JP2023016062A - 払拭装置及び払拭方法、並びに液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】払拭した液体を払拭部材内で拡散することを防ぎ、払拭部材の使用領域を減少させることができる払拭装置の提供。【解決手段】液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭部材を有し、前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む、払拭装置である。【選択図】図3A
Description
本発明は、払拭装置及び払拭方法、並びに液体吐出装置に関する。
インクジェットプリンターに代表される液体吐出装置は、液体吐出ヘッドから液滴を吐出させ、記録媒体上に画像形成を行う。このような液体吐出装置において、液体吐出ヘッドのノズル形成面に付着した異物によって吐出不良等の不具合を起こすため、定期的にノズル形成面をクリーニングする必要がある。
このようなノズル形成面のクリーニングに用いられる払拭部材として、不織布や織布に代表される長尺シート状の払拭部材を組み合わせてクリーニングする方法が知られている。
例えば、払拭部材内に吸収したインクが浸透して拡散し、払拭したノズル内にインクが入って混色することを抑制するために、ノズル列方向と直交する方向であって、互いに異なる色のインクを吐出するノズル列の間にミシン目を有する払拭部材を用いてインクを払拭する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、払拭した液体を払拭部材内で拡散することを防ぎ、払拭部材の使用領域を減少させることができる払拭装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の払拭装置は、液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭部材を有し、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む。
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む。
本発明によると、払拭した液体を払拭部材内で拡散することを防ぎ、払拭部材の使用領域を減少させることができる払拭装置を提供することができる。
(払拭装置及び払拭方法)
本発明の払拭装置は、液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭部材を有し、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含み、さらに必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の払拭方法は、液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭工程を含み、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含み、さらに必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の払拭装置は、液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭部材を有し、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含み、さらに必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の払拭方法は、液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭工程を含み、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含み、さらに必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の払拭方法は本発明の払拭装置により好適に実施することができ、前記払拭工程は前記払拭部材により好適に実施することができる。
従来技術では、前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能な場合、払拭部材の搬送方向における液体の拡散は抑制することができず、払拭に使用する払拭部材の使用量(使用領域)が多くなってしまう場合があるという問題があった。
本発明者らが、鋭意検討を重ねた結果、前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能な場合、払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域を含む前記払拭部材を用いた払拭装置を用いることが有効であることを見出した。このようにすることによって、本発明者らは液体を吸収した払拭部材において、前記払拭部材の搬送方向に対する液体の拡散を抑制することができ、結果として、前記払拭部材の使用領域(使用量)を減少させることができることを見出した。
まず、本発明の払拭装置を有する液体吐出装置としての画像形成装置の一例について、図面を用いて説明する。
[液体吐出装置(画像形成装置)]
図1は、液体吐出装置としてのシリアル型の画像形成装置の一例を示す。図示しない左右の側板に横架した主ガイド部材1及び図示しない従ガイド部材でキャリッジ3を移動可能に保持している。そして、主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7との間に架け渡したタイミングベルト8を介して主走査方向(キャリッジ移動方向)に往復移動する。
このキャリッジ3には、液体吐出手段としての液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4a、4b(区別しないときは「記録ヘッド4」という。)を搭載している。記録ヘッド4は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びブラック(K)の各色のインク滴を吐出する。また、記録ヘッド4は、複数のノズルからなるノズル4nを主走査方向と直交する副走査方向に配置し、インク滴の吐出方向を下方に向けて装着している。
図1は、液体吐出装置としてのシリアル型の画像形成装置の一例を示す。図示しない左右の側板に横架した主ガイド部材1及び図示しない従ガイド部材でキャリッジ3を移動可能に保持している。そして、主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7との間に架け渡したタイミングベルト8を介して主走査方向(キャリッジ移動方向)に往復移動する。
このキャリッジ3には、液体吐出手段としての液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド4a、4b(区別しないときは「記録ヘッド4」という。)を搭載している。記録ヘッド4は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、及びブラック(K)の各色のインク滴を吐出する。また、記録ヘッド4は、複数のノズルからなるノズル4nを主走査方向と直交する副走査方向に配置し、インク滴の吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド4は、図2に示すように、それぞれ複数のノズル4nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有する。
記録ヘッド4を構成する液体吐出ヘッドとしては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータを用いることができる。
一方、用紙10を搬送するために、用紙10を静電吸着して記録ヘッド4に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。
そして、搬送ベルト12は、副走査モータ16によってタイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。この搬送ベルト12は、周回移動しながら図示しない帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
更に、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4の維持回復を行う維持回復機構20が配置され、他方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う空吐出受け21がそれぞれ配置されている。
記録ヘッド4を構成する液体吐出ヘッドとしては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータを用いることができる。
一方、用紙10を搬送するために、用紙10を静電吸着して記録ヘッド4に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。
そして、搬送ベルト12は、副走査モータ16によってタイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。この搬送ベルト12は、周回移動しながら図示しない帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
更に、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4の維持回復を行う維持回復機構20が配置され、他方側には搬送ベルト12の側方に記録ヘッド4から空吐出を行う空吐出受け21がそれぞれ配置されている。
維持回復機構20は、例えば、記録ヘッド4のノズル形成面をキャッピングするキャップ部材20a、図示を省略している本発明の液体吐出ヘッドの払拭装置、画像形成に寄与しない液滴を吐出する図示しない空吐出受けなどで構成されている。
また、搬送ベルト12と維持回復機構20との間の記録領域外であって、記録ヘッド4に対向可能な領域には、吐出検知ユニット100が配置されている。一方、キャリッジ3には、吐出検知ユニット100の電極板を清掃する清掃ユニット200が設けられている。
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール23を張装し、キャリッジ3にはエンコーダスケール23のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ24を設けている。これらのエンコーダスケール23とエンコーダセンサ24によってキャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ローラ13の軸にはコードホイール25を取り付け、このコードホイール25に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ26を設けている。これらのコードホイール25とエンコーダセンサ26によって搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ベルト12と維持回復機構20との間の記録領域外であって、記録ヘッド4に対向可能な領域には、吐出検知ユニット100が配置されている。一方、キャリッジ3には、吐出検知ユニット100の電極板を清掃する清掃ユニット200が設けられている。
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール23を張装し、キャリッジ3にはエンコーダスケール23のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ24を設けている。これらのエンコーダスケール23とエンコーダセンサ24によってキャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ローラ13の軸にはコードホイール25を取り付け、このコードホイール25に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ26を設けている。これらのコードホイール25とエンコーダセンサ26によって搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
このように構成した液体吐出装置としてのシリアル型の画像形成装置においては、図示しない給紙トレイから用紙10が帯電された搬送ベルト12上に給紙されて吸着され、搬送ベルト12の周回移動によって用紙10が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、用紙10を所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙10を図示しない排紙トレイに排紙する。
また、記録ヘッドの維持回復を行う場合は、印字(記録)待機中にキャリッジを維持回復機構20に移動し、維持回復機構20により清掃を実施する。
そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、用紙10を所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙10を図示しない排紙トレイに排紙する。
また、記録ヘッドの維持回復を行う場合は、印字(記録)待機中にキャリッジを維持回復機構20に移動し、維持回復機構20により清掃を実施する。
図2で示した記録ヘッド4は、図2に示すように、それぞれ複数のノズル4nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有する。記録ヘッド4aの一方のノズル列NaはブラックKの液滴を、他方のノズル列NbはシアンCの液滴を吐出する。記録ヘッド4bの一方のノズル列NaはマゼンタMの液滴を、他方のノズル列NbはイエローYの液滴を、それぞれ吐出する。
また、液体吐出ヘッド4のノズル形成面41には、撥水膜が設けられていることが好ましい。
撥水膜とは、撥水性を有する膜を表し、例えば純水の接触角が60°以上の膜を指す。なお接触角は、θ/2法によって測定した角度を指す。
撥水膜を構成する成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン系撥水剤やフッ素系撥水剤などが挙げられる。これら以外の撥水性を有する膜であってもよい。
シリコーン系撥水剤としては、例えば、ポリジメチルシリコーンなどが挙げられる。
フッ素系撥水剤としては、例えば、パーフルオロアルキル基を有する重合体やパーフルオロポリエーテル構造を有する重合体などが挙げられる。
撥水膜とは、撥水性を有する膜を表し、例えば純水の接触角が60°以上の膜を指す。なお接触角は、θ/2法によって測定した角度を指す。
撥水膜を構成する成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン系撥水剤やフッ素系撥水剤などが挙げられる。これら以外の撥水性を有する膜であってもよい。
シリコーン系撥水剤としては、例えば、ポリジメチルシリコーンなどが挙げられる。
フッ素系撥水剤としては、例えば、パーフルオロアルキル基を有する重合体やパーフルオロポリエーテル構造を有する重合体などが挙げられる。
次に、本発明の払拭装置について説明する。
本発明の払拭装置は、長尺シート状の吸収体で、かつ、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能である払拭部材を有し、前記払拭部材が、前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む。
本発明の払拭装置は、長尺シート状の吸収体で、かつ、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能である払拭部材を有し、前記払拭部材が、前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む。
なお、本明細書において、「払拭」とは、前記払拭部材と、前記ノズル面とを接触させつつ、前記払拭部材と、前記液体吐出手段とを相対移動させることを表す。
前記払拭部材を用いて前記ノズル面を払拭することにより、例えば、前記ノズル面で前記液体が乾燥して付着した固着物を、前記ノズル面から除去することができる。また、前記払拭部材を用いて前記ノズル面を払拭することにより、例えば、前記ノズルから溢れ出た余剰の液体を吸収し、前記余剰の液体を前記ノズル面から除去することができる。
なお、本明細書において、「払拭」とは、上述したように、前記払拭部材と、前記液体吐出手段とを相対移動させることを含めばよく、例えば、前記払拭部材を搬送しつつ、前記払拭部材と、前記液体吐出手段とを相対移動させることを除くものではない。
なお、払拭部材を搬送するとは、例えば、払拭部材の一の領域の位置Aが位置B(位置Aと位置Bは互いに異なる位置)に移動するように送ることをいう。前記液体を払拭する領域を変更可能であるとは、前記一の領域が前記液体を払拭する領域として用いたられる位置から、前記液体を払拭するのに用いられない位置に搬送可能であることを意味する。
前記払拭部材を用いて前記ノズル面を払拭することにより、例えば、前記ノズル面で前記液体が乾燥して付着した固着物を、前記ノズル面から除去することができる。また、前記払拭部材を用いて前記ノズル面を払拭することにより、例えば、前記ノズルから溢れ出た余剰の液体を吸収し、前記余剰の液体を前記ノズル面から除去することができる。
なお、本明細書において、「払拭」とは、上述したように、前記払拭部材と、前記液体吐出手段とを相対移動させることを含めばよく、例えば、前記払拭部材を搬送しつつ、前記払拭部材と、前記液体吐出手段とを相対移動させることを除くものではない。
なお、払拭部材を搬送するとは、例えば、払拭部材の一の領域の位置Aが位置B(位置Aと位置Bは互いに異なる位置)に移動するように送ることをいう。前記液体を払拭する領域を変更可能であるとは、前記一の領域が前記液体を払拭する領域として用いたられる位置から、前記液体を払拭するのに用いられない位置に搬送可能であることを意味する。
また、本明細書において、「払拭部材が相対移動する方向」とは、前記払拭部材が前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭するために移動させられる方向を意味する。
<払拭部材>
前記払拭部材は、長尺シート状の吸収体である。前記払拭部材の搬送方向は、前記払拭部材の長尺方向と一致する。
前記払拭部材は、前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む。
前記払拭部材は、長尺シート状の吸収体である。前記払拭部材の搬送方向は、前記払拭部材の長尺方向と一致する。
前記払拭部材は、前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む。
前記払拭部材は前記液体を吸収する。前記払拭部材内に前記液体が浸透することによって、前記液体が払拭部材内に拡散する。
前記液体拡散抑制領域は、前記液体が前記払拭部材内で拡散する拡散速度が比較的遅い領域である。
一方、前記液体吸収領域は、前記液体が前記払拭部材内で拡散する拡散速度が前記液体拡散領域と比較して早い領域である。
本発明の払拭装置における払拭部材が、前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する前記液体拡散抑制領域と、前記液体吸収領域とを含むことによって、前記液体吸収領域で吸収した前記液体を前記液体拡散抑制領域によってせき止め、前記払拭部材の搬送方向に前記液体が広がることを抑制することができる。このため、1回あたりの払拭に使用する前記払拭部材の使用量を減少させることができる。
前記液体拡散抑制領域は、前記液体が前記払拭部材内で拡散する拡散速度が比較的遅い領域である。
一方、前記液体吸収領域は、前記液体が前記払拭部材内で拡散する拡散速度が前記液体拡散領域と比較して早い領域である。
本発明の払拭装置における払拭部材が、前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する前記液体拡散抑制領域と、前記液体吸収領域とを含むことによって、前記液体吸収領域で吸収した前記液体を前記液体拡散抑制領域によってせき止め、前記払拭部材の搬送方向に前記液体が広がることを抑制することができる。このため、1回あたりの払拭に使用する前記払拭部材の使用量を減少させることができる。
ここで、払拭部材において液体が拡散する速度(拡散速度)は、表面張力が一定の着色された液体(例えば、関東化学株式会社製、ぬれ張力試験用混合液、表面張力:30.0mN/m)を一定量払拭部材の所定領域に滴下し、液体の滴下直後と5分間経過後の液体の拡散面積を測定し、下記式を用いて算出できる。
拡散速度(mm2/min)={5分後拡散面積(mm2)-滴下直後拡散面積(mm2)}/5(min)
前記払拭部材が、拡散速度が速い領域(液体吸収領域)と、拡散速度が遅い領域(液体拡散抑制領域)を有することで、拡散速度が速い領域で吸収された液体が払拭部材内を拡がるときに、拡散速度が遅い領域(液体拡散抑制領域)により拡がりが抑制され、1回の払拭に使用する払拭部材の使用量(使用領域)を減少させることができる。
拡散速度(mm2/min)={5分後拡散面積(mm2)-滴下直後拡散面積(mm2)}/5(min)
前記払拭部材が、拡散速度が速い領域(液体吸収領域)と、拡散速度が遅い領域(液体拡散抑制領域)を有することで、拡散速度が速い領域で吸収された液体が払拭部材内を拡がるときに、拡散速度が遅い領域(液体拡散抑制領域)により拡がりが抑制され、1回の払拭に使用する払拭部材の使用量(使用領域)を減少させることができる。
前記液体吸収領域は、前記払拭部材そのものによって液体を吸収する機能を保持している領域とすることや、基材に液体を吸収可能な材料を付与して液体を吸収する機能を付与した領域とすることができる。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PET、PP、PE等のプラスチックフィルム、アルミ等の金属フィルムなどが挙げられる。
前記液体を吸収可能な材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不織布、織布、編布、多孔質体(スポンジ等)などが挙げられる。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、PET、PP、PE等のプラスチックフィルム、アルミ等の金属フィルムなどが挙げられる。
前記液体を吸収可能な材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、不織布、織布、編布、多孔質体(スポンジ等)などが挙げられる。
前記液体拡散抑制領域は、前記払拭部材の液体の拡散速度を低下させることができる領域であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記払拭部材の所望の領域を熱圧着することで形成される領域、前記払拭部材に接着剤を含ませた領域、前記払拭部材にフィルムを圧着させた領域、前記払拭部材にミシン目を入れて物理的に隔離した領域などが挙げられる。
前記払拭部材の所望の領域を熱圧着して形成される領域は、前記払拭部材の材質として、後述する熱融着繊維を用いることにより形成することができる。
前記接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、酢酸ビニル樹脂系接着剤、ホットメルト接着剤、液体のり等が挙げられる。また、これらに限らず、払拭部材内で固化するものを用いて、拡散速度が遅い領域を形成することもできる。
前記フィルムとしては、PET、PP、PE等のプラスチックフィルム、アルミ等の金属フィルムなどが挙げられる。前記払拭部材にフィルムを圧着する方法としては、例えば、熱圧着等が挙げられる。
前記払拭部材にミシン目を入れて物理的に隔離した領域の形成方法としては、前記払拭部材の所望の領域にミシン目を入れる方法などが挙げられる。
前記払拭部材における前記液体拡散抑制領域を形成する領域としては、前記払拭部材が相対移動する方向における前記液体の拡散を抑制することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
例えば、前記液体拡散抑制領域と前記液体吸収領域とを、前記払拭部材が相対移動する方向に対して交互に配する態様などが挙げられる。
例えば、前記液体拡散抑制領域と前記液体吸収領域とを、前記払拭部材が相対移動する方向に対して交互に配する態様などが挙げられる。
この態様について、図面を参照してより詳細に説明する。
図3Aは、本発明の払拭装置における払拭部材を平面視したときの一例を示す概念図である。図3Aに示すように、払拭部材320aは長尺のシート状の形状をしており、液体吸収領域321と、液体拡散抑制領域322とを含んでいる。図3Aに示すように、払拭部材320aの搬送方向(図3A中の矢印)と直交する方向に矩形状の液体拡散抑制領域322を配し、液体吸収領域321と、液体拡散抑制領域322とを交互に配している。図3Aに示すように、液体拡散抑制領域322を払拭部材320aに配することによって、払拭部材320aの搬送方向において、隣り合う液体吸収領域321に液体が拡散することを確実に抑制することができる。
図3Aは、本発明の払拭装置における払拭部材を平面視したときの一例を示す概念図である。図3Aに示すように、払拭部材320aは長尺のシート状の形状をしており、液体吸収領域321と、液体拡散抑制領域322とを含んでいる。図3Aに示すように、払拭部材320aの搬送方向(図3A中の矢印)と直交する方向に矩形状の液体拡散抑制領域322を配し、液体吸収領域321と、液体拡散抑制領域322とを交互に配している。図3Aに示すように、液体拡散抑制領域322を払拭部材320aに配することによって、払拭部材320aの搬送方向において、隣り合う液体吸収領域321に液体が拡散することを確実に抑制することができる。
また、前記払拭部材における前記液体拡散抑制領域としては、図3Aに示す矩形状の液体拡散抑制領域322を、非連続の矩形状にすることもできる。この場合、非連続の矩形状の液体拡散抑制領域322は千鳥格子状に配されていることが好ましい。
図3Bは、本発明の払拭装置における払拭部材を平面視したときの他の一例を示す概念図である。
図3Bに示すように、払拭部材320bは、千鳥格子状に配した非連続の矩形状の液体拡散抑制領域322を含む。千鳥格子状に配した非連続の矩形状の液体拡散抑制領域322とすることにより、拡散速度が速い領域(液体吸収領域321)内の任意の点から見て、払拭部材320aの搬送方向の上流又は下流どちらかに必ず拡散速度が遅い領域(液体拡散抑制領域322)が設けられるため、千鳥格子状でない場合と比べて液体の拡散を抑制しやすくすることができる。
図3Bは、本発明の払拭装置における払拭部材を平面視したときの他の一例を示す概念図である。
図3Bに示すように、払拭部材320bは、千鳥格子状に配した非連続の矩形状の液体拡散抑制領域322を含む。千鳥格子状に配した非連続の矩形状の液体拡散抑制領域322とすることにより、拡散速度が速い領域(液体吸収領域321)内の任意の点から見て、払拭部材320aの搬送方向の上流又は下流どちらかに必ず拡散速度が遅い領域(液体拡散抑制領域322)が設けられるため、千鳥格子状でない場合と比べて液体の拡散を抑制しやすくすることができる。
また、前記払拭部材における前記液体拡散抑制領域としては、図3Aに示す矩形状の液体拡散抑制領域322を、払拭部材320aの搬送方向(図3C中の矢印)と直交する方向に対して所定の角度を有するように配してもよい。
図3Cは、本発明の払拭装置における払拭部材を平面視したときの他の一例を示す概念図である。
図3Cに示すように、前記払拭部材における前記液体拡散抑制領域を払拭部材320aの搬送方向(図3C中の矢印)と直交する方向に対して所定の角度を有するように配してもよい。
図3Cは、本発明の払拭装置における払拭部材を平面視したときの他の一例を示す概念図である。
図3Cに示すように、前記払拭部材における前記液体拡散抑制領域を払拭部材320aの搬送方向(図3C中の矢印)と直交する方向に対して所定の角度を有するように配してもよい。
前記払拭部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記液体を吸収可能な基材(吸収体)、前記液体を吸収しない基材などが挙げられる。
ここで、液体を吸収可能な基材とは、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以上である基材をいう。一方、液体を吸収しない基材とは、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である基材をいう。
ここで、液体を吸収可能な基材とは、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以上である基材をいう。一方、液体を吸収しない基材とは、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m2以下である基材をいう。
前記液体を吸収可能な基材(吸収体)としては、インク等の液体を吸収できる点で、不織布、織布、編布等の布が好ましい。これらは、1種単独で使用されてもよく、2種以上を使用してもよい。これらの中でも、特に、厚さと空隙率のコントロールが比較的容易であり、様々な種類の繊維の配合も容易である点で、不織布を用いることが好ましい。
前記払拭部材を構成する繊維の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができ、例えば、綿、麻、絹、パルプ、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン、キュプラ、アクリル、ポリ乳酸などが挙げられる。これらの中でも、加熱によって融着することができる熱融着繊維が好ましい。熱融着繊維としては、例えば、芯部がポリエステル、鞘部がポリエチレンの芯鞘構造の繊維などが好ましい。これらは、1種単独で使用されてもよく、2種以上を使用してもよい。
なお、繊維の形状は、特に限定されず、繊維径が数μm程度のマイクロ繊維やナノオーダーのナノファイバー、断面形状が丸形状以外の異形断面糸なども用いることができる。1種類の繊維からなる不織布だけではなく、複数種類の繊維が混ざった不織布でも良い。
不織布の製造方法として、ウェブの形成には例えば湿式や乾式、スパンボンド、メルトブローン、フラッシュ紡糸、エアレイドなどの方法が、ウェブの結合には例えばスパンレースやサーマルボンド、ケミカルボンド、ニードルパンチなどの方法が挙げられる。また、性質の異なる複数の層を設けた構成であっても良い。例えば、吸収性の良い層を払拭面と反対面に設けた2層構造や、吸収したインクの裏写り防止や吸収体の強度向上を目的としてフィルムを裏打ちした3層構造、吸収性の異なる複数の吸収層を第2層以降に設けた多層構造、スポンジ等の多孔質体を設けた多層構造などでも良い。多孔質体としては、ポリウレタン、ポリオレフィン、PVAなどが挙げられる。
なお、繊維の形状は、特に限定されず、繊維径が数μm程度のマイクロ繊維やナノオーダーのナノファイバー、断面形状が丸形状以外の異形断面糸なども用いることができる。1種類の繊維からなる不織布だけではなく、複数種類の繊維が混ざった不織布でも良い。
不織布の製造方法として、ウェブの形成には例えば湿式や乾式、スパンボンド、メルトブローン、フラッシュ紡糸、エアレイドなどの方法が、ウェブの結合には例えばスパンレースやサーマルボンド、ケミカルボンド、ニードルパンチなどの方法が挙げられる。また、性質の異なる複数の層を設けた構成であっても良い。例えば、吸収性の良い層を払拭面と反対面に設けた2層構造や、吸収したインクの裏写り防止や吸収体の強度向上を目的としてフィルムを裏打ちした3層構造、吸収性の異なる複数の吸収層を第2層以降に設けた多層構造、スポンジ等の多孔質体を設けた多層構造などでも良い。多孔質体としては、ポリウレタン、ポリオレフィン、PVAなどが挙げられる。
前記払拭部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記払拭部材が前記シート状である場合には、前記払拭部材の幅と前記液体吐出手段のノズル面との幅が略同一であることが好ましい。
前記払拭部材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができるが、0.1mm以上3.0mm以下が好ましい。前記払拭部材の厚みが0.1mm以上であると、払拭部材の面積あたりの液体の飽和吸水量が十分となり、払拭する対象である液体を十分に吸収できる。また、前記払拭部材の厚みが3.0mm以下であることで、装置の小型化が可能となる。
前記払拭部材は、装置小型化のために図4のようにロール形状で収納及び巻取りされることが好ましいが、これに限らず、例えば、折りたたんだ状態で収納されている状態であっても良い。
前記払拭部材が長尺シート状である場合には、短辺と比較して長辺の長さが充分長いシートであればよく、例えば、短辺と比較して長辺の長さが5倍以上であることが好ましい。
前記払拭部材が長尺シート状である場合には、短辺と比較して長辺の長さが充分長いシートであればよく、例えば、短辺と比較して長辺の長さが5倍以上であることが好ましい。
前記払拭部材において、JIS L 1913:2010に準じて測定される前記液体拡散抑制領域における圧縮率A(%)と、JIS L 1913:2010に準じて測定される前記液体吸収領域における圧縮率B(%)とが、A<Bを満たす、ことが好ましい。
前記液体拡散抑制領域(拡散速度が遅い領域)の圧縮率A(%)が、前記液体吸収領域(拡散速度が速い領域)の圧縮率B(%)よりも小さいことにより、前記液体拡散抑制領域における液体の拡散速度がより遅くなり、前記払拭部材内での液体の拡散をより抑制することができる。即ち、圧縮率が小さい領域における前記払拭部材の吸収性に寄与する空隙率が小さくなるため、前記液体拡散抑制領域における前記液体の拡散速度を前記液体吸収領域に比べて小さくすることができる。
前記液体拡散抑制領域(拡散速度が遅い領域)の圧縮率A(%)が、前記液体吸収領域(拡散速度が速い領域)の圧縮率B(%)よりも小さいことにより、前記液体拡散抑制領域における液体の拡散速度がより遅くなり、前記払拭部材内での液体の拡散をより抑制することができる。即ち、圧縮率が小さい領域における前記払拭部材の吸収性に寄与する空隙率が小さくなるため、前記液体拡散抑制領域における前記液体の拡散速度を前記液体吸収領域に比べて小さくすることができる。
また、ノズル形成面を払拭する際は、拡散速度が速い領域を当接させて払拭することが好ましい。拡散速度が遅い領域より早い領域の方が吸収性が良く、払拭性能が高くなる。
本発明の払拭装置が有するその他の手段及びその他の部としては、例えば、搬送手段、洗浄液付与手段、制御部などが挙げられる。
また、本発明の払拭方法は洗浄液付与工程をさらに含む。
また、本発明の払拭方法は洗浄液付与工程をさらに含む。
前記搬送手段は、前記払拭部材を搬送する手段である。
前記搬送手段としては、前記払拭部材を液体吐出手段と相対移動させる方向に搬送することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記搬送手段としては、例えば、ローラなどが挙げられる。
前記搬送手段としては、前記払拭部材を液体吐出手段と相対移動させる方向に搬送することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記搬送手段としては、例えば、ローラなどが挙げられる。
前記制御部は、前記払拭部材の搬送を制御する。即ち、前記制御部は、前記液体吸収領域で前記ノズル面を払拭するように前記払拭部材を制御する。
前記洗浄液付与手段は、前記ノズル面を払拭する前に、前記ノズル面を洗浄する洗浄液を前記ノズル面に付与する手段である。
前記洗浄液付与工程は、前記ノズル面を払拭する前に、前記ノズル面を洗浄する洗浄液を前記ノズル面に付与する工程である。
前記洗浄液付与工程は、前記ノズル面を払拭する前に、前記ノズル面を洗浄する洗浄液を前記ノズル面に付与する工程である。
-洗浄液-
前記洗浄液は、有機溶剤、界面活性剤、水、及びその他の成分を含有することが好ましい。この洗浄液を直接的又は間接的にノズル面に付与してから払拭部材で払拭することで、ノズル面に形成された固着物の粘性が低下し除去が容易になる。また、洗浄液は洗浄液収容容器に充填されて払拭装置に搭載され、洗浄液付与手段から付与されることが好ましい。
前記洗浄液は、有機溶剤、界面活性剤、水、及びその他の成分を含有することが好ましい。この洗浄液を直接的又は間接的にノズル面に付与してから払拭部材で払拭することで、ノズル面に形成された固着物の粘性が低下し除去が容易になる。また、洗浄液は洗浄液収容容器に充填されて払拭装置に搭載され、洗浄液付与手段から付与されることが好ましい。
--有機溶剤--
有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性有機溶剤などが挙げられる。水溶性有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多価アルコール類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、炭素数8以上のポリオール化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等が挙げられる。
アミド類としては、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等が挙げられる。
アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等が挙げられる。
その他の有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤として、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
有機溶剤の合計含有量としては、洗浄液全量に対して、10.0質量%以上50.0質量%以下が好ましく、20.0質量%以上30.0質量%以下がより好ましい。
有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性有機溶剤などが挙げられる。水溶性有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多価アルコール類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、炭素数8以上のポリオール化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコール類の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等が挙げられる。
アミド類としては、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等が挙げられる。
アミン類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
含硫黄化合物類としては、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等が挙げられる。
その他の有機溶剤としては、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
有機溶剤として、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
有機溶剤の合計含有量としては、洗浄液全量に対して、10.0質量%以上50.0質量%以下が好ましく、20.0質量%以上30.0質量%以下がより好ましい。
--界面活性剤--
界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン界面活性剤、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及びアニオン界面活性剤のいずれも使用可能であるが、ポリオキシアルキレン界面活性剤、シリコーン界面活性剤が好ましく、洗浄液を用いた固着物の払拭性、及び洗浄液の保存安定性の点から、ポリオキシアルキレン界面活性剤が特に好ましい。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ポリオキシアルキレン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどが挙げられる。
ポリオキシアルキレン界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、エマルゲンA-60(ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル)、エマルゲンLS-106(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)、エマルゲンLS-110(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)(いずれも、花王株式会社製、高級アルコール系エーテル型非イオン性界面活性剤)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社製)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社製)、DOWSIL FZ-2105、DOWSIL FZ-2118、DOWSIL FZ-2154、DOWSIL FZ-2161、DOWSIL FZ-2162、DOWSIL FZ-2163、DOWSIL FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社製)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、N
H4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、保存安定性の点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上3質量%以下が更に好ましい。
界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン界面活性剤、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及びアニオン界面活性剤のいずれも使用可能であるが、ポリオキシアルキレン界面活性剤、シリコーン界面活性剤が好ましく、洗浄液を用いた固着物の払拭性、及び洗浄液の保存安定性の点から、ポリオキシアルキレン界面活性剤が特に好ましい。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ポリオキシアルキレン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどが挙げられる。
ポリオキシアルキレン界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、エマルゲンA-60(ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル)、エマルゲンLS-106(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)、エマルゲンLS-110(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)(いずれも、花王株式会社製、高級アルコール系エーテル型非イオン性界面活性剤)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社製)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社製)、DOWSIL FZ-2105、DOWSIL FZ-2118、DOWSIL FZ-2154、DOWSIL FZ-2161、DOWSIL FZ-2162、DOWSIL FZ-2163、DOWSIL FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社製)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、N
H4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、保存安定性の点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上3質量%以下が更に好ましい。
--水--
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水などが挙げられる。
水の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、洗浄液の全量に対して20.0質量%以上80.0質量%以下が好ましく、30.0質量%以上60.0質量%以下がより好ましい。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水などが挙げられる。
水の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、洗浄液の全量に対して20.0質量%以上80.0質量%以下が好ましく、30.0質量%以上60.0質量%以下がより好ましい。
--その他の成分--
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などが挙げられる。
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などが挙げられる。
---消泡剤---
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
---防腐防黴剤---
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
---防錆剤---
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
---pH調整剤---
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
次に、本発明の払拭装置について、図面を参照してより詳細に説明する。
図4は、本発明の払拭装置の一例を示す図である。図4に示す払拭装置300は、長尺シート状の本発明の払拭部材320と、長尺シート状の払拭部材を送りだす送り出しローラ410と、送り出された払拭部材320をノズル形成面310に押し当てる押し当てローラ400と、払拭に使われた払拭部材を回収する巻き取りローラ420と、払拭部材320に洗浄液を付与する洗浄液付与手段430(洗浄液を滴下して付与する手段)を有する。
押し当てローラ400はバネを用いて、シート状の払拭部材320とノズル形成面310との距離を調整することで、押し当て力を調整することができる。なお、シート状の払拭部材320以外にゴムブレードなどを備えていてもよい。押し当て部材はローラに限らず、パッド形状の樹脂やゴムの部材などであっても良い。ゴムブレード等を備えている場合、長尺シート状の吸収体にゴムブレード等を当接させる機構を設けて、長尺シート状の吸収体にゴムブレード等のクリーニング機能を持たせても良い。
洗浄液を払拭部材320に付与するための手段としては、図で示した滴下する手段に限定されず、例えば、スプレー塗工する手段、吐出する手段、ローラ等により塗布する手段などが挙げられる。払拭部材320に洗浄液を一定量塗布した後、払拭部材320がノズル面に押し当てられながら払拭装置とヘッドが相対的に移動することでノズル面に付着した異物500を払拭する。ノズル面に付着する異物500としては、ノズルからインクなどの液体を吐出した際に発生するミストインクや、クリーニング等でノズルからインクを吸引したときに付着するインク、ミストインクやキャップ部材に付着したインクがノズル面で乾燥した固着インク、被印刷物から発生する紙粉などが挙げられる。洗浄液を塗布せずに払拭するシーケンスがあってもよい。
払拭装置は、払拭部材320の動きに伴って回る図示しないつれまわりローラと、払拭部材320の動きに伴って回るローラの回転量を読み取り、巻取りローラの回転を制御する制御部を備え、搬送量を制御する機能を持たせてもよい。つれまわりローラとローラの回転量を読み取る機構は、これに限らず払拭部材320の搬送量を読み取る機能があればよく、他にも、払拭部材320の搬送方向に一定間隔でマーキングされた部分をセンサで読み取る方法などでもよい。
図4は、本発明の払拭装置の一例を示す図である。図4に示す払拭装置300は、長尺シート状の本発明の払拭部材320と、長尺シート状の払拭部材を送りだす送り出しローラ410と、送り出された払拭部材320をノズル形成面310に押し当てる押し当てローラ400と、払拭に使われた払拭部材を回収する巻き取りローラ420と、払拭部材320に洗浄液を付与する洗浄液付与手段430(洗浄液を滴下して付与する手段)を有する。
押し当てローラ400はバネを用いて、シート状の払拭部材320とノズル形成面310との距離を調整することで、押し当て力を調整することができる。なお、シート状の払拭部材320以外にゴムブレードなどを備えていてもよい。押し当て部材はローラに限らず、パッド形状の樹脂やゴムの部材などであっても良い。ゴムブレード等を備えている場合、長尺シート状の吸収体にゴムブレード等を当接させる機構を設けて、長尺シート状の吸収体にゴムブレード等のクリーニング機能を持たせても良い。
洗浄液を払拭部材320に付与するための手段としては、図で示した滴下する手段に限定されず、例えば、スプレー塗工する手段、吐出する手段、ローラ等により塗布する手段などが挙げられる。払拭部材320に洗浄液を一定量塗布した後、払拭部材320がノズル面に押し当てられながら払拭装置とヘッドが相対的に移動することでノズル面に付着した異物500を払拭する。ノズル面に付着する異物500としては、ノズルからインクなどの液体を吐出した際に発生するミストインクや、クリーニング等でノズルからインクを吸引したときに付着するインク、ミストインクやキャップ部材に付着したインクがノズル面で乾燥した固着インク、被印刷物から発生する紙粉などが挙げられる。洗浄液を塗布せずに払拭するシーケンスがあってもよい。
払拭装置は、払拭部材320の動きに伴って回る図示しないつれまわりローラと、払拭部材320の動きに伴って回るローラの回転量を読み取り、巻取りローラの回転を制御する制御部を備え、搬送量を制御する機能を持たせてもよい。つれまわりローラとローラの回転量を読み取る機構は、これに限らず払拭部材320の搬送量を読み取る機能があればよく、他にも、払拭部材320の搬送方向に一定間隔でマーキングされた部分をセンサで読み取る方法などでもよい。
払拭動作は、払拭部材に洗浄液を一定量塗布した後、払拭部材がノズル形成面に押し当てられながら、液体吐出ヘッドと払拭部材とを相対移動することにより行われる。
移動速度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、30mm/s~100mm/sの範囲で設定することが好ましい。
移動速度は小さいほうが払拭は効果的に行うことができるが、生産性を考慮して総合的に設定されるのが好ましい。
移動速度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、30mm/s~100mm/sの範囲で設定することが好ましい。
移動速度は小さいほうが払拭は効果的に行うことができるが、生産性を考慮して総合的に設定されるのが好ましい。
前記払拭部材が前記ノズル面を払拭するときの、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧としては、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができるが、その上限値としては、1.7N/cm以下であることが好ましく、1.5N/cm以下であることがより好ましく、1.0N/cm以下であることが更に好ましく、0.8N/cm以下であることがより更に好ましく、0.6N/cm以下であることが特に好ましい。前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧が、1.7N/cm以下であることで、前記液体が乾燥して付着した固着物を前記払拭部材で前記ノズル面から除去する場合において、除去時にノズル面が傷つくことにより吐出性が低下することを抑制することができる。一般に、払拭部材及びノズル面の接触部における線圧を1.7N/cm以下とすると、払拭性が低下する場合があるが、前記払拭部材が前記突起形状繊維を含む場合、払拭性の低下が抑制される。これにより、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧を1.7N/cm以下にすることができ、結果として、吐出性の低下及び払拭性の低下を抑制することができる。
また、前記払拭部材が前記ノズル面を払拭するときの、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧の下限値としても、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができるが、0.1N/cm以上であることが好ましく、0.2N/cm以上であることがより好ましく、0.3N/cm以上であることが更に好ましい。前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧が0.1N/cm以上であることで、払拭性が向上する。
前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧は、例えば、押し当て手段にバネを用いて前記払拭部材と前記ノズル面との距離を調整することにより、適宜調整することができる。
また、前記払拭部材が前記ノズル面を払拭するときの、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧の下限値としても、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができるが、0.1N/cm以上であることが好ましく、0.2N/cm以上であることがより好ましく、0.3N/cm以上であることが更に好ましい。前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧が0.1N/cm以上であることで、払拭性が向上する。
前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧は、例えば、押し当て手段にバネを用いて前記払拭部材と前記ノズル面との距離を調整することにより、適宜調整することができる。
前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧は、上記の通り、前記払拭部材が前記ノズル面を払拭するときに測定されるが、前記払拭部材が前記ノズル面を払拭するときにおける前記払拭部材及び前記ノズル面の位置関係を再現した装置から間接的に測定してもよい。また、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部における線圧とは、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部において生じる線圧のうち最も高い線圧を表すことが好ましい。言い換えると、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部の全ての位置において、線圧が1.7N/cm以下であることが好ましい。但し、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部の全ての位置において線圧を測定しなくてもよい。例えば、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部の任意の複数箇所において線圧を測定し、いずれの箇所においても線圧が1.7N/cm以下であった場合、本測定結果に基づいて、前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部の全ての位置において線圧が1.7N/cm以下であったと判断してもよい。
前記払拭部材及び前記ノズル面の接触部の任意の複数箇所において線圧を測定する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて、適宜選択することができ、例えば、面圧分布測定システムであるI-SCAN(ニッタ株式会社)、圧力測定フィルムであるプレスケール(富士フィルム株式会社)などを用い、前記払拭部材を有する払拭手段を搭載した実機から直接的に測定する方法などが挙げられる。また、ユニットのみを用い、実機同等の食い込み量の時の荷重と、払拭部材の接触長さと、を測定して計算する方法も挙げられる。
(液体吐出装置)
本発明の液体吐出装置は、撥水膜を有するノズル面に形成されたノズルから液体を吐出する液体吐出手段と、
本発明の払拭装置と、を有し、さらに必要に応じてその他の手段を有する。
前記液体吐出手段は、本発明の払拭装置において説明したものと同様である。
本発明の液体吐出装置は、撥水膜を有するノズル面に形成されたノズルから液体を吐出する液体吐出手段と、
本発明の払拭装置と、を有し、さらに必要に応じてその他の手段を有する。
前記液体吐出手段は、本発明の払拭装置において説明したものと同様である。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<払拭部材1の作製>
吸収体として、クレシア テクノワイプ RN100-Mを用い、50mm幅にカットし、下記加工を実施した。
熱プレス機(アズワン社製 小型熱プレス機 H300-15)を用いて、カットした吸収体50mm幅方向に対し垂直方向に、5mm幅、30mm間隔で150℃、0.8MPaで熱圧着し液体拡散抑制領域322を形成し、払拭部材1を作製した。作製した払拭部材1の概念図を図3Dに示す。
吸収体として、クレシア テクノワイプ RN100-Mを用い、50mm幅にカットし、下記加工を実施した。
熱プレス機(アズワン社製 小型熱プレス機 H300-15)を用いて、カットした吸収体50mm幅方向に対し垂直方向に、5mm幅、30mm間隔で150℃、0.8MPaで熱圧着し液体拡散抑制領域322を形成し、払拭部材1を作製した。作製した払拭部材1の概念図を図3Dに示す。
<払拭部材2の作製>
払拭部材1の作製において、間隔を20mmに変更した以外は払拭部材1の作製と同様にして払拭部材2を作成した。
払拭部材1の作製において、間隔を20mmに変更した以外は払拭部材1の作製と同様にして払拭部材2を作成した。
<払拭部材3の作製>
払拭部材1の作製において、5mm幅の液体拡散抑制領域322を千鳥格子状に形成した以外は払拭部材1の作製と同様にして払拭部材3を作成した。作製した払拭部材3の概念図を図3Eに示す。
払拭部材1の作製において、5mm幅の液体拡散抑制領域322を千鳥格子状に形成した以外は払拭部材1の作製と同様にして払拭部材3を作成した。作製した払拭部材3の概念図を図3Eに示す。
<払拭部材4の作製>
払拭部材1の作製において、熱プレス機による熱圧着の代わりにホットメルト接着剤(商品名:No.A1306、製造会社名:白光株式会社製)を用いて、熱圧着した際に作成されるものと同様の形状の液体拡散抑制領域322を形成した以外は、払拭部材1の作製と同様にして、払拭部材4を作製した。
払拭部材1の作製において、熱プレス機による熱圧着の代わりにホットメルト接着剤(商品名:No.A1306、製造会社名:白光株式会社製)を用いて、熱圧着した際に作成されるものと同様の形状の液体拡散抑制領域322を形成した以外は、払拭部材1の作製と同様にして、払拭部材4を作製した。
<払拭部材5の作製>
払拭部材4の作製において、吸収体として、クレシア テクノワイプ RN100-MをMax Clean マイクロワイプ MU-2001に変更した以外は払拭部材4の作製と同様にして、払拭部材5を作製した。
払拭部材4の作製において、吸収体として、クレシア テクノワイプ RN100-MをMax Clean マイクロワイプ MU-2001に変更した以外は払拭部材4の作製と同様にして、払拭部材5を作製した。
<払拭部材6の作製>
払拭部材1の作製において、熱プレス機による熱圧着の代わりにカットした吸収体50mm幅方向に対し垂直方向にミシン目カッター(オルファ社製、ミシン目ロータリー28)を用い、30mm間隔でミシン目を作成することに変更した以外は、払拭部材1の作製と同様にして払拭部材6を作製した。
払拭部材1の作製において、熱プレス機による熱圧着の代わりにカットした吸収体50mm幅方向に対し垂直方向にミシン目カッター(オルファ社製、ミシン目ロータリー28)を用い、30mm間隔でミシン目を作成することに変更した以外は、払拭部材1の作製と同様にして払拭部材6を作製した。
<払拭部材7の作製>
払拭部材6の作製において、吸収体として、クレシア テクノワイプ RN100-MをMax Clean マイクロワイプ MU-2001に変更した以外は払拭部材6の作製と同様にして、払拭部材7を作製した。
払拭部材6の作製において、吸収体として、クレシア テクノワイプ RN100-MをMax Clean マイクロワイプ MU-2001に変更した以外は払拭部材6の作製と同様にして、払拭部材7を作製した。
<払拭部材8の作製>
払拭部材1の作製において、熱プレス機による熱圧着の代わりにカットした吸収体50mm幅方向に対し垂直方向に、厚さ200μmのPETフィルムを5mm幅、30mm間隔で、吸収体とPETフィルムが交互になるように図5に示すように継いで加工することに変更した以外は、払拭部材1の作製と同様にして払拭部材8を作製した。
払拭部材1の作製において、熱プレス機による熱圧着の代わりにカットした吸収体50mm幅方向に対し垂直方向に、厚さ200μmのPETフィルムを5mm幅、30mm間隔で、吸収体とPETフィルムが交互になるように図5に示すように継いで加工することに変更した以外は、払拭部材1の作製と同様にして払拭部材8を作製した。
(実施例1~9及び比較例1~3)
次に、表1に記載の組み合わせで払拭部材を用いて、「拡散速度」、「圧縮率」、「拡散量(払拭部材の使用量)」について評価した。なお、比較例1~3については、表1に示す未処理の吸収体そのものを払拭部材として用いた。
次に、表1に記載の組み合わせで払拭部材を用いて、「拡散速度」、「圧縮率」、「拡散量(払拭部材の使用量)」について評価した。なお、比較例1~3については、表1に示す未処理の吸収体そのものを払拭部材として用いた。
<拡散速度評価>
作製した払拭部材において、ぬれ張力試験用混合液(関東化学株式会社製、30.0mN/m)をそれぞれ50μL滴下した。
滴下直後と滴下5分間後に拡散した様子を撮影し、画像処理により拡がり面積を求めた。
下記式を用いて、各払拭部材の拡散速度を算出した。
拡散速度(mm2/min)={5分後拡散面積(mm2)-滴下直後拡散面積(mm2)}/5(min)
作製した払拭部材において、ぬれ張力試験用混合液(関東化学株式会社製、30.0mN/m)をそれぞれ50μL滴下した。
滴下直後と滴下5分間後に拡散した様子を撮影し、画像処理により拡がり面積を求めた。
下記式を用いて、各払拭部材の拡散速度を算出した。
拡散速度(mm2/min)={5分後拡散面積(mm2)-滴下直後拡散面積(mm2)}/5(min)
<圧縮率評価>
作製した払拭部材において、テクスチャアナライザー(島津製作所製、EX-TEST)を用いて、JIS L 1913:2010に従い、各サンプルの圧縮率を測定した。ただし、圧縮する面積はφ10mmとした。
作製した払拭部材において、テクスチャアナライザー(島津製作所製、EX-TEST)を用いて、JIS L 1913:2010に従い、各サンプルの圧縮率を測定した。ただし、圧縮する面積はφ10mmとした。
<拡散量(払拭部材の使用量)評価>
プロダクションプリンター(Pro L5160e、株式会社リコー製)において、印字ヘッドメンテナンス機構の払拭部材を表1に記載の払拭部材にそれぞれ変更し、以下のようにして評価した。
まず、クリーニング:弱を実行した後、払拭部材を取り出し、12時間静置した後、スケールを用いて搬送方向の拡がり長さを測定した。
なお、ヘッド払拭時、拡散速度が速い領域がノズル面に接触するように、払拭部材の取り付け位置を調整した。また、ヘッドを払拭する際は、払拭部材に洗浄液(株式会社リコー製、洗浄液カートリッジ:タイプC2)を含侵させた状態で払拭した。
前記プロダクションプリンターは、払拭部材の搬送を制御する制御部を備えたものを用いた。また、前記プロダクションプリンターは、ノズル面に撥水膜を有するヘッドを有するものを用いた。
拡散量が35mm以下で許容できるレベル、30mm以下が好ましいレベル、25mm以下がより好ましいレベルである。
プロダクションプリンター(Pro L5160e、株式会社リコー製)において、印字ヘッドメンテナンス機構の払拭部材を表1に記載の払拭部材にそれぞれ変更し、以下のようにして評価した。
まず、クリーニング:弱を実行した後、払拭部材を取り出し、12時間静置した後、スケールを用いて搬送方向の拡がり長さを測定した。
なお、ヘッド払拭時、拡散速度が速い領域がノズル面に接触するように、払拭部材の取り付け位置を調整した。また、ヘッドを払拭する際は、払拭部材に洗浄液(株式会社リコー製、洗浄液カートリッジ:タイプC2)を含侵させた状態で払拭した。
前記プロダクションプリンターは、払拭部材の搬送を制御する制御部を備えたものを用いた。また、前記プロダクションプリンターは、ノズル面に撥水膜を有するヘッドを有するものを用いた。
拡散量が35mm以下で許容できるレベル、30mm以下が好ましいレベル、25mm以下がより好ましいレベルである。
表1の結果より、払拭部材において、液体の拡散速度が異なる領域を設けることで、払拭部材が搬送方向における前記液体の拡散量を減少させ、それにより払拭部材の使用量を減らすことが可能であることが示された。
上述の評価結果は不織布を用いた結果であるが、不織布ではない布を用いて評価を行った場合も、同様の傾向が認められた。ただし、払拭部材の使用量は、不織布を用いた場合と比べ、多かった。
上述の評価結果は不織布を用いた結果であるが、不織布ではない布を用いて評価を行った場合も、同様の傾向が認められた。ただし、払拭部材の使用量は、不織布を用いた場合と比べ、多かった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭部材を有し、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む、ことを特徴とする払拭装置である。
<2> 前記払拭部材を搬送する搬送手段をさらに有する、前記<1>に記載の払拭装置である。
<3> 前記払拭部材の搬送を制御する制御部を有し、
前記制御部が、前記液体吸収領域で前記ノズル面を払拭するように前記払拭部材を制御する、前記<1>から<2>のいずれかに記載の払拭装置である。
<4> 前記払拭部材が熱融着繊維を含む不識布である、前記<1>から<3>のいずれかに記載の払拭装置である。
<5> 前記液体拡散抑制領域が接着剤を含む、前記<1>から<4>のいずれかに記載の払拭装置である。
<6> 前記液体拡散抑制領域がフィルムを含む、前記<1>から<4>のいずれかに記載の払拭装置である。
<7> 前記液体拡散抑制領域がミシン目を含む、前記<1>から<4>のいずれかに記載の払拭装置である。
<8> 前記払拭部材において、
JIS L 1913:2010に準じて測定される前記液体拡散抑制領域における圧縮率A(%)と、
JIS L 1913:2010に準じて測定される前記液体吸収領域における圧縮率B(%)とが、A<Bを満たす、前記<1>から<7>のいずれかに記載の払拭装置である。
<9> 前記ノズル面を払拭する前に、前記ノズル面を洗浄する洗浄液を前記ノズル面に付与する洗浄液付与手段をさらに有する、前記<1>から<8>のいずれかに記載の払拭装置である。
<10> 撥水膜を有するノズル面に形成されたノズルから液体を吐出する液体吐出手段と、
前記<1>から<9>のいずれかに記載の払拭装置と、を有することを特徴とする液体吐出装置である。
<11> 液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭工程を含み、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む、ことを特徴とする払拭方法である。
<1> 液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭部材を有し、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む、ことを特徴とする払拭装置である。
<2> 前記払拭部材を搬送する搬送手段をさらに有する、前記<1>に記載の払拭装置である。
<3> 前記払拭部材の搬送を制御する制御部を有し、
前記制御部が、前記液体吸収領域で前記ノズル面を払拭するように前記払拭部材を制御する、前記<1>から<2>のいずれかに記載の払拭装置である。
<4> 前記払拭部材が熱融着繊維を含む不識布である、前記<1>から<3>のいずれかに記載の払拭装置である。
<5> 前記液体拡散抑制領域が接着剤を含む、前記<1>から<4>のいずれかに記載の払拭装置である。
<6> 前記液体拡散抑制領域がフィルムを含む、前記<1>から<4>のいずれかに記載の払拭装置である。
<7> 前記液体拡散抑制領域がミシン目を含む、前記<1>から<4>のいずれかに記載の払拭装置である。
<8> 前記払拭部材において、
JIS L 1913:2010に準じて測定される前記液体拡散抑制領域における圧縮率A(%)と、
JIS L 1913:2010に準じて測定される前記液体吸収領域における圧縮率B(%)とが、A<Bを満たす、前記<1>から<7>のいずれかに記載の払拭装置である。
<9> 前記ノズル面を払拭する前に、前記ノズル面を洗浄する洗浄液を前記ノズル面に付与する洗浄液付与手段をさらに有する、前記<1>から<8>のいずれかに記載の払拭装置である。
<10> 撥水膜を有するノズル面に形成されたノズルから液体を吐出する液体吐出手段と、
前記<1>から<9>のいずれかに記載の払拭装置と、を有することを特徴とする液体吐出装置である。
<11> 液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭工程を含み、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む、ことを特徴とする払拭方法である。
前記<1>から<9>のいずれかに記載の払拭装置、前記<10>に記載の液体吐出装置、及び前記<11>に記載の払拭方法によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
4 液体吐出手段
300 払拭装置
310 ノズル面
320 払拭部材
300 払拭装置
310 ノズル面
320 払拭部材
Claims (11)
- 液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭部材を有し、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む、ことを特徴とする払拭装置。 - 前記払拭部材を搬送する搬送手段をさらに有する、請求項1に記載の払拭装置。
- 前記払拭部材の搬送を制御する制御部を有し、
前記制御部が、前記液体吸収領域で前記ノズル面を払拭するように前記払拭部材を制御する、請求項1から2のいずれかに記載の払拭装置。 - 前記払拭部材が熱融着繊維を含む不識布である、請求項1から3のいずれかに記載の払拭装置。
- 前記液体拡散抑制領域が接着剤を含む、請求項1から4のいずれかに記載の払拭装置。
- 前記液体拡散抑制領域がフィルムを含む、請求項1から4のいずれかに記載の払拭装置。
- 前記液体拡散抑制領域がミシン目を含む、請求項1から4のいずれかに記載の払拭装置。
- 前記払拭部材において、
JIS L 1913:2010に準じて測定される前記液体拡散抑制領域における圧縮率A(%)と、
JIS L 1913:2010に準じて測定される前記液体吸収領域における圧縮率B(%)とが、A<Bを満たす、請求項1から7のいずれかに記載の払拭装置。 - 前記ノズル面を払拭する前に、前記ノズル面を洗浄する洗浄液を前記ノズル面に付与する洗浄液付与手段をさらに有する、請求項1から8のいずれかに記載の払拭装置。
- 撥水膜を有するノズル面に形成されたノズルから液体を吐出する液体吐出手段と、
請求項1から9のいずれかに記載の払拭装置と、を有することを特徴とする液体吐出装置。 - 液体吐出手段と相対移動させることにより、前記液体吐出手段のノズル面に付着した液体を払拭する払拭工程を含み、
前記払拭部材が、長尺シート状の吸収体であり、搬送することによって前記液体を払拭する領域を変更可能であり、
前記払拭部材の搬送方向における前記液体の拡散を抑制する液体拡散抑制領域と、
前記液体を吸収する液体吸収領域と、を含む、ことを特徴とする払拭方法。
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JP2021120089A JP2023016062A (ja) | 2021-07-21 | 2021-07-21 | 払拭装置及び払拭方法、並びに液体吐出装置 |
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