JP2023137804A - 払拭装置、払拭方法及び液体吐出装置 - Google Patents

払拭装置、払拭方法及び液体吐出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズル面に固着したインクを効率良く払拭でき、払拭に起因する吐出不良を抑制できる払拭装置を提供する。
【解決手段】液体吐出ヘッド4におけるノズル面41を払拭する払拭手段を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記液体吐出ヘッドと前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する払拭装置である。前記払拭手段は、前記洗浄液を吸収可能な吸収体320であり、所定の洗浄液塗布量が50μg/cm以上150μg/cm以下であり、前記払拭手段を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル面を払拭するときの前記払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下である。
【選択図】図3

Description

本発明は、払拭装置、払拭方法及び液体吐出装置に関する。
インクジェットプリンタに代表される液体吐出装置において、ノズル形成面の異物によって吐出不良等の不具合を起こすため、定期的にクリーニングする必要がある。ノズル形成面のクリーニングに用いられる払拭部材として、不織布や織布に代表される長尺シート状の吸収体である払拭部材を組み合わせてクリーニングする方法が知られている。
特許文献1では、吐出ヘッドのノズル面を払拭する払拭手段が、突起形状繊維を含み、突起形状繊維は、繊維軸と直交する断面において突起形状を有し、前記突起形状は前記繊維軸方向に連続していることが開示されている。特許文献1によれば、払拭性を向上させることができるとしている。
特許文献2には、吸収性を有する払拭部材に洗浄液を付与し、払拭部材を走行させてノズル面を清掃する清掃装置が開示されており、洗浄液が付与された払拭部材に対する光の反射量を検知する検知手段が開示されている。特許文献2によれば、払拭部材に洗浄液が付与されていることを検知することで、ドライワイピングの状態でクリーニングすることを防止できるとしている。
しかしながら、吸収性を有する払拭手段に洗浄液を付与してノズル面を払拭する場合、払拭に起因する吐出不良が生じるという問題があった。例えば、固着したインクを払拭する際、効率良く払拭しようとして洗浄液を増やすと、ノズル面に洗浄液を過剰に塗布してしまい、ノズル面に付与された洗浄液がインクの吐出に影響を与えてしまう。一方、吐出不良を考慮して洗浄液を減らすと、効率良く払拭を行うことができない。ノズル面に固着したインクの払拭と、払拭に起因する吐出不良はトレードオフとなっており、従来技術では両立できていなかった。また、ノズル面の払拭を繰り返していくと、ノズル面に損傷が生じてしまい、ノズル面の損傷が吐出不良に影響を与えてしまうことがあった。
そこで本発明は、ノズル面に固着したインクを効率良く払拭でき、払拭に起因する吐出不良を抑制できる払拭装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の払拭装置は、ノズル面に形成されたノズルから液体組成物を吐出する液体吐出ヘッドにおける前記ノズル面を払拭する払拭手段を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記液体吐出ヘッドと前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する払拭装置であって、前記払拭手段は、前記洗浄液を吸収可能な吸収体であり、下記により求められる洗浄液塗布量が50μg/cm以上150μg/cm以下であり、前記払拭手段を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル面を払拭するときの前記払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下であることを特徴とする。
[洗浄液塗布量]
前記洗浄液塗布量は、前記払拭手段に前記洗浄液を滴下し、スライドガラスに前記払拭手段を押し当てて払拭したとき、以下のようにして求められる。ただし、スライドガラスに対して1回払拭することを除き、前記洗浄液塗布量を求める際の条件は、前記ノズル面を払拭する際の条件と同じにする。
洗浄液塗布量(μg/cm)={払拭後のスライドガラスの重量(μg)-払拭前のスライドガラスの重量(μg)}/スライドガラスの面積(cm
本発明によれば、ノズル面に固着したインクを効率良く払拭でき、払拭に起因する吐出不良を抑制できる払拭装置を提供することができる。
払拭装置を組み込んだ画像形成装置の一例を模式的に表した図である。 液体吐出ヘッドのノズル面の一例を模式的に表した図である。 払拭装置の一例を模式的に表した図である。 洗浄液塗布量の測定方法を模式的に説明するための図である。
以下、本発明に係る払拭装置、払拭方法及び液体吐出装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
本発明の払拭装置は、ノズル面に形成されたノズルから液体組成物を吐出する液体吐出ヘッドにおける前記ノズル面を払拭する払拭手段を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記液体吐出ヘッドと前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する払拭装置であって、前記払拭手段は、前記洗浄液を吸収可能な吸収体であり、下記により求められる洗浄液塗布量が50μg/cm以上150μg/cm以下であり、前記払拭手段を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル面を払拭するときの前記払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下であることを特徴とする。
本発明の払拭方法は、ノズル面に形成されたノズルから液体組成物を吐出する液体吐出ヘッドにおける前記ノズル面を払拭手段により払拭する払拭工程を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記液体吐出ヘッドと前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する払拭方法であって、前記払拭手段は、前記洗浄液を吸収可能な吸収体であり、下記により求められる洗浄液塗布量が50μg/cm以上150μg/cm以下であり、前記払拭手段を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル面を払拭するときの前記払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下であることを特徴とする。
本発明の液体吐出装置は、ノズル面に形成されたノズルから液体組成物を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドにおける前記ノズル面を払拭する払拭手段を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記液体吐出ヘッドと前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する払拭装置と、を備えた液体吐出装置であって、前記払拭手段は、前記洗浄液を吸収可能な吸収体であり、下記により求められる洗浄液塗布量が50μg/cm以上150μg/cm以下であり、前記払拭手段を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル面を払拭するときの前記払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下であることを特徴とする。
[洗浄液塗布量]
前記洗浄液塗布量は、前記払拭手段に前記洗浄液を滴下し、スライドガラスに前記払拭手段を押し当てて払拭したとき、以下のようにして求められる。ただし、スライドガラスに対して1回払拭することを除き、前記洗浄液塗布量を求める際の条件は、前記ノズル面を払拭する際の条件と同じにする。
洗浄液塗布量(μg/cm)={払拭後のスライドガラスの重量(μg)-払拭前のスライドガラスの重量(μg)}/スライドガラスの面積(cm
図1は、液体吐出装置の一例について説明する図である。ここでは、液体吐出装置の一例として、シリアル型の液体吐出装置としている。
本例の液体吐出装置は、左右の側板に横架した主ガイド部材1と従ガイド部材とにより、キャリッジ3を移動可能に保持している。キャリッジ3は、主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7間に架け渡したタイミングベルト8を介して主走査方向に往復移動する。主走査方向をキャリッジ移動方向などと称してもよい。
キャリッジ3は、液体吐出ヘッド4a、4bを搭載している。液体吐出ヘッド4aと液体吐出ヘッド4bを区別しないときは、液体吐出ヘッド4と称することがある。液体吐出ヘッドは、ノズル面に形成されたノズルから液体組成物を吐出する。液体吐出ヘッド4は、例えば、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色のインク滴を吐出する。キャリッジ3は、液体吐出ヘッド4のインク滴の吐出方向が下方となるように液体吐出ヘッド4を搭載している。
液体吐出ヘッド4は、図2に示すように、それぞれ複数のノズル4nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有する。また、液体吐出ヘッド4は、複数のノズルからなるノズル列4nを主走査方向と直交する副走査方向に配置している。
液体吐出ヘッド4としては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ等を用いることができる。液体吐出ヘッドとしては、例えばインクジェットヘッドを用いることができる。
本例の液体吐出装置は、搬送ベルト12を備えており、搬送ベルト12は用紙10を搬送する搬送手段である。搬送ベルト12は、例えば、用紙を静電吸着して液体吐出ヘッド4に対向する位置で用紙10を搬送する。搬送ベルト12は、例えば無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。
搬送ローラ13は、副走査モータ16によって、タイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して回転駆動される。搬送ローラ13が回転駆動されることによって、搬送ベルト12は副走査方向に周回移動する。搬送ベルト12は、周回移動しながら帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
本例の液体吐出装置では、キャリッジ3の主走査方向の一方側であり、搬送ベルト12の側方に、維持回復機構20が配置されている。維持回復機構20は液体吐出ヘッド4の維持回復を行う。
また、本例の液体吐出装置では、キャリッジ3の主走査方向の他方側であり、搬送ベルト12の側方に、空吐出受け21が配置されている。空吐出受け21は液体吐出ヘッド4から空吐出が行われる。
維持回復機構20は、例えば、キャップ部材20a、払拭装置20b、空吐出受け21等を有する。キャップ部材20aは、液体吐出ヘッド4のノズル面をキャッピングする。払拭装置20bは、ノズル面を払拭する。空吐出受け21は、画像形成に寄与しない液滴が吐出される。なお、ノズル面は、ノズルが形成された面であり、ノズル形成面などと称されてもよい。
本例では、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール23を張装している。キャリッジ3には、エンコーダスケール23のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ24を設けている。エンコーダスケール23とエンコーダセンサ24は、キャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ローラ13の軸にはコードホイール25が取り付けられている。このコードホイール25に、形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ26を設けている。コードホイール25とエンコーダセンサ26は、搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
本例の液体吐出装置では、例えば給紙トレイから用紙10が給紙される。用紙10は、帯電された搬送ベルト12上に吸着され、搬送ベルト12の周回移動によって副走査方向に搬送される。
本例の液体吐出装置は、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド4を駆動することにより、停止している用紙10にインク滴を吐出して1行分を記録する。次いで、用紙10を所定量搬送させた後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙10の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙10を排紙トレイに排紙する。
なお、液体吐出ヘッドのクリーニングを行う場合は、印字(記録)待機中にキャリッジを維持回復機構20に移動させ、維持回復機構20により清掃を実施する。維持回復機構20をクリーニング部などと称してもよい。
図2は、液体吐出ヘッドのノズル面の一例について説明する図である。
図1で示した液体吐出ヘッド4は、それぞれ複数のノズル4nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有する。例えば、液体吐出ヘッド4aの一方のノズル列Naはブラック(K)の液滴を、他方のノズル列Nbはシアン(C)の液滴を吐出する。この場合例えば、液体吐出ヘッド4bの一方のノズル列Naはマゼンタ(M)の液滴を、他方のノズル列Nbはイエロー(Y)の液滴を吐出する。
液体吐出ヘッド4のノズル面41には、撥水膜が形成されていることが好ましい。
次に、本実施形態の払拭装置の詳細例について説明する。
本実施形態の払拭装置は、液体吐出ヘッドにおけるノズル面を払拭する払拭手段を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記ノズル面と前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する。
図3は、本実施形態の払拭装置の一例を模式的に説明する図である。
本例の払拭装置は、吸収体320、押し当てローラ400、送り出しローラ410、巻き取りローラ420、洗浄液付与部430を有している。
吸収体320は、払拭手段の一例であり、ここではシート状としている。払拭手段の形状、数、大きさ等は、これに制限されるものではなく、適宜変更することができる。払拭手段を払拭部材などと称してもよい。
送り出しローラ410は、シート状の吸収体320を送り出す。
押し当てローラ400は、送り出された吸収体320をノズル面41に押し当てる。
巻取りローラ420は、払拭を行った吸収体320を巻き取って回収する。
洗浄液付与部430は、吸収体320に洗浄液を付与する。付与の方法は、特に制限されるものではなく、例えば、洗浄液を吸収体320に滴下する。この他にも例えば、洗浄液をスプレー塗工する方法、洗浄液を吐出する方法、ローラ等により洗浄液を塗布する方法などが挙げられる。
また、本例の払拭装置は、吸収体320の他に、ノズル面を払拭するゴムブレード等を有していてもよい。本例の払拭装置がゴムブレード等を有している場合、吸収体320をゴムブレード等に当接させてクリーニングさせてもよい。
押し当てローラ400は、例えばバネ等の付勢手段を用いて、ノズル面に吸収体320を押し当てる。例えば液体吐出装置は、払拭装置とノズル面との距離を調整することにより、払拭装置の押し当て力を調整することができる。また、前記付勢手段の付勢力を調整することにより、払拭装置の押し当て力を調整することができる。
本例では、吸収体をノズル面に押し当てる押し当て部材として、押し当てローラ400を用いているが、これに限られるものではなく、適宜変更することができる。押し当て部材として、その他にも例えば、パッド形状の樹脂やゴムの部材などを用いることができる。
本実施形態では、払拭手段をノズル面に押し当ててノズル面を払拭するときの払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下である。線圧が0.6N/cm以下であることにより、払拭によるノズル面へのダメージを抑制することができる。線圧が0.6N/cmを超えると、払拭を繰り返すことでノズル面に損傷が生じ、液体組成物の吐出に影響が生じてしまう。
払拭手段の線圧は、押し当て荷重を面圧分布測定システムI-SCAN(ニッタ株式会社)によって測定し、押し当て巾で除することにより求める。押し当て荷重を測定する方法としては、これに限らず、ロードセルを用いて直接測定する方法などでも良い。また、直接測定する以外にも、ばね等で荷重を加えている場合には、そのばね定数と食い込み量から間接的に算出する方法などでも良い。
本例の払拭装置は、吸収体320に洗浄液を付与した後、押し当てローラ400により吸収体320をノズル面41に押し当てて、例えば図中の矢印の方向に吸収体320を移動させる。これにより、ノズル面41上の異物500を払拭する。
払拭する方向は、特に制限されるものではなく、液体吐出ヘッド4と払拭手段(吸収体320)が相対移動すればよい。液体吐出ヘッド4を移動させてもよいし、払拭手段を移動させてもよいし、払拭装置を移動させてもよい。また吸収体320を押し当てる方向は、適宜選択でき、例えば鉛直の下方から上方の方向に吸収体320を押し当てることが挙げられる。
ノズル面に付着する異物500としては、例えば、ノズルからインクを吐出した際に発生するミストインク、クリーニング等でノズルからインクを吸引したときに付着するインク、ミストインクやキャップ部材に付着したインクがノズル面で乾燥した固着インク、記録媒体から発生する紙粉などが挙げられる。
本実施形態において、払拭時に吸収体からノズル面へ塗布される洗浄液塗布量は、50μg/cm以上150μg/cm以下である。洗浄液塗布量がこの範囲であることにより、ノズル面に固着したインクを払拭する際に、固着したインクを十分に膨潤させることができ、効率良く払拭を行うことができる。また、洗浄液塗布量がこの範囲であることにより、払拭に起因する吐出不良を抑制することができる。例えば、洗浄液塗布量が150μg/cmを超えると、払拭する際にノズル面に洗浄液が過剰に塗布されてしまい、払拭後もノズル面に洗浄液が多く残ってしまう。払拭後にノズル面に残った洗浄液は、ノズルから液体組成物が吐出される際に、液体組成物の吐出乱れや、液体組成物の不吐出などを生じさせてしまう。また、過剰な洗浄液とともに気泡等の異物がノズル内に入り込み、不吐出などの吐出不良を生じさせてしまう。
洗浄液塗布量は、下記のようにして求める。
前記洗浄液塗布量は、前記払拭手段に前記洗浄液を滴下し、スライドガラスに前記払拭手段を押し当てて払拭したとき、以下のようにして求められる。ただし、スライドガラスに対して1回払拭することを除き、前記洗浄液塗布量を求める際の条件は、前記ノズル面を払拭する際の条件と同じにする。
洗浄液塗布量(μg/cm)={払拭後のスライドガラスの重量(μg)-払拭前のスライドガラスの重量(μg)}/スライドガラスの面積(cm
洗浄液塗布量を算出する際の条件は、払拭されるものとして、ノズルプレートではなくスライドガラスに1回払拭すること以外は、実際にノズル面を払拭するときの条件と同じにする。同じにする洗浄液塗布量を算出する際の条件とノズル面を払拭するときの条件としては、例えば、払拭手段に滴下する洗浄液の量、払拭手段の線圧、払拭速度、払拭の方向、払拭手段を押し当てる方向、吸収体の種類等が挙げられる。そのため、洗浄液塗布量を求める際の条件は、一概に特定の値をここで記載することは難しいが、例えば、払拭手段に洗浄液を60mg滴下し、線圧0.4N/cmで1回スライドガラスを払拭するという条件で洗浄液塗布量を算出する場合が挙げられる。また払拭方向としては、例えばスライドガラスの長手方向が挙げられる。
洗浄液塗布量の測定方法を説明するために、図4に模式図を示す。
まず図4(a)のように、洗浄液510を吸収体320に滴下する。次いで図4(b)のように、押し当てローラ400により吸収体320をスライドガラス520に押し当て、スライドガラス520を長手方向に払拭する。このときの線圧は0.4N/cmとしている。またスライドガラスに対して鉛直の下方から上方の方向に吸収体320を押し当てている。そして図4(c)のように、スライドガラス520に洗浄液510が塗布される。塗布前後のスライドの重量から、塗布された洗浄液の重量を求め、スライドガラスの面積で除することにより、洗浄液塗布量を求めることができる。
また、上記の洗浄液塗布量の算出ではスライドガラスを用いており、この理由は、液体吐出ヘッドの疑似ノズルプレートとしてスライドガラスを用いて算出しているためである。洗浄液塗布量の算出において、液体吐出ヘッドのノズル面に塗布された洗浄液の重量を測定することができるのであれば、実際に用いるノズルプレートや液体吐出ヘッドを用いて洗浄液塗布量を算出してもよい。この場合、洗浄液塗布量は以下のように表してもよい。
洗浄液塗布量(μg/cm)=ノズルプレートに塗布された洗浄液の重量(μg)/ノズルプレートの面積(cm
払拭手段は、吸収体からノズル面に塗布される洗浄液の塗布効率が2%以上7%以下であることが好ましい。洗浄液の塗布効率が上記の範囲である場合、吸収体に付与した洗浄液が効率良く使用され、またノズル面への洗浄液の塗布量が過剰になることを防止できる。
前記洗浄液の塗布効率は、例えば以下のようにして求める。
前記塗布効率は、前記払拭手段に前記洗浄液をXmg滴下し、スライドガラスに前記払拭手段を押し当てて払拭したとき、以下のようにして求められる。ただし、スライドガラスに対して1回払拭することを除き、前記洗浄液塗布量を求める際の条件は、前記ノズル面を払拭する際の条件と同じにする。
塗布効率(%)=[{払拭後のスライドガラスの重量(mg)-払拭前のスライドガラスの重量(mg)}/X(mg)]×100
洗浄液塗布量の算出と同様に、塗布効率を算出する際の条件は、払拭されるものとして、ノズルプレートではなくスライドガラスに1回払拭すること以外は、実際にノズル面を払拭するときの条件と同じにする。同じにする塗布効率を算出する際の条件とノズル面を払拭するときの条件としては、例えば、払拭手段に滴下する洗浄液の量、払拭手段の線圧、払拭速度、払拭の方向、払拭手段を押し当てる方向、吸収体の種類等が挙げられる。そのため、塗布効率を求める際の条件は、一概に特定の値をここで記載することは難しいが、例えば、払拭手段に洗浄液を60mg滴下し、線圧0.4N/cmで1回スライドガラスを払拭するという条件で塗布効率を算出する場合が挙げられる。
なお、上記の洗浄液塗布量と同様に、スライドガラスではなく、実際に用いるノズルプレート等を用いて算出してもよい。
払拭時に吸収体からノズル面へ塗布される洗浄液塗布量や塗布効率を上記の範囲にするには、例えば、吸収体の材質、厚み、密度等を調整する方法、線圧を調製する方法等が挙げられる。
本実施形態の払拭装置は、吸収体に従動する従動ローラと、従動ローラの回転量を読み取り、巻取りローラの回転を制御する制御部を備えていてもよい。これらを備えることで、払拭装置に、吸収体の搬送量を制御する機能を付与することができる。吸収体の搬送量を制御することで、吸収体の払拭箇所を適宜調整することができる。
吸収体の搬送量の制御では、吸収体の搬送量を読み取る機能があればよく、吸収体の搬送量を読み取る機能は、上記のような従動ローラに限られない。他にも、吸収体の搬送方向に一定間隔でマーキングされた部分をセンサで読み取る方法などでもよい。
吸収体としては、適宜選択することが可能であり、例えば、インク等の液体を吸収できる不織布、織布、編布などを用いることが好ましい。特に、様々な種類の繊維の配合も容易である不織布を用いることが好ましい。
不織布、織布、編布などの繊維の材質としては、例えば、綿、麻、絹、パルプ、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン、キュプラ、アクリル、ポリ乳酸などが挙げられる。
繊維形状は特に限定されず、適宜選択することができる。例えば、繊維径が数μm程度のマイクロ繊維やナノオーダーのナノファイバー等を用いることができ、また、断面形状が丸形状以外の異形断面糸なども用いることができる。
吸収体としては、1種類の繊維からなる不織布、織布、編布などに限られず、複数の種類の繊維が用いられた不織布、織布、編布などであってもよい。繊維の材質としては、適宜選択することができ、天然繊維、再生繊維、合成繊維等が挙げられ、天然繊維又は再生繊維と、合成繊維とを含むことが好ましい。繊維自体の吸水性が良い天然繊維や再生繊維と、これらに比べて繊維自体の吸水性が悪い合成繊維とを組み合わせることで、吸収体からノズル面への洗浄液塗布量を調整しやすくなる。
上記の中でも、複数の種類の繊維が用いられた不織布であることが好ましく、特に、天然繊維又は再生繊維と、合成繊維とを含む不織布であることがより好ましい。不織布であることにより様々な種類の繊維を配合しやすく、また上記のように、吸収体からノズル面への洗浄液塗布量を調整しやすくなる。
天然繊維又は再生繊維と、合成繊維とを含む場合、配合割合は適宜選択することができる。例えば、合成繊維は、吸収体中、20質量%以上80質量%以下含まれることが好ましい。この場合、吸収体からノズル面への洗浄液塗布量をより調整しやすくなる。
不織布の製造方法として、ウェブの形成には例えば湿式や乾式、スパンボンド、メルトブローン、フラッシュ紡糸、エアレイドなどの方法が挙げられ、ウェブの結合には例えばスパンレースやサーマルボンド、ケミカルボンド、ニードルパンチなどの方法が挙げられる。
また、吸収体は、複数の層であってもよく、性質の異なる複数の層を設けた構成であってもよい。例えば、吸収性の良い層を払拭面と反対面に設けた2層構造が挙げられる。この他にも例えば、吸収したインクの裏写り防止や吸収体の強度向上を目的としてフィルムを裏打ちした3層構造が挙げられる。この他にも例えば、吸収性の異なる複数の吸収層を第2層以降に設けた多層構造が挙げられる。この他にも例えば、スポンジ等の多孔質体を設けた多層構造などが挙げられる。前記多孔質体としては、例えばポリウレタン、ポリオレフィン、PVAなどが挙げられる。
吸収体の厚さとしては、適宜選択することができ、例えば0.1mm以上2mm以下であることが好ましい。払拭部材の厚さが0.1mm以上であることで、吸収体の面積あたりの液体の飽和吸水量が十分となり、払拭する対象であるインクを十分に吸収できる。また、吸収体の厚さが2mm以下であることで、装置の小型化が可能となる。
吸収体の密度としては、適宜選択することができ、例えば下記で求められる密度が0.05g/cm以上0.15g/cm以下であることが好ましい。密度が上記の範囲である場合、効率的に洗浄液をノズル面に塗布することができる。
[密度]
密度(g/cm)=目付(g/cm)/厚さ(cm)
吸収体の形態としては、適宜選択することができる。例えば図3に示す例のように、吸収体をシート状とし、ローラにより送り出しと巻き取りが行われる形態が挙げられる。この場合、吸収体を収納でき、装置を小型化させることができる。本実施形態はこれに限られるものではなく、その他にも例えば、吸収体を折りたためるようにしてもよく、折りたたんだ状態で収納される形態であってもよい。
<洗浄液>
洗浄液は、有機溶剤、界面活性剤、水、及びその他の成分を含有することが好ましい。この洗浄液を直接的または間接的にノズル面に付与してから払拭手段で払拭することで、ノズル面に形成された固着物の粘性が低下し除去が容易になる。また、洗浄液は、例えば洗浄液収容容器に充填されて払拭装置に搭載され、洗浄液付与手段(洗浄液付与部)から付与されることが好ましい。
-有機溶剤-
有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性有機溶剤などが挙げられる。水溶性有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、多価アルコール類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、炭素数8以上のポリオール化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-1,3-ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,3-ペンタンジオール、1,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,3-ヘキサンジオール、2,5-ヘキサンジオール、1,5-ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、エチル-1,2,4-ブタントリオール、1,2,3-ブタントリオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2-ピロリドン、N-メチル-2-ピロリドン、N-ヒドロキシエチル-2-ピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ε-カプロラクタム、γ-ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド、3-ブトキシ-N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
有機溶剤の合計含有量としては、洗浄液全量に対して、10.0質量%以上50.0質量%以下が好ましく、20.0質量%以上30.0質量%以下がより好ましい。
-界面活性剤-
界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン界面活性剤、シリコーン界面活性剤、フッ素界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及びアニオン界面活性剤のいずれも使用可能であるが、ポリオキシアルキレン界面活性剤、シリコーン界面活性剤が好ましく、洗浄液を用いた固着物の払拭性、及び洗浄液の保存安定性の点から、ポリオキシアルキレン界面活性剤が特に好ましい。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ポリオキシアルキレン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどが挙げられる。
ポリオキシアルキレン界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、エマルゲンA-60(ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル)、エマルゲンLS-106(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)、エマルゲンLS-110(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル)(いずれも、花王株式会社製、高級アルコール系エーテル型非イオン性界面活性剤)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
また、シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
(但し、一般式(S-1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF-618、KF-642、KF-643(信越化学工業株式会社)、EMALEX-SS-5602、SS-1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ-2105、FZ-2118、FZ-2154、FZ-2161、FZ-2162、FZ-2163、FZ-2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK-33、BYK-387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコーン株式会社)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、保存安定性の点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上3質量%以下が更に好ましい。
-水-
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水などが挙げられる。
水の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、洗浄液の全量に対して20.0質量%以上80.0質量%以下が好ましく、30.0質量%以上60.0質量%以下がより好ましい。
-その他の成分-
その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤などが挙げられる。
--消泡剤--
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
--防腐防黴剤--
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オンなどが挙げられる。
--防錆剤--
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
--pH調整剤--
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
<液体組成物>
液体吐出ヘッドが吐出する液体組成物としては、特に制限されるものではなく、適宜選択することができる。液体組成物の一例としてのインクは、液体収容容器の一例であるインク収容容器に充填されて液体吐出装置に搭載されることが好ましい。なお、液体組成物としてはインクに限られず、例えば、インク吐出前に記録媒体に付与される前処理液、及びインク吐出後に記録媒体のインク吐出面に付与される後処理液などであってもよい。
液体組成物の一例であるインクは、色材、樹脂、有機溶剤、界面活性剤、水、及びその他の成分を含有することが好ましい。また、インクは、樹脂を含有し、色材を含有しないクリアインクであってもよい。なお、有機溶剤、界面活性剤、水、及びその他の成分については、洗浄液に含まれるものと同様のものを使用できるので、これらの説明を省略する。
-色材-
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。竹本油脂社製RT-100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
-樹脂-
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン-ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ウレタン樹脂が好ましい。また、樹脂は樹脂粒子として用いることが好ましい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave-UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂粒子の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
<記録媒体>
液体組成物が吐出される記録媒体としては特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。なお、記録媒体とは、液体が一時的にでも付着可能なものを意味する。
非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
記録媒体としては、一般的な記録媒体として用いられるものに限られず、壁紙、床材、タイル等の建材、Tシャツなど衣料用等の布、テキスタイル、皮革等を適宜使用することができる。また、記録媒体を搬送する経路の構成を調整することにより、セラミックスやガラス、金属などを使用することもできる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(払拭手段)
下記表1に示す処方で実施例1~4及び比較例1~2の不織布を作製し、払拭手段(払拭部材)とした。なお、実施例2の払拭手段は2層構造であり、1層目はノズル面への接触層として使用した。
表1中、PETはポリエチレンテレフタレートを表し、PPはポリプロピレンを表す。また、PETとPPは合成繊維であり、レーヨンは再生繊維である。
(洗浄液)
下記の配合比で洗浄液を調製した。
・3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノール(株式会社クラレ製) 20質量%
・ポリエーテル変性シリコーン界面活性剤
(商品名:WET270、エボニック・デグサ・ジャパン株式会社製) 1質量%
・イオン交換水 残量
(ノズル面への洗浄液塗布評価)
ここでは図4に示すような方法で評価を行っている。払拭部材に、調製した洗浄液を60mg滴下した。疑似ノズルプレートとしてスライドガラス(幅2.45cm、長さ9.2cm)を用い、洗浄液を滴下した払拭部材を1N(線圧0.4N/cm)でスライドガラスの長手方向に1回払拭した。ここでは、スライドガラスの長手方向の一方側から他方側に払拭することを1回としている。
洗浄液の塗布前後におけるスライドガラスの重量から、下記のように塗布効率と洗浄液塗布量を算出した。
塗布効率(%)=[{払拭後のスライドガラスの重量(mg)-払拭前のスライドカラスの重量(mg)}/60(mg)]×100
洗浄液塗布量(μg/cm)={払拭後のスライドガラスの重量(μg)-払拭前のスライドガラスの重量(μg)}/22.54(cm
(固着インク払拭性評価)
インクジェットヘッド(MH5440、株式会社リコー製)のノズル面に、インク(RICOH Pro AR インクカートリッジ ホワイト L5160、株式会社リコー製)を0.1ml滴下後、15時間放置し、インクの固着したノズル面を作製した。払拭性評価では、図3に示すような払拭装置を用い、上記作製した払拭部材を装置に取り付けた。払拭部材に、調製した洗浄液を60mg塗布した後、前記ノズル面を線圧0.4N/cm、払拭速度50mm/sで払拭した。払拭後のノズルプレートを目視で判別し、固着インクが除去された払拭回数を評価した。
△以上が実用可能な範囲であり、○が好ましく、◎がさらに好ましい。
〔評価基準〕
◎:5回以下の払拭でノズルプレート上の固着インクを除去
○:6回又は7回の払拭でノズルプレート上の固着インクを除去
△:8回又は9回の払拭でノズルプレート上の固着インクを除去
×:10回の払拭で、固着インク残存
(払拭後吐出性評価)
インクジェットヘッド(MH5440、株式会社リコー製)にインク(RICOH Pro AR インクカートリッジ ブラック L5160、株式会社リコー製)を充填した。吐出性評価では、図3に示すような払拭装置を用い、上記作製した払拭部材を装置に取り付けた。払拭部材に、調製した洗浄液を60mg滴下し、インクジェットヘッドのノズル面を線圧0.4N/cm、払拭速度50mm/sで払拭した。払拭後、インクジェットヘッドからインクを吐出した。
洗浄液の滴下と、払拭と、インクの吐出とのサイクルを1回とし、これを10回繰り返し、10回の合計において、下記評価基準に従って吐出信頼性の評価を行った。
△以上が実用可能な範囲であり、○が好ましく、◎がさらに好ましい。
〔評価基準〕
◎:吐出乱れや不吐出は全く見られない
〇:1つ以下のノズルで吐出乱れ、不吐出がある
△:2つ以上4つ以下のノズルで吐出乱れ、不吐出がある
×:4つより多いノズルで吐出乱れ、不吐出がある
作製した吸収体及び評価結果を表1に示す。
Figure 2023137804000003
表1に示す通り、本実施例によれば、ノズル面に固着したインクを効率良く払拭でき、払拭に起因する吐出不良を抑制できる。
また、線圧0.4N/cmを0.6N/cmに変更して、上記と同様の払拭性評価及び吐出性評価を行ったところ、0.4N/cmの場合の評価結果と同様の評価結果となった。なお、線圧を0.6N/cmに変更した場合、洗浄液塗布量と塗布効率の算出では、線圧を0.6N/cmにして算出した。
また、線圧0.4N/cmを0.6N/cmよりも大きい値に変更して上記の評価を行ったところ、払拭によりノズル面がダメージを受け、払拭後の吐出性が悪化した。
3 キャリッジ
4、4a、4b 記録ヘッド
4n ノズル
20 維持回復機構
20b 払拭装置
41 ノズル面
320 シート状払拭部材
400 押し当てローラ
410 送り出しローラ
420 巻き取りローラ
430 洗浄液付与部
500 異物
特開2021-146623号公報 特許第5889036号公報

Claims (8)

  1. ノズル面に形成されたノズルから液体組成物を吐出する液体吐出ヘッドにおける前記ノズル面を払拭する払拭手段を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記液体吐出ヘッドと前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する払拭装置であって、
    前記払拭手段は、前記洗浄液を吸収可能な吸収体であり、下記により求められる洗浄液塗布量が50μg/cm以上150μg/cm以下であり、
    前記払拭手段を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル面を払拭するときの前記払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下である
    ことを特徴とする払拭装置。
    [洗浄液塗布量]
    前記洗浄液塗布量は、前記払拭手段に前記洗浄液を滴下し、スライドガラスに前記払拭手段を押し当てて払拭したとき、以下のようにして求められる。ただし、スライドガラスに対して1回払拭することを除き、前記洗浄液塗布量を求める際の条件は、前記ノズル面を払拭する際の条件と同じにする。
    洗浄液塗布量(μg/cm)={払拭後のスライドガラスの重量(μg)-払拭前のスライドガラスの重量(μg)}/スライドガラスの面積(cm
  2. 前記吸収体は、不織布であり、天然繊維又は再生繊維と、合成繊維とを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の払拭装置。
  3. 前記合成繊維は、前記吸収体中、20質量%以上80質量%以下含まれる
    ことを特徴とする請求項2に記載の払拭装置。
  4. 前記払拭手段は、下記により求められる塗布効率が2%以上7%以下である
    ことを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の払拭装置。
    [塗布効率]
    前記塗布効率は、前記払拭手段に前記洗浄液をXmg滴下し、スライドガラスに前記払拭手段を押し当てて払拭したとき、以下のようにして求められる。ただし、スライドガラスに対して1回払拭することを除き、前記洗浄液塗布量を求める際の条件は、前記ノズル面を払拭する際の条件と同じにする。
    塗布効率(%)=[{払拭後のスライドガラスの重量(mg)-払拭前のスライドガラスの重量(mg)}/X(mg)]×100
  5. 前記払拭手段の厚さが、0.1mm以上2mm以下である
    ことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の払拭装置。
  6. 前記払拭手段は、下記で求められる密度が0.05g/cm3以上0.15g/cm3以下である
    ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の払拭装置。
    [密度]
    密度(g/cm)=目付(g/cm)/厚さ(cm)
  7. ノズル面に形成されたノズルから液体組成物を吐出する液体吐出ヘッドにおける前記ノズル面を払拭手段により払拭する払拭工程を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記液体吐出ヘッドと前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する払拭方法であって、
    前記払拭手段は、前記洗浄液を吸収可能な吸収体であり、下記により求められる洗浄液塗布量が50μg/cm以上150μg/cm以下であり、
    前記払拭手段を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル面を払拭するときの前記払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下である
    ことを特徴とする払拭方法。
    [洗浄液塗布量]
    前記洗浄液塗布量は、前記払拭手段に前記洗浄液を滴下し、スライドガラスに前記払拭手段を押し当てて払拭したとき、以下のようにして求められる。ただし、スライドガラスに対して1回払拭することを除き、前記洗浄液塗布量を求める際の条件は、前記ノズル面を払拭する際の条件と同じにする。
    洗浄液塗布量(μg/cm)={払拭後のスライドガラスの重量(μg)-払拭前のスライドガラスの重量(μg)}/スライドガラスの面積(cm
  8. ノズル面に形成されたノズルから液体組成物を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドにおける前記ノズル面を払拭する払拭手段を有し、前記払拭手段に洗浄液を付与し、前記ノズル面に前記払拭手段を押し当て、前記液体吐出ヘッドと前記払拭手段が相対移動することで前記ノズル面を払拭する払拭装置と、を備えた液体吐出装置であって、
    前記払拭手段は、前記洗浄液を吸収可能な吸収体であり、下記により求められる洗浄液塗布量が50μg/cm以上150μg/cm以下であり、
    前記払拭手段を前記ノズル面に押し当てて前記ノズル面を払拭するときの前記払拭手段の線圧が、0.6N/cm以下である
    ことを特徴とする液体吐出装置。
    [洗浄液塗布量]
    前記洗浄液塗布量は、前記払拭手段に前記洗浄液を滴下し、スライドガラスに前記払拭手段を押し当てて払拭したとき、以下のようにして求められる。ただし、スライドガラスに対して1回払拭することを除き、前記洗浄液塗布量を求める際の条件は、前記ノズル面を払拭する際の条件と同じにする。
    洗浄液塗布量(μg/cm)={払拭後のスライドガラスの重量(μg)-払拭前のスライドガラスの重量(μg)}/スライドガラスの面積(cm
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