JPH10315487A - インクジェット画像記録装置とそれに用いるクリーニング方法及び洗浄液 - Google Patents

インクジェット画像記録装置とそれに用いるクリーニング方法及び洗浄液

Info

Publication number
JPH10315487A
JPH10315487A JP12857097A JP12857097A JPH10315487A JP H10315487 A JPH10315487 A JP H10315487A JP 12857097 A JP12857097 A JP 12857097A JP 12857097 A JP12857097 A JP 12857097A JP H10315487 A JPH10315487 A JP H10315487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle surface
head nozzle
cleaning
cleaning liquid
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12857097A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Kato
孝行 加藤
Kazumasa Matsumoto
和正 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP12857097A priority Critical patent/JPH10315487A/ja
Publication of JPH10315487A publication Critical patent/JPH10315487A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散系インクのクリーニング方法を提供し、
ヘッドノズルの汚れやノズルの目づまりのないインクジ
ェット画像記録装置を提供する。また、クリーニング効
果を高めるための洗浄液を提供する。 【解決手段】 ヘッドノズル面のクリーニング手段を備
えているインクジェット画像記録装置において、該ヘッ
ドノズル面が撥水性を具備し、ヘッドノズル面を洗浄液
で非接触洗浄する工程と、ヘッドノズル面を非接触乾燥
させる工程を有することを特徴とするインクジェット画
像記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット画
像記録装置に関し、特にインクジェットヘッドノズル面
に安定した吐出機能を保持させるためのクリーニング方
法と洗浄液を備えたインクジェット画像記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェット画像記録装置(単
にインクジェット装置ということもある)は、雑音が少
ないことやカラー化が容易なこと等により、産業用、オ
フィス用、パーソナル用向け画像出力装置として急速に
普及してきている。
【0003】インクジェット装置用インクとしては安全
性、信頼性等の理由により、水溶性染料を水溶性媒体中
に溶解させた水性インクが主流である。しかしながら、
水性インクで印字した画像は耐水性や耐光性に弱く、十
分な画像品質が保持できない。近年、このような欠点を
解消すべく、インクとして顔料を水溶性媒体に分散し微
粒子化した顔料インクが注目を浴びている。また、一
方、インクジェット装置の捺染への応用も期待されてい
る。一般的に、綿や絹に対しては水性インクが用いら
れ、化学繊維(ポリエステルなど)の捺染には、分散染
料を分散し微粒子化した分散染料インクが用いられる。
また、布種を選ばないインクとして、顔料インクも期待
されている。
【0004】このようにインクジェット装置は、分散染
料インクや顔料インク(以下、分散系インクという)へ
の対応が必要不可欠となってきた。
【0005】ところで、インクジェット装置はノズルオ
リフィス内の目詰まりやインクのメニスカス形成異常に
よる不吐出やインク吐出部の前面(ノズルプレート面、
ヘッドノズル面ともいう)に廃インクやゴミなどが付着
して吐出方向の不良などが生じる。このような状態を生
じさせないためにノズルオリフィスに撥水処理を施し
て、オリフィス内への付着を防ぐ方法(特開平6−84
16号)や、ヘッドノズル面に撥水処理を施してヘッド
ノズル面への付着を防ぐ方法(特開昭63−3963
号)などが提案されているが、安定に長時間印字するこ
とが困難であった。
【0006】その他の方法として、不良吐出が生じた場
合は、インクジェット装置内のクリーニング装置部が機
能し、復帰動作を自動的に或いはユーザが行い、正常な
吐出状態に戻す方法が提案されている。復帰動作はノズ
ルオリフィス内の異物や増粘したインクをノズル内から
排出させる、又は気泡などによるメニスカス形成異常を
再度インク充填を十分に行って正常なメニスカス形成を
するために、ノズルオリフィスの外部からインクを吸引
する吸引工程とヘッドノズル面をブレード等で払拭して
廃インクやゴミなどを除去する払拭工程からなる。
【0007】特にヘッドノズル面を払拭する手段として
は多くの方法が提案されており、例えば先端部を複数に
分割したブレードを印字ヘッドのノズル面に弾性圧接さ
せ、その隙間に廃インクを吸収させてヘッドノズル面に
付着している廃インクを掻き落とすようにしたクリーニ
ング装置を備えたもの(例えば、特開昭62−1014
48号公報)やヘッドノズル面にスプレーやスポンジな
どで液体を供給しインクを落としやすい状態にした後、
ゴムブレードなどでヘッドノズル面の廃インクを掻き取
るようにしたもの(例えば、特開昭59−83664号
公報)などがある。
【0008】これら払拭方法は、水性インクを主眼に捉
えているため、クリーニング装置部はインクの染料が水
に可溶であることを前提として作製されており、前述の
例のようにゴミや廃インクを基本的にブレードで掻き取
る手段で構成されている。
【0009】ところが、水に不溶な成分を持つ分散染料
インクや顔料インクは、インク中の水分蒸発による水不
溶成分の析出が生じ、ヘッドノズル面に析出物の強固な
付着が生じる。前述した手段ではヘッドノズル面に付着
した析出物を取り除くことが困難であった。また、繰り
返してブレードで掻き取る手段を講じるとヘッドノズル
を傷つけ、インク吐出部がダメージを受けてヘッドを破
損するという問題が生じた。つまり、実質上十分なクリ
ーニングができず、安定した分散系インクの画像出力が
できないという問題が生じることが判明した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を改善した分散系インクのクリーニング方法を提供し、
ヘッドノズル面の汚れやノズルの目づまりのないインク
ジェット画像記録装置を提供するものである。また、ク
リーニング効果を高めるための洗浄液を提供するもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成の何れかを採ることにより達成される。
【0012】(1) ヘッドノズル面のクリーニング手
段を備えているインクジェット画像記録装置において、
該ヘッドノズル面が撥水性を具備し、ヘッドノズル面を
洗浄液で非接触洗浄する工程と、ヘッドノズル面を非接
触乾燥させる工程を有することを特徴とするインクジェ
ット画像記録装置。
【0013】(2) 前記ヘッドノズル面を洗浄液で非
接触洗浄する工程が、吸水性を有した弾性部材でなさ
れ、該弾性部材がヘッドノズル面を洗浄液で洗浄した
後、該弾性部材を該洗浄液と同一組成液に浸漬させ洗浄
し、ヘッドノズル面の洗浄液を含浸させる工程を兼ね備
えた工程を有することを特徴とする(1)記載のインク
ジェット画像記録装置。
【0014】(3) 前記ヘッドノズル面を非接触乾燥
させる手段が、吸水性を有した弾性部材であって、該弾
性部材がヘッドノズル面を乾燥させた後、該弾性部材を
洗浄液に浸漬させ洗浄する工程を有することを特徴とす
る(1)記載のインクジェット画像記録装置。
【0015】(4) (1)記載のヘッドノズル面の洗
浄液の表面張力がインクジェット画像記録装置に使用さ
れるインクの表面張力よりも大きいことを特徴とするイ
ンクジェット画像記録装置ヘッドノズル面用の洗浄液。
【0016】(5) 前記洗浄液が水溶性有機溶剤を含
有していることを特徴とする(4)記載の洗浄液。
【0017】(6) インクジェット画像記録装置に用
いるヘッドノズル面のクリーニング方法において、該ヘ
ッドノズル面が撥水性を具備し、ヘッドノズル面を洗浄
液で非接触洗浄する工程と、ヘッドノズル面を非接触乾
燥させる工程を有することを特徴とするクリーニング方
法。
【0018】我々は種々検討を重ねた結果、分散系イン
クに適したインクジェット装置におけるクリーニング手
段の発明に至った。更に又クリーニング効果を高めるた
めの洗浄液の発明に至った。
【0019】本発明の装置は、ヘッドノズル面のクリー
ニング手段を備えているインクジェット装置において、
ヘッドノズル面が撥水効果を具備し、ヘッドノズル面を
非接触で洗浄液により洗浄する工程とヘッドノズル面を
非接触乾燥させる工程を含むことを特徴としたインクジ
ェット装置である。ここで言う非接触でヘッドノズル面
を洗浄液により洗浄する手段とは、ヘッドノズル面と吸
水性を有した弾性部材の間隙に洗浄液層を形成して、洗
浄液層の移動によりヘッドノズル面に析出した水不溶成
分を洗浄する手段である。
【0020】本発明者等によると、水不溶成分を洗浄す
るには、インク作製時と同様に水による攪拌が必要であ
り、且つ前述したように洗浄液層の移動による洗浄が必
要不可欠であった。この手段を講じるためのヘッド構造
例を図2に示す。尚、インクジェット画像記録装置全体
については、図1を用いて後に説明する。
【0021】図2は、ヘッドノズル面を非接触洗浄する
工程を説明する概要斜視図である。ヘッドノズル面2よ
り突出した部材1がある。該突出部材の最大の高さは洗
浄液層が形成されうる高さ以下でなくてはならなく、本
発明者らの実験では3mm以下が良好であった。また、
該突出部材1は掃引方向にほぼ垂直に存在する部材とほ
ぼ平行に存在する部材からなる(円弧を有していても良
い)。ここで、弾性部材の掃引方向は図中矢印で示す。
また、該ほぼ垂直に存在する突出部は、少なくともヘッ
ド3の一部に弾性部材が初めに接触するところに存在し
ていればよく、掃引終了側には存在しないのが洗浄水の
切れの点で良い。本構造によれば、掃引方向に垂直に存
在する突出部は、吸収された洗浄液を弾性部材の力によ
って、洗浄液がヘッドノズル面に押し出される役目をす
る。押し出された洗浄液は、弾性部材とヘッドノズル面
の間隙に洗浄液層を形成し、掃引と共に移動してヘッド
ノズル面を濡らす。ヘッドノズル面2は撥水処理層を有
したもの、又は撥水性を有するフィルムなどでヘッドノ
ズル面が構成されたものであって、ヘッドノズル4の近
傍が段差5を有していても良い。ここで、段差5を調整
することにより、前記突出部材1を除いても良い。
【0022】本発明の請求項2によると、前記ヘッドノ
ズル面を非接触で洗浄液で洗浄する手段が、吸水性を有
した弾性部材であり、該部材がヘッドノズル面を非接触
で洗浄液で洗浄した後、該部材を同一組成の洗浄液に浸
漬させ洗浄し、かつ洗浄液を含浸させる工程を兼ね備え
た工程を有しているクリーニング手段である。
【0023】ここで、吸水性を有した弾性部材の構成
は、弾性と洗浄液吸収を兼ね備えた部材であって、弾性
を有する部材と洗浄液吸収を有する部材が張り合わされ
ていても良い。洗浄液吸収を有する部材としては、高分
子多孔質体、好ましくは発泡ホルマール樹脂であって良
く、又は熱焼結タイプの高分子多孔質体であって良い。
【0024】例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタアクリレー
ト、ポリスチレン、アクリルニトリル系重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、フッ素樹脂、フェノール樹脂
などが挙げられる。更に、セーム皮や不織布など洗浄液
を吸収するものであれば良い。弾性を有する部材として
は、ゴムなどが良く、板バネや弾性プラスチックであっ
ても良い。
【0025】本発明に係わるヘッドノズル面を非接触洗
浄する工程の弾性部材の洗浄を説明する概要斜視図を図
3に示す。例えば図のごとく回転体11の円周に弾性部
材12が設置されていて、ヘッドをクリーニング後に回
転をして、洗浄槽13に浸漬させ洗浄を行う。この場
合、廃インクはすでに水に分散溶解しているため単に浸
漬だけで弾性部材から除去させても良いが、洗浄液を超
音波で振動させ洗浄させるとより効果的に除去できる。
又、例えば洗浄槽の一部に段差を設けたり、図4のごと
く洗浄槽内の弾性部材の経路を湾曲させる湾曲経路体1
6を設けることにより、弾性部材を変形させて廃インク
を除去すれば、特に特別な動力源を用いずに安価に効果
的に廃インクが除去できる。洗浄した後、該洗浄液が該
弾性部材の吸水性により同時に含浸される。洗浄槽の洗
浄液は定期的に交換するのが好ましく、洗浄槽は自動的
及び/又は手動で交換できる機能を有したものがよい。
【0026】ここで、弾性部材の洗浄液として、ヘッド
ノズル面の洗浄液と異なる組成の洗浄液で洗浄してもよ
いが、この場合は弾性部材洗浄後に、再度ヘッドノズル
面の洗浄液に浸漬し含浸させる必要がある。
【0027】本発明の請求項3によると、前記ヘッドノ
ズル面に非接触乾燥させる手段が、吸水性を有した弾性
部材であって、該部材がヘッドノズル面に非接触乾燥さ
せた後、該部材を洗浄液に浸漬させ洗浄する工程を有す
るクリーニング手段をもつインクジェット画像記録装置
である。
【0028】ここで言うところの非接触乾燥させる手段
とは、前記工程でヘッドノズル面を洗浄液で洗浄したと
きに生じた洗浄液と廃インクの混合付着液を、吸水性を
有した弾性部材により吸収させることを示す。詳しく
は、ヘッドノズル面が撥水処理されているために混合付
着液は、ある程度の接触角を有した液溜まりとなり、該
液溜まりが、弾性部材に触れて吸収除去される。つま
り、弾性部材は、前述の突出部に接触しヘッドノズル面
に接触することなくヘッドノズル面を掃引し、前記液溜
まりを吸収し、ヘッドノズル面を乾燥することができ
る。
【0029】更に、本発明者等の実験によると、ヘッド
ノズル面の汚れ度合いに応じて撥水処理膜に対する混合
付着液の接触角が変化する。著しく廃インクで汚れてい
る場合は、インクに含有されていた分散剤の影響で、混
合付着液の接触角は本来の洗浄液の接触角よりも小さく
なり、液溜まりの高さが前述の突出部の高さより低くな
り、掃引しても混合付着液を除去することができない。
この様なことを防止するため、本装置に例えばレーザ光
などでヘッドノズル面を照射し、その反射光を受光する
ことによりヘッドノズル面のクリーニング状態を知るこ
とができる。つまり、レーザ光は混合付着液がない場合
は受光デバイスが存在するある方向に反射するが、ヘッ
ドノズル面に混合付着液が残っている場合はレーザ光が
散乱或いは所定方向外に反射し十分に受光デバイスに到
達しない。この受光デバイスからの情報を装置にフィー
ドバックしヘッド面が清掃されるまで繰り返して洗浄を
自動的に行うことができる。
【0030】前記ヘッドノズル面を非接触乾燥させる手
段の弾性部材を洗浄液に浸漬させ洗浄する工程は、前記
請求項2の説明で述べたような洗浄方法を利用すること
ができる。更に、非接触乾燥させる手段の弾性部材は乾
燥工程を含む。乾燥方法としては、洗浄した弾性部材を
洗浄槽から出して自然乾燥を行っても良いが、この場合
は弾性部材はヘッド数よりも多い数を有していた方がよ
い。更に図5はヘッドノズル面を非接触乾燥する工程の
弾性部材の水分除去を説明する概要断面図である。ここ
に示すごとく回転体11′の法線方向に回転体を挟むよ
うに対に回転押圧部材17を有して弾性部材12′に圧
力を掛けて含浸されている液(水分等)を除去しても良
い。この場合、回転体11′の動力源を回転押圧部材1
7に有させても良いがその逆でも良い。
【0031】本発明において請求項4に記載した如く、
請求項1の洗浄液が該インクジェット装置に使用される
インクの表面張力よりも大きいことが好ましい。
【0032】本発明者等の実験では、後述する表1に示
すように表面張力が大きい場合は洗浄直後に印字した色
濃度が本来の色濃度よりも薄くなり、かつ不出射ノズル
欠陥率が低くなることがわかった。これは、種々分析し
た結果、ヘッドノズルから洗浄液が逆流したことを示す
ものであった。しかし、この逆流はヘッドノズル内に付
着したゴミやインク析出物を排除するのに有効であるこ
とがわかった。
【0033】本発明の如くして洗浄液を使用する場合、
前述した様に色濃度の変動が生じることもあるため、洗
浄した後、被印字物に印字する前にヘッドノズル内の洗
浄液混合インクを吸引や空打ちなどで排除するほうが好
ましい。
【0034】本発明の請求項5に記載されているのは、
前記ヘッドノズル面の洗浄液が水溶性有機溶剤を含有し
ていることを特徴としたインクジェット装置ヘッドノズ
ル面用洗浄液である。該洗浄液はヘッドノズル内に付着
したインク析出物の排除やヘッドノズル面に強固に付着
したインク析出物などの排除に更に有効であった。但し
この場合、本発明の請求項4に記載されているごとく表
面張力がインクの表面張力よりも高くなるように有機溶
剤を添加するのがよい。
【0035】ヘッドノズル面の洗浄液としては、水を主
成分とし、これに水溶性有機溶剤等を混合したものがよ
い。
【0036】水溶性有機溶剤としては、水との混合比率
が無限大となるものが好ましく、例としては、ケトン類
として、アセトン、アセトニルアセトンなどが挙げら
れ、エーテル類としては、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、メチラール、エチレングリコールジエチルエーテ
ル、エステル類としては、燐酸トリエチル、エチレング
リコールモノメチルエーテルアセテート、アルコール類
としては、メチルアルコール、エチルアルコール、エチ
レングリコール、グリセリンなど、エーテルアルコール
類として、ジエチレングリコール、グリコールモノブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル
などが挙げられる。その他として、ホルムアミド、2−
ピロリドンなどの窒素含有溶剤やスルホラン、1,3−
プルパンスルホンなどの硫黄含有溶剤やアセトニトリル
などの溶剤を挙げることができるが、水に可溶な有機溶
剤であり色材を溶解させることができれば、上記以外の
溶剤を使用することができる。
【0037】尚、非接触乾燥工程においても、弾性部材
を洗浄するために洗浄液を用いることがあるが、この場
合の液組成は、上記のものと同一でも異なっていてもよ
い。洗浄液はこの場合乾燥性(揮発性)の良いものが好
ましく、揮発性溶剤を多く含むものが良い。
【0038】本発明に用いられるインクジェット装置は
画像支持体搬送部、インク供給部、インク粒出射部等か
らなるハード部分と画像データ処理部、装置駆動変換部
等からなるソフト処理部分からなる。ここで例えばイン
ク粒出射部とは、ヘッド本体の他、本発明のヘッドクリ
ーニング機構やヘッド内インク蒸発防止機構など安定に
駆動するための種々の機能を含む。同様に各部分はイン
クジェット装置として安定に画像を得るための各種機能
を含むものである。インクジェット装置としてのキーパ
ーツであるヘッドとしては、サーマル出射方式、ピエゾ
素子による出射方式などがあるが、インク粒を形成する
ものであればどの方式でも使用できる。
【0039】又、インク粒による画像形成手段としては
オンデマンド方式やコンティニアス方式などがあるが、
本発明では特に限定されるものではない。
【0040】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、文中
「部」とは「重量部」を表す。
【0041】図1は、本発明のインクジェット画像記録
装置100の全体構成を示す斜視図である。
【0042】画像を記録する画像支持体Fの搬送部材で
ある搬送ローラ101と、本発明における定着するため
の搬送加熱ローラ103は、軸102,104を介して
インクジェット画像記録装置100に回転自在に設けら
れている。搬送ローラ101の軸102には搬送ローラ
101を回転して画像支持体Fを搬送するため、駆動手
段である駆動モータMが連結して設けられている。搬送
ローラ101で画像支持体を搬送する場合、例えば、フ
ィルムカセット内より供給された画像支持体Fを搬送ロ
ーラ101の一部に保持させ、画像支持体を移動する。
即ち、副走査方向に給送する。
【0043】108は記録ヘッド(ヘッド3と同一、又
はヘッドが数個集合したもの)で、画像支持体の給送方
向に対して直角方向に移動出来るように、案内部材10
9に設けられている。記録ヘッド108を画像支持体幅
で往復移動出来るように、滑車112,113に懸架し
た駆動ワイヤ111の一部に前記記録ヘッド108を固
定し、滑車113をモータM1に連結し、モータM1の
駆動により駆動ワイヤ111を介して記録ヘッド108
を画像支持体幅で、前記案内部材109で往復移動させ
る。
【0044】前記記録ヘッド108の構成は、該記録ヘ
ッド108の一側方に、インク滴が噴出する噴出口を多
数設けたものを2列に並べ、画像信号によりインク濃度
の異なるインク滴を噴出口より噴出させて画像を形成す
るものである。
【0045】なお、本発明で用いるインクの作製方法と
しては、後記のごときものがある。
【0046】又、前記水平方向に配置された搬送ローラ
101と、搬送加熱ローラ103間で、画像支持体Fが
搬送される方向と同方向にベルト状に形成され、PET
シートで構成された被検知部材105が懸架されてい
る。そして、該被検知部材105は、搬送ローラ101
の回転により、画像支持体の移動速度と同一速度で且つ
同一方向に並行して移動するように設けられている。
【0047】更に、被検知部材105が通過する一部に
検知部材107が設けられており、被検知部材105に
は検知部材107で検知される被検知用マーク106が
被検知部材105の長手方向に沿って複数設けられてい
る。
【0048】Cは制御手段で、入出力手段C1を介して
前記被検知用マーク106を検知部材107で検知した
検知信号を入力し、前記駆動手段である駆動モータM,
M1の駆動と停止の制御を行っている。
【0049】駆動モータMにより、前記搬送ローラ10
1を矢印方向に回転し、画像支持体が副走査方向に搬送
され、前記記録ヘッド108が主走査方向に移動しなが
ら画像を形成するが、特に記録ヘッド108により記録
を行う位置の画像支持体を安定して搬送するように、記
録ヘッド108と対峙してフィルム案内板114が設け
られ、画像支持体はフィルム案内板114で案内される
ため、画像支持体の弯曲が防止される。
【0050】画像信号は外部より制御手段Cに入力され
処理された後、例えばインク濃度階調信号、面積階調信
号に分けて入出力手段C1を介して記録ヘッド108に
伝えらる。この信号に基づきインク粒が噴出されて画像
形成が行われる。
【0051】図1に示すように画像支持体Fの給送が開
始され、搬送ローラ101が軸102を介して駆動モー
タMで矢印方向に回転することにより、画像支持体が搬
送ローラ101に付制して記録ヘッド108方向に搬送
される。同時に並設された被検知部材105も搬送ロー
ラ101で画像支持体と同一方向で、且つ同一速度で並
行移動することにより、検知部材107により被検知部
材105の被検知用マーク106が順次読み取られる。
画像支持体に画像を形成するため、記録ヘッド108に
対して正確な位置に到達し停止する。
【0052】次に、モータM1で滑車113を回動し、
駆動ワイヤ111を介して主走査方向に記録ヘッド10
8を案内部材109で案内しながら移動し、画像出力部
よりの出力信号でインク粒を噴出しながら画像支持体上
に画像を形成する。
【0053】本発明においては、画像出力を始める前、
(又は後に)クリーニング手段130により、ヘッドノ
ズル面のクリーニングを行う。ヘッドノズル面を非接触
洗浄する装置131と非接触乾燥する装置132とが、
画像形成前のヘッドノズル面を掃引しクリーニングす
る。
【0054】次に、制御手段Cより入出力手段C1を介
して駆動モータMで搬送ローラ101の回転を開始する
と同時に検知部材107により被検知部材105の被検
知用マーク106が順次読み取られるように構成されて
いるので、画像形成時の搬送が正確に行われる。画像形
成後の画像支持体Fは、更に搬送されて搬送加熱ローラ
103に達し、このローラに巻き付くように付勢されて
搬送されこの間に定着が完了する。
【0055】この装置を用いて、表面張力を変化させた
洗浄液を用いて性能を比較した結果を次に示す。
【0056】インクとしては、 分散染料原体として、C.I.Disperse Blue 30部 分散剤として、DEMOL−C 10部 溶液として、ジエチレングリコール 12部 純水 48部 を混合して、高圧ホモジナイザで分散圧力1000ba
rにて分散を10時間/Lで行った。この元インクを染
料濃度5%になるようにジエチレングリコール/純水=
2/8の溶液で希釈した後、表面張力が45dyne/
cmになるように表面張力調整剤DESを添加し、1μ
mのメンブランフィルタで濾過し、インクを作製した。
【0057】このインクをインクジェット装置に装着し
て12時間/日、30日間稼働させた。洗浄液として
は、ジエチレングリコールモノブチルエーテルと蒸留水
を混合/攪拌して、表面張力を35〜60dyne/c
mに調整した洗浄液を造り使用した。なお、表面張力調
整剤としては必要に応じてDESを添加した。
【0058】特性評価項目 印字濃度 (1) 空打ち前のインクの色の濃度を示す(空打ちと
は媒体に印字する前にインク粒を出射することをい
う)。インクの濃度は、ヘッドから出射したインクを吸
光度計で測定し、正常なヘッドでの印字開始時の濃度を
100%として、その比を%で示した。
【0059】(2) 空打ち後のインクの色の濃度を示
し、上記(1)と同じ方法で測定し、同様に百分率で示
した。
【0060】斜め出射度合い ヘッドノズル面に対して垂直にインク粒が出射される度
合いを示し、その垂直方向に対して、下記のごとく評価
した。
【0061】斜めに出射されると所望の位置にインク粒
が着弾せず、結果的に画像が乱れる。
【0062】 ◎:0.5°未満 ○:0.5°以上で1.0°未満 △:1.0°以上で2.0°未満 ×:2.0°以上。
【0063】ヘッドノズル目詰まり率 ヘッド内に128個のノズルを有するインクジェットに
おいて、インク粒が出射しない割合を示す。
【0064】 ヘッドノズル目詰まり率=出射しないノズル数/128 出射しないノズルがあると画像にあるべきインク粒が存
在しなくなり、乱れた画像になる。
【0065】特性評価結果を下記に示す。
【0066】
【表1】
【0067】洗浄液を用いたものは、洗浄しないものに
比して何れも特性がよく、特にインクの表面張力45d
yne/cmより高い表面張力に調整した洗浄液を用い
たものは、ヘッドノズル目詰まり率が低いことがわか
る。また、空打ちを行えば、実質上濃度は、変化せず、
問題とはならないことがわかる。
【0068】
【発明の効果】本発明により、分散系インクを用いたイ
ンクジェット画像記録装置のヘッドノズルクリーニング
方法を提供し、ヘッドノズルの汚れやノズルの目づまり
のないインクジェット画像記録装置を提供することが出
来る。また、クリーニング効果を高めるための洗浄液を
提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット画像記録装置の全体構
成を示す斜視図。
【図2】ヘッドノズル面を非接触洗浄する工程を説明す
る概要斜視図。
【図3】ヘッドノズル面を非接触洗浄する工程の弾性部
材の洗浄を説明する概要斜視図。
【図4】ヘッドノズル面を非接触洗浄する工程の弾性部
材の洗浄において廃インク除去を説明する概要上面図。
【図5】ヘッドノズル面を非接触乾燥する工程の弾性部
材の水分除去を説明する概要断面図。
【符号の説明】
1 突出部材 2 ヘッドノズル面 3 ヘッド 4 ヘッドノズル 11,11′ 回転体 12,12′ 弾性部材 13 洗浄槽 17 回転押圧部材 100 インクジェット画像記録装置 101 搬送ローラ 103 搬送加熱ローラ 105 被検知部材 107 検知部材 108 記録ヘッド C 制御手段 C1 入出力手段 F 画像支持体 M 駆動モータ M1 モータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドノズル面のクリーニング手段を備
    えているインクジェット画像記録装置において、該ヘッ
    ドノズル面が撥水性を具備し、ヘッドノズル面を洗浄液
    で非接触洗浄する工程と、ヘッドノズル面を非接触乾燥
    させる工程を有することを特徴とするインクジェット画
    像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記ヘッドノズル面を洗浄液で非接触洗
    浄する工程が、吸水性を有した弾性部材でなされ、該弾
    性部材がヘッドノズル面を洗浄液で洗浄した後、該弾性
    部材を該洗浄液と同一組成液に浸漬させ洗浄し、ヘッド
    ノズル面の洗浄液を含浸させる工程を兼ね備えた工程を
    有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット
    画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記ヘッドノズル面を非接触乾燥させる
    手段が、吸水性を有した弾性部材であって、該弾性部材
    がヘッドノズル面を乾燥させた後、該弾性部材を洗浄液
    に浸漬させ洗浄する工程を有することを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット画像記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のヘッドノズル面の洗浄液
    の表面張力がインクジェット画像記録装置に使用される
    インクの表面張力よりも大きいことを特徴とするインク
    ジェット画像記録装置ヘッドノズル面用の洗浄液。
  5. 【請求項5】 前記洗浄液が水溶性有機溶剤を含有して
    いることを特徴とする請求項4記載の洗浄液。
  6. 【請求項6】 インクジェット画像記録装置に用いるヘ
    ッドノズル面のクリーニング方法において、該ヘッドノ
    ズル面が撥水性を具備し、ヘッドノズル面を洗浄液で非
    接触洗浄する工程と、ヘッドノズル面を非接触乾燥させ
    る工程を有することを特徴とするクリーニング方法。
JP12857097A 1997-05-19 1997-05-19 インクジェット画像記録装置とそれに用いるクリーニング方法及び洗浄液 Pending JPH10315487A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12857097A JPH10315487A (ja) 1997-05-19 1997-05-19 インクジェット画像記録装置とそれに用いるクリーニング方法及び洗浄液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12857097A JPH10315487A (ja) 1997-05-19 1997-05-19 インクジェット画像記録装置とそれに用いるクリーニング方法及び洗浄液

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10315487A true JPH10315487A (ja) 1998-12-02

Family

ID=14988030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12857097A Pending JPH10315487A (ja) 1997-05-19 1997-05-19 インクジェット画像記録装置とそれに用いるクリーニング方法及び洗浄液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10315487A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000328093A (ja) * 1999-05-18 2000-11-28 Konica Corp 水系のインクジェットプリンタ用ヘッドクリーニング液
JP2002126599A (ja) * 2000-10-31 2002-05-08 Toray Ind Inc ペースト塗布装置および方法
WO2006070778A1 (ja) * 2004-12-28 2006-07-06 Canon Kabushiki Kaisha ヘッド清浄化方法およびインクジェット記録装置
US7425525B2 (en) 2004-07-22 2008-09-16 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Washing solution for inkjet printer head and washing method using the solution
JP2016010931A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録方法およびインクセット
JP2018069453A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 株式会社リコー 洗浄液、インクと洗浄液のセット、洗浄方法、収容容器、及びインク吐出装置
WO2022208702A1 (ja) 2021-03-31 2022-10-06 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法、メンテナンス方法及びインクジェット記録装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000328093A (ja) * 1999-05-18 2000-11-28 Konica Corp 水系のインクジェットプリンタ用ヘッドクリーニング液
JP2002126599A (ja) * 2000-10-31 2002-05-08 Toray Ind Inc ペースト塗布装置および方法
US7425525B2 (en) 2004-07-22 2008-09-16 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Washing solution for inkjet printer head and washing method using the solution
WO2006070778A1 (ja) * 2004-12-28 2006-07-06 Canon Kabushiki Kaisha ヘッド清浄化方法およびインクジェット記録装置
JP2006205714A (ja) * 2004-12-28 2006-08-10 Canon Inc ヘッド清浄化方法およびインクジェット記録装置
US8157349B2 (en) 2004-12-28 2012-04-17 Canon Kabushiki Kaisha Method of cleaning head and inkjet recording apparatus
JP2016010931A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録方法およびインクセット
JP2018069453A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 株式会社リコー 洗浄液、インクと洗浄液のセット、洗浄方法、収容容器、及びインク吐出装置
WO2022208702A1 (ja) 2021-03-31 2022-10-06 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録用インクセット、インクジェット記録方法、メンテナンス方法及びインクジェット記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7036905B2 (en) Inkjet recording apparatus
US5184147A (en) Ink jet print head maintenance system
JPH08207296A (ja) インクジェットプリントヘッドの拭き取り方法および装置、並びにインクジェット印刷機構
JPH10217492A (ja) ファイバ清浄化装置
JP2007320164A (ja) インクジェット記録装置および記録ヘッドの回復方法
JP2018154123A (ja) ヘッド清掃装置および液体を吐出する装置
CN110271289A (zh) 液体喷射装置及液体喷射头的清洁方法
JP2018079684A (ja) ヘッド清掃装置、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置
JP2000203037A (ja) インクジェット印刷機構のクリ―ニング・システム
JPH10315487A (ja) インクジェット画像記録装置とそれに用いるクリーニング方法及び洗浄液
JP2015054496A (ja) ヘッド払拭装置、液滴吐出装置、及びラインヘッド払拭方法
JP4101050B2 (ja) インクジェット記録装置
US20210221138A1 (en) Wiping device, recording apparatus, and method of wiping ejection port surface
JPH11334095A (ja) 液体吐出装置
JP2007125882A (ja) インクジェット記録装置
JP2021049774A (ja) 払拭方法及び画像形成装置
JP2005104143A (ja) インクジェット記録装置及びインク吐出面清掃方法並びに清掃装置
JP3017328B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2021146529A (ja) 液体を吐出する装置
JP2003089966A (ja) インクジェット捺染装置
JP2023016062A (ja) 払拭装置及び払拭方法、並びに液体吐出装置
JP7483385B2 (ja) 払拭装置、記録装置及び吐出口面の払拭方法
US11981141B2 (en) Wiping method and image forming apparatus
US20230001696A1 (en) Wiping method and image forming apparatus
JP3435339B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040910

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060530

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02