JPH10315303A - 押出シート成形用ロール - Google Patents

押出シート成形用ロール

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Publication number
JPH10315303A
JPH10315303A JP9127158A JP12715897A JPH10315303A JP H10315303 A JPH10315303 A JP H10315303A JP 9127158 A JP9127158 A JP 9127158A JP 12715897 A JP12715897 A JP 12715897A JP H10315303 A JPH10315303 A JP H10315303A
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JP
Japan
Prior art keywords
roll
tube
rubber layer
sheet
shaft core
Prior art date
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Pending
Application number
JP9127158A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Tanaka
秀明 田中
Koichi Kubo
晃一 久保
Haruyo Hashimoto
陽世 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Pending legal-status Critical Current

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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂の厚みムラを吸収し、均一化された圧力
で挾圧し、且つ、シートに高度の鏡面を付与することが
できる鏡面ロールを提供する。 【解決手段】 本発明によるシート成形用ロール1 は、
少なくとも片面が平滑面であるプラスチックシートを押
出成形する押出シート成形装置において該平滑面を成形
するためのロールであって、軸芯部2 と、軸芯部を覆う
ゴム層3 と、さらにゴム層を覆う金属層とからなり、該
金属層はチューブ状物4 からなり、その少なくとも一端
部はゴム層3 の端面より突出し、該チューブ状物4 の突
出端部と軸芯部の端面2aとの間に、固定用の水平面5aと
当接用の垂直面5bとを有するズレ防止部材5 が配置さ
れ、該水平面5aがチューブ状物の突出端部の内面4aに固
定され、該垂直面5bが軸芯部の端面2aに当接されること
により、該チューブ状物4 のゴム層3 に対する横ズレが
防止されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂を原
料とし、少なくとも片面が平滑面であるプラスチックシ
ートを押出成形する押出シート成形装置において該平滑
面を成形するための鏡面ロールに関する。少なくとも片
面が平滑面であるプラスチックシート、例えば、フレネ
ルレンズシート、レンチキュラーレンズシート、プリズ
ムレンズシート等は光学的用途に用いられ、レンズ形状
を有する面の反対面に高度な平滑性が要求されるととも
に、接触する他の平滑面との非密着性が要求される。本
発明によるロールはこのような平滑面を成形するのに好
適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】フレネルレンズシート、レンチキュラー
レンズシート、プリズムレンズシート等に代表されるレ
ンズ機能シートは、片面に上記レンズ機能を発現する形
状が付与され、その面の反対面は、高度な平滑性(鏡面
性)を有する鏡面であることが要求される。一般に、量
産性に優れる押出連続成形法によって上記レンズ機能シ
ートを製造するには、レンズ形状面を賦形するエンボス
ロールと、それに対向する鏡面成形用の鏡面ロールとの
間に溶融樹脂を膜状に通過させ挾圧することによって、
片面に光学機能を発現する微細な凹凸形状を転写すると
共にもう一方の表面に平滑な鏡面を形成する方法が行わ
れている。
【0003】この鏡面ロールとして、i)表面が研磨ある
いはメッキ加工されてなる金属鏡面ロール、ii) 内面を
鏡面化した型を用いて軸芯部表面にシリコーンゴム等を
注型硬化させて軸芯部を被覆してなる鏡面ゴムロール、
または、軸芯部表面に流延法によってゴム層を設けてな
る鏡面ゴムロールが用いられている。
【0004】Tダイ金型を用いた押出シートの厚み精度
は、近年の金型設計、加工技術の発達により飛躍的に向
上しているが、幅方向mm単位での微小な厚みムラ、す
なわち、近接する2点間の厚みムラに対して画期的な改
善策を見出すには至っていない。このような厚みムラは
レンズ機能シートの賦形状態の不均一となって現れ、品
質の低下、即ち部分的な光学性能の悪化をもたらす。
【0005】エンボスロールは基本的には所望のレンズ
形状を刻んだ金属製ロールであり、多種多様な鏡面ロー
ルと組み合わせてこれらの間に溶融樹脂を膜状に通過さ
せ挾圧することによりレンズ機能シートの成形が行われ
てきた。
【0006】他方、鏡面ロールは下記のような問題を有
する。まず、金属鏡面ロールi)は、鏡面の精度および無
欠陥性に優れるが、柔軟性がないため樹脂の厚みムラを
自らの変形により吸収する能力を持たない。したがっ
て、金属製鏡面ロールを用いて溶融樹脂を膜状に通過さ
せ挾圧した場合、樹脂の厚みムラにより厚肉部分に圧力
が集中してしまい薄肉部分の圧力が不足するため、薄肉
部分が賦形不十分となる。
【0007】また、鏡面ゴムロールii) は、それ自身の
柔軟性により樹脂の厚みムラを吸収するため均一な圧力
で溶融樹脂を膜状に通過させ挾圧することが可能である
が、注型硬化によってゴム層を作製する際の発生ガス等
に起因する微小欠陥が避けられず、高温の樹脂に曝され
ることによるゴムの劣化が生じ、短時間に使用不能とな
る。
【0008】このように、レンズ機能シート押出成形に
使用される従来の鏡面ロールはそれぞれ短所を有し、レ
ンズ機能シートの製造歩留りを低下させ、その光学性能
を制限している。
【0009】そこで、本発明者等は、上記の諸問題を克
服した押出シート成形用ロールとして、軸芯部と、軸芯
部を覆うゴム層と、さらにゴム層を覆う金属層とからな
り、該金属層が継目なしのチューブ状物からなるものを
先に提案した(特願平8−255133号参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この先提案の鏡面ロー
ルによれば、樹脂の厚みムラを吸収し、均一圧力でシー
トを挟圧し、且つ、シートに良好な平滑性と非密着性と
を備えた高度の鏡面を付与することが可能となるが、金
属層を構成するチューブ状物の固定手段に課題が残され
ていた。
【0011】即ち、この鏡面ロールは、シートの成形に
際して、他の金属ロールとともにシートの挾圧に供する
ものであって、回転しながら挾圧力の反力、すなわち剪
断応力を受ける。該ロールにおけるゴム層の外面とチュ
ーブ状物の内面とは密着させられているが、チューブ状
物をゴム層に全く固定しない場合、剪断応力により両者
間で横ズレが生じ、鏡面ロールは使用不可能となってし
まう。一方、ゴム層の外面とチューブ状物の内面とを接
着することよりチューブ状物をゴム層に固定してしまう
と、剪断応力によりチューブ状物に折れ皺状の回復でき
ない永久変形が生じて、やはり鏡面ロールは使用不可能
となってしまう。
【0012】本発明は、上記の問題点を解決することを
目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による押出シート
成形用ロールは、少なくとも片面が平滑面であるプラス
チックシートを押出成形する押出シート成形装置におい
て該平滑面を成形するためのロールであって、軸芯部
と、軸芯部を覆うゴム層と、さらにゴム層を覆う金属層
とからなり、該金属層はチューブ状物からなり、その少
なくとも一端部はゴム層の端面より突出し、該チューブ
状物の突出端部と軸芯部の端面との間に、固定用の水平
面と当接用の垂直面とを有するズレ防止部材が配置さ
れ、該水平面がチューブ状物の突出端部の内面に固定さ
れ、該垂直面が軸芯部の端面に当接されることにより、
該チューブ状物のゴム層に対する横ズレが防止されてい
るものである。
【0014】以下、本発明を各構成要素ごとにさらに詳
しく説明する。
【0015】本発明によるシート成形用ロールの軸芯部
は、従来から用いられている鏡面ロールの軸芯部と同じ
ものであってよく、特に限定されるものではない。軸芯
部はまたロール駆動用の付属部品を有していてもよい。
【0016】通常、シートの型押し成形時には2本の対
を成すロール間に溶融樹脂を膜状に通過させ挟圧するこ
とでロールの表面形状をシートに転写するものであるた
め、ロールは圧力に耐える材質からなる堅牢な構造を有
するものであることを要する。よって、鏡面ロールの軸
芯部としては、鋼、ステンレス、アルミニウム等の金属
製のものが好適に用いられる。
【0017】また、一般的に型押し成形においてロール
温度は転写性に大きく影響を与えるため、ロールを適当
な温度に調節できる構造の軸芯部が好ましい。好適に用
いられる温度調節手段としては、シーズヒーターを軸芯
部に組み込んでロールを加熱する電気加熱方式、誘導発
熱式コイルによる電磁誘導作用によってロールを加熱す
る誘導発熱方式、軸芯部内に設けられた流路に温度制御
用の熱媒体を循環させてロールを間接加熱する熱媒体循
環加熱方式等が挙げられる。特に好ましいのは熱媒体循
環加熱方式であり、この熱媒体は気体でもよいが、水、
油等の液体の方が好ましい。熱媒体流路の好適な例とし
ては、内部に二条スパイラルまたは四条スパイラル等の
構造を有するものが挙げられる。
【0018】該ゴム層の材料は室温以上でゴム弾性を持
つものであればよく、例えばネオプレンゴム、NBR、
シリコーンゴム等が例示される。特に、JIS K72
15に規定されるゴム硬度で60〜90°の材料が好適
である。高温での寿命を考慮する場合にはシリコーンゴ
ムが好適であり、また、軸芯部との接着を強固にするに
は、NBRが好適に用いられる。ゴム層の材料にはゴム
硬度を調整する目的でSiO2 粉末等の各種充填材を含
ませてもよい。
【0019】該ゴム層の厚みは、弾性力を保持できる程
度、例えば0.5mm以上であることが好ましい。ゴム
層の厚みが0.5mmを下回ると、ゴム層の弾性変形量
が不足し、樹脂の厚みムラを吸収しきれない恐れがあ
る。
【0020】該金属層を構成するチューブ状物(以下、
単に「チューブ」という。)としては、例えば、帯状の
銅片を管状に巻いて溶接しメッキ処理したもの、肉厚の
鋼管を旋盤加工により薄肉化し研磨仕上げしたもの、電
気鋳造法により作製したニッケルチューブ等が挙げられ
る。特に電気鋳造法により作製したニッケルチューブ
は、鏡面性、無欠陥性に優れ、また、肉厚精度に優れる
ため最も好適である。電気鋳造法により作製したニッケ
ルチューブを用いる場合、さらにその表面をクロムを主
成分とする被膜で被覆してもよい。このクロム被膜によ
り実用上支障のない弾力性を付与することができる。
【0021】金属層の厚みは、好ましくは0.03mm
〜1mmである。この厚みが0.03mmを下回ると、
挾圧時にチューブが破断し易く圧力の設定に制限が生じ
ることがある。この厚みが1mmを上回ると、チューブ
の柔軟性が不足し、樹脂の厚みムラを吸収しきれない場
合がある。
【0022】チューブにはゴム層で覆われた軸芯部を挿
入して、ゴム層外面とチューブ内面とを互いに密着させ
るが、接着はしない。この場合、好ましくは、ゴム層で
覆われた軸芯部を冷却収縮させ、チューブを加熱により
熱膨張させておいて、圧搾空気によりゴム層外面とチュ
ーブ内面との摩擦を軽減させながら挿入を行う。チュー
ブとゴム層との間の滑りの度合は、ゴム層の外径とチュ
ーブの内径との差に比例して大きくなり、また、滑りの
度合が大きくなるにつれて変形によるチューブの金属疲
労も大きくなって、チューブの寿命に悪影響を及ぼすこ
とから、ゴム層の外径とチューブの内径との差は小さけ
れば小さい程よい。上記の挿入方法によれば、ゴム層の
外径とチューブの内径との差を極力小さくしたとして
も、容易に挿入を行うことができる。また、軸芯部およ
びチューブを先に位置決めし、その間に液状ゴムを注入
して、本発明鏡面ロールを作製することも可能である。
【0023】チューブの長さは軸芯部およびこれを覆っ
ているゴム層の長さよりもやや長く、したがってチュー
ブの少なくとも一端部は軸芯部およびゴム層の端面から
突出している。そして、チューブの突出端部と軸芯部の
端面との間に、固定用の水平面と当接用の垂直面とを有
するズレ防止部材を配置し、水平面をチューブの突出端
部の内面に固定し、垂直面を軸芯部の端面に当接させ
る。これにより、チューブのゴム層に対する横ズレが防
止される。
【0024】ズレ防止部材は、ロールの一端部に1つま
たは両端部に1つずつあれば足りるが、それより多く設
けることも可能である。ズレ防止部材の材料は、シート
成形時に及ぼされる剪断応力によって容易に変形しない
ものであれば特に限定されず、例えばゴム、金属、プラ
スチック成形体等が挙げられる。ズレ防止部材の形状
は、固定用の水平面と当接用の垂直面とを有するもので
あれば特に限定されないが、通常は断面三角形のブロッ
クが用いられる。ズレ防止部材の水平面をチューブの突
出端部内面に固定する手段としては、両者を強固に結合
できるものであれば特に限定されず、例えば接着剤によ
る接着や溶接等が挙げられる。
【0025】このようにして本発明による鏡面ロールを
得た後、ロール表面の研磨により更に鏡面性、無欠陥性
を向上させてもよく、逆に、他の平滑面との密着を防止
してハンドリング性を確保するために、金属層の表面に
中心線平均粗さRaで0.02〜0.08μmの凹凸加
工を施してもよい。
【0026】金属層表面への凹凸加工の方法は、全面に
おいて均一な凹凸が得られるのであれば、特に限定され
るものではなく、適宜の方法が使用可能である。例え
ば、ウェット法によるサンドブラスト加工の後研磨によ
り表面平滑性を向上し所望の表面平滑性を得る方法、2
00メッシュ程度のガラスビーズを用いてドライ法によ
りサンドブラスト加工のみ行う方法や、チューブを電気
鋳造法により作製する際に表面に光沢をもたないように
サージェント浴を調整しておく方法等が挙げられる。
【0027】
【作用】押出シートの成形時において、本発明ロールの
チューブは、回転しながら挟圧力の反力、すなわち剪断
応力を受けて変形するが、この剪断応力に対して、軸芯
部の端面とこれに当接しているズレ防止部材の垂直面と
の間で摩擦力が作用することにより、ゴム層に対してご
く僅かに滑りながら変形復元する。したがって、該ロー
ルによれば、使用時においてチューブとゴム層との間で
横ズレが生じることがないうえ、チューブに折れ皺状の
回復できない永久変形が生じることもない。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明を実施例により詳述する。
【0029】実施例 i) 軸芯部をS45C鋼材で作製し、その内部に熱媒
体油を循環させるための流路を設けた。流路は四条スパ
イラル構造とした。
【0030】ii) 次に、SiO2 粉末を充填材として
含有する液状シリコーンゴムによって軸芯部を被覆し、
ゴムの硬化後ゴム層の厚みを研磨により2mmに調整し
た。硬化後のゴム硬度は75°であった。
【0031】iii) 次に電気鋳造法を用いて厚み0.1
mmのニッケルチューブを作製し、続いて該ニッケルチ
ューブの表面に厚み0.05mmのクロム層を湿式メッ
キ法により付与した。ニッケルチューブの内径は、上記
ゴム被覆後の軸芯部の外径と一致させた。ニッケルチュ
ーブを覆うクロム層表面は良好な鏡面性を有していた。
【0032】iv) 次に、ゴム層で覆われた軸芯部を室
温に維持し、ニッケル−クロムチューブを70℃に加熱
しておいてから、圧搾空気を用いてニッケル−クロムチ
ューブ内にゴム層で覆われた軸芯部を挿入した。放冷
後、図2に示すように固定用の水平面と当接用垂直面と
を有する断面直角三角形のゴム製ズレ防止部材を、その
垂直面が軸芯部の一方の端面に当接するように位置決め
しておいてから、その水平面をニッケル−クロムチュー
ブの一方の突出端部の内面に接着剤を用いて接着した。
ニッケル−クロムチューブの他方の突出端部と軸芯部の
他方の端面との間にも同様のズレ防止部材を配置し、そ
の水平面をチューブの他方の突出端部の内面に固定し、
その垂直面を軸芯部の他方の端面に当接させた。こうし
て、本発明による鏡面ロールを得た。
【0033】得られた押出シート成形用ロールの構造を
図1、図2に示す。図1、図2中、1 は本発明の押出シ
ート成形用ロール、2 は軸芯部、2aは軸芯部の端面、3
は軸芯部を覆うゴム層、4 はゴム層を覆うニッケル−ク
ロムチューブ、4aはニッケル−クロムチューブの突出端
部の内面、5 はズレ防止部材、5aはズレ防止部材の固定
用の水平面、5bはズレ防止部材の当接用の垂直面、6 は
接着剤層である。
【0034】比較例1 ニッケル−クロムチューブの突出端部と軸芯部の端面と
の間にズレ防止部材を配置していない点を除いて実施例
と同様の操作を行って、鏡面ロールを得た。
【0035】比較例2 実施例において用いたものと同じS45C鋼材製の軸芯
部を、実施例と同じくSiO2 粉末を充填材として含有
する液状シリコーンゴムで覆い、このゴム層の表面全面
に均一シランカップリング剤からなる接着剤を塗工し、
実施例において用いたものと同じニッケル−クロムチュ
ーブを70℃に加熱しておいてから、圧搾空気を用いて
ニッケル−クロムチューブ内にゴム層で覆われた軸芯部
を挿入し、その後40℃で72時間放置して接着剤を硬
化させ、鏡面ロールを得た。
【0036】性能評価 実施例および比較例で得られた各鏡面ロールとプリズム
シート成形用のエンボスロールとをそれぞれ引取り機に
設置し、Tダイから押出したポリカーボネート溶融樹脂
をこれらのロール間に膜状に通過させ狭圧することでエ
ンボス加工を行った。Tダイからの押出直後の樹脂温度
は300℃であり、エンボスロール内に流す熱媒体温度
は130℃に制御し、鏡面ロール内に流す熱媒体温度は
30℃に制御した。また、鏡面ロールとプリズムシート
成形用エンボスロール間の挾圧は線圧50kg/cmに
制御した。
【0037】実施例の場合、鏡面ロールのニッケル−ク
ロムチューブはゴム層に対して横ズレすることなく、ま
た剪断応力により永久変形することなく良好な状態で使
用可能であった。シートはエンボスロールから良好に剥
離し、得られたシートの厚みは、200μmであった。
比較例1の場合、ニッケル−クロムチューブに折れ皺状
の永久変形は発生しなかったものの、ニッケル−クロム
チューブとゴム層との間に横ズレが発生し、使用不可能
であった。また、比較例2の場合、ニッケル−クロムチ
ューブに折れ皺状の永久変形が発生し、使用不可能であ
った。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂の厚みムラを吸収
し、均一化された圧力で挾圧し、且つ、良好な鏡面性、
平滑性を実現する実用可能な鏡面ロールが実現され、均
一なエンボス賦形性ともう一方の面の、平滑性、無欠陥
性を飛躍的に向上した押出シート成形が可能となった。
従って、光学精度に優れたレンズシートを量産性良く、
安価に提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による押出シート成形用ロールの横断面
図である。
【図2】本発明による押出シート成形用ロールの一端部
の縦断面図である。
【符号の説明】
1:本発明の押出シート成形用ロール 2:軸芯部 2a:軸芯部の端面 3:ゴム層 4:ニッケル−クロムチューブ 4a:ニッケル−クロムチューブの突出端部の内面 5:ズレ防止部材 5a:ズレ防止部材の固定用の水平面 5b:ズレ防止部材の当接用の垂直面 6:接着剤層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面が平滑面であるプラスチ
    ックシートを押出成形する押出シート成形装置において
    該平滑面を成形するためのロールであって、軸芯部と、
    軸芯部を覆うゴム層と、さらにゴム層を覆う金属層とか
    らなり、該金属層はチューブ状物からなり、その少なく
    とも一端部はゴム層の端面より突出し、該チューブ状物
    の突出端部と軸芯部の端面との間に、固定用の水平面と
    当接用の垂直面とを有するズレ防止部材が配置され、該
    水平面がチューブ状物の突出端部の内面に固定され、該
    垂直面が軸芯部の端面に当接されてなる、押出シート成
    形用ロール。
JP9127158A 1997-05-16 1997-05-16 押出シート成形用ロール Pending JPH10315303A (ja)

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