー(積み木
に類似した設計作業)を用いた意匠設計により建物の間
取り配置を創造し(図3のステップS1)、各仮想立体
を並設及び積み重ねて仮想室内空間の割り付けを行なう
(図3のステップS2)。
(a)及び図3に示すように、先ず、住宅やオフィス等
の複数階の建物を感覚的な積み木のアナロジー(積み木
に類似した設計作業)を用いた意匠設計により建物の間
取り配置を創造し(図3のステップS1)、各仮想立体
を並設及び積み重ねて仮想室内空間の割り付けを行なう
(図3のステップS2)。
【0019】本実施形態では、その一例として、図1
(a)に示すように、仮想立体A,B,Cにより建物の
1階の仮想室内空間を構成し、仮想立体Dにより2階の
仮想室内空間を構成し、仮想立体EによりR階(屋上
階)の仮想室内空間を構成して建物全体の仮想室内空間
を構築するようになっている。
(a)に示すように、仮想立体A,B,Cにより建物の
1階の仮想室内空間を構成し、仮想立体Dにより2階の
仮想室内空間を構成し、仮想立体EによりR階(屋上
階)の仮想室内空間を構成して建物全体の仮想室内空間
を構築するようになっている。
【0020】ここで、前記仮想立体A,B,C,D,E
は、各階及び並設配置位置に対応して予め所定の規格化
が行なわれている(図3のステップS3)。この規格化
は具体的には、図3に示すように、予め構造設計を行な
った構造安全性(構造的制約)、即ち、設計の自由度
(意匠性)、必要な空間のサイズ,形状、部材生産性、
現場施工性、使用するモジュール等を考慮して行なわれ
る。
は、各階及び並設配置位置に対応して予め所定の規格化
が行なわれている(図3のステップS3)。この規格化
は具体的には、図3に示すように、予め構造設計を行な
った構造安全性(構造的制約)、即ち、設計の自由度
(意匠性)、必要な空間のサイズ,形状、部材生産性、
現場施工性、使用するモジュール等を考慮して行なわれ
る。
【0021】仮想立体のモジュール単位として、例え
ば、1HP=610mmを使用した場合、図4に示すよう
に、仮想立体の底辺の各辺の長さが1.5〜9HPまで
の範囲で0.5HPピッチ毎に用意され、その組み合わ
せにより仮想立体の底辺のサイズ種類は図4に示す12
4種類が適宜選択的に使用できるようになっており、例
えば、図5(a)に示すように、異なる底辺のサイズの
仮想立体F,G,Hを並設して組み合わせることで所望
する室内空間を構築することが出来る。
ば、1HP=610mmを使用した場合、図4に示すよう
に、仮想立体の底辺の各辺の長さが1.5〜9HPまで
の範囲で0.5HPピッチ毎に用意され、その組み合わ
せにより仮想立体の底辺のサイズ種類は図4に示す12
4種類が適宜選択的に使用できるようになっており、例
えば、図5(a)に示すように、異なる底辺のサイズの
仮想立体F,G,Hを並設して組み合わせることで所望
する室内空間を構築することが出来る。
【0022】また、仮想立体の垂直方向の形状は、建物
の各部の形状に対応して、例えば、図6(a)〜(d)
に示すように各種類の形状が用意されており、図6
(a)に示すように、基本的な方形状の仮想立体Iや、
図6(b)に示すように天井部位に斜め梁を用いる斜線
カットの仮想立体Jや、図6(c)、図6(d)に示す
ように勾配屋根の形状を有する仮想立体K,L等が用意
されている。
の各部の形状に対応して、例えば、図6(a)〜(d)
に示すように各種類の形状が用意されており、図6
(a)に示すように、基本的な方形状の仮想立体Iや、
図6(b)に示すように天井部位に斜め梁を用いる斜線
カットの仮想立体Jや、図6(c)、図6(d)に示す
ように勾配屋根の形状を有する仮想立体K,L等が用意
されている。
【0023】そして、図3のステップS2で出来上がっ
た仮想室内空間(図1(a)参照)に対して柱、間柱、
大梁、小梁、登り梁、母屋梁、耐力パネルユニット、耐
震パネルユニット、外壁、内壁、床、天井、屋根等の構
造部材の割り付けを行なう(ステップS4)。
た仮想室内空間(図1(a)参照)に対して柱、間柱、
大梁、小梁、登り梁、母屋梁、耐力パネルユニット、耐
震パネルユニット、外壁、内壁、床、天井、屋根等の構
造部材の割り付けを行なう(ステップS4)。
【0024】図1(b)は図1(a)の仮想室内空間の
辺部に対して構造部材となる柱1、梁2、登り梁5を割
りつけて配置した様子を示すものであり、建物の1階に
配置される柱1及び梁2と、2階及びR階(屋上階)に
配置される柱1及び梁2とは、図1(a)の仮想室内空
間全体の構造に対応する垂直荷重及び水平荷重に応じて
例えば2種類の構造耐力を有する構造部材が選択的に割
り当てられるようになっている。
辺部に対して構造部材となる柱1、梁2、登り梁5を割
りつけて配置した様子を示すものであり、建物の1階に
配置される柱1及び梁2と、2階及びR階(屋上階)に
配置される柱1及び梁2とは、図1(a)の仮想室内空
間全体の構造に対応する垂直荷重及び水平荷重に応じて
例えば2種類の構造耐力を有する構造部材が選択的に割
り当てられるようになっている。
【0025】その場合、例えば、構造部材の外形が同じ
で板厚が異なるように構成すれば、該構造部材の構造耐
力を適宜変化させることが可能である。
で板厚が異なるように構成すれば、該構造部材の構造耐
力を適宜変化させることが可能である。
【0026】また、仮想室内空間に割り当てられる構造
部材が柱1と梁2を組み合わせた構造躯体からなる場
合、図7に示すように柱1と梁2とを接続金具3を介し
て接続するか、若しくは柱1の端部を梁2の側部に接続
する所謂梁勝ちの構造躯体で構成すれば設計の自由度が
大きくなって好ましい。
部材が柱1と梁2を組み合わせた構造躯体からなる場
合、図7に示すように柱1と梁2とを接続金具3を介し
て接続するか、若しくは柱1の端部を梁2の側部に接続
する所謂梁勝ちの構造躯体で構成すれば設計の自由度が
大きくなって好ましい。
【0027】例えば、本実施形態では、図7に示すよう
に、梁2はウエブ2aと上下フランジ2b,2cを有す
ると共に、それら上下フランジ2b,2cには夫々一定
ピッチで複数の取付ボルト孔部2dが設けられ、且つ梁
2の端部に最も近い取付ボルト孔部2dの中心2eから
接続金具3の接続中心3aまでの長さが梁2の上下フラ
ンジ2b,2cに設けた取付ボルト孔部2dのピッチP
(図8(b)参照)と同一に設定されている。ここで、
例えば、P=0.5HP=305mmで設定される。
に、梁2はウエブ2aと上下フランジ2b,2cを有す
ると共に、それら上下フランジ2b,2cには夫々一定
ピッチで複数の取付ボルト孔部2dが設けられ、且つ梁
2の端部に最も近い取付ボルト孔部2dの中心2eから
接続金具3の接続中心3aまでの長さが梁2の上下フラ
ンジ2b,2cに設けた取付ボルト孔部2dのピッチP
(図8(b)参照)と同一に設定されている。ここで、
例えば、P=0.5HP=305mmで設定される。
【0028】接続金具3は直交方向に4つの接続片3b
を設けると共に上下フランジ3c,3dに取付ボルト孔
部2dと同一の取付ボルト孔部3eを有する。また、梁
2の両端部であってウエブ2aの一方の面には長さの異
なる2つの片4a,4bからなる不等辺アングル状の連
結金具4が溶接等の手段で固着されており、連結金具4
の片4bには対向する接続金具3の接続片3bに形成さ
れたボルト孔3fと等しいボルト孔4cが形成され、ま
た片4aには図示しないナットが嵌入する孔4dが形成
されている。
を設けると共に上下フランジ3c,3dに取付ボルト孔
部2dと同一の取付ボルト孔部3eを有する。また、梁
2の両端部であってウエブ2aの一方の面には長さの異
なる2つの片4a,4bからなる不等辺アングル状の連
結金具4が溶接等の手段で固着されており、連結金具4
の片4bには対向する接続金具3の接続片3bに形成さ
れたボルト孔3fと等しいボルト孔4cが形成され、ま
た片4aには図示しないナットが嵌入する孔4dが形成
されている。
【0029】上記の如く構成された接続金具3を介して
複数の梁2を接続する場合、該梁2のウエブ2aを接続
金具3の接続片3bに対向させると共に連結金具4の片
4a,4bを夫々2つの接続片3bに当接させ、片4b
と接続片3bのボルト孔4c,3fに図示しないボルト
を挿通すると共に図示しないナットを螺合し、梁2のレ
ベルを調整して両者を締結する。
複数の梁2を接続する場合、該梁2のウエブ2aを接続
金具3の接続片3bに対向させると共に連結金具4の片
4a,4bを夫々2つの接続片3bに当接させ、片4b
と接続片3bのボルト孔4c,3fに図示しないボルト
を挿通すると共に図示しないナットを螺合し、梁2のレ
ベルを調整して両者を締結する。
【0030】この構成を用いることにより、梁2に沿っ
て一定のピッチPで取付ボルト孔部2d,3eが連続的
に形成されるため、構造躯体を構成する梁2に対する柱
1や図示しない屋根の束材、或いは後述する耐力パネル
ユニット6や耐震パネルユニット7等の取付位置の自由
度を向上させることが出来、各仮想立体を並設及び積み
重ねて仮想室内空間の割り付けを行なう際の自由度を向
上させることが出来るものである。
て一定のピッチPで取付ボルト孔部2d,3eが連続的
に形成されるため、構造躯体を構成する梁2に対する柱
1や図示しない屋根の束材、或いは後述する耐力パネル
ユニット6や耐震パネルユニット7等の取付位置の自由
度を向上させることが出来、各仮想立体を並設及び積み
重ねて仮想室内空間の割り付けを行なう際の自由度を向
上させることが出来るものである。
【0031】例えば、図8(a)に示すように、間取り
の構造或いは開口部の設置位置に応じて建物の1階の間
柱1aを2階の柱1の直下に配置することが出来ず、該
間柱1aを図8(a)の矢印方向に移動させて図中点線
で示す位置に設置するような場合、取付ボルト孔部2d
のピッチPに対応させて移動させることで、梁2の下フ
ランジ2cに新たな取付ボルト孔部2dを形成すること
なく、予め設けられている取付ボルト孔部2dを利用す
ることが可能である。
の構造或いは開口部の設置位置に応じて建物の1階の間
柱1aを2階の柱1の直下に配置することが出来ず、該
間柱1aを図8(a)の矢印方向に移動させて図中点線
で示す位置に設置するような場合、取付ボルト孔部2d
のピッチPに対応させて移動させることで、梁2の下フ
ランジ2cに新たな取付ボルト孔部2dを形成すること
なく、予め設けられている取付ボルト孔部2dを利用す
ることが可能である。
【0032】また、図8(b)に示すように、1階の間
柱1aのみならず2階の間柱1aであっても、接続金具
3の位置に関わらず取付ボルト孔部2dのピッチPに対
応させて間柱1aを移動させて所望の位置に設置するこ
とが可能である。即ち、構造部材となる間柱1aの設置
位置の選択の自由度を向上させることが可能である。
柱1aのみならず2階の間柱1aであっても、接続金具
3の位置に関わらず取付ボルト孔部2dのピッチPに対
応させて間柱1aを移動させて所望の位置に設置するこ
とが可能である。即ち、構造部材となる間柱1aの設置
位置の選択の自由度を向上させることが可能である。
【0033】図1(c)は図1(b)の柱1及び梁2の
間に構造部材となる耐震パネルユニット7、小梁8及び
母屋梁9を割りつけて配置した様子を示すものである。
尚、耐震パネルユニット7の代わり、或いは併設して図
9に示す耐力パネルユニット6を取り付けても良い。
間に構造部材となる耐震パネルユニット7、小梁8及び
母屋梁9を割りつけて配置した様子を示すものである。
尚、耐震パネルユニット7の代わり、或いは併設して図
9に示す耐力パネルユニット6を取り付けても良い。
【0034】耐震パネルユニット7(或いは耐力パネル
ユニット6)は、図1(c)に示すように仮想室内空間
の外壁或いは内壁に対応する部位で上下の梁2或いは小
梁8の間の所定位置に配置される。図5(b)は図5
(a)の仮想立体を組み合わせた仮想室内空間における
耐力パネルユニット6(或いは耐震パネルユニット7)
の配置位置の一例を示す。
ユニット6)は、図1(c)に示すように仮想室内空間
の外壁或いは内壁に対応する部位で上下の梁2或いは小
梁8の間の所定位置に配置される。図5(b)は図5
(a)の仮想立体を組み合わせた仮想室内空間における
耐力パネルユニット6(或いは耐震パネルユニット7)
の配置位置の一例を示す。
【0035】耐力パネルユニット6は、例えば、図9に
示すように、C型軽量鉄骨製のフレーム6aを配置して
相互につづり合わせることにより外周の構造壁体を構成
する。フレーム6aの内部には対向する角部から斜めに
掛け渡されたブレース6bが取り付けられて耐力壁を構
成する。
示すように、C型軽量鉄骨製のフレーム6aを配置して
相互につづり合わせることにより外周の構造壁体を構成
する。フレーム6aの内部には対向する角部から斜めに
掛け渡されたブレース6bが取り付けられて耐力壁を構
成する。
【0036】この場合、フレーム6a自体に剛性をもた
せて上下の梁2或いは小梁8の間に取り付ける場合や、
耐力パネルユニット6の幅寸法に合わせて上下の梁2或
いは小梁8の間に取り付けた柱1にフレーム6aを固定
して取り付ける場合がある。
せて上下の梁2或いは小梁8の間に取り付ける場合や、
耐力パネルユニット6の幅寸法に合わせて上下の梁2或
いは小梁8の間に取り付けた柱1にフレーム6aを固定
して取り付ける場合がある。
【0037】また、図10に示すように、一部に弾塑性エ
ネルギー吸収体を設けて耐震性能を付与した耐震パネル
ユニット7は、上下梁2間に設置された左右柱1に添え
付けて立て付けられる主枠体7a間に水平に設置される
連結枠材7bと、左右の主枠体7a間に夫々斜めに設置
される斜め枠体7cとが中央のエネルギー吸収部7dに
より左右分割されて接続され、エネルギー吸収部7dが
所定の外力により降伏して塑性変形されるようになって
おり、これによって地震等の振動を吸収するようになっ
ている。
ネルギー吸収体を設けて耐震性能を付与した耐震パネル
ユニット7は、上下梁2間に設置された左右柱1に添え
付けて立て付けられる主枠体7a間に水平に設置される
連結枠材7bと、左右の主枠体7a間に夫々斜めに設置
される斜め枠体7cとが中央のエネルギー吸収部7dに
より左右分割されて接続され、エネルギー吸収部7dが
所定の外力により降伏して塑性変形されるようになって
おり、これによって地震等の振動を吸収するようになっ
ている。
【0038】この場合、上下の梁2或いは小梁8の間に
所定のピッチで取り付けた柱1或いは間柱1aの間に上
記の耐震パネルユニット7を固定して取り付ける。
所定のピッチで取り付けた柱1或いは間柱1aの間に上
記の耐震パネルユニット7を固定して取り付ける。
【0039】そして、図2に示すように、柱1、間柱1
a、梁2、昇り梁5、小梁8、母屋梁9の間にALCパ
ネル等から構成される床パネル10、壁パネル11、コーナ
ーパネル12及び屋根パネル13等を配置して建物の設計が
完了する。
a、梁2、昇り梁5、小梁8、母屋梁9の間にALCパ
ネル等から構成される床パネル10、壁パネル11、コーナ
ーパネル12及び屋根パネル13等を配置して建物の設計が
完了する。
【0040】図11(a)〜(c)は図1(a)〜(c)
に示す仮想室内空間を意匠的に設計変更したことに伴っ
て予め規格化された構造部材が所定の位置に割り付けら
れる様子を示す図であり、図11(a)では、図1(a)
に対して建物の1階に予め規格化された仮想立体M,N
が加わり、図11(b),(c)では、追加された仮想立
体M,Nに対応して仮想室内空間全体のバランスで構造
部材となる柱1、梁2及び耐震パネルユニット7等が割
り付けられる。
に示す仮想室内空間を意匠的に設計変更したことに伴っ
て予め規格化された構造部材が所定の位置に割り付けら
れる様子を示す図であり、図11(a)では、図1(a)
に対して建物の1階に予め規格化された仮想立体M,N
が加わり、図11(b),(c)では、追加された仮想立
体M,Nに対応して仮想室内空間全体のバランスで構造
部材となる柱1、梁2及び耐震パネルユニット7等が割
り付けられる。
【0041】本発明に係る建物の設計方法では、各構造
部材等の組み立て自体は現場で行なうので、前述した従
来例のように予め工場生産したプレハブユニットを積み
上げる施工方法とは異なり、居住空間の自由度を損ねる
ことなく建築できる。
部材等の組み立て自体は現場で行なうので、前述した従
来例のように予め工場生産したプレハブユニットを積み
上げる施工方法とは異なり、居住空間の自由度を損ねる
ことなく建築できる。
【0042】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、仮想立体は並設や積み重ねが可能となるよう
に、予め構造部材の強度、寸法等を規格化してあるた
め、設計者は間取りの使い勝手や空間のつながりだけを
考慮して設計を進めることが出来るので、建築構造に習
熟していなくても質の高い建築設計が容易に出来、設計
のコストダウンを図ることが出来る。
するので、仮想立体は並設や積み重ねが可能となるよう
に、予め構造部材の強度、寸法等を規格化してあるた
め、設計者は間取りの使い勝手や空間のつながりだけを
考慮して設計を進めることが出来るので、建築構造に習
熟していなくても質の高い建築設計が容易に出来、設計
のコストダウンを図ることが出来る。
【0043】また、仮想立体は構造面の制約、使用する
モジュールの種類等を組み込んで予め規格化することが
出来るので、その仮想立体に割り当てられる構造部材の
種類の数を削減して生産性を向上し、コストダウンを図
ることが出来る。
モジュールの種類等を組み込んで予め規格化することが
出来るので、その仮想立体に割り当てられる構造部材の
種類の数を削減して生産性を向上し、コストダウンを図
ることが出来る。
【0044】従って、従来例のように4つのユニットが
上下左右に隣接する部位で柱や梁が各4本ずつ集中して
余剰設計となることがなく経済的であると共に、省略し
た部材の寸法分だけ室内空間を広く取ることができる。
上下左右に隣接する部位で柱や梁が各4本ずつ集中して
余剰設計となることがなく経済的であると共に、省略し
た部材の寸法分だけ室内空間を広く取ることができる。
【0045】また、複数の仮想立体の並設及び積み重ね
によって仮想室内空間を感覚的に比較的自由に構築出来
るので設計方法が視覚的に簡単に理解でき、且つ設計自
由度が大きい。
によって仮想室内空間を感覚的に比較的自由に構築出来
るので設計方法が視覚的に簡単に理解でき、且つ設計自
由度が大きい。
【0046】また、柱と梁とを接続金具を介して接続す
るか、または柱の端部を梁の側部に接続するように構成
した場合には、柱や間柱の移動が容易にできて配置位置
の自由度を大きくすることが出来る。従って、建物設計
の自由度が増すので好ましい。
るか、または柱の端部を梁の側部に接続するように構成
した場合には、柱や間柱の移動が容易にできて配置位置
の自由度を大きくすることが出来る。従って、建物設計
の自由度が増すので好ましい。
【0047】また、梁端部間が接続される際の梁端の勝
ち負けがないので、1種類の梁端形状で構造躯体を構成
することが出来、構造部材の種類を削減して生産性の向
上が出来、施工性の向上も図れる。
ち負けがないので、1種類の梁端形状で構造躯体を構成
することが出来、構造部材の種類を削減して生産性の向
上が出来、施工性の向上も図れる。
【0048】特に、ウエブと上下フランジを有する梁の
上下フランジに夫々一定ピッチで複数の取付ボルト孔部
を設け、且つ前記梁の端部に最も近い取付ボルト孔部の
中心から前記接続金具の接続中心までの長さが梁の上下
フランジに設けた取付ボルト孔部のピッチと同一となる
ように構成した場合には、柱が一定ピッチで自由に移動
できるため、建物設計の自由度が増すので好ましい。
上下フランジに夫々一定ピッチで複数の取付ボルト孔部
を設け、且つ前記梁の端部に最も近い取付ボルト孔部の
中心から前記接続金具の接続中心までの長さが梁の上下
フランジに設けた取付ボルト孔部のピッチと同一となる
ように構成した場合には、柱が一定ピッチで自由に移動
できるため、建物設計の自由度が増すので好ましい。
【0049】また、梁の上下フランジ部、柱頭の上部及
び柱脚の下部を問わず、1種類の柱で対応できるので部
品種類が低減できて構造部材の生産効率が向上する。
び柱脚の下部を問わず、1種類の柱で対応できるので部
品種類が低減できて構造部材の生産効率が向上する。
【0050】また、構造部材として、耐力パネルユニッ
トまたは耐震パネルユニットを使用した場合には、耐
力、耐震性能が向上すると共に、耐力パネルユニットま
たは耐震パネルユニットを一定ピッチで上下の梁の間に
直接的または間柱を介して間接的に自由に取りつけるこ
とが出来るため、建物設計の自由度が増すので好まし
い。
トまたは耐震パネルユニットを使用した場合には、耐
力、耐震性能が向上すると共に、耐力パネルユニットま
たは耐震パネルユニットを一定ピッチで上下の梁の間に
直接的または間柱を介して間接的に自由に取りつけるこ
とが出来るため、建物設計の自由度が増すので好まし
い。
【図1】(a)は本発明に係る建物の設計方法における
個々の仮想立体の並設及び積み重ねにより仮想室内空間
を設計する様子を示す図、(b)は(a)の仮想室内空
間に柱と梁と登り梁の構造部材を割り当てた様子を示す
図、(c)は(b)に耐力パネルユニットと小梁と母屋
梁の構造部材を割り当てた様子を示す図である。
個々の仮想立体の並設及び積み重ねにより仮想室内空間
を設計する様子を示す図、(b)は(a)の仮想室内空
間に柱と梁と登り梁の構造部材を割り当てた様子を示す
図、(c)は(b)に耐力パネルユニットと小梁と母屋
梁の構造部材を割り当てた様子を示す図である。
【図2】壁パネルや床パネル等を取り付けて建物を完成
させる様子を示す図である。
させる様子を示す図である。
【図3】本発明に係る建物の設計方法のフローチャート
である。
である。
【図4】予め用意されたサイズの異なる複数の種類の仮
想立体を示す平面図である。
想立体を示す平面図である。
【図5】(a)はサイズの異なる仮想立体を並設した一
例を示す平面図、(b)は(a)の仮想立体の所定位置
に耐震パネルユニットが設置される様子を示す平面図で
ある。
例を示す平面図、(b)は(a)の仮想立体の所定位置
に耐震パネルユニットが設置される様子を示す平面図で
ある。
【図6】(a)〜(d)は予め用意された形状の異なる
複数の種類の仮想立体を示す立体図である。
複数の種類の仮想立体を示す立体図である。
【図7】柱と梁との接続を比較的自由な位置で接続可能
な接続金具の構成を示す斜視図である。
な接続金具の構成を示す斜視図である。
【図8】(a),(b)は図7の接続金具を用いた構成
で柱を自由に移動して配置する様子を示す図である。
で柱を自由に移動して配置する様子を示す図である。
【図9】梁に対して比較的自由な位置で配置可能な耐力
パネルユニットの構成を示す図である。
パネルユニットの構成を示す図である。
【図10】梁に対して比較的自由な位置で配置可能な耐震
パネルユニットの構成を示す図である。
パネルユニットの構成を示す図である。
【図11】図1(a)〜(c)に示す仮想室内空間を意匠
的に設計変更したことに伴って予め規格化された構造部
材が所定の位置に割り付けられる様子を示す図である。
的に設計変更したことに伴って予め規格化された構造部
材が所定の位置に割り付けられる様子を示す図である。
【図12】従来例を説明する図である。
【図13】従来例を説明する図である。
【図14】従来例を説明する図である。
【図15】従来例を説明する図である。
【図16】従来例の課題を説明する図である。
A〜N…仮想立体 1…柱 1a…間柱 2…梁 2a…ウエブ 2b,2c…上下フランジ 2d…取付ボルト孔部 2e…取付ボルト孔部の中心 3…接続金具 3a…接続中心 3b…接続片 3c,3d…上下フランジ 3e…取付ボルト孔部 3f…ボルト孔 4…連結金具 4a,4b…片 4c…ボルト孔 4d…孔 5…昇り梁 6…耐力パネルユニット 6a…フレーム 6b…ブレース 7…耐震パネルユニット 7a…主枠体 7b…連結枠材 7c…斜め枠体 7d…エネルギー吸収部 8…小梁 9…母屋梁 10…床パネル 11…壁パネル 12…コーナーパネル 13…屋根パネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06F 15/60 680B
Claims (5)
- 【請求項1】 複数階の建物を設計する建物の設計方法
において、予め規格化された複数種の仮想立体を間取り
配置すべき室内空間に応じて選択し、それらを並設及び
積み重ねることにより仮想室内空間設計を行い、次いで
該設計された仮想室内空間に対して構造部材の割り付け
を行なうことを特徴とする建物の設計方法。 - 【請求項2】 前記構造部材が柱と梁を組み合わせた構
造躯体を含み、前記柱と梁とを接続金具を介して接続す
るか、または柱の端部を梁の側部に接続するように構成
したことを特徴とする請求項1に記載の建物の設計方
法。 - 【請求項3】 前記複数の梁の端部間を前記接続金具で
接続するようにし、前記梁はウエブと上下フランジを有
すると共に、それら上下フランジには夫々一定ピッチで
複数の取付ボルト孔部が設けられ、且つ前記梁の端部に
最も近い取付ボルト孔部の中心から前記接続金具の接続
中心までの長さが前記梁の上下フランジに設けた取付ボ
ルト孔部のピッチと同一とされていることを特徴とする
請求項2に記載の建物の設計方法。 - 【請求項4】 前記構造部材として、耐力パネルユニッ
トを使用することを特徴とする請求項1〜3のいずれか
1項に記載の建物の設計方法。 - 【請求項5】 前記構造部材として、耐震パネルユニッ
トを使用することを特徴とする請求項4に記載の建物の
設計方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9127186A JPH10317482A (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | 建物の設計方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9127186A JPH10317482A (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | 建物の設計方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003016993A Division JP2003343007A (ja) | 2003-01-27 | 2003-01-27 | 複数階建物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10317482A true JPH10317482A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=14953818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9127186A Pending JPH10317482A (ja) | 1997-05-16 | 1997-05-16 | 建物の設計方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10317482A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005100377A (ja) * | 2003-08-26 | 2005-04-14 | Jfe Steel Kk | 建築物設計支援用情報端末及びサーバー並びに建築物設計支援システム |
-
1997
- 1997-05-16 JP JP9127186A patent/JPH10317482A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005100377A (ja) * | 2003-08-26 | 2005-04-14 | Jfe Steel Kk | 建築物設計支援用情報端末及びサーバー並びに建築物設計支援システム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021126 |