JPH1031219A - 高分子液晶成膜方法及びゲストホスト液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

高分子液晶成膜方法及びゲストホスト液晶表示装置の製造方法

Info

Publication number
JPH1031219A
JPH1031219A JP8204256A JP20425696A JPH1031219A JP H1031219 A JPH1031219 A JP H1031219A JP 8204256 A JP8204256 A JP 8204256A JP 20425696 A JP20425696 A JP 20425696A JP H1031219 A JPH1031219 A JP H1031219A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solvent
liquid crystal
substrate
phase transition
transition point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP8204256A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Shigeno
信行 重野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8204256A priority Critical patent/JPH1031219A/ja
Publication of JPH1031219A publication Critical patent/JPH1031219A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高分子液晶を用いて良好な一軸配向性を有す
る光学膜を形成する。 【解決手段】 先ず下地膜形成工程を行ない、ポリアミ
ック酸を溶媒に溶かした配向剤を基板1の表面に塗工し
た後加熱処理しポリアミック酸を脱水閉環して耐溶剤性
を備えたポリイミド下地膜2を形成する。次に所定の配
向方向に沿ってポリイミド下地膜2をラビングする配向
工程を行なう。続いて塗工工程を行ない、所定の相転移
点を有する高分子液晶3を溶媒に溶かした溶剤を耐溶剤
性のポリイミド下地膜2に重ねて所定の厚みで塗工す
る。最後に整列工程を行ない、基板1を一旦相転移点以
上に加熱処理した後相転移点以下の温度まで徐冷し高分
子液晶3を該配向方向に整列させて一軸光学膜3aを形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高分子液晶の成膜方
法及びゲストホスト液晶表示装置の製造方法に関する。
より詳しくは高分子液晶を一軸光学膜として成膜しゲス
トホスト液晶表示装置に内蔵させて四分の一波長板の機
能を付与する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、波長板は、互いに垂直な方向に
振動する直線偏光が板を通過した時、これらの間に所定
の光路差(従って位相差)を与える複屈折板(結晶板)
をいう。複屈折板の厚さをd、互に垂直な電気的主軸方
向に振動する直線偏光の屈折率をn1,n2とした時、
光路差は|n1−n2|dで与えられる。この値がλ/
4,λ/2,λ/1(λは用いる光の真空中での波長)
のものを夫々四分の一、二分の一、一波長板といい、こ
れらはπ/2,π,2πの位相板に相当する。例えば、
四分の一波長板は互いに垂直な方向に振動する直線偏光
の間に1/4波長の光路差を生ずる様に厚さを決められ
た複屈折板である。白雲母を適当な厚さに劈開した薄板
等が用いられる。あるいは、一方向に分子配向させた合
成樹脂板等が用いられる。この板に主軸方向と45°の
方位を持つ直線偏光を入れると透過光は円偏光になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】四分の一波長板は様々
な用途があり、近年では反射型ゲストホスト液晶表示装
置の偏光制御素子に用いられており、例えば特開平6−
222351号公報に開示されている。この公報では、
反射型ゲストホスト液晶表示装置に内蔵された四分の一
波長板層が開示されており、実施例としては一方向に分
子配向させたポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカー
ボネート、ポリエチレンテレフタレート等の高分子フィ
ルムで実現している。しかしながら、これらの高分子フ
ィルムの分子配向性は不十分であり、実用的な性能を備
えた四分の一波長板層を得るに至っていない。又、この
公開公報では、高分子液晶を用いた四分の一波長板層も
開示している。即ち、高分子液晶を加熱し、別途加熱又
は冷却した基板上に付着させて四分の一波長板層を形成
している。しかしながら、この方法であっても高分子液
晶に十分な一軸配向性を付与する事は難かしく、実用的
な性能を備えた四分の一波長板層を得るに至っていな
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述した従来の技術の課
題を解決する為に、優れた一軸配向性を実現できる高分
子液晶成膜方法を開発した。まず下地膜形成工程を行な
い、ポリアミック酸を溶媒に溶かした配向剤を基板の表
面に塗工した後加熱処理しポリアミック酸を脱水閉環し
て耐溶剤性を備えたポリイミド下地膜を形成する。次
に、配向工程を行ない、所定の配向方向に沿って該ポリ
イミド下地膜をラビングする。続いて塗工工程を行い、
所定の相転移点を有する高分子液晶を溶媒に溶かした溶
剤を耐溶剤性の該ポリイミド下地膜に重ねて所定の厚み
で塗工する。さらに、整列工程を行ない、該基板を一旦
相転移点以上に加熱処理した後相転移点以下の温度まで
徐冷し該高分子液晶を該配向方向に整列させて一軸光学
膜を形成する。
【0005】本発明はゲストホスト液晶表示装置の製造
方法も包含しており以下の工程からなる。まず、下地膜
形成工程を行ない、ポリアミック酸を溶媒に溶かした配
向剤を一方の基板の表面に塗工した後加熱処理しポリア
ミック酸を脱水閉環して耐溶剤性を備えたポリイミド下
地膜を形成する。次に配向工程を行ない、所定の配向方
向に沿って該ポリイミド下地膜をラビングする。続いて
塗工工程を行ない、所定の相転移点を有する高分子液晶
を溶媒に溶かした溶剤を耐溶剤性の該ポリイミド下地膜
に重ねて所定の厚みで塗工する。さらに整列工程を行な
い、該基板を一旦相転移点以上に加熱処理した後相転移
点以下の温度まで徐冷し該高分子液晶を該配向方向に整
列させて四分の一波長板層を形成する。この後接合工程
を行ない、所定の間隙を介して他方の基板を該一方の基
板に接合する。最後に注入工程を行ない、二色性色素を
含有したゲストホスト液晶を該間隙に注入する。
【0006】本発明ではポリアミック酸を脱水閉環して
耐溶剤性を備えたポリイミド下地膜をラビングし、その
上に高分子液晶を成膜して一軸光学膜を得ている。この
一軸光学膜は例えば反射型ゲストホスト液晶表示装置に
四分の一波長板層として形成される。四分の一波長板層
として用いられる高分子液晶(液晶ポリマー)はシクロ
シヘキサノンやフェノール等の適当な溶媒に溶解させた
後、スピンコートや印刷等により基板上に塗布される。
この際、液晶ポリマーに対する下地膜として耐溶剤性の
高いポリアミック酸タイプのポリイミドを使用する事に
より、液晶ポリマーを溶かした溶媒による下地膜のダメ
ージを防止し良好な一軸配向(良配向)を実現してい
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の最良
な実施形態を詳細に説明する。図1は本発明かかる高分
子液晶成膜方法を示す工程図である。まず、(A)に示
す様に、下地膜形成工程を行なう。具体的には、ポリア
ミック酸を溶媒に溶かした配向剤を基板1の表面に塗工
した後加熱処理し、ポリアミック酸を脱水閉環して耐溶
剤性を備えたポリイミド下地膜2を形成する。さらに配
向工程を行ない、矢印で示す所定の配向方向に沿ってポ
リイミド下地膜をラビングする。次に(B)に示す塗工
工程を行ない、所定の相転移点を有する高分子液晶3を
溶媒に溶かした溶剤を耐溶剤性のポリイミド下地膜2に
重ねて所定の厚みで塗工する。この高分子液晶3は相転
移点を境にして高温側のネマティック液晶相と低温側の
ガラス固体相との間を相転移可能な材料である。例え
ば、この高分子液晶3は室温でガラス状態であり、好ま
しくは100℃以上に相転移点を持つ主鎖型もしくは側
鎖型である。この高分子液晶3は光学的に可視領域に吸
収のない透明物質である。この高分子液晶3を有機溶媒
(例えばシクロヘキサノン、フェノール、シクサロヘキ
サンとn−ブタノンの混合物)に溶解させた後、スピン
コーティングによってポリイミド下地膜2の表面に塗布
する。なお、スピンコーティングに代え、ディッピング
(浸漬)又はスクリーン印刷等を用いてポリイミド下地
膜2の表面に塗布してもよい。スピンコーティングを行
なう場合、溶剤の濃度やスピン回転数等の条件を適宜設
定して、形成される一軸光学膜の厚みが可視光領域で例
えばλ/4の位相差を生じさせる様にする。最後に
(C)に示す整列工程を行なう。即ち、基板1を一旦相
転移点以上に加熱処理した後相転移点以下の温度まで徐
冷し高分子液晶3をラビングで決められた配向方向に整
列させて一軸光学膜3aを形成する。例えば、100℃
以上の相転移点を有し高分子の主鎖又は側鎖に液晶分子
を導入した高分子液晶材料に対して加熱及び徐冷を行な
う。図示する様に、塗工段階では高分子液晶3に含まれ
る液晶分子はランダムな整列状態にあるのに対し、徐冷
後では液晶分子は配向方向に沿って整列し、所望の一軸
光学異方性が得られる。具体的には、高分子液晶3を塗
工した基板1を予めネマティック相温度又はイソトロピ
ック相温度に設定されたオーブンに投入して加熱する。
その後徐冷して室温まで戻す。これによって塗工された
高分子液晶3が予めラビング処理しておいた基板1の配
向方向に整列する。
【0008】以上のように、本発明では下地膜2として
ポリアミック酸を脱水閉環して耐溶剤性を備えたポリイ
ミドを用いている。従って、塗工工程で高分子液晶3を
溶解した溶液を塗布してもポリイミド下地膜2はダメー
ジを受けず、ラビング処理によって与えられた配向能を
維持している。これにより、高分子液晶3に対して整列
工程段階で良好な一軸配向能を発揮する事ができる。な
お、下地膜として、予め重合化したポリイミドを溶媒に
溶かした配向剤を塗布乾燥させたものを用いる事も考え
られる。これはポリアミック酸を脱水閉環して形成した
ポリイミド下地膜2に比べ低温で成膜が可能であるが、
その分耐溶剤性に劣っている。又、ポリイミド(PI)
に変えてポリビニルアルコール(PVA)を下地膜に用
いる事も可能である。しかしながら、このPVAは十分
な耐溶剤性を備えていない。これらPIやPVAを用い
た場合、高分子液晶の溶媒として使用する有機溶剤(ク
ロロホルム等のハロゲン系溶剤、フェノール系溶剤、メ
チルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン等)に
より、配向能が消失もしくは低下し高分子液晶に対して
良好な一軸配向を付与する事ができない。
【0009】図2を参照して高分子液晶の化学構造を説
明する。図示する様に、高分子液晶は、低分子液晶にお
けるコア部分の化学構造と同じ剛直なメソゲン基(液晶
構成基)Aを含んでいる。このメソゲン基Aは屈曲性の
側鎖B(例えば、ポリエチレン鎖あるいはポリオキシエ
チレン鎖)を介して、アクリル、メタクリルあるいはメ
チルシロキサンの繰り返し単位を有する重合体の主鎖C
に連結されている。かかる構造はペンダント形式の側鎖
型高分子液晶と呼ばれている。この高分子液晶は、その
構造要素により低分子液晶の場合と同様にネマティッ
ク、スメクティック及びコレステリック相を呈する。そ
の液晶温度領域は一般に低分子液晶より高温側に存在
し、相転移温度は分子量と共に上昇する。側鎖型高分子
液晶の骨格主鎖にシクロヘキサン結合を導入すると、液
晶温度領域を低下させる事ができる。
【0010】次に図3を参照して、図1の(A)に示し
た下地膜形成工程及び配向工程を具体的に説明する。ま
ず、(A)に示す様に、基板1の表面に有機配合剤3を
塗布する。これは回転塗布法(スピンコート)もしくは
印刷塗布法によって行なう。なお、この塗布に先立って
基板1は予め洗浄されている。有機配向剤2aはポリア
ミック酸を溶媒に溶したものである。次に(B)に示す
様に、比較的低い温度で基板1を仮焼成し、その表面に
塗布された有機配向剤を半硬化する。例えばポリアミッ
ク酸を溶媒に溶した有機配向剤2aを100℃で5分間
仮焼成し、溶媒等を飛ばしている。この仮焼成工程は好
ましくは窒素雰囲気下で行なわれる。仮焼成後では、配
向剤2aは半硬化状態にあり、その表面は比較的柔らか
い。続いて比較的高い温度で基板1を本焼成し配向剤2
aを完全硬化してその膜質を安定化する。具体的には、
配向剤2aに含まれるポリアミック酸を脱水閉環して安
定なポリイミドに転換している。この為、本例では窒素
雰囲気中180℃の温度で90分間加熱して本焼成を実
施し、耐溶剤性に優れたポリイミド下地膜2を得てい
る。最後に(C)に示す様にポリイミド下地膜2を回転
ローラ4に巻き付けられたバフ材5で一定の方向(矢印
で示す)にラビングして高分子液晶に対する配向能を付
与する。
【0011】一般的にポリイミド系高分子は図4に示し
た反応式によって合成される。即ち、(A)に示したジ
アミン化合物と酸無水物を溶媒中で反応させて、(B)
に示すポリアミック酸を合成する。本発明で用いる配向
剤はこのポリアミック酸の溶液であり、塗工後乾燥及び
加熱硬化の工程で脱水閉環し(C)に示したポリイミド
となる。ここでR1 及びR2 で表わした部分の構造は、
生成するポリイミドの特性に大きく影響する為高分子液
晶に対する下地配向層として使用する場合はこれにマッ
チングした分子構造を選択する事が必要である。上述し
た様に、本発明はポリイミド系の有機配向剤としてポリ
アミック酸の溶液を用いている。溶媒としては例えばN
−メチル−2−ピロリドン等のアミド系極性溶媒が用い
られるが、印刷塗工用の場合塗布性を改善する為にセロ
ソルブ等表面張力の低い溶媒が混合使用されている。こ
の有機配向剤の特徴は、前駆体であるポリアミック酸の
状態では溶解性が良好で、塗工剤として濃度及び粘度等
の調整が容易であり、硬化により不溶の安定したポリイ
ミド膜を形成するという点である。ポリアミック酸のイ
ミド化温度はR1 及びR2 の分子構造によって異なる
為、個々に適性硬化条件を決定する必要がある。ポリイ
ミド系有機配向膜の最も基本的な配向特性は、ラビング
で規制された配向方向に沿って、液晶分子の長軸が配向
する事である。ラビングによる配向はその剪断応力によ
り配向膜表面が延伸され、液晶分子の長軸方向がラビン
グ方向に配向する為である。前述したR1 及びR2 の分
子構造によりラビング効果の度合が多少異なるが、一般
的に長鎖ポリイミド程良好な配向制御性を有する傾向が
ある。
【0012】次に、図5及び図6を参照して本発明の一
応用例であるゲストホスト液晶表示装置の製造方法を詳
細に説明する。先ず図5の工程(A)を行ない、ガラス
又は石英等からなる絶縁性の基板11の上に薄膜トラン
ジスタ12を形成する。具体的には、絶縁基板11の上
に高融点金属からなるゲート電極13をパタニング形成
した後、CVDによりシリコン酸化膜又はシリコン窒化
膜を堆積しゲート絶縁膜14を設ける。この上に多結晶
シリコン等からなる半導体薄膜15を成膜し薄膜トラン
ジスタ12の素子領域に合わせて島状にパタニングす
る。その上にゲート電極13と整合するストッパ16を
設ける。このストッパ16をマスクとしてイオンドーピ
ングあるいはイオンインプランテーションにより不純物
を半導体薄膜15に注入し、ボトムゲート型の薄膜トラ
ンジスタ12を完成する。この薄膜トランジスタ12を
PSG等からなる層間絶縁膜17で被覆する。工程
(B)に進み、層間絶縁膜17にコンタクトホールを開
口する。その上にアルミニウム等をスパッタリングで堆
積し所定の形状にパタニングしてソース電極18及びド
レイン電極19を形成する。この時同時に光反射層20
を形成する。この光反射層20は下地の凹凸の上に成膜
されており光散乱性を備えている。これにより、反射型
ゲストホスト液晶表示装置が所謂ホワイトペーパーの外
観を呈する事になる。なお、この光反射層20は個々の
薄膜トランジスタ12に対応して細分化されており且つ
ドレイン電極19と同電位に接続されている。工程
(C)に進み、薄膜トランジスタ12及び光反射層20
の凹凸を埋める様にアクリル樹脂等からなる平坦化層2
1を成膜する。その上にポリアミック酸を溶媒に溶かし
た配向剤を塗工し、加熱処理を行なってポリアミック酸
を脱水閉環し耐溶剤性を備えたポリイミド下地膜22を
形成する。本実施例では耐溶剤性の高いポリアミック酸
タイプのポリイミドを使用する事により良配向を実現し
ている。実際にはポリアミック酸タイプのポリイミドを
スピンコート、各種印刷等の手法により平坦化層21の
上にコーティングした後、ベークする事により溶媒の除
去とイミド化を行なう。この際平坦化層21として用い
るアクリル樹脂等の特性を維持する為イミド化の為の加
熱処理は220℃以下で行なう事が望ましい。従って、
これ以下の温度で高いイミド化率を示す材料を選択する
必要がある。この様にして形成したポリイミド下地膜2
2をラビング等により配向処理する。工程(D)に進
み、所定の相転移点を有する高分子液晶を溶媒に溶かし
た溶剤を耐溶剤性のポリイミド下地膜22に重ねて所定
の厚みで塗工する。基板11を一旦相転移点以上に加熱
処理した後相転移点以下の温度まで徐冷し高分子液晶を
配向方向に整列させて四分の一波長板層23を形成す
る。
【0013】図6の工程(E)に進み、四分の一波長板
層23、ポリイミド下地膜22及び平坦化層21を貫通
して薄膜トランジスタ12のドレイン電極19に連通す
るコンタクトホール24を開口する。このコンタクトホ
ールの開口は例えばドライエッチング又はウェットエッ
チングを用いて行なう事ができる。工程(F)に進み、
四分の一波長板層23の上に画素電極25を形成する。
例えばITO等の透明導電膜をスパッタリングし所定の
形状にパタニングして画素電極25に加工する。画素電
極25はコンタクトホール24を介して薄膜トランジス
タ12のドレイン電極19に電気接続する。さらに、画
素電極25及び四分の一波長板層23の露出した表面に
配向層26を形成する。例えばポリイミドを溶解した配
向溶剤を塗布し乾燥して有機配向層26とする。この場
合、既に、四分の一波長板層23が形成されている為、
ポリイミド下地膜22の様なポリアミック酸タイプの配
向溶剤を用いる事はできない。この為、比較的低温で成
膜可能なポリイミドを溶解した配向溶剤を用いている。
コンタクトホール24の内部は画素電極25で被覆され
ている為、ポリイミド配向溶剤に含まれる溶媒によって
四分の一波長板層23がダメージを受ける事はない。し
かしながら、場合によっては画素電極25の被覆が完全
でない事もある。例えば、図示のX点で画素電極25の
被覆が完全でない場合がある。この時、ポリイミド配向
溶剤に含有した溶媒が平坦化層21と四分の一波長板層
23の界面に介在するポリイミド下地膜22に侵入する
惧れがある。この場合、ポリイミド下地膜22は十分な
耐溶剤性を備えている為、溶媒によってダメージを受け
る事はなく四分の一波長板層23が剥離する様な事がな
い。最後に工程(G)に進み入射側の基板27を所定の
間隙を介して反射側の基板11に接合する。なお、入射
側基板27の内表面には対向電極28と配向層29が予
め形成されている。最後に、両基板11,27の間隙に
ゲストホスト液晶30を注入して反射型ゲストホスト液
晶表示装置の完成となる。このゲストホスト液晶30は
ネマティック液晶分子31と二色性色素32を含有して
いる。本例の場合ネマティック液晶分子31は上下に位
置する配向層29及び26の作用により垂直配向してい
る。これに代えて水平配向を採用してもよい。二色性色
素32は液晶分子31に倣って垂直配向している。白黒
表示を行なう場合にはこの二色性色素32は黒色色素を
選ぶ。
【0014】最後に、図6の(G)に示した反射型ゲス
トホスト液晶表示装置を用いて白黒表示を行なう場合の
動作について説明する。電圧無印加状態では液晶分子3
1は垂直方向に配向し、二色性色素32も同様に配向す
る。上側の基板27側から入射した光は二色性色素32
によって吸収されずにゲストホスト液晶層30を通過
し、四分の一波長板層23で偏光されずに光反射層20
で反射する。反射した光は再び四分の一波長板層23を
通過し、ゲストホスト液晶層30で吸収されずに出射す
る。従って白色表示となる。一方電圧印加時には液晶分
子31は水平方向に配向し、二色性色素32も同様に配
向する。上側の基板27側から入射した光がゲストホス
ト液晶層30に進入すると、入射光のうち二色性色素3
2の分子の長軸方向と平行な振動面を持つ成分が二色性
色素32によって吸収される。又、二色性色素32の分
子の長軸方向に対して垂直な振動面を持つ他方の成分は
ゲストホスト液晶層30を通過し、下側の基板11の内
表面に形成された四分の一波長板層23で円偏光とさ
れ、光反射層20で反射する。この時反射光の偏光が逆
回りとなり、再び四分の一波長板層23を通過し、二色
性色素32の分子の長軸方向に対して平行な振動面を持
つ光となる。この光は二色性色素32によって吸収され
るので略完全な黒色表示となる。
【0015】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、ポ
リアミック酸を脱水閉環して耐溶剤性を備えたポリイミ
ド下地膜の上に高分子液晶からなる一軸光学膜を形成し
ている。ポリアミック酸を重合したポリイミド下地膜を
用いる事で耐溶剤性が向上し、高分子液晶を溶解した溶
媒によるダメージを受けなくなり、良好な一軸配向性を
有する光学膜を得る事が可能になった。ゲストホスト液
晶表示装置にこの一軸光学膜を四分の一波長板層として
組込んだ場合、ゲストホスト液晶層を配向させる為ポリ
イミド等の配向溶剤を塗布してもポリイミド下地膜が溶
解しなくなり、信頼性が改善可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる高分子液晶成膜方法を示す工程
図である。
【図2】高分子液晶の化学構造を示す模式図である。
【図3】高分子液晶成膜方法における下地膜形成工程を
示す説明図である。
【図4】下地膜として用いるポリイミドの化学構造を示
す模式図である。
【図5】本発明にかかるゲストホスト液晶表示装置の製
造方法を示す工程図である。
【図6】同じく製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
1…基板、2…ポリイミド下地膜、2a…配向剤、3…
高分子液晶、3a…一軸光学膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミック酸を溶媒に溶かした配向剤
    を基板の表面に塗工した後加熱処理しポリアミック酸を
    脱水閉環して耐溶剤性を備えたポリイミド下地膜を形成
    する下地膜形成工程と、 所定の配向方向に沿って該ポリイミド下地膜をラビング
    する配向工程と、 所定の相転移点を有する高分子液晶を溶媒に溶かした溶
    剤を耐溶剤性の該ポリイミド下地膜に重ねて所定の厚み
    で塗工する塗工工程と、 該基板を一旦相転移点以上に加熱処理した後相転移点以
    下の温度まで徐冷し該高分子液晶を該配向方向に整列さ
    せて一軸光学膜を形成する整列工程とを行なう高分子液
    晶成膜方法。
  2. 【請求項2】 ポリアミック酸を溶媒に溶かした配向剤
    を一方の基板の表面に塗工した後加熱処理しポリアミッ
    ク酸を脱水閉環して耐溶剤性を備えたポリイミド下地膜
    を形成する下地膜形成工程と、 所定の配向方向に沿って該ポリイミド下地膜をラビング
    する配向工程と、 所定の相転移点を有する高分子液晶を溶媒に溶かした溶
    剤を耐溶剤性の該ポリイミド下地膜に重ねて所定の厚み
    で塗工する塗工工程と、 該基板を一旦相転移点以上に加熱処理した後相転移点以
    下の温度まで徐冷し該高分子液晶を該配向方向に整列さ
    せて四分の一波長板層を形成する整列工程と、 所定の間隙を介して他方の基板を該一方の基板に接合す
    る接合工程と、 二色性色素を含有したゲストホスト液晶を該間隙に注入
    する注入工程とを行なうゲストホスト液晶表示装置の製
    造方法。
JP8204256A 1996-07-15 1996-07-15 高分子液晶成膜方法及びゲストホスト液晶表示装置の製造方法 Abandoned JPH1031219A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8204256A JPH1031219A (ja) 1996-07-15 1996-07-15 高分子液晶成膜方法及びゲストホスト液晶表示装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8204256A JPH1031219A (ja) 1996-07-15 1996-07-15 高分子液晶成膜方法及びゲストホスト液晶表示装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1031219A true JPH1031219A (ja) 1998-02-03

Family

ID=16487455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8204256A Abandoned JPH1031219A (ja) 1996-07-15 1996-07-15 高分子液晶成膜方法及びゲストホスト液晶表示装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1031219A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6771150B2 (en) 2002-01-08 2004-08-03 Hitachi, Ltd. Mounting structure of high frequency semiconductor apparatus and its production method

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6771150B2 (en) 2002-01-08 2004-08-03 Hitachi, Ltd. Mounting structure of high frequency semiconductor apparatus and its production method
US7307581B2 (en) 2002-01-08 2007-12-11 Hitachi, Ltd. Mounting structure of high-frequency semiconductor apparatus and its production method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11681184B2 (en) Liquid crystal display device and manufacturing method thereof
JPH1031231A (ja) 反射型ゲストホスト液晶表示装置及びその製造方法
US8264638B2 (en) Liquid crystal display and method of manufacturing the same
US5936691A (en) Method of preparing alignment layer for use in liquid crystal devices using in-situ ultraviolet exposure
JPH11101964A (ja) 偏光素子及び表示装置
JPH08122750A (ja) 液晶電気光学装置、それを利用した投射型表示装置及びそれらの駆動方法
JPH1082986A (ja) 反射型ゲストホスト液晶表示装置
JPH1031219A (ja) 高分子液晶成膜方法及びゲストホスト液晶表示装置の製造方法
JP2573824B2 (ja) 液晶セルおよびその製造方法
JPH08106087A (ja) 反射型液晶表示装置
JPH10293301A (ja) 反射型ゲストホスト液晶表示装置
JPS62231937A (ja) 液晶素子
JP4465847B2 (ja) 半透過型液晶表示装置
JPH10104615A (ja) 高分子液晶成膜方法
JPH10104614A (ja) 高分子液晶成膜方法
JPH1031234A (ja) 反射型ゲストホスト液晶表示装置及びその製造方法
JPH1031206A (ja) 高分子液晶成膜方法
JPH10293328A (ja) 反射型ゲストホスト液晶表示装置の製造方法
JPH1152362A (ja) 反射型液晶表示装置
JPH1184430A (ja) 表示装置
JPH11258638A (ja) ゲストホスト型液晶表示装置
JPH1031233A (ja) 反射型ゲストホスト液晶表示装置の製造方法
JPH10206635A (ja) 位相子及びその製造方法及び液晶表示装置
JPH10104565A (ja) 反射型ゲストホスト液晶表示装置
JPH10186414A (ja) 反射型ゲストホスト液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20051004