JPH10317186A - 基材へのめっき方法 - Google Patents
基材へのめっき方法Info
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- JPH10317186A JPH10317186A JP12597697A JP12597697A JPH10317186A JP H10317186 A JPH10317186 A JP H10317186A JP 12597697 A JP12597697 A JP 12597697A JP 12597697 A JP12597697 A JP 12597697A JP H10317186 A JPH10317186 A JP H10317186A
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Abstract
形成することができ、かつ、膜厚の均一化を図ることの
できる基材へのめっき方法を提供する。 【解決手段】めっき液を、ジェットノズル15から勢い
よく噴射せしめ、アルミニウム製の基材1表面に当て
る。また、めっき液によって電気的に接続された同ノズ
ル15及び基材1間に電圧をかけることにより、ジェッ
トノズル15がアノード、基材1がカソードとしての役
割を果たし、基材1の表面に金属めっき液中の金属イオ
ン成分が金属マトリックスとなって析出し、めっき層2
が形成される。ジェットノズル15の先端部分の断面形
状はドーナツ状となっており、ジェットノズル15の開
口部のほぼ中央部分、すなわち、心棒32の部分から
は、めっき液が噴出されない。従って、めっき液が流速
をもって基材1の表面に衝突する際には、その衝突する
面のほぼ全面にわたり衝突時の流速がほぼ均等になる。
Description
性を有する基材へのめっき方法に関するものである。
にめっきの施された製品が種々製造されている。当該製
品としては、例えば自動車用バンパー、バックミラー、
反射板、電気・電子部品、精密機械用部品、航空機の構
成部品、エンジン用ピストン、ブスバー、電線等が挙げ
られる。
材)にめっきを施す場合には、以下のような工程を経
る。まず、基材とめっき層との間の密着性を確保するた
め、その表面に形成された酸化膜や汚れを除去するため
の前処理工程が必要である。かかる前処理の手法とし
て、従来では、例えば亜鉛置換法なる技術が採用されて
いる。すなわち、まず脱脂工程において、基材の表面が
脱脂され、次いで、エッチング溶液により、アルミニウ
ム基材の表面がエッチングされ、硝酸、ふっ化水素酸、
硫酸等により酸処理が行われる。上記酸処理を工程を経
た基材は、亜鉛置換(又は亜鉛合金置換)工程へと供さ
れる。この置換工程においては、水酸化ナトリウムと酸
化亜鉛とを基本成分とする亜鉛置換液中で、アルミニウ
ム基材が処理される。すると、アルミニウム表面の薄い
酸化皮膜が除去され、新しく露出した活性な表面に亜鉛
が置換析出する。そして、この亜鉛皮膜を硝酸で剥離
し、もう一度亜鉛置換処理を繰り返すと、一層均一な表
面が得られる。
た後、基材は、公知の電気めっき工程へと供される。す
なわち、所定のめっき溶液中に基材が浸漬されるととも
に、その状態で、電極間に電圧が印加される。これによ
り、基材の表面に、電気めっき層が形成される。
を必要としていた。そのため、作業性の低下、コストの
増大を招くこととなっていた。また、上記技術では、基
材表面の所望の部位にのみめっき層を形成することが困
難である。すなわち、所望の領域のみをめっきするため
には、被めっき部分以外の部分を、絶縁テープや、絶縁
塗料等を用いてマスキングした上で、電気めっきを行う
必要があった。そのため、作業性のさらなる低下を招い
ていた。
えば特開平8−104997号公報に開示されたものが
知られている。この技術では、気相中で、めっき液が、
ノズルの開口部から基材の表面に吹き付けられること
で、該めっき液が流速をもってその表面に衝突する。ま
た、これとともに、めっき液で電気的に接続されたノズ
ル及び基材間に電圧がかけられることにより、基材の任
意の表面にめっき層が形成される。かかる技術によれ
ば、前処理工程の簡略化が図られるとともに、基材表面
の所望の部位にのみめっき層を容易に形成することがで
きる。
開示された従来技術においては、次に記すような問題が
あった。すなわち、上記技術におけるノズルの先端部分
は、円筒状をなしており、このため、円形の開口部から
めっき液が噴出されるようになっている。このようなノ
ズルから噴出されためっき液が基材表面に衝突する際の
流速は、衝突した面の中央部分(開口部の中央部に対応
した部分)が最も速く、外周側ほど遅くなる。従って、
形成されるめっき層の膜厚は、衝突した面の中央部分が
最も厚く、外周側ほど薄いものとなってしまい、均一な
膜厚が得られにくいという問題があった。
れたものであって、その目的は、基材表面の所望の部位
にのみめっき層を容易に形成することができ、かつ、膜
厚の均一化を図ることのできる基材へのめっき方法を提
供することにある。
め、請求項1に記載の発明においては、めっき液を、ノ
ズルの開口部から導電性を有する基材の表面に吹き付け
ることで、該めっき液を流速をもたせて衝突させ、前記
めっき液で電気的に接続された前記ノズル及び基材間に
電圧をかけることにより前記基材の任意の表面にめっき
層を形成する基材へのめっき方法であって、少なくとも
前記ノズルの先端部分には、前記めっき液が流速をもっ
て衝突する際に、その衝突する面のほぼ全面にわたり衝
突時の流速がほぼ均等になるような流速均等化手段を設
けたことをその要旨としている。
1に記載の基材へのめっき方法において、前記流速均等
化手段は、前記ノズルの開口部のほぼ中央部分から前記
めっき液が噴出されないよう、少なくとも前記ノズルの
先端部分の断面形状が、略ドーナツ形状をなしているも
のであることをその要旨としている。
項1又は2に記載の基材へのめっき方法において、前記
流速均等化手段は、前記ノズルの開口部の周縁部分から
噴出されるめっき液がより加速されるよう、前記ノズル
の開口部の外周部分からほぼ噴出方向に向けて気流を発
生させる手段を有していることをその要旨としている。
項1から3のいずれかに記載の基材へのめっき方法にお
いて、前記めっき液中に不溶性粒子を分散させることに
より、前記めっき液の吹き付けに際し、少なくとも前記
基材の表面に前記不溶性粒子からの応力を与えるように
したことをその要旨としている。
イオンを含有するめっき液であればいかなるものでもよ
く、例えばニッケルめっき液、銅めっき液、亜鉛めっき
液、錫めっき液及びこれらの組合せ等が挙げられる。
粒子としては、例えばアルミナ、ジルコニア、シリカ、
チタニア、セリア等の酸化物及びこれらの2種以上の組
合せからなる複合酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭
化物、窒化珪素、窒化硼素等の窒化物、フッ素樹脂粉
末、ポリアミド粉末、ポリエチレン粉末等の有機高分子
粉末等が挙げられる。しかし、不溶性粒子を構成する素
材としては、これらのものに限定されるものではなく、
めっき液に不溶であり、分散されうるものであり、か
つ、所定の硬度を有するものあればいかなるものも採用
しうる。
も何ら限定されるものではないが、0.1μm〜100
0μm程度のものが好適に使用されうる。加えて、めっ
き液中に不溶性粒子が分散された場合、その濃度(分散
量)も適宜選定されうるが、1g/L〜1000g/L
程度が好ましく、より好ましくは10〜500g/Lで
ある。
速をもたせて基材表面に衝突せしめる必要がある。この
ときのめっき液の流速は、1m/s以上であるのが望ま
しくかつ、基材が変形しない程度のものである必要があ
る。なお、前記流速は、4m/s以上であることがより
望ましく、さらに望ましくは10m/s以上であり、一
層望ましくは12m/s以上である。このように、めっ
き液を、流速をもたせて衝突させることにより、ノズル
から吹き付けられているめっき液によってノズル及び基
材間が電気的に接続されることとなる。そして、両者間
に電圧がかけられることにより、基材の表面にめっき液
中の金属イオン成分が金属となって析出し、めっき層が
形成される。
表面に接触せしめるという工程のみで、基材の任意の表
面に対し強固なめっき層を形成することが可能となる。
特に、請求項1に記載の発明では、少なくとも前記ノズ
ルの先端部分には流速均等化手段が設けられており、こ
の手段により、めっき液が流速をもって衝突する際に、
その衝突する面のほぼ全面にわたり衝突時の流速がほぼ
均等になる。このため、めっき液が流速をもって衝突す
ることにより形成される膜の厚さは、ほぼ均等となる。
求項1に記載の発明の作用に加えて、前記流速均等化手
段は、少なくとも前記ノズルの先端部分の断面形状が、
略ドーナツ形状をなしているものである。このため、ノ
ズルの開口部のほぼ中央部分からは、めっき液が噴出さ
れず、めっき液が流速をもって衝突する際には、中央部
分にもめっき液は存在し、結果的に、その衝突する面の
ほぼ全面にわたり衝突時の流速の均等化が図られる。
項1又は2に記載の発明の作用に加えて、前記流速均等
化手段は、ノズルの開口部の外周部分からほぼ噴出方向
に向けて気流を発生させる手段を有している。このた
め、ノズルの開口部の周縁部分から噴出されるめっき液
が気流によって、より加速される。このため、衝突する
面の中央部分と周縁部分とでの流速の差が小さいものと
なる。
衝突することにより、めっき液が衝突する面とそれ以外
の面とが気流で遮断されることとなり、ノズル直下以外
の領域にはめっき層は形成されにくいものとなる。その
ため、めっき部分と非めっき部分との境界部分がはっき
りとし、見切り外観が良好なものとなる。
求項1〜3に記載の発明の作用に加えて、めっき液中に
不溶性粒子が分散させられている。このため、基材の表
面に存在する酸化皮膜が不溶性粒子によって削られるた
め、酸化皮膜を除去するという前処理工程を場合によっ
ては省略することが可能となる。また、めっき層中に不
溶性粒子を分散させることも可能となる。
5に基づいて説明する。図3は本実施の形態において基
材1及びその表面に形成されためっき層2並びにジェッ
トノズル15の一部を示す模式的な断面図である。同図
に示すように、アルミニウム製の金属基材(以下、単に
「基材」という)1の表面にはめっき層2が形成されて
いる。当該めっき層2は、ニッケルにより構成されてい
る。
1上にめっき層2を形成するためのめっき装置について
説明する。図2に示すように、本実施の形態のめっき装
置は、内部に攪拌機11及びヒータ12を有してなるタ
ンク13を備えている。そして、このタンク13内に
は、後述する組成よりなるめっき溶液が貯留されてい
る。また、このタンク13の上方には、基材1を載置す
るための載置台14が配設されている。さらに、載置台
14の上方には、ジェットノズル15が配設されてい
る。また、ジェットノズル15には電源16の陽極が接
続され、載置台14には電源16の陰極が接続されてい
る。
3とジェットノズル15とを連結する連通路17が設け
られており、この連通路17の途中にはポンプ18が設
けられている。そして、このポンプ18が駆動されるこ
とにより、タンク13内にて加温され、均一に攪拌され
ためっき液が、連通路17を通ってジェットノズル15
の方へと導かれる。さらに、そのジェットノズル15か
らは、噴流(シャワー)状のめっき液が、載置台14に
載置された基材1表面に当たるようになっている。な
お、前記載置台14及びジェットノズル15は、箱状の
ジェットセル19内に収容されており、噴出されためっ
き液が外部に飛散しないようになっている。
路17の途中には、メインバルブ21が設けられてお
り、このバルブ21の開度を調整することにより、ジェ
ットノズル15からのめっき液の噴出量を調整すること
ができるようになっている。また、ポンプ18の上流側
及び下流側を連通するバイパス通路22が設けられてお
り、その途中にはサブバルブ23が設けられている。こ
のバルブ23の開度を調整することにより、ポンプ18
の上流側から還流されるバイパス量が調整され、上記同
様ジェットノズル15からのめっき液の噴出量を調整す
ることができるようになっている。
て説明する。図1に示すように、本実施の形態のジェッ
トノズル15の少なくとも先端部分には、外筒部31が
設けられているとともに、その中心部分には心棒32が
設けられており、ノズル15の先端部分の断面形状はド
ーナツ状となっている。本実施の形態において、例え
ば、外筒部31の内径は14.5mmであり、心棒32
の直径は5.0mmである。かかる構成により、ジェッ
トノズル15の開口部のほぼ中央部分、すなわち心棒3
2の部分からは、めっき液が噴出されないように構成さ
れている。
は、スルファミン酸ニッケル[Ni(NH2SO4)・4H2O](4
30kg/m3)、塩化ニッケル[NiCl2 ・6H2O ](15kg
/m3)、ホウ酸[H3 BO3 ](45kg/m3)、サッカ
リン[C7 H5 NO3 S](5kg/m3)よりなってい
る。さらに、めっきの条件として、めっき液の温度はヒ
ータ12により328Kに、pHは2.0に、電流密度
は2×102 A/m2 に、めっき液の流速は、1.0m
/sにそれぞれ設定されている。但し、これらの数値は
あくまでも例示である。
っき装置を用いて、前記めっき層2を形成する際のめっ
き方法について説明する。まず、載置台14上に基材1
を載置する。そして、電源16をオン状態としてポンプ
18を作動させる。但し、この際、サブバルブ23及び
メインバルブ21の開状態を適宜調整する。すると、め
っき液は、ポンプ18から連通路17を通ってジェット
ノズル15から勢いよく噴射され、基材1表面に当た
る。このように、めっき液を比較的速い流速をもたせて
基材1の表面に接触させる。
から吹き付けられている金属めっき液(めっき液)によ
って、同ノズル15及び基材1間が電気的に接続される
こととなる。このとき、ジェットノズル15に電圧をか
けることによって、ジェットノズル15がアノードとし
ての役割を果たし、基材1がカソードとしての役割を果
たす。このように両者1,15間に電圧がかけられるこ
とにより基材1の表面に金属めっき液中の金属イオン成
分(ニッケル)が金属マトリックスとなって析出し、め
っき層2が形成される。
ェットノズル15の開口部のほぼ中央部分、すなわち心
棒32の部分からは、めっき液が噴出されないため、め
っき液が流速をもって基材1の表面に衝突する際には、
その衝突する面のほぼ全面にわたり衝突時の流速がほぼ
均等になる。このため、形成されるめっき層2の厚さ
は、ほぼ均等となる。
て説明する。 (イ)本実施の形態によれば、金属めっき液を流速をも
たせて基材1の表面に接触せしめるという工程のみで、
基材1に強固なめっき層2を形成することが可能とな
る。すなわち、基材を浸漬させることによりめっきを施
していた従来の方法とは異なり、本実施の形態では噴射
されているめっき液に基材を接触せしめるという工程を
経ることでめっきを施すことができる。このため、設備
の簡素化及びコストの低減を図ることができる。
プや、絶縁塗料等によるマスキングを施す必要もなく、
基材1及びジェットノズル15の少なくとも一方の位置
を適宜調整することで、基材1の表面の任意の位置に対
しめっき層2を形成することができる。このため、基材
1表面の所望の部位にのみめっき層2を容易に形成する
ことができ、作業性の飛躍的な向上を図ることができ
る。
15の先端部分の断面形状はドーナツ状となっており、
ジェットノズル15の開口部のほぼ中央部分、すなわ
ち、心棒32の部分からは、めっき液が噴出されない。
このため、心棒の存在しない通常のノズルを用いた場合
には中央部分の流速が最も速くなるのであるが、本実施
の形態では、該中央部分の流速が上記構成により弱めら
れることとなる。従って、めっき液が流速をもって基材
1の表面に衝突する際には、その衝突する面のほぼ全面
にわたり衝突時の流速がほぼ均等になる。そのため、形
成されるめっき層2の厚さを、ほぼ均等なものとするこ
とができる。
確認するべく、以下の2つの実験を行った。 確認実験1:プラチナ製の基材(カソード)及び上記組
成を有するめっき液を用いるとともに、上記ジェットノ
ズル15を有するめっき装置を用いて、基材における電
流密度iの分布を測定した。その結果を図4に示す。
のノズルを用いた場合には、ノズルの中心部分ほど電流
密度iは非常に高いものとなる。これに対し、本実施の
形態においては、ジェットノズル15の直下における電
流密度iはほぼ均一なものとなった。このことから、本
実施の形態の構成を採用した場合には、通常のノズルを
用いた場合に対し、中央部分の流速が弱められることが
わかる。従って、めっき液が流速をもって基材1の表面
に衝突する際には、その衝突する面のほぼ全面にわたり
衝突時の流速の均等化が図られるといえる。
動は、電解液中の金属イオンの移動によって支配され
る。そこで、本実験においては、ノズル直下における物
質移動速度KL について検討した。各位置における物質
移動速度KL は、次式(1)で表され、限界電流密度i
L の測定値から物質移動速度KL 分布を算出できる。
中のイオン濃度である。すなわち、限界電流密度iL が
大きいほど、物質移動速度KL は大きいものとなり、カ
ソードへの供給イオン数が多くなる。そこで、各位置に
おける限界電流密度iL の分布を測定することとした。
図5は、上記確認実験1と同様、2種類のノズル(通常
のノズルと、本実施の形態のノズル)を用いて測定した
限界電流密度iL の分布を示す。
場合には、中心部分の方が限界電流密度iL が非常に高
い分布曲線となるのに対し、本実施の形態の場合には、
限界電流密度iL の分布は、ジェットノズル15の投影
面内でほぼ均等なものとなることがわかる。すなわち、
本実施の形態によれば、イオンの移動速度が、ジェット
ノズル15の投影面内、つまり、めっき液が衝突する面
のほぼ全面にわたり、均等であるといえることがわか
る。
化した第2の実施の形態について説明する。但し、本実
施の形態の構成等においては上述した第1の実施の形態
と同等である部分が多いため、同一の部材等については
同一の符号を付してその説明を省略する。そして、以下
には、第1の実施の形態との相違点を中心として説明す
ることとする。
は、ジェットノズル41の構成において、第1の実施の
形態とは異なっている。すなわち、ジェットノズル41
は、その少なくとも先端部分において、外筒部42及び
内筒部43が設けられているとともに、その中心部分に
は心棒44が設けられている。前記めっき液は、内筒部
43の内側から噴出されるようになっているとともに、
外筒部42及び内筒部43によって形成される空間は、
エアー通路45となっている。本実施の形態におけるめ
っき装置は、別途ジェットエアーを吹きつけるための図
示しないエアーポンプを有しており、該ポンプは前記エ
アー通路45に連通されている。なお、本実施の形態に
おいて、例えば、内筒部43の内径は14.5mmであ
り、心棒44の直径は5.0mmであり、さらに外筒部
42の内径は17.5mmである。
形態に記した作用効果に加えて、ジェットノズル41の
内筒部43の内側から噴出されるめっき液が、エアー通
路45から吹きつけられるジェットエアーによって、よ
り加速されることとなる。このため、めっき液が衝突す
る基材1表面の中央部分と周縁部分とでの流速の差をよ
り小さいものとすることができる。従って、該ジェット
エアーの流速等を調整することで、めっき液の流速のさ
らなる均等化を図ることができ、ひいてはめっき層2の
膜厚のより一層の均等化を図ることができる。
よれば、前記ジェットエアーが基材1に衝突することに
より、めっき液が衝突する面とそれ以外の面とがジェッ
トエアーで遮断されることとなり、ジェットノズル41
の内筒部43直下以外の領域にはめっき層2は形成され
にくいものとなる。そのため、めっき部分と非めっき分
との境界部分がはっきりとし、見切り外観が良好なもの
となる。
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)上記実施の形態では特に言及しなかったが、めっ
き液中に不溶性粒子を分散させることにより、めっき液
の吹き付けに際し、少なくとも基材1の表面に前記不溶
性粒子からの応力を与えるようにしてもよい。ここで、
基材1が酸化され易い金属により構成されている場合に
は、その表面には酸化皮膜が形成されやすいのである
が、このような構成とすることにより、酸化皮膜が不溶
性粒子によって削られる。そのため、酸化皮膜を除去す
るという前処理工程を省略することが可能となる。
たような場合には、流速を比較的遅くすることにより、
めっき層2中に不溶性粒子を共析させることもできる。
かかる場合には、不溶性粒子の共析により、めっき層2
の硬度を高めることができる等、付随的な効果をも期待
することができる。
の外筒部31(第1の実施の形態)、内筒部43(第2
の実施の形態)を有するジェットノズル15,41を用
いる構成としたが、例えば非円形状の開口部を有するノ
ズルを用いてもよい。
を形成する金属として、ニッケル系の金属を採用した
が、その他の金属を採用してもよい。 (4)前記各実施の形態では、基材を構成する素材とし
てアルミニウムを採用したが、導電性を有する基材であ
れば、鉄等いかなるものにも適用しうる。
42及び内筒部43の間のエアー通路45から環状のジ
ェットエアーを吹きつける構成としたが、必ずしも環状
でなくてもよい。また、この場合、心棒44を省略する
こともできる。
ば窒素、アルゴン等)を用いてもよい。 (6)前記各実施の形態では、説明の便宜上1つのジェ
ットノズル15,41のみを用いてめっきする場合につ
いて具体化したが、勿論、複数のノズルを用いてもよ
い。
めっき方法によれば、基材表面の所望の部位にのみめっ
き層を容易に形成することができ、かつ、膜厚の均一化
を図ることができるという優れた効果を奏する。
等を示す模式的な断面図である。
ジェットノズルの一部を示す模式的な断面図である。
関係を示すグラフである。
布の関係を示すグラフである。
形成されためっき層並びにジェットノズルの一部を示す
模式的な断面図である。
ル、45…エアー通路。
Claims (4)
- 【請求項1】 めっき液を、ノズルの開口部から導電性
を有する基材の表面に吹き付けることで、該めっき液を
流速をもたせて衝突させ、前記めっき液で電気的に接続
された前記ノズル及び基材間に電圧をかけることにより
前記基材の任意の表面にめっき層を形成する基材へのめ
っき方法であって、 少なくとも前記ノズルの先端部分には、前記めっき液が
流速をもって衝突する際に、その衝突する面のほぼ全面
にわたり衝突時の流速がほぼ均等になるような流速均等
化手段を設けたことを特徴とする基材へのめっき方法。 - 【請求項2】 前記流速均等化手段は、前記ノズルの開
口部のほぼ中央部分から前記めっき液が噴出されないよ
う、少なくとも前記ノズルの先端部分の断面形状が、略
ドーナツ形状をなしているものであることを特徴とする
請求項1に記載の基材へのめっき方法。 - 【請求項3】 前記流速均等化手段は、前記ノズルの開
口部の周縁部分から噴出されるめっき液がより加速され
るよう、前記ノズルの開口部の外周部分からほぼ噴出方
向に向けて気流を発生させる手段を有していることを特
徴とする請求項1又は2に記載の基材へのめっき方法。 - 【請求項4】 前記めっき液中に不溶性粒子を分散させ
ることにより、前記めっき液の吹き付けに際し、少なく
とも前記基材の表面に前記不溶性粒子からの応力を与え
るようにしたことを特徴とする請求項1から3のいずれ
かに記載の基材へのめっき方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP12597697A JP3644195B2 (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 基材へのめっき方法 |
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JPH10317186A true JPH10317186A (ja) | 1998-12-02 |
JP3644195B2 JP3644195B2 (ja) | 2005-04-27 |
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ID=14923655
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JP12597697A Expired - Fee Related JP3644195B2 (ja) | 1997-05-15 | 1997-05-15 | 基材へのめっき方法 |
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