JPH10316909A - 水系ディスパージョン及びその製造方法 - Google Patents
水系ディスパージョン及びその製造方法Info
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- JPH10316909A JPH10316909A JP12957897A JP12957897A JPH10316909A JP H10316909 A JPH10316909 A JP H10316909A JP 12957897 A JP12957897 A JP 12957897A JP 12957897 A JP12957897 A JP 12957897A JP H10316909 A JPH10316909 A JP H10316909A
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- Japan
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- pigment
- polymerizable surfactant
- aqueous dispersion
- surfactant
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- Ink Jet (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】長期分散安定性、吐出安定性及び印字品位に優
れた顔料の水系ディスパージョンを提供する。 【解決手段】顔料の水系ディスパージョンであって、該
顔料がノニオン性及びアニオン性の両方の親水性を有す
る重合性界面活性剤並びに顔料を水溶液中に分散させた
後、重合開始剤を添加し重合を行うことにより、該顔料
に該重合性界面活性剤を固定化したものであることを特
徴とする水系ディスパージョン。
れた顔料の水系ディスパージョンを提供する。 【解決手段】顔料の水系ディスパージョンであって、該
顔料がノニオン性及びアニオン性の両方の親水性を有す
る重合性界面活性剤並びに顔料を水溶液中に分散させた
後、重合開始剤を添加し重合を行うことにより、該顔料
に該重合性界面活性剤を固定化したものであることを特
徴とする水系ディスパージョン。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は顔料の水系ディスパ
ージョンに関し、特にインクジェット記録方式に適した
インクに関するものである。
ージョンに関し、特にインクジェット記録方式に適した
インクに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年人体に対する安全衛生性、あるいは
環境に対する低負荷性の点から、特に塗料、インク、筆
記具の分野では、有機溶剤に変えて水をベースとした商
品の開発が盛んに行われている。このため、顔料を水中
に安定に分散させる技術についても、研究が盛んであ
る。一方パソコンの普及に伴って個人的使用に適したプ
リンターとして、インクジェットプリンターが爆発的に
普及し始めている。ここで用いられるインクも上記の理
由から水をベースとした物が殆どである。
環境に対する低負荷性の点から、特に塗料、インク、筆
記具の分野では、有機溶剤に変えて水をベースとした商
品の開発が盛んに行われている。このため、顔料を水中
に安定に分散させる技術についても、研究が盛んであ
る。一方パソコンの普及に伴って個人的使用に適したプ
リンターとして、インクジェットプリンターが爆発的に
普及し始めている。ここで用いられるインクも上記の理
由から水をベースとした物が殆どである。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】顔料を水中に安定に分
散させるためには、分散剤を使用する方法が一般的であ
るが、この場合分散剤は、顔料表面に単に吸着している
だけであるため、分散体が、細いノズルを通って吐出さ
れる際、強いシアーがかかり、吸着した分散剤が離脱し
て分散性が劣化し、吐出が不安定になったりする傾向が
認められる。あるいは長期に保存した場合、分散安定性
が不十分であったり、その対策として分散剤の量を増や
したりすると、印字が滲んで、品位が低下したり、分散
性が劣化する傾向にある。
散させるためには、分散剤を使用する方法が一般的であ
るが、この場合分散剤は、顔料表面に単に吸着している
だけであるため、分散体が、細いノズルを通って吐出さ
れる際、強いシアーがかかり、吸着した分散剤が離脱し
て分散性が劣化し、吐出が不安定になったりする傾向が
認められる。あるいは長期に保存した場合、分散安定性
が不十分であったり、その対策として分散剤の量を増や
したりすると、印字が滲んで、品位が低下したり、分散
性が劣化する傾向にある。
【０００４】このような問題点に対応するため、特開平
８−３１９４４４号公報のように顔料微粒子の表面を酸
化処理したり、特公平７−９４６３４号公報、特開平８
−５９７１５号公報のように顔料微粒子をカプセル化し
たり、特開平５−３３９５１６号公報、特開平８−３０
２２２７号公報、特開平８−３０２２２８号公報、特開
平８−８１６４７号公報のように顔料微粒子の表面に、
ポリマーをグラフト重合したりすることが提案されてい
るが、上記の問題点を完全には解決していない。特に特
開平８−８１６４７号公報の場合にはグラフト化カーボ
ンブラックを水性媒体中、ボールミルにより粉砕するた
め、未グラフトの新しい不安定な表面が生成し、微粒子
の凝集により分散性が劣化する。また、本公開特許によ
れば、グラフトが粒子表面の官能基から始まるため、官
能基の少ない粒子ではグラフトが起こらないか、起こっ
ても量が少ないため安定な分散系を形成できない。
８−３１９４４４号公報のように顔料微粒子の表面を酸
化処理したり、特公平７−９４６３４号公報、特開平８
−５９７１５号公報のように顔料微粒子をカプセル化し
たり、特開平５−３３９５１６号公報、特開平８−３０
２２２７号公報、特開平８−３０２２２８号公報、特開
平８−８１６４７号公報のように顔料微粒子の表面に、
ポリマーをグラフト重合したりすることが提案されてい
るが、上記の問題点を完全には解決していない。特に特
開平８−８１６４７号公報の場合にはグラフト化カーボ
ンブラックを水性媒体中、ボールミルにより粉砕するた
め、未グラフトの新しい不安定な表面が生成し、微粒子
の凝集により分散性が劣化する。また、本公開特許によ
れば、グラフトが粒子表面の官能基から始まるため、官
能基の少ない粒子ではグラフトが起こらないか、起こっ
ても量が少ないため安定な分散系を形成できない。
【０００５】更に、特開平５−３２０２７６号公報に
は、本願の一般式（１）の分散剤を繰り返し単位として
有する両親媒性グラフトポリマーを用いて疎水性粉体を
マイクロカプセル化する方法が提案されている。しかし
ながら、マイクロカプセル化に予め重合したポリマーを
用いるとカプセル化後の粒子径が大きくなりすぎるとい
う問題があった。
は、本願の一般式（１）の分散剤を繰り返し単位として
有する両親媒性グラフトポリマーを用いて疎水性粉体を
マイクロカプセル化する方法が提案されている。しかし
ながら、マイクロカプセル化に予め重合したポリマーを
用いるとカプセル化後の粒子径が大きくなりすぎるとい
う問題があった。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、長期の
分散安定性、吐出安定性及び印字品位に優れた、顔料の
水系ディスパージョンを提供することである。すなわち
本発明の要旨は、顔料の水系ディスパージョンであっ
て、該顔料がノニオン性及びアニオン性の両方の親水性
を有する重合性界面活性剤並びに顔料を水溶液中に分散
させた後、重合開始剤を添加し重合を行うことにより、
該顔料に該重合性界面活性剤を固定化したものであるこ
とを特徴とする水系ディスパージョン、に存する。
分散安定性、吐出安定性及び印字品位に優れた、顔料の
水系ディスパージョンを提供することである。すなわち
本発明の要旨は、顔料の水系ディスパージョンであっ
て、該顔料がノニオン性及びアニオン性の両方の親水性
を有する重合性界面活性剤並びに顔料を水溶液中に分散
させた後、重合開始剤を添加し重合を行うことにより、
該顔料に該重合性界面活性剤を固定化したものであるこ
とを特徴とする水系ディスパージョン、に存する。
【０００７】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の水系ディスパージョンは、顔料が水溶液中に安
定に分散されたものである。重合性界面活性剤が表面に
固定化した本発明の顔料は、微小かつ安定なカプセル化
微粒子を形成している。その理由は明確でないが、重合
性界面活性剤は、顔料微粒子の表面に吸着し、共重合体
とする場合にはその吸着層に共重合するモノマーが溶解
し、次いで重合開始剤が該吸着層に溶解し、重合または
共重合してカプセルが形成されるものと考えられる。
本発明の水系ディスパージョンは、顔料が水溶液中に安
定に分散されたものである。重合性界面活性剤が表面に
固定化した本発明の顔料は、微小かつ安定なカプセル化
微粒子を形成している。その理由は明確でないが、重合
性界面活性剤は、顔料微粒子の表面に吸着し、共重合体
とする場合にはその吸着層に共重合するモノマーが溶解
し、次いで重合開始剤が該吸着層に溶解し、重合または
共重合してカプセルが形成されるものと考えられる。
【０００８】アニオン性及びノニオン性の両方の親水性
を有する重合性界面活性剤は、顔料微粒子の表面に吸着
し、その後の重合条件下でも分散性が安定（即ち粒子同
士の凝集を防止する）であるため、微小なカプセル化粒
子が形成できるものと考えられる。又本発明によれば、
粒子の表面に官能基がない場合でもカプセル化が可能で
あり安定な分散系が容易に得られる。
を有する重合性界面活性剤は、顔料微粒子の表面に吸着
し、その後の重合条件下でも分散性が安定（即ち粒子同
士の凝集を防止する）であるため、微小なカプセル化粒
子が形成できるものと考えられる。又本発明によれば、
粒子の表面に官能基がない場合でもカプセル化が可能で
あり安定な分散系が容易に得られる。
【０００９】本発明で得られるカプセル化微粒子の分散
性が良好な理由は、カプセル化することにより、分散剤
が粒子表面に、単にファンデルワールス力により吸着し
ている場合に比べ、より機械的に強固に固着するためと
考えられる。本発明で用いられるアニオン性及びノニオ
ン性の両方の親水性を有する重合性界面活性剤として
は、下記一般式（１）で示されるものが好ましい。
性が良好な理由は、カプセル化することにより、分散剤
が粒子表面に、単にファンデルワールス力により吸着し
ている場合に比べ、より機械的に強固に固着するためと
考えられる。本発明で用いられるアニオン性及びノニオ
ン性の両方の親水性を有する重合性界面活性剤として
は、下記一般式（１）で示されるものが好ましい。
【００１０】
【化２】
【００１１】（式中、Ｒは水素原子又は炭素数１〜１２
の炭化水素残基を表し、ｎは２〜２０の数を表し、Ｍは
アルカリ金属原子、アンモニウム塩又はアルカノールア
ミンを表す。） 一般式（１）におけるＲとｎとをバランスさせることに
より、使用する顔料表面の親水性疎水性の度合いに対応
させることが可能である。 具体的には以下の化合物が
挙げられる。
の炭化水素残基を表し、ｎは２〜２０の数を表し、Ｍは
アルカリ金属原子、アンモニウム塩又はアルカノールア
ミンを表す。） 一般式（１）におけるＲとｎとをバランスさせることに
より、使用する顔料表面の親水性疎水性の度合いに対応
させることが可能である。 具体的には以下の化合物が
挙げられる。
【００１２】
【化３】
【００１３】前記重合性界面活性剤は単独で用いてもよ
いが、２種以上を併用することもできる。重合性界面活
性剤と共重合するモノマーとしては重合性界面活性剤と
共重合性の高い物であれば何でも良いが前記一般式
（１）の化合物に代表される本発明の重合性界面活性剤
は電子供与性の高いモノマーであるため、電子受容性の
高いモノマーが好適に用いられる。具体的にはアクリロ
ニトリル、フマロニトリル、フマール酸ジブチルエステ
ルのようなフマール酸ジエステル、及びマレイン酸ジブ
チルエステルのようなマレイン酸ジエステル、Ｎ−フェ
ニルマレイミドのようなマレイミド類並びにシアン化ビ
ニリデンなどが挙げられ、これらの内２種以上を併用す
ることもできる。
いが、２種以上を併用することもできる。重合性界面活
性剤と共重合するモノマーとしては重合性界面活性剤と
共重合性の高い物であれば何でも良いが前記一般式
（１）の化合物に代表される本発明の重合性界面活性剤
は電子供与性の高いモノマーであるため、電子受容性の
高いモノマーが好適に用いられる。具体的にはアクリロ
ニトリル、フマロニトリル、フマール酸ジブチルエステ
ルのようなフマール酸ジエステル、及びマレイン酸ジブ
チルエステルのようなマレイン酸ジエステル、Ｎ−フェ
ニルマレイミドのようなマレイミド類並びにシアン化ビ
ニリデンなどが挙げられ、これらの内２種以上を併用す
ることもできる。
【００１４】重合開始剤としては過硫酸カリウム（アン
モニウム、ナトリウム）、２，２’アゾビス−（２メチ
ルプロピオンアミジン）二塩酸塩、又は４，４’アゾビ
ス−（４シアノ吉草酸）などが挙げられる。顔料として
はカーボンブラックの他、ペリノン系、キノフタロン
系、ジケトピロロピロール系、キナクリドン系、アント
ラキノン系、ジオキサジン系、及びフタロシアニン系な
どの有機顔料が用いられる。
モニウム、ナトリウム）、２，２’アゾビス−（２メチ
ルプロピオンアミジン）二塩酸塩、又は４，４’アゾビ
ス−（４シアノ吉草酸）などが挙げられる。顔料として
はカーボンブラックの他、ペリノン系、キノフタロン
系、ジケトピロロピロール系、キナクリドン系、アント
ラキノン系、ジオキサジン系、及びフタロシアニン系な
どの有機顔料が用いられる。
【００１５】重合性界面活性剤の顔料への固定化、すな
わち顔料のカプセル化は、顔料及び重合性界面活性剤を
水溶液中に加え、超音波、ボールミルあるいはサンドグ
ラインダーなどにより湿式粉砕した後、必要に応じて粉
砕処理を続けながら、共重合するモノマーおよび／又は
重合開始剤を加え、４０〜１００℃で１０〜６０時間重
合反応させることにより行われる。顔料の添加量は水溶
液に対して２〜３０重量％、好ましくは５〜３０重量％
であり、重合時はできるだけ高濃度で処理し、その後必
要に応じて希釈するのが工業的には有利である。
わち顔料のカプセル化は、顔料及び重合性界面活性剤を
水溶液中に加え、超音波、ボールミルあるいはサンドグ
ラインダーなどにより湿式粉砕した後、必要に応じて粉
砕処理を続けながら、共重合するモノマーおよび／又は
重合開始剤を加え、４０〜１００℃で１０〜６０時間重
合反応させることにより行われる。顔料の添加量は水溶
液に対して２〜３０重量％、好ましくは５〜３０重量％
であり、重合時はできるだけ高濃度で処理し、その後必
要に応じて希釈するのが工業的には有利である。
【００１６】重合性界面活性剤の添加量は、顔料に対し
て、１０〜１５０重量％、好ましくは２０〜１００重量
％である。１０％より少ないと安定な分散系が得られ
ず、１５０％より多いと未吸着な重合性界面活性剤が生
じてカプセル以外にポリマーが系中に生じて吐出を不安
定にする。本発明の重合性界面活性剤は単独重合させる
こともできるが、共重合体にすることが好ましい。重合
性界面活性剤と共重合するモノマーの添加量は、重合性
界面活性剤に対し、２〜１５モル比好ましくは３〜１２
モル比である。２モル比より少ないとカプセルが水溶性
であり、分散安定性が不十分であり、１５モル比より多
いと重合性界面活性剤吸着層に溶解しきれず、系中に、
水不溶性ポリマーが生成したり、相対的にイオン性反発
基が少なくなるため、やはり分散安定性が低下する。
て、１０〜１５０重量％、好ましくは２０〜１００重量
％である。１０％より少ないと安定な分散系が得られ
ず、１５０％より多いと未吸着な重合性界面活性剤が生
じてカプセル以外にポリマーが系中に生じて吐出を不安
定にする。本発明の重合性界面活性剤は単独重合させる
こともできるが、共重合体にすることが好ましい。重合
性界面活性剤と共重合するモノマーの添加量は、重合性
界面活性剤に対し、２〜１５モル比好ましくは３〜１２
モル比である。２モル比より少ないとカプセルが水溶性
であり、分散安定性が不十分であり、１５モル比より多
いと重合性界面活性剤吸着層に溶解しきれず、系中に、
水不溶性ポリマーが生成したり、相対的にイオン性反発
基が少なくなるため、やはり分散安定性が低下する。
【００１７】本発明の水系ディスパージョンに用いられ
る水溶液は水を主体とするが、水に水溶性有機溶剤を添
加して用いてもよい。特にインクジェット用記録液とし
て用いる場合には、水に水溶性有機溶剤を添加して用い
るのが好ましい。水溶性有機溶剤としてはエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール（＃２００、＃３００、＃４０
０）、グリセリン、上記グリコール類のアルキルエーテ
ル類、Ｎ−メチルピロリドン、１，３−ジメチルイミダ
ゾリジノン、チオジグリコール、２−ピロリドン、スル
ホラン、ジメチルスルオキシド、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、エタノール、及びイソプロパノ
ール等が挙げられる。
る水溶液は水を主体とするが、水に水溶性有機溶剤を添
加して用いてもよい。特にインクジェット用記録液とし
て用いる場合には、水に水溶性有機溶剤を添加して用い
るのが好ましい。水溶性有機溶剤としてはエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール（＃２００、＃３００、＃４０
０）、グリセリン、上記グリコール類のアルキルエーテ
ル類、Ｎ−メチルピロリドン、１，３−ジメチルイミダ
ゾリジノン、チオジグリコール、２−ピロリドン、スル
ホラン、ジメチルスルオキシド、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、エタノール、及びイソプロパノ
ール等が挙げられる。
【００１８】本発明の水系ディスパージョンは、前記方
法で作成されたカプセル化顔料微粒子を、遠心分離ある
いは濾過により粗大粒子を除去したのち、使用目的に応
じて、アルコール類、グリコール類、アミド類、などの
水溶性有機溶媒、水溶性ポリマー、界面活性剤、防カビ
剤などを添加して調整する。
法で作成されたカプセル化顔料微粒子を、遠心分離ある
いは濾過により粗大粒子を除去したのち、使用目的に応
じて、アルコール類、グリコール類、アミド類、などの
水溶性有機溶媒、水溶性ポリマー、界面活性剤、防カビ
剤などを添加して調整する。
【００１９】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は実施例に限定される物ではない。ま
た、文中「部」は「重量部」を表す。
明するが、本発明は実施例に限定される物ではない。ま
た、文中「部」は「重量部」を表す。
【００２０】実施例１ カーボンブラック５部、前記Ｎｏ１の分散剤３部を水８
０部中に加え、超音波を４時間照射した。ついでアクリ
ロニトリル １．６部、さらに過硫酸カリウム ０．０
５部を添加し、６０℃で４８時間重合反応した。反応液
を１μｍのフィルターでこして粗大粒子を除去した。レ
ーザードップラー式粒度分布計（商品名：Ｍｉｃｒｏｔ
ｒａｃＵＰＡ、 日機装（株）製品）を用いて平均粒子
径を測定した結果０．２７μｍであった。前記反応液
に、ジエチレングリコールを加えて１００重量部とした
記録液を、インクジェットプリンター（商品名：Ｄｅｓ
ｋ Ｗｒｉｔｅｒ Ｃ 、ヒューレットパッカード社製
品）を用いて、電子写真用紙（商品名：Ｘｅｒｏｘ４０
２４紙、ゼロックス社製品）に、インクジェット記録を
行った結果、目詰まりが無く、安定かつ良好な吐出を示
し、品位の良好な印字物が得られた。
０部中に加え、超音波を４時間照射した。ついでアクリ
ロニトリル １．６部、さらに過硫酸カリウム ０．０
５部を添加し、６０℃で４８時間重合反応した。反応液
を１μｍのフィルターでこして粗大粒子を除去した。レ
ーザードップラー式粒度分布計（商品名：Ｍｉｃｒｏｔ
ｒａｃＵＰＡ、 日機装（株）製品）を用いて平均粒子
径を測定した結果０．２７μｍであった。前記反応液
に、ジエチレングリコールを加えて１００重量部とした
記録液を、インクジェットプリンター（商品名：Ｄｅｓ
ｋ Ｗｒｉｔｅｒ Ｃ 、ヒューレットパッカード社製
品）を用いて、電子写真用紙（商品名：Ｘｅｒｏｘ４０
２４紙、ゼロックス社製品）に、インクジェット記録を
行った結果、目詰まりが無く、安定かつ良好な吐出を示
し、品位の良好な印字物が得られた。
【００２１】（印字濃度評価）上記の印字試験で得た印
字物の濃度をマクベス反射濃度計（商品名：ＲＤ９１
４）を用いて測定した。評価結果は下記第１表に示し
た。 （耐水性試験）印字試験で得た印字物をビーカーに取っ
た水道水に５秒間浸漬した。浸漬後の印字物を乾燥後、
字汚れの有無を目視評価した。結果は以下のように分類
し、下記第１表に示した。 ○ …… 字汚れほとんどなし △ …… かすかに字汚れあるが実用上問題なし × …… 字汚れが目立つ
字物の濃度をマクベス反射濃度計（商品名：ＲＤ９１
４）を用いて測定した。評価結果は下記第１表に示し
た。 （耐水性試験）印字試験で得た印字物をビーカーに取っ
た水道水に５秒間浸漬した。浸漬後の印字物を乾燥後、
字汚れの有無を目視評価した。結果は以下のように分類
し、下記第１表に示した。 ○ …… 字汚れほとんどなし △ …… かすかに字汚れあるが実用上問題なし × …… 字汚れが目立つ
【００２２】（記録液の保存安定性試験） 記録液をテフロン容器に密閉し、６０℃で１ケ月間保
存した。ゲル化や沈澱物の有無を目視評価した。結果は
以下のように分類し、下記第１表に示した。 ○ …… ゲル化や沈澱物ほとんどなし △ …… かすかにゲル化や沈澱物がみられるが実用上
問題なし × …… ゲル化や沈澱物が目立つ 上記の６０℃で１ケ月間保存した記録液を室温にまで
戻し、前記と同様の機器で同様に粒度分布を測定し、平
均粒子径の値を下記第１表に示した。本実施例の記録液
は、１ケ月間保存後も平均粒子径の変化がほとんど無
く、極めて安定な記録液であることがわかる。
存した。ゲル化や沈澱物の有無を目視評価した。結果は
以下のように分類し、下記第１表に示した。 ○ …… ゲル化や沈澱物ほとんどなし △ …… かすかにゲル化や沈澱物がみられるが実用上
問題なし × …… ゲル化や沈澱物が目立つ 上記の６０℃で１ケ月間保存した記録液を室温にまで
戻し、前記と同様の機器で同様に粒度分布を測定し、平
均粒子径の値を下記第１表に示した。本実施例の記録液
は、１ケ月間保存後も平均粒子径の変化がほとんど無
く、極めて安定な記録液であることがわかる。
【００２３】実施例２ Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ Ｂｌｕｅ−１５を６部及び前
記分散剤Ｎｏ３を５部及び水７０部を、ステンレス製攪
拌機を備えた２００ｍｌのステンレス容器中に加え、更
に１ｍｍのガラスビーズ７０ｍｌを加えて室温下１０時
間湿式粉砕した。ついでフマール酸ジブチルエステル
２．７部及び過硫酸アンモニウム０．０５部を加えて、
７０℃、２４時間重合反応を行った。５μｍのフィルタ
ーで、ガラスビーズ及び粗大粒子を除去した。実施例１
と同様にして平均粒子径を測定した結果、０．１６μｍ
であった。この重合反応液にエチレングリコール１０
部、２−ピロリドン１０部及び水を加えて２００部とし
て記録液とした。実施例１と同様インクジェット記録を
行い評価した結果を下記第１表に記す。
記分散剤Ｎｏ３を５部及び水７０部を、ステンレス製攪
拌機を備えた２００ｍｌのステンレス容器中に加え、更
に１ｍｍのガラスビーズ７０ｍｌを加えて室温下１０時
間湿式粉砕した。ついでフマール酸ジブチルエステル
２．７部及び過硫酸アンモニウム０．０５部を加えて、
７０℃、２４時間重合反応を行った。５μｍのフィルタ
ーで、ガラスビーズ及び粗大粒子を除去した。実施例１
と同様にして平均粒子径を測定した結果、０．１６μｍ
であった。この重合反応液にエチレングリコール１０
部、２−ピロリドン１０部及び水を加えて２００部とし
て記録液とした。実施例１と同様インクジェット記録を
行い評価した結果を下記第１表に記す。
【００２４】実施例３ Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ Ｒｅｄ−１２２を４部及び前
記分散剤Ｎｏ２を３部及び水７０部を、ステンレス製攪
拌機を備えた２００ｍｌのステンレス容器中に加え、更
に１ｍｍのガラスビーズ７０ｍｌを加えて室温下１０時
間湿式粉砕した。ついでＮ−フェニルマレイミド１．４
部及び２，２’アゾビス−（２メチルプロピオンアミジ
ン）二塩酸塩 ０．０５部を加えて、６０℃、３６時間
重合反応を行った。５μｍのフィルターで、ガラスビ
ーズ及び粗大粒子を除去した。実施例１と同様にして平
均粒子径を測定した結果、０．０８μｍであった。この
重合反応液にポリエチレングリコール（＃２００）１０
部及び水を加えて１００部とし記録液とした。実施例１
と同様インクジェット記録を行い評価した結果を下記第
１表に記す。
記分散剤Ｎｏ２を３部及び水７０部を、ステンレス製攪
拌機を備えた２００ｍｌのステンレス容器中に加え、更
に１ｍｍのガラスビーズ７０ｍｌを加えて室温下１０時
間湿式粉砕した。ついでＮ−フェニルマレイミド１．４
部及び２，２’アゾビス−（２メチルプロピオンアミジ
ン）二塩酸塩 ０．０５部を加えて、６０℃、３６時間
重合反応を行った。５μｍのフィルターで、ガラスビ
ーズ及び粗大粒子を除去した。実施例１と同様にして平
均粒子径を測定した結果、０．０８μｍであった。この
重合反応液にポリエチレングリコール（＃２００）１０
部及び水を加えて１００部とし記録液とした。実施例１
と同様インクジェット記録を行い評価した結果を下記第
１表に記す。
【００２５】
【表１】
【００２６】
【発明の効果】本発明により長期分散安定性に優れた顔
料の水系ディスパージョンを得ることができる。また、
本発明の水系ディスパージョンを用いたインクジェット
用記録液は吐出安定性と印字品位に優れている。
料の水系ディスパージョンを得ることができる。また、
本発明の水系ディスパージョンを用いたインクジェット
用記録液は吐出安定性と印字品位に優れている。
Claims (7)
- 【請求項１】顔料の水系ディスパージョンであって、該
顔料がノニオン性及びアニオン性の両方の親水性を有す
る重合性界面活性剤並びに顔料を水溶液中に分散させた
後、重合開始剤を添加し重合を行うことにより、該顔料
に該重合性界面活性剤を固定化したものであることを特
徴とする水系ディスパージョン。 - 【請求項２】重合性界面活性剤が下記一般式（１）で示
される化合物であることを特徴とする水系ディスパージ
ョン。 【化１】 （式中、Ｒは水素原子又は炭素数１〜１２の炭化水素残
基を表し、ｎは２〜２０の数を表し、Ｍはアルカリ金属
原子、アンモニウム塩又はアルカノールアミンを表
す。） - 【請求項３】重合性界面性活性剤及び顔料を水溶液中に
分散させた後、該重合性界面活性剤と共重合するモノマ
ーを添加し共重合を行うことにより、該顔料に該重合性
界面活性剤の共重合体の固定化したものであることを特
徴とする請求項１記載の水系ディスパージョン。 - 【請求項４】重合性界面活性剤と共重合するモノマーが
電子受容性モノマーである請求項１記載の水系ディスパ
ージョン。 - 【請求項５】重合性界面活性剤と共重合するモノマーが
アクリロニトリル、フマロニトリル、フマール酸ジエス
テル類、マレイン酸ジエステル類、マレイミド類、及び
シアン化ビニリデンから選ばれる少なくとも１種である
請求項１記載の水系ディスパージョン。 - 【請求項６】顔料がカーボンブラック、又は有機顔料で
ある請求項１記載の水系ディスパージョン。 - 【請求項７】湿式粉砕しながらあるいは湿式粉砕した後
重合性界面活性剤の固定化を行うことを特徴とする請求
項１記載の水系ディスパージョンの製造方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP12957897A JPH10316909A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 水系ディスパージョン及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12957897A JPH10316909A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 水系ディスパージョン及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10316909A true JPH10316909A (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15012935
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12957897A Pending JPH10316909A (ja) | 1997-05-20 | 1997-05-20 | 水系ディスパージョン及びその製造方法 |
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