JPH1031384A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH1031384A
JPH1031384A JP18710796A JP18710796A JPH1031384A JP H1031384 A JPH1031384 A JP H1031384A JP 18710796 A JP18710796 A JP 18710796A JP 18710796 A JP18710796 A JP 18710796A JP H1031384 A JPH1031384 A JP H1031384A
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roll
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JP18710796A
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Takayasu Ueki
孝安 植木
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型剤供給用ロール(2)から定着ロール
(1)に対して離型剤を、離型剤すじの発生がなく長期
にわたって均一に供給することができるとともに、定着
ロールに付着する残留物が離型剤供給用ロールに転移し
てもその供給用ロールにおいて排除することができるロ
ール方式の離型剤供給手段を備えた定着装置を提供を提
供する。 【解決手段】 離型剤供給用ロール(2)の表面に複数
本の溝(3)を螺旋状に設け、その溝(3)は離型剤供
給用ロール(2)と定着ロール(1)との接触部Nの領
域内に常に1本以上の溝全体が存在するように形成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等の画像形成装置において使用する接
触加熱方式の定着装置に係り、詳しくは、加熱ロール等
からなる定着ロールの表面に接触回転して離型剤を供給
する離型剤供給用ロールを備えた定着装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】未定着トナー像を担持する転写紙に接触
状態で加熱を施することにより定着を行う、いわゆる接
触加熱方式の定着装置においては、その転写紙と接する
加熱ロール等の定着ロールの表面に離型剤(液)を供給
することによって、トナーの定着ロールへの転移や転写
紙の定着ロールからの剥離不良などが発生することを防
止するようになっている。
【0003】このように定着ロールに離型剤を供給する
タイプの定着装置としては、例えば、回転する定着ロー
ルの表面に対して板状のブレードを直接当接させてロー
ル表面に離型剤を塗布する離型剤塗布手段を採用したも
のがある。この離型剤塗布手段は、ブレードの定着ロー
ルとの接触圧等を調整することにより離型剤の塗布量を
制御するようになっており、簡易な構成の装置とするこ
とができる。しかし、一方では、定着ロールの表面に付
着する残留物がブレードの先端部に堆積してしまい、そ
の結果、ブレードの定着ロール表面への当接の仕方が部
分的に不安定となり、均一な離型剤の塗布ができなくな
るという問題がある。
【0004】また、上記のようなブレード方式ではな
く、ロール方式の離型剤供給手段を採用している定着装
置もある。すなわち、その離型剤供給手段は、離型剤が
貯留された離型剤溜めと定着ロールとの間を互いに接触
回転する複数のロールを配し、離型剤溜めの離型剤を複
数の回転するロール表面を介して定着ロールの表面まで
供給するようになっている。
【0005】しかし、このロール方式の離型剤塗布手段
では、ブレードの場合のように定着ロールの表面に付着
する残留物が堆積することはないが、転移した残留物が
ロールを介して離型剤溜めに移動して混入してしまう等
の問題がある。
【0006】この他、ロール方式の離型剤供給手段を採
用した定着装置としては、加熱定着ロールに接触して回
転する離型剤供給用ロールと、この離型剤供給用ロール
と離型剤溜めにある離型剤とに接触して回転する計量ロ
ールと、この計量ロールの表面に接触した状態で設置さ
れ、離型剤溜めから取り上げた計量ロール上の離型剤が
所定量になるように計量する計量ブレードとからなる離
型剤塗布手段を採用したものが提案されている(特開昭
59−38775号公報)。この定着装置は、計量ロー
ルの表面に深さが0.025〜0.127mm程度のら
せん溝を設け、このらせん溝が計量ブレードの先端部を
通過した際に、計量ブレードの先端に堆積する残留物を
らせん溝により取り除くような仕組みになっている。そ
して、このような構成を採用したことにより、計量ブレ
ードの先端部が常に清掃されることになり、この結果、
計量ブレード先端部に残留物が堆積することによって発
生しやすい離型剤の不均一な計量、ひいては不均一な供
給を防止できるようになっている。
【0007】ところが、この離型剤供給手段を採用した
定着装置の場合、計量ロールに設けられたらせん溝の存
在により、計量ブレードを通過した後にこの計量ロール
と接触する離型剤供給用ロールへの離型剤の供給量が不
均一となる。これは、計量ブレードと計量ロールとの接
触状態が線接触であるため、溝がある部分と溝のない部
分とが存在してしまい、その両者間で離型剤の付着量に
差が生じることによって発生する現象である。このた
め、定着ロール表面への離型剤供給も不均一となり、定
着後の転写紙中に離型剤すじが発生する等の画質劣化を
招くという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述したよう
な各従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的
とするところは、離型剤供給用ロールから定着ロールに
対して離型剤を、離型剤すじの発生がなく長期にわたっ
て均一に供給することができるとともに、定着ロールに
付着する残留物が離型剤供給用ロールに転移してもその
供給用ロールにおいて排除することができるロール方式
の離型剤供給手段を備えた定着装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の定着装置は、図
1に例示するように、回転する定着ロール(1)の表面
に接触回転して離型剤を供給する離型剤供給用ロール
(2)を備えた定着装置であって、上記離型剤供給用ロ
ール(2)の表面に複数本の溝(3)を螺旋状に設け、
その溝(3)は離型剤供給用ロール(2)と定着ロール
(1)との接触部(N)の領域内に常に1本以上の溝全
体が存在するように形成されていることを特徴とするも
のである。
【0010】また、本発明の定着装置は、上記の構成か
らなる定着装置において、離型剤供給用ロール(2)
が、定着ロール(1)との接触部(N)における回転移
動方向が定着ロール(1)とは逆方向になるように回転
するように構成したものである(図中の回転方向を示す
矢印参照)。
【0011】ここで、上記離型剤を供給(塗布)する定
着ロール(1)は、通常加熱ロールであるが、加熱ロー
ルと加圧ロールを対で使用する装置の場合には双方のロ
ールであってもよい。また、上記接触部(N)の領域内
に1本以上の溝全体が存在するとは、図1(b)に例示
するように、1本の溝(3)のすべてが完全に領域(点
線で囲む範囲)内に含まれた状態をいう。さらに、離型
剤(液)は、通常、定着ロールと離型剤供給用ロールの
接触部(N)近傍の上方から離型剤供給パイプ(7)に
より滴下するように供給すればよいが、特にこれに限定
されない。なお、図1中において4は未定着トナー像4
aを担持する転写紙である。また、図1中では図示して
いないが、定着ロール(1)の転写紙(4)を通過させ
る定着部には、通常所定の加圧部材(加圧ロール、加圧
ベルトなど)が圧接された状態で配設されている。
【0012】このように離型剤供給用ロールに複数本の
溝を特定条件下の螺旋状に設けたことにより、離型剤供
給用ロールと定着ロールとの接触部の全域にわたって必
ず1本以上の溝が存在することになり、接触部において
溝のないことによる離型剤の供給の不安定性さを解消す
ることができ、定着ロールの表面に離型剤を均一に供給
することができる。
【0013】また、上記接触部の領域内に存在する1本
以上の螺旋状溝により、定着ロール表面に付着する残留
物がかき落とされると同時に、溝に捕獲された残留物が
その溝の螺旋方向にそってかつロール軸の一方の端部に
向けて移動し、残留物が同じ場所に堆積されることがな
い。
【0014】さらに、定着ロールと離型剤供供給ロール
の接触部における回転移動方向が互いに逆方向になって
いることにより、その接触部における両ロール間の確実
な摺接がおこるため、離型剤の定着ロールへの均一な供
給がなされるととともに、溝による定着ロール上の残留
物のかき落としが確実になされる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、実施例を挙げて本発明につ
いて詳細に説明する。
【0016】図2は本発明に係る定着装置の一実施例を
示すものであり、この定着装置は、例えば、複写機、プ
リンター等のような画像形成装置に組み込まれて使用さ
れるものである。図中において、符号1は定着ロールと
しての加熱ロール、2は離型剤供給用ロール、4は未定
着トナー像4aを担持する転写紙、5はエンドレスベル
ト、6は加圧補助パット、7は離型剤供給パイプ、8は
離型剤回収容器、9は温度センサーである。
【0017】定着ロールとしての加熱ロール1は、円筒
状の芯材11に弾性体層12や表面被覆層13を設けた
ロール構造からなり、しかも、その芯材11の中空内部
に加熱手段14を設置して構成されている。そして、こ
の加熱ロール1は、加熱手段14の発熱によりロール表
面が所定の温度に加熱された状態に保たれるとともに、
ロール全体が図示しない回転駆動装置により図中の矢印
方向に一定の速度で回転するようになっている。また、
加熱ロール1の表面温度は、このロール表面に接触する
ように配置された温度センサー7により検知され、その
検知情報が加熱手段21の温度コントローラにフィード
バックされて一定温度に保たれるように制御されてい
る。
【0018】エンドレスベルト5は、加熱ロール1の外
周面の一部に圧接されながら回転するように複数の支持
ロール51,52,53に対して張架された状態で設置
されている。複数の支持ロールのうちで支持ロール51
は、加圧手段も兼ねており、圧縮コイルスプリング等か
らなる所定の加圧機構54により加熱ロール1の中心に
向けて付勢され、エンドレスベルト5を加熱ロール1表
面に圧着している。また、この加圧兼支持ロール51
は、後述する加圧補助パッド6とともに、エンドレスベ
ルト5を加熱ロール1の外周面に所定の接触部幅を確保
するため、加熱ロール1を中心にして加圧補助パッド6
から所定距離だけ離れた位置に相当する取り付け角度θ
に基づいて設置される。なお、取り付け角度θとは、支
持ロール51の中心や加熱ロール1の最下点と加熱ロー
ル1の中心とをそれぞれ結ぶ直線どしの交差角である。
【0019】加圧補助パッド6は、支持ロール51の手
前側(転写紙排出側)となる位置にベルト内周面と摺接
するような状態で設置されたものであり、圧縮コイルス
プリング等からなる所定の加圧機構61により加熱ロー
ル1の中心に向けて付勢されることによって、エンドレ
スベルト5を加熱ロール1の表面に圧接するようになっ
ている。この加圧補助パッド6を設置したことにより、
エンドレスベルト5の加熱ロール1との接触幅(ニップ
幅)は、加圧補助パッド6がないときのニップ幅よりも
大幅に広がる。
【0020】離型剤供給用ロール2は、円筒状の芯金2
1に弾性被覆層22を形成したロール体構造からなるも
のであり、加熱ロール1の表面に接触した状態で、図示
しない回転駆動装置により図中の矢印で示す方向に回転
するようになっている。離型剤供給用ロール2の加熱ロ
ール1と接触している部分は、所定の幅からなる接触部
Nが形成される。また、離型剤は、離型剤貯蔵タンク7
1から所望のポンプ72等により離型剤供給パイプ7を
介して、加熱ロール1と供給用ロール2の圧接部Nの上
方から供給されるようになっている。そして、余剰の離
型剤は、供給用ロール2の下方に一端が加熱ロールに近
接した状態で配設された離型剤回収容器8のなかに回収
されるようになっている。さらに、この供給用ロール2
には、必要に応じて、ロール表面に存在する残留物を取
り除くための残留物除去用部材を離型剤供給の障害にな
らないような構成でもって設置してもよい。
【0021】そして、この定着装置においては、図3に
示すように、離型剤供給用ロール2の表面(弾性被覆層
32)に対し、離型剤供給用ロール2と定着ロール1と
の接触部Nの領域内に常に1本以上の溝全体が存在する
ような複数の溝3を複数本形成している。この複数本の
溝3は、ロール軸方向に対する螺旋量R(溝のロール両
端部でのロール周面方向に対する位置ずれ量)が一定で
あり、全ての溝が同一寸法で等間隔Pで平行に配設され
ている。接触部Nの領域内に存在する溝3の数は、好ま
しくは2〜3本である。この接触部N内の溝3の存在本
数が3本を越える場合には、接触部N内の溝が軸方向に
対して不均一に接触する等の不具合がある。また、溝3
の幅wや深さ適宜設定される。さらに、溝3の断面形状
は特に限定されないが、U字形が好ましい。このような
溝3は、例えば、ガスレーザーによる切削加工技術を用
いて形成することができる。
【0022】また、この定着装置においては、離型剤供
給用ロール2を、接触部Nにおける回転移動方向が加熱
ロール1とは逆方向になるように回転させている。ま
た、供給用ロール2の回転速度は、定着ロール2の回転
速度の1/2〜1/10程度にすることが望ましい。さ
らに、この離型剤供給用ロール2の一方の端部には、図
示しないが、その端部のロール表面に付着している残留
物を除去するためのウェブをロール端部表面に接触させ
た状態で設置している。なお、ウェブを当接させている
ロール端部は転写紙のトナー画像領域以外となる部位で
ある。
【0023】さて、このように構成された定着装置は、
以下のようにして作動する。
【0024】まず、加熱ロール1が、所定温度に加熱さ
れるとともに一定速度で回転し始め、また、エンドレス
ベルト5が、加圧補助パット6と支持ロール51の間の
領域に対応する加熱ロール1の外周面に圧接しながら回
転する。一方、所定の画像形成装置によりトナー像が転
写された記録紙4が定着装置まで搬送される。そして、
未定着トナー像4aを担持する記録紙4が、そのトナー
像面を加熱ロール1側に対向させた姿勢でもって、加熱
ロール1とエンドレスベルト5の圧接部Nに挿通され
る。これにより、未定着トナー像4aは加圧加熱されて
記録紙4に定着される。
【0025】この定着工程において、加熱ロール1の表
面には離型剤供給用ロール2により離型剤が供給され
る。すなわち、離型剤が、離型剤供給パイプ7から接触
部Nの上方に供給され、互いに逆方向に回転する加熱ロ
ール1と供給用ロール2の間で滞留しつつ一定量だけ加
熱ロール1の表面に薄く塗布されるようになっている。
一方、供給用ロール2の表面に付着した余剰の離型剤
は、離型剤回収容器8に自然に回収されるようになって
いる。
【0026】そして、この定着工程が終了すると、圧接
部Nを通過した記録紙4は、剥離装置を要することな
く、支持ロール51の加圧作用をうけることにより図2
中の一点鎖線で示すように加熱ロール1の表面からセル
フストリッピングして排出される。また、この記録紙4
の加熱ロール1からの剥離は、加熱ロール1の表面に離
型剤が塗布されているため、加熱ロール側にトナーが転
移することもなく、良好にかつ円滑に行われる。
【0027】次に、この定着装置を用いて行った離型剤
供給特性に関する試験について説明する。
【0028】まず、定着装置の各構成部品として以下の
条件のものを適用した。加熱ロール1としては、外径が
46mm,内径が43mmのアルミニウム製円筒芯金1
1にシリコンーンゴム(ゴム硬度JIS−A45°)1
2を2mmの厚さで被覆した後、さらにその表面にバイ
トンゴム(デュポン社の登録商標)13を30μmの厚
さにコートして鏡面状態に近いロール表面に仕上げたも
のを使用した。弾性体層12のゴム硬度については、T
eclock社製のスプリングタイプのA型硬度計を用
い、JIS K6301に準拠し、荷重9.80Nを付
加して計測した結果であり、ここではこの測定法を「J
IS−A」と略称している。加熱手段14は、650W
のハロゲンランプを内設し、そのホロゲンランプにより
加熱ロール1の表面温度が120°になるように加熱し
た。
【0029】また、エンドレスベルト5としては、厚さ
75μm、ベルト幅300mm、周長188mmのポリ
イミドフィルムからなるベルトを使用し、それを3つの
支持ロールに98.06Nの張力にて張架した。支持ロ
ール51,52,53としては、外径が23mm、18
mm、18mmからなるステンレス製ロールを使用し
た。また、これらの各支持ロールには、中央部の直径が
両端部の直径よりもわずかに大きくなるようにテーパ加
工した。すなわち、このテーパ加工は、エンドレスベル
ト5の張力により発生するたわみを補正するためのもの
であり、この加工処理によりエンドレスベルトを支持ロ
ールに対して波打ちすることなく均一な張力で円滑に回
転走行させることが可能となる。上記各支持ロールは、
エンドレスベルト5がロールの軸方向に蛇行走行してロ
ールから外れてしまうことを防ぐため、それぞれ軸方向
に対して変位可能に設置した。また、支持ロール51
は、ステンレス製ロールを使用し、取り付け角度θが約
45°となる位置に設置した。この際、支持ロール51
は加熱ロール1とのニップ幅(ロール周面方向)が、エ
ンドレスベルト5及び加圧補助パット6がない状態で、
3.6mmになるように加圧した。
【0030】さらに、加圧補助パッド6としては、ベル
ト長手方向に対する幅が10mmのステンレス製支持体
62の上面に厚さ2.5mmのシリコンゴム発泡体63
を被覆し、その上にエンドレスベルト5との接触摩擦抵
抗を下げるためにガラス繊維にテフロン樹脂を含浸させ
たテフロンシート64を積層したものを使用した。この
加圧補助パッド6を設置したことによるエンドレスベル
ト5と加熱ロール1とのニップ幅は18mmであった。
【0031】そして、離型剤供給用ロール2としては、
外径14mm、内径11mmのアルミニウム製円筒芯金
21の周面に、ゴム硬度50°(JIS−A)のシリコ
ンゴム22を厚さが3.0mmとなるように直接被覆し
た、軸方向長さ300mmのロール体を使用している。
これに加えて、本実施例用の離型剤供給用ロール2とし
て、図3に示すように、上記ロール体のシリコンゴム層
22の表面に対して幅wが1.0mm、深さが1.5m
m、螺旋量Rが2mmの螺旋溝3をピッチP=1.02
mmで複数本形成したものを作製した。また、比較のた
めに、溝3として螺旋量Rがゼロ、即ちロール軸方向に
対して平行状態で複数本並ぶ直線溝を形成した離型剤供
給用ロール2も作製した。
【0032】また、離型剤供給用ロール2は、いずれも
加熱ロール1との接触部Nの幅Wが5mmになるように
配設し、加熱ロール1の回転速度の1/3の速度で逆方
向に回転させた。この実施例用の供給用ロール2の場
合、その螺旋溝3は上記接触部Nの領域内で2本存在す
ることになる。さらに、離型剤としては、ジメチルシリ
コーンオイル(粘度300cs)を使用した。
【0033】このような条件のもとで、螺旋溝と直線溝
を形成した2本の離型剤供給用ロールをそれぞれ適用
し、加熱ロール1を図中の矢印方向に200m/sec
の速度で回転させることにより、普通紙に0.65mg
/cm2 の量のトナーをのせた記録紙4を2,000枚
ずつ連続して通過させて定着を行い、その2,000枚
定着ごとにOHPシートを通過させる試験を繰り返し
た。そして、この2,000枚単位ごとにおけるOHP
シート上での離型剤すじの発生の有無について調べたと
ころ、下記表に示すような結果が得られた。表中、○は
OHPシート上に離型剤すじが発生しないことを示し、
×は離型剤すじが発生したことを示す。
【0034】
【表1】
【0035】この表の結果から明らかなように、離型剤
供給ロールに螺旋溝を設けたことにより、離型剤すじが
発生しにくくなることがわかる。また、その離型剤すじ
が発生する時期についても、直線溝を設けた場合に比べ
て、約6000枚程度もその発生時期を遅くすることが
可能になることがわかる。一方、この試験中において、
離型剤供給用ロール2の端部に設置したウェブのロール
接触面の状態を観察し続けたところ、トナー等の残留物
が付着していることが確認された。これは、供給用ロー
ル2の螺旋溝3に捕獲された残留物が次第にロール軸方
向に移動し、ロール端部まで到達していることを意味し
ている。
【0036】なお、この実施例においては、離型剤供給
用ロール2の回転速度を可変制御できるように構成して
もよい。この場合は、加熱ロールへの離型剤の供給量を
所望の量に調整することが可能となる。また、エンドレ
スベルト方式に代えて、加圧ロールを適用してもよい。
【0037】また、この実施例においては、離型剤供給
用ロール2の端部に残留物除去用のウェブ(不図示)を
設置したが、図4に示すように、供給用ロール2の軸方
向全域にわたって巻き取り式のウェブ80を設置しても
よい。この場合は、離型剤供給用ロール2の表面に存在
する残留物をより確実にかつ迅速に除去することがで
き、残留物により起こり得る障害を回避できる。
【0038】さらに、この実施例においては、図5に例
示するように、螺旋状の溝3を形成した離型剤供給用ロ
ール2に対して接触回転する残留物除去用ロール10を
設置してもよい。この残留物除去用ロール10は、接触
回転時において供給用ロール2に形成した螺旋状溝3と
合致するように、かかる溝3とは逆方向の関係になる螺
旋状の突起条10aを複数本設けたものである。このよ
うな残留物除去用ロール10を設置することにより、離
型剤供給用ロール2の溝3にある残留物をその溝方向に
そってロール端部側に移動させることができるととも
に、強制的に的確に除去することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着装置
によれば、離型剤供給用ロールに複数本の溝を特定の螺
旋状に設けたことにより、接触部において溝のないこと
による離型剤の供給の不安定性さを解消することがで
き、定着ロールの表面に離型剤を均一に供給することが
できる。また、上記接触部の領域内に存在する1本以上
の螺旋状溝により、定着ロール表面に付着する残留物が
かき落とされると同時に、溝に捕獲された残留物がその
溝の螺旋方向にそってかつロール軸の一方の端部に向け
て移動し、残留物が同じ場所に堆積されることがない。
【0040】従って、離型剤供給用ロールから定着ロー
ルに対して離型剤を、離型剤すじの発生がなく長期にわ
たって均一に供給することができる。しかも、定着ロー
ルに付着する残留物が離型剤供給用ロールに転移しても
その供給用ロールにおいて簡便に排除することができ
る。
【0041】さらに、定着ロールと離型剤供供給ロール
の接触部における回転移動方向が互いに逆方向になるよ
う構成されているので、その接触部における両ロール間
の確実な摺接がおこり、その結果、離型剤の定着ロール
への均一な供給が可能になるとともに、溝による定着ロ
ール上の残留物のかき落としが確実に実行される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の定着装置の基本的構成を示すもの
で、(a)はその装置の要部概念図、(b)は離型剤供
給用ロールの表面状態を示す正面図である。
【図2】 本発明の一実施例に係る定着装置の要部構成
図である。
【図3】 実施例で使用した離型剤供給用ロールを示す
もので、(a)はそのロール表面全体を示す正面図、
(b)は接触部に相当するロール表面を拡大して示す説
明図である。
【図4】 本発明の他の実施例に係る定着装置の要部構
成図である。
【図5】 残留物除去用ロールを示すもので、(a)は
そのロール表面全体を示す正面図、(b)はその使用状
態を示す側面概念図である。
【符号の説明】
1…定着ロール、2…離型剤供給用ロール、3…螺旋状
の溝、N…接触部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する定着ロールの表面に接触回転し
    て離型剤を供給する離型剤供給用ロールを備えた定着装
    置であって、 上記離型剤供給用ロールの表面に複数本の溝を螺旋状に
    設け、その溝は離型剤供給用ロールと定着ロールとの接
    触部の領域内に常に1本以上の溝全体が存在するように
    形成されていることを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記離型剤供給用ロールは、定着ロール
    との接触部における回転移動方向が定着ロールとは逆方
    向になるように回転する請求項1記載の定着装置。
JP18710796A 1996-07-17 1996-07-17 定着装置 Pending JPH1031384A (ja)

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JP18710796A Pending JPH1031384A (ja) 1996-07-17 1996-07-17 定着装置

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JP (1) JPH1031384A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011203594A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置及び画像形成方法、並びに、清掃装置及び清掃方法

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