JPH10314077A - 室内掃除システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 掃除機本体を屋外等の室外に
設置する方式でありながら、面倒で複雑な配管工事が全
く不要であり、掃除の際使用するホースも汎用の床移動
形掃除機と同様に通常の短い長さのものを使用できる室
内掃除システムを提供する。 【解決手段】 室外に設置した掃除機本体
と、掃除機本体の吸気口に接続するとともに室内外の連
通孔を挿通させて室内に引入れ自在にした可撓性管から
なる配管部材と、室内に引入れた配管部材の先端に接続
可能なホースユニットおよびホースユニットの先端に接
続可能な床ノズルとで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般家屋、集合住
宅などの建造物の室内を掃除するために用いられる室内
掃除システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、一般家庭で使用する電気掃除機と
しては、車輪を備える掃除機本体を移動させて複数の部
屋の掃除を行うことができるいわゆる床移動形掃除機が
専ら汎用されている。

【０００３】しかし、掃除機本体自身が室内にあるた
め、室内において吸引した塵埃は掃除機本体に内蔵する
フィルタでろ過して室内に排気されることになり、ろ過
しきれない微細な埃や家ダニが排除されず室内に残存す
るほか、掃除機使用時に発生する騒音により深夜や幼児
の就寝時における掃除機の使用を控えなければならない
問題があった。

【０００４】ところで、上記の問題を解決する一つのも
のとして、セントラル形の掃除機が従来より知られてい
る。すなわち、セントラル形掃除機は、一般に、屋外や
床下などに掃除機本体が設置され、掃除機本体の塵埃を
吸引する吸引口と各部屋のホース差込み口とが建造物内
部に固定配管された空気導管例えば硬質塩化ビニル管を
介して連結され、このホース差込み口にホースが接続さ
れ、さらに、その先端に延長管および床ノズルが接続さ
れる構造になっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セント
ラル形掃除機においては、建造物の建築時に上記空気導
管を床下、壁面内及び天井裏などにあらかじめ固定配管
しなければならず、また、空気導管が剛直管であるた
め、配管にあたって建造物の寸法に合わせて正確な寸法
に裁断しかつ各コーナー毎にエルボを用いて連結しなけ
ればならず、配管工事に多大な手間と費用を要するもの
であった。

【０００６】さらに、セントラル形掃除機用のホース
は、その一端がホース差込み口に接続固定される関係
上、各部屋の広さを考慮して一本の長さが約６ｍから１
０ｍ位も必要となり、非使用時におけるホースの収納保
管に相当なスペースを要するという厄介な問題があり、
セントラル形掃除機の普及を妨げる一つの要因ともなっ
ていた。

【０００７】本発明は、上記に鑑み、掃除機本体を屋外
等の室外に設置する方式でありながら、面倒で複雑な配
管工事が全く不要であり、掃除の際使用するホースも汎
用の床移動形掃除機と同様に通常の短い長さのものを使
用できる室内掃除システムを提供することを課題とする
ものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、下記の構成を有するものである。

【０００９】（１）室外に設置した掃除機本体と、上記
掃除機本体の吸気口に接続するとともに室内外の連通孔
を挿通させて室内に引入れ自在にした可撓性管からなる
配管部材と、室内に引入れた上記配管部材の先端に接続
可能なホースユニットおよび上記ホースユニットの先端
に接続可能な床ノズルとで構成したことを特徴とする室
内掃除システム。

【００１０】（２）上記（１）に記載の室内掃除システ
ムにおいて使用される配管部材であって、伸縮および屈
曲可能でかつ伸縮および屈曲した所定の形状を保持でき
る蛇腹構造をなし、室内掃除時に収縮状態から伸長状態
に長さを伸長させて室内に引入れるようにした合成樹脂
管。

【００１１】（３）ホースユニットの先端に延長管を介
して床ノズルを接続した上記（１）に記載の室内掃除シ
ステム。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例について、添付図面に
基づいて説明する。

【００１３】図１は本発明の一実施例を示す室内掃除シ
ステムの構成図で、掃除機本体１は、ファンモータ２、
電気回路３および吸引した塵埃をろ過するフィルター４
などを内蔵して屋外などの室外３０に設置されている。

【００１４】掃除機本体１には、塵埃を吸引する吸気口
５が室内３１に対向する面に設けられるとともに、屋外
などの外部に排気がなされるように排気口６が設けられ
ている。なお、７は電源コードである。

【００１５】掃除機本体１の吸気口５には、室内３１の
内部まで臨ませることができる配管部材１０が取り外し
自在に接続されている。すなわち、配管部材１０は、蛇
腹構造をした合成樹脂製の可撓性管１１とその両端部に
取付けられた掃除機本体１との接続用の接続パイプ１２
および後述するホースユニット２０との接続用の接続パ
イプ１３とからなり、吸気口５に接続パイプ１２を挿入
して接続するとともに、屈曲自在な可撓性管１１を室内
外を区画する隔壁３２に設けた連通孔３３を挿通させて
室内３１に引入れる。この配管部材１０の先端部の接続
用パイプ１３には、ホースユニット２０の蛇腹ホース２
１が連結パイプ２２を挿入して接続され、さらに、この
ホースユニット９の先端の手元パイプ２３には延長管２
４、２５を介して床ノズル２６が接続される構成になっ
ている。

【００１６】そして、室内掃除の際には、使用者が掃除
機本体１の電源をＯＮにすると、電気回路３がファンモ
ータ２を駆動し、床ノズル２６、延長管２４、２５、ホ
ースユニット２０、配管部材１０を通して吸気口５より
塵埃を吸引し、掃除を行なうが、排気は排気口６を通じ
て室外３０で行われるものである。

【００１７】図２は、配管部材１０を構成する可撓性管
１１の好ましい実施例を示すもので、可撓性管１１は単
に可撓性を有するだけでなく、長手方向に伸縮させたり
所定の方向に湾曲させたりした場合に、その伸長状態お
よび縮小状態において安定した長さ，さらに湾曲した所
定の形態を保持することができる蛇腹構造をなし、管壁
は例えば次のように構成されている。

【００１８】すなわち、可撓性管１１は、例えばポリプ
ロピレンなどの合成樹脂材料からなり、管壁が凹凸波形
壁に形成され、凹凸波形壁の一方の傾斜壁１５の長さが
他方の傾斜壁１４の長さに比較して短尺に形成された不
等辺三角波形状に構成され、図２（Ａ）に示すように、
長手方向に伸長させたり所定の方向に湾曲させたりし
て、その伸長、湾曲した所定の形態を安定して保持でき
る構造にしたものである。一方、図２（Ｂ）に示すよう
に、長手方向に縮小させて、短尺の傾斜壁１５を長尺の
傾斜壁１４に対して略平行な縮小姿勢に変化させ、かつ
その姿勢を自己保持させて、整然と傘状に折り畳まれた
形態に保持される。

【００１９】なお、可撓性管の構成は上記のものに限定
されず、伸長状態および収縮状態の安定した長さおよび
形態を自己保持できる構成、例えば、 凹凸波形壁の傾斜壁を厚肉・薄肉に形成し、薄肉部の
傾斜壁を反転するようにしたもの（特公昭４５−１４７
４５号公報参照）、 凹凸波形壁の谷部および山肩部に溝を設け、溝を屈曲
点として山肩部に溝を有する傾斜壁を反転するようにし
たもの（実公昭５７−３５７５５号公報参照）、などを
採用することができる。

【００２０】本実施例の可撓性管を含む配管部材は、未
使用時はコンパクトに収縮させて保管（掃除機本体内に
収納できるようにしてもよい）でき省スペースを実現す
るほか、使用時はその端部を吸気口に取付けて室内に引
入れる際に、その長さ方向に伸長させ管の長さを自由に
調整しながら配管するもので、全長にわたり伸長させて
（例えば約５ｍ程度の長さに）室内の奥深く引入れるこ
とで、ホースユニットは従来の床移動形掃除機と同様の
長さのものを使用して、複数の部屋の掃除が可能にな
る。さらに、配管部材は曲げた状態でもその形態を保持
するので、隔壁の連通孔を挿通させて室内のどのような
方向にも向かっても引入れかつその姿勢を安定して保持
でき、配管作業が容易でかつ複数の部屋の掃除を行なう
うえで非常に使用しやすいものである。

【００２１】なお、本発明においては、ホースユニット
に手元スイッチを設けて掃除機本体のＯＮＯＦＦ操作を
行なうリモコン式にしてもよく、この場合、配管部材に
沿って配置した導電線を掃除機本体内の電気回路に接続
するとともに、蛇腹ホースの保形補強用のピアノ線など
を信号線として用いるようしたり、手元部に発光部、掃
除機本体やこれと接続した室内センサに受光部を設けて
いわゆる光リモコン式にすることができる。

【００２２】また、本発明は上記実施例に限られず、掃
除機本体を床下に設置して床面の連通孔から配管材を室
内に挿通するようにしてもよいし、壁内部の空間（断熱
性確保のため広く設けられている）内に掃除機本体を配
置するようにしてもよい。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、掃除機本体が室外に設
置されているので、微細な塵埃や家ダニなどが室外に排
出されることになり、室内をよりクリーンな環境に維持
でき快適な住空間にすることができるほか、使用時の騒
音の問題もないので深夜に掃除を行っても近隣に迷惑を
かけることが少ない。

【００２４】しかも、掃除機本体を室外に設置しても、
少なくとも一本の可撓性管を配管部材として用いるだけ
で極めて簡便に室内掃除システムを構成でき、セントラ
ル形掃除機のように面倒な配管工事をする必要がないほ
か、ホースユニットも長尺のものを備える必要なく保管
スペースを要しない利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の室内掃除システムを示す概略図であ
る。

【図２】配管部材の実施例で、（Ａ）は可撓性管の伸長
屈曲状態を、（Ｂ）は縮小状態を示す図である。

【符号の説明】

１ 掃除機本体 ２ ファンモータ ３ 電気回路 ４ フィルター ５ 吸気口 ６ 排気口 １０ 配管部材 １１ 可撓性管 １２ 接続パイプ １３ 接続パイプ １４ 長尺傾斜壁 １５ 短尺傾斜壁 ２０ ホースユニット ２１ 蛇腹ホース ２２ 連結パイプ ２３ 手元パイプ ２４ 延長管 ２５ 延長管 ２６ 床ノズル ３０ 室外 ３１ 室内 ３２ 隔壁 ３３ 連通孔

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 室外に設置した掃除機本体と、上記掃除
   機本体の吸気口に接続するとともに室内外の連通孔を挿
   通させて室内に引入れ自在にした可撓性管からなる配管
   部材と、室内に引入れた上記配管部材の先端に接続可能
   なホースユニットおよび上記ホースユニットの先端に接
   続可能な床ノズルとで構成したことを特徴とする室内掃
   除システム。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の室内掃除システムにお
   いて使用される配管部材であって、伸縮および屈曲可能
   でかつ伸縮および屈曲した所定の形状を保持できる蛇腹
   構造をなし、室内掃除時に収縮状態から伸長状態に長さ
   を伸長させて室内に引入れるようにした合成樹脂管。
3. 【請求項３】 ホースユニットの先端に延長管を介して
   床ノズルを接続した請求項１に記載の室内掃除システ
   ム。