JPH10317161A - アルミニウム用表面処理液組成物 - Google Patents
アルミニウム用表面処理液組成物Info
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- JPH10317161A JPH10317161A JP9129424A JP12942497A JPH10317161A JP H10317161 A JPH10317161 A JP H10317161A JP 9129424 A JP9129424 A JP 9129424A JP 12942497 A JP12942497 A JP 12942497A JP H10317161 A JPH10317161 A JP H10317161A
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- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C22/00—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C22/05—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions
- C23C22/06—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6
- C23C22/24—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds
- C23C22/26—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing hexavalent chromium compounds containing also organic compounds
- C23C22/28—Macromolecular compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C23C22/34—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides
- C23C22/37—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also hexavalent chromium compounds
- C23C22/38—Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive liquid, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using aqueous solutions using aqueous acidic solutions with pH less than 6 containing fluorides or complex fluorides containing also hexavalent chromium compounds containing also phosphates
Abstract
(57)【要約】
【課題】 湿潤環境下でも優れた耐黒変性を有するアル
ミニウム合金が得られる表面処理液組成物および処理方
法、ならびに耐黒変性の優れたアルミニウム合金を提供
する。 【解決手段】 クロム酸、リン酸およびフッ酸を含む液
に、更に、ａ）スルホ基含有単量体、酸性リン酸エステ
ル基含有単量体およびそれらの塩からなる群から選ばれ
る１種または２種以上の単量体１０〜１００重量％、
ｂ）上記以外の１種または２種以上の単量体０〜９０重
量％、の各単量体を構成単位とする重量平均分子量が
２,０００〜１０,０００の水溶性共重合体を含有するア
ルミニウム合金用表面処理液組成物。上記処理剤液組成
物中にアルミニウム合金を浸漬する工程を含むアルミニ
ウム合金の表面処理方法、および上記方法により処理さ
れたアルミニウム合金。
ミニウム合金が得られる表面処理液組成物および処理方
法、ならびに耐黒変性の優れたアルミニウム合金を提供
する。 【解決手段】 クロム酸、リン酸およびフッ酸を含む液
に、更に、ａ）スルホ基含有単量体、酸性リン酸エステ
ル基含有単量体およびそれらの塩からなる群から選ばれ
る１種または２種以上の単量体１０〜１００重量％、
ｂ）上記以外の１種または２種以上の単量体０〜９０重
量％、の各単量体を構成単位とする重量平均分子量が
２,０００〜１０,０００の水溶性共重合体を含有するア
ルミニウム合金用表面処理液組成物。上記処理剤液組成
物中にアルミニウム合金を浸漬する工程を含むアルミニ
ウム合金の表面処理方法、および上記方法により処理さ
れたアルミニウム合金。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウムおよ
びアルミニウム合金用の表面処理液組成物、特に耐黒変
性に優れたアルミニウムおよびアルミニウム合金を提供
する表面処理液組成物およびこの処理液組成物を用いた
アルミニウムおよびアルミニウム合金の耐黒変性表面処
理方法ならびにこの方法により得られるアルミニウムお
よびアルミニウム合金に関する。
びアルミニウム合金用の表面処理液組成物、特に耐黒変
性に優れたアルミニウムおよびアルミニウム合金を提供
する表面処理液組成物およびこの処理液組成物を用いた
アルミニウムおよびアルミニウム合金の耐黒変性表面処
理方法ならびにこの方法により得られるアルミニウムお
よびアルミニウム合金に関する。
【０００２】
【従来の技術】アルミニウムおよびアルミニウム合金の
耐食性を改良するために従来から陽極酸化処理やクロメ
ート処理が施されている。特にクロメート処理は陽極酸
化処理に較べて特別の高価な設備を必要とせず、簡単な
設備で比較的簡単に行うことができるため、広く利用さ
れている。しかし従来のクロメート処理法で表面処理し
て得られたアルミニウムおよびアルミニウム合金は、湿
潤環境下での耐黒変性が不十分であった。そのためエア
コンの熱交換器部等に使用する場合のように親水化処理
を施したアルミニウムおよびアルミニウム合金製フィン
を使用する場合には、特に黒色錆びが発生しやすく、そ
の対策が求められていた。
耐食性を改良するために従来から陽極酸化処理やクロメ
ート処理が施されている。特にクロメート処理は陽極酸
化処理に較べて特別の高価な設備を必要とせず、簡単な
設備で比較的簡単に行うことができるため、広く利用さ
れている。しかし従来のクロメート処理法で表面処理し
て得られたアルミニウムおよびアルミニウム合金は、湿
潤環境下での耐黒変性が不十分であった。そのためエア
コンの熱交換器部等に使用する場合のように親水化処理
を施したアルミニウムおよびアルミニウム合金製フィン
を使用する場合には、特に黒色錆びが発生しやすく、そ
の対策が求められていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、湿潤
環境下でも優れた耐黒変性を有するアルミニウムおよび
アルミニウム合金が得られる表面処理液組成物および処
理方法、ならびに耐黒変性の優れたアルミニウムおよび
アルミニウム合金を提供することである。
環境下でも優れた耐黒変性を有するアルミニウムおよび
アルミニウム合金が得られる表面処理液組成物および処
理方法、ならびに耐黒変性の優れたアルミニウムおよび
アルミニウム合金を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、クロム酸、リ
ン酸およびフッ酸を含む液に、更に ａ）スルホ基含有単量体、酸性リン酸エステル基含有単
量体およびそれらの塩からなる群から選ばれる１種また
は２種以上の単量体 １０〜１００重量％、 ｂ）上記以外の１種または２種以上の単量体 ０〜９０
重量％、の各単量体を構成単位とする、重量平均分子量
が２,０００〜１０,０００の水溶性共重合体を含有する
アルミニウムおよびアルミニウム合金用表面処理液組成
物に関する。また本発明は、上記処理剤液組成物中にア
ルミニウムまたはアルミニウム合金を浸漬する工程を含
むアルミニウムまたはアルミニウム合金の表面処理方法
に関する。更に、本発明は上記方法により処理されたア
ルミニウムまたはアルミニウム合金に関する。
ン酸およびフッ酸を含む液に、更に ａ）スルホ基含有単量体、酸性リン酸エステル基含有単
量体およびそれらの塩からなる群から選ばれる１種また
は２種以上の単量体 １０〜１００重量％、 ｂ）上記以外の１種または２種以上の単量体 ０〜９０
重量％、の各単量体を構成単位とする、重量平均分子量
が２,０００〜１０,０００の水溶性共重合体を含有する
アルミニウムおよびアルミニウム合金用表面処理液組成
物に関する。また本発明は、上記処理剤液組成物中にア
ルミニウムまたはアルミニウム合金を浸漬する工程を含
むアルミニウムまたはアルミニウム合金の表面処理方法
に関する。更に、本発明は上記方法により処理されたア
ルミニウムまたはアルミニウム合金に関する。
【０００５】即ち、本発明はクロム酸、リン酸およびフ
ッ酸を含むクロメート処理液に、クロメート処理の欠点
を補うための添加剤として更に特定の水溶性共重合体を
配合した組成物である。本発明の処理液組成物により表
面処理されたアルミニウムおよびアルミニウム合金は湿
潤下でも容易に黒変せず、優れた耐黒変性を有する。
ッ酸を含むクロメート処理液に、クロメート処理の欠点
を補うための添加剤として更に特定の水溶性共重合体を
配合した組成物である。本発明の処理液組成物により表
面処理されたアルミニウムおよびアルミニウム合金は湿
潤下でも容易に黒変せず、優れた耐黒変性を有する。
【０００６】
【発明の実施の形態】本発明の組成物中に配合される水
溶性共重合体を構成する単量体ａ）において、スルホ基
含有単量体はスルホ基を有するビニル重合性単量体であ
ればどのようなものでもよい。このような単量体として
は、例えば２-アクリルアミド-２-メチルプロパンスル
ホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタ
クリルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリロイル
オキシエチルスルホン酸およびそれらの塩が挙げられ
る。
溶性共重合体を構成する単量体ａ）において、スルホ基
含有単量体はスルホ基を有するビニル重合性単量体であ
ればどのようなものでもよい。このような単量体として
は、例えば２-アクリルアミド-２-メチルプロパンスル
ホン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタ
クリルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリロイル
オキシエチルスルホン酸およびそれらの塩が挙げられ
る。
【０００７】また、酸性リン酸エステル基含有単量体は
酸性リン酸エステル基を有するビニル重合性単量体であ
ればどのようなものでもよい。このような単量体として
は、例えばモノ-２-メタクリロイルオキシエチルホスフ
ェート、モノ-２-アクリロイルオキシエチルホスフェー
トおよびそれらの塩が挙げられる。スルホ基含有単量
体、酸性リン酸エステル基含有単量体およびこれらの塩
のうち、特に好ましいものは２-アクリルアミド-２-メ
チルプロパンスルホン酸およびその塩である。
酸性リン酸エステル基を有するビニル重合性単量体であ
ればどのようなものでもよい。このような単量体として
は、例えばモノ-２-メタクリロイルオキシエチルホスフ
ェート、モノ-２-アクリロイルオキシエチルホスフェー
トおよびそれらの塩が挙げられる。スルホ基含有単量
体、酸性リン酸エステル基含有単量体およびこれらの塩
のうち、特に好ましいものは２-アクリルアミド-２-メ
チルプロパンスルホン酸およびその塩である。
【０００８】単量体ｂ）を構成する化合物としては、ア
クリル酸、メタクリル酸；アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸メチルのようなアクリル酸またはメタクリル酸のア
ルキルエステル類；アクリル酸２-ヒドロキシエチル、
メタクリル酸２-ヒドロキシエチルのようなアクリル酸
またはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類；
アクリルアミド、メタアクリルアミドまたはＮ,Ｎ-ジメ
チルアクリルアミドのようなＮ-アルキル置換（メタ）
アクリルアミド；酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチ
レンのようなビニル重合性化合物が挙げられる。
クリル酸、メタクリル酸；アクリル酸エチル、メタクリ
ル酸メチルのようなアクリル酸またはメタクリル酸のア
ルキルエステル類；アクリル酸２-ヒドロキシエチル、
メタクリル酸２-ヒドロキシエチルのようなアクリル酸
またはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類；
アクリルアミド、メタアクリルアミドまたはＮ,Ｎ-ジメ
チルアクリルアミドのようなＮ-アルキル置換（メタ）
アクリルアミド；酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチ
レンのようなビニル重合性化合物が挙げられる。
【０００９】水溶性共重合体を構成する単量体ａ）およ
びｂ）はそれぞれ１０〜１００重量％および０〜９０重
量％、好ましくは２０〜５０重量％および５０〜８０重
量％である。単量体ａ）が１０重量％より少ないと耐黒
変性改良効果が得られない。単量体ｂ）は必ずしも必要
としないが、単量体ｂ）が含有される場合はより高い耐
黒変性改良効果が得られる。
びｂ）はそれぞれ１０〜１００重量％および０〜９０重
量％、好ましくは２０〜５０重量％および５０〜８０重
量％である。単量体ａ）が１０重量％より少ないと耐黒
変性改良効果が得られない。単量体ｂ）は必ずしも必要
としないが、単量体ｂ）が含有される場合はより高い耐
黒変性改良効果が得られる。
【００１０】水溶性共重合体は重量平均分子量が２,０
００〜１０,０００の範囲のものが有効である。好まし
くは重量平均分子量範囲は３,０００〜６,０００であ
る。重量平均分子量がこれよりも低くてもまた高くても
十分な耐黒変性改良効果は得られない。
００〜１０,０００の範囲のものが有効である。好まし
くは重量平均分子量範囲は３,０００〜６,０００であ
る。重量平均分子量がこれよりも低くてもまた高くても
十分な耐黒変性改良効果は得られない。
【００１１】本発明の水溶性共重合体は通常のビニル重
合法を使用して調製することができる。例えば過硫酸塩
を開始剤として単量体に対して０.５〜２０重量％使用
し、水性媒体、例えば純水中で５０〜１００℃で２〜８
時間かけて反応を行い、重合体水溶液を得る。必要であ
れば最後に溶媒の一部を留去したり、水溶化するために
アルカリやアンモニアなどの塩基で中和してもよい。中
和は完全中和である必要はなく、必要に応じて酸基を部
分的に残存させてもよい。
合法を使用して調製することができる。例えば過硫酸塩
を開始剤として単量体に対して０.５〜２０重量％使用
し、水性媒体、例えば純水中で５０〜１００℃で２〜８
時間かけて反応を行い、重合体水溶液を得る。必要であ
れば最後に溶媒の一部を留去したり、水溶化するために
アルカリやアンモニアなどの塩基で中和してもよい。中
和は完全中和である必要はなく、必要に応じて酸基を部
分的に残存させてもよい。
【００１２】上記水溶性共重合体は、処理液組成物中１
００〜１０００ｐｐｍ、好ましくは３００〜７００ｐｐ
ｍ含まれる。１００ｐｐｍより少ない場合効果がなく、
一方１０００ｐｐｍより多い場合は耐黒変性が逆に低下
する。同時に水溶性共重合体はクロムに対して０.１〜
２０重量％、好ましくは１〜１０重量％の量で配合され
る。
００〜１０００ｐｐｍ、好ましくは３００〜７００ｐｐ
ｍ含まれる。１００ｐｐｍより少ない場合効果がなく、
一方１０００ｐｐｍより多い場合は耐黒変性が逆に低下
する。同時に水溶性共重合体はクロムに対して０.１〜
２０重量％、好ましくは１〜１０重量％の量で配合され
る。
【００１３】本発明の処理液組成物には、クロメート皮
膜を形成するクロメート処理剤としてクロム酸Ｃｒ
Ｏ3、リン酸Ｈ3ＰＯ4およびフッ酸ＨＦが配合される。
クロム酸はアルミニウム表面をイオン化して活性化する
とともに、自身はリン酸と反応してリン酸クロムとなり
アルミニウム上にリン酸クロム皮膜を形成する。フッ酸
はアルミニウムおよびアルミニウム合金の表面をエッチ
ングしてクロメート皮膜の形成を促進する。処理液組成
物中のクロム酸、リン酸およびフッ酸の配合量はそれぞ
れ０.２〜４.５重量％、０.５〜１２.８重量％および
０.０２４〜０.６重量％、好ましくはそれぞれ０.３〜
２.２重量％、１.２〜６.５重量％および０.０５〜０.
３重量％である。
膜を形成するクロメート処理剤としてクロム酸Ｃｒ
Ｏ3、リン酸Ｈ3ＰＯ4およびフッ酸ＨＦが配合される。
クロム酸はアルミニウム表面をイオン化して活性化する
とともに、自身はリン酸と反応してリン酸クロムとなり
アルミニウム上にリン酸クロム皮膜を形成する。フッ酸
はアルミニウムおよびアルミニウム合金の表面をエッチ
ングしてクロメート皮膜の形成を促進する。処理液組成
物中のクロム酸、リン酸およびフッ酸の配合量はそれぞ
れ０.２〜４.５重量％、０.５〜１２.８重量％および
０.０２４〜０.６重量％、好ましくはそれぞれ０.３〜
２.２重量％、１.２〜６.５重量％および０.０５〜０.
３重量％である。
【００１４】本発明の処理液組成物により処理すること
のできるアルミニウムおよびアルミニウム合金としては
種々の形態のアルミニウムおよびアルミニウム合金が対
象となるが、特にアルミニウムフィンが好適である。
のできるアルミニウムおよびアルミニウム合金としては
種々の形態のアルミニウムおよびアルミニウム合金が対
象となるが、特にアルミニウムフィンが好適である。
【００１５】本発明の処理液を用いてアルミニウムまた
はアルミニウム合金を表面処理するには、４０〜８０
℃、好ましくは５０〜７０℃に加熱した処理液中にアル
ミニウムまたはアルミニウム合金を浸漬するだけでよ
い。浸漬時間は１〜６０秒、好ましくは３〜１５秒であ
る。処理液から取り出された被処理材は水洗後５０〜１
００℃、好ましくは７０〜９０℃で１秒〜５分間、好ま
しくは３秒〜３分間乾燥する。このような処理によりア
ルミニウムまたはアルミニウム合金表面に耐黒変性が付
与される。
はアルミニウム合金を表面処理するには、４０〜８０
℃、好ましくは５０〜７０℃に加熱した処理液中にアル
ミニウムまたはアルミニウム合金を浸漬するだけでよ
い。浸漬時間は１〜６０秒、好ましくは３〜１５秒であ
る。処理液から取り出された被処理材は水洗後５０〜１
００℃、好ましくは７０〜９０℃で１秒〜５分間、好ま
しくは３秒〜３分間乾燥する。このような処理によりア
ルミニウムまたはアルミニウム合金表面に耐黒変性が付
与される。
【００１６】本発明の処理液によりクロメート処理を行
うに先立って、好ましくは脱脂および水洗の前処理が施
される。この前処理によりクロメート処理はより均一効
果的に行われ、耐黒変性はより改良される。
うに先立って、好ましくは脱脂および水洗の前処理が施
される。この前処理によりクロメート処理はより均一効
果的に行われ、耐黒変性はより改良される。
【００１７】また本発明の処理液によりリン酸クロメー
ト膜が形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金
には、水に対する均一な濡れ性を付与するために親水化
処理を施してもよい。親水化処理を施すことにより、一
般には錆びを促進しやすくなるが、本発明のリン酸クロ
メート処理を施したアルミニウムおよびアルミニウム合
金は親水化処理を施した後も錆びの発生は抑制され、優
れた耐黒変性を示す。親水化処理は、例えば市販の処理
剤、例えば「サーフアルコート２６０」（日本ペイント
社製；樹脂＋界面活性剤）を利用し、これを塗布、更に
必要に応じて焼き付け処理する方法が採られる。
ト膜が形成されたアルミニウムまたはアルミニウム合金
には、水に対する均一な濡れ性を付与するために親水化
処理を施してもよい。親水化処理を施すことにより、一
般には錆びを促進しやすくなるが、本発明のリン酸クロ
メート処理を施したアルミニウムおよびアルミニウム合
金は親水化処理を施した後も錆びの発生は抑制され、優
れた耐黒変性を示す。親水化処理は、例えば市販の処理
剤、例えば「サーフアルコート２６０」（日本ペイント
社製；樹脂＋界面活性剤）を利用し、これを塗布、更に
必要に応じて焼き付け処理する方法が採られる。
【００１８】
【実施例】次に実施例により本発明をより具体的に説明
する。実施例 １ 〔水溶性共重合体の重合〕温度計、撹拌装置、滴下漏
斗、窒素導入管を備えたガラス製重合容器に、純水を２
５０重量部入れ、窒素ガスを吹き込みながら７５℃に加
熱した。次いでアクリル酸１２０重量部、２-アクリル
アミド-２-メチルプロパンスルホン酸４０重量部および
２-ヒドロキシエチルメタクリレート４０重量部の単量
体混合物と、更に重合開始剤として５０重量部の１０％
過硫酸アンモニウム水溶液とをそれぞれ２時間にわたっ
て滴下した。その後この温度を保ちながら２時間単量体
を反応させてから冷却し、重合体水溶液を得た。得られ
た重合体水溶液の固形分含有量は４０重量％、共重合体
の重量平均分子量は４,５００であった。
する。実施例 １ 〔水溶性共重合体の重合〕温度計、撹拌装置、滴下漏
斗、窒素導入管を備えたガラス製重合容器に、純水を２
５０重量部入れ、窒素ガスを吹き込みながら７５℃に加
熱した。次いでアクリル酸１２０重量部、２-アクリル
アミド-２-メチルプロパンスルホン酸４０重量部および
２-ヒドロキシエチルメタクリレート４０重量部の単量
体混合物と、更に重合開始剤として５０重量部の１０％
過硫酸アンモニウム水溶液とをそれぞれ２時間にわたっ
て滴下した。その後この温度を保ちながら２時間単量体
を反応させてから冷却し、重合体水溶液を得た。得られ
た重合体水溶液の固形分含有量は４０重量％、共重合体
の重量平均分子量は４,５００であった。
【００１９】クロム酸０.９重量％、リン酸２.５７重量
％およびフッ酸０.１２重量％からなるリン酸クロメー
ト処理液に上記で得た水溶性共重合体の水溶液を共重合
体の濃度が１００ｐｐｍとなるように添加してアルミニ
ウム表面用処理液を調製した。この処理液を６０℃に加
熱し、この中へ脱脂、水洗したアルミニウム合金フィン
材（住友軽金属工業社製；１０００番系）を５秒間浸漬
し、２０ｍｇ／ｍ2のクロムを付着させた。これを水洗
し、８０℃で３分乾燥したのち、親水化処理剤「サーフ
アルコート２６０」（日本ペイント社製）を塗布して、
ＰＭＴ（最高到達板温度）が２００℃となるように焼き
付けした。
％およびフッ酸０.１２重量％からなるリン酸クロメー
ト処理液に上記で得た水溶性共重合体の水溶液を共重合
体の濃度が１００ｐｐｍとなるように添加してアルミニ
ウム表面用処理液を調製した。この処理液を６０℃に加
熱し、この中へ脱脂、水洗したアルミニウム合金フィン
材（住友軽金属工業社製；１０００番系）を５秒間浸漬
し、２０ｍｇ／ｍ2のクロムを付着させた。これを水洗
し、８０℃で３分乾燥したのち、親水化処理剤「サーフ
アルコート２６０」（日本ペイント社製）を塗布して、
ＰＭＴ（最高到達板温度）が２００℃となるように焼き
付けした。
【００２０】実施例 ２ 〔水溶性共重合体の重合〕単量体として、アクリル酸７
０重量％、２-アクリルアミド-２-メチルプロパンスル
ホン酸１０重量％、モノ２-メタクリロイルオキシエチ
ルホスフェート１０重量％およびメチルメタクリレート
１０重量％を用いた以外は実施例１と同様にして水溶性
共重合体を重合し、同様にして水溶性共重合体の水溶液
を得た。水溶性共重合体の重量平均分子量は５,８０
０、共重合体水溶液の固形分濃度は４０重量％であっ
た。つぎにこの水溶性共重合体水溶液を、共重合体濃度
が３００ｐｐｍとなるように添加した以外は実施例１と
同様にしてアルミニウム表面処理液を調製し、実施例１
と同様にしてアルミニウムフィン材を表面処理した。
０重量％、２-アクリルアミド-２-メチルプロパンスル
ホン酸１０重量％、モノ２-メタクリロイルオキシエチ
ルホスフェート１０重量％およびメチルメタクリレート
１０重量％を用いた以外は実施例１と同様にして水溶性
共重合体を重合し、同様にして水溶性共重合体の水溶液
を得た。水溶性共重合体の重量平均分子量は５,８０
０、共重合体水溶液の固形分濃度は４０重量％であっ
た。つぎにこの水溶性共重合体水溶液を、共重合体濃度
が３００ｐｐｍとなるように添加した以外は実施例１と
同様にしてアルミニウム表面処理液を調製し、実施例１
と同様にしてアルミニウムフィン材を表面処理した。
【００２１】実施例 ３ 〔水溶性共重合体の重合〕単量体として、アクリル酸５
０重量％、２-アクリルアミド-２-メチルプロパンスル
ホン酸２５重量％、Ｎ,Ｎ-ジメチルアクリルアミド２５
重量％を用いた以外は実施例１と同様にして水溶性共重
合体を重合し、同様にして水溶性共重合体の水溶液を得
た。水溶性共重合体の重量平均分子量は５,６００、共
重合体水溶液の固形分濃度は４０重量％であった。つぎ
に、この水溶性共重合体水溶液を、共重合体濃度が７０
０ｐｐｍとなるように添加した以外は実施例１と同様に
してアルミニウム表面処理液を調製し、実施例１と同様
にしてアルミニウムフィン材を表面処理した。
０重量％、２-アクリルアミド-２-メチルプロパンスル
ホン酸２５重量％、Ｎ,Ｎ-ジメチルアクリルアミド２５
重量％を用いた以外は実施例１と同様にして水溶性共重
合体を重合し、同様にして水溶性共重合体の水溶液を得
た。水溶性共重合体の重量平均分子量は５,６００、共
重合体水溶液の固形分濃度は４０重量％であった。つぎ
に、この水溶性共重合体水溶液を、共重合体濃度が７０
０ｐｐｍとなるように添加した以外は実施例１と同様に
してアルミニウム表面処理液を調製し、実施例１と同様
にしてアルミニウムフィン材を表面処理した。
【００２２】比較例 １ 〔水溶性共重合体の重合〕実施例１において、過硫酸ア
ンモニウムを１％水溶液濃度とすることにより、重量平
均分子量が１５,０００の水溶性共重合体を重合した。
共重合体水溶液の固形分濃度は４０重量％に調整した。
この共重合体水溶液を用いて、実施例１と同様に、共重
合体濃度が５００ｐｐｍのアルミニウム表面処理液を調
製し、実施例１と同様にしてアルミニウムフィン材を表
面処理した。
ンモニウムを１％水溶液濃度とすることにより、重量平
均分子量が１５,０００の水溶性共重合体を重合した。
共重合体水溶液の固形分濃度は４０重量％に調整した。
この共重合体水溶液を用いて、実施例１と同様に、共重
合体濃度が５００ｐｐｍのアルミニウム表面処理液を調
製し、実施例１と同様にしてアルミニウムフィン材を表
面処理した。
【００２３】比較例 ２ 〔水溶性共重合体の重合〕単量体としてアクリル酸のみ
を用いた以外は実施例１と同様にしてアクリル酸単独重
合体を重合し、同様にしてポリアクリル酸の水溶液を得
た。ポリアクリル酸の重量平均分子量は４,５００であ
り、水溶液中の固形分濃度は４０重量％であった。つぎ
にこの重合体水溶液を、重合体濃度が５００ｐｐｍとな
るように添加した以外は実施例１と同様にしてアルミニ
ウム表面処理液を調製し、実施例１と同様にしてアルミ
ニウムフィン材を表面処理した。
を用いた以外は実施例１と同様にしてアクリル酸単独重
合体を重合し、同様にしてポリアクリル酸の水溶液を得
た。ポリアクリル酸の重量平均分子量は４,５００であ
り、水溶液中の固形分濃度は４０重量％であった。つぎ
にこの重合体水溶液を、重合体濃度が５００ｐｐｍとな
るように添加した以外は実施例１と同様にしてアルミニ
ウム表面処理液を調製し、実施例１と同様にしてアルミ
ニウムフィン材を表面処理した。
【００２４】比較例 ３ 水溶性共重合体を添加することなく、クロム酸０.９重
量％、リン酸２.５７重量％およびフッ酸０.１２重量％
からなるリン酸クロメート処理液だけを用いた以外は、
実施例１と同様にしてアルミニウムフィン材を表面処理
した。
量％、リン酸２.５７重量％およびフッ酸０.１２重量％
からなるリン酸クロメート処理液だけを用いた以外は、
実施例１と同様にしてアルミニウムフィン材を表面処理
した。
【００２５】得られた耐黒変性処理アルミニウムフィン
材の耐黒変性および塗料密着性を評価した結果を表１お
よび２に示した。
材の耐黒変性および塗料密着性を評価した結果を表１お
よび２に示した。
【００２６】
【表１】
【００２７】上記アルミニウム材の耐黒変性は次の方法
により評価したものである。耐黒変性 試料を相対湿度９８％ＲＨ以上、温度５０℃のＨｕｍｉ
ｄｉｔｙ Ｂｏｘ中に保管し、経時による黒変の程度を
目視評価した。 評価基準：黒変しないで留まっている試料表面積の比率
に対応して１０〜０の点数を与えた。（全く黒変が生じ
ていない場合を１０点、全表面が黒変した場合を０点と
した）
により評価したものである。耐黒変性 試料を相対湿度９８％ＲＨ以上、温度５０℃のＨｕｍｉ
ｄｉｔｙ Ｂｏｘ中に保管し、経時による黒変の程度を
目視評価した。 評価基準：黒変しないで留まっている試料表面積の比率
に対応して１０〜０の点数を与えた。（全く黒変が生じ
ていない場合を１０点、全表面が黒変した場合を０点と
した）
【００２８】
【発明の効果】本発明の表面処理液組成物を用いて本発
明の方法によりアルミニウムまたはアルミニウム合金を
処理することにより、その湿潤環境下での耐黒変性が改
良され、アルミニウム材をより高い付加価値をもって使
用することが可能性が開けた。特に親水化処理を施した
後使用する用途に好適となった。
明の方法によりアルミニウムまたはアルミニウム合金を
処理することにより、その湿潤環境下での耐黒変性が改
良され、アルミニウム材をより高い付加価値をもって使
用することが可能性が開けた。特に親水化処理を施した
後使用する用途に好適となった。
Claims (6)
- 【請求項１】 クロム酸、リン酸およびフッ酸を含む液
に、更に ａ）スルホ基含有単量体、酸性リン酸エステル基含有単
量体およびそれらの塩からなる群から選ばれる１種また
は２種以上の単量体 １０〜１００重量％、 ｂ）上記以外の１種または２種以上の単量体 ０〜９０
重量％、の各単量体を構成単位とする、重量平均分子量
が２,０００〜１０,０００の水溶性共重合体を含有する
アルミニウムおよびアルミニウム合金用表面処理液組成
物。 - 【請求項２】 水溶性共重合体含有量が１００〜１００
０ｐｐｍである請求項１記載のアルミニウムおよびアル
ミニウム合金用表面処理液組成物。 - 【請求項３】 処理液組成物中のクロム酸、リン酸およ
びフッ酸の含有量がそれぞれ０.２〜４.５重量％、０.
５〜１２.８重量％および０.０２４〜０.６重量％であ
り、処理液組成物中の上記水溶性共重合体の含有量がク
ロムに対して０.１〜２０重量％である請求項１または
２に記載の表面処理液組成物。 - 【請求項４】 請求項１〜３のいずれかに記載の処理液
組成物中にアルミニウムまたはアルミニウム合金を浸漬
する工程を含むアルミニウムまたはアルミニウム合金の
表面処理方法。 - 【請求項５】 アルミニウムまたはアルミニウム合金を
脱脂および水洗後、４０〜８０℃に加熱した請求項１〜
３のいずれかに記載の処理液組成物中に１〜６０秒間浸
漬し、次いで水洗および５０〜１００℃で乾燥を行うア
ルミニウムまたはアルミニウム合金の表面処理方法。 - 【請求項６】 請求項４または５の方法により処理され
たアルミニウムまたはアルミニウム合金。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9129424A JPH10317161A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | アルミニウム用表面処理液組成物 |
| KR1019980013635A KR19980086616A (ko) | 1997-05-20 | 1998-04-16 | 알루미늄용 표면 처리액 조성물 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9129424A JPH10317161A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | アルミニウム用表面処理液組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10317161A true JPH10317161A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15009166
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9129424A Pending JPH10317161A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | アルミニウム用表面処理液組成物 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10317161A (ja) |
| KR (1) | KR19980086616A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006008201A (ja) * | 2004-06-28 | 2006-01-12 | Furukawa Sky Kk | 沸水耐黒変性に優れた飲料容器用アルミ合金材 |
| JP2006183144A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-07-13 | Honda Motor Co Ltd | アルミニウム合金の表面処理方法 |
| WO2023127680A1 (ja) * | 2021-12-27 | 2023-07-06 | 日本パーカライジング株式会社 | リン酸亜鉛化成処理用表面調整剤 |
-
1997
- 1997-05-20 JP JP9129424A patent/JPH10317161A/ja active Pending
-
1998
- 1998-04-16 KR KR1019980013635A patent/KR19980086616A/ko not_active Application Discontinuation
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006008201A (ja) * | 2004-06-28 | 2006-01-12 | Furukawa Sky Kk | 沸水耐黒変性に優れた飲料容器用アルミ合金材 |
| JP2006183144A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-07-13 | Honda Motor Co Ltd | アルミニウム合金の表面処理方法 |
| WO2023127680A1 (ja) * | 2021-12-27 | 2023-07-06 | 日本パーカライジング株式会社 | リン酸亜鉛化成処理用表面調整剤 |
| JP2023096362A (ja) * | 2021-12-27 | 2023-07-07 | 日本パーカライジング株式会社 | リン酸亜鉛化成処理用表面調整剤 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| KR19980086616A (ko) | 1998-12-05 |
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